JPH11244624A - 磁気分離装置 - Google Patents

磁気分離装置

Info

Publication number
JPH11244624A
JPH11244624A JP10054717A JP5471798A JPH11244624A JP H11244624 A JPH11244624 A JP H11244624A JP 10054717 A JP10054717 A JP 10054717A JP 5471798 A JP5471798 A JP 5471798A JP H11244624 A JPH11244624 A JP H11244624A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
matrix
substance
fluid
magnet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10054717A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3580117B2 (ja
Inventor
Norihide Saho
典英 佐保
Hisashi Isokami
尚志 磯上
Minoru Morita
穣 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP05471798A priority Critical patent/JP3580117B2/ja
Publication of JPH11244624A publication Critical patent/JPH11244624A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3580117B2 publication Critical patent/JP3580117B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】連続的に装置を運転することができるため、逆
洗時における処理の停止は必要がなく、トータルの処理
速度を向上できる磁気分離装置を提供する。 【解決手段】吸着マトリックス群4a、4bを空心電磁
石9a、9bの端部に設置し、空心電磁石9aの磁場を
空心電磁石9bの磁場よりも大きくし、前記吸着マトリ
ックス群を連続的あるいは断続的に移動させることによ
って、被処理水を停止することなく吸着、逆洗の連続運
転を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水質浄化や固液分
離等を目的とした磁気分離装置に係り、特に高勾配磁気
フィルタによる磁気分離を連続的に動作することができ
る磁気分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】固液分離等を目的として、高勾配電磁フ
ィルタによる磁気分離法(HGMS)が用いられてお
り、本構造は、例えば化学技術誌MOL Vol.2
2、No.12、p47−51(1984)に記載され
ている。
【0003】すなわち、直流電源に接続した空心電磁石
のボア内に、被処理水の流路を設け、湖の流路内に吸着
マトリックスを設置する。吸着マトリックスは、フェラ
イト径ステンレス性ウール等の強磁性細線で構成してい
る。電磁石及びフィルタ部を鉄製のヨークで囲み、磁場
の漏洩を防止している。多数の孔が開いたポールピース
と呼ばれる磁極を吸着マトリックスを挟みこむように上
下に対置して、電磁石ボア内の空間の磁場均一度を向上
させている。このように均一な磁場内に、曲率半径の極
めて小さな部分を持つ磁性細線を配置することによっ
て、細線表面近傍で局部的な磁場の疎密ができ大きな磁
気勾配が発生する。磁性体に働く磁気力は、磁性体の磁
化と磁場勾配の積に比例するから、上記のように大きな
磁場勾配の存在する空間では、磁性体は大きな磁気力で
吸引される。
【0004】磁気分離法を用いて水処理を行うには、ま
ず前処理として被処理水に、例えば四酸酸化鉄等の磁性
粉と凝縮剤の硫酸バン土やポリ塩化アルミニウムを加え
て撹絆し、原水中の固形浮遊物や藻類、菌類、微生物
を、凝縮剤によって磁性粉と結合させ、コロイド状の多
数の磁性を持った磁性磁性フロックを形成する。これら
の磁性フロックは高勾配磁気フィルタを通過する際に磁
性細線表面に吸引され原水中から分離される。
【0005】磁性磁性フロックが一定量吸着マトリック
スに捕捉された後、磁気分離の性能を回復させるため
に、吸着マトリックスの逆洗を行う。逆洗は、先ず通水
及び励磁コイルへの通電を停止する。その後、吸着マト
リックス上部から水と圧縮空気を所定の量噴入して磁性
細線表面に付着した磁性磁性フロックを系外に排出す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来例
では吸着マトリックスの性能回復のため逆洗を行う際、
電磁石の通電を停止(消磁)し、被処理水の通水を停止
するため、逆洗中は磁気分離の動作が停止し、トータル
の処理速度が低下してしまう。被処理水中に含まれる被
除去物の濃度が高ければ高いほど逆洗回数は増加し、そ
れとともに処理速度は減少する。
【0007】また、電磁石を超電導磁石で構成すれば、
小形の電磁石、小さな消費電力で大きな磁場を得ること
ができ、処理速度の高速化に適しているが、超電導磁石
の消磁速度はあまり大きくすることはできない。このた
め、逆洗時間が長くなり、被除去物の濃度が高い運転条
件では、超電導化による処理速度の向上は、総合的にみ
ると期待できない。通常、超電導磁石はその超電導状態
を保つために、液体ヘリウム等の寒冷材や冷凍機等で直
接あるいは間接的に冷却するが、定常運転時では電磁石
でのジュール発熱が存在しないために冷却能力は必要最
低限で済む。しかし、通電開始(励磁)時や消磁時に
は、渦電流等が発生することにより発熱が生じ、この発
熱量を冷却するだけの冷却能力を必要とする。さらに、
たとえ冷却能力が十分でも局所的に温度が上昇する部分
が存在すると、その部分の超電導状態が破壊(クエン
チ)し、最悪の場合、超電導磁石が破損する恐れがあ
る。このため、超電導磁石の消磁速度はあまり大きくす
ることができない。
【0008】また、上記問題点を克服するために冷却装
置を大形にすると、設置面積が大きくイニシャルコスト
が高くなるだけでなく、寒冷材や冷凍機電力の消費量が
多くなるためにランニングコストも高くなり、超電導化
のメリットが生かせない。
【0009】以上のように、従来例では逆洗のために処
理動作が停止する時間が長く、処理速度を高めるために
超電導磁石を用いた場合でも、トータルの処理速度は大
きく向上させることができないうえ、被除去物濃度が高
くなればなる程トータルの処理速度が低下するという問
題を抱えている。
【0010】本発明の目的は、逆洗時における処理の停
止は必要がなく、トータルの処理速度を向上できる磁気
分離装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、磁性を持つ
被除去物を含む流体、もしくは非磁性の被除去物を含む
流体に、磁性体と凝集剤、または被除去物と化学反応し
磁性物体を生じる添加物を添加することにより、前記被
除去物に磁性をもたせた磁性物質を含む被処理流体を、
空心磁石のボア内に通過させ、被処理流体流路中の前記
磁石が発生する磁場空間内に設置した磁性マトリックス
により、被処理流体中から前記磁性物質を磁気的に分離
する機能を有した分離装置において、前記磁性マトリッ
クスの一部を、前記電磁石の両端に配置し、流体のボア
出口部の前記磁性マトリックス表面部の磁気勾配が、流
体のボア入口部の前記磁性マトリックス表面部の磁気勾
配よりも大きくする、ことによって達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1及
び図2により説明する。図2は図1の斜視図である。
【0013】被処理水である原水を、水源例えば貯水池
から、大きなゴミを取るためのフィルタを通してポンプ
で原水貯槽に汲み上げ、この原水に、シーディング剤調
整装置から四酸酸化鉄等の磁性粉とポリ塩化アルミニウ
ム等の凝集剤を加え、撹絆槽で撹絆し、磁性フロックを
含む前処理水を生成する。このように生成した前処理水
を入口1から通水し、浄化水出口3から浄化水を取り出
す。
【0014】磁気分離装置の動作は次の通りである。◆
空心電磁石9a、9bに直流電源装置10から直流電流
を流し、磁場を発生させる。空心電磁石9a、9bの発
生する磁場の大きさが異なり、空心電磁石9a方が大き
い。空心電磁石9a、9bはボビン9cに取り付けら
れ、これらは、真空断熱槽9dに設けられている。空心
電磁石9a、9bは例えば超電導磁石で構成され、図示
していないが冷凍機で超電導磁石は超電導発生温度以下
に冷却されている。空心電磁石のボア内部には被処理水
が通る流路11が通っている。空心電磁石両端に円盤状
の吸着マトリックス群4a、4bが設置されており、こ
れらの吸着マトリックス群4a、4bはそれぞれ駆動装
置7a、7bにより回転軸8a、8bを中心として回転
可能となっている。この吸着マトリックス群4a、4b
はそれぞれ、例えば4つのマトリックスで構成されてお
り、内部の水あるいは磁性フロック等が隣接する吸着マ
トリックス内に容易に流入しない構造となっている。
【0015】被処理水入口1から流入した被処理水は、
吸着マトリックス枠12b内を低速で回転する吸着マト
リックス群4bのうち、電磁石9b近傍(磁石下部部
分)の磁場空間内で磁化されたマトリックス内を流れる
際、吸着マトリックスの細線近傍の高勾配な磁気勾配に
よって磁性フロックのみ吸着される。その後電磁石のボ
ア内流路11を通り、再び下流側の電磁石9a近傍(磁
石上部部分)の吸着マトリックス枠12a内の吸着マト
リックス4aに同様に磁性フロックが吸着される。
【0016】ここで、磁場空間は吸着マトリックス枠1
2a内の吸着マトリックス4aの方が大きく、磁石によ
る吸引力が吸着マトリックス4bよりも大きい。さら
に、吸着マトリックス4aと吸着マトリックス4bとは
細線幅及び細線間隔が異なり、吸着マトリックス4bの
フィルタの方が太く粗く設定されている場合がある。
【0017】これらにより、大形の磁性フロックは磁性
粉の含有量が多く弱い磁場でもマトリックスに吸引さ
れ、吸着マトリックス4aよりも吸着マトリックス4b
の方に比較的多く吸着され、吸着マトリックス4aには
磁性粉の含有量が少なく吸引するのに大きな磁気力を有
する比較的小形の磁性フロックが多く吸着される。
【0018】吸着マトリックスを通過する際の流路断面
積は、空心電磁石のボア内部の流路11の断面積よりも
大きく、このために吸着マトリックスを通過する際の被
処理水流速は遅くなり、これによりマトリックスに吸着
され易くなる。
【0019】磁性フロックが吸着した吸着マトリックス
は駆動装置7a、7bにより回転軸8a、8bのまわり
を低速で回転し、電磁石による磁場空間の外に出る。こ
こで、電磁石9a、9bによる磁場はまわりに若干漏洩
するが、無視できるほどの磁場強さの空間に出る。電磁
石による磁力が強い場合には、図中には示していない
が、鉄等の磁気シールド体や別の電磁石の磁場を利用す
ることにより、磁場がほとんど無視できる空間を作り出
すことは可能である。
【0020】吸着マトリックス群4a、4bが駆動装置
7a、7bにより回転軸8a、8bまわりを回転する
際、被除去物を吸着した吸着マトリックスが磁場空間か
ら外へ出ていくとともに、新たな吸着マトリックスが強
磁場空間に入ってくるため一体で構成された吸着マトリ
ックス群4a、4bを通過する磁束密度の変化はほとん
どない。このため、吸着マトリックス群4a、4bに働
く回転方向の磁気力の総和はほとんどなく、容易に回転
させることが可能である。
【0021】吸着マトリックス群4a、4bはマトリッ
クス支持部材19a、19bで支持され、この部材は回
転軸8a、8bに一体化されている。また、吸着マトリ
ックス群4a、4bと吸着マトリックス枠12a、12
bの間には、シール部材20a、20がどちらかに一体
化され(本実施例では、吸着マトリックス枠12a、1
2b側に一体化されている。)摺動面を低摩擦で保持し
ている。
【0022】回転軸8a、8bと吸着マトリックス枠1
2a、12bの摺動部は気密摺動部材21a、21bで
構成され、吸着マトリックス枠内と外部を気密隔離して
いる。
【0023】吸着マトリックス群4a、4bに構成を図
3に示す。◆吸着マトリックス群4aについて説明す
る。吸着マトリックス群4aは6分割され、その分割要
素22は金網状で磁性材で作られた板状の磁性フィルタ
23を通水方向に直角になるように支持部材24に配置
し、それぞれの磁性フィルタ23の間には隙間25を設
けている。支持部材24は隔離壁26上に棚段上に一体
化され、隔離壁26で6分割空間を円周方向に隔離して
いる。この分割要素22を6個配置し吸着マトリックス
群4aを構成している。吸着マトリックス群4bも同様
な構成であり、分割数、磁性フィルタ23の形状、サイ
ズ等は変更可能である。
【0024】吸着マトリックス枠12aの強磁場空間外
に出た吸着マトリックスは、磁化が小さくなる。このた
め配管13aの浄化水出口3から浄化水を取り出し、洗
浄箱上部13bから吸着マトリックス群4aを通し、洗
浄箱下部13cに流すことによって流体せん断力が生
じ、マトリックス群4aに吸着していた磁性フロックは
マトリックス群4aからはがれ落ち、洗浄箱下部13c
下部の出口13dから弁13e、13g、配管13fを
通って汚泥タンク14に溜められる。同様に吸着マトリ
ックス群4bも洗浄される。それぞれの洗浄水の流量
は、弁13e、13gの開度で調整する。したがって、
磁性フロックの大半は大きな磁性フロックなので、大半
の磁性フロックは吸着マトリックス群4bで吸着され、
吸着マトリックス群4aの磁性フロック吸着量が少ない
ので、吸着マトリックス群4aの回転数は吸着マトリッ
クス群4bよりも少なくて済み、したがって、吸着マト
リックス群4aを洗浄する洗浄水の水量は、吸着マトリ
ックス群4bを洗浄する洗浄水の水量よりも少なくて済
む。よって、浄化水から洗浄水を取り出す水量を少なく
して、放出する浄化水の水量を多くすることができる。
【0025】このように、被処理水流路11側と反対側
の部位で逆洗水により一気に吸着マトリックスの洗浄を
行う。この場合、圧縮空気供給器14から配管15a、
15bを通して多孔管16a、16bに圧縮空気を注入
し、それぞれの洗浄箱下部13cに吸着マトリックス下
部から洗浄用気泡を発生させ、マトリックス群4a、4
bに上昇させ、マトリックス群の水を乱すことにより、
さらに磁性フロックをマトリックス群からはがれ易くし
て洗浄効果を高めることができる。上昇して洗浄箱上部
13bに達した気泡は、空気出口配管17、空気排気弁
18を通り大気に放出される。このようにして、気泡が
吸着部に漏れ込むことを防止し、気泡が吸着マトリック
ス群4bから水流路11にもれ込み、吸着磁場空間の吸
着マトリックス群4bに流れ込んでマトリックス群の水
を乱し、吸着した磁性フロックを再度剥がして浄化水中
に流れ出し浄化水を汚濁しまうことを防止できる。
【0026】洗浄した後の磁性フロックを含んだ洗浄排
水は、汚泥タンク14から取り出され、遠心分離機等で
磁性粉を含んだ比重の大きい磁性凝集体と洗浄用水を分
離し、更に磁性凝集体内に含まれた水分を分離し、磁性
凝集体の含水量を大幅に低減して容積を大幅に減少さ
せ、バーナー等により乾燥した後、粉砕機等で微粒子に
粉砕すると、純度の高い磁性粒子が、例えば永久磁石等
の磁場を利用した磁性粉分離器で回収されて再利用され
る。また、磁性粉を除去した後の分離物は堆肥処理槽で
堆肥化され、肥料として利用される。
【0027】本実施例のように空心電磁石9a、9bの
発生する磁場の大きさが異なり、被処理水の上流側に発
生磁場が小さい空心電磁石を配置し、処理水の下流側に
発生磁場が大きい空心電磁石を配置することによって、
処理水中の小さい磁性フロックを吸着マトリックス群4
aで吸着でき、磁性フロックの吸着分離効率が向上する
効果がある。
【0028】また、本実施例は、磁気分離装置の吸着マ
トリックス群から磁性フロックを剥がすために気泡を吸
着マトリックスの洗浄部の下部から注入し、気泡が上昇
する間に気泡による水の乱れによって、吸着マトリック
ス群から磁性フロックを剥がす。使用した気泡は洗浄部
の上部から気泡のみ選択的に大気に放出することによ
り、洗浄用の気泡が吸着マトリックスの吸着部に流れ込
むのを少なくし、吸着磁場空間の吸着マトリックス群4
bに流れ込んでマトリックス群の水を乱し、吸着した磁
性フロックを吸着マトリックス群から再度剥がし、浄化
水中に流れ出して浄化水を汚濁しまうことを防止できる
ような構造である。
【0029】この効果は、本実施例に限らず、吸着マト
リックス群を移動して吸着マトリックスを気泡と洗浄水
で洗浄する磁気分離装置であれば、同様な効果が生じ
る。
【0030】また、本実施例では2つの吸着マトリック
ス群4a、4bの細線径、幅、厚さ及び細線ピッチを異
なる物としたが、同一の形状としてしてもよい。さら
に、マトリックスの形状においても実施例中では金網状
の細線を示したが、ウール状や、球や粉体といった塊を
充填したものとした場合でも、効果は同様である。
【0031】本実施例で記載したように、駆動装置7
a、7bには回転速度を制御するインバータ等の制御装
置を組み込み、被除去物の濃度や磁性体の磁化の大きさ
といった被処理水の条件の測定値をリアルタイムに入力
することにより、これに見合った吸着マトリックス群の
最適回転速度で運転するとともに、洗浄水の水量、洗浄
用空気の注入量を調整する方法が適している。
【0032】また、本実施例では、洗浄水に浄化水の一
部を使用したが、洗浄水に原水を使用してもよい。本実
施例では回転型の吸着マトリックスの場合を示したが、
これが往復動式の吸着マトリックスであっても、同様の
効果が生じる。
【0033】本発明の他の実施例を図4に示す。◆本構
造が図2と異なる点は、吸着マトリックスの弱磁場空間
部において吸着マトリックス枠12a、12bの洗浄部
をより広い範囲に設けた点にある。図4では、ほぼ吸着
マトリックス枠12a、12bの半円周部を洗浄部とし
た。洗浄箱上部13b、洗浄箱下部13cは吸着マトリ
ックス枠12a、12bの半円周部を包含しており、本
実施例により洗浄空間が広くなりマトリックス群に吸着
していた磁性フロックをマトリックス群からさらに剥が
れ落ち易くすることができる効果がある。
【0034】本発明の他の実施例を図5に示す。◆本構
造が図1と異なる点は、磁気分離装置の入口1と流路1
1の中心軸がずれて配置されており、流路11の中心軸
が吸着マトリックス4bの外円周部側にずれて配置され
ている。また、同様に磁気分離装置の浄化水出口3と流
路11の中心軸がずれて配置されており、流路11の中
心軸が吸着マトリックス4aの外円周部側にずれて配置
されている。本実施例によれば磁性フロックの多くは吸
着マトリックス4bおよび吸着マトリックス4aの外周
部側に吸着され、この外周部側が回転した後の洗浄空間
で空心電磁石9a、9bからさらに離れた位置に達し、
さらに洗浄空間の磁場が弱くなり、磁性フロックをマト
リックス群から剥がれ落ち易くすることができる効果が
ある。また、洗浄部の位置をずらしているので、お互い
の洗浄部の上下方向に設置スペースがあり、洗浄部の上
下寸法をお互いに邪魔されることなく大きくとることが
できる。本実施例では回転型の吸着マトリックスの場合
を示したが、これが往復動式の吸着マトリックスであっ
てもよい。
【0035】本発明の他の実施例を図6示す。◆本構造
が図3と異なる点は、吸着マトリックス群4a、4bの
分割要素22の金網状の磁性材で作られた板状の磁性フ
ィルタ23を通水方向に平行になるように各棚段に複数
列配置し、支持部材24で固定支持した点にある。本実
施例ではさらに、各棚段の磁性フィルタ23を通水方向
から見て千鳥状に配置している。
【0036】本実施例では、洗浄空間において、磁性フ
ロックの洗浄方向に磁性フィルタ23の複数列配置した
隙間が存在し、その隙間を通って磁性フィルタ23から
剥がれ落ちた磁性フロックが洗い流されるので、磁性フ
ィルタ23の網目に邪魔されることなく洗浄され、磁性
フロックの洗浄をさらに容易することができる効果があ
る。
【0037】本実施例では回転型の吸着マトリックスの
場合を示したが、これが往復動式の吸着マトリックスで
あっても、同様の効果が生じる。また、この場合磁性フ
ィルタ23の表面に撥水性の薄膜を加工したり、撥水性
の薄膜で磁性フィルタ23を単体毎に覆うことにより、
さらに磁性フロックが水の乱れによって剥がれ易くする
ことができる。
【0038】本発明の他の実施例を図7示す。◆本構造
が図6と異なる点は、吸着マトリックス群4a、4bの
分割要素22の金網状の磁性材で作られた板状の磁性フ
ィルタ23を通水方向に平行になるように各棚段に複数
列配置し、支持部材24で固定支持し、さらに、各棚段
ごとに仕切り板27を設け、かつ仕切り板27を吸着マ
トリックス回転方向(図面内で左から右方向)に対し、
吸着マトリックス内の水流が下方に向かう方向に傾けて
配置した点にある。
【0039】また、隔離壁26には、孔28を設け分割
要素22間の間を前記水流が流動できるようにした点に
ある。
【0040】本実施例によれば、吸着マトリックスの回
転すなわち移動することによって、吸着マトリックス内
で下方向に水流が生じ、これにより、洗浄部で剥がれた
磁性フロックを下方向に移動できるので、さらに、磁性
フロックの洗浄を容易することができる効果がある。
【0041】本実施例では回転型の吸着マトリックスの
場合を示したが、これが往復動式の吸着マトリックスで
あっても、同様の効果が生じる。
【0042】本発明の他の実施例を図8示す。◆本構造
が図1と異なる点は、入口1と浄化水出口3に側に磁極
29を配置した点にある。それぞれの磁極はたとえばコ
字状に同材質で連結されている。本実施例では空心電磁
石9a、9bの吸着マトリックス群側の磁束は浄化水出
口3と入口1側の磁極29に引き付けられ、吸着マトリ
ックス群内の磁場がさらに強磁場になり吸着力が向上
し、磁性フロックの吸着効果が向上するとともに、洗浄
部の吸着マトリックス群内の磁場がさらに弱磁場になり
磁性フロックの洗浄効果がさらに向上する。
【0043】さらに、吸着マトリックス群内での磁気勾
配がさらに小さくなり、吸着マトリックス群が空心電磁
石9a、9bで引っ張られる磁気力は小さくなり、吸着
マトリックス群の回転動力を小さくすることができる。
【0044】本実施例では回転型の吸着マトリックスの
場合を示したが、これが往復動式の吸着マトリックスで
あっても、同様の効果が生じる。また、浄化水出口3側
の磁極のサイズを他端の磁極よりも小さくして、空心電
磁石9a、9bと両端の磁極29間に働く磁気力の大き
さを同程度にすれば、空心電磁石9a、9bの軸方向に
作用する力が均衡し、ボビン9cと真空断熱容器9d間
の支持構造(図示せず)に作用する力を小さくできるの
で、ボビン9cを容易に支持することができる。
【0045】以上の実施例では、すべて継続的に吸着マ
トリックス群が移動を行う場合について示してきたが、
断続的に移動を行う場合でも効果は同様である。
【0046】また、空心電磁石を超電導コイルにするこ
とにより、コイル発生磁場が大きくなり、かつコイルを
小型、軽量化できる。発生磁場が大きくなることによ
り、吸着マトリックス4a及び4bに捕捉する磁性凝集
体の吸着力が大きくなり、前処理水を高速で流しても、
磁性凝集体を捕捉できることになり、処理速度を大きく
して、高速浄化が可能となる。
【0047】さらには、コイルの消費電力が大幅に低減
され、給電設備が小型、軽量化される。この超電導コイ
ルは液体ヘリウムや液体窒素冷媒で冷却されても、機械
式、電子式の冷凍機で冷却されても、同様な効果が生じ
る。空心電磁石は常電導磁石でも、永久磁石でもよい。
【0048】さらに、本発明では、連続磁気分離運転が
可能であるため、平常運転中励磁及び消磁を行う必要が
ないので、超電導電磁石に永久電流スイッチを設け、永
久電流モードで超電導電磁石を運転することが可能であ
る。これにより、運転時の磁石に流す消費電力をさらに
低減することができる上、電流供給リードのジュール発
熱も防げるため、冷却装置にかかる負荷を低減できる。
【0049】
【発明の効果】連続的に装置を運転することができるた
め、逆洗時における処理の停止は必要がなく、このため
磁気分離装置のトータルの処理速度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の磁気分離装置の横断面図。
【図2】図1の実施例の磁気分離装置の斜視図。
【図3】図1の実施例の磁性マトリックスの斜視図。
【図4】本発明の他の実施例の磁気分離装置の横断面
図。
【図5】本発明のさらに他の実施例の磁気分離装置の横
断面図。
【図6】本発明のさらに他の実施例の磁性マトリックス
の斜視図。
【図7】本発明のさらに他の実施例の磁性マトリックス
の斜視図。
【図8】本発明のさらに他の実施例の磁気分離装置の横
断面図。
【符号の説明】 1…被処理水入口、 2…磁気分離部、 3…浄化水出口、 4a、4b…吸着マトリックス、 5…逆洗水入口、 6…洗浄排水口、 7…駆動装置、 9a、9b…空心電磁石、 10…直流電源、 11…被処理水流路 12a、12b…吸着マトリックス枠、 29…磁極。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性を持つ被除去物を含む流体、もしくは
    非磁性の被除去物を含む流体に、磁性体と凝集剤、また
    は被除去物と化学反応し磁性物体を生じる添加物を添加
    することにより、前記被除去物に磁性をもたせた磁性物
    質を含む被処理流体を、空心磁石のボア内に通過させ、
    被処理流体流路中の前記磁石が発生する磁場空間内に設
    置した磁性マトリックスにより、被処理流体中から前記
    磁性物質を磁気的に分離する機能を有した分離装置にお
    いて、 前記磁性マトリックスの一部を、前記電磁石の両端に配
    置し、流体のボア出口部の前記磁性マトリックス表面部
    の磁気勾配が、流体のボア入口部の前記磁性マトリック
    ス表面部の磁気勾配よりも大きくすることを特徴とする
    磁気分離装置。
  2. 【請求項2】磁性を持つ被除去物を含む流体、もしくは
    非磁性の被除去物を含む流体に、磁性体と凝集剤、また
    は被除去物と化学反応し磁性物体を生じる添加物を添加
    することにより、前記被除去物に磁性をもたせた磁性物
    質を含む被処理流体を、空心磁石のボア内に通過させ、
    被処理流体流路中の前記磁石が発生する磁場空間内に設
    置した磁性マトリックスにより、被処理流体中から前記
    磁性物質を磁気的に分離する機能を有した分離装置にお
    いて、 前記磁性マトリックスの一部を、前記電磁石の両端に配
    置し、流体のボア出口部の前記磁性マトリックス設置空
    間の磁場強度が、流体のボア入口部の前記磁性マトリッ
    クス設置空間の磁場強度よりも大きくすることを特徴と
    する磁気分離装置。
  3. 【請求項3】磁性を持つ被除去物を含む流体、もしくは
    非磁性の被除去物を含む流体に、磁性体と凝集剤、また
    は被除去物と化学反応し磁性物体を生じる添加物を添加
    することにより、前記被除去物に磁性をもたせた磁性物
    質を含む被処理流体を、空心磁石のボア内に通過させ、
    被処理流体流路中の前記磁石が発生する磁場空間内に設
    置した磁性マトリックスにより、被処理流体中から前記
    磁性物質を磁気的に分離する機能を有し、板状の磁性マ
    トリックス板を複数個配置して構成する磁性マトリック
    スを、前記電磁石の磁場空間に配置した分離装置におい
    て、 前記板状の磁性マトリックス板を前記流体の主流動方向
    にほぼ平行に、前記ボアの中心軸ににほぼ平行に間隔を
    有して配置し、前記マトリックス全体を大気と隔離した
    マトリックス枠内に収納し、前記マトリックス群を前記
    マトリックス枠内で移動可能とする移動駆動手段を有
    し、前記マトリックス枠内部で、マトリックスを洗浄再
    生する再生手段を有することを特徴とする磁気分離装
    置。
  4. 【請求項4】磁性を持つ被除去物を含む流体、もしくは
    非磁性の被除去物を含む流体に、磁性体と凝集剤、また
    は被除去物と化学反応し磁性物体を生じる添加物を添加
    することにより、前記被除去物に磁性をもたせた磁性物
    質を含む被処理流体を、空心磁石のボア内に通過させ、
    被処理流体流路中の前記磁石が発生する磁場空間内に設
    置した磁性マトリックスにより、被処理流体中から前記
    磁性物質を磁気的に分離する機能を有し、板状の磁性マ
    トリックス板を複数個配置して構成する磁性マトリック
    スを、前記磁石の磁場空間に配置した分離装置におい
    て、 前記板状の磁性マトリックス板を間隔を有して配置し、
    前記間隔に磁性マトリックス移動方向に対し向え角を有
    する流動制御手段を有し、前記マトリックス群全体を大
    気と隔離したマトリックス枠内に収納し、前記マトリッ
    クス群を前記マトリックス枠内で移動可能とする移動駆
    動手段を有し、前記マトリックス枠内部で、マトリック
    スを洗浄再生する再生手段を有することを特徴とする磁
    気分離装置。
  5. 【請求項5】磁性を持つ被除去物を含む流体、もしくは
    非磁性の被除去物を含む流体に、磁性体と凝集剤、また
    は被除去物と化学反応し磁性物体を生じる添加物を添加
    することにより、前記被除去物に磁性をもたせた磁性物
    質を含む被処理流体を、空心磁石のボア内に通過させ、
    被処理流体流路中の前記磁石が発生する磁場空間内に設
    置した磁性マトリックスにより、被処理流体中から前記
    磁性物質を磁気的に分離する機能を有した分離装置にお
    いて、 前記磁性マトリックスの一部を、前記磁石の両端に配置
    し、前記マトリックスの一部を前記磁石端部とで挟むよ
    うに磁極を配置することを特徴とする磁気分離装置。
  6. 【請求項6】磁性を持つ被除去物を含む流体、もしくは
    非磁性の被除去物を含む流体に、磁性体と凝集剤、また
    は被除去物と化学反応し磁性物体を生じる添加物を添加
    することにより、前記被除去物に磁性をもたせた磁性物
    質を含む被処理流体を、空心磁石のボア内に通過させ、
    被処理流体流路中の前記磁石が発生する磁場空間内に設
    置した磁性マトリックスにより、被処理流体中から前記
    磁性物質を磁気的に分離する機能を有し、板状の磁性マ
    トリックス板を複数個配置して構成する磁性マトリック
    スを、前記電磁石の磁場空間に配置した分離装置におい
    て、 前記板状の磁性マトリックス板を前記流体の主流動方向
    にほぼ平行に、前記ボアの中心軸ににほぼ平行に間隔を
    有して配置し、前記マトリックス全体を大気と隔離した
    マトリックス枠内に収納し、前記マトリックス群を前記
    マトリックス枠内で移動可能とする移動駆動手段を有
    し、前記マトリックス枠内部で、気泡を注入して水流を
    乱しそのせん断力でマトリックスから磁性フロックを剥
    がし、使用した気泡は洗浄部の上部から気液分離後気泡
    のみを大気に放出することを特徴とする磁気分離装置。
JP05471798A 1998-03-06 1998-03-06 磁気分離装置 Expired - Fee Related JP3580117B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05471798A JP3580117B2 (ja) 1998-03-06 1998-03-06 磁気分離装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05471798A JP3580117B2 (ja) 1998-03-06 1998-03-06 磁気分離装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11244624A true JPH11244624A (ja) 1999-09-14
JP3580117B2 JP3580117B2 (ja) 2004-10-20

Family

ID=12978567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05471798A Expired - Fee Related JP3580117B2 (ja) 1998-03-06 1998-03-06 磁気分離装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3580117B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107755089A (zh) * 2017-11-21 2018-03-06 成都顺宏鑫机械有限公司 传送带粉料除铁屑装置
CN109999997A (zh) * 2019-05-10 2019-07-12 佛山市万达业机械股份有限公司 一种磁选机

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108744696A (zh) * 2018-06-28 2018-11-06 安徽天地高纯溶剂有限公司 一种用于高纯有机溶剂的电磁吸附装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107755089A (zh) * 2017-11-21 2018-03-06 成都顺宏鑫机械有限公司 传送带粉料除铁屑装置
CN109999997A (zh) * 2019-05-10 2019-07-12 佛山市万达业机械股份有限公司 一种磁选机

Also Published As

Publication number Publication date
JP3580117B2 (ja) 2004-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6093318A (en) Magnetic purifying apparatus for purifying a fluid
US5944986A (en) Liquid purification apparatus
US3168464A (en) Permanent magnetic separator
KR100392925B1 (ko) 유체에 혼입된 자성입자의 분리방법, 분리시스템 및분리장치
CN1275445A (zh) 从流体中分离磁性颗粒的连续式高梯度磁分离方法及装置
EP0856359B1 (en) Apparatus for magnetic purification
KR910004446B1 (ko) 자기분리된 입자의 세정방법
JP3580117B2 (ja) 磁気分離装置
JP2002066375A (ja) 被除去物の磁気分離装置
JP3463254B2 (ja) 磁気分離装置
JP3826199B2 (ja) 磁気分離装置
EP0429700B1 (en) Apparatus for the continuous purification of liquids, and in particular of water, by means of the technique of high-gradient magnetic filtration
JP2000005526A (ja) 磁気分離装置
JP2000005525A (ja) 超電導磁気分離装置
JP2009119421A (ja) 磁気分離装置
JPH11226319A (ja) 磁気分離装置
JP2002153770A (ja) 磁気分離方法および装置
JPH11226321A (ja) 磁気分離装置
JP4288555B2 (ja) 磁性体を用いた分離浄化装置
CN111875148A (zh) 一种热轧废水处理工艺
JPH0975775A (ja) 磁場移動式磁気分離装置
JP3314350B2 (ja) 浄化装置
JP2005342551A (ja) 連続磁気分離装置
JP4009699B2 (ja) 磁性体を用いた浄化装置
JPH0975630A (ja) 磁気分離装置及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040629

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040712

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees