JPH11242486A - 吸音材、および遮蔽板 - Google Patents

吸音材、および遮蔽板

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JPH11242486A
JPH11242486A JP10045267A JP4526798A JPH11242486A JP H11242486 A JPH11242486 A JP H11242486A JP 10045267 A JP10045267 A JP 10045267A JP 4526798 A JP4526798 A JP 4526798A JP H11242486 A JPH11242486 A JP H11242486A
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JP
Japan
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sound
urethane
sound absorbing
resin film
shielding plate
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JP10045267A
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English (en)
Inventor
Nobuo Yagi
信雄 八木
Akimitsu Suyama
了充 須山
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウレタンフォーム材の高い吸音特性を損なう
ことなく、かつ、環境に耐えうる吸音材、および遮蔽板
を提供する。 【解決手段】 吸音材は、フォーム材からなる吸音層1
3と、音の反射を緩衝させる緩衝材155を備えた合成
樹脂フィルム153からなる保護層を積層している。緩
衝材155は不織布よりなり、合成樹脂フィルム153
の保護層の表面を被覆して配設される、あるいは、フォ
ーム材13と合成樹脂フィルム153の間に配設されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載するエ
ンジンの騒音の車外への漏洩を防止する、あるいは低減
する吸音材、および遮蔽板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の加速騒音や、アイドリング
のエンジン音による騒音が社会問題化し、規制の動きが
ある。車両の駆動音を外部に出さない手段としては、エ
ンジンやトランスミッション回りを吸音材と基材からな
る遮蔽板で被覆する方法がある。吸音材としては、ガラ
スウール、フェルト、ウレタンフォーム等の材料が使用
されている。しかし、吸音材が配設される環境は車両の
室内と異なり、100℃以上の高温環境、エンジンオイ
ル・ギヤオイル、軽油・ガソリン等の油に晒される等、
厳しい環境にある。このため、ガラスウール、フェル
ト、ウレタンフォーム等で形成される吸音材は単体では
使用出来ず、吸音材の表面には環境に耐えうる工夫が施
されている。
【0003】また、吸音材の素材としては、ウレタンフ
ォームは連続発泡が可能であって吸音特性に優れている
こと、および基材となる鋼板や樹脂成形品に機械的な固
着手段を用いること無く、金型内に樹脂を注入し、発泡
させる段階で一体化でき、形成の容易性から広く使用さ
れている。そして、吸音材の表面にはウレタン樹脂フィ
ルムを装着して、ウレタンフォームを水やエンジンオイ
ル・ギヤオイル・軽油・ガソリン等から保護している
(特表平8−505581号参照)。例えば、図6に従
来の遮蔽板を示し、この構成を説明すると、鋼板、ある
いは樹脂成形品等よりなる基材3にウレタン樹脂を発泡
させてウレタンフォーム層5を一体化形成する。その
後、表面材として厚さ30〜100μの熱可塑性ウレタ
ン樹脂フィルム7を装着している。
【0004】ここで、ウレタンフォームの吸音率と、ウ
レタンフォームの表面をウレタンフィルムで被覆した吸
音材の吸音率を比較した。ウレタンフィルムの厚さを4
0μ、ウレタンフォームの厚さは20mmとしている。
その結果を、図7のグラフに示す。このグラフが示すよ
うに、実線で示すウレタンフォームのみの吸音材に比
べ、破線で示すウレタンフォームにウレタンフィルムを
被覆した吸音材の吸音率は低下している。
【0005】このように、吸音材の表面をウレタン樹脂
フィルム7で被覆したことで、ウレタンフォームの吸音
特性が低下し、ウレタンフォーム特有の高い吸音特性が
損なわれてしまっている。これは、騒音がウレタン樹脂
フィルム7の表面で反射され、ウレタンフォーム5に達
して吸音される比率が低下するためと推測される。この
他、この種遮音部材としては、特開平9−251295
号公報に、メラミン樹脂フォームによる遮音材が開示さ
れ、特開平6−336144号公報には、発泡性熱硬化
性樹脂を塗布、含浸させた不織布をカバーとし、フェル
トからなる吸音材を積層した防音材が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ウレタンフ
ォーム材の高い吸音特性を損なうことなく、かつ、環境
に耐えうる吸音材、および遮蔽板を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の吸音材は、合成
樹脂フォーム材からなる吸音層と、音の反射を緩衝させ
る緩衝材を備えた合成樹脂フィルムからなる保護層とを
積層した構成を具備する。本発明の遮蔽板は、上記吸音
材と基材とを積層した構成を具備する。緩衝材は不織布
よりなり、合成樹脂フィルムの保護層の表面を被覆して
配設される、あるいは、フォーム材と合成樹脂フィルム
の間にフォーム材が緩衝材の組織内に浸透した状態で配
設されている。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の吸音材、および遮蔽板の
実施の形態を図面を参照して説明する。図1は遮蔽板1
0の断面図、図2は図1の線A−Aの一部断面図であ
る。遮蔽板10は鋼材パネル、あるいは樹脂成形品で形
成される基材11にウレタン樹脂フォーム13を積層
し、ウレタンフォーム13に表面材15を積層した構成
となっている。
【0009】基材11は鋼板パネル、樹脂成形品を用い
ている。樹脂成形品としては、樹脂マトリックス中に、
低収縮剤、充填剤、添加剤等を加えた混合物を強化材に
含浸させ、厚さ1〜5mmのシート状または板状に加工
した熱硬化性成形材料である、シート・モールディソグ
・コソパウンド(SheetMolding Compoud)等である。通
常、金型内で加熱加圧することにより硬化し、容易にFR
P成形品が得られる。樹脂マトリックスとしては、不飽
和ポリエステル、ビニルエステル、エポキシ、フェノー
ル等が使用される。低収縮剤としては、ポリスチレン、
ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリウレ
タン、スチレンブタジェンブロックコポリマー等が用い
られる。充填剤しては、炭酸カルシウム、タルク、水酸
化アルミニウム、クレー等が用いられる。ウレタンフォ
ーム層13は吸音特性が高く、吸音層となっているが、
吸音特性を有する素材としては、メラミン、ポリスチレ
ン、ポリプロピレン等が適用できる。
【0010】表面材15は不織布155と熱可塑性ウレ
タン樹脂よりなるフィルム状のウレタンフィルム153
を接着剤層151を介して固着して構成される。接着剤
層151はアクリル系樹脂接着剤を用いている。熱可塑
性ウレタン樹脂よりなるフィルム153は、水や油がウ
レタンフォーム内に侵入することを防ぐ機能を果たして
いる。この他、吸音層の保護層として配設する樹脂製の
フィルムとして、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリエ
チレン、ポリエチレンテレフタレート、6ナイロン等が
適用できるが、成形性、取扱性などからポリウレタンが
好ましい。緩衝材である不織布155としては、天然繊
維、合成繊維等から成形されたものがある。具体的には
合成繊維製としてはポリエステル、ポリプロピレン等が
適用できる。遮蔽板10の周縁部分17は基材11と表
面材15が直接接着して板厚を薄くし、遮蔽板10の取
付部材への取付を容易としている。
【0011】次に、遮蔽板10の成形工程を説明する。
ここで、不織布としてポリエステル製の不織布を用い
た。 厚さ40μの熱可塑性ウレタン樹脂フィルム153
と、目付量50g/m2のポリエステル不織布155を
所定の大きさに切り出す。 ウレタン樹脂フィルム153とポリエステル不織布
155にアクリル系樹脂接着剤を塗布して接着剤層15
1を形成し、ウレタン樹脂フィルム153とポリエステ
ル不織布155を重ねあわせる。 予め成形された鋼板パネル或いは樹脂成形品よりな
る基材11を、簡易型の下型30、上型40に入れた
後、難燃性ウレタン樹脂液を型の注入口45から注入す
る。 次に、上型40を開けて、上型40の凸面47にウ
レタン樹脂フィルム153とポリエステル不織布155
を貼着した表面材(複合シート)15を載置し、真空で
吸着させる。或いは、機械的に上型40の凸面47に表
面材15を保持する。このとき、ウレタン樹脂フィルム
153を上型40に接触させる。その後、凸面47に表
面材15を吸着、あるいは保持した上型40を再び締め
て、ウレタン樹脂を発泡させて成形を行なう。 所定時間保持した後、成形簡易型より基材11と吸
音材(ウレタンフォーム13と表面材15の積層体)と
の一体成形品を取り出す。
【0012】このようにして形成された遮蔽板10は、
表面材15を音源に対向して配設すると、ウレタンフォ
ーム13が音を吸収し、基材11が音を遮蔽して、エン
ジン音等の騒音を外部に放出することがない。このと
き、ポリエステル不織布155は、ウレタンフィルム1
53の表面で反射される音を緩衝させる作用をなす。ま
たウレタンフィルム153は、水やエンジンオイル・ギ
ヤオイル・軽油・ガソリン等の油類の環境からウレタン
フォーム13を保護している。
【0013】上記実施の形態では不織布の上下面に接着
剤を塗布しているが、フォームに接して不織布を配設す
る構成とすると、工程のフォーム材の発泡成形工程に
おいて、ウレタンフォームが不織布の組織内に浸透し、
フォーム材が接着剤の機能を果たして、フォームと不織
布は接着する。このように、この遮蔽板10はウレタン
フォーム(吸音層)11と不織布155と合成樹脂フィ
ルム153の積層面に塗布した接着剤151が不要にな
り、構成が簡単になる。また、表面材の構成を、図5に
示すように、吸音層であるウレタンフォーム13に接し
て、ウレタンフィルム153を接着剤151を介して配
設し、さらに、ウレタンフィルム153に接着剤151
を介して不織布155を配設した表面材15とすること
もできる。このようにして形成された表面材15を配設
した遮蔽板も、表面材15を音源に対向して配設する
と、ウレタンフォーム13が音を吸収し、基材11が音
を遮蔽する。そして、不織布155は、ウレタンフィル
ム153の表面で反射される音を緩衝させると共に、ウ
レタンフィルム153は、水やエンジンオイル・ギヤオ
イル・軽油・ガソリン等の油類の環境からウレタンフォ
ーム13を保護している。
【0014】このように構成される遮蔽板の吸音効果
を、実験した。 試験遮蔽板1……ウレタンフォームに不織布を介してウ
レタンフィルムを積層した遮蔽板。 試験遮蔽板2……ウレタンフォームにウレタンフィルム
を積層し、ウレタンフィルムの上面を不織布で被覆した
遮蔽板。 試験遮蔽板3……ウレタンフォームにウレタンフィルム
を積層した厚さ20mmの遮蔽板。
【0015】試験結果を図4のグラフに示す。吸音率と
は、吸音率=1−E1/E2で示される。ここで、、E1
は音の反射エネルギー、E2は音の入射エネルギーを示
す。このグラフで線Xは試験遮蔽板1を、線Yは遮蔽板
2を、線Zは遮蔽板3を示す。試験遮蔽板1、試験遮蔽
板2は従来の構成である試験遮蔽板3に比較して、特に
周波数が1000HZから2500HZの間で高い吸音率
を示している。すなわち、周波数が1000HZから2
500HZの音に対してこの遮蔽板は音の反射エネルギ
ーが少ない、あるいは音の入射エネルギーが多いことが
判明した。以上説明したように、この遮蔽板は、ウレタ
ンフィルムに積層する不織布がウレタンフィルムで反射
する音を緩衝し、ウレタンフォームの吸音作用を達成さ
せると同時に、ウレタンフィルムは水、油等からウレタ
ンフォームを保護する。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の吸音材、
および遮蔽板は、ウレタンフォーム吸音材の表面にウレ
タン樹脂フィルムと不織布の複合シートを付ける事で、
吸音特性を低下させることなく、水やエンジンオイル、
ギヤオイル、軽油等の油に晒される厳しい使用環境にも
耐えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遮蔽板の断面図。
【図2】図1線A−Aの断面図。
【図3】成形方法の説明図。
【図4】試験遮蔽板の吸音率のグラフ。
【図5】他の遮蔽板の実施例の断面図。
【図6】従来例の遮蔽板の断面図。
【図7】従来の遮蔽板の吸音率のグラフ。
【符号の説明】
10 遮蔽板 11 基材 13 ウレタンフォーム層 15 表面材 30 下型 40 上型 151 接着剤層 153 ウレタンフィルム 155 不織布

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂フォーム材からなる吸音層と、
    合成樹脂フィルムからなる保護層、を積層する吸音材に
    おいて、 合成樹脂フィルムは音の反射を緩衝させる緩衝材を備え
    てなる吸音材。
  2. 【請求項2】 緩衝材は保護層の表面を被覆して配設さ
    れる請求項1記載の吸音材。
  3. 【請求項3】 吸音層と保護層の間に緩衝材を介在させ
    てなる請求項1記載の吸音材。
  4. 【請求項4】 緩衝材は不織布よりなる請求項1ないし
    3のいずれかに記載の吸音材。
  5. 【請求項5】 吸音層が緩衝材の組織内に浸透して接着
    している請求項3記載の吸音材。
  6. 【請求項6】 基材と、請求項1ないし5のいずれかに
    記載の吸音材を積層してなる遮蔽板。
JP10045267A 1998-02-26 1998-02-26 吸音材、および遮蔽板 Pending JPH11242486A (ja)

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