JPH11243177A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH11243177A
JPH11243177A JP10043697A JP4369798A JPH11243177A JP H11243177 A JPH11243177 A JP H11243177A JP 10043697 A JP10043697 A JP 10043697A JP 4369798 A JP4369798 A JP 4369798A JP H11243177 A JPH11243177 A JP H11243177A
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film
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Toshihiro Iizuka
敏洋 飯塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リーク電流が少なく、段差被覆性にも優れる
MIM容量素子25を実現する。 【解決手段】 まず、単結晶シリコン基板21の上にT
iN膜22aとRu膜22bとの2層構成の下部電極2
2を形成する。次に、この下部電極22の上にプラズマ
CVD(ECR−CVD)法により、比較的低温下で高
誘電率のプラズマCVD・BST膜23aを形成した
後、アニール処理を施してBST膜23aの結晶化を促
進させる。次に、熱CVD法により高誘電率の熱CVD
・BST膜23bを形成する。最後に、Ru膜24aを
堆積し、堆積したRu膜24aを所望の大きさに加工し
て、MIM容量素子25を完成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体装置及び
その製造方法に係り、詳しくは、MIM (Metal-Insul
ator-Metal)容量素子を備える半導体装置及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来では、ダイナミック・ランダム・ア
クセス・メモリ(Dynamic Random Access Memories ;D
RAM)に代表される半導体集積回路用のMIM容量素
子は、上下の電極がポリシリコンを材料として形成さ
れ、容量絶縁膜がシリコン酸化膜とシリコン窒化膜との
積層膜から形成されるのが主流であった。しかしなが
ら、近年のメモリセル面積の微細化に伴う容量部面積の
縮小化の要請のため、1Gbを超えるDRAMに要求さ
れる容量密度を達成するためには、容量絶縁膜の膜厚を
シリコン酸化膜換算で1nm以下に設定することが条件
となるが、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜との積層膜
を、上記のように極めて薄く形成することができないた
め、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜との積層膜を用い
て、1Gbを超えるDRAMを製造することは、非常に
困難である。
【0003】そこで、高誘電率を有する容量絶縁膜であ
れば膜厚を極めて薄くしなくとも良いことから、室温で
300近い比誘電率を有するチタン酸ストロンチウム
(SrTiO3 、以下、STOという)膜や、STOよ
りも大きな誘電率を有するチタン酸バリウムストロンチ
ウム((Ba、Sr)TiO3 、以下、BSTという)
膜に代表される誘電体薄膜を容量絶縁膜として用いると
共に、下部電極として、下層側から上層側へのシリコン
の拡散を抑制し、また、高誘電率膜を成膜する際の酸化
雰囲気中でも低誘電率の酸化物層を形成させないプラチ
ナ(Pt)/タンタル(Ta)や酸化ルテニウム(Ru
2)/窒化チタン(TiN)等の多層バリアメタル膜
を用いることにより、Gb規模のDRAM用の容量素子
を実現する方法が提案されている(例えば、インターナ
ショナル・エレクトロン・デバイス・ミーティング・テ
クニカル・ダイジェスト(1994 International Elector
on Devices Meeting Technical Digest )P.831-P.834
参照)。
【0004】ところで、Gb規模のDRAMにおいて
は、STOやBSTを用いて必要な容量を得るために
は、立体的な凹凸電極構造が必須となる。このため、高
誘電率膜の形成には、段差被覆性(ステップ・カバレー
ジ)に優れる化学的気相成長(Chemical Vapor Deposit
ion ;CVD)法を用いるのが有効である。
【0005】上記STO薄膜やBST薄膜の形成に用い
られる従来のCVD法は、2つに大別される。1つは、
有機金属の熱分解反応を利用した熱化学的気相成長(Th
ermal Chemical Vapor Deposition ;熱CVD)法であ
る(T.Tsuysma Arai et al., Preparation of SrTiO3
on 8-Inch Wafers by Chemical Vapor Deposition", Jp
n. J.Appl. Phys. Vol.35 (1996) pp4875-4879 参
照)。他の一つは、酸素プラズマを用いることによりC
VD原料の分解を促進し、上記熱CVD法よりも、一段
と低温で結晶性の良い薄膜を形成できる電子サイクロト
ロン共鳴プラズマ化学的気相成長(Electoron Cyclotor
on Resonsnce Plasma-CVD ;ECR−CVD)法である
(例えば、S.Sone et al., Low Temperature Depositi
on of (Ba,Sr)TiO3 Films by Electoron Cyclotoron Re
sonsnce PlasmaChemical Vapor Deposition", Jpn. J.
Appl. Phys. Vol.35 (1996) pp5089-5093 参照)。
【0006】以下、図3を参照して、従来のCVD法を
用いた容量素子の形成方法について説明する。まず、同
図(a)に示すように、略0.01Ω・cmの低抵抗N
型単結晶シリコン基板11上に、下部電極材料層を形成
する。すなわち、直流スパッタ法により、厚さ略50n
mのTiN膜12aを堆積し、さらに、このTiN膜1
2aの上に、厚さ略200nmのルテニウム(Ru)膜
12bを堆積する。次に、同図(b)に示すように、酸
素及び塩素の混合ガスを用いるECRプラズマエッチン
グ法により、下部電極材料層を所望の大きさに加工し
て、TiN膜12aとRu膜12bとの2層からなる下
部電極12を得る。
【0007】次に、下部電極上12の上に、高誘電率の
容量絶縁膜13を形成する。すなわち、同図(c)に示
すように、ビス−ジピバロイルメタンバリウム(Ba
(DPM)2 )、ビス−ジピバロイルメタンストロンチ
ウム(Sr(DPM)2)、チタンイソプロポキシド
(Ti(i−OC374)及び酸素ガスを用いる熱C
VD法又はプラズマCVD(ECR−CVD)法によ
り、下部電極上12の上に厚さ略50nmのBST膜1
3aを形成する。
【0008】次に、同図(d)に示すように、スパッタ
法又はCVD法により、上部電極材料層として厚さ略5
0nmのRu膜14aを堆積した後、酸素及び塩素の混
合ガスを用いるECRプラズマエッチング法により、上
部電極材料層を所望の大きさに加工して、上部電極14
を形成して、MIM容量素子15を完成させる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、STOやB
ST等の誘電体でも、結晶性が良くなければ、高誘電率
を示さない。このため、熱CVD法によりSTOやBS
T等の誘電体薄膜を形成する場合には、結晶性を良くす
るために、600℃以上の高温の形成温度が必要とな
る。しかしながら、このような高温下では、下部電極用
導電性材料を、Pt、Ru、レニウム(Re)、オスミ
ウム(Os)、イリジウム(Ir)、パラジウム(P
d)及びロジウム(Rh)等の酸素と反応しにくい貴金
属(難酸化性金属)の中から選択したとしても、容量絶
縁膜の成膜時に金属が酸化されて表面に凹凸が形成され
るため、この上に堆積されるSTOやBTO等の薄膜の
膜厚は均質とはならず、局部的に薄い箇所や凹凸部での
電界集中により、リーク電流が増加する、という問題が
生じる。
【0010】これに対して、プラズマCVD(ECR−
CVD)法によれば、500℃以下の低温成膜でも結晶
性の良い薄膜が得られるため、熱CVD法による場合よ
りも下部電極の酸化の程度が低く、したがって、リーク
電流の増加を抑制できる。しかしながら、有機金属の熱
分解反応律速によっ膜の堆積が行われる熱CVD法で
は、段差被覆率が80〜100%であるのに対して、原
料供給律速によって膜の堆積が行われるプラズマCVD
法では、段差被覆率が50%以下に低下するため、故障
率が高い、という問題がある。
【0011】このように、従来の熱CVD法による高誘
電率膜では、その成膜時に下部電極の表面が酸化されて
リーク電流が増大する、という欠点があり、一方、プラ
ズマCVD法による高誘電率膜は、段差被覆性が低い、
という欠点がある。このため、熱CVD法又はプラズマ
CVD法の何れの方法によっても、Gb規模のDRAM
用容量素子に必要とされる、低リーク特性と高段差被覆
率とを併せ持つ高誘電薄膜が得られない、という問題が
あった。
【0012】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、リーク電流が少なく、容量絶縁膜の段差被覆率
も高いMIM容量素子を備える半導体装置及びその製造
方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、基板上に、下部電極−容量
絶縁膜−上部電極からなるMIM容量素子を備える半導
体装置に係り、上記容量絶縁膜が、プラズマCVD法に
より成膜されたプラズマCVD絶縁膜と、熱CVD法に
より成膜された熱CVD絶縁膜とを少なくとも有する2
層以上の多層膜からなり、かつ、上記プラズマCVD絶
縁膜は、上記熱CVD絶縁膜よりも必ず下層に配されて
いることを特徴としている。
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の半導体装置に係り、上記下部電極が、酸化しにくい
難酸化性金属及び該金属の化合物の中から選ばれた少な
くとも1つからなることを特徴としている。
【0015】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の半導体装置に係り、上記難酸化性金属が、ルテニウ
ム、レニウム、オスミウム、イリジウム、プラチナ、パ
ラジウム及びロジウムの中から選ばれた少なくとも任意
の1つであることを特徴としている。
【0016】また、請求項4記載の発明は、請求項1,
2又は3記載の半導体装置に係り、上記プラズマCVD
絶縁膜又は上記熱CVD絶縁膜が、化学式ABO3で表
される化合物からなると共に、上記化学式中Aは、バリ
ウム、ストロンチウム、鉛、カルシウム、ランタン、リ
チウム及びカリウムの中から選ばれた少なくとも1つを
示し、Bは、ジルコニウム、チタン、タンタル、ニオ
ブ、マグネシウム、マンガン、鉄、亜鉛及びタングステ
ンの中から選ばれた少なくとも1つを示していることを
特徴としている。
【0017】また、請求項5記載の発明は、請求項1,
2又は3記載の半導体装置に係り、上記プラズマCVD
絶縁膜又は上記熱CVD絶縁膜が、化学式(Bi22
(Am-1m3m+1)(m=1、2、3、4、5)で表さ
れる化合物からなると共に、上記化学式中Aは、バリウ
ム、ストロンチウム、鉛、カルシウム、カリウム及びビ
スマスの中から選ばれた少なくとも1つを示し、Bは、
チタン、タンタル、ニオブ及びタングステンの中から選
ばれた少なくとも1つを示すことを特徴としている。
【0018】また、請求項6記載の発明は、請求項1,
2又は3記載の半導体装置に係り、上記プラズマCVD
絶縁膜又は熱CVD絶縁膜が、五酸化二タンタルからな
ることを特徴としている。
【0019】また、請求項7記載の発明は、基板上に、
下部電極−容量絶縁膜−上部電極からなるMIM容量素
子を備える半導体装置の製造方法に係り、上記容量絶縁
膜を成膜する工程では、上記容量絶縁膜を、プラズマC
VD法により成膜されたプラズマCVD絶縁膜と、熱C
VD法により成膜された熱CVD絶縁膜とを少なくとも
有する2層以上の多層膜となるように形成し、かつ、上
記プラズマCVD絶縁膜は上記熱CVD絶縁膜よりも必
ず下層に配されるように形成することを特徴としてい
る。
【0020】また、請求項8記載の発明は、請求項7記
載の半導体装置の製造方法に係り、上記プラズマCVD
絶縁膜の成膜時の基板温度を120〜500℃に設定し
たことを特徴としている。
【0021】また、請求項8記載の発明は、請求項7又
は8記載の半導体装置の製造方法に係り、上記プラズマ
CVD絶縁膜の成膜後、さらに、該プラズマCVD絶縁
膜を熱処理により結晶化を促進させることを特徴として
いる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。 ◇第1実施例 図1及び図2は、この発明の第1実施例である半導体装
置の製造方法を工程順に示す工程断面図、図2(e)
は、同方法により製造される半導体装置の層構成の概略
を示す断面図である。この例の半導体装置の構成は、図
2(e)に示すように、N型単結晶シリコン基板21の
上に、下部電極22−容量絶縁膜23−上部電極24か
らなるMIM容量素子25を備える半導体装置に係り、
容量絶縁膜23が、プラズマCVD(ECR−CVD)
法により成膜された下層のプラズマCVD・BST膜2
3aと、熱CVD法により成膜された上層の熱CVD・
BST膜23bとの2層膜からなっている。
【0023】次に、図1及び図2を参照して、上記構成
の半導体装置の製造方法について説明する。まず、図1
(a)に示すように、略0.01Ω・cmの低抵抗N型
単結晶シリコン基板21の上に、直流スパッタ法によ
り、下部電極の導電性材料層として、膜厚略50nmの
TiN膜22aを堆積し、次に、このTiN膜22aの
上に、酸化しにくい膜厚略200nmのRu膜22bを
堆積する。次に、同図(b)に示すように、酸素及び塩
素の混合ガスを用いるECRプラズマエッチング法によ
り、Ru膜22bとTiN膜22aとを所望の大きさに
加工して、下層のTiN膜22aと上層のRu膜22b
の2層構成からなる下部電極22を得る。
【0024】次に、同図(c)に示すように、下部電極
22の上に、Ba(DPM)2、Sr(DPM)2、Ti
(i−OC374及び酸素ガスを用いるプラズマCV
D(ECR−CVD)法により、膜厚略5nmのプラズ
マCVD・BST膜(高誘電率膜)23aを形成する。
このプラズマCVD・BST膜23aの成膜条件は、基
板温度120〜500℃、ガス圧力略7mTorrであ
る。
【0025】この後、電気炉を用い、温度500〜70
0℃の酸素ガス雰囲気中にて、プラズマCVD・BST
膜23aにアニール処理を施して、プラズマCVD・B
ST膜23aの結晶化を促進させる。この電気炉アニー
ル処理により、良好な結晶性を有するプラズマ・BST
膜23aが得られる。
【0026】次に、図2(d)に示すように、プラズマ
CVD・BST膜23aの上に、Ba(DPM)2、S
r(DPM)2、Ti(i−OC374及び酸素ガス
を用いる熱CVD法によって、高誘電率膜である膜厚略
50nmの熱CVD・BST膜(高誘電率膜)23bを
形成する。この熱CVD・BST膜23bの成膜条件
は、基板温度300〜700℃、ガス圧力略1.5To
rrである。このようにして、プラズマCVD・BST
膜23aと熱CVD・BST膜23bとの2層構成から
なる、この例の容量絶縁膜23が形成される。
【0027】この後、電気炉を用い、温度500〜70
0℃の酸素雰囲気中にて、熱CVD・BST膜23bに
もアニール処理を施すことで、熱CVD膜23bの結晶
化を促進させる。この電気炉アニール処理により、良好
な結晶性を有する熱CVD・BST膜23bが得られ
る。次に、図2(e)に示すように、直流スパッタ法又
はCVD法により、膜厚略50nmのRu膜24aを堆
積し、この後、酸素と塩素の混合ガスを用いるECRプ
ラズマエッチング法によって、Ru膜24aの不要部分
を除去して上部電極24を形成し、この例のMIM容量
素子25を完成させる。
【0028】このように、この例の構成によれば、プラ
ズマCVD・BST膜23aが、500℃以下の低温で
形成される上、下部電極22の上層部分を構成するRu
膜22bは難酸化性であるので、下部電極22の表面に
は、酸化があまり進行せず、したがって、酸化に伴う凹
凸も生じないので、電界集中が発生せず、プラズマCV
D・BST膜23aの膜厚も、均質となる。それゆえ、
リーク電流を著しく軽減できる。
【0029】また、プラズマCVD・BST膜23a成
膜後の電気炉アニール処理の際、下部電極22は、50
0〜700℃の高温下に晒されるが、下部電極22(R
u膜22b)の表面は、プラズマCVD・BST膜23
aによって覆われているため、アニール雰囲気中の酸素
は、下部電極22に達することができず、したがって、
Ru膜22bの酸化は生じない。また、熱CVD・BS
T膜23bを成膜する際にも、下部電極22が500℃
以上の高温下に晒されるが、下部電極22(Ru膜22
b)の表面は、プラズマCVD・BST膜23aと熱C
VD・BST膜23bとにより覆われているため、プラ
ズマCVD・BST膜23a形成後の電気アニール処理
のときと略同様に、雰囲気中の酸素は下部電極22に達
することができず、Ru膜22bの酸化は生じない。ま
た、熱CVD・BST膜23b成膜後のアニール処理の
際も、下部電極22(Ru膜22b)が500℃以上の
高温下に晒されるが、この場合も、下部電極22の表面
は、プラズマCVD・BST膜23a及び熱CVD・B
ST膜23bにより覆われているため、アニール雰囲気
中の酸素は、下部電極22に達することができず、Ru
膜22bの酸化は生じない。
【0030】加えて、高段差被覆性を有する熱CVD・
BST膜23bでプラズマCVD・BST膜23aを覆
うため、2層構成のBST膜23全体としての段差被覆
率は80%以上となる。それゆえ、リーク電流が少な
く、容量絶縁膜の段差被覆率も高いMIM容量素子を備
える半導体装置を得ることができる。
【0031】◇第2実施例 この第2実施例の方法が、上述した第1実施例のそれと
大きく異なるところは、第1実施例では、熱CVD・B
ST膜23bの成膜時の基板温度を300〜700℃に
設定したのに対して、この第2実施例では、熱CVD・
BST膜23bの成膜時の基板温度を500〜700℃
に設定することで、BST膜35a,35bの成膜後の
アニール処理を廃するようにした点である。これ以外の
点では、上述した第1の実施例の工程と略同様である。
【0032】この第2実施例の構成では、熱CVD・B
ST膜の成膜時の基板温度が、上述の第1実施例の電気
炉アニール条件と同じ温度(500〜700℃)である
から、熱CVD・BST膜の成膜時に加えられる熱によ
って、下層のプラズマCVD・BST膜の結晶化が促進
されるので、プラズマCVD・BST膜35aの成膜後
のアニール処理が不要となるのである。加えて、この熱
CVD・BST膜35bの成膜温度自身が高温であるた
め、熱CVD・BST膜35bの成膜後のアニール処理
も不要となる。
【0033】それゆえ、この第2実施例の構成によれ
ば、一段と少ない工程で、第1実施例において述べたと
略同様の効果を得ることができる。
【0034】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、基板は、
シリコン基板に限らず、また、半導体基板に限定されな
い。また、下部電極は2層構成に限定されない。
【0035】また、上述した実施例においては、下部電
極の構成材料としてルテニウムを用いたが、酸素と反応
しにくい金属(難酸化性金属)であれば、ルテニウムに
限らない。下部電極の好適な構成材料としては、例え
ば、ルテニウム、レニウム、オスミウム、イリジウム、
プラチナ、パラジウム及びロジウムの中から選ばれた少
なくとも1つを挙げることができ、さらに、ルテニウム
を含むこれらの金属の化合物(例えばこれらの金属の酸
化物やシリサイド等)でも良い。
【0036】また、上述の実施例では、容量絶縁膜とし
て、BST膜を用いる場合について述べたが、高誘電率
を有する絶縁膜である限り、BST膜に限定されない。
他の好適な容量絶縁膜(高誘電率膜)材料としては、化
学式ABO3で表され、上記化学式中Aは、バリウム、
ストロンチウム、鉛、カルシウム、ランタン、リチウム
及びカリウムの中から選ばれた少なくとも1つを示し、
Bは、ジルコニウム、チタン、タンタル、ニオブ、マグ
ネシウム、マンガン、鉄、亜鉛及びタングステンの中か
ら選ばれた少なくとも1つを示す化合物を挙げることが
できる。具体的には、チタン酸ストロンチウム、チタン
酸鉛(PbTiO3 )、ジルコン酸チタン酸鉛((Pb
(Zr、Ti)O3 )、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン
((Pb、La)(Zr,Ti)O3 )、マグネシウム
酸ニオブ酸鉛(Pb(Mg、Nb)O3 )、マグネシウ
ム酸タングステン酸鉛(Pb(Mg、W)O3)、亜鉛
酸ニオブ酸鉛(Pb(Zn,Nb)O3)、タンタル酸
リチウム(LiTaO3)、ニオブ酸リチウム(LiN
bO3)、タンタル酸カリウム(KTaO3)、ニオブ酸
カリウム(KNbO3)等である。
【0037】また、さらに別の好適な容量絶縁膜材料と
しては、化学式(Bi22)(Am- 1m3m+1)(m=
1、2、3、4、5)で表され、上記化学式中Aは、バ
リウム、ストロンチウム、鉛、カルシウム、カリウム及
びビスマスの中から選ばれた少なくとも1つを示し、B
は、チタン、タンタル、ニオブ及びタングステンの中か
ら選ばれた少なくとも1つを示す化合物を挙げることが
できる。具体的には、酸化チタンビスマス(Bi4Ti3
12)、酸化ストロンチウムビスマスタンタル(SrB
2Ta29)、酸化ストロンチウムビスマスニオブ
(SrBi2Nb29)等である。また、五酸化二タン
タルも、好適な容量絶縁膜材料である。
【0038】また、上述の実施例においては、下層のプ
ラズマCVD絶縁膜及び上層の熱CVD絶縁膜のいずれ
もBST膜を用いたが、これに限らず、容量絶縁膜材料
として上に列挙した中から選択して、異なる組み合わせ
で構成しても良い。さらに、容量絶縁膜は、2層に限ら
ず、3層以上の多層構成でも良いが、プラズマCVD絶
縁膜と熱CVD絶縁膜とを少なくとも有し、かつ、比較
的低温で成膜できるプラズマCVD絶縁膜を下層に配
し、段差被覆性に優れる熱CVD絶縁膜を上層に配する
ことが重要である。
【0039】また、上述の第1実施例においては、プラ
ズマCVD・BST膜及び熱CVD・BST膜のそれぞ
れにアニール処理を行うようにしたが、熱CVD・BS
T膜へのアニール処理は省略しても良い。また、電気炉
アニールに限らず、プラズマアニールでも良い。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の半導体
装置及びその製造方法は、比較的低温で成膜できるプラ
ズマCVD絶縁膜を、熱CVD絶縁膜よりも下層に配す
ることで、容量絶縁膜を構成するようにしたので、リー
ク電流が少なく、容量絶縁膜の段差被覆率が高いMIM
容量素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例である半導体装置の製造
方法を工程順に示す工程断面図である。
【図2】同半導体装置の製造方法を工程順に示す工程断
面図であり、(e)は、同方法により製造される半導体
装置の層構成の概略を示す断面図である。
【図3】従来の半導体装置の製造方法を工程順に示す工
程断面図である。
【符号の説明】
21 シリコン基板 22 下部電極 22a TiN膜(下部電極の構成膜) 22b Ru膜 (下部電極の構成膜) 23、35 容量絶縁膜 23a プラズマCVD・BST膜(プラズマCV
D絶縁膜) 23b 熱CVD・BST膜(熱CVD絶縁膜) 24 上部電極 24a Ru膜 (上部電極の導電性材料層) 25 MIM容量素子

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、下部電極−容量絶縁膜−上部
    電極からなるMIM容量素子を備える半導体装置であっ
    て、 前記容量絶縁膜が、プラズマCVD法により成膜された
    プラズマCVD絶縁膜と、熱CVD法により成膜された
    熱CVD絶縁膜とを少なくとも有する2層以上の多層膜
    からなり、かつ、前記プラズマCVD絶縁膜は、前記熱
    CVD絶縁膜よりも必ず下層に配されていることを特徴
    とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記下部電極は、酸化しにくい難酸化性
    金属及び該金属の化合物の中から選ばれた少なくとも1
    つからなることを特徴とする請求項1記載の半導体装
    置。
  3. 【請求項3】 前記難酸化性金属は、ルテニウム、レニ
    ウム、オスミウム、イリジウム、プラチナ、パラジウム
    及びロジウムの中から選ばれた少なくとも1つであるこ
    とを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記プラズマCVD絶縁膜又は前記熱C
    VD絶縁膜は、化学式ABO3で表される化合物からな
    ると共に、前記化学式中Aは、バリウム、ストロンチウ
    ム、鉛、カルシウム、ランタン、リチウム及びカリウム
    の中から選ばれた少なくとも1つを示し、Bは、ジルコ
    ニウム、チタン、タンタル、ニオブ、マグネシウム、マ
    ンガン、鉄、亜鉛及びタングステンの中から選ばれた少
    なくとも1つを示していることを特徴とする請求項1、
    2又は3記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記プラズマCVD絶縁膜又は前記熱C
    VD絶縁膜は、化学式(Bi22)(Am-1m3m+1
    (m=1、2、3、4、5)で表される化合物からなる
    と共に、前記化学式中Aは、バリウム、ストロンチウ
    ム、鉛、カルシウム、カリウム及びビスマスの中から選
    ばれた少なくとも1つを示し、Bは、チタン、タンタ
    ル、ニオブ及びタングステンの中から選ばれた少なくと
    も1つを示すことを特徴とする請求項1、2又は3記載
    の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記プラズマCVD絶縁膜又は熱CVD
    絶縁膜は、五酸化二タンタルからなることを特徴とする
    請求項1、2又は3記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 基板上に、下部電極−容量絶縁膜−上部
    電極からなるMIM容量素子を備える半導体装置の製造
    方法であって、 前記容量絶縁膜を成膜する工程では、 前記容量絶縁膜を、プラズマCVD法により成膜された
    プラズマCVD絶縁膜と、熱CVD法により成膜された
    熱CVD絶縁膜とを少なくとも有する2層以上の多層膜
    となるように形成し、かつ、前記プラズマCVD絶縁膜
    は前記熱CVD絶縁膜よりも必ず下層に配されるように
    形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記プラズマCVD絶縁膜の成膜時の基
    板温度を120〜500℃に設定したことを特徴とする
    請求項7記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記プラズマCVD絶縁膜の成膜後、さ
    らに、該プラズマCVD絶縁膜を熱処理により結晶化を
    促進させることを特徴とする請求項7又は8記載の半導
    体装置の製造方法。
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