JPH11243976A - 単細胞又は多細胞生物、トレオニンアルドラーゼ遺伝子、該遺伝子を含有する構造体、該遺伝子を含有するベクター、形質転換生物、リボフラビンの製法及び生物、遺伝子もしくはベクターの使用 - Google Patents

単細胞又は多細胞生物、トレオニンアルドラーゼ遺伝子、該遺伝子を含有する構造体、該遺伝子を含有するベクター、形質転換生物、リボフラビンの製法及び生物、遺伝子もしくはベクターの使用

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JPH11243976A
JPH11243976A JP10365780A JP36578098A JPH11243976A JP H11243976 A JPH11243976 A JP H11243976A JP 10365780 A JP10365780 A JP 10365780A JP 36578098 A JP36578098 A JP 36578098A JP H11243976 A JPH11243976 A JP H11243976A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リボフラビン形成の更なる最適化を可能にす
る単細胞又は多細胞の生物、有利に微生物をリボフラビ
ンの生物工学的製造のために提供すること。 【解決手段】 グリシンの外からの供給なしでのこの生
物のリボフラビン合成能が、標準条件下にグリシン6g
/lを外から供給して培養する種アシビア ゴシピイ A
TCC10895の野生型のリボフラビン合成能と少な
くとも同じである様に変化したグリシン代謝を示すこと
を特徴とする、単細胞又は多細胞生物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微生物によるリボフ
ラビンの製造のための単細胞又は多細胞生物に関する。
【0002】
【従来の技術】リボフラビンとも呼ばれる、ビタミンB
2はヒト及び動物にとって必須の物質である。ビタミン
−B2−欠乏においては口腔及び咽頭の粘膜の炎症、口
角の亀裂、皮膚のしわの、特に皮膚の損傷の掻痒刺激及
び炎症、結膜の炎症、低下した視力及び角膜の白濁が生
じる。乳児及び子供においては生長静止状態及び体重減
少が生じることがある。従って、ビタミンB2は、特に
ビタミン欠乏におけるビタミン剤としてならびに飼料添
加物として経済的に重要である。その他にも食品着色剤
として、例えばマヨネーズ、アイスクリーム、プリン等
に使用される。
【0003】リボフラビンの製造は、化学的に又は微生
物学的に行なわれる。化学的な製法においては、リボフ
ラビンは一般に多工程で純粋な最終生成物として得ら
れ、しかしながらこの際比較的費用のかかる出発物質、
例えばD−リボースを使用しなければならない。従っ
て、リボフラビンの化学的合成は純粋なリボフラビンが
必要である使用目的、例えばヒトのための医薬品のため
にのみ、考慮される。
【0004】リボフラビンの化学的製造に対して選択的
に、該物質の微生物による製造が提供される。リボフラ
ビンの微生物による製造は、該物質の高純度が必要とさ
れない場合に特に好適である。これは、例えばリボフラ
ビンを飼料製品に対する添加物として使用する様な場合
である。そのような場合にはリボフラビンの微生物によ
る製造は、この物質を一工程で獲得することができると
いう利点を有する。微生物による合成のための出発物質
としては再生性の(renewable)原料、例えば植物油を
使用することとができる。
【0005】菌類、例えばアシビア・ゴシピイ(Ashbya
gossypii)又はエレモテシウム・アシュビイ(Eremoth
ecium ashbyi)の発酵によるリボフラビンの製造は公知
である(The Merck Index,Windholz et al.,eds.Merck
& Co.,p1183,1983,A.Bacher,F.Lingens.Augen.Chem.196
9,p393);更に酵母、例えばカンジダ(Candida)又は
サッカロマイセス(Sacchromyces)、及びバクテリア、
例えばクロストリジウム(Clostridium)もリボフラビ
ン生産に好適である。
【0006】更に、酵母カンジダ・ファマタ(Candida
famata)での方法もUS05231007に記載されて
いる。
【0007】リボフラビン過剰生産バクテリア株は例え
ばEP405370、GB1434299、DE342
0310及びEP0821063中に記載されており、
この際この菌株はバシラス・ズブチリス(Bacillus sub
tilis)からのリボフラビン生合成遺伝子の形質転換に
より得られた。しかしながら、この原核遺伝子は真核生
物、例えばサッカロマイセス・セレビシア(Saccharomy
ces cerevisiae)又はアシビア・ゴシピイを用いる組換
えリボフラビン製造法のためには好適ではなかった。従
って、WO93/03183により、真核生産微生物中
でのリボフラビンの組換え製造法を確立するために、リ
ボフラビン生合成に特異的な遺伝子が真核生物、すなわ
ちサッカロマイセス・セレビシアから単離された。しか
しながら、リボフラビン生合成に特異的に関与する酵素
のための基質の製造が不十分である場合、この種の組換
え製造法はリボフラビン生産にとって全く成果をもたら
さないか、又は非常に限られた成果をあげるに過ぎな
い。
【0008】ハンソン(Hanson AM,1967,in Microbial
Technology,Peppler,HJ,pp222-250New York)は196
7年に、アミノ酸グリシンの添加が、アシビア・ゴシピ
イのリボフラビン形成を上昇させることを見いだした。
しかしながら、この種の方法は、グリシンが非常に高価
な原料であるという欠点を有する。この理由から、変異
体を製造することにより、リボフラビン生産の最適化を
図ることが必要とされた。
【0009】ドイツ特許明細書19525281号に
は、イソクエン酸リアーゼを阻害する物質に対して耐性
である微生物を培養することによるリボフラビンの製法
が記載されている。
【0010】ドイツ特許公開公報19545468.5
−41には、リボフラビン生産微生物のイソクエン酸リ
アーゼ活性又はイソクエン酸リアーゼ−遺伝子発現が高
められた、リボフラビンの微生物による製法が記載され
ている。しかしながら、この方法に比較しても、リボフ
ラビン製造の更なる最適化に対する要求がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、リボフラビン形成の更なる最適化を可能にする単細
胞又は多細胞の生物、有利に微生物をリボフラビンの生
物工学的製造のために提供することである。特に、原料
の節約の下に、リボフラビンを製造するために好適であ
り、それにより従来技術より経済的な生産を可能にする
生物を提供することである。特に、この生物は従来の生
物に比較して上昇したリボフラビン形成をグリシンの添
加なしに可能とすべきである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この課題は、グリシンの
外からの供給なしで、リボフラビン合成能が、標準条件
下にグリシン6g/lを外から供給して培養する種アシ
ビア・ゴシピイ ATCC10895の野生型のリボフ
ラビン合成能と少なくとも同じである様に変化したグリ
シン代謝を示す単細胞又は多細胞生物により解決する。
【0013】標準条件下での培養とは、そらせ板2枚を
備える500ml振盪フラスコ中で、120rpm及び
30℃で培養することを意味する。培地としてはフラス
コ当たり、グルコース10g/l又は大豆油10g/l
を含有する、酵母エキス10g/lの溶液50mlを使
用する。接種は、同じ条件下での16時間培養体1%で
実施する。
【0014】求められている細胞内グリシン代謝の変化
の課題は、生物の公知種改良法で達せられる。すなわ
ち、最も簡単な場合には相応する菌株をスクリーニング
により微生物学的に常用の選択により製造する。同様に
突然変異をその後の選択と共に実施することもできる。
この際、突然変異は化学的及び物理学的突然変異誘発に
より実施することができる。更なる方法は、選択及び突
然変異を引き続く組換えと共に実施する。更に、本発明
による生物を遺伝子操作により製造することができる。
【0015】本発明により、生物を、この生物がその代
謝を保持するための必要量より多量に細胞内でグリシン
を生産するように変化させる。この細胞内グリシン生産
の上昇は、本発明によりトレオニンアルドラーゼの酵素
活性が上昇している生物を製造することにより、有利に
達せられる。このことは例えば、触媒中心の改変により
上昇した基質変換を達成することにより、又は酵素阻害
物質の作用をなくすことにより達せられる。トレオニン
アルドラーゼの上昇した酵素活性は、酵素製造の上昇に
より、例えば遺伝子増幅により又は酵素−生合成を抑制
するファクターを排除することにより、惹起することも
できる。
【0016】内生トレオニンアルドラーゼ活性は本発明
により有利に内生トレオニンアルドラーゼ遺伝子の突然
変異により上昇させることができる。この種の突然変異
は、クラシックな方法で、例えばUV照射又は突然変異
を惹起する化学薬品により、ランダムに生じさせるか、
又は遺伝子工学的方法、例えば欠失、挿入及び/又はヌ
クレオチド交換により、特定的に実施する。
【0017】トレオニンアルドラーゼ−遺伝子発現は、
トレオニンアルドラーゼ−遺伝子コピーの組み込みによ
り及び/又はトレオニンアルドラーゼ−遺伝子発現にプ
ラスの影響を及ぼす調節ファクターの強化により、達成
することができる。調節要素は、特に転写シグナルが高
められることにより、有利に転写レベルで強化すること
ができる。それと共に例えばm−RNAの安定性を改良
することにより、翻訳を強化することも可能である。
【0018】遺伝子コピー数の上昇のためには、例えば
トレオニンアルドラーゼ遺伝子を遺伝子構造体中にもし
くはベクター中に組み込むことができ、この遺伝子は有
利にトレオニンアルドラーゼ遺伝子に割り当てられた
(assigned to)調節遺伝子を有しており、特にこの調
節遺伝子は遺伝子発現を強化するものである。引き続
き、リボフラビン生産微生物をトレオニンアルドラーゼ
−遺伝子を含有する遺伝子構造体で形質転換する。
【0019】本発明により、トレオニンアルドラーゼの
過剰発現はプロモーターの交換によっても達せられる。
この際、より高い酵素活性を選択的に、遺伝子コピーの
組み込みにより又はプロモーターの交換により達成する
ことが可能である。しかしながら、プロモーターの交換
及び遺伝子コピーの組み込みを同時に実施することによ
り、酵素活性の所望の改変を達成することも同様に可能
である。
【0020】このように変化した生物においてトレオニ
ンは制限するように作用するので、本発明による細胞の
使用の際には、トレオニンの供給は必要である。トレオ
ニンの改良された取り込み及びほぼ定量的なグリシンへ
の変換はリボフラビン形成の著しく高い上昇に導き、こ
のことは従来グリシンの供給により達成することはでき
なかった。選択的に、生物の内生トレオニン形成は、例
えば、アスパルテートキナーゼのフィードバック耐性の
排除により高めることができる。
【0021】トレオニンアルドラーゼ遺伝子は、有利に
微生物、特に有利に菌類から単離される。この際アシビ
ア属の菌が特に有利である。最も有利であるのは種アシ
ビア・ゴシピイである。
【0022】しかしながら、遺伝子の単離のためには、
その細胞がトレオニンアルドラーゼを形成するための配
列を含有する、他の全ての生物、すなわち植物細胞及び
動物細胞も考慮される。遺伝子の単離はトレオニンアル
ドラーゼ遺伝子において欠失した変異体の相同又は非相
同相補性により、又は非相同プロービング又は非相同プ
ライマーを用いるPCRにより実施することができる。
引き続き、サブクローニングのためには相補性のプラス
ミドの挿入体のサイズを制限酵素での好適な工程で最少
にする。推定遺伝子の配列決定及び同定の後、正確に適
合するサブクローニングを融解PCRにより実施した。
そのようにして得られたフラグメントを挿入体として有
するプラスミドをトレオニンアルドラーゼ遺伝子欠失変
異体中に導入し、トレオニンアルドラーゼ遺伝子の機能
に関してテストする。引き続き、機能を有する構造体を
リボフラビン−生産生物の形質転換に使用する。単離及
び配列決定の後、記載されたアミノ酸配列又はそのアレ
リック・バリエーション(allelic variation)をコー
ドするヌクレオチド配列を有するトレオニンアルドラー
ゼ遺伝子が得られる。アレリック・バリエーションとは
ヌクレオチドの欠失、挿入及び置換により相応する配列
から得られる、トレオニンアルドラーゼ活性を保持して
いる、誘導体を特に包含する。相応する配列は図3及び
図4中の、ヌクレオチド1〜1149である。
【0023】トレオニンアルドラーゼ遺伝子には、特に
前記配列によるヌクレオチド−1231〜−1のヌクレ
オチド配列のプロモーター又は主に同じ作用を有するD
NA−配列が上流に配置されている。こうして、例えば
この遺伝子の上流には、記載されたヌクレオチド配列と
は1個以上のヌクレオチド交換により、挿入及び/又は
欠失により異なっているが、プロモーターの機能もしく
は効果は影響を受けていない、プロモーターが配置され
ていてよい。更に、このプロモーターはその配列の変更
によりその効果を高めることも、又は完全に効果のある
プロモーターに交換することもできる。
【0024】更に、このトレオニンアルドラーゼ遺伝子
は調節性遺伝子配列もしくは調節遺伝子、特にトレオニ
ンアルドラーゼ活性を高める遺伝子、を割り当てられて
いてよい。こうして、トレオニンアルドラーゼ遺伝子は
例えばいわゆる“エンハンサー”を割り当てられていて
よく、これはRNA−ポリメラーゼ及びDNA間の改良
された相互作用を介してトレオニンアルドラーゼ遺伝子
発現を高める。
【0025】上流にプロモーターを有するか又は有しな
い、もしくは調節遺伝子を有するか又は有しないトレオ
ニンアルドラーゼ遺伝子は1種以上のDNA配列を上流
又は下流に配置していてよく、こうしてこの遺伝子は遺
伝子構造体中に含有されている。トレオニンアルドラー
ゼ遺伝子のクローニングにより、トレオニンアルドラー
ゼ遺伝子を含有し、リボフラビン−生産生物の形質転換
のために好適である、プラスミドもしくはベクターが得
られる。形質転換により得られる細胞はこの遺伝子を複
製可能な形で、すなわち染色体上に付加的なコピーで含
有し、この際遺伝子コピーは相同組換えによりゲノムの
任意の位置に組み込まれる。
【0026】部分的な又は完全な細胞内グリシン形成と
いう、本発明の課題は、グリシンの細胞内分解を少なく
とも一部妨害する生物を製造することによっても達せら
れる。この種の突然変異は、すでに前記のように、クラ
シックな方法で、物理的又は化学的突然変異誘発によ
り、例えばUV−照射又は突然変異を惹起する化学物質
によりランダムに生じさせるか、又は遺伝子工学的方法
により特定的に実施することができる。
【0027】本発明により、細胞内グリシン形成を高め
るという課題は、有利にセリン−ヒドロキシメチルトラ
ンスフェラーゼの遺伝子の改変により達成することがで
きる。そのような改変は例えば構造遺伝子又はこの構造
遺伝子と関連する調節要素、例えばプロモーター及び転
写ファクターにおける挿入、欠失又は置換のような突然
変異により達成することができる。
【0028】本発明によれば、本発明の変異体にはグリ
シン−代謝拮抗物質に耐性である変異体も属する、とい
うことが、意外にも確認された。これは、有利にα−ア
ミノメチルホスホン酸及び/又はα−アミノスルホン酸
に対して耐性である、単細胞又は多細胞生物である。
【0029】同様に、これはトレオニン構造アナログの
β−ヒドロキシ−ノルバリンによって交換されている及
び/又はトレオニンアナログ及び/又はリシンアナログ
で置換される、変異体の選択により達成することができ
る。
【0030】従って、本発明により使用可能な変異体は
相応する選択により製造することができる。従って、そ
のような耐性の単細胞又は多細胞生物の製造は、例えば
微生物学的に常用の、クラシックなスクリーニング法に
より達せられる。
【0031】リボフラビン生産の更なる上昇は、細胞内
で形成されたグリシンの培地中への搬出が少なくとも部
分的に妨害される場合に、記載された生物で達成するこ
とができる。このために最も簡単な場合は、グリシンの
補充である。その他の方法は、搬出に関与するキャリヤ
ーを遺伝子の破壊により遮断することができる。
【0032】更に、細胞内グリシン濃度の上昇はグリシ
ン代謝の改変により、例えばグリオキシル酸アミノトラ
ンスフェラーゼ活性の上昇により、達せられる。他の可
能性は細胞内での二酸化炭素及びアンモニアからのグリ
シンの合成を最適にすることである。
【0033】概要を述べると、本発明の課題は有利に、
グリシンの細胞内合成の上昇、グリシン分解の少なくと
も部分的な妨害、細胞からのグリシンの搬出の少なくと
も部分的な抑制、グリシルオキシル酸代謝の改変、及び
アンモニア及び二酸化炭素からのグリシン合成の最適化
により、解決することができる。この解決法は選択的
に、累積的に、又は任意の組合せで、使用することがで
きる。
【0034】リボフラビン形成の更なる上昇は培地中に
グリシンを供給することにより達成することができる。
【0035】本発明により得られる単細胞又は多細胞生
物は生物工学的方法に使用可能な細胞であってよい。こ
のためには、例えば菌類、酵母、バクテリアならびに植
物及び動物細胞である。本発明においては、菌類の、特
に有利にはアシビア属の菌の形質転換細胞である。この
際、種アシビア・ゴシピイが特に有利である。
【0036】次に、本発明を実施例につきより詳細に説
明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0037】
【実施例】実施例1 α−アミノメチルホスホン酸(AMPS)に耐性の変異
体の選択 アシビア・ゴシピイの胞子をUV光により突然変異させ
た。この胞子をα−アミノメチルホスホン酸70mMを
添加したプレート上に加えた。リボフラビン形成の抑制
は、この菌が抑制物質のない場合には黄色のコロニーを
形成し、抑制物質のある場合には白色のコロニーを形成
することにより確認可能である。これに従って、黄色
の、すなわち抑制物質耐性の生物を単離した。このよう
にして、特に耐性菌AMPS−NM−01が得られた。
【0038】AMPS 200mMを含有するプレート
上での実験は、この菌株が、完全に白色のままである出
発菌株とは異なり、黄色のコロニー色をなお有すること
を示した。この変異体は液内培養において、グリシンの
不存在で、グリシンの存在下での野生型と同様なリボフ
ラビン形成を示した(図1参照)。
【0039】野生型及び変異体の特異的な酵素活性の調
査はセリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼの活性
が50%に低下したことを示した(図9)。13Cで標
識したトレオニンを飼料として供給することにより、セ
リン形成はグリシンから行なわれ、これはセリンヒドロ
キシメチルトランスフェラーゼにより多分触媒される、
ということを示すことができたので(第1表)、高めら
れたリボフラビン形成はセリンの形成のために使われる
グリシンの量の減少により説明することができる。
【0040】第1表において使用した最少培地は次の組
成を有する: 溶液A: KH2PO4 200 g/l、KOHでpH6.7 (100倍) 溶液B: NH4Cl 15 g/l (10倍) アスパラギン 5 g/l NaCl 2 g/l MgSO4×7H2O 4 g/l MnSO4×H2O 0.5 g/l CaCl2×2H2O 0.4 g/l ミオ−イノシトール 1.0 g/l ニコチン酸アミド 2.5 g/l 酵母エキス 2 g/l C−源: グルコース又は大豆油 2.5 g/l 培地の製造のためには単に濃縮した溶液BをC−源と混
合し、かつオートクレーブで滅菌した。この培地を冷却
した後、別個にオートクレーブ処理した溶液A1/10
0容量を添加した。
【0041】実施例2 アシビア・ゴシピイからのGLY1−遺伝子の単離 トレオニンアルドラーゼに関する遺伝子の単離のため
に、サッカロマイセス・セレビシアYM13F(SHM
1::HIS3 shm2::LEU2gly1::U
RA3)のグリシン要求性変異株をフルオロオロット酸
耐性に関して選択した後、アシビア・ゴシピイの遺伝子
バンクを用いて形質転換した。この遺伝子バンクは、S
au3で部分的に消化され、これから濃度傾斜遠心分離
により8〜16kbのフラグメントが単離され、かつB
amHIで切断したベクターYep352中に連結され
た、ゲノムDNAからなる。最初にこの形質転換体をウ
ラシル原栄養性に関して選択した。第二の工程におい
て、レプリカ平板法の後グリシン原栄養性に関して選択
した。ウラシル原栄養性クローン約70000からグリ
シン原栄養性クローン25個を単離することができた。
形質転換体のキュアリング(curing)及び単離したプラ
スミドでの再形質転換は、この相補性がプラスミドコー
ドされていることを示した。グリシン要求性サッカロマ
イセス株中では全くトレオニンアルドラーゼ活性は測定
できなかったが(<0.1mU/mg蛋白質)、単離し
た遺伝子バンクプラスミドで形質転換した菌株中では明
らかな酵素活性を測定することができた(25mU/m
g蛋白質)。相補性を示す、サブクローン化した3.7
kbのHindIII−フラグメントを配列決定した
(図2)。サッカロマイセス・セレビシアからのGLY
1に相同であるトレオニンアルドラーゼをコードする遺
伝子が見いだされた。
【0042】実施例3 アシビア・ゴシピイ中でのGLY1−遺伝子の過剰発現 GLY1−遺伝子の過剰発現のためには発現ベクターp
AG203中にこれをクローン化した(WO92003
97参照)。このプラスミド中で、遺伝子はTEF−プ
ロモーター及びTEF−ターミネーターの制御下にある
(図5)。アシビア・ゴシピイ中の選択マーカーとして
G418耐性遺伝子が機能する。アシビア・ゴシピイを
このプラスミドで形質転換し、引き続き、胞子は単核及
び単相体であるので、単一胞子クローンを単離した後、
粗抽出物中でトレオニンアルドラーゼの活性を測定し
た。空のプラスミドpAG203で形質転換した菌株に
比較して、A.g.p.AG203GLY1においてはグ
ルコース上での生長においても大豆油上での生長におい
ても少なくとも10倍の過剰発現が測定された(図
6)。
【0043】実施例4 GLY1−過剰発現及びトレオニンの供給によるリボフ
ラビン形成の上昇 この細胞中で形成されたトレオニンが、過剰に発現され
たトレオニンアルドラーゼによりグリシン形成を制限す
るかどうかを試験するために、トレオニンを培地中に加
えた。トレオニンを1リットル当たり6g添加する際
に、A.g.p.AG203GLY1を炭素源としてグル
コース上で生長させる際に、この菌株はグリシンを1リ
ットル当たり6g添加するより約2倍のリボフラビンを
形成した(図7)。野生型でのテスト及び空プラスミド
で形質転換したコントロール菌株でのテストはこの効果
を示さなかった。培地中のアミノ酸の分析は、GLY1
−過剰発現体においては供給したトレオニン52mMの
うち僅かに約6mMのみが残留しており、意外にも2m
Mのグリシン濃度は42mMに上昇していたことを明ら
かにした。この結果は、グリシン形成がトレオニンによ
り制限されること、過剰に発現したトレオニンアルドラ
ーゼの機能発現の可能性、外から供給されたグリシンに
比較して細胞内で形成されたグリシンのより良好な作
用、及び該菌細胞によるグリシンの大量搬出を示す。
【0044】実施例5 グリシン搬出の抑制 トレオニンアルドラーゼを過剰発現する菌株A.g.p.
AG203GLY1を、実施例4でのグルコース上での
培養の代わりに、大豆油上で培養した際に、グリシンの
際には生じる、トレオニンの供給におけるリボフラビン
の上昇が全く生じないことが明らかになった(図8)。
しかしながら、この培地の分析は、トレオニンが約13
mMまで分解されたことを示した。従って、トレオニン
における制限は存在できなかった。同時に、2mMの細
胞外のグリシンは44mMに上昇したことが判明した。
すなわち全ての生じたグリシンは菌から培地中に搬出さ
れた。この搬出は培地中にグリシンを存在させることで
抑制することができ、このことは同じトレオニン取り込
みにおいて明らかにリボフラビン形成の上昇に作用した
(第2表)。供給したグリシンだけが上昇した生産に関
与するということを排除するために、グリシン及びトレ
オニンを用いる実験において最終的にグリシンが生じる
様な量で、グリシンをコントロール中に供給した。この
発見は細胞内で形成されたグリシンが細胞外から供給し
たものより著しく有効であることを明らかに示す。
【0045】実施例6 β−ヒドロキシ−ノルバリン耐性変異体の選択によるリ
ボフラビン形成の上昇 グリシンへのトレオニン変換ではなくて、トレオニン合
成がまず第一にグリシン形成を制限するので、トレオニ
ンアナログのβ−ヒドロキシ−ノルバリンで耐性変異体
を探した。β−ヒドロキシ−ノルバリン2.5mMを含
有する最少培地を有する寒天培地で放射状の生長は明ら
かに抑制された。より良好に生長する変異体がコロニー
の縁に自然に生じた。胞子の単離及び新たな選択によ
り、最少培地β−ヒドロキシ−ノルバリン上で親菌株よ
り明らかに良好に生長する、安定な変異体が形成された
(図10)。リボフラビン形成の実験は生産性の明らか
な上昇を示した。こうして、大豆油を含有する最少培地
中で菌株HNV−TB−29はリボフラビン41±11
mg/lを形成し、一方親菌株は僅かに18±3mg/
lを生産した。子孫のHNV−TB−29も116±4
mg/lの形成で、僅かに62±10mg/lを形成す
る、そのオリジンの菌株Ita−GS−01に対して明
らかに上昇した。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】配列表: 配列の数:2 SEQ ID NO:1に関する情報: (i)配列特徴: (A)長さ:2744塩基対 (B)型:ヌクレオチド (C)鎖の数:2本鎖 (D)トポロジー:不明 (ii)配列の種類:Genomic DNA (iv)アンチセンス:No (V)フラグメント型:N−末端 (vi)起源: (A)生物名:アシビア・ゴシピイ (ix)配列の特徴: (A)名称/記号:CDS (B)存在位置:1232..2377 (C)特徴を決定した方法:E (D)他の情報 コドン開始=1232 生成物=“トレオニンアルドラーゼ” 証拠=実験 数=1 (xi)配列:SEQ ID NO:1:
【0049】
【外1】
【0050】
【外2】
【0051】
【外3】
【0052】
【外4】
【0053】SEQ ID NO:2に関する情報: (i)配列特徴: (A)長さ:382アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白質 (xi)配列:SEQ ID NO:2:
【0054】
【外5】
【0055】
【外6】
【図面の簡単な説明】
【図1】グリシン6g/lの添加下又は添加なしでの、
炭素源として大豆油10g/lを含有する完全培地上で
の生長後の、アシビア・ゴシピイ−株ATCC1089
5(野生型、WT)及びAMPS−耐性変異体AMPS
−MN−01のリボフラビン形成を示す図である。測定
値は独立した3実験から由来する。
【図2】アシビア・ゴシピイのゲノム中のGly1−座
を示す図である。クローンGB7−1及びGB26−9
ならびに3.7kbHindIII−サブクローンGB
−26−9−6はS.セレビシア−変異体と相補性であ
る。GB−26−9−6は全体が配列決定され、GB7
−1はGLY1のC−末端を完全にするために配列決定
された。
【図3】A.ゴシピイGLY1−遺伝子のヌクレオチド
配列及びそれから誘導されたアミノ酸配列ならびにこれ
に接して位置するヌクレオチド配列を示す図である。
【図4】図3の続きの図。
【図5】A.ゴシピイ中でのGLY1−遺伝子の過剰発
現のためのベクターpAG203GLY1の構造を示す
概略図である。
【図6】大豆油10g/lを含有する完全培地上で培養
する際の、アシビア・ゴシピイ野生型(中黒記号)及び
A.g.p.AG203GLY1(中空記号)の生長、リ
ボフラビン形成及びトレオニンアルドラーゼの特異的活
性の比較を示す図である。
【図7】C−源としてグルコース10g/l及びグリシ
ン補充もしくはトレオニン補充を含有するHA−完全培
地上で培養する際に、アシビア・ゴシピイ株ATCC1
0895(野生型)、pAG203及びpAG203G
LY1の生長及びリボフラビン形成を示す図である。該
図中の表はそれぞれ培養前又は後の培地中のグリシン濃
度及びトレオニン濃度を示す表である。記載した平均値
及び標準偏差は独立した3実験の結果である。
【図8】C−源としてグルコース10g/l及びグリシ
ン補充もしくはトレオニン補充を含有する完全培地上で
培養する際に、アシビア・ゴシピイ株ATCC1089
5(野生型)、pAG203及びpAG203GLY1
の生長及びリボフラビン形成を示す図である。該図中の
表はそれぞれ培養前又は後の培地中のグリシン濃度及び
トレオニン濃度を示す表である。記載した平均値及び標
準偏差は独立した3実験の結果である。
【図9】大豆油10g/lを含有する完全培地上で培養
する間の、生長、リボフラビン形成ならびにトレオニン
アルドラーゼ、セリンヒドロキシメチルトランスフェラ
ーゼ及びグルタミン酸グリオキシル酸アミノトランスフ
ェラーゼの特異的活性に関してのアシビア・ゴシピイ野
生型(中黒記号)及びAMPS−耐性変異体AMPS−
NM−01の比較を示すグラフ図である。測定値は独立
した3実験の結果である。
【図10】グルコース2.5g/l及びβ−ヒドロキシ
ノルバリン2.5mMを含有する最少培地を有する寒天
プレート上でのアシビア・ゴシピイの野生型(W)及び
HNV−TB−25(H)の生長へのβ−ヒドロキシ−
ノルバリンの作用を示すための、プレート上の菌株の状
態を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C12N 1/16 C12R 1:645) (C12N 1/19 C12R 1:645) (C12P 25/00 C12R 1:645) (72)発明者 ニコル モンシャウ ドイツ連邦共和国 メンヒェングラートバ ッハ クロステホーフヴェーク 10 (72)発明者 クラウス−ペーター シュターマン ドイツ連邦共和国 ユーリッヒ ヴィルヘ ルムシュトラーセ 20 (72)発明者 ヘルマン ザーム ドイツ連邦共和国 ユーリッヒ ヴェンデ リヌスシュトラーセ 71 (72)発明者 オスカー ツェルダー ドイツ連邦共和国 シュパイヤー ロスマ ルクトシュトラーセ 26 (54)【発明の名称】 単細胞又は多細胞生物、トレオニンアルドラーゼ遺伝子、該遺伝子を含有する構造体、該遺伝子 を含有するベクター、形質転換生物、リボフラビンの製法及び生物、遺伝子もしくはベクターの 使用

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リボフラビンを生物工学的に製造するた
    めの単細胞又は多細胞生物において、グリシンの外から
    の供給なしでのこの生物のリボフラビン合成能が、標準
    条件下にグリシン6g/lを外から供給して培養する種
    アシビア・ゴシピイ ATCC10895の野生型のリ
    ボフラビン合成能と少なくとも同じである様に変化した
    グリシン代謝を示すことを特徴とする、単細胞又は多細
    胞生物。
  2. 【請求項2】 グリシンの細胞内合成が上昇し、かつ/
    又はグリシンの細胞内分解及び/又はグリシンの細胞か
    らの移送が少なくとも部分的に抑制されている請求項1
    記載の単細胞又は多細胞生物。
  3. 【請求項3】 上昇したトレオニンアルドラーゼ活性を
    示す請求項1又は2記載の単細胞又は多細胞生物。
  4. 【請求項4】 細胞内でのグリシンからのセリン形成が
    少なくとも部分的に妨害されている請求項1から3まで
    のいずれか1項記載の単細胞又は多細胞生物。
  5. 【請求項5】 セリンヒドロキシメチルトランスフェラ
    ーゼ活性が少なくとも部分的に妨害されている請求項4
    記載の単細胞又は多細胞生物。
  6. 【請求項6】 グリシン代謝拮抗物質に耐性である請求
    項4又は5記載の単細胞又は多細胞生物。
  7. 【請求項7】 α−アミノメチルホスホン酸又はα−ア
    ミノスルホン酸、β−ヒドロキシ−ノルバリン及び/又
    は他のトレオニン−及び/又はリシン−類似体に対して
    耐性である請求項6記載の単細胞又は多細胞生物。
  8. 【請求項8】 菌類である請求項1から7までのいずれ
    か1項記載の単細胞又は多細胞生物。
  9. 【請求項9】 種アシビア・ゴシピイの菌である請求項
    1から8までのいずれか1項記載の単細胞又は多細胞生
    物。
  10. 【請求項10】 【化1】 【化2】 に記載したアミノ酸配列及びそのアレリック・バリエー
    ションをコードするヌクレオチド配列を有するトレオニ
    ンアルドラーゼ遺伝子。
  11. 【請求項11】 前記配列中に示したヌクレオチド1か
    ら1149のヌクレオチド配列を有するか、又は本質的
    に同じ作用を有するDNA−配列を有する請求項10記
    載のトレオニンアルドラーゼ遺伝子。
  12. 【請求項12】 前記配列中に記載した上流に位置する
    ヌクレオチド−1231〜−1を有するヌクレオチド配
    列のプロモーター又は本質的に同じ作用を有するDNA
    配列を有する請求項10又は11記載のトレオニンアル
    ドラーゼ遺伝子。
  13. 【請求項13】 この遺伝子に割り当てられた調節遺伝
    子配列を有する請求項10から12までのいずれか1項
    記載のトレオニンアルドラーゼ遺伝子。
  14. 【請求項14】 請求項10から13までのいずれか1
    項記載のトレオニンアルドラーゼ遺伝子を含有する遺伝
    子構造体。
  15. 【請求項15】 請求項10から13までのいずれか1
    項記載のトレオニンアルドラーゼ遺伝子又は請求項14
    記載の遺伝子構造体を含有するベクター。
  16. 【請求項16】 請求項10から13までのいずれか1
    項記載のトレオニンアルドラーゼ遺伝子又は請求項14
    記載の遺伝子構造体を複製可能な形で含有するリボフラ
    ビンを製造するための形質転換生物。
  17. 【請求項17】 請求項15記載のベクターを含有する
    請求項16記載の形質転換生物。
  18. 【請求項18】 請求項1から9までのいずれか1項記
    載の生物を使用することを特徴とするリボフラビンの製
    法。
  19. 【請求項19】 リボフラビン生産性の単細胞又は多細
    胞生物の製法において、この生物を、グリシンの外から
    の供給なしでのリボフラビン合成能が、標準条件下にグ
    リシン6g/lを外から供給して培養する種アシビア・
    ゴシピイ ATCC10895の野生型のリボフラビン
    合成能と少なくとも同じである様に変化したグリシン代
    謝を示すように変化させることを特徴とする、単細胞又
    は多細胞生物の製法。
  20. 【請求項20】 生物の変化を遺伝子工学的方法により
    実施する請求項19記載の製法。
  21. 【請求項21】 生物の変化をプロモーターの交換及び
    /又は遺伝子コピー数の上昇により達成する請求項19
    又は20記載の製法。
  22. 【請求項22】 内性のトレオニンアルドラーゼ遺伝子
    の変化により上昇した活性を有する酵素を製造する請求
    項19から21までのいずれか1項記載の製法。
  23. 【請求項23】 内性のセリンヒドロキシメチルトラン
    スフェラーゼ遺伝子の変化によりセリンヒドロキシメチ
    ルトランスフェラーゼの活性を少なくとも部分的に妨害
    する請求項19から22までのいずれか1項記載の製
    法。
  24. 【請求項24】 請求項1から9及び請求項16及び1
    7のいずれか1項記載の生物のリボフラビンの製造のた
    めの使用。
  25. 【請求項25】 請求項10から13までのいずれか1
    項記載のトレオニンアルドラーゼ遺伝子及び請求項14
    記載の遺伝子構造体の、請求項1から9ならびに16及
    び17のいずれか1項記載の生物の製造のための使用。
  26. 【請求項26】 請求項1から9ならびに16及び17
    のいずれか1項記載の生物の製造のための、請求項15
    記載のベクターの使用。
JP10365780A 1997-12-22 1998-12-22 単細胞又は多細胞生物、トレオニンアルドラーゼ遺伝子、該遺伝子を含有する構造体、該遺伝子を含有するベクター、形質転換生物、リボフラビンの製法及び生物、遺伝子もしくはベクターの使用 Withdrawn JPH11243976A (ja)

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