JPH11243655A - ブラシレスモータのロータ部 - Google Patents

ブラシレスモータのロータ部

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Publication number
JPH11243655A
JPH11243655A JP10042000A JP4200098A JPH11243655A JP H11243655 A JPH11243655 A JP H11243655A JP 10042000 A JP10042000 A JP 10042000A JP 4200098 A JP4200098 A JP 4200098A JP H11243655 A JPH11243655 A JP H11243655A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
rotor housing
brushless motor
slit
resonance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10042000A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Kanematsu
修 兼松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Corp filed Critical Calsonic Corp
Priority to JP10042000A priority Critical patent/JPH11243655A/ja
Publication of JPH11243655A publication Critical patent/JPH11243655A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ブラシレスモータのロータ部の共
振音の低減手段に関し、大きさ等を変更しなくても、共
振音の発生を少なくできるブラシレスモータのロータ部
を提供することを目的とする。 【解決手段】 円筒部とこの円筒部にその軸方向一端に
連続している蓋部とを有してなるロータハウジングと、
前記ロータハウジングの円筒部に、その円周方向に沿っ
て所定間隔で配列された複数の永久磁石とで構成されて
いるブラシレスモータのロータ部において、前記ロータ
ハウジングの円筒部に、その端面から軸線に平行なスリ
ット部を複数個形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラシレスモータ
のロータ部の共振音の低減手段に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ブラシレスモータにおいては、ロ
ータ部の回転により、ロータ共振音等の種々の騒音を低
減することが要求されており、かかる要求に沿って、例
えば、特願平8−355088号に示すブラシレスモー
タが出願されている。この種のブラシレスモータのロー
タ部を図11ないし図13により説明する。
【0003】図11に示すブラシレスモータの構造は、
周知(例えば特開平8−355088号公報に示すブラ
シレスモータ)であり、概要を説明すると、ブラシレス
モータ101は、コイル等からなる固定子102を有
し、固定子102に軸受103,103を介してロータ
部104が回転自在に設けられている。ロータ部104
は、図12,図13に示すように、全体がカップを逆さ
に伏せたような有底略円筒状の鉄製のロータハウジング
105と、前記ロータハウジング105の円周方向に沿
ってその内壁面105Aに約90°の所定間隔でNSN
Sと交互に配列された複数枚の略円弧状の永久磁石10
6,106,106,106(本従来例では永久磁石の
数は4枚になっているが、4枚以外の枚数でも永久磁石
が円周上等間隔に配置されていれば、効果は同じであ
る)と、ロータハウジング105の軸心に設けた孔10
5Bに固着されたシャフト107とを備えている。ロー
タハウジング105は、円筒部105Cとこの円筒部1
05Cにその軸方向一端に連続している蓋部105Dと
を有してなる。蓋部105Dは円形頂部105Eと台形
円錐状部105Fとで構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ロータ部1
04の回転により共振音が発生するとされている。共振
音を発生させる周波数は、該ロータ部104の大きさ,
形状,永久磁石106の重量等により決定される。ロー
タ部104を単体で回転させる共振テストを行ったとこ
ろ、図14に示すように回転数1500rpm付近で共
振音が顕著に発生することが判明し、図15に示すよう
に、A点,B点,C点で示す騒音の周波数でそれぞれ共
振音が発生していることが判明した。
【0005】図15のA点において、ロータハウジング
105の円周上の機械的変位を測定することにより図1
6の共振モードが得られた。図16の共振モードにおい
ては、永久磁石106,106,106,106の部分
に対応するロータハウジング105の機械的変位(0
°,90,180°,270°の方向)が大きくなって
いる。
【0006】図15のB点において、ロータハウジング
105の円周上の機械的変位を測定することにより図1
7の共振モードが得られた。図17の共振モードにおい
ては、永久磁石106,106,106,106の間の
部分に対応するロータハウジング105の機械的変位
(45°,135,225°,315°の方向)が大き
くなっている。
【0007】図15のC点において、ロータハウジング
105の円周上の機械的変位を測定することにより図1
8の共振モードが得られた。図18の共振モードにおい
ては、0°,60°,120°,180°,240°,
300°の6方向でロータハウジング105の機械的変
位が大きくなっている。以上のように、ロータ部104
の回転により共振音が発生するが、ロータ部104の共
振音の発生を避けるため、ロータ部104の大きさ,形
状,永久磁石106の重量をモータ効率を変えずに変更
することは設計上困難とされている。
【0008】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、大きさ等を変更しなくて
も、共振音の発生を少なくできるブラシレスモータのロ
ータ部を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
円筒部とこの円筒部に設けた蓋部とを有してなるロータ
ハウジングと、前記ロータハウジングの円筒部に、その
円周方向に沿って所定間隔で配列された複数の永久磁石
とで構成されているブラシレスモータのロータ部におい
て、前記ロータハウジングの円筒部に、その端面から軸
線に平行なスリット部を複数個形成したことを特徴とす
る。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載のブ
ラシレスモータのロータ部において、ロータハウジング
の蓋部に、開口孔を形成したことを特徴とする。
【0011】(作用)請求項1記載の発明においては、
ロータハウジングの円筒部のスリット部によりロータ部
の共振音が低減される。
【0012】請求項2記載の発明においては、請求項1
記載の発明と同様の作用が生じる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。
【0014】図1ないし図3は請求項1記載の発明の実
施の形態に係わるブラシレスモータのロータ部を示す。
本実施の形態に係わるブラシレスモータは、従来のブラ
シレスモータと同様の構造であり、以下、ブラシレスモ
ータのロータ部について説明する。図において、符号1
はロータ部で、ロータハウジング2と、前記ロータハウ
ジング2の円周方向に沿ってその内壁面2Aに約90°
の所定間隔でNSNSと交互に配列されて十字模様を形
成する複数の略円弧状の永久磁石3,3,3,3と、ロ
ータハウジング2の軸心に設けた孔2Bに固着されたシ
ャフト4とを備えている。
【0015】ロータハウジング2は、図1でカップを逆
さに伏せたような有底略円筒状に構成され、円筒部5と
この円筒部5にその軸方向一端5Aに連続している蓋部
6とを有してなる。蓋部6は、孔2Bの形成された円形
頂部7と台形円錐状部7Aとで構成されている。図3に
示すように、永久磁石3,3,3,3は、ロータハウジ
ング2の軸心に対して図面上で上下左右で対称に位置し
ている。
【0016】ロータハウジング2の円筒部5に、その端
面5Bから軸線に平行なスリット部8,8,8,8が各
永久磁石3,3,3,3の間に部分に位置して複数個
(本実施の形態においては4個)形成されている。スリ
ット部8,8,8,8は、ロータハウジング2の軸心に
対して図3で上下左右で対称に位置している。上記の構
造のロータ部1を単体で回転することにより音の周波数
に対する共振騒音レベルのデータが得られた(図6に図
示)。
【0017】図においては、従来のロータ部(点線で示
す)の共振音は、図14に示すデータと同様の傾向が得
られ、かかる従来のロータ部(点線で示す)の点Aにお
ける共振音に比して、ロータ部1(実線で示す)の点D
における共振音の共振騒音レベルは低く、約20dBの
幅で低減することが示されている。
【0018】以上の如き構成によれば、ロータハウジン
グ2の円筒部5に、その端面5Bから軸線に平行なスリ
ット部8,8,8,8を形成したので、ロータ部1の共
振音を低減することができる。次に、ロータ部1の変形
例を図4,図5に示す。図4は図2のロータ部をX−X
断面で切断した図3に相当するロータ部の断面図であ
る。図においては、図3のスリット部8,8,8,8の
位置とは異なる他の位置にスリット部9,9,9,9が
設けられ、スリット部9,9,9,9は各永久磁石3,
3,3,3の中央位置にそれぞれ形成されている。
【0019】かかる構成によれば、ロータ部1の共振音
を低減することができる。また、スリット部9,9,
9,9は各永久磁石3,3,3,3で塞がれているの
で、各永久磁石3,3,3,3によりゴミのロータハウ
ジング2内への侵入を防止できる。図5は、請求項1,
請求項2記載の発明の実施の形態にわるブラシレスモー
タのロータ部を示し、図においては、ロータハウジング
2の蓋部6の円形頂部7に開口孔10,10,10,1
0が形成されている。開口孔10,10,10,10
は、直交する線L1,L2に対して対称に位置してい
る。
【0020】かかる構成によれば、ロータ部1の共振音
を低減できる。なお、請求項1,請求項2記載の発明の
実施の形態に係わるブラシレスモータのロータ部とし
て、図5にロータハウジング2の蓋部6の円形頂部7に
開口孔10,10,10,10を形成した例を説明した
が、蓋部6の円形頂部7と台形円錐状部7Aの両方に開
口孔を形成することもでき、また、台形円錐状部7Aの
みに開口孔を形成することもできる。
【0021】次に、図1ないし図3に示す構造をスリッ
ト間磁石構造として、図4に示す構造をスリット部磁石
構造として、騒音を測定したところ、図7に示すスリッ
ト高さによる共振騒音レベル低減の効果,図8に示すス
リット幅による共振騒音レベル低減の効果,図10に示
すモータ効率の結果が得られた。
【0022】図7においては、横軸のスリット高さ10
0%はロータハウジング2の円筒部5の高さを示し、縦
軸は共振騒音レベルを示しており、スリット間磁石構造
とスリット部磁石構造の間には、共振騒音レベルにほと
んど差異が認められず、スリット高さを高くするほど共
振騒音レベルの低減の効果が大きくなっている。図8に
おいては、スリット高さを30%とし、横軸は、スリッ
ト幅(mm)を示し、縦軸は共振騒音レベルを示してお
り、スリット間磁石構造では、スリット幅は共振騒音レ
ベルの低減に対して影響がないことが示され、スリット
部磁石構造では、スリット幅を広くすると共振騒音レベ
ルの低減の効果が大きいことが示されている。
【0023】図10においては、従来のスリットがない
場合のモータ出力を100%とした場合のモータ効率が
示されている。スリット間磁石構造では、スリット高さ
を50%とし、スリット幅を15mmとした場合には、
モータ効率は86.1%の結果が得られた。また、スリ
ット部磁石構造では、スリット高さを100%とし、ス
リット幅を2mmとした場合には、モータ効率は96.
1%の結果が得られ、スリット部9の影響がほとんどな
いことが示されている。
【0024】次に、図5の蓋部6開口孔10による共振
騒音レベルの低減の効果を図9により説明する。図にお
いて、横軸のスリット高さ100%は、ロータハウジン
グ2の円筒部5の高さを示し、縦軸は共振騒音レベルを
示しており、スリット幅を15mmとし、開口率を6%,
30%,70%と変化させた場合の共振騒音レベルが示
されている。なお、開口率=(開口孔の面積の総和)/
(蓋部の面積)で与えられる。開口率を(例えば20%
〜60%)にすることにより、スリット高さが低くて
も、共振騒音レベルの低減の効果が大きいことが示され
ている。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ロータハ
ウジングの円筒部に、その端面から軸線に平行なスリッ
ト部を複数個形成したので、ロータ部の共振音を低減で
きる効果を奏する。請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の発明と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の実施の形態に係わるロー
タ部を示す斜視図である。
【図2】図1のロータ部を示す縦断面図である。
【図3】図2のX−X線で切断され、図1のロータ部
(スリット間磁石構造)を示す横断面図である。
【図4】スリット部磁石構造を示す横断面図である。
【図5】請求項1,請求項2記載の発明の実施の形態に
係わるロータ部を示す斜視図である。
【図6】請求項1記載の発明の実施の形態に係わるロー
タ部の共振騒音レベルの測定データ図である。
【図7】ロータハウジングのスリット高さと共振騒音レ
ベルの関係を示す関係図である。
【図8】ロータハウジングのスリット幅と共振騒音レベ
ルの関係を示す関係図である。
【図9】図5におけるロータハウジングの開口率とスリ
ット高さの共振騒音レベルに対する関係図である。
【図10】従来のスリットがない場合のモータ出力を1
00%とした場合のモータ効率を示す比較図である。
【図11】従来におけるブラシレスモータを示す縦断面
図である。
【図12】従来におけるブラシレスモータのロータ部を
示す縦断面図である。
【図13】図2のY−Y線で切断され、図11のロータ
部を示す横断面図である。
【図14】従来におけるブラシレスモータの回転数に対
する共振騒音レベルの測定データ図である。
【図15】従来におけるブラシレスモータの騒音の周波
数に対する共振騒音レベルの測定データ図である。
【図16】ロータハウジングの図15のA点における円
周上の機械的変位を示す測定データ図である。
【図17】ロータハウジングの図15のB点における円
周上の機械的変位を示す測定データ図である。
【図18】ロータハウジングの図15のC点における円
周上の機械的変位を示す測定データ図である。
【符号の説明】
1 ブラシレスモータのロータ部 2 ロータハウジング 3 永久磁石 5 円筒部 6 蓋部 8 スリット部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒部とこの円筒部にその軸方向一端に
    連続している蓋部とを有してなるロータハウジングと、 前記ロータハウジングの円筒部に、その円周方向に沿っ
    て所定間隔で配列された複数の永久磁石とで構成されて
    いるブラシレスモータのロータ部において、 前記ロータハウジングの円筒部に、その端面から軸線に
    平行なスリット部を複数個形成したことを特徴とするブ
    ラシレスモータのロータ部。
  2. 【請求項2】 前記ロータハウジングの蓋部に、開口孔
    を形成したことを特徴とする請求項1記載のブラシレス
    モータのロータ部。
JP10042000A 1998-02-24 1998-02-24 ブラシレスモータのロータ部 Pending JPH11243655A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016025733A (ja) * 2014-07-18 2016-02-08 株式会社デンソー 回転電機
JP2016059254A (ja) * 2014-09-08 2016-04-21 株式会社デンソー 回転電機
JP2016226119A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 株式会社デンソー 回転電機
CN108233650A (zh) * 2016-12-13 2018-06-29 株式会社东芝 旋转电机和机器人装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016025733A (ja) * 2014-07-18 2016-02-08 株式会社デンソー 回転電機
JP2016059254A (ja) * 2014-09-08 2016-04-21 株式会社デンソー 回転電機
JP2016226119A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 株式会社デンソー 回転電機
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