JPH11243430A - 直交変調器 - Google Patents

直交変調器

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JPH11243430A
JPH11243430A JP10043337A JP4333798A JPH11243430A JP H11243430 A JPH11243430 A JP H11243430A JP 10043337 A JP10043337 A JP 10043337A JP 4333798 A JP4333798 A JP 4333798A JP H11243430 A JPH11243430 A JP H11243430A
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JP
Japan
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signal
modeling
demodulation
distortion
predistortion
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Pending
Application number
JP10043337A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeharu Toyoda
重治 豊田
Toru Kawagishi
亨 川岸
Tomoyuki Funada
知之 船田
Katsuhisa Tawa
克久 田和
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to PCT/JP1999/000859 priority patent/WO1999044343A1/ja
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Publication of JPH11243430A publication Critical patent/JPH11243430A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/32Carrier systems characterised by combinations of two or more of the types covered by groups H04L27/02, H04L27/10, H04L27/18 or H04L27/26
    • H04L27/34Amplitude- and phase-modulated carrier systems, e.g. quadrature-amplitude modulated carrier systems
    • H04L27/38Demodulator circuits; Receiver circuits
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
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    • H04L27/32Carrier systems characterised by combinations of two or more of the types covered by groups H04L27/02, H04L27/10, H04L27/18 or H04L27/26
    • H04L27/34Amplitude- and phase-modulated carrier systems, e.g. quadrature-amplitude modulated carrier systems
    • H04L27/36Modulator circuits; Transmitter circuits
    • H04L27/366Arrangements for compensating undesirable properties of the transmission path between the modulator and the demodulator
    • H04L27/367Arrangements for compensating undesirable properties of the transmission path between the modulator and the demodulator using predistortion
    • H04L27/368Arrangements for compensating undesirable properties of the transmission path between the modulator and the demodulator using predistortion adaptive predistortion

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Amplifiers (AREA)
  • Transmitters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】非線形特性の経時変化に対応して非線形歪を補
償でき、これにより送信信号から非線形歪を良好に除去
できる直交変調器を提供する。 【解決手段】QAM変調器6は、非線形部10を通過した
後の変調信号y(t)を復調する復調部14を備えている。復
調部14から出力される復調信号yi(t) 、yq(t) は、モ
デリング回路16に与えられる。モデリング回路16にはま
た、プリディストーション回路12a 、12b からプリディ
ストーション信号Pi(t) 、Pq(t) が与えられる。モデリ
ング回路16は、信号Pi(t) 、Pq(t) 、yi(t) 、yq(t) に
基づいて、非線形部10の包絡線モデルをモデリング
し、そのモデリング結果をプリディストーション回路12
a 、12b におけるプリディストーションに反映させる。
つまり、時々刻々変化する包絡線モデルを動的に求め、
この求められた包絡線モデルに基づいて信号を歪ませる
から、送信信号から非線形歪を除去できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、非線形歪を補償
する機能を有する直交変調器に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
から、位相の直交性を利用した変調処理を実行する直交
変調器が知られている。たとえば16QAM(quadratu
re amplitude modulation )変調器では、同一周波数
で、かつ位相が互いに直交する2つの搬送波がそれぞれ
ディジタルデータに基づいて振幅変調され、この変調後
の信号が足し算されることにより16値のQAM変調信
号が作成される。作成されたQAM変調信号は、高出力
増幅器により増幅させられた後、送信信号として伝送路
に送出される。
【0003】ところで、高出力増幅器は、通常、非線形
特性を有しており、この高出力増幅器を通過する信号
は、非線形特性に起因する非線形歪を受ける。この場
合、当該チャネルの送信信号が歪むだけでなく、隣接チ
ャネルに不要な周波数成分(隣接チャネル干渉)が生
じ、そのため、隣接チャネルの通信を妨害する。この問
題を解消するための技術の1つとして、たとえばGirard
の特許がある(米国特許第4,462,001 号参照)。Girard
の特許では、非線形部を通過すると歪がなくなるよう
に、直交変調器において送信信号を予め歪ませるプリデ
ィストーションが行われる。より具体的には、Girardの
特許は、高出力増幅器を非線形歪の補償対象としてお
り、高出力増幅器の製造メーカが公開している包絡線モ
デルに基づいて、非線形歪がなくなるように送信信号を
歪ませている。
【0004】ところで、高出力増幅器の包絡線特性は、
一定ではなく時々刻々と変化する性質を有している。し
かしながら、Girardの特許では、包絡線特性の経時変化
に対する措置については何ら触れられていない。そのた
め、Girardの特許では、送信信号の非線形歪を長時間補
償することはできないという問題がある。高出力増幅器
などの非線形部の特性の経時変化に対処する技術として
は、いわゆるNagataの技術がある(たとえば、Nagata e
t al. "Linear Amplification Technique for Digitql
Mobile Communications," Proc. IEEE Veh. Technol. C
onf., 1989, pp.159-164 参照。)。Nagataの技術で
は、非線形部の入出力信号の差分が求められ、この求め
られた差分が差分テーブルに格納される。そして、入力
信号から差分テーブルに格納されている差分が差し引か
れる。したがって、差分テーブルを更新すれば、非線形
部の特性の経時変化に対応することができ、その結果非
線形歪を良好に補償することができるはずである。
【0005】しかし、Nagataの技術では、非線形部を通
過した後に得られる差分を入力信号から差し引くように
しているから、結局、非線形歪を完全に補償することは
できない。これは、差分成分が非線形部を通過すると、
差分に対する非線形歪が生じるから、その差分に生じた
歪の分を補償することはできないからである。そこで、
この発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、非線形
特性の経時変化に対応して非線形歪を補償でき、これに
より送信信号から非線形歪を良好に除去できる直交変調
器を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
の直交変調器は、非線形部の非線形歪を補償するために
送信すべき信号を歪ませるプリディストーション手段
と、このプリディストーション手段の出力信号に対して
直交変調処理を施すことにより変調信号を作成し、この
作成された変調信号を前記非線形部に送出する変調手段
と、前記非線形部を通過した後の変調信号を取り込み、
この取り込まれた変調信号に対して前記直交変調処理と
は逆の処理である直交復調処理を施すことにより元の信
号を復元する復調手段と、前記プリディストーション手
段の出力信号、および、前記復調手段により復元された
信号に基づいて、前記非線形部の非線形特性を求めるた
めのモデリング手段とを備えるものである(請求項
1)。
【0007】この直交変調器によれば、非線形部の非線
形特性を動的に求め、この求められた非線形特性の逆特
性により、プリディストーション手段において信号を歪
ませるから、非線形部の非線形特性が変化しても、この
非線形特性の経時変化に追随してプリディストーション
を行うことができる。したがって、送信信号から非線形
歪を良好に除去できる。そのため、高い通信品質を維持
することができる。
【0008】請求項2記載の直交変調器は、前記プリデ
ィストーション手段の出力信号を取り込み、この取り込
まれた信号を遅延させるための遅延手段をさらに備え、
前記モデリング手段には、前記遅延手段により遅延され
た信号が与えられるようになっている。プリディストー
ション手段から出力された後非線形部を通過して復調手
段により復調された信号は、プリディストーション手段
から出力される信号に対して時間的に遅れる。したがっ
て、この請求項2記載の発明のように、プリディストー
ション信号を遅延させてモデリング手段に与えることに
より、非線形特性を求めるのに必要な信号の時間差をな
くすことができる。そのため、非線形特性をより正確に
求めることができる。ゆえに、送信信号から非線形歪を
より良好に除去でき、その結果通信品質の一層の向上を
図れる。
【0009】請求項3記載の直交変調器は、前記復調手
段により復元された信号に基づいて、前記プリディスト
ーション手段の出力信号を推定する送信信号推定手段を
さらに備え、前記モデリング手段は、前記プリディスト
ーション手段の出力信号に代えて、前記送信信号推定手
段により推定された信号をモデリングに用いることを特
徴とする。
【0010】この発明によれば、復元された信号に基づ
いてプリディストーション手段から出力される信号を推
定し、この推定された信号をプリディストーション手段
から出力された信号としてモデリングに用いるから、モ
デリングに必要な信号に時間差がない。したがって、請
求項2記載の発明と違って遅延手段が不要になる。請求
項4記載の発明によれば、当該直交変調器には、2進符
号が与えられるようになっており、前記2進符号を前記
送信信号推定手段により設定される多値数の多値ディジ
タルデータに変換し、この多値ディジタルデータを送信
すべき信号として前記プリディストーション手段に与え
る2値/多値変換手段をさらに備え、前記送信信号推定
手段は、信号推定処理が行われるたびに、多値数を小さ
な値から大きな値に段階的に変更して設定する。
【0011】この発明によれば、プリディストーション
手段に与えられるべきディジタルデータの多値数を最初
は小さな値に設定しているから、復調手段により復元さ
れる信号が歪んでいても、送信信号推定手段において元
の信号を良好に推定できる。したがって、非線形特性を
より一層正確に求めることができるので、プリディスト
ーションをより一層良好に行うことができる。そのた
め、送信信号から非線形歪をより一層良好に除去でき、
その結果通信品質のより一層の向上を図れる。
【0012】請求項5記載の発明の直交変調器は、前記
非線形部に送出すべき信号の振幅を調整するための振幅
調整手段をさらに備える。この発明では、出力信号の振
幅が飽和する入出力特性を有する高出力増幅器を使用す
る場合であっても、プリディストーションに必要となる
定義域のAM-AM 特性F(rp(t))の逆特性を求めることがで
き、その結果歪補償を良好に行うことができる。
【0013】請求項6記載の発明によれば、前記変調手
段は、前記プリディストーション手段の出力信号に対し
てQAM変調処理を施してQAM変調信号を作成するも
のであり、前記復調手段は、前記QAM変調信号に対し
てQAM復調処理を施すことにより元の信号を復元する
とともに、この復元された信号をフィルタリングして出
力するQAM用の復調LSIで構成されるものであり、
前記モデリング手段は、複数回にわたってモデリング処
理を実行する。
【0014】この発明では、復調手段として復調LSI
が用いられる。復調LSIは、一般に、フィルタリング
された信号を出力する。非線形歪に関する情報は、広い
周波数範囲にわたって復調信号に含まれているから、フ
ィルタリングにより歪に関する情報が欠落するおそれが
ある。一方、モデリングされた非線形特性に基づいてプ
リディストーションされると、非線形歪をある程度抑え
られるから、隣接チャネル干渉が減少し、帯域内に含ま
れる非線形歪に関する情報も増える。そこで、複数回に
わたってモデリング処理を実行することにより、非線形
歪に関する情報を増やすようにしている。したがって、
非線形特性を正確に求めることができるから、プリディ
ストーションを良好に行うことができる。また、この発
明では復調手段を復調LSIで構成しているから、復調
手段を容易に作成することができる。
【0015】前記変調手段は、前記プリディストーショ
ン手段の出力信号に対してVSB変調処理を施してVS
B変調信号を作成するものであり、前記復調手段は、前
記VSB変調信号に対してVSB復調処理を施すことに
より元の信号を復元するとともに、この復元された信号
のうちI軸信号をフィルタリングして出力するVSB用
の復調LSIで構成されるものであり、前記復調LSI
から出力されるI軸信号に基づいてQ軸信号を推定し、
この推定されたQ軸信号を前記モデリング手段に与える
ためのQ軸信号推定手段をさらに含むことを特徴とする
(請求項7)。
【0016】この発明では、上述の請求項6記載の発明
と同様に、復調手段がVSB用の復調LSIで構成され
る。一方、VSB用の復調LSIからは、I軸信号だけ
が出力され、Q軸信号は出力されない。そこで、この発
明のように、復調LSIから出力されるI軸信号に基づ
いてQ軸信号を推定し、この推定されたQ軸信号をモデ
リングに用いるようにしている。したがって、VSB用
の復調LSIを用いる場合であっても、非線形特性を正
確に求めることができ、その結果プリディストーション
を良好に行うことができる。また、この発明では復調手
段を復調LSIで構成しているから、復調手段を容易に
作成することができる。
【0017】請求項8記載の直交変調器では、前記モデ
リング手段が、非線形特性のうちのAM−AM特性の逆
特性をいったん求め、次に逆特性の線形な部分の傾きが
1となるように補正された逆特性を求めるものである。
この直交変調器によれば、AGC回路による制御を補う
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の第1実施形態に係るQAM(quadrature amplitu
de modulation)変調器が適用される地上波テレビ放送シ
ステムの構成を示す概念図である。この地上波テレビ放
送システムは、放送局1の送信機2から番組に対応する
送信信号をケーブル3を介して電波塔4に伝送し、電波
塔4から前記送信信号に基づく電波を放射することによ
り、番組を家庭5に提供するものである。
【0019】送信機2は、QAM変調器6を備えてい
る。QAM変調器6では、番組に対応するディジタルデ
ータに基づく64QAM変調処理が実行され、64QA
M変調信号が作成される。送信機2は、この作成された
64QAM変調信号を送信信号としてケーブル3を介し
て電波塔4に伝送する。家庭5には、受信アンテナ7、
チューナ8およびテレビ受像器9が備えられている。受
信アンテナ7において電波が受信されると、当該受信電
波に基づく受信信号にはチューナ8において64QAM
復調が施され、元のディジタルデータが復元される。こ
の復元されたディジタルデータは、テレビ受像器9に与
えられる。これにより、テレビ受像器9において番組を
視聴することができる。
【0020】図2は、送信機2の構成を示すブロック図
である。上述のとおり、送信機2はQAM変調器6を備
えている。また、送信機2の変調信号x(t) は、非線形
部10を通り歪んだ変調信号y(t) になる。QAM変調
器6には、ディジタルデータxI(t) ,xQ(t) がI軸デー
タおよびQ軸データとしてそれぞれ与えられるようにな
っている。ディジタルデータxI(t),xQ(t) は、それぞ
れ、8値で表される多値データである。ディジタルデー
タxI(t) ,xQ(t) は、ベースバンドフィルタ11a,1
1bにそれぞれ与えられる。ベースバンドフィルタ11
a,11bは、たとえばルート配分のロールオフフィル
タで構成され、ディジタルデータxI(t) ,xQ(t) の各周
波数帯域を適当な範囲に制限する。受信側が持つルート
配分のロールオフフィルタと合わせて符号間干渉を防止
する。
【0021】ベースバンドフィルタ11a,11bの各
出力であるベースバンド信号xi(t),xq(t) は、プリデ
ィストーション回路12にそれぞれ与えられる。プリデ
ィストーション回路12は、送信信号が非線形部10を
通過した後に非線形歪がなくなるように、ベースバンド
信号xi(t) ,xq(t) を予め歪ませるための回路であり、
「従来の技術および発明が解決しようとする課題」の項
において説明したGirardの特許に相当する機能を達成す
るものである。
【0022】プリディストーション回路12の出力であ
るプリディストーション信号Pi(t),Pq(t) は、変調部
13に備えられている乗算部13a,13bにそれぞれ
与えられる。プリディストーション信号Pi(t) が与えら
れる乗算部13aは、当該プリディストーション信号Pi
(t) により搬送波cos (ωct)を振幅変調するものであ
り、プリディストーション信号Pq(t) が与えられる乗算
部13bは、当該プリディストーション信号Pq(t) によ
り搬送波sin (ωct)を振幅変調するものである。その
結果、各乗算部13a,13bの出力x1(t) ,x2(t)
は、下記(1) 式および(2) 式に示すようになる。なお、
ωc は搬送波周波数である。
【0023】x1(t) =Pi(t)cos(ωct) …(1) x2(t) =Pq(t)sin(ωct) …(2) 各信号x1(t) ,x2(t) は加算部13cに与えられ、この
加算部13cにおいて加算される。その結果、下記(3)
式に示すように、64QAM変調信号x(t)が作成され
る。
【0024】 x(t)=x1(t) +x2(t) =Pi(t)cos(ωct) +Pq(t)sin(ωct) …(3) QAM変調器6は、また、送信信号が受ける非線形歪を
補償する目的で、非線形部10を通過した後の64QA
M変調信号y(t)を取り込んで復調するための復調部14
を備えている。復調部14は、2つの乗算部15a,1
5bを備えている。64QAM変調信号y(t)は2分さ
れ、各乗算部15a,15bにそれぞれ与えられる。各
乗算部15a,15bは、64QAM変調信号y(t)に対
して搬送波cos (ωct) ,sin (ωct) をそれぞれ乗算
する。その結果、64QAM変調信号y(t)は64QAM
復調され、復調信号yi(t) ,yq(t) が作成される。復調
信号yi(t) ,yq(t) は、モデリング回路16に与えられ
る。
【0025】モデリング回路16には、また、64QA
M変調前のプリディストーション信号Pi(t) ,Pq(t) が
与えられるようになっている。モデリング回路16は、
プリディストーション信号Pi(t) ,Pq(t) ならびに復調
信号yi(t) ,yq(t) に基づいて非線形部10の包絡線モ
デル(非線形特性)を適宜モデリングし、そのモデリン
グ結果をプリディストーション回路12に与える。
【0026】モデリング回路16は、メモリ17を備え
ている。メモリ17は、モデリング処理に必要となるプ
リディストーション信号Pi(t) ,Pq(t) ならびに復調信
号yi(t) ,yq(t) を蓄積するために使用される。図3
は、非線形部10の構成を示すブロック図である。非線
形部10は、64QAM変調信号x(t)の周波数をIF帯
からRF帯に変換するアップコンバータ20、および、
周波数変換後の64QAM変調信号を増幅する高出力増
幅器21を備えている。ケーブル3へは、高出力増幅器
21により増幅された後の64QAM変調信号が送出さ
れる。非線形部10は、また、高出力増幅器21により
増幅された後の64QAM変調信号の周波数をIF帯に
低下させるダウンコンバータ22を備えている。ダウン
コンバータ22により周波数変換された後の64QAM
変調信号y(t)は、復調部14に与えられるようになって
いる。
【0027】次に、モデリング回路16におけるモデリ
ング処理について説明する。なお、以下では、便宜上、
非線形部10の包絡線モデルに関する説明をした後に、
モデリング処理について説明する。入力a(t)cos (ωc
t)に対する包絡線モデルは、下記(4) 式に示すよう
に、AM-AM 特性F(a(t)) およびAM-PM 特性g(a(t)) で表
現される。ここに、AM-AM 特性F(a(t)) は、非線形部1
0における入出力信号間の振幅に関する歪の程度を表す
ものであり、AM-PM 特性g(a(t)) は、非線形部10にお
ける入出力信号間の位相に関する歪の程度を表すもので
ある。
【0028】F(a(t))cos(ωct+g(a(t))) …(4) また、直交モデルでは、上述の入力a(t)cos (ωct)に
対する出力は、下記(5) 式のように表現される。 F(a(t))cos(g(a(t)))cos(ωct) −F(a(t))sin(g(a(t)))sin(ωct) …(5) この第1実施形態では、非線形部10への入力信号であ
る64QAM変調信号x(t)は、前記(3) 式に示すとおり
である。ここで、図4に示すようにθp(t)およびrp(t)
を定義すると、(3) 式は、下記(6) 式に変換することが
できる。
【0029】 x(t)=Pi(t)cos(ωct)+Pq(t)sin(ωct) =rp(t)cos(ωct−θp(t)) …(6) したがって、この入力x(t)が直交モデルに従う非線形部
10に入力されると、非線形部10の出力である64Q
AM変調信号y(t)は、下記(7) 式に示すようになる。
【0030】 y(t)=F(rp(t))cos(g(rp(t)))cos(ωct- θp(t))− F(rp(t))sin(g(rp(t)))sin(ωct- θp(t)) …(7) ここで、 Si(t) =F(rp(t))cos(g(rp(t))) …(8) Sq(t) =F(rp(t))sin(g(rp(t))) …(9) とおくと、前記(7) 式は、下記(10)式のように変換され
る。
【0031】 y(t)=Si(t)cos(ωct- θp(t))−Sq(t)sin(ωct−θp(t)) ={Si(t)cos(θp(t))+Sq(t)sin(θp(t))}cos (ωct)+ {Si(t)sin(θp(t))−Sq(t)cos(θp(t))}sin (ωct) =F(rp(t))cos (θp(t)−g(rp(t)))cos (ωct)+ F(rp(t))sin (θp(t)−g(rp(t)))sin (ωct) …(10) したがって、この(10)式で示された64QAM変調信号
y(t)を2つの搬送波cos (ωct),sin (ωct)を用い
て復調すれば、下記(11)式および(12)式に示すように、
各復調信号yi(t) ,yq(t) が得られることになる。
【0032】 yi(t) =F(rp(t))cos (θp(t)−g(rp(t))) …(11) yq(t) =F(rp(t))sin (θp(t)−g(rp(t))) …(12) そのため、プリディストーション信号Pi(t) ,Pq(t) な
らびに復調信号yi(t),yq(t) の関係は、図5に示すよ
うになる。ゆえに、プリディストーション信号Pi(t) ,
Pq(t) ならびに復調信号yi(t) ,yq(t) が一組あれば、
下記(13)式および(14)式のように、1つの振幅値rp(t)
に対するAM-AM 特性F(rp(t))およびAM-PM 特性g(rp(t))
を求めることができる。
【0033】F(rp(t))=√{yi(t)2+yq(t)2} …(13) g(rp(t))=θy(t)−θp(t) …(14) ところで、以上説明したAM-AM 特性F(rp(t))は、横軸お
よび縦軸をそれぞれrp(t) およびF(rp(t))とした場合に
おける点データ(rp(t) ,F(rp(t))) として求められる
ものである。しかし、プリディストーション回路12に
おいてベースバンド信号xi(t) ,xq(t) を歪ませる際に
必要な振幅に関する特性は、AM-AM 特性F(rp(t))の逆特
性である。したがって、モデリング回路16は、前記点
データ(rp(t) ,F(rp(t))を求めるのではなく、横軸お
よび縦軸をそれぞれF(rp(t))およびrp(t) とした場合に
おける点データ(F(rp(t)),rp(t) )を求める。
【0034】また、位相に関する特性であるAM-PM 特性
g(rp(t))については、横軸および縦軸をそれぞれrp(t)
およびg(rp(t))とした場合における点データ(rp(t) ,
g(rp(t)))を求める。モデリング回路16は、上述のよ
うにして取得された点データ(F(rp(t)),rp(t) ),
(rp(t) ,g(rp(t)))を所定のサンプル数だけ蓄積し、
各点列の近似曲線を求めることにより、AM-AM 特性F(rp
(t))の逆特性およびAM-PM 特性g(rp(t))を求める。
【0035】さらに具体的には、モデリング回路16
は、各信号Pi(t) ,Pq(t) ,yi(t) ,yq(t) をメモリ1
7に蓄積していき、所定のサンプル数に達すると、点デ
ータ(F(rp(t)),rp(t) ),(rp(t) ,g(rp(t)))を求
める。この場合、点データ(F(rp(t)),rp(t) ),(rp
(t) ,g(rp(t)))は、それぞれ図6および図7に示す白
丸のように求められる。そして、点データ(F(rp(t)),
rp(t) ),(rp(t) ,g(rp(t)))が所定のサンプル数だ
け蓄積されると、モデリング回路16は、各信号Pi(t)
,Pq(t) ,yi(t) ,yq(t) の取込みを禁止するととも
に、複数個の点データ(F(rp(t)),rp(t) ),(rp(t)
,g(rp(t)))にそれぞれ近似する近似曲線を求める。
【0036】近似曲線の求め方は、たとえば単一の多項
式で近似してもよく、また、複数の多項式を接続したス
プライン関数で近似してもよい。なお、いずれの近似の
仕方であっても、近似曲線が真の包絡線特性に近づくよ
うに、最小二乗法を用いて関数を求める必要がある。こ
うして、AM-AM 特性F(rp(t))の逆特性およびAM-PM 特性
g(rp(t))が求められる。
【0037】モデリング回路16は、求められたAM-AM
特性F(rp(t))の逆特性およびAM-PM特性g(rp(t))をプリ
ディストーション回路12に与える。プリディストーシ
ョン回路12は、この与えられたAM-AM 特性F(rp(t))の
逆特性およびAM-PM 特性g(rp(t))に基づいて、ベースバ
ンド信号xi(t) ,xq(t) を歪ませる。これにより、プリ
ディストーション回路12は、非線形部10の包絡線モ
デルに応じたプリディストーションを達成できる。
【0038】モデリング回路16は、近似曲線の計算終
了後、各信号Pi(t) ,Pq(t) ,yi(t) ,yq(t) の取込み
を再開し、上述した処理を繰り返し実行する。したがっ
て、プリディストーション回路12は、非線形部10の
包絡線モデルの経時変化に追従したプリディストーショ
ンを行うことができる。なお、1回目のモデリングを行
うのに必要なプリディストーション信号Pi(t),Pq(t)
ならびに復調信号yi(t) ,yq(t) を蓄積している間、プ
リディストーション回路12は、ベースバンド信号xi
(t) ,xq(t) を歪ませることなくそのままプリディスト
ーション信号Pi(t) ,Pq(t) として出力する。
【0039】以上のようにこの第1実施形態によれば、
包絡線モデルを動的に求め、この求められた包絡線モデ
ルに基づいてプリディストーションを行うようにしてい
るから、包絡線モデルの経時変化に対応でき、良好なプ
リディストーションを達成できる。したがって、送信信
号から非線形歪を良好に除去できる。そのため、高い通
信品質を維持することができる。
【0040】なお、前記第1実施形態では、変調方式と
して64QAM変調方式を適用する場合を例にとって説
明しているが、たとえば8VSB(vestigial sideban
d)変調方式を適用してもよい。図8は、前記第1実施
形態におけるQAM変調器6の代わりに、8VSB変調
処理を実行するVSB変調器60を備える送信機2の構
成を示すブロック図である。QAM変調器6との相違点
は、このVSB変調器60には、I軸およびQ軸に異な
るディジタルデータが与えられるのではなく、8値のデ
ィジタルデータxI(t) が1つだけ与えられ、与えられた
後に2分され、それぞれI軸データおよびQ軸データと
してベースバンドフィルタ11a,11bに与えられる
ようになっている点である。なお、この場合、受信側の
家庭5に設けられるチューナ8には、受信アンテナ7か
ら出力される8VSB信号を復調するためのVSB復調
回路が備えられることになる。
【0041】図9は、この発明の第2実施形態に係るQ
AM変調器が適用される送信機の構成を示すブロック図
である。図9において、図2と同じ機能部分については
同一の参照符号を使用する。前記第1実施形態では、モ
デリング回路16に対してプリディストーション回路1
2の出力をそのまま与えるようにしているのに対して、
この第2実施形態では、プリディストーション回路12
の出力を遅延させ、そのうえでモデリング回路16に与
えるようにしている。
【0042】より詳述すれば、プリディストーション回
路12から出力されるプリディストーション信号Pi(t)
,Pq(t) は、遅延回路20に与えられる。遅延回路2
0は、プリディストーション信号Pi(t) ,Pq(t) を時間
Δtだけ遅らせてモデリング回路16に与える。時間Δ
tは、プリディストーション信号Pi(t) ,Pq(t) がプリ
ディストーション回路12から出力されてから、当該プ
リディストーション信号Pi(t) ,Pq(t) にそれぞれ対応
する復調信号yi(t) ,yq(t) がモデリング回路16に与
えられるまでに要する時間に設定される。したがって、
モデリング回路16には、復調信号yi(t) ,yq(t) に対
して時間的にずれのないプリディストーション信号Pi
(t) ,Pq(t) が与えられることになる。
【0043】この構成によれば、モデリング回路16で
は信号遅延を考慮してモデリングを行うことができるか
ら、前記第1実施形態よりも一層正確な包絡線モデルを
求めることができる。そのため、前記第1実施形態に比
べて、送信信号の非線形歪を一層良好に除去することが
できる。なお、この第2実施形態においても、QAM変
調器6の代わりに、この第2実施形態と同様の機能を実
現する図10に示すようなVSB変調器70を設けても
よいことはもちろんである。
【0044】図11は、この発明の第3実施形態に係る
QAM変調器が適用される送信機の構成を示すブロック
図である。図11において、図2と同じ機能部分につい
ては同一の参照符号を使用する。前記第2実施形態で
は、信号遅延に対応するために遅延回路20を設けてい
るのに対して、この第3実施形態では、復調信号yi(t)
,yq(t) からプリディストーション信号Pi(t) ,Pq(t)
を推定することにより、遅延回路を設けることなく信
号遅延に対応している。
【0045】より詳述すれば、QAM変調器6は、送信
信号推定回路25を備えている。送信信号推定回路25
は、復調部14から出力された復調信号yi(t) ,yq(t)
を入力信号とし、この復調信号yi(t) ,yq(t) に基づい
てプリディストーション信号を推定し、この推定された
プリディストーション信号(以下「推定プリディストー
ション信号」という。)Pi(t) ′,Pq(t) ′をモデリン
グ回路16に与える。モデリング回路16は、与えられ
た推定プリディストーション信号Pi(t) ′,Pq(t) ′と
復調信号yi(t) ,yq(t) とに基づいて包絡線モデルを求
める。
【0046】図12は、送信信号推定回路25の構成を
示すブロック図である。送信信号推定回路25は、ベー
スバンドフィルタ26a,26bを有しており、復調信
号yi(t) ,yq(t) は、このベースバンドフィルタ26
a,26bにそれぞれ入力される。ベースバンドフィル
タ26a,26bにより帯域制限を受けた後の復調信号
yif(t),yqf(t)は、QAM変調器6に入力される前のデ
ィジタルデータxI(t) ,xQ(t) の推定値yI(t) ,yQ(t)
を求めるための判定回路27a,27bにそれぞれ与え
られる。
【0047】上述のように、ディジタルデータxI(t) ,
xQ(t) は、多値数「8」のデータである。ディジタルデ
ータxI(t) ,xQ(t) がとり得る8つの値として、たとえ
ば「−7,−5,−3,−1,1,3,5,7」が設定
されている場合、判定回路27a,27bは、図13に
示すような入出力特性を有する。たとえば、0<yif(t)
<2,0<yqf(t)<2であれば、値「1」の信号が出力
され、2<yif(t)<4,2<yqf(t)<4であれば、値
「3」の信号が出力される。このように、ある一定範囲
内の入力値に対して1つの出力値を対応付けることによ
り、もとのディジタルデータxI(t) ,xQ(t) からのずれ
を補償している。
【0048】判定回路27a,27bの出力信号は、ベ
ースバンドフィルタ28a,28bを介してプリディス
トーション回路29aに与えられる。これにより、判定
回路27a,27bの出力信号には、QAM変調器6に
入力されるディジタルデータxI(t) ,xQ(t) に対する処
理と同様の処理が施される。その結果、プリディストー
ション回路29から推定プリディストーション信号Pi
(t) ′,Pq(t) ′がそれぞれ出力される。この場合、推
定プリディストーション信号Pi(t) ′,Pq(t) ′は、復
調信号yi(t) ,yq(t) に基づいて得られるから、復調信
号yi(t) ,yq(t)との時間的なずれはない。
【0049】したがって、プリディストーション回路1
2から出力されたプリディストーション信号Pi(t) ,Pq
(t) を遅延回路により遅延させた場合と同様に、信号遅
延に対応することができる。そのため、より一層正確な
包絡線モデルを求めることができる。ゆえに、送信信号
の非線形歪をより一層良好に除去することができる。な
お、この第3実施形態においても、QAM変調器6の代
わりに、この第3実施形態に係る機能を実現する図14
に示すようなVSB変調器80を設けてもよいことはも
ちろんである。この場合、送信信号推定回路25は、た
とえば図15に示すような回路構成となる。
【0050】図16(a) は、VSB変調器80を適用す
る場合におけるAM-AM 特性F(rp(t)) を示すグラフであ
り、図16(b) は、VSB変調器80を適用する場合に
おけるAM-PM 特性g(rp(t))を示すグラフである。図16
において、黒丸の各点は実測値であり、実線は単一の3
次関数で近似した近似曲線を表している。なお、近似に
用いた実測値の点数は1,616 点であり、図16にはその
うち538点が示されている。
【0051】図17(c) は、図16に示されたAM-AM 特
性F(rp(t)) の逆特性およびAM-PM特性g(rp(t))を用い
てプリディストーションした場合における高出力増幅器
の出力の周波数スペクトルである。図17(a) ,(b)
は、比較のためのグラフであり、それぞれ、高出力増幅
器を非線形部10に備えていない場合の変調信号の周波
数スペクトル、および、高出力増幅器により非線形歪を
受けた状態の高出力増幅器の出力の周波数スペクトルを
示したものである。
【0052】このグラフから明らかなように、図17
(b) に示された特性は、高出力増幅器による非線形歪を
受けて大きく歪んでいるのに対して、図17(c) に示さ
れた特性は、図17(a) とほとんど同様の特性となって
おり、非線形歪を良好に除去できていることがわかる。
図18は、この発明の第4実施形態に係るQAM変調器
が適用される送信機の構成を示すブロック図である。図
18において、図2と同じ機能部分については同一の参
照符号を使用する。
【0053】前記第3実施形態では、どのような復調信
号yi(t) ,yq(t) からでもプリディストーション信号Pi
(t) ,Pq(t) を推定できることを前提としている。しか
し、非線形部10における非線形歪が大きい場合には、
前記第3実施形態の構成では、プリディストーション信
号Pi(t) ,Pq(t) を推定することは困難である。具体的
には、実際にはxI(t) =1であるのに、非線形歪が大き
いと、yI(t) =3となる場合がある。この場合、前記第
3実施形態に係る判定回路27a,27bでは、xI(t)
=3であると誤推定され、この誤推定された結果に相当
する推定プリディストーション信号Pi(t) ′,Pq(t) ′
が出力されることになる。
【0054】前記第3実施形態に係る判定回路27a,
27bにおいては、たとえば元のディジタルデータxI
(t) が「1」である場合、当該ディジタルデータxI(t)
を正確に推定できるのは、0<yI(t) <2の場合だけで
ある。つまり、前記第3実施形態では、±1の歪までし
か許容できない。一方、入力されるディジタルデータxI
(t) ,xQ(t) がたとえば「−6,−2,2,6」の4値
を採る場合、判定回路27a,27bの入出力特性は、
たとえば図19に示すように、±2の歪まで許容できる
ものとなる。つまり、ディジタルデータxI(t) ,xQ(t)
の多値数が少なければ、歪の許容範囲は大きくなる。
【0055】そこで、この第4実施形態では、非線形歪
が大きくても正確な推定プリディストーション信号Pi
(t) ′,Pq(t) ′を求めることができるように、小さな
多値数から動作を開始させることとした。より詳述すれ
ば、この第4実施形態に係るQAM変調器6には、2進
符号が与えられる。QAM変調器6は、図18に示すよ
うに、2進符号を多値ディジタルデータxI(t) ,xQ(t)
に変換するための2値/多値変換回路30a,30bを
入力最前段に備えている。2値/多値変換回路30a,
30bは、2進符号を多値ディジタルデータxI(t) ,xQ
(t) に変換し、この変換後の多値ディジタルデータxI
(t) ,xQ(t) をベースバンドフィルタ11a,11bを
介してプリディストーション回路12にそれぞれ与え
る。
【0056】2値/多値変換回路30a,30bにおい
て作成される多値ディジタルデータxI(t) ,xQ(t) の多
値数は、送信信号推定回路25により決定される。より
詳述すれば、送信信号推定回路25は、1回目の多値数
として小さな多値数を設定し、2回目以降の多値数とし
て大きな多値数を設定するようにしている。たとえば、
送信信号推定回路25は、1回目のモデリングの際に
は、2値/多値変換回路30a,30bに対して多値数
「2」を設定し、2回目以降のモデリングの際には、2
値/多値変換回路30a,30bに対して多値数「8」
を設定する。
【0057】このように、小さな多値数を最初に設定す
ることにより、非線形歪が大きく、復調信号yi(t) ,yq
(t) が大きく歪んでいても、送信信号推定回路25にお
いて正確な推定プリディストーション信号Pi(t) ′,Pq
(t) ′を得ることができる確率が高くなる。したがっ
て、2回目のモデリングから多値数を大きな値に戻して
も、正確なプリディストーション信号Pi(t) ′,Pq(t)
′を求めることができる確率が高くなる。そのため、
非線形部10における非線形歪の影響が大きくても、正
確なプリディストーション信号Pi(t) ′,Pq(t) ′を求
めることができる。
【0058】なお、多値数の設定の仕方としては、たと
えば「「2」→「4」→「6」→「8」→「8」→以下
「8」」のようにモデリングが行われるたびに変更して
いってもよく、また、「「2」→「2」→「4」→
「4」→「6」→「6」→「8」→「8」→以下
「8」」のようにモデリングが行われるたびに変更して
いってもよい。このように、設定すべき多値数を複数回
にわたって段階的に変化させることにより、より正確な
推定プリディストーション信号Pi(t) ′,Pq(t) ′を求
めることができる。
【0059】また、この第4実施形態においても、QA
M変調器6の代わりに、この第4実施形態に係る機能を
実現する図20に示すようなVSB変調器90を設けて
もよいことはもちろんである。図21は、この発明の第
5実施形態に係るQAM変調器が適用される送信機の構
成を示すブロック図である。図21において、図2と同
じ機能部分については同一の参照符号を使用する。
【0060】前記第1ないし第4実施形態では、AM-AM
特性の逆特性を求める際にその定義域について考慮して
いないが、入力信号の振幅が増大するに従って出力信号
の振幅が飽和するAM-AM 特性を持つ歪み系を補償する場
合には、定義域の考慮が必要である。この第5実施形態
では、定義域に要求される条件を満たすために、1回目
のモデリング時に振幅調整を行っている。
【0061】図22を用いて振幅調整の説明をする。振
幅調整をしないときのベクトル(xi(t),xq(t)) の絶対値
rx(t) の最大値をr3とし、ベクトル(yi(t),yq(t)) の絶
対値をry(t) とした場合、(rx(t),ry(t)) は弧OBの近傍
に分布する。この弧OBの逆関数は弧OAである。例えばベ
クトル(xi(t),xq(t)) の絶対値がr1であれば、プリディ
ストーション回路は絶対値がr2であるベクトル(Pi(t),P
q(t)) を出力する。
【0062】ところでプリディストーション回路は、絶
対値がr3である(xi(t),xq(t)) が入力されれば、絶対値
がr4である(Pi(t),Pq(t)) を出力する必要がある。従っ
て逆特性として弧OAではなく弧OCが必要である。しかし
弧OCを求めるには、弧ODが求まっている必要がある。つ
まりrx(t) の最大値が、r3よりも大きなr4になるよう振
幅調整する必要がある。
【0063】そこで、これに対処するために、この第5
実施形態では、図21に示すように振幅調整回路を備え
る。具体的には、オペアンプまたはアッテネータからな
る振幅調整回路105a,105bをベースバンドフィ
ルタ11a,11bの後段に配置し、1回目のモデリン
グに使用する(xi(t),xq(t)) をメモリに蓄える間は、rx
(t) の最大値がr4になるように、入力信号の振幅を増大
させる。蓄え終わったらそれ以降は振幅の増大をやめ
る。また、振幅調整回路105a,105bの配置位置
としては、プリディストーション回路12の後段および
変調部13の後段も考えられる。
【0064】このようにこの第5実施形態によれば、出
力信号の振幅が飽和する入出力特性を有する高出力増幅
器21を使用する場合であっても、プリディストーショ
ンに必要となる定義域のAM-AM 特性F(rp(t))の逆特性を
求めることができ、その結果歪補償を良好に行うことが
できる。なお、この第5実施形態においても、QAM変
調器6の代わりに、この第5実施形態に係る機能を実現
するVSB変調器を設けてもよいことはもちろんであ
る。
【0065】図23は、前記第5実施形態に係るQAM
変調器6の代わりに、8VSB変調処理を実行するVS
B変調器110が適用される送信機2の構成を示すブロ
ック図である。図23において、図2と同じ機能を実現
する部分については同一の参照符号を使用する。このV
SB変調器110は、パイロット信号を利用することに
より、入力信号の振幅を調整し、AM-AM 特性F(rp(t))の
逆特性を必要な定義域の範囲で求めるようにしている。
より詳述すれば、VSB変調器110は、ベースバンド
フィルタ11aとプリディストーション回路12との間
に、加算器115aを備えている。加算器115aに
は、ベースバンドフィルタ11aの出力と、レベルを変
更できるパイロット信号(P信号)が与えられるように
なっている。したがって、プリディストーション回路1
2には、ベースバンドフィルタ11aの出力とパイロッ
ト信号とが足し算された信号が与えられることになる。
そのため、パイロット信号のレベルを適宜変更すること
により、入力信号の振幅を任意の大きさに調整すること
ができる。
【0066】このように、この構成によれば、VSB変
調処理を実行する場合であっても、入力信号の振幅を調
整できるから、出力信号の振幅が飽和する入出力特性を
有する高出力増幅器21を使用する場合であっても、AM
-AM 特性F(rp(t))の逆特性を必要な定義域の範囲で求め
ることができ、その結果歪補償を良好に行うことができ
る。
【0067】図24は、この発明の第6実施形態に係る
QAM変調器が適用される送信機の構成を示すブロック
図である。図24において、図2と同じ機能部分につい
ては同一の参照符号を使用する。この第6実施形態は、
前記第1ないし第5実施形態に係る復調部14を従来公
知のQAM用の復調LSIで構成する場合に例にとった
ものである。この復調LSIは、乗算部15a,15b
以外に、ベースバンドフィルタ35a,35bならびに
判定回路36a,36bを有しており、復調LSIの出
力としては、復調信号yi(t) ,yq(t) そのものではな
く、ベースバンドフィルタ35a,35bの出力yif
(t),yqf(t)および判定回路36a,36bの出力が得
られるようになっている。この第6実施形態では、判定
回路36a,36bの出力信号よりも復調信号yi(t) ,
yq(t) に近いベースバンドフィルタ35a,35bの出
力信号yif(t),yqf(t)をモデリング回路16に与えるよ
うにしている。
【0068】一方、ベースバンドフィルタ35a,35
bの出力信号yif(t),yqf(t)は、ベースバンドフィルタ
35a,35bにより周波数が制限された信号であるか
ら、隣接チャンネルの周波数成分は除去されている。し
たがって、信号に含まれる歪みに関する情報が減少して
いる。そのため、1回のモデリングでは、正確な包絡線
モデルを得ることは困難となる。
【0069】そこで、この第6実施形態では、プリディ
ストーションに必要なAM-AM 特性F(a(t)) の逆特性およ
びAM-PM 特性g(a(t)) を、前記第1実施形態と同様に、
複数回のモデリングを繰り返し行うことにより求めるよ
うにしている。たとえば1回目のモデリング結果に基づ
いてプリディストーションを行うと、不完全ではある
が、送信信号に加えられる非線形歪をある程度抑えるこ
とはできる。その結果、隣接チャネル干渉が減少する。
したがって、このようなモデリングを繰り返せば、隣接
チャネル干渉がその都度減少していき、結果的に、非線
形歪をほぼ完全になくすことができるようになる。
【0070】このようにこの第6実施形態によれば、復
調部14を復調LSIで構成しているから、復調部14
をそれぞれ別個の電子部品で構成する場合に比べて、復
調部14を容易に作成することができる。なお、この第
6実施形態においても、QAM変調器6の代わりに、復
調部14を復調LSIで構成したVSB変調器を設けて
もよいことはもちろんである。
【0071】図25は、前記第6実施形態に係るQAM
変調器6の代わりに、VSB変調処理を実行するVSB
変調器120が適用される送信機2の構成を示すブロッ
ク図である。図25において、図24と同じ機能を実現
する部分については同一の参照符号を使用する。このV
SB変調器120に備えられるVSB用の復調LSI
は、乗算部15a,15bの出力がそれぞれ与えられる
ベースバンドフィルタ125a,125b、ならびにベ
ースバンドフィルタ125aの出力信号yif(t)が与えら
れる判定回路126を有している。この復調LSIから
は、I軸の出力信号yif(t)だけが出力されるようになっ
ており、Q軸の出力信号yqf(t)が得られないようになっ
ている。そこで、I軸の出力信号yif(t)からQ軸の出力
信号yqf(t)を推定し、この推定出力信号 yqf′(t) をモ
デリング回路16に与えるようにしている。
【0072】より具体的には、このVSB変調器120
は、復調LSIから出力されるI軸の出力信号yif(t)を
入力とするQ軸信号推定回路127を備えている。Q軸
信号推定回路127は、Q軸の全配分のロールオフ特性
を有するベースバンドフィルタ(図示せず)を備えてお
り、I軸の出力信号yif(t)をベースバンドフィルタによ
りフィルタリングする。その結果、Q軸の推定出力信号
yqf′(t) が得られる。Q軸信号推定回路127は、Q
軸の推定出力信号 yqf′(t) をモデリング回路16に与
える。
【0073】なお、この構成においても、モデリング回
路16に与えられる信号はベースバンドフィルタの出力
信号であるから、前記第6実施形態の場合と同様に、モ
デリングを繰り返し実行する必要がある。このようにこ
の構成によれば、VSB変調処理を実行する場合であっ
ても、復調部14を復調LSIで構成しているから、復
調部14を別個の電子部品で構成する場合に比べて、復
調部14を容易に作成することができる。
【0074】図26は、この発明の第7実施形態に係る
QAM変調器が適用される送信機の構成を示すブロック
図である。図26において、図2と同じ機能部分につい
ては同一の参照符号を使用する。前記第1ないし第6実
施形態では、特に利得調整の考慮はされていないが、こ
の第7実施形態では、利得調整を考慮したモデリングが
行われるようになっている。より詳述すれば、復調部1
4の乗算部15a,15bの前段には、利得調整のため
のAGC(Auto Gain Control) 回路40が配置されてい
る。プリディストーション信号Pi(t) ,Pq(t) が復調部
14に与えられるまでには、増幅処理が行われる非線形
部10を通過する。非線形部の利得は「1」ではないの
で、AGC回路40と非線形部の総合利得が「1」とな
るようにAGC回路40は動作する。
【0075】しかし、この位置で利得調整を行っても、
調整対象の復調信号yi(t) ,yq(t)の振幅が歪んでいる
から、利得調整を正確に行うことができない。そこで、
AGC回路40における利得調整に加えて、モデリング
回路16においても利得調整をするようにすることが考
えられる。この場合、モデリング回路16は、振幅が歪
んでいない復調信号yi(t) ,yq(t) を抽出し、この抽出
された復調信号yi(t) ,yq(t) から振幅調整に必要な情
報を得る。
【0076】より詳述すれば、モデリング回路16は、
AM-AM 特性F(a(t)) の逆特性を表す曲線(図22参照)
のうち直線とみなし得る部分を抽出する。その後、この
範囲の傾きが「1」となるように、すべての復調信号yi
(t) ,yq(t) を定数倍する。その結果、振幅が歪んでい
ない復調信号yi(t) ,yq(t) に対する利得が「1」とな
る。こうして、振幅歪の影響を考慮した利得調整を行う
ことができる。
【0077】この構成によれば、振幅歪の影響を考慮し
た利得調整を行うことができるから、より一層正確な包
絡線モデルを求めることができ、その結果非線形歪の影
響をより一層良好に除去することができる。なお、この
第7実施形態においても、QAM変調器6の代わりに、
この第7実施形態に係る機能を実現する図27に示すよ
うな8VSB変調器130を設けてもよいことはもちろ
んである。
【0078】以上、この発明の7つの実施形態について
説明してきたが、この発明が他の実施形態を採りうるの
はもちろんである。たとえば前記各実施形態では、変調
方式として64QAM変調方式および8VSB変調方式
を適用する場合を説明している。しかし、たとえば送信
すべきディジタルデータのチャネル数を考慮し、16Q
AMおよび256QAMなど他のQAM変調方式、なら
びに16VSB変調方式など他のVSB変調方式を適用
してもよい。
【0079】また、前記各実施形態では、この発明を地
上波テレビ放送システムに適用する場合を例にとって説
明している。しかし、この発明は、インターネットを利
用した情報提供システムなど他のシステムに対しても容
易に適用することができる。要は、直交変調を施した送
信信号を非線形部を介して送信するシステムならば、ど
のようなシステムであってもこの発明を適用することが
できる。
【0080】その他、特許請求の範囲に記載された範囲
で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係るQAM変調器が
適用される地上波テレビ放送システムの構成を示す概念
図である。
【図2】地上波テレビ放送システムに備えられる送信機
の構成を示すブロック図である。
【図3】非線形部の構成を示すブロック図である。
【図4】θp(t)およびrp(t) の定義を示す図である。
【図5】プリディストーション信号Pi(t) ,Pq(t) と復
調信号yi(t) ,yq(t) の関係を説明するための図であ
る。
【図6】AM-AM 特性の逆特性の一例を示すグラフであ
る。
【図7】AM-PM 特性の一例を示すグラフである。
【図8】第1実施形態に係るQAM変調器の代わりに、
VSB変調器を適用する送信機の構成を示すブロック図
である。
【図9】この発明の第2実施形態に係るQAM変調器が
適用される送信機の構成を示すブロック図である。
【図10】第2実施形態に係るQAM変調器の代わり
に、VSB変調器が適用される送信機の構成を示すブロ
ック図である。
【図11】この発明の第3実施形態に係るQAM変調器
が適用される送信機の構成を示すブロック図である。
【図12】第3実施形態に係るQAM変調器に備えられ
る送信信号推定回路の構成を示すブロック図である。
【図13】送信信号推定回路内の判定回路の入出力特性
を示すグラフである。
【図14】第3実施形態に係るQAM変調器の代わり
に、VSB変調器が適用される送信機の構成を示すブロ
ック図である。
【図15】第3実施形態に係るQAM変調器の代わりに
備えられたVSB変調器内の送信信号推定回路の構成を
示すブロック図である。
【図16】AM-AM 特性およびAM-PM 特性を示すグラフで
ある。
【図17】高出力増幅器の出力の周波数スペクトルを示
すグラフである。
【図18】この発明の第4実施形態に係るQAM変調器
が適用される送信機の構成を示すブロック図である。
【図19】多値数が「4」の場合における判定回路の入
出力特性を示すグラフである。
【図20】第4実施形態に係るQAM変調器の代わり
に、VSB変調器が適用される送信機の構成を示すブロ
ック図である。
【図21】この発明の第5実施形態に係るQAM変調器
が適用される送信機の構成を示すブロック図である。
【図22】プリディストーションに必要となるAM-AM 特
性の逆特性の定義域を説明するための図である。
【図23】第5実施形態に係るQAM変調器の代わり
に、VSB変調器が適用される送信機の構成を示すブロ
ック図である。
【図24】この発明の第6実施形態に係るQAM変調器
が適用される送信機の構成を示すブロック図である。
【図25】第6実施形態に係るQAM変調器の代わり
に、VSB変調器が適用される送信機の構成を示すブロ
ック図である。
【図26】この発明の第7実施形態に係るQAM変調器
が適用される送信機の構成を示すブロック図である。
【図27】第7実施形態に係るQAM変調器の代わり
に、VSB変調器が適用される送信機の構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
10 非線形部 12 プリディストーション部(プリディストーション
手段) 13 変調部(変調手段) 14 復調部(復調手段) 16 モデリング回路(モデリング手段) 20 遅延回路(遅延手段) 25 送信信号推定回路(送信信号推定手段) 30a、30b 2値/多値変換回路(2値/多値変換
手段) 40 AGC回路(利得調整手段) 105a、105b 振幅調整回路(振幅調整手段) 115a 加算器(振幅調整手段) 127 Q軸信号推定回路(Q軸信号推定手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田和 克久 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非線形部の非線形歪を補償するために送信
    すべき信号を歪ませるプリディストーション手段と、 このプリディストーション手段の出力信号に対して直交
    変調処理を施すことにより変調信号を作成し、この作成
    された変調信号を前記非線形部に送出する変調手段と、 前記非線形部を通過した後の変調信号を取り込み、この
    取り込まれた変調信号に対して前記直交変調処理とは逆
    の処理である直交復調処理を施すことにより元の信号を
    復元する復調手段と、 前記プリディストーション手段の出力信号、および、前
    記復調手段により復元された信号に基づいて、前記非線
    形部の非線形特性を求めるためのモデリング手段とを備
    えることを特徴とする直交変調器。
  2. 【請求項2】前記プリディストーション手段の出力信号
    を取り込み、この取り込まれた信号を遅延させるための
    遅延手段をさらに備え、 前記モデリング手段には、前記遅延手段により遅延され
    た信号が与えられることを特徴とする請求項1記載の直
    交変調器。
  3. 【請求項3】前記復調手段により復元された信号に基づ
    いて、前記プリディストーション手段の出力信号を推定
    する送信信号推定手段をさらに備え、 前記モデリング手段は、前記プリディストーション手段
    の出力信号に代えて、前記送信信号推定手段により推定
    された信号をモデリングに用いることを特徴とする請求
    項1記載の直交変調器。
  4. 【請求項4】当該直交変調器には、2進符号が与えられ
    るようになっており、 前記2進符号を前記送信信号推定手段により設定される
    多値数の多値ディジタルデータに変換し、この多値ディ
    ジタルデータを送信すべき信号として前記プリディスト
    ーション手段に与える2値/多値変換手段をさらに備
    え、 前記送信信号推定手段は、信号推定処理が行われるたび
    に、多値数を小さな値から大きな値に段階的に変更して
    設定するものであることを特徴とする請求項3記載の直
    交変調器。
  5. 【請求項5】前記非線形部に送出すべき信号の振幅を調
    整するための振幅調整手段をさらに備えることを特徴と
    する請求項1記載の直交変調器。
  6. 【請求項6】前記変調手段は、前記プリディストーショ
    ン手段の出力信号に対してQAM変調処理を施してQA
    M変調信号を作成するものであり、 前記復調手段は、前記QAM変調信号に対してQAM復
    調処理を施すことにより元の信号を復元するとともに、
    この復元された信号をフィルタリングして出力するQA
    M用の復調LSIで構成されるものであり、 前記モデリング手段は、複数回にわたってモデリング処
    理を実行するものであることを特徴とする請求項1記載
    の直交変調器。
  7. 【請求項7】前記変調手段は、前記プリディストーショ
    ン手段の出力信号に対してVSB変調処理を施してVS
    B変調信号を作成するものであり、 前記復調手段は、前記VSB変調信号に対してVSB復
    調処理を施すことにより元の信号を復元するとともに、
    この復元された信号のうちI軸信号をフィルタリングし
    て出力するVSB用の復調LSIで構成されるものであ
    り、 前記復調LSIから出力されるI軸信号に基づいてQ軸
    信号を推定し、この推定されたQ軸信号を前記モデリン
    グ手段に与えるためのQ軸信号推定手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1記載の直交変調器。
  8. 【請求項8】前記モデリング手段が、非線形特性のうち
    のAM−AM特性の逆特性をいったん求め、次に逆特性
    の線形な部分の傾きが1となるように補正された逆特性
    を求めることを特徴とする請求項1記載の直交変調器。
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