JP2002190476A - 誘電体膜の成膜方法 - Google Patents
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Abstract
膜を低い成膜温度で成膜する方法を提供する。 【解決手段】基板6に第1層の誘電体の薄膜10を成膜
後、該第1層の誘電体膜を酸素を主成分とするガスを用
いて熱処理し、これに引き続いて該第1層の誘電体膜上
に第2層の誘電体の薄膜11を成膜する。第2層の誘電
体薄膜の上面に上部電極12を設けると共に上記第1層
の誘電体薄膜の下面に下部電極9を設け、これらの電極
をPt、Ru、Ir、又はSrRuO3、或いはこれら
を主成分とする合金から成る薄膜で形成し、該第1層及
び第2層の誘電体薄膜の合計厚さを10nm〜1000
nmとする。誘電体の薄膜をチタン酸系酸化物またはチ
タン酸系酸化物を主成分とする酸化物の薄膜とする。
Description
ムLSI、薄膜コンデンサ等に使用される誘電体膜の成
膜方法に関する。
たような、カセット室gと誘電体膜の成膜室hを備えた
装置により、必要な厚さにスパッタリング等で成膜され
るのが一般的であり、例えばBST膜((Ba、Sr)
TiO3-X膜)は、RFスパッタリング法によりArガ
スと酸素ガスの混合ガスをプロセスガスとして使用して
成膜される。BSTの誘電体膜の成膜例は図2の如くで
あり、シリコン基板a上にシリコン熱酸化膜(SiO2
膜)bを設け、その上にバリア膜であるTiO2膜cと
下部電極膜のPt膜dを順次に形成したのち、誘電体膜
eを形成し、更にその上に上部電極のPt膜fが形成さ
れる。
方法では、下部電極のPt膜dと誘電体膜eとの界面に
酸素欠損やアモルファス膜が形成されて成膜された誘電
体膜eの誘電率が下がり、tanδやリーク電流を増加
させるという不都合があった。この不都合は、誘電体膜
eを高温成膜することで解決はできるが、基板aの耐熱
性の点から無制限に基板温度を高くすることはできな
い。
ク電流の誘電体膜を低い成膜温度で成膜する方法を提供
することを目的とするものである。
層の誘電体の薄膜を成膜後、該第1層の誘電体膜を酸素
を主成分とするガスを用いて熱処理し、これに引き続い
て該第1層の誘電体膜上に第2層の誘電体の薄膜を成膜
することにより、上記の目的を達成するようにした。該
第2層の誘電体薄膜の上面に上部電極を設けると共に該
第1層の誘電体薄膜の下面に下部電極を設け、これらの
電極をPt、Ru、Ir、又はSrRuO3、或いはこ
れらを主成分とする合金から成る薄膜で形成し、該第1
層及び第2層の誘電体薄膜の合計厚さを10nm〜10
00nmとすることで、上記目的を的確に達成できる。
該誘電体の薄膜には、チタン酸系酸化物またはチタン酸
系酸化物を主成分とする酸化物の薄膜が適している。
した本発明の形態を説明すると、同図に於いて、符号1
はシリコン基板を搭載したカセットケースを収容するカ
セット室、符号2は誘電体膜の成膜室、符号3は熱処理
室を示し、これら各室をゲートバルブ4を介して搬送室
5に連設した。該成膜室2及び搬送室5は、真空排気装
置(図示してない)により適当な圧力に排気され、基板
は該搬送室5に設置した搬送腕により該カセット室1か
ら取出され、成膜室2及び熱処理室3へ搬送され、誘電
体膜の成膜プロセスの全てにおいて大気暴露されないi
n−situで処理されるようにした。該成膜室2に
は、基板に誘電体膜以外の膜を成膜するための成膜装置
が設置される。該カセット室1に搬入されて用意される
基板には、SiO2の熱酸化膜付Siウエハ上に別装置
を用いてTiO2膜のバリヤ層と、該バリヤ層上にPt
の下部電極を形成したものを用いた。
電極と誘電体膜との界面に酸素欠損を生じたりアモルフ
ァス膜が形成されて誘電率が下がる不都合があったが、
本発明では、2度に分けて誘電体膜を形成し、先に形成
した第1層目の誘電体膜を酸素を主成分とするガスを用
いて熱処理し、続いて該第1層の上に第2層目の誘電体
の薄膜を形成することで、この不都合を解消するように
した。該誘電体膜には例えばBST膜((Ba、Sr)
TiO3-X膜)がRFスパッタリング法により形成さ
れ、その上にPtの上部電極がメタルマスクを用いた成
膜により形成される。
り、カセット室1内のSiO2膜の厚さ100nmの熱
酸化膜7、厚さ10nmのTiO2膜のバリヤ層8、厚
さ100nmのPtの下部電極9を順次形成したシリコ
ンの基板6に、第1層のBST膜の誘電体膜10を50
Åの厚さで形成し、その上に第2層のBST膜の誘電体
膜11を250Åの厚さで形成し、更にその上に直径1
mmのPtの上部電極12を厚さ100nmに形成し
た。該第1層の誘電体膜10は、カセット室1から基板
6を取り出して成膜室2へ搬入し、13.56MHzの
RF電力を1400W印加し、プロセスガスとしてAr
10sccm、O210sccm、圧力0.13Paで
RFスパッタリングにより成膜される。その成膜のあと
熱処理室3へ基板6を搬入して大気圧酸素雰囲気で40
0℃、30分の熱処理を行い、再び成膜室2へ基板6を
戻し、第2層の誘電体膜11を第1層の場合と同条件で
成膜する。そして、別装置にてメタルマスクを用いて上
部電極12を成膜した。
誘電率k及びtanδを、図5のようにインピーダンス
アナライザー13を使用して測定し、図6のように電流
計14を使用してリーク電流を測定したところ、図7の
曲線A、図8の点C、図9の点Eの結果が得られた。図
7の曲線B、図8の点D、図9の点Fは、図1の装置で
図2の層構成の誘電体膜の電気特性で、この場合の成膜
条件は、13.56MHzのRF電力で1400Wを投
入し、プロセスガスとしてAr10sccm、O210
sccm、成膜室の圧力0.13Paで、BSTの誘電
体膜を30nmの厚さに成膜したものである。これの熱
酸化膜(SiO2膜)の厚さは100nm、TiO2バ
リヤ層の厚さは10nm、上下のPtの電極の厚さは1
00nmである。
層の誘電体膜を酸素を主成分とするガスを用いて熱処理
することで、下部電極との界面に於ける酸素欠損を補
い、結晶性の高い層が形成され、この結晶性の高い第1
層の誘電体膜上に成膜された第2層目の誘電体膜は高い
結晶を示すようになる。そのため誘電体膜は400℃程
度の低温で従来のものより高い誘電率が得られ、更に酸
素欠損が補われたことでtanδ、リーク電流特性が良
好になり、良好なキャパシタ特性を有する半導体メモリ
素子や薄膜コンデンサの実現が可能になる。
響を与えなければ、TiAlN、TiSiN、TaNな
どの酸素バリア性を有する膜を使用できる。また、上下
電極9、12の厚さを100nmとしたが、表面のラフ
ネスが大きくなり、誘電体の電気特性に影響を与えない
厚さであれば特に制限はない。上下電極9、12の材料
として、Pt以外にRu、Ir、SrRuO3等の金属
やこれらの合金からなる金属或いは酸化物導電体を用い
ても良い。また、第1層の誘電体膜の熱処理の圧力を、
大気圧から減圧0.4Paで熱処理しても、図10の曲
線Gのように同様の効果が得られた。図7〜図9にみら
れるように、低温では、誘電率kが従来のものより3倍
ほど増加し、リーク電流の増加が抑制され、誘電損失の
増加も抑制することができる。尚、該第1層は酸素を補
充できる1〜10nmの厚さが好ましく、第2層は半導
体素子や薄膜コンデンサの構造上要求される容量値を満
足する厚さであればよく、第1層と第2層の誘電体薄膜
の合計厚さを10nm〜1000nmとすることが製作
上好ましい。また、本実施例では誘電体材料として(B
a、Sr)TiO3膜を用いたが、Pb(Zr、Ti)
O3等のチタン酸素酸化膜を用いてもよい。
成される誘電体膜を第1層と第2層に分けて成膜し、そ
の第1層の誘電体膜を成膜後に該第1層の誘電体膜を酸
素を主成分とするガスを用いて熱処理し、次いで該第1
層上に第2層の誘電体の薄膜を成膜するので、高誘電率
で低tanδ、低リーク電流の誘電体膜を基板などを損
傷させない低い成膜温度で成膜できる等の効果がある。
図
の関係図
上部電極、
Claims (4)
- 【請求項1】基板に第1層の誘電体の薄膜を成膜後、該
第1層の誘電体膜を酸素を主成分とするガスを用いて熱
処理し、これに引き続いて該第1層の誘電体膜上に第2
層の誘電体の薄膜を成膜することを特徴とする誘電体膜
の成膜方法。 - 【請求項2】上記第2層の誘電体薄膜の上面に上部電極
を設けると共に上記第1層の誘電体薄膜の下面に下部電
極を設け、これらの電極をPt、Ru、Ir、又はSr
RuO3、或いはこれらを主成分とする合金から成る薄
膜で形成し、該第1層及び第2層の誘電体薄膜の合計厚
さを10nm〜1000nmとしたことを特徴とする請
求項1に記載の誘電体膜の成膜方法。 - 【請求項3】基板に第1層の誘電体の薄膜を成膜後、該
第1層の誘電体膜を酸素を主成分とするガスを用いて熱
処理し、これに引き続いて該第1層の誘電体膜上に第2
層の誘電体の薄膜を成膜して形成したことを特徴とする
誘電体膜。 - 【請求項4】上記誘電体の薄膜がチタン酸系酸化物また
はチタン酸系酸化物を主成分とする酸化物の薄膜である
ことを特徴とする上記請求項のいずれかに記載の誘電体
膜又は誘電体膜の成膜方法。
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---|---|---|---|---|
JP2014520404A (ja) * | 2011-06-20 | 2014-08-21 | アドバンスド テクノロジー マテリアルズ,インコーポレイテッド | 高誘電率ペロブスカイト材料ならびにその作製および使用方法 |
Citations (3)
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JPH08264526A (ja) * | 1995-03-20 | 1996-10-11 | Olympus Optical Co Ltd | 強誘電体薄膜の製造方法 |
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JP2000077616A (ja) * | 1998-09-03 | 2000-03-14 | Hitachi Ltd | 誘電体素子およびその製造方法並びに半導体装置 |
-
2000
- 2000-12-20 JP JP2000386878A patent/JP2002190476A/ja active Pending
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