JP2002153770A - 磁気分離方法および装置 - Google Patents

磁気分離方法および装置

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JP2002153770A JP2001098308A JP2001098308A JP2002153770A JP 2002153770 A JP2002153770 A JP 2002153770A JP 2001098308 A JP2001098308 A JP 2001098308A JP 2001098308 A JP2001098308 A JP 2001098308A JP 2002153770 A JP2002153770 A JP 2002153770A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の磁気分離装置は磁気フィルタの洗浄が不
可欠であり、実質的な浄化運転時間が減少し運転効率が
低下すること、また細胞や蛋白質の分離精製では遠心分
離装置あるいは電気泳動法などを使用するので、細胞や
蛋白質が破壊される問題があった。本発明の目的は、分
離運転効率を向上させ、細胞、蛋白質などの分離におい
ても破壊せずに分離精製できる磁気分離方法および装置
を提供することにある。 【解決手段】前記磁気分離のための磁場発生手段により
磁場を発生させ、被除去物(細胞やプランクトンを構成
する蛋白質などをも含む)被処理流体を前記磁場発生手
段(超電導バルク体)が生成する正の磁気勾配空間およ
び負の磁気勾配空間を構成する流路に導入し、被除去物
が受ける磁気力により前記正あるいは負の磁気勾配空間
を通過するものと通過しないものとに分離することに特
徴がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水質浄化や固液分離等
を目的とした磁気分離装置に関し、特に磁気反発作用を
利用することにより濃縮、分離できる磁気分離方法およ
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の浄化技術には磁気分離技術があ
り,この種の固液分離技術を応用した海,河川、貯水池
等の水を浄化する連続水浄化装置として特開昭59ー3
71号公報がある。これには赤潮の処理方法が開示され
ている。赤潮の原水に強磁性体微粒子を添加して攪拌
し、磁気フィルタに通水し、磁性体微粒子とともに赤潮
プランクトンを捕捉分離するものである。この装置では
処理する原水に、磁気分離工程への前処理として、原水
取水後に,例えば四酸酸化鉄等の磁性粉と凝縮剤の硫酸
バン土やポリ塩化アルミニュウムを加えて攪拌すると、
原水中の固形浮遊物や藻類、菌類、微生物は、凝縮剤に
よって磁性フロックと結合しコロイド状の多数の磁性を
持った磁性フロックの集合体となる。この磁性凝集体
(磁性フロック)が磁気分離部(磁気フィルタ)を通過
する際に分離部に吸引されることを利用して、原水中か
ら分離するものである。
【0003】上記のような、従来の磁気分離装置の基本
運転は、次のように行われる。貯水池等から取水した原
水は、大きなゴミを取るために導水に設けられたフィル
タを通して、ポンプで原水貯槽に一旦貯えられる。そし
てこの原水に、薬剤調整装置から、四酸酸化鉄の磁性粉
とポリ塩化アルミニュウムや硫酸鉄等の凝集剤を、導管
を介して加えられる。その後、モータ駆動による攪拌槽
内の攪拌機で攪拌され、磁性フロックを含む前処理水と
なる。前処理水は、導水管を通り磁気分離容器内に流入
する。
【0004】磁気分離容器では、空心コイルに直流電源
装置から直流電流を流す。これにより直流電流に比例し
た磁場が、円筒状の磁気分離容器内に発生する。均一化
された磁場によって高勾配磁気フィルタの磁性細線充填
物は磁化される。しかし、磁気分離容器内の磁場は、磁
化された磁性細線充填物のために磁場に乱れが生じ、局
部的に磁束の疎密ができる。そして磁性細線に近づくに
連れて、磁気勾配が大きくなる。すなわち正の磁場勾配
となる部分が多数の磁性細線上に発生する。磁性フロッ
クを含んだ前処理水を、下方から上向に向けて送水する
と、原水中の磁性フロックは充填物の磁性細線表面に上
記の正の磁場勾配空間が生成される。したがって、磁性
細線に近づくにしたがい大きくなる磁気力で、磁性細線
表面上の磁性フロックが捕捉され、浄化された原水は処
理水として弁、導水管を通り処理水槽に一旦貯えられ、
導水管を通じて貯水池に戻される。
【0005】磁性フロックが、一定量の高勾配磁気フィ
ルタにより捕捉された後、磁気分離の性能を回復させる
ために、前記磁気フィルタの逆洗が行われる。逆洗は、
先ず前処理水の送水を止め、次に、直流電源を切り、磁
場を無くした後高勾配磁気フィルタの上部から(分離す
る場合とは逆方向から)弁を通じて処理水を所定の量逆
流させる。このとき、空気タンクから弁、導管を通じて
空気を供給しエヤーバブリングを行いながら磁性細線表
面に付着した磁性フロックを洗浄除去し、洗浄水を逆洗
処理水槽に蓄える。この洗浄水は別途逆洗処理水槽から
運び出され、埋め立て地等に廃棄あるいは焼却される。
この後、再び前記空心コイルに直流電源装置から直流電
流を流し、磁気分離運転が行われる。
【0006】また、特開平2−307548号公報があ
る。これは、超電導相粉末の臨界温度以下の環境で選別
する装置に関し、旋回流を形成し磁場内でマイスナー効
果を生ずる超電導相粉末を多く含む粉末を選別する装置
が開示されている。
【0007】また、細胞や蛋白質の分離、すなわち蛋白
質の分離精製において、従来は密度差を利用した遠心分
離装置による分離、精製や、電気泳動法による分離、精
製が行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、高勾配
磁気フィルタを洗浄する運転工程が不可欠となり、実質
浄化運転時間が増大し、運転効率が低下する問題があ
る。また、例えば糸状の藻類等の細長い物体が絡み,逆
洗では容易に除去することができない。これらがフィル
タに蓄積した場合,高勾配磁気フィルを磁気分離部から
撤去して洗浄し,新しいフィルタと交換する必要が生じ
る。したがって、交換時間の間は浄化運転ができない。
このような場合、運転効率が低下し、また交換のための
コストがかかる問題がある。
【0009】また上記の細胞や蛋白質等の遠心力による
分離方法では、大きな遠心力により分離するので、細胞
や蛋白質が破壊されてしまう問題がある。また、電気泳
動法による分離、精製では、電極間に数百Vの電圧をか
け電位差による蛋白質の荷電状態の差を利用して分離す
る方法である。したがって、このとき、電極間に数10
mAの電流が流れる。この電流により泳動部にジュール
熱が発生し、蛋白質を含む溶液が加熱され、熱対流が生
じて分離精度を低下させる問題がある。
【0010】本発明の目的は、水質浄化処理において、
高勾配磁気フィルタを使用せずに、容易に浄化運転がで
きる磁気分離浄化方法であり、また、細胞や蛋白質等を
破壊することなく、高精度で分離できる磁気分離方法お
よび装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は以下の手段に
よって解決することができる。
【0012】磁性もしくは反磁性あるいは非磁性を持つ
被除去物を含む被処理流体に,磁性体と凝集剤または被
除去物との化学反応により磁性物体を生じる添加物を添
加した被処理流体の被除去物を分離する方法において、
前記磁気分離のための磁場発生手段により磁場を発生さ
せ、前記被処理流体を前記磁場発生手段が生成する正の
磁気勾配空間および負の磁気勾配空間を構成する流路に
導入し、前記正あるいは負の磁気勾配空間を通過するも
のと通過しないものとに分離する磁気分離方法であるこ
と特徴がある。
【0013】また、前記負あるいは正の磁気勾配空間を
通過できない被除去物除が滞留している前記流路部から
排出し、前記被除去物を分離すること、また、複数の被
除去物が前記負あるいは正の磁気勾配空間において受け
る反発力あるいは吸引力の大きさに応じて分離をおこな
う磁気分離方法に特徴がある。
【0014】該磁気分離のための磁場発生手段と、前記
被処理流体を該磁場発生手段が生成する正の磁気勾配空
間もしくは負の磁気勾配空間を通過させるための被処理
流体流路と、前記流路から被除去物を排出する排出路、
とを備えた磁気分離装置に特徴がある。
【0015】また、被処理流体流路をシリコン基盤上に
構成したマイクロチップであること、シリコン基盤上に
設けた被処理流体流路が整流板を有する流路であるこ
と、あるいはる板整流板を有する折り返し流路であるこ
と、に特徴がある。
【0016】また、前記磁場発生手段が生成する正の磁
気勾配空間の影響により、被除去物が受ける磁気力の大
きさに応じて分離する複数の分離排出流路を備え、複数
の被分離物を分離選別して排出する磁気分離装置に特徴
がある。また、被処理流体流路を前記磁気発生手段が生
成する正の磁気勾配空間内で構成した折り返し流路、を
備えたこと、被処理流体流路を前記磁気発生手段が生成
する正の磁気勾配空間内で螺旋状に構成した被処理流体
流路を備えたこと、磁場発生手段は高温超電導バルク体
で構成したこと、前記被分離物を計測する計測手段を備
えたこと、前記被分離物を計測する計測手段と、計測結
果を数値解析する解析手段を有する磁気分離装置である
ことに特徴がある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1、
図2、図3、図4および図5により説明する。図2は磁
気分離装置14の拡大斜視図を示している。図3は図2
の(あるいは図1に示した)磁気分離装置14の拡大側
面図(断面)を示している。また、図4は図2(あるい
は図1)の磁気分離装置14を上部から見た断面図、図
5は図4のX−X断面図である。
【0018】図1により全体構成について説明する。被
処理水である原水を,例えば貯水池1から導管2により
取水する。大きなゴミなどを除去するためのフィルタ3
を通して、ポンプ4で原水貯留槽5に汲み上げる。
【0019】この原水6に、シーディング剤調整装置7
から四酸酸化鉄等の磁性粉とpH調整剤、ポリ塩化アル
ミニウムや塩化鉄や硫酸第二鉄等の水溶液等のアルミニ
ュウムイオンや鉄イオンを提供する凝集剤や高分子補強
剤等を、導管8を通じて加え、攪拌槽9でモータ10に
より回転駆動される攪拌翼11で攪拌して、数百ミクロ
ンメートル〜数ミリメートル程度の大きさの磁性フロッ
クを含む被処理水12を生成する。このように生成した
被処理水12を矢印Aで示すように導管13を通じて磁
気分離装置14に通水し、磁性フロックの分離をおこな
う。
【0020】磁気分離装置14で処理された水は矢印B
で示したように配管25を介して貯水池1に戻される。
そして分離物は矢印Cで示したように、排出配管42を
経由してスラッジ槽に送られる。また流路45により堆
肥化槽44に移送される。図1で21は例えば高温超電
導バルク体により生成された正の磁気勾配空間の断面部
分、22は同様にリング状に生成される負の磁気勾配空
間の断面部分を表している。
【0021】図2、図3により磁気分離装置14の構造
を説明する。図2は磁気分離装置14の外観を表わす斜
視図を示している。19(19a、19b)は真空断熱
槽であって、この中に例えば高温超電導バルク体15
(図の例では、15a、15b)が収められている。1
7(図の例では、17a、17b)は冷凍機部分を表し
ている。磁場発生手段としてイットリウム系やサマリュ
ウム系のBCuO材料からなる円盤状の高温超電導バル
ク体15a、15bを用い、これを補強および熱伝導体
からなる銅やステンレスとの複合体からなる保持体16
a、16bで囲み、これをパルス管式やギフォード・マ
クマホン式やスターリング式冷凍機や熱音響式冷凍機や
ペルチェ素子を用いた電子冷凍機等の冷凍機17a、1
7bの冷却ステージ18a、18bと熱的に一体化し、
高温超電導バルク体15a、15bおよび保持体16
a、16bを温度50K以下に冷却し、温度を維持す
る。
【0022】低温部は真空断熱槽19a、19b内に設
置され断熱し、保持体16a、16bは複数本のガラス
繊維入りエポキシ樹脂製の断熱支持円筒体20a、20
bで真空断熱槽19a、19bの常温壁から離れて支持
されている。対向する高温超電導バルク体15a、15
bを冷凍機で超電導温度以下に冷却した後に、外部から
着磁用円筒電磁石コイル(図示せず)を使用し、内部に
対向する高温超電導バルク体15aと15bをできるだ
け近づけてセットして着磁して、その後対向する高温超
電導バルク体15a,15bを離し、着磁用円筒電磁石
コイルを取り去る。
【0023】さらに所定の隙間を確保して対向させるこ
とにより、対向する高温超電導バルク体15a、15b
の面内に大きな磁場が発生し、この部分に正の磁気勾配
空間21が形成される。一方、高温超電導バルク体15
a、15bの外周部、すなわち正の磁気勾配空間21の
外周部にはこれを取り巻くようにリング状の負の磁気勾
配空間22が形成される。前記隙間に前処理水の流体流
路23aを配置する。矢印Aの方向から流入した前処理
水中の磁性フロックは、負の磁気勾配空間22で反発力
を受け流路内の部位、図5の23bに集積する。しか
し、水は正の磁気勾配空間21及び負の磁気勾配空間2
2に阻害されずに通過し浄化され、矢印Bで示すように
配管25を通って浄化済みの水として、貯水池1に戻さ
れる。
【0024】一方、図5において、磁性フロックは部位
23bに集積・濃縮され、弁24a、24bで引き抜き
流量を調整しながら、矢印Cのように配管42a,42
bから磁気分離装置外に排出される。排出された濃縮ス
ラッジは図1の配管42(42a、42b)を通してス
ラッジ槽43に貯められる。スラッジはトラック等で処
分場や焼却場に運搬される。また、後段に堆肥化槽44
を設け、スラッジを堆肥化槽44に流路45を通じて移
送し、コンポスト化する。堆肥化した後は、堆肥を粉状
に破砕し、肥料中の磁性粉や生成磁性物質を他の磁石分
離装置で回収して再利用しても良い。
【0025】本実施例により、磁性フロックは負の磁気
勾配空間22で磁気反発力を受け、水のみ通過して浄化
水を得ることができるので、従来のような磁気フィルタ
を設けることなく、浄化することができる。さらに、連
続的に高濃度の磁性フロックスラリーを排出できるの
で、高勾配磁気フィルタを洗浄する運転工程が不要とな
る。また、前処理水中の藻等がフィルタにからまり閉塞
するようなトラブルの発生もない。そして、実質浄化運
転時間が長くなり、運転効率を向上させることができる
効果がある。
【0026】また、被処理水に磁性粉を添加せず、凝集
剤のポリ硫酸鉄やポリマー等の凝集補助剤を加え、攪拌
して生成したフロックでは、水酸化鉄を含んでおり、小
さな磁化率を有しているので、負の磁気勾配空間にこの
フロックを含む前処理水を通過させると、フロックはこ
の空間で磁気反発力を受ける。しかし、水は通過するか
ら浄化水を得ることができる。また、フロックは負の磁
気勾配空間の境界空間に停留し濃縮してくるので、同様
にこの境界空間に排出管口を挿入することにより、連続
的に高濃度のフロックスラリーを排出することができ
る。磁性粉を使用しない分運転コストの低減をはかるこ
とができる。
【0027】上記実施例は高勾配磁気フィルタを用いる
ことなく、被除去物を原水から連続的に分離できる。し
たがって、高勾配磁気フィルタを洗浄する運転工程が不
要となり、実質的な浄化運転時間を減少することなく、
運転効率の向上をはかることができる。
【0028】上述したように、超電導バルク体を超電導
発生温度以下に冷却する過程で外部から着磁すると、超
電導バルク体の着磁方向に正の磁気勾配空間と負の磁気
勾配空間が発生する。この負の磁気勾配空間に被除去物
となる磁性粉と凝集剤等から成る磁性フロックを含む前
処理水を通過させると、磁性フロックはこの空間で磁気
反発力を受け、水のみ通過するので、浄化水を得ること
ができる。一方、磁性フロックは負の磁気勾配空間の境
界空間に停留し濃縮してくるので、この境界空間に排出
管口を挿入することにより、連続的に高濃度の磁性フロ
ックスラリーを排出することが可能となる。
【0029】図6〜図8に本発明の他の実施例を示す。
図8は図7のY−Y断面矢視図である。これらが図3〜
図5と異なる点は、高温超電導バルク体15を1つ使用
し、流路26の上下側(矢印A)から被処理水を流入さ
せ、正の磁気勾配空間部分21を通過した浄化水を配管
25から流出させるようにしたことにある。本実施例に
よれば、被処理水の流入流路を増やし、処理量を増加さ
せることができる効果がある。
【0030】図8に示すように、磁気勾配部分を通過で
きない被分離物は、流路26の集積部位23bに停留す
ることになり、これを排出配管42a〜42dでスラッ
ジ槽43へ導くように構成している。
【0031】図9の(A)、(B)は、さらに本発明の
他の実施例を示す。本実施例は、原水中のプランクトン
のみを除去する場合を示したものである。プランクトン
の一部を構成する蛋白質は反磁性を有している。いま、
図9の(A)に示すように、流路27にプランクトンを
含む原水を、前処理を行わず未処理のままで矢印Aから
流入させる。そして、原水を正の磁気勾配空間を通過さ
せると、プランクトンはこの空間で磁気反発力を受ける
が、水は通過し浄化される。そして正の磁気勾配空間を
通過した水は配管25a、25bから得られる(矢印
B)。一方、プランクトンは正の磁気勾配空間の境界空
間に停留し濃縮されてくるので、例えば円筒流路28の
リング状部位29e、29fに集積、濃縮され、この部
位に排出管口42e、42fを放射状に設けることによ
り、連続的に、高濃度のプランクトンを排出することが
できる(矢印C)。
【0032】本実施例では、原水中のプランクトンを磁
性粉や凝集剤等の薬剤用機器、例えば、薬剤タンクや薬
剤の供給、攪拌制御装置等の機器を用いることなく直接
分離できる特徴がある。したがって、分離装置のコスト
を低減することができるとともに、運転コストも低減で
きる効果がある。
【0033】なお、本発明に関する上記の実施例では、
被分離物として湖沼・河川の汚濁物やリンやプランクト
ンを対象にした場合について示した。しかし、本実施例
は被分離物が血液中で、磁性をもっている赤血球や反磁
性の特性をもつ蛋白質成分についても、適用することが
できる。また、薬品製造過程での蛋白質の、分離、濃縮
等においても利用することができる特徴がある。
【0034】また、上記の実施例では、一段(単段)の
磁気分離装置について記載したが、一段の冷凍機で冷却
できる複数の高温超電導バルク体15を配置して、処理
量の増加を図ることもできる。例えば図9の(B)に示
すように、複数の高温超電導バルク体a〜hで、一つの
磁気バルク体を構成する方法であってもよい。また、複
数段の磁気分離装置を設け、磁気勾配が異なる高温超電
導バルク体15を配置し、磁気率の違い等で蛋白質を異
種分離することも可能である。また、高温超電導バルク
体15の形状も角型や濃縮集積する空間を選択的に確保
できる変形型であっても同様の効果を得ることができ
る。
【0035】また、細胞やプランクトンを構成する蛋白
質は反磁性を有しているため正の磁気勾配空間で磁気反
発力を受け、磁気反発力の違いで複数の蛋白質を成分ご
とに分離することができる。
【0036】この結果、高勾配磁気フィルタを用いるこ
となく被除去物を原水から連続的に分離できるので高勾
配磁気フィルタを洗浄する運転工程が不要となり、実質
浄化運転時間が減少させずに運転効率の低下を防止する
ことができる。
【0037】また、例えば糸状の藻類等の細長い物体が
流入しても詰まることがなく、高勾配磁気フィルを磁気
分離部から撤去して洗浄し,新しいフィルタと交換する
等による、実質浄化運転時間が減少せずに運転効率の低
下を防止でき、交換コストが不要となる効果がある。
【0038】また、原水中のプランクトンを磁性粉、ま
たは磁性粉および凝集剤等の薬剤を用いることなく直接
分離でき、薬剤タンクやこの供給・攪拌制御装置等の機
器が不要となり、装置のコストを低減することができ、
運転コストも低減できる効果がある。
【0039】また、細胞やプランクトンを構成する蛋白
質は反磁性を有しているため正の磁気勾配空間で磁気反
発力を受け、磁気反発力の違いで複数の蛋白質を成分ご
とに分離できる。また、このとき細胞や蛋白質は破壊さ
れることはない。そしてこの分離方法では、ジュール熱
が発生しないので、熱対流が発生せず、精度良く分離精
製できる特徴がある。
【0040】図10〜図12に、さらに本発明の他の実
施例を示す。これは、蛋白質等の高分子物質の磁性もし
くは反磁性を利用し、高分子物質分離に応用した装置の
例である。図10はその場合の断面図を示している。図
11は、図10のX−Xの断面矢視図であり、図12は
図10のY−Y断面矢視図である。角型の高温超電導バ
ルク体30を複数個、図では3個(30a、30b、3
0c)から構成し、例えば銅製の熱伝導体31に直列に
埋め込んで、エポキシ樹脂等の接着剤で両者の隙間を接
着した場合の例である。熱伝導体31の端部は、例えば
パルス管冷凍機等の低温冷凍機32の低温ステージ33
と熱的に一体化され、真空断熱容器34、35内に配置
されている。
【0041】真空断熱容器34と35は、Oリング36
ORで大気との気密構造をとるようにしている。角型の
高温超電導バルク体30(30a、30b、30c)は
すでに外部磁界により面垂直方向(矢印W方向)に着磁
された状態を示している。分離する複数の分子量の高分
子物質溶液は、破線の矢印の方向から分離容器36の上
方に設けられたノズル37から流入する。水やアルコー
ル等の分離媒体は、分離容器36の上方に設けられたノ
ズル38から、実線の矢印の方向から分離容器36に、
遅い速度で流入する。
【0042】流入した複数の高分子物質を含む溶液は、
分離媒体中を浮遊しながら高温超電導バルク体30(3
0a〜30c)が形成する磁界中を下方に遅い速度で流
下する。高分子物質は磁界中でそれぞれの磁化率の大き
さにしたがって、高温超電導バルク体30(30a〜3
0c)からの磁気吸引力もしくは磁気反発力を受ける。
磁気吸引力を受けると高分子物質は高温超電導バルク体
30側に破線矢印に示すように移動し、分離容器36下
方のノズル群のうち、ノズル39から、矢印Aのように
流れ出る。
【0043】また、磁気反発力を受ける高分子物質は、
高温超電導バルク体30(30a〜30c)側と反対方
向に破線矢印に示すように移動し、分離容器36の下方
に設けられたノズル群の中の、ノズル40から矢印Eの
ように流出するから、分離がおこなわれる。磁化率の違
いに応じて磁気反発力も異なるから、その反発力の違い
に応じて、ノズル群のノズル39〜40の間に配置した
それぞれのノズルから、分離流出させることができる。
【0044】本実施例によれば、高温超電導バルク体3
0(30a〜30c)が発生する磁界は磁界が大きくか
つW方向の磁気勾配が大きいため、高分子物質の磁化率
が小さくても大きな磁気吸引力もしくは磁気反発力を作
用させることができる。したがって、複数の高分子物質
別毎に精度良く分離することができる。また、磁界およ
び磁気勾配は、高分子物質および分離媒体に発熱現象を
起こさせることがないので、熱対流現象が発生すること
もなく、分離精度の向上をはかることができる。
【0045】図13は、さらに本発明の他の実施例を示
す。この図は蛋白質等の高分子物質の磁性もしくは反磁
性を利用した、高分子物質分離装置の断面図を示してい
る。本構造が図10、図11、図12などの他の実施例
と異なる点は、角型の高温超電導バルク体30(単数あ
るいは複数のバルク)が発生する磁界中に、複数の分離
容器を配置したことにある。図では2個の分離容器41
a、41bを配置し、分離する複数の分子量の高分子物
質溶液は破線の矢印の方向から分離容器41aの上方の
ノズル43から流入する。水やアルコール等の分離媒体
は分離容器41aの上方から分離容器41aに遅い速度
で流入する。分離容器41a下方の分離ノズル群39a
は、分離容器41b下方の分離ノズル群39bとそれぞ
れ連通している。
【0046】そして、分離容器41b内でさらに分離が
進み、分離容器41b上方の分離ノズル群46から更に
精度良く分離されて流出する。本実施例によれば、分離
流路長を実質的に長くとることができるため、高温超電
導バルク体30からの磁気吸引力もしくは磁気反発力に
よる分離精度が高まる特徴がある。また、さらに効率よ
く複数の分子量の高分子物質を分離することができる効
果がある。
【0047】図14にさらに本発明の他の実施例を示
す。この図は、蛋白質等の高分子物質の磁性もしくは反
磁性を利用した、高分子物質分離装置の断面図を示す。
本実施例の構造が、図10〜図12などの他の実施例と
異なる点は、角型の高温超電導バルク体30(図13な
どと同様に30a〜30cの3個のバルク体を表してい
る)の両面(両側)に、W方向に発生する磁界を形成し
ていること、その両側に分離容器を複数個(図では2個
の分離容器36,47)配置していることにある。分離
する複数の分子量の高分子物質溶液は、分離容器36の
上方のノズル37から、破線の矢印で示した方向から流
入させる。水やアルコール等の分離媒体は分離容器36
の上方のノズル38から、実線の矢印で示した方向から
分離容器36に遅い速度で流入させる。
【0048】流入した複数の高分子物質を含む溶液は、
分離媒体中を浮遊しながら高温超電導バルク体30(3
0a〜30c)が形成する磁界中を下方に遅い速度で流
下する。高分子物質は磁界中でそれぞれの磁化率の大き
さにしたがって、図10の場合と同様に分離される。そ
して分離容器36の、下方のノズル群のノズル39から
40のそれぞれのノズルから流出する。そのあと、分離
容器47の下方のノズル群48から49の接続ノズルに
導入され、破線の矢印AおよびEのように、それぞれの
ノズルから移動して分離容器47内に流入するように構
成にしている。
【0049】分離容器47で、さらに分離が進み、精度
良く分離されて分離容器47の上方に設けられた分離ノ
ズル群50〜51(A〜E)から分離流出する。本実施
例によれば、分離流路長さを実質的に長くとることがで
きる特徴がある。すなわち、高温超電導バルク体30の
両面の磁界を利用する構成になっているために、この例
では例えば図10の場合に比較して2倍の分離流路長を
とることができる特徴がある。これにより、磁気吸引力
もしくは磁気反発力による分離精度が高まり、さらに効
率よく複数の分子量の高分子物質を分離することができ
る効果がある。また、装置自体もコンパクトに構成する
ことができる。
【0050】図15はさらに本発明の他の実施例を示
す。図は、蛋白質等の高分子物質の磁性もしくは反磁性
を利用した、高分子物質分離装置の断面図を示してい
る。本構造が図10〜図12などの他の実施例と異なる
点は、2組の角型の高温超電導バルク体30(図では3
0d〜30f、30g〜30iの2組)を配置し、2組
の高温超電導バルク体30(30d〜30i)間のW方
向に発生する磁界を利用したことにある。すなわち、こ
の実施例は、2組のW方向の磁界の間に分離容器36を
配置したことにある。
【0051】図では、分離容器は1個配置した場合であ
るが、複数個配置するものであってもよい。図では1個
の場合であるが、この構造では、2組の高温超電導バル
ク体30(30d〜30f、と30g〜30i)の間に
W方向に発生する磁界及びW方向の磁気勾配がさらに大
きくなり、分離する複数の分子量の高分子物質に作用す
る磁気吸引力もしくは磁気反発力がさらに大きくなる。
したがって、分離精度がより高まり、効率よく複数の分
子量の高分子物質を分離することができる効果がある。
【0052】また、図16、17はさらに本発明の他の
実施例を示している。図17は図16のX−X断面図で
ある。本構造では、4組の高温超電導バルク体30A〜
30Dすなわち、30A(30a1〜30a4)、30
B(30b1〜30b4)、30C(30c1〜30c
4)、30D(30d1〜30d4)の4組を円筒放射
状に配置し、その外側の磁界中に、円筒上の分離容器を
配置し、分離容器内に螺旋状の流路を形成したものであ
る。高温超電導バルク体30(30A〜30D)は銅製
の熱伝導体52(52A〜52D)に接着剤で埋め込ま
れている。
【0053】そして、4組の熱伝導体(前記実施例の3
1と同様の)で熱伝導率が大きい例えば銅製の熱伝導体
53を介して、熱伝導体54に熱的に一体化される。そ
の端部は、低温冷凍機32の低温ステージ33と熱的に
一体化され、真空断熱容器55、56内に配置される。
分離する複数の分子量の高分子物質溶液は破線の矢印の
方向から、分離容器57の上方のノズル58により、水
やアルコール等の分離媒体は分離容器57のノズル59
により分離容器57に遅い速度で流入する。
【0054】流入した複数の高分子物質を含む溶液は分
離媒体中を浮遊しながら高温超電導バルク体30(30
A〜30D)が形成する磁界中を、螺旋状の隔壁60間
に形成された螺旋状の流路61内を、下方に遅い速度で
流下する。高分子物質は磁界中でそれぞれの磁化率の大
きさにしたがって、高温超電導バルク体30からの磁気
吸引力もしくは磁気反発力を受ける。
【0055】磁気吸引力を受ける物質あるいは反発力が
小さい高分子物質は、高温超電導バルク体30(30A
〜30D)側に移動し、分離容器57の下方の、ノズル
群のうちノズル62から矢印Aのように流出する。ま
た、磁気反発力を受ける場合高分子物質は高温超電導バ
ルク体30側と反対方向に破線矢印に示すように移動
し、ノズル63から矢印Dのように流出し分離される。
磁化率の違いによって、ノズル群のノズル62〜ノズル
63(A〜D)の間に配置したノズルからそれぞれ流出
する。
【0056】本構造によれば、螺旋状流路を構成してい
るので、分離流路長をさらに長くできる特徴がある。こ
のため、高温超電導バルク体30(30A〜30D)か
らの磁気吸引力もしくは磁気反発力による分離精度が高
まり、更に効率よく複数の分子量の高分子物質を分離す
ることができる効果がある。
【0057】また、図18、図19はさらに本発明の他
の実施例を示している。図19は図18のX−X断面図
である。本構造では、マイクロチップ62をシリコン製
基盤63に溝流路64、65を形成している。例えばエ
ッチング加工や微粒子のブラスト加工等で製作した場合
を示している。それぞれの流路に流入口66、67、7
2、流出口68、69を設ける。図19でいうと流路6
5の上部には、ガラス等の透明体の蓋70が一体化して
設けられている。
【0058】流入口72からマイクロチップ62内に所
定量流入した溶液(例えば遺伝子物質を含む溶液)は、
流入口66からマイクロチップ62内に流入した移送溶
液に含まれて、高温超電導バルク体30(30a、30
b)の磁界内に設置した流路64を、高温超電導バルク
体30(30a)側に移動する。この時、遺伝子物質を
含む溶液中の、高分子物質は磁気反発力を受け、反磁性
が大きい物質ほど移動方向にかかるブレーキ力が大きい
から、遅く移動する。流出口68を出た溶液は、大半の
部分が磁界外にある配管71を通り、流入口67から流
路65に流入し、高温超電導バルク体30(30b)側
に移動するが同様に高分子のものは磁気反発力を受け、
反磁性が大きい物質ほどブレーキ力が大きく遅く移動す
る。
【0059】このようにして、所定流量の溶液を流す
と、流路64、65中に反磁性の差で物質が存在する部
位が定まる。そして、蓋70の外側から紫外線等を照射
することで発光強度の大小により、それぞれの物質の識
別が可能となり、遺伝子物質の組成が計測できる。図1
9の91は前記紫外線等の照射計測手段、90は前記照
射手段により照射した結果、得られたデータの数値解析
装置でありマイコン等で構成される。また計測結果や、
計測データの解析結果、あるいは計測組成データなどを
表示装置92に表示し、観測することができる。計測後
は、移送溶液のみを流し流路内を洗浄し、次の計測の、
遺伝子物質を含む溶液を流入口72からマイクロチップ
62内に所定量流入し、同じ計測操作を繰り返すことが
できる。
【0060】本実施例によれば、微細な複数流路を形成
することができるから、マイクロチップ62の長さを短
くしても全流路長を長く確保することができるので、流
路を高温超電導バルク体30により近づけることができ
る。また、高磁界、高磁気勾配の空間のもとでタンパク
質を分離することができることはもちろんであるが、分
離精度をさらに向上させることができる。
【0061】図20、図21はさらに本発明の他の実施
例を示す。図21は図20のX−X断面図である。本構
造では、マイクロチップ73をシリコン製基盤74に溝
の流路75、76をエッチング加工で製作し、それぞれ
の流路に流入口78、79、72、流出口80、81を
設ける。図面上流路の上部は、図19と同様にガラス等
の透明体の蓋70を一体化する。流入口72a、72b
からマイクロチップ73内に所定量流入した2種類の別
々の遺伝子物質を含む溶液は、それぞれの流入口78、
79からマイクロチップ73内に流入した移送溶液に含
まれて、流路75、76に流入し、高温超電導バルク体
30(30a、30b)側に移動する。この時、遺伝子
物質を含む溶液中の高分子のものは磁気反発力を受け、
反磁性が大きい物質ほどブレーキ力が大きく遅く移動す
る。
【0062】このようにして、所定流量溶液を流すと、
流路75、76中に反磁性の差で物質が存在する部位が
定まり、蓋70の外側から紫外線等を照射することで発
光強度の大小により、それぞれの物質の識別が可能とな
り、遺伝子物質の組成が計測できる。この計測あるいは
計測データ解析、表示は前記図19の場合と同じであ
る。本実施例によれば、微細な複数流路を構成できるの
で、マイクロチップ73に隔離された複数の流路を形成
することができる。したがって、複数種の遺伝子物質を
同時に計測することができ、計測効率が大幅に向上する
効果がある。
【0063】図22はさらに本発明の他の実施例を示
す。本構造では、マイクロチップ82をシリコン製基盤
83に溝の連続流路84、85、86をエッチング加工
で製作し、流入口87、72、流出口88を設ける。図
面上流路の上部は、前記実施例と同じように、ガラス等
の透明体の蓋で一体化する。流入口72からマイクロチ
ップ82内に所定量流入した遺伝子物質を含む溶液は、
流入口87からマイクロチップ82内に流入した移送溶
液に含まれて、まず流路84に流入し、高温超電導バル
ク体30側に移動する。この時、遺伝子物質を含む溶液
中の高分子のものは磁気反発力を受け、反磁性が大きい
物質ほどブレーキ力が大きく遅く移動する。次に、整流
板群89で偏流が生じないように狭い流路86に流入
し、流速を大きくすることにより磁界による遺伝子物質
の移動遅延がないようにする。
【0064】次に、整流板群89を通り、流路85に流
入する。ここで、再び遺伝子物質を含む溶液中の高分子
のものは磁気反発力を受け、反磁性が大きい物質ほどブ
レーキ力が大きく遅く移動する。所定流量溶液を流す
と、流路84、85中に反磁性の差で物質が存在する部
位が定まり、蓋の外側から紫外線等を照射することで発
光強度の大小により、それぞれの物質の識別が可能とな
り、遺伝子物質の組成が計測できる。これらの計測ある
いは計測データの解析、あるいはその表示観測について
は前記図19の場合と同じである。
【0065】本実施例によれば、流路84から流路85
への移動中の流速を大きくできるので、同一基盤上で、
流路54、85間を移動する流体への磁界の影響を小さ
くして連続流路を形成でき、図18に示すような配管7
1が不要となり、マイクロチップもコストを大幅に低減
できる効果が生じる。
【0066】図23にさらに本発明の他の実施例を示
す。本構造では、マイクロチップ90をシリコン製基盤
91に溝の連続流路92、93、94をエッチング加工
で製作し、流入口95、72、流出口96を設ける。図
面上流路の上部は、ガラス等の透明体の蓋を一体化す
る。流入口72からマイクロチップ90内に所定量流入
した遺伝子物質を含む溶液は、流入口95からマイクロ
チップ90内に流入した移送溶液に含まれて、まず流路
92に流入し、高温超電導バルク体30側に移動する。
この時、遺伝子物質を含む溶液中の高分子のものは磁気
反発力を受け、反磁性が大きい物質ほどブレーキ力が大
きく遅く移動する。次に、整流板群89で偏流が生じな
いように、外周部の磁界が極めて小さい空間に設置した
流路94に流入し、磁界による遺伝子物質の移動遅延が
ないようにする。次に、整流板群89を通り、流路93
に流入する。
【0067】ここで、再び遺伝子物質を含む溶液中の高
分子のものは磁気反発力を受け、反磁性が大きい物質ほ
どブレーキ力が大きく遅く移動する。所定流量溶液を流
すと、流路92、93中に反磁性の差で物質が存在する
部位が定まり、蓋の外側から紫外線等を照射することで
発光強度の大小により、それぞれの物質の識別が可能と
なり、遺伝子物質の組成の計測、あるいは計測データの
解析をおこなうことができる。
【0068】具体的には図19の場合と同じである。本
実施例によれば、流路92から流路93への流路中の磁
界の影響を小さくできるので、同一基盤上で、連続流路
を形成でき、図19に示すような配管71が不要とな
り、マイクロチップもコストを大幅に低減できる効果が
生じる。
【0069】以上の実施例において、細胞および蛋白質
として、動物の血液成分やウイルスやバクテリア、遺伝
子DNA等がありこれらの分離にも適用できる。また、
分離部にはマイクロセル等の微細な分離流路を有する場
合にも有効にその効果を生じる。
【0070】以上の実施例では磁場発生手段として超電
導バルク体を使用した場合について説明したが、正の磁
気勾配を利用する場合については、超電導コイル式磁石
を適用しても同様な効果が生じる。
【0071】また、上記磁気分離装置は、冷凍機で冷却
された高温超電導バルク体が装脱着自由にしてバルク体
への着磁磁界強度を変更できる様にし、磁気分離部およ
び分離後の被計測体を、紫外線等を利用して計測する計
測手段や、パーソナルコンプータ等で計測結果を計算解
析する解析手段と組み合わせた遺伝子解析装置に適用で
きる。
【0072】高勾配磁気フィルタを用いることなく被除
去物を原水から連続的に分離できるので高勾配磁気フィ
ルタを洗浄する運転工程が不要となり、実質浄化運転時
間が減少させずに運転効率の低下を防止できる効果があ
る。
【0073】また、細胞やプランクトンを構成する蛋白
質は反磁性を有しているため正の磁気勾配空間で磁気反
発力を受け、磁気反発力の違いで複数の蛋白質を成分ご
とに分離し、このとき細胞や蛋白質を破壊せず、ジュー
ル熱が発生しないので熱対流が無く制度良く分離精製す
ることができる。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば磁場発生手段が形成する
正の磁気勾配空間あるいは負の磁気勾配空間において、
被除去物が受ける磁気力により分離を行うので、破壊さ
れやすい被分離物をも破壊することなく、分離精度の向
上と分離効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の、磁気分離装置の全体構成図
を示している。
【図2】図1における本発明の、磁気分離装置部の立体
斜視図である。
【図3】本発明の実施例の、磁気分離装置部の断面図で
ある。
【図4】本発明の実施例図3の、上部から見た磁気分離
装置の断面図である。
【図5】前記図4のX−X断面矢視図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図7】図6における本発明の他の実施例についての、
上面断面図を示している。
【図8】図7における本発明の他の実施例についての、
Y−Y断面矢視図である。
【図9】本発明の他の実施例としての磁気分離装置部の
断面図である。
【図10】本発明の、さらに他の実施例としての磁気分
離装置部の断面図である。
【図11】図10のX−X断面図である。
【図12】図10のY−Y断面図である。
【図13】本発明の、さらに他の実施例としての磁気分
離装置部の断面図である。
【図14】本発明の、さらに他の実施例としての磁気分
離装置部の断面図である。
【図15】本発明の、さらに他の実施例としての磁気分
離装置部の断面図である。
【図16】本発明の、さらに他の実施例としての磁気分
離装置部の断面図である。
【図17】図16のX−X断面図である。
【図18】本発明の、さらに他の実施例としての磁気分
離装置部の断面図である。
【図19】図18のX−X断面図である。
【図20】本発明の、さらに他の実施例としての磁気分
離装置部の断面図である。
【図21】図20のX−X断面図である。
【図22】本発明の、さらに他の実施例としての磁気分
離装置部の断面図である。
【図23】本発明の、さらに他の実施例としての磁気分
離装置部の断面図である。
【符号の説明】
1…貯水池 2、8、13…導管 3…フィルタ 4…
ポンプ 5…原水貯留槽 6…原水 7…シーディング剤調整装置 9…攪拌槽
10…モータ 11…攪拌翼 12…フロックを含む処
理水 14…磁気分離装置 15…高温超電導バルク体
16…保持体 17,17a、17b…冷凍機 18
…冷却ステージ 19、19a、19b…真空断熱槽 20…円筒体 2
1…正の磁気勾配空間 22…負の磁気勾配空間 23a…流体流路 23b…部
位(集積部位) 25…配管(戻り) 28…円筒流路
29、29a、29b…円筒流路のリング状部位 3
0(30a、30b、30c)…高温超電導バルク体
31…熱伝動体 32,32a、32b…低温冷凍機 33、33a、3
3b…低温ステージ 34、34a、34b、35…真
空断熱容器 36OR…Oリング 36、36a、36
b、41,41a、41b、47…分離容器 37,3
8…ノズル 39,39a、39b、46…ノズル(分
離) 42,42a〜42d…配管(排出) 43…ス
ラッジ槽 44…堆肥化槽 45…流路 62、73、
82,90…マイクロチップ 63…シリコン基盤 6
4,65…流路 66,67,72…流入口 68,6
9…流出口 70…透明体の蓋 71…配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水守 隆司 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 森田 穣 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 佐野 理志 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 磯上 尚志 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性もしくは反磁性あるいは非磁性を持つ
    被除去物を含む被処理流体に,磁性体と凝集剤または被
    除去物との化学反応により磁性物体を生じる添加物を添
    加した被処理流体の被除去物を分離する方法において、
    前記磁気分離のための磁場発生手段により磁場を発生さ
    せ、前記被処理流体を前記磁場発生手段が生成する正の
    磁気勾配空間および負の磁気勾配空間を構成する流路に
    導入し、前記正あるいは負の磁気勾配空間を通過するも
    のと通過しないものとに分離することを特徴とする磁気
    分離方法。
  2. 【請求項2】前記請求項1において、前記負あるいは正
    の磁気勾配空間を通過できない被除去物除が滞留してい
    る前記流路部から排出し、前記被除去物を分離すること
    を特徴とする磁気分離方法。
  3. 【請求項3】前記請求項1において、複数の被除去物が
    前記負あるいは正の磁気勾配空間において受ける反発力
    あるいは吸引力の大きさに応じて分離をおこなうことを
    特徴とする磁気分離方法。
  4. 【請求項4】磁性もしくは反磁性あるいは非磁性を持つ
    被除去物を含む被処理流体に,磁性体と凝集剤または被
    除去物との化学反応により磁性物体を生じる添加物を添
    加した被処理流体の被除去物をおこなう磁気分離装置で
    あって、該磁気分離のための磁場発生手段と、前記被処
    理流体を該磁場発生手段が生成する正の磁気勾配空間も
    しくは負の磁気勾配空間を通過させるための被処理流体
    流路と、前記流路から被除去物を排出する排出路、とを
    備えたことを特徴とする磁気分離装置。
  5. 【請求項5】前記請求項4において、前記磁場発生手段
    が生成する正の磁気勾配空間の影響により、被除去物が
    受ける磁気力の大きさに応じて分離する複数の分離排出
    流路を備え、複数の被分離物の分離選別して排出するこ
    とを特徴とする磁気分離装置。
  6. 【請求項6】前記請求項5において、被処理流体流路を
    前記磁気発生手段が生成する正の磁気勾配空間内で構成
    した折り返し流路、を備えたことを特徴とする磁気分離
    装置。
  7. 【請求項7】前記請求項5において、被処理流体流路を
    前記磁気発生手段が生成する正の磁気勾配空間内で螺旋
    状に構成した被処理流体流路を備えたことを特徴とする
    磁気分離装置。
  8. 【請求項8】前記請求項5において、被処理流体流路を
    シリコン基盤上に構成したマイクロチップであることを
    特徴とする磁気分離装置。
  9. 【請求項9】前記請求項8において、シリコン基盤上に
    設けた被処理流体流路が整流板を有する流路であるこ
    と、あるいはる板整流板を有する折り返し流路であるこ
    と、を特徴とする磁気分離装置。
  10. 【請求項10】前記請求項4,5,6,7、8におい
    て、磁場発生手段は高温超電導バルク体で構成したこと
    を特徴とする磁気分離装置。
  11. 【請求項11】磁性もしくは反磁性あるいは非磁性を持
    つ被除去物を含む被処理流体に,磁性体と凝集剤または
    被除去物との化学反応により磁性物体を生じる添加物を
    添加した被処理流体の被除去物をおこなう磁気分離装置
    であって、該磁気分離のための磁場発生手段と、前記被
    処理流体を該磁場発生手段が生成する正の磁気勾配空間
    もしくは負の磁気勾配空間を通過させるための被処理流
    体流路と、前記流路から被 磁性もしくは反磁性あるい
    は非磁性を持つ被除去物を含む被処理流体に,磁性体と
    凝集剤または被除去物との化学反応により磁性物体を生
    じる添加物を添加した被処理流体の被除去物をおこなう
    磁気分離装置であって、該磁気分離のための磁場発生手
    段と、前記被処理流体を該磁場発生手段が生成する正の
    磁気勾配空間もしくは負の磁気勾配空間を通過させるた
    めの被処理流体流路と、前記流路から被除去分離物に作
    用する磁気力の大小により被分離物を分離選別して排出
    する手段と、前記被分離物を計測する計測手段、とを備
    えたことを特徴とする磁気分離装置。
  12. 【請求項12】磁性や反磁性や非磁性物等の被分離物を
    有する被処理流体,または被分離物と電気的もしくは化
    学的な反応で磁性や反磁性物体を生じる添加物を添加す
    ることにより,前記被分離物に磁性もしくは反磁性をも
    たせた被処理流体,あるいは,非磁性の被除去物を含む
    流体に磁性体の磁性物質を添加した被処理流体中の被分
    離物を分離、濃縮する磁気分離部と、装脱着自由な磁場
    発生手段と、該磁場発生手段が生成する正の磁気勾配空
    間に、磁気勾配の大小を包含する分離流路を形成し、被
    分離物に作用する磁気力の大小により被分離物を分離選
    別して排出する手段と、前記被分離物を計測する計測手
    段と、計測結果を数値解析する解析手段を有することを
    特徴とする磁気分離装置。
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