JPH11242259A - 疑似ズームカメラおよび写真プリントシステム - Google Patents

疑似ズームカメラおよび写真プリントシステム

Info

Publication number
JPH11242259A
JPH11242259A JP10044123A JP4412398A JPH11242259A JP H11242259 A JPH11242259 A JP H11242259A JP 10044123 A JP10044123 A JP 10044123A JP 4412398 A JP4412398 A JP 4412398A JP H11242259 A JPH11242259 A JP H11242259A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical system
zoom
image
finder
lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10044123A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Kobayashi
英雄 小林
Shigekane Gotou
繁謙 後藤
Michio Cho
倫生 長
Yoichi Iwasaki
洋一 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujinon Corp
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Fuji Photo Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd, Fuji Photo Optical Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP10044123A priority Critical patent/JPH11242259A/ja
Priority to CN991055195A priority patent/CN1218214C/zh
Priority to US09/257,215 priority patent/US6137957A/en
Publication of JPH11242259A publication Critical patent/JPH11242259A/ja
Priority to US09/656,965 priority patent/US6295419B1/en
Priority to US09/907,635 priority patent/US6334028B1/en
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Viewfinders (AREA)
  • Camera Data Copying Or Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 疑似ズームにより出来上がるプリントの画像
再現範囲を、撮影レンズによる撮影画像の画角とは関わ
りなくファインダー内に表示して、この画像再現範囲を
撮影者に明確に示すことができる疑似ズームカメラを得
る。 【解決手段】 情報記憶手段を備えたフィルムカートリ
ッジを使用するカメラにおいて、ファインダー光学系30
を、例えばファインダー基本光学系31に対して相異なる
倍率のコンバージョンレンズ42、43の一方を選択的に組
み合わせる等により、視野板40が規定する撮影範囲を示
す一定領域内に、撮影レンズ光学系による撮影像とは画
角の異なる像を表示できるように形成する。そして、こ
のファインダー光学系31が前記領域内に表示した像の、
撮影像に対する像範囲比を示す情報を、フィルムカート
リッジの情報記憶手段に書き込み、現像所等においてこ
の記憶情報に従って疑似ズーム処理がなされるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真フィルムに実
際に撮影された画像とは画角の異なる画像をプリント可
能にした写真プリントシステムに関し、特に詳細には、
カメラのファインダーに表示された画像そのままの画角
のプリントが得られるようにした写真プリントシステム
に関するものである。
【0002】また本発明は、上記のような写真プリント
システムに用いられる疑似ズームカメラに関するもので
ある。
【0003】
【従来の技術】従来、例えば特公平5−82921号に
示されているように、プリント過程での引伸ばし倍率を
操作することにより、写真フィルムに実際に撮影された
画像とは画角の異なる画像をプリントする写真プリント
システムが知られている。このような写真プリントシス
テムに対応するカメラは、プリントされる写真の画角を
指定し、またその画角を撮影者が確認できるようにし、
さらに、指定された画角を現像所等のプリント過程に通
知できるように形成される必要がある。
【0004】上記特公平5−82921号には、そのよ
うに形成された疑似ズームカメラの一例が示されてい
る。この疑似ズームカメラは、ズーム撮影レンズのズー
ムリングを、レンズ自体の望遠側限度や広角側限界を超
えて動けるように形成し、そのような領域までズームリ
ングが動かされた際には、ファインダー内の視野をマス
キングユニットにより一部制限してプリント範囲を表示
し、そして、どのようなマスキング状態で撮影がなされ
たかを示す情報をフィルムの撮影領域外部分に光学記録
するようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な構造の疑似ズームカメラを用いる場合、疑似ズーム領
域においてファインダーの表示画像の大きさが不変であ
ることから、疑似ズームによる出来上がりのプリントの
イメージを撮影者が実感し難いという問題が認められて
いる。
【0006】例えば、望遠側の疑似ズーム領域では、ズ
ーム倍率を上げるのにつれてマスキング範囲が拡大して
ファインダー視野が狭められるが、特に疑似ズームカメ
ラに不慣れな撮影者等は、そのような狭い範囲が所定サ
イズまで拡大されたプリントが出来上がって来るとは想
像し難く、むしろ、周囲の余白部分が広くて撮影範囲が
狭く限られたプリントが出来上がって来ると直感してし
まうことが多い。
【0007】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、疑似ズームにより出来上がるプリントの画像再
現範囲を撮影者に分かりやすく示すことができる疑似ズ
ームカメラを提供することを目的とする。
【0008】また本発明は、そのような疑似ズームカメ
ラで使用されたフィルムカートリッジから、該カメラの
ファインダーが示した通りの画角の写真プリントを得る
ことができる写真プリントシステムを提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による疑似ズーム
カメラは、情報記憶手段を備えたフィルムカートリッジ
を使用するカメラであって、フィルムカートリッジから
引き出された写真フィルムに撮影像を投影する撮影レン
ズ光学系と、撮影範囲を示す一定領域内に、撮影レンズ
光学系による撮影像とは画角の異なる像を表示し得るフ
ァインダー光学系と、このファインダー光学系が前記領
域内に表示した像の、撮影像に対する像範囲比を示す情
報を前記フィルムカートリッジの情報記憶手段に書き込
む書込手段とを有することを特徴とするものである。
【0010】なお以上の各疑似ズームカメラにおいて、
ファインダー光学系は例えば、前記撮影レンズ光学系に
よる撮影像と画角がほぼ一致する像を前記領域内に表示
する基本光学系と、この基本光学系に対して離脱可能に
組み合わされ、組み合わされたとき前記領域内の表示画
像の画角を変更する少なくとも1つのコンバージョンレ
ンズとから構成され、その際には前記書込手段が、ファ
インダー基本光学系と撮影レンズ光学系間の倍率の関係
および、該基本光学系と組み合わされたコンバージョン
レンズの倍率から規定される情報を書き込むように構成
される。
【0011】また、上記ファインダー光学系の基本光学
系と撮影レンズ光学系とは、少なくとも一部の領域にお
いて互いに連動するズーム光学系とされるのが望まし
い。
【0012】このような互いに連動するズーム光学系が
採用される場合は、撮影レンズ光学系のズーミング位置
が所定位置に設定されたとき、ファインダー光学系の基
本光学系に所定のコンバージョンレンズを組み合わせる
レンズ駆動手段が設けられるのが望ましい。
【0013】そして上記のレンズ駆動手段が設けられ
て、コンバージョンレンズが自動的にファインダー光学
系の基本光学系と組み合わされる場合は、その組み合わ
せ状態(組み合わせの有無や、あるいは組み合わされる
コンバージョンレンズの種別)が切り替えられるとき、
この切替えの前と後のファインダー光学系全体の倍率が
ほぼ等しくなるように基本光学系をズーミング操作する
手段が設けられるのが望ましい。
【0014】また、ファインダー光学系の基本光学系と
撮影レンズ光学系とが、互いに連動するズーム光学系と
される場合、撮影者によって操作される疑似ズーム操作
スイッチと、このスイッチの操作に基づいてファインダ
ー光学系の基本光学系に所定のコンバージョンレンズを
組み合わせるレンズ駆動手段とを設けるようにしてもよ
い。
【0015】さらに、本発明の疑似ズームカメラにおい
ては、撮影レンズ光学系として焦点距離固定のものを採
用し、ファインダー光学系としてズーム光学系を採用す
ることもできる。
【0016】また、本発明の疑似ズームカメラにおいて
は、撮影レンズ光学系とファインダー光学系としてそれ
ぞれ、後者の方がズーム比が大であって、一部の領域に
おいて互いに連動するズーム光学系を採用することもで
きる。
【0017】一方、本発明による写真プリントシステム
は、前述した本発明のる疑似ズームカメラで使用された
フィルムカートリッジから写真プリントを得るシステム
であって、現像処理がなされた写真フィルムから、拡縮
率を変更自在にして記録材料の所定の画像形成域に撮影
像をプリントするプリント手段と、フィルムカートリッ
ジの情報記憶手段に書き込まれた前記像範囲比を示す情
報を読み取る読取手段と、プリント手段によるプリント
拡縮率を、撮影レンズ光学系による撮影像がほぼ過不足
無く前記画像形成域にプリントされる通常値に、前記読
取手段が読み取った像範囲比を乗じた値に設定する拡縮
率制御手段とを有することを特徴とするものである。
【0018】なお以上の各写真プリントシステムにおい
て、プリント手段としては、現像処理がなされた前記写
真フィルムに形成されたフィルム像を読み取って画像信
号を得るフィルム像読取手段と、前記画像信号に基づい
て記録材料に前記フィルム像を記録するプリント像出力
手段と、前記画像信号に対して信号処理を施して、前記
プリント像出力手段によるプリント像出力倍率を変更さ
せる信号処理手段とからなるものを好適に用いることが
できる。
【0019】また、プリント手段として、現像処理がな
された写真フィルムを保持するフィルム保持手段と、こ
の写真フィルムに形成されているフィルム像を感光性記
録材料に投影する投影光学系と、この投影光学系、前記
フィルム保持手段および前記感光性記録材料のうちの少
なくとも2つの相対位置関係を変えることにより、前記
投影光学系によるフィルム像の投影倍率を変更する手段
とからなるものを用いることもできる。
【0020】
【発明の効果】本発明による疑似ズームカメラにおいて
は、撮影範囲を示す一定領域内に、撮影レンズ光学系に
よる撮影像とは画角の異なる像を表示し得るようにファ
インダー光学系を形成する一方、このファインダー光学
系が上記領域内に表示した像の撮影像に対する像範囲比
を示す情報をフィルムカートリッジの情報記憶手段に書
き込むように構成されているので、該フィルムカートリ
ッジが持ち込まれる現像所等のプリント過程に、撮影者
が撮影範囲として認識した範囲が撮影像の範囲とどのよ
うな比率で異なるかを通知可能となる。
【0021】そこで、本発明による写真プリントシステ
ムにおいて、フィルムカートリッジの情報記憶手段から
上記像範囲比を示す情報を読み取り、この読み取られた
情報に基づいて、プリント手段によるプリント拡縮率
を、撮影レンズ光学系による撮影像がほぼ過不足無く画
像形成域にプリントされる通常値に上記読み取られた像
範囲比を乗じた値に設定すれば、この場合も、カメラの
ファインダーに撮影範囲として表示された通りの画角の
写真プリントを得ることができる。
【0022】そして本発明による各疑似ズームカメラに
おいては、常に、ファインダーの撮影範囲を示す一定領
域内に、プリントされることになる画角の像が表示され
るから、ファインダー表示画像は一定にしたまま、プリ
ントされる画角をマスキング操作等によって調整、表示
する場合とは異なり、撮影者はプリントされる画角を直
感的に正確に把握できるようになる。
【0023】なお本発明の疑似ズームカメラにおいて、
ファインダー光学系として、前述の基本光学系とコンバ
ージョンレンズとからなるものが採用される場合、撮影
レンズ光学系のズーミング位置が所定位置に設定された
とき、ファインダー光学系の基本光学系に所定のコンバ
ージョンレンズを組み合わせるレンズ駆動手段が設けら
れていると、撮影者は、特に疑似ズームのための操作を
する必要なく、疑似ズーム処理される画像を撮影するこ
とができる。
【0024】そして、このようなレンズ駆動手段が設け
られて、コンバージョンレンズが自動的にファインダー
光学系の基本光学系と組み合わされる場合、その組み合
わせ状態(組み合わせの有無や、あるいは組み合わされ
るコンバージョンレンズの種別)が切り替えられると
き、この切替えの前と後のファインダー光学系全体の倍
率がほぼ等しくなるように基本光学系をズーミング操作
する手段が設けられていれば、この切替えの前と後とで
ファインダー表示画像の画角が急激に変わることが防止
され、撮影者は違和感無くズーミング操作を行なうこと
ができる。
【0025】一方、ファインダー光学系の基本光学系と
撮影レンズ光学系とが、互いに連動するズーム光学系と
された上で、撮影者によって操作される疑似ズーム操作
スイッチと、このスイッチの操作に基づいてファインダ
ー光学系の基本光学系に所定のコンバージョンレンズを
組み合わせるレンズ駆動手段が設けられている場合は、
疑似ズーム操作スイッチの操作の前後で、ファインダー
表示画像の画角が急激に変化する。しかしこの場合、撮
影者は撮影画角を望遠側あるいは広角側に変えるという
意志に基づいて疑似ズーム操作スイッチを操作するので
あるから、この急激な画角変化は自然なこととして受け
止めることができる。
【0026】また、撮影レンズ光学系として焦点距離固
定のものを採用し、ファインダー光学系としてズーム光
学系を採用する場合は、ファインダー光学系と比べて一
般に収差等の点で設計条件が厳しい撮影レンズ光学系
を、比較的簡単かつ安価なものとすることができる。
【0027】さらに、撮影レンズ光学系とファインダー
光学系としてそれぞれ、後者の方がズーム比が大であっ
て、一部の領域において互いに連動するズーム光学系を
採用する場合は、上記のように撮影レンズ光学系を比較
的簡単かつ安価なものとしたまま、ファインダー光学系
により、広い範囲に亘って実際の撮影画角と疑似ズーム
画角とをカバーできるようになる。
【0028】なおファインダー光学系は撮影レンズ光学
系と比べれば、求められる光学的性能は低いものである
から、撮影レンズ光学系よりズーム比が大きいものを適
用しても実用上の問題は生じないのが一般的である。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図2は、本発明の一実施形
態による疑似ズームカメラの外観を示すものであり、ま
た図1はそのファインダー光学系を示すものである。
【0030】図2に示されるようにこの疑似ズームカメ
ラは、ボディ1の前面部にズームレンズからなる撮影レ
ンズ10、ファインダー窓11、AE(自動露出)受光窓1
2、AF(自動焦点合わせ)投光窓13およびストロボ発
光部15等を有し、またボディ1の上面部にはシャッター
ボタン20、ズームレバー21、および疑似ズームモードボ
タン22等を有している。
【0031】図1に示されるようにファインダー光学系
30は、基本光学系31とコンバージョンレンズブロック32
とから構成されている。
【0032】基本光学系31は、ミラー33および34によっ
て途中で光路高さを変える一般的なリレー式実像ファイ
ンダー光学系であり、対物レンズ35、ズームレンズ36お
よび37、リレーレンズ38、ファインダー像が結像される
焦点板39、撮影される範囲を示す視野板40、および接眼
レンズ41等からなる。
【0033】一方コンバージョンレンズブロック32に
は、上記基本光学系31により結像されるファインダー像
を一例として0.7倍の大きさに縮小するワイドコンバ
ージョンレンズ42と、上記ファインダー像を一例として
1.4倍の大きさに拡大するテレコンバージョンレンズ
43とが固定されている。
【0034】図3に分解斜視形状を示す通り、上記コン
バージョンレンズブロック32には上下方向に延びるラッ
ク44が形成されており、このラック44には、レンズ切替
アクチュエーター45によって回転駆動されるピニオンギ
ア46が噛合している。
【0035】一方図4は、この疑似ズームカメラにおい
て用いられるフィルムカートリッジ50を示すものであ
る。このフィルムカートリッジ50は、例えばブローニー
フィルム程度の比較的幅広のネガタイプの写真フィルム
51を、スプール52に巻回保持した状態でカートリッジ53
内に収納してなるものである。そしてこのカートリッジ
53の外面の一部には、ICメモリチップからなる記憶素
子54が取り付けられている。
【0036】図5は、この疑似ズームカメラの主要な電
気回路を示すものである。図示されるように、この疑似
ズームカメラの基本動作を制御するCPU(中央処理装
置)60には、前述の疑似ズームモードボタン22によって
操作される疑似ズームスイッチ61、レリーズスイッチ6
2、ズームスイッチ63、メインスイッチ64、センサー
(各種センサーを統括して、このように示している)65
から信号が入力されるようになっている。
【0037】またこのCPU60には、例えばファインダ
ー内において各種情報を表示するLCD(液晶表示装
置)66、適正露出を決定するための測光装置67、AF回
路68、ストロボ69、ドライバー70、71、72および73が接
続され、それらが各々このCPU60によって作動制御さ
れる。
【0038】なお上記ドライバー70は、フィルム巻上げ
モーター74とレンズ駆動モーター75とを駆動するもので
ある。またドライバー71は、シャッター駆動モーター76
と、ストロボ69の配光特性を変化させるリフレクター
(反射板)を動かすリフレクター駆動モーター77とを駆
動するものである。ドライバー72は、ズーム駆動モータ
ー78と、ファインダー駆動モーター79とを駆動するもの
である。そしてドライバー73は、前述のレンズ切替アク
チュエーター45(図3参照)を駆動するものである。
【0039】次に、この疑似ズームカメラの動作につい
て説明する。撮影レンズ10はズーム比が一例として3倍
のものであり、それに対応させてファインダー光学系30
の基本光学系31も、ズーム比が3倍に形成されている。
このズーム比3倍の範囲において、撮影画角の変更は、
一般的なズームレンズ付き35mmレンズシャッターカ
メラ等におけるのと同様になされる。
【0040】すなわち、ズームレバー21をTELE(望遠)
側やあるいはWIDE(広角)側に操作することにより、図
5のズームスイッチ63からTELE操作信号あるいはWIDE操
作信号がCPU60に入力される。このTELE操作信号ある
いはWIDE操作信号は、ズームレバー21の操作が停止され
るまでの間、CPU60に入力され続ける。
【0041】CPU60はTELE操作信号を受けると、TELE
側駆動を指示する制御信号をドライバー72に入力する。
ズーム駆動モーター78とファインダー駆動モーター79は
このドライバー72から駆動電流を受けて、各々撮影レン
ズ10、ファインダー基本光学系31の焦点距離をより長く
させる方向に回転する。
【0042】一方CPU60が上記WIDE操作信号を受けた
とき、CPU60はWIDE側駆動を指示する制御信号をドラ
イバー72に入力する。ズーム駆動モーター78とファイン
ダー駆動モーター79はこのドライバー72から駆動電流を
受けて、それぞれ撮影レンズ10、ファインダー基本光学
系31の焦点距離をより短くさせる方向に回転する。
【0043】なお撮影レンズ10とファインダー基本光学
系31は、それぞれズーム駆動モーター78、ファインダー
駆動モーター79の回転力を受ける公知のカム機構によ
り、所定の何枚かのレンズが光軸方向に動かされて、焦
点距離が変化する。このようにして、撮影レンズ10によ
る撮影像の画角と、ファインダー光学系30により表示さ
れるファインダー像の画角とが、互いの間では等しい状
態を保ちながら変化する。
【0044】ズームレバー21の操作が止められると、TE
LE操作信号あるいはWIDE操作信号のCPU60への入力が
打ち切られ、ズーム駆動モーター78およびファインダー
駆動モーター79が停止する。そのとき撮影レンズ10は、
視野板40の視野枠内に表示されたファインダー像と等し
い画角の像をフィルム51上に結像する状態となるので、
そこでシャッターボタン20が押されれば、所定の自動焦
点合わせ処理や自動露出処理がなされた上で、フィルム
51に上記画角の写真潜像が記録されることになる。
【0045】ここで図1において、ズームレンズ36およ
び37については、実線でWIDE端位置を示し、破線でTELE
端位置を示してある。このWIDE端位置は一例としてファ
インダー基本光学系31の倍率が0.4倍となる位置であ
り、一方TELE端位置は一例としてファインダー基本光学
系31の倍率が1.2倍となる位置である。このようにズ
ームレンズ36および37がTELE端位置、WIDE端位置を取る
とき、撮影レンズ10もそれらの位置に各々対応した焦点
距離最長、焦点距離最短の状態を取る。
【0046】前述したようにファインダー光学系30は基
本光学系31とコンバージョンレンズブロック32とから構
成され、基本光学系31には、ワイドコンバージョンレン
ズ42とテレコンバージョンレンズ43の一方が選択的に組
み合わされる。これらのレンズ42、43の選択は、ズーム
レンズ36および37のズーム位置を示すセンサーおよびズ
ームスイッチ63からCPU60への信号入力状態に応じて
レンズ切替アクチュエーター45が駆動されることにより
なされる。以下、この点について、図6も参照して詳し
く説明する。
【0047】上記のセンサーにより、ズームレンズ36お
よび37のズーム位置がTELE端位置に達していないことが
検出されているとき、CPU60はドライバー73を介して
レンズ切替アクチュエーター45を、倍率0.7のワイド
コンバージョンレンズ42が基本光学系31に組み合わされ
る状態に設定する。
【0048】この状態下でズームレバー21が操作されて
その間ファインダー駆動モーター79が作動すると、ファ
インダー基本光学系31の倍率は図6の線分aで示す範
囲、すなわち0.4〜1.2の間の値を取り、ファイン
ダー倍率(ファインダー基本光学系31とコンバージョン
レンズ42あるいは43とによる倍率。以下同様)はそれに
0.7を乗じた0.28〜0.84の間の値を取る。前
述した通り撮影レンズ10のズーミング操作は、ファイン
ダー基本光学系31のそれと連動してなされ、撮影レンズ
10による撮影画角は、上記ファインダー倍率0.28〜
0.84の範囲にあるファインダー像の画角と同じとな
る。
【0049】他方、上記のセンサーにより、ズームレン
ズ36および37のズーム位置が(つまり撮影レンズ10のズ
ーム位置も)TELE端位置に達したことが検出されると、
CPU60はドライバー73を介してレンズ切替アクチュエ
ーター45を作動させ、コンバージョンレンズブロック32
を、倍率1.4のテレコンバージョンレンズ43が基本光
学系31に組み合わされる状態に設定する。CPU60はそ
れとともに、ドライバー72を介してファインダー駆動モ
ーター79を作動させ、図6の線分bで示すようにファイ
ンダー基本光学系31の倍率を0.6まで低下させる。
【0050】この状態でファインダー倍率は0.6×
1.4=0.84であり、コンバージョンレンズブロッ
ク32を切替え移動させる前と変わらない。ただし、この
切替えとファインダー基本光学系31のズーミング操作が
なされている途中の段階では、ファインダー倍率が急激
に増大し、そして漸次低下することになる。そのように
変化する不自然なファインダー像は撮影者に戸惑いを与
えることもあるので、この倍率の変化がある期間は、適
当なブラックアウト手段によりファインダー像が観察さ
れないようにしておくのが望ましい。
【0051】CPU60は、ズームレンズ36および37のズ
ーム位置がTELE端位置に達した後もさらにズームレバー
21がTELE側に操作されて、ズームスイッチ63からTELE操
作信号が入力されると、ファインダー駆動モーター79
を、ファインダー基本光学系31の倍率を増大させる方
向(焦点距離を長くする方向)に作動させる。
【0052】したがってこの場合は、図6の線分cで示
すように、ファインダー基本光学系31の倍率が0.6
〜1.2の間の値を取り、ファインダー倍率はそれに
1.4を乗じた0.84〜1.68の間の値を取る。な
おファインダー倍率がこのように変化しても、撮影レン
ズ10はTELE端位置のままであるから、このとき撮影され
る画像の画角は、ファインダー倍率0.84で表示され
たファインダー画像と同じ画角のまま不変である。
【0053】CPU60は、図6の線分cで示す領域にお
いてシャッターボタン20が押されて撮影がなされる毎
に、撮影像に対するファインダー表示画像の像範囲比を
示す情報を、撮影がなされた駒番号と対応付けてカート
リッジ53の記憶素子54に書き込む。この情報の書込み
は、接点を介して接触式で行なわれてもよいし、非接触
式で行なわれてもよい。
【0054】本実施形態の場合、この領域でのファイン
ダー倍率はファインダー基本光学系31の倍率をAとする
と(0.84/0.6)Aであり、撮影像画角はファイ
ンダー倍率が0.84のときのファインダー表示画像画
角と等しいから、結局上記画角比はA/0.6で与えら
れる。
【0055】なおファインダー基本光学系31の倍率A
は、ファインダー駆動モーター79の駆動制御信号や、あ
るいはこのモーター79の回転軸に連結させたエンコーダ
ーが出力する回転角検出信号や、さらには、基本光学系
31のズームレンズ36および37の位置を検出するセンサー
の出力信号等を利用して求めることができる。
【0056】その後、上記ズームレンズ36および37の位
置を検出するセンサーの出力信号等に基づいて、ファイ
ンダー基本光学系31が倍率A=0.6となるまでWIDE側
に操作されたことがCPU60によって検出されると、C
PU60はドライバー73を介してレンズ切替アクチュエー
ター45を作動させ、コンバージョンレンズブロック32
を、倍率0.7のワイドコンバージョンレンズ42が基
本光学系31に組み合わされる状態に設定する。
【0057】CPU60はそれとともに、ドライバー72を
介してファインダー駆動モーター79を作動させ、図6の
線分bを前記の場合とは逆方向に辿るようにして、ファ
インダー基本光学系31の倍率を最大の1.2に設定す
る。この状態でファインダー倍率は1.2×0.7=
0.84であり、コンバージョンレンズブロック32を切
替え移動させる前と変わらない。
【0058】CPU60は、その後もさらにズームレバー
21がWIDE側に操作されて、ズームスイッチ63からWIDE操
作信号が入力されると、ファインダー駆動モーター79
を、ファインダー基本光学系31の倍率を低下させる方向
(焦点距離を短くする方向)に作動させる。またCPU
60は、上述のようにしてワイドコンバージョンレンズ42
が基本光学系31に組み合わされた後は、ファインダー駆
動モーター79と連動させてズーム駆動モーター78を駆動
させ、図6の線分aの領域で前述と同様の撮影がなされ
るようにする。つまりこの領域では、撮影レンズ10もズ
ーミング操作されるようになり、ファインダー表示像と
同じ画角で撮影がなされる。
【0059】なおこの図6の線分aの領域では、撮影像
に対するファインダー表示画像の像範囲の比を自動的に
「1」として、記憶素子54に対する書込みがなされる。
【0060】撮影済みのフィルムカートリッジ50はカメ
ラボディ1から取り出され、例えば市中の現像所等にお
いて現像処理にかけられ、その写真フィルム51に記録さ
れていた写真潜像が顕像化される。そのようにして形成
されたネガフィルムから、所定の記録用紙を用いて写真
プリントが形成されるが、その際、上記記憶素子54に記
憶されている情報に従って適宜疑似ズーム処理がなされ
る。以下、この疑似ズーム処理について詳しく説明す
る。
【0061】図7は、本発明の一実施形態による写真プ
リントシステムの概要を示すものである。図示されるよ
うにこのシステムは、画像取扱装置101と、それに接続
された写真プリンタ102とから構成されている。
【0062】本実施形態において、画像取扱装置101は
専用プログラムが組み込まれた汎用パソコンであり、周
辺機器として、現像済の写真フィルム51Aを読み取るた
めのフィルムスキャナおよび、この写真フィルム51Aを
収納していたカートリッジ53の記憶素子54(図4参照)
に記憶されている情報を読み取る読取手段103を備えて
いる。さらにこの画像取扱装置101は、CD−R、Zi
pなどのメディアドライブを内蔵、あるいは外付けで備
えている。また、ネットワーク104を介して他のコンピ
ュータと画像データをやりとりするための通信設備(図
示せず)も備えている。
【0063】写真プリンタ102は、公知のデジタル写真
プリンタであり、画像取扱装置101から画像データや出
力指示情報(例えばプリント枚数、サイズなど)を受け
取って、これらに基づいてプリント出力を行なうもので
ある。
【0064】上記のシステムにおいて、画像取扱装置10
1は、現像済写真フィルム51Aから取り込んだ画像デー
タに対し所定の画像処理を施した後に、これを写真プリ
ンタ102に転送するとともに、CD−Rなどのメディア1
06に記録する。また画像取扱装置101には読取手段103か
ら、それが読み取った記憶素子54の記憶情報Hが入力さ
れる。
【0065】次に、このシステムの構成について図8を
参照して詳細に説明する。なお、図8に示される各構成
要素のうち、画像処理に関する機能は、上記画像取扱装
置101の機能として実現されてもよいし、写真プリンタ1
02、あるいはフィルムスキャナの機能として組み込まれ
ていてもよいものであるので、この図8については、図
7との対応づけを特に行なわずに説明する。
【0066】図示されるように、スキャナ110により取
り込まれた写真画像は、各種画像処理手段111〜116によ
り処理された後にプリンタ102によって写真プリントと
して出力される。
【0067】セットアップ階調・色処理手段111は、露
出のアンダーあるいはオーバーを自動的に判別して、適
切な値に補正する手段である。拡大縮小手段112は、プ
リント画像のサイズを記録材料(例えばロール状プリン
トペーパー)の幅に適合させるために、さらには疑似ズ
ーム処理のために画素密度を変換する手段である。また
覆い焼き処理手段113は、特開平9−18704号に記
載されているような覆い焼き処理を行なう手段であり、
粒状抑制型シャープネス強調処理手段114は特開平9−
22460号に記載されているような粒状抑制型のシャ
ープネス強調処理を行なう手段である。
【0068】さらに、上記一連の画像処理に加え、プリ
ント出力用の画像データに対しては、3D変換処理手段
115、116により、プリンタの特性に合わせた色変換が施
される。3D変換処理は読み取ったフィルムがネガフィ
ルムかリバーサルフィルムかによって異なる。
【0069】次に、上記拡大縮小手段112によりなされ
る疑似ズーム処理のための画素密度変換について説明す
る。拡大縮小手段112には読取手段103から、撮影駒の各
々毎の前記記憶情報Hが入力される。この記憶情報Hは
先に説明した通り、撮影像に対するファインダー表示画
像の像範囲比Rを示している。
【0070】図6の線分aの領域では、この像範囲比R
は常に「1」である。拡大縮小手段112はこの像範囲比
「1」である撮影駒に対しては、特に拡大縮小するよう
な画素密度変換処理は施さない。つまりこの場合は、図
9(1)に示す現像済写真フィルム51Aのある駒Fの記
録画像を、同図(2)に示すように、所定サイズの記録
材料200にそのまま再現するプリント処理がなされるこ
とになる。このようにして、この場合は、ファインダー
表示画像と同じ画角の画像が記録されたプリントが得ら
れる。
【0071】一方図6の線分cの領域では、記憶情報H
が示す像範囲比Rは、1から2の間の値を取る。拡大縮
小手段112は前記スキャナ110により取り込まれた写真画
像を、例えば画像中心は変えることなく、縦横とも1/
Rの範囲のみが所定サイズの記録材料200において再現
されるように拡大処理する。つまりこの場合は、図9
(1)に示す現像済写真フィルム51Aのある駒Fの記録
画像のうち、図中2点鎖線で示す領域のみを、同図
(3)に示すように記録材料200に再現するプリント処
理がなされる。
【0072】前述した通り図6の線分cの領域では、フ
ァインダー倍率は0.84〜1.68の間の値を取るも
のの、撮影画像の画角はファインダー倍率0.84で表
示されたファインダー画像と同画角のまま不変である。
しかしここで、上記の通りの拡大処理がなされることに
より、この場合も、ファインダー表示画像と同じ画角の
画像が記録されたプリントが得られる。
【0073】以上のようにして本発明の疑似ズームカメ
ラおよび写真プリントシステムによれば、実際のズーム
比が3である撮影レンズ10を用いながら、あたかもズー
ム比が6の撮影レンズを用いた場合のような写真プリン
トを得ることができる。
【0074】なお、本発明の疑似ズームカメラにおい
て、撮影レンズとしてズームレンズを用いる場合、その
ズーム比は3に限られるものではない。そしてこの撮影
レンズとしては、ズームレンズに限らず、固定焦点レン
ズが採用されても構わない。
【0075】また、コンバージョンレンズを用いる場
合、その倍率は上記実施形態における0.7倍および
1.4倍に限られるものではない。そしてコンバージョ
ンレンズの枚数は2枚に限定されるものではなく、さら
に、コンバージョンレンズを用いる場合、コンバージョ
ンレンズをファインダー基本光学系に組み合わせない状
態で撮影を行なうモードを設定してもよい。
【0076】また、ワイドコンバージョンレンズ42とテ
レコンバージョンレンズ43の選択の仕方も、図6に示し
たものに限られるものではない。例えば、図2に示され
る疑似ズームモードボタン22が1回押される毎に図5の
疑似ズームスイッチ61からCPU60にON信号、OFF信号
が交互に入力されるようにし、OFF信号が入力された場
合はワイドコンバージョンレンズ42が、ON信号が入力さ
れた場合はテレコンバージョンレンズ43がそれぞれファ
インダー基本光学系31に組み合わされるようにしてもよ
い。
【0077】そのようにする場合、ファインダー基本光
学系31の倍率とファインダー倍率との関係は、図10に
示すようなものとなる。
【0078】その際は、疑似ズームモードボタン22の操
作の前後で、ファインダー表示画像の画角が急激に変化
する。しかしこの場合、撮影者は撮影画角を望遠側ある
いは広角側に変えるという意志に基づいて疑似ズームモ
ードボタン22を操作するのであるから、この急激な画角
変化は自然なこととして受け止めることができる。
【0079】次に図11〜14を参照して、本発明の別
の実施形態による疑似ズームカメラについて説明する。
なおこれらの図において、既に説明したものと同等の要
素については同番号を付してあり、それらについては特
に必要が無い限り説明を省略する。
【0080】この疑似ズームカメラは、機械的な構成に
関しては、図1を利用して説明すれば、コンバージョン
レンズ42および43を固定したコンバージョンレンズブロ
ック32が省かれ、その代わりに、ファインダー基本光学
系31としてズーム比6のズーム光学系が用いられている
点で、既述の実施形態と異なるものである。つまりこの
場合は、撮影レンズ10としてズーム比3のズームレンズ
が用いられる一方、撮影画像の画質には関与しないファ
インダー基本光学系31として、撮影レンズ10のそれを上
回るズーム比のものが用いられている。
【0081】そして撮影レンズ10のズーム比1〜3の範
囲では、通常のカメラと同様に、ズーミング操作にとも
なってファインダー表示画像の画角および撮影画角が連
動して変えられる。また、この範囲を超えてさらにTELE
側にズーミング操作がなされると、撮影画角は一定のま
まファインダー基本光学系31の表示画像のみが画角を変
えるようになっている。以下、そのような制御を実現す
る構成について説明する。
【0082】図11は、この疑似ズームカメラの電気的
な構成を示すものである。この構成は、図5に示したも
のと比べると、疑似ズームスイッチ61、ドライバー73お
よびレンズ切替アクチュエーター45が省かれている点が
基本的に異なるものである。以下、CPU360による制
御処理の流れについて、図12〜14を参照して説明す
る。
【0083】図12は、CPU360による全体制御処理
の流れを示している。図示されるようにステップP10に
おいて全体制御処理がスタートすると、次にステップP
11において、カメラの各種スイッチの状態に変化が有る
か否かが判別される。スイッチ変化が無い場合、次にス
テップP13において内蔵時計の更新がなされた上で、処
理はステップP11に戻る。
【0084】ステップP11において、スイッチ変化有り
と判別された場合は、次にステップP12において、その
スイッチがメインスイッチ64(図11参照)であるか否
かが判別される。そうであると判別された場合、次にス
テップP14において、そのメインスイッチ変化がOFFか
らONへの変化であるか否かが判別される。
【0085】そうであると判別された場合は次にステッ
プP15において、ズーム式の撮影レンズ10を待機状態に
設定するOPEN処理がなされた後、ステップP16におい
て、OPENフラグをセットする処理がなされる。一方、ス
テップP14において、メインスイッチ変化はONからOFF
への変化であると判別された場合は、次にステップP1
7において、ズーム式の撮影レンズ10を沈胴状態に設
定するCLOSE処理がなされた後、ステップP18におい
て、OPENフラグをリセットする処理がなされる。
【0086】OPENフラグがセットあるいはリセットされ
た後、あるいはステップP12において、変化の有ったス
イッチはメインスイッチ64ではないと判別された場合、
処理はステップP19に移る。このステップP19では、OP
ENフラグがセットされているか否かが判別され、セット
されていなければ処理はステップP11に戻る。OPENフラ
グがセットされている場合は、次にステップP20におい
て、ズームスイッチ63(図11参照)が操作されている
か否かが判別される。
【0087】ズームスイッチ63が操作されていない場
合、処理は後述のステップP22に移る。一方ズームスイ
ッチ63が操作されたと判別された場合は、ステップP21
においてズーム処理がなされる。このズーム処理につい
ては後に詳述する。
【0088】次いでステップP22において、レリーズス
イッチ62(図11参照)が操作されているか否かが判別
される。レリーズスイッチ62が操作されていない場合、
処理はステップP11に戻る。レリーズスイッチ62が操作
されている場合は、ステップP23においてレリーズ処理
がなされた上で、処理はステップP11に戻る。
【0089】次に、上記ステップP21においてなされる
ズーム処理について、図13を参照して説明する。図示
されるように、ステップP30においてこのサブルーチン
処理がスタートすると、次にステップP31において、ズ
ームスイッチ63の操作がTELE側へのものであるか否かが
判別される。
【0090】ズームスイッチ63がTELE側に操作されてい
る場合は、ステップP32において、ファインダー基本光
学系31をTELE側に所定量ズーミングさせる処理がなされ
る。このズーミングは前述の場合と同様に、ドライバー
72によりファインダー駆動モーター79を作動させること
によりなされる。ズームスイッチ63の操作がTELE側への
ものではないと判別された場合、つまりズームスイッチ
63がWIDE側に操作されている場合は、ステップP33にお
いて、ファインダー基本光学系31をWIDE側に所定量ズー
ミングさせる処理がなされる。
【0091】以上のようにしてTELE側あるいはWIDE側へ
のズーミング処理がなされると、次にステップP34にお
いて、ズームスイッチ63が引き続き操作されているか否
かが判別される。ズームスイッチ63が引き続き操作され
ている場合は、ステップP35において、ファインダー基
本光学系31がTELE端位置に到達しているか否かが判別さ
れ、もしそうであれば、ステップP37においてファイン
ダー駆動モーター79の作動が停止される。
【0092】ファインダー基本光学系31がTELE端位置に
到達していないと判別された場合は、ステップP36にお
いて、ファインダー基本光学系31がWIDE端位置に到達し
ているか否かが判別され、もしそうであれば、ステップ
P37においてファインダー駆動モーター79の作動が停止
される。
【0093】ファインダー基本光学系31がWIDE端位置に
到達していないと判別された場合、処理の流れはステッ
プP34に戻り、そこから、上述したのと同様の処理が繰
り返される。このステップP34において、ズームスイッ
チ63が操作されていないと判別された場合は、ステップ
P37においてファインダー駆動モーター79の作動が停止
される。
【0094】なお、このようにしてファインダー駆動モ
ーター79が停止したとき、ファインダー基本光学系31が
ズーム比1から3の範囲にある場合は、前述した通り、
撮影レンズ10のズーム位置もズーム比1から3の範囲に
あり、ファインダー表示画像と同じ画角の画像を撮影で
きる状態となっている。他方、ファインダー基本光学系
31がズーム比3から6の範囲にある場合は、撮影レンズ
10のズーム位置は常にTELE端位置となっている。
【0095】次にステップP38において、ファインダー
基本光学系31のズーム位置が検出される。この検出は、
例えばズームレンズ36および37の位置を検出するリニア
エンコーダーの出力等を利用してなされる。
【0096】次にステップP39において、上記ファイン
ダー基本光学系31のズーム位置に基づいて、ファインダ
ーの視野枠内に表示された画像の、撮影像に対する像範
囲比が算出される。算出された像範囲比は、撮影がなさ
れる駒番号と対応付けて所定のメモリ(図示せず)に一
時記憶される。その後ステップP40において、このズー
ムミングに係るサブルーチン処理が終了し、処理は図1
2の流れに戻る。
【0097】次に、図12に示したステップP23のレリ
ーズ処理について、図14を参照して説明する。図示さ
れるように、ステップP50においてこのサブルーチン処
理がスタートすると、次にステップP51においてバッテ
リーチェックが行なわれる。次のステップP52では、こ
のバッテリーチェックの結果の良否が判別される。もし
バッテリーが所定の性能を満足していなければ、ステッ
プP53においてその旨が例えばファインダー内に表示さ
れ、ステップP62においてこのサブルーチン処理が終了
する。
【0098】ステップP52においてバッテリーチェック
の結果が良好と判別されると、次にステップP54、55、
56において順次、自動焦点合わせ、測光、ピント合わせ
のためのレンズ駆動処理がなされる。
【0099】次にステップP57において、シャッターボ
タン20(図2参照)が所定の押下位置P1に達している
か否か判別され、達していなければステップP62におい
てこのサブルーチン処理が終了し、処理は図12の流れ
に戻る。
【0100】シャッターボタン20が押下位置P1に達し
ている場合は、次にステップP58において、シャッター
ボタン20が押下位置P1よりも深い所定の押下位置P2
に達しているか否か判別され、達していなければ処理は
上記ステップP57に戻る。シャッターボタン20が押下位
置P2に達している場合は、次にステップP59において
レリーズがなされ、撮影が完了する。
【0101】次にステップP60において、図13のステ
ップP39で算出され、駒番号と対応付けてメモリに記憶
されていた像範囲比の情報が、カートリッジ53の記憶素
子54(図4参照)に転送され、書き込まれる。
【0102】その後ステップP61においてフィルム51が
1駒分給送され、次いでステップP62においてこのサブ
ルーチン処理が終了し、処理は図12の流れに戻る。
【0103】撮影済みの上記カートリッジ53はカメラボ
ディ1から取り出され、例えば市中の現像所等において
現像処理にかけられ、その写真フィルム51に記録されて
いた写真潜像が顕像化される。その後、前述の実施形態
と同様に図7および8に示した写真プリントシステムに
より、現像済写真フィルム51Aを利用して、写真プリン
トが形成される。
【0104】その際も、カートリッジ53の記憶素子54に
駒番号と対応付けて記憶されている像範囲比情報に従っ
て、疑似ズーム処理がなされる。
【0105】このとき、ファインダー基本光学系31がズ
ーム比1から3の範囲に設定されている際に撮影された
画像については、前述した通りファインダー表示画像と
同画角であるから、フィルム記録画像とプリント画像の
大きさの関係は、図9の(1)と(2)で示される関係
となる。つまりこのような画像に関しては、結果的に、
疑似ズーム処理はなされない。
【0106】他方、ファインダー基本光学系31がズーム
比3から6の範囲に設定されている際に撮影された画像
については、フィルム記録画像とプリント画像の大きさ
の関係は、図9の(1)と(3)で示される関係とな
り、疑似ズーム処理がなされることになる。
【0107】次に図15〜19を参照して、本発明の別
の実施形態について説明する。この実施形態の疑似ズー
ムカメラは、前述したブラックアウト処理、つまりファ
インダー倍率が急激に増大あるいは低下する際に、ファ
インダー像が観察されないようにする処理を行なうもの
である。以下では、このブラックアウト処理に関わる点
のみについて説明するが、その他の点については、既に
説明したものを適宜適用すればよい。
【0108】本実施形態は図19に示すように、一例と
して倍率3のテレコンバージョンレンズ(テレコンバー
ター)がファインダー光学系に組み合うテレコンバータ
ー有りの状態と、ファインダー光学系から外れるテレコ
ンバーター無しの状態とを選択的に設定して、ファイン
ダー基本光学系としてズーム比3のものを用いながら、
ファインダー全体としてズーム比9を実現するものであ
る。
【0109】すなわち、同図に示す通り、ファインダー
ズーム位置が倍率1〜3の範囲ではテレコンバーター無
しとし、撮影レンズもそれに連動させてズーム倍率1〜
3で操作し、ファインダー表示画像と同画角の像を撮影
するようにする。ズーム倍率3を超えるようにズームレ
バーが操作されると、撮影レンズのズーム位置はTELE端
に固定したまま、テレコンバーター有りに切り換え、フ
ァインダーズーム位置をWIDE端に戻してそこからTELE側
にズーミング操作する。
【0110】そして、上述のようにファインダーズーム
位置がWIDE端に戻される間、ファインダー光学系に組み
込まれているファインダーLCD(液晶表示装置)をON
にさせて、ファインダー像が観察されないようにする。
【0111】テレコンバーター有りの状態から無しの状
態に切り換えられる場合は、以上と逆の操作がなされ
る。
【0112】次に、以上の処理の流れについて、図15
〜18を参照して詳しく説明する。この処理は、例えば
図5に示したような構成によって実現されるが、ここで
は撮影レンズの駆動などには触れず、ファインダー表示
に関わる処理についてのみ説明する。
【0113】まず、TELE側にズーミング操作される場合
について、図15を参照して詳しく説明する。図12に
示したようなCPUによる全体制御処理の流れの中で、
ステップP101においてズームTELE処理(TELE側へのズ
ーミング操作)がスタートすると、次にステップP102
においてファインダーズーム位置が検出され、次にステ
ップP103においてテレコンバーター位置が検出され
る。
【0114】次にステップP104において、ファインダ
ー光学系がMAXズーム位置(TELE端位置)に有るか否か
が判別される。MAXズーム位置に有ると判別された場合
は、次にステップP106において、テレコンバーター有
りか無しかが判別される。テレコンバーター有りと判別
された場合は次にステップP108において、ズームレバ
ーにより操作されるズームモーター作動スイッチがOFF
であるか否かが判別される。スイッチがOFFであると判
別された場合は、ステップP109において、処理の流れ
が全体処理に戻る。スイッチがOFFでないと判別された
場合は、ステップP108の処理が繰り返される。
【0115】上記ステップP106において、テレコンバ
ーター無しと判別された場合は、次にステップP107に
おいて、TELEブラックアウト処理(TELE側にズーム操作
される際のブラックアウト処理。これについては図16
を参照して後に詳述する)がなされる。
【0116】一方、ステップP104において、ファイン
ダー光学系がMAXズーム位置(TELE端位置)に無いと判
別された場合は、次にステップP105において、ズーム
モーターが正転するように駆動開始される。この正転方
向は、ズーム機構をTELE側に操作する回転方向である。
またこの回転は、所定の速度でズーム機構が駆動するよ
うに、Duty制御下でなされる。
【0117】ズームモーターが正転駆動すると、次にス
テップP110において、前記ズームモーター作動スイッ
チがOFFであるか否かが判別される。スイッチがOFFであ
ると判別された場合は、ステップP111においてズーム
モーターが停止され、ステップP112において処理の流
れが全体処理に戻る。スイッチがOFFでないと判別され
た場合は、ステップP113において、ズームモーターが
動作中であるか否かが判別される。
【0118】ズームモーターが動作中であると判別され
た場合は、ステップP114においてファインダーズーム
位置が検出され、次にステップP115において、ファイ
ンダー光学系がMAXズーム位置(TELE端位置)に有るか
否かが判別される。MAXズーム位置に無いと判別された
場合、処理の流れは上記ステップP110に戻る。MAXズー
ム位置に有ると判別された場合は、ステップP116にお
いてズームモーターが停止される。
【0119】ズームモーターが停止されると、次にステ
ップP117において、テレコンバーター有りか無しかが
判別される。テレコンバーター有りと判別された場合は
次にステップP118において、前記ズームモーター作動
スイッチがOFFであるか否かが判別される。スイッチがO
FFであると判別された場合は、ステップP119におい
て、処理の流れが全体処理に戻る。スイッチがOFFでな
いと判別された場合は、ステップP118の処理が繰り返
される。なお、前記ステップP113において、ズームモ
ーターが動作中でないと判別された場合、処理の流れは
ステップP117に進む。
【0120】上記ステップP117において、テレコンバ
ーター無しと判別された場合は、ステップP120におい
てTELEブラックアウト処理がなされる。
【0121】以下図16を参照して、TELEブラックアウ
ト処理について説明する。ステップP131においてこの
処理がスタートすると、次にステップP132において前
述のLCDがONにされ、ファインダー表示画像が観察で
きない状態にされる。次にステップP133において、ズ
ームモーターが逆転するように駆動開始される。この逆
転方向は、ズーム機構をWIDE側に操作する回転方向であ
る。またこの回転は前述のDuty制御駆動ではなく、ファ
インダーズーム位置が素早くWIDE端に戻るように、例え
ば通常のDC駆動とされる。
【0122】ズームモーターが逆転駆動開始すると、次
にステップP134において、テレコンバーターを移動さ
せるコンバーターモーターが、正転するように駆動開始
される。この正転方向は、テレコンバーターをファイン
ダー光学系に組み入れ操作する回転方向である。
【0123】次にステップP135において、ズームモー
ターが動作中であるか否かが判別される。ズームモータ
ーが動作中であると判別された場合は、ステップP136
においてファインダーズーム位置が検出され、次にステ
ップP137において、ファインダー光学系がMINズーム位
置(WIDE端位置)に有るか否かが判別される。MINズー
ム位置に有ると判別された場合はステップP138におい
てズームモーターが停止され、次にステップP139にお
いて、コンバーターモーターが動作中であるか否かが判
別される。なお上記ステップP135においてズームモー
ターが動作中でないと判別された場合、およびステップ
P137においてファインダー光学系がMINズーム位置に無
いと判別された場合、処理の流れは上記ステップP139
に進む。
【0124】ステップP139において、コンバーターモ
ーターが動作中であると判別された場合、次にステップ
P140においてテレコンバーター位置が検出され、次に
ステップP141において、テレコンバーターが正常にフ
ァインダー光学系に組み入れられてセット完了したか否
かが判別される。セット完了したと判別された場合は、
ステップP142においてコンバーターモーターが停止さ
れ、次にステップP143において、コンバーターモータ
ーおよびズームモーターの両方ともが停止したか否かが
判別される。
【0125】なお、ステップP139においてコンバータ
ーモーターが動作中でないと判別された場合、およびス
テップP141においてテレコンバーターがセット完了し
ていないと判別された場合、処理の流れは上記ステップ
P143に進む。ステップP143において、コンバーターモ
ーターおよびズームモーターの両方ともが停止していな
いと判別された場合、処理の流れはステップP135に戻
る。
【0126】ステップP143において、コンバーターモ
ーターおよびズームモーターの両方とも停止していると
判別された場合、ステップP144において前述のLCD
がOFFにされ、ファインダー表示画像が観察できる状態
に戻され、次のステップP145で処理の流れが全体処理
に戻る。
【0127】次に、上記とは反対にWIDE側になされるズ
ーミング操作、およびそのときなされるブラックアウト
処理について、図17および18を参照して詳しく説明
する。図17のステップP150においてズームWIDE処理
(WIDE側へのズーミング操作)がスタートすると、次に
ステップP151においてファインダーズーム位置が検出
され、次にステップP152においてテレコンバーター位
置が検出される。
【0128】次にステップP153において、ファインダ
ー光学系がMINズーム位置(WIDE端位置)に有るか否か
が判別される。MINズーム位置に有ると判別された場合
は、次にステップP155において、テレコンバーター有
りか無しかが判別される。テレコンバーター無しと判別
された場合は次にステップP157において、ズームレバ
ーにより操作されるズームモーター作動スイッチがOFF
であるか否かが判別される。スイッチがOFFであると判
別された場合は、ステップP158において、処理の流れ
が全体処理に戻る。スイッチがOFFでないと判別された
場合は、ステップP157の処理が繰り返される。
【0129】上記ステップP155において、テレコンバ
ーター有りと判別された場合は、次にステップP156に
おいて、WIDEブラックアウト処理(WIDE側にズーム操作
される際のブラックアウト処理。これについては図18
を参照して後に詳述する)がなされる。
【0130】一方、ステップP153において、ファイン
ダー光学系がMINズーム位置(WIDE端位置)に無いと判
別された場合は、次にステップP159において、ズーム
モーターが逆転するように駆動開始される。この逆転方
向は、ズーム機構をWIDE側に操作する回転方向である。
またこの回転は、所定の速度でズーム機構が駆動するよ
うに、Duty制御下でなされる。
【0131】ズームモーターが逆転駆動すると、次にス
テップP159において、前記ズームモーター作動スイッ
チがOFFであるか否かが判別される。スイッチがOFFであ
ると判別された場合は、ステップP161においてズーム
モーターが停止され、ステップP162において処理の流
れが全体処理に戻る。スイッチがOFFでないと判別され
た場合は、ステップP160において、ズームモーターが
動作中であるか否かが判別される。
【0132】ズームモーターが動作中であると判別され
た場合は、ステップP163においてファインダーズーム
位置が検出され、次にステップP164において、ファイ
ンダー光学系がMINズーム位置(WIDE端位置)に有るか
否かが判別される。MINズーム位置に無いと判別された
場合、処理の流れは上記ステップP159に戻る。MAXズー
ム位置に有ると判別された場合は、ステップP165にお
いてズームモーターが停止される。
【0133】ズームモーターが停止されると、次にステ
ップP166において、テレコンバーター有りか無しかが
判別される。テレコンバーター無しと判別された場合は
次にステップP167において、前記ズームモーター作動
スイッチがOFFであるか否かが判別される。スイッチがO
FFであると判別された場合は、ステップP168におい
て、処理の流れが全体処理に戻る。スイッチがOFFでな
いと判別された場合は、ステップP167の処理が繰り返
される。なお、前記ステップP160において、ズームモ
ーターが動作中でないと判別された場合、処理の流れは
ステップP166に進む。
【0134】上記ステップP166において、テレコンバ
ーター無しと判別された場合は、ステップP169におい
てWIDEブラックアウト処理がなされる。
【0135】以下図18を参照して、WIDEブラックアウ
ト処理について説明する。ステップP170においてこの
処理がスタートすると、次にステップP171において前
述のLCDがONにされ、ファインダー表示画像が観察で
きない状態にされる。次にステップP172において、ズ
ームモーターが正転するように駆動開始される。この正
転方向は、ズーム機構をTELE側に操作する回転方向であ
る。またこの回転は前述のDuty制御駆動ではなく、ファ
インダーズーム位置が素早くTELE端に戻るように、例え
ば通常のDC駆動とされる。
【0136】ズームモーターが正転駆動開始すると、次
にステップP173において、テレコンバーターを移動さ
せるコンバーターモーターが、逆転するように駆動開始
される。この逆転方向は、テレコンバーターをファイン
ダー光学系から離脱させる回転方向である。
【0137】次にステップP174において、ズームモー
ターが動作中であるか否かが判別される。ズームモータ
ーが動作中であると判別された場合は、ステップP175
においてファインダーズーム位置が検出され、次にステ
ップP176において、ファインダー光学系がMAXズーム位
置(TELE端位置)に有るか否かが判別される。MAXズー
ム位置に有ると判別された場合はステップP177におい
てズームモーターが停止され、次にステップP178にお
いて、コンバーターモーターが動作中であるか否かが判
別される。なお上記ステップP174においてズームモー
ターが動作中でないと判別された場合、およびステップ
P176においてファインダー光学系がMAXズーム位置に無
いと判別された場合、処理の流れは上記ステップP178
に進む。
【0138】ステップP178において、コンバーターモ
ーターが動作中であると判別された場合、次にステップ
P179においてテレコンバーター位置が検出され、次に
ステップP180において、テレコンバーターが正常にフ
ァインダー光学系から離脱してセット完了したか否かが
判別される。セット完了したと判別された場合は、ステ
ップP181においてコンバーターモーターが停止され、
次にステップP182において、コンバーターモーターお
よびズームモーターの両方ともが停止したか否かが判別
される。
【0139】なお、ステップP178においてコンバータ
ーモーターが動作中でないと判別された場合、およびス
テップP180においてテレコンバーターがセット完了し
ていないと判別された場合、処理の流れは上記ステップ
P182に進む。ステップP182において、コンバーターモ
ーターおよびズームモーターの両方ともが停止していな
いと判別された場合、処理の流れはステップP174に戻
る。
【0140】ステップP182において、コンバーターモ
ーターおよびズームモーターの両方とも停止していると
判別された場合、ステップP183において前述のLCD
がOFFにされ、ファインダー表示画像が観察できる状態
に戻され、次のステップP184で処理の流れが全体処理
に戻る。
【0141】なお上記の例では、ファインダーズーム位
置の時間当たり変化量は、図19に実線で示す通り、テ
レコンバーター使用時と非使用時とで共通とされている
が、同図に1点鎖線で示すように、テレコンバーター使
用時は非使用時に比べてこの時間当たり変化量を小さく
設定してもよい。そのようにすれば、テレコンバーター
使用によるファインダー表示画像の急激な倍率変化を緩
和でき、視野範囲確認が容易となる。
【0142】また、同図に2点鎖線で示すように、テレ
コンバーター倍率とファインダーズーム光学系のズーム
比との関係から、テレコンバーター使用と非使用とを切
り換える際に、ファインダーズーム位置をTELE端まであ
るいはWIDE端まで戻さないようにしてもよい。その場合
は、テレコンバーター使用に切り換えた後、より短時間
で最大倍率まで到達しやすいから、ファインダーズーム
位置の時間当たり変化量を、特に小さく設定するのが望
ましい。
【0143】一方、上記の例では、液晶表示装置を用い
てブラックアウトを行なっているが、その他の手段によ
ってブラックアウトを行なうことも可能である。図20
と図21は、機械的にブラックアウトを行なう手段の一
例を示すものである。この手段において、遮光板250は
2本のスライド溝252を有し、そこにはカメラボディ本
体側に固定された係合ピン252が挿通されている。それ
により遮光板250は、図中左右方向に移動自在となって
いる。また遮光板250には、ファインダー使用時の状態
でファインダー光学系光軸Oと整合する光通過窓253を
有している。
【0144】さらに遮光板250には、「く」の字形のス
ライド溝254が形成され、そこにはピン260が挿通されて
いる。このピン260は、レンズ切替アクチュエーター45
によって揺動される連結バー261の先端に固定されてい
る。この例は、テレコンバージョンレンズ43がファイン
ダー光学系に組み合わされる状態と、そこから離脱した
状態の一方が選択的に設定されるものであり、テレコン
バージョンレンズ43はレンズ切替アクチュエーター45に
よって駆動されるピニオンギアとラック(図示せず)等
により移動されて、これら2つの状態とされる。
【0145】図20は、テレコンバージョンレンズ43が
使用されない状態を示している。このとき、光通過窓25
3はファインダー光学系光軸Oと整合している。ここか
ら、テレコンバージョンレンズ43をファインダー光学系
光軸Oと整合する位置に移動させるためにレンズ切替ア
クチュエーター45が駆動すると、連結バー261が揺動す
ることにより遮光板250が図中右方に動かされる。
【0146】図21に示されるようにピン260がスライ
ド溝254の中央部に達したとき、テレコンバージョンレ
ンズ43はファインダー光学系光軸Oと整合する位置まで
動く途中にあるが、このとき遮光板250は図中最右方に
位置し、その光通過窓253がファインダー光学系光軸O
から外れる状態となる。この状態では、遮光板250によ
りファインダー光路が遮られ、ブラックアウトとなる。
【0147】なお、図21の状態からレンズ切替アクチ
ュエーター45がさらに駆動して、ピン260がスライド溝2
54の下端部に達すると、遮光板250は図20の位置まで
戻り、そしてそのときコンバージョンレンズ43はファイ
ンダー光学系光軸Oと完全に整合する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による疑似ズームカメラの
ファインダー光学系を示す側面図
【図2】上記疑似ズームカメラの全体形状を示す斜視図
【図3】上記疑似ズームカメラの要部を示す斜視図
【図4】上記疑似ズームカメラに用いられる写真フィル
ムカートリッジを示す斜視図
【図5】上記疑似ズームカメラの電気的制御に係る構成
を示すブロック図
【図6】上記疑似ズームカメラのファインダー倍率の変
化特性を示すグラフ
【図7】本発明の一実施形態による写真プリントシステ
ムを示す概略構成図
【図8】上記写真プリントシステムの要部を示すブロッ
ク図
【図9】上記写真プリントシステムによる疑似ズーム処
理を説明する説明図
【図10】本発明の疑似ズームカメラにおけるファイン
ダー倍率の変化特性の別の例を示すグラフ
【図11】本発明の別の実施形態による疑似ズームカメ
ラの、電気的制御に係る構成を示すブロック図
【図12】図11の構成による制御処理の流れを示すフ
ローチャート
【図13】図12の制御処理の流れの中の一部を詳しく
示すフローチャート
【図14】図12の制御処理の流れの中の別の部分を詳
しく示すフローチャート
【図15】本発明の別の実施形態の疑似ズームカメラに
おける動作制御処理の流れを示すフローチャート
【図16】図15の処理に関連する制御処理の流れを示
すフローチャート
【図17】図15の処理に関連する制御処理の流れを示
すフローチャート
【図18】図15の処理に関連する制御処理の流れを示
すフローチャート
【図19】図15〜18の処理によるファインダー表示
倍率の変化等を示すタイムチャート
【図20】本発明の別の実施形態の疑似ズームカメラに
おけるブラックアウト手段を示す正面図
【図21】図20のブラックアウト手段の異なる状態を
示す正面図
【符号の説明】
10 撮影レンズ 11 ファインダー窓 12 AE受光窓 13 AF投光窓 15 ストロボ発光部 20 シャッターボタン 21 ズームレバー 22 疑似ズームモードボタン 30 ファインダー光学系 31 ファインダー基本光学系 32 コンバージョンレンズブロック 33、34 ミラー 35 対物レンズ 36、37 ズームレンズ 38 リレーレンズ 39 焦点板 40 視野板 41 接眼レンズ 42 ワイドコンバージョンレンズ 43 テレコンバージョンレンズ 44 ラック 45 レンズ切替アクチュエーター 46 ピニオンギア 50 フィルムカートリッジ 51 写真フィルム 51A 現像済写真フィルム 52 スプール 53 カートリッジ 54 記憶素子 60 CPU 61 疑似ズームスイッチ 62 レリーズスイッチ 63 ズームスイッチ 64 メインスイッチ 65 センサー 66 LCD(液晶表示装置) 67 測光装置 68 AF回路 69 ストロボ 70、71、72、73 ドライバー 74 フィルム巻上げモーター 75 レンズ駆動モーター 76 シャッター駆動モーター 77 リフレクター駆動モーター 78 ズーム駆動モーター 79 ファインダー駆動モーター 101 画像取扱装置 102 写真プリンタ 103 読取手段 110 スキャナ 111 セットアップ階調・色処理手段 112 拡大縮小手段 200 記録材料 360 CPU
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年3月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正内容】
【図20】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21
【補正方法】変更
【補正内容】
【図21】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長 倫生 埼玉県朝霞市泉水3丁目11番46号 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 岩崎 洋一 埼玉県朝霞市泉水3丁目11番46号 富士写 真フイルム株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記憶手段を備えたフィルムカートリ
    ッジを使用するカメラであって、 前記フィルムカートリッジから引き出された写真フィル
    ムに撮影像を投影する撮影レンズ光学系と、 撮影範囲を示す一定領域内に、前記撮影レンズ光学系に
    よる撮影像とは画角の異なる像を表示し得るファインダ
    ー光学系と、 このファインダー光学系が前記領域内に表示した像の、
    前記撮影像に対する像範囲比を示す情報を前記フィルム
    カートリッジの情報記憶手段に書き込む書込手段とを有
    することを特徴とする疑似ズームカメラ。
  2. 【請求項2】 前記ファインダー光学系が、前記撮影レ
    ンズ光学系による撮影像と画角がほぼ一致する像を前記
    領域内に表示する基本光学系と、この基本光学系に対し
    て離脱可能に組み合わされ、組み合わされたとき前記領
    域内の表示画像の画角を変更する少なくとも1つのコン
    バージョンレンズとから構成され、 前記書込手段が、前記基本光学系と撮影レンズ光学系間
    の倍率の関係および、該基本光学系と組み合わされた前
    記コンバージョンレンズの倍率から規定される情報を書
    き込むものであることを特徴とする請求項1記載の疑似
    ズームカメラ。
  3. 【請求項3】 前記ファインダー光学系の基本光学系と
    コンバージョンレンズとの組み合わせ状態が切り替えら
    れるとき、この切替えの少なくとも一時期、ファインダ
    ーを視野像を表示しない状態に設定するブラックアウト
    手段が設けられたことを特徴とする請求項2記載の疑似
    ズームカメラ。
  4. 【請求項4】 前記ファインダー光学系の基本光学系と
    コンバージョンレンズとの組み合わせ状態のうち、ファ
    インダー光学系倍率がより大となる状態では、ファイン
    ダー光学系倍率がより小となる状態のときよりも、ファ
    インダー基本光学系のズーム機構の時間当たりの移動量
    を少なくする制御手段が設けられたことを特徴とする請
    求項2または3記載の疑似ズームカメラ。
  5. 【請求項5】 前記ファインダー光学系の基本光学系と
    前記撮影レンズ光学系とが、少なくとも一部の領域にお
    いて互いに連動するズーム光学系であることを特徴とす
    る請求項2から4いずれか1項記載の疑似ズームカメ
    ラ。
  6. 【請求項6】 前記撮影レンズ光学系のズーミング位置
    が所定位置に設定されたとき、前記ファインダー光学系
    の基本光学系に所定のコンバージョンレンズを組み合わ
    せるレンズ駆動手段が設けられたことを特徴とする請求
    項5記載の疑似ズームカメラ。
  7. 【請求項7】 前記ファインダー光学系の基本光学系と
    コンバージョンレンズとの組み合わせ状態が切り替えら
    れるとき、この切替えの前と後のファインダー光学系全
    体の倍率がほぼ等しくなるように基本光学系をズーミン
    グ操作する手段が設けられたことを特徴とする請求項6
    記載の疑似ズームカメラ。
  8. 【請求項8】 撮影者によって操作される疑似ズーム操
    作スイッチと、このスイッチの操作に基づいて前記ファ
    インダー光学系の基本光学系に所定のコンバージョンレ
    ンズを組み合わせるレンズ駆動手段とが設けられたこと
    を特徴とする請求項3から7いずれか1項記載の疑似ズ
    ームカメラ。
  9. 【請求項9】 前記撮影レンズ光学系が焦点距離固定の
    光学系であり、 前記ファインダー光学系がズーム光学系であることを特
    徴とする請求項1記載の疑似ズームカメラ。
  10. 【請求項10】 前記撮影レンズ光学系と前記ファイン
    ダー光学系とがそれぞれ、後者の方がズーム比が大であ
    って、一部の領域において互いに連動するズーム光学系
    であることを特徴とする請求項1記載の疑似ズームカメ
    ラ。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の疑似ズームカメラで使
    用されたフィルムカートリッジから写真プリントを得る
    システムであって、 現像処理がなされた前記写真フィルムから、拡縮率を変
    更自在にして記録材料の所定の画像形成域に撮影像をプ
    リントするプリント手段と、 前記フィルムカートリッジの情報記憶手段に書き込まれ
    た前記像範囲比を示す情報を読み取る読取手段と、 前記プリント手段によるプリント拡縮率を、前記撮影レ
    ンズ光学系による撮影像がほぼ過不足無く前記画像形成
    域にプリントされる通常値に、前記読取手段が読み取っ
    た像範囲比を乗じた値に設定する拡縮率制御手段とを有
    することを特徴とする写真プリントシステム。
  12. 【請求項12】 前記プリント手段が、 現像処理がなされた前記写真フィルムに形成されたフィ
    ルム像を読み取って画像信号を得るフィルム像読取手段
    と、 前記画像信号に基づいて記録材料に前記フィルム像を記
    録するプリント像出力手段と、 前記画像信号に対して信号処理を施して、前記プリント
    像出力手段によるプリント像出力倍率を変更させる信号
    処理手段とからなることを特徴とする請求項11記載の
    写真プリントシステム。
  13. 【請求項13】 前記プリント手段が、 現像処理がなされた前記写真フィルムを保持するフィル
    ム保持手段と、 この写真フィルムに形成されているフィルム像を感光性
    記録材料に投影する投影光学系と、 この投影光学系、前記フィルム保持手段および前記感光
    性記録材料のうちの少なくとも2つの相対位置関係を変
    えることにより、フィルム像の投影倍率を変更する手段
    とからなることを特徴とする請求項11記載の写真プリ
    ントシステム。
JP10044123A 1998-02-25 1998-02-25 疑似ズームカメラおよび写真プリントシステム Withdrawn JPH11242259A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10044123A JPH11242259A (ja) 1998-02-25 1998-02-25 疑似ズームカメラおよび写真プリントシステム
CN991055195A CN1218214C (zh) 1998-02-25 1999-02-25 印相系统及其所用的照相机
US09/257,215 US6137957A (en) 1998-02-25 1999-02-25 Photo printing system and camera for the same
US09/656,965 US6295419B1 (en) 1998-02-25 2000-09-07 Photo printing system and camera for the same
US09/907,635 US6334028B1 (en) 1998-02-25 2001-07-19 Photo printing system and camera for the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10044123A JPH11242259A (ja) 1998-02-25 1998-02-25 疑似ズームカメラおよび写真プリントシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11242259A true JPH11242259A (ja) 1999-09-07

Family

ID=12682838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10044123A Withdrawn JPH11242259A (ja) 1998-02-25 1998-02-25 疑似ズームカメラおよび写真プリントシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11242259A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH032738A (ja) オートトリミングカメラ
JP2000059667A (ja) 電子カメラ及び銀塩カメラ
JP2000275723A (ja) カメラ
US6137957A (en) Photo printing system and camera for the same
US5103251A (en) Camera capable of providing a pseudo print format
JPH11242259A (ja) 疑似ズームカメラおよび写真プリントシステム
JP2001051322A (ja) トリミング撮影可能なカメラ
JP3100800B2 (ja) カメラ
JPH11242262A (ja) ズームファインダー
JP2988793B2 (ja) 光学機器
JP2005321832A (ja) カメラの画像表示方法
US20020001465A1 (en) Photo printing system and camera for the same
JP2000010178A (ja) カメラおよび写真プリントシステム
JPH11242274A (ja) カメラおよび写真プリントシステム
JP3576450B2 (ja) カメラ
JP2000029098A (ja) ズームファインダー
JP3250754B2 (ja) 画面サイズ切換カメラ
JP2540908B2 (ja) カメラの動作制御装置
JPH11242280A (ja) 疑似ズームカメラおよび写真プリントシステム
JPH11242291A (ja) カメラおよび写真プリントシステム
JPH11242264A (ja) ファインダーおよび疑似ズームカメラ並びに写真プリントシステム
JPH11242282A (ja) カメラおよび写真プリントシステム
JPH11125853A (ja) ズームカメラ
JP2001083599A (ja) 銀塩撮影及び電子撮像兼用カメラ
JPH11242263A (ja) ファインダーおよび疑似ズームカメラ並びに写真プリントシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050510