JPH11242187A - 光アイソレータ - Google Patents

光アイソレータ

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JPH11242187A
JPH11242187A JP4583298A JP4583298A JPH11242187A JP H11242187 A JPH11242187 A JP H11242187A JP 4583298 A JP4583298 A JP 4583298A JP 4583298 A JP4583298 A JP 4583298A JP H11242187 A JPH11242187 A JP H11242187A
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JP
Japan
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magnet
polarizer
case
optical isolator
faraday rotator
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JP4583298A
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Inventor
Hiroyuki Horino
浩幸 堀野
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Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造作業、特にファラデー回転子をマグネッ
ト内にセットする作業が容易に行える光アイソレータを
提供することである。 【解決手段】 第1の偏光子と、この第1の偏光子に隣
接して設けられたファラデー回転子と、このファラデー
回転子を挟んで、前記第1の偏光子と対向するよう設け
られた第2の偏光子と、前記ファラデー回転子の周囲に
設けられた環状のマグネットとを具備してなる光アイソ
レータであって、前記マグネットが、環状の第1のマグ
ネット分体および環状の第2のマグネット分体を組み合
わせて構成されてなる光アイソレータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信システムな
どにおいて使用される光アイソレータに関するものであ
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、光通信技術の進
歩は著しいが、この技術を利用した光通信システムにお
いて、特に重要な役割を果たすのが光アイソレータであ
る。光アイソレータは、光伝送路に介在させられた各種
光デバイスからの反射光による雑音の発生を防止するた
めのものであり、バルク型、導波路型およびファイバ型
の3種類に大別できる。このうち導波路型およびファイ
バ型は、現状では研究開発の途上にあり、まだ実用化に
は至っていない。そこで、以下では、バルク型光アイソ
レータの構造について、図4及び図5を用いて簡単に説
明する。なお、図4は従来型光アイソレータの概略構造
を示す縦断面図、図5は同光アイソレータの要部正面図
である。
【0003】図4から判るように従来型の光アイソレー
タは、金属製の大ケース11に収納された、第1の偏光
子12、環状のマグネット13及びファラデー回転子
(ガーネットフィルム)14と、大ケース11と同じく
金属製の小ケース15に収納された第2の偏光子16と
からなる。このうち大ケース11と小ケース15とは、
一方が他方に対して回転可能であるよう嵌合させられて
いる。また、ファラデー回転子14は、図5からも判る
ように、マグネット13の内部にあって、このマグネッ
ト13の内周面に四隅が接着固定されている。
【0004】こうした構造を有する光アイソレータは次
のように機能する(但し、この機能の説明は、光の入射
方向から見た場合についてのものである)。まず、第1
の偏光子12に光が入射すると、この入射した光は、第
1の偏光子12によって、偏光方向が互いに垂直で、か
つ、進行方向が平行でない2本の光ビームに分離し、第
1の偏光子12から出射する。出射した光は、続いてフ
ァラデー回転子14に入射するが、このファラデー回転
子14は、マグネット13の作用により、入射光の偏光
面を、−45度だけ回転させる。つまり、ファラデー回
転子14を通過した後の2本の光ビームの偏光面は、入
射光に対してそれぞれ−45度回転したものとなる。さ
て、この従来型の光アイソレータでは、第2の偏光子1
6の偏光面を、第1の偏光子12の偏光面に対して、−
45度回転させている。よって、順方向から入射した光
は、損失を伴わずに、第2の偏光子16から出射するこ
とになる。
【0005】一方、逆方向すなわち第2の偏光子16側
から光が入射した場合、第1の偏光子12に対して、−
45度回転した偏光面を有する2本の光ビームが、第2
の偏光子16によって選択され、これがファラデー回転
子14に入射する。ところがファラデー回転子14は、
この2本の光ビームを更にそれぞれ、−45度ずつ回転
させる。したがって、第1の偏光子12には、その偏光
面に対して、−90度回転した2本の光ビームが入射す
ることになる。ゆえに、逆方向から入射した光は、入射
光と平行にはならずに、上下に開いた2本の光ビームと
なり、入射側ファイバーには戻らない。つまり、逆方向
から入射した光は、除去されることになる。
【0006】ところで、こうした光アイソレータにおい
ても、改善を要する点がいくつかある。その第一は、製
造作業に関する問題点である。すなわち、図5に示す光
アイソレータの要部は、マグネット13内にファラデー
回転子14を押し込み、その四隅を接着剤によってマグ
ネット13の内周面に固定する処理を経て製造されてい
る。このため、現行サイズのもの(図4におけるDが3
mm程度のもの)でさえ製造作業には、かなりの手間が
かかっている。したがって、光アイソレータのサイズが
現行よりも小さくなると、製造作業は著しく困難にな
る。すなわち、ファラデー回転子14をマグネット13
内に押し込むことは可能であっても、その四隅の接着処
理には多大な困難を伴い、実際上、製作不可能となる。
【0007】更に、上記構造の光アイソレータでは、そ
もそも小型化、特に光が進む方向についての小型化が難
しい。近年、通信機器に対する小型化の要請は、ますま
す強くなってきており、当然ながら、光アイソレータに
関しても一層の小型化、特に光が進む方向についてのサ
イズ縮減が望まれている。しかし、従来構造の光アイソ
レータでは、光が進む方向について、これ以上サイズを
縮減する余地がなく、その実現も不可能に近いと言え
る。
【0008】したがって、本発明が解決しようとする第
1の課題は、製造作業、特にファラデー回転子をマグネ
ット内にセットする作業が容易に行える光アイソレータ
を提供することである。また、本発明が解決しようとす
る第2の課題は、光が進む方向についての小型化が可能
な光アイソレータを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、第1の偏
光子と、この第1の偏光子に隣接して設けられたファラ
デー回転子と、このファラデー回転子を挟んで、前記第
1の偏光子と対向するよう設けられた第2の偏光子と、
前記ファラデー回転子の周囲に設けられた環状のマグネ
ットとを具備してなる光アイソレータであって、前記マ
グネットが、環状の第1のマグネット分体および環状の
第2のマグネット分体を組み合わせて構成されてなるこ
とを特徴とする光アイソレータによって解決される。
【0010】また、上記の課題は、第1のケースと、こ
の第1のケース内に設けられた環状の第1のマグネット
分体と、前記第1のケース内に、前記第1のマグネット
分体に隣接して設けられた第1の偏光子と、前記第1の
ケースに隣接して設けられた第2のケースと、この第2
のケース内に存在し、前記第1のマグネット分体に対し
て設けられた環状の第2のマグネット分体と、前記第2
のケース内に存在し、前記第2のマグネット分体に固定
された第2の偏光子と、前記第1のマグネット分体と前
記第2のマグネット分体とから形成される環状のマグネ
ット内に設けられたファラデー回転子とを具備してなる
ことを特徴とする光アイソレータによって解決される。
【0011】すなわち、本発明では、ファラデー回転子
の周囲にあって、このファラデー回転子が入射光の偏光
面を所定角度だけ回転させるような磁界を発生するマグ
ネットを、互いに分離・結合自在で、かつ、一方が他方
に対して摺動可能な、第1のマグネット分体および第2
のマグネット分体から構成している。したがって、マグ
ネット内にファラデー回転子をセットする作業は、マグ
ネットを第1のマグネット分体および第2のマグネット
分体に分離させた状態で行える。このため、作業性に優
れ、従来型の光アイソレータを製造する場合のような多
大な困難を伴わず、ファラデー回転子をマグネット内に
セットすることが可能である。ゆえに、光アイソレータ
が現行サイズより小型化されても、何ら問題なく、これ
に対応することができる。
【0012】また、本発明では、マグネットを第1のマ
グネット分体および第2のマグネット分体から構成する
と共に、偏光子、特に従来型の光アイソレータにあって
は、マグネットが配された大ケースとは別体の小ケース
内にセットされていた第2の偏光子を、直接、第2のマ
グネット分体に固定している。したがって、従来型の光
アイソレータでは第2の偏光子を受けるために不可欠で
あった小ケースのフランジ状部分の厚みに相当する分だ
け寸法を縮減することができる。つまり、光が進む方向
についての小型化が可能となる。そして、上記手法によ
る光が進む方向についての小型化は、第1の偏光子と第
2の偏光子との間隔がより小さくなることを意味するの
で、偏波面依存性ロス(PDL)が低減され、更に良好
な特性が得られる。
【0013】なお、上記光アイソレータにあっては、第
1のマグネット分体の内周面および第2のマグネット分
体の内周面に、それぞれ環状のフランジを設け、ファラ
デー回転子の縁部が、前記第1のマグネット分体のフラ
ンジと前記第2のマグネット分体のフランジとで挟持さ
れるよう構成してなることが好ましい。すなわち、こう
した構造とすれば、第1のマグネット分体と第2のマグ
ネット分体とでファラデー回転子を挟むだけで、接着剤
を使用しなくとも、それを規定の位置にセットできるよ
うになる。よって、製造作業が一層簡略化される。
【0014】また、上記光アイソレータでは、第1の偏
光子を第1のマグネット分体に固定してなることが好ま
しい。すなわち、第1の偏光子を第1のケースにではな
く、第1のマグネット分体に直接固定すれば、第1のケ
ースに第1の偏光子を受けるためのフランジを形成する
必要がなくなる。したがって、その分だけ第1のケース
のサイズを縮減することが可能である。つまり、光が進
む方向について、一層の小型化を図ることができる。
【0015】更に、本発明の光アイソレータにおいて、
ファラデー回転子の縁部を、第1のマグネット分体のフ
ランジと第2のマグネット分体のフランジとで挟持する
構造のものでは、ファラデー回転子が、がたつかないよ
うにするため、それを第1のマグネット分体または第2
のマグネット分体のいずれか一方に、接着剤などを用い
て固定することが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下で、本発明の一実施形態とし
て説明する光アイソレータは、第1の偏光子と、この第
1の偏光子に隣接して設けられたファラデー回転子と、
このファラデー回転子を挟んで、第1の偏光子と対向す
るよう設けられた第2の偏光子と、ファラデー回転子の
周囲に設けられた環状のマグネットとを具備し、このマ
グネットが、互いに分離・結合自在で、かつ、一方が他
方に対して摺動可能な、環状の第1のマグネット半体
(分体)および環状の第2のマグネット半体(分体)か
ら構成されてなることを特徴とする。更に詳しく言え
ば、本実施形態の光アイソレータは、第1のケースと、
この第1のケース内に設けられた環状の第1のマグネッ
ト半体と、第1のケース内に、第1のマグネット半体に
隣接して設けられた第1の偏光子と、第1のケースに隣
接して設けられた第2のケースと、この第2のケース内
に設けられた、第1のマグネット半体に対して分離・結
合自在で、かつ摺動可能な環状の第2のマグネット半体
と、第2のケース内に存在し、第2のマグネット半体に
固定された第2の偏光子と、第1のマグネット半体と第
2のマグネット半体とを結合させることによって形成さ
れる環状のマグネット内に設けられたファラデー回転子
とを具備してなる。
【0017】なお、本実施形態の光アイソレータでは、
第1のマグネット半体の内周面および第2のマグネット
半体の内周面に、それぞれ環状のフランジを設け、ファ
ラデー回転子の縁部が、第1のマグネット半体のフラン
ジと第2のマグネット半体のフランジとで挟持されるよ
う構成している。また、第1の偏光子については、第1
のマグネット半体に直接固定している。更に、ファラデ
ー回転子についても、第1のマグネット半体に接着固定
している。
【0018】続いて、図1〜図3を用いて本発明の実施
形態を更に詳しく説明する。なお、図1は本実施形態の
光アイソレータの概略構造を示す縦断面図、図2は同光
アイソレータを二体に分離させた状態での縦断面図、図
3は同光アイソレータにおける要部正面図である。本実
施形態の光アイソレータの構造は、図1や図2に示すと
おりであり、特に図2から判るように、本実施形態の光
アイソレータは、二つの部分から構成される。このうち
左側の部分は、第1のケース1と、この第1のケース1
内に設けられた第1のマグネット半体2と、この第1の
マグネット半体2に接着固定された第1の偏光子3と、
この第1の偏光子3と同様、第1のマグネット半体2に
接着固定されたファラデー回転子(ガーネットフィル
ム)4とからなる。一方、右側の部分は、第2のケース
5と、この第2のケース5内に設けられた第2のマグネ
ット半体6と、この第2のマグネット半体6に接着固定
された第2の偏光子7とからなる。つまり、本実施形態
では、ファラデー回転子4が入射光の偏光面を所定角度
だけ回転させるような磁界を発生するマグネットを、互
いに分離・結合自在な、第1のマグネット半体2及び第
2のマグネット半体6から構成している。
【0019】続いて、上記構成要素それぞれを更に詳し
く説明する。上記構成要素のうち、第1のケース1及び
これに隣接する第2のケース5は、ステンレス等の金属
材料から構成されている。但し、本実施形態では、第1
のマグネット半体2を第1のケース1に対して接着固定
しており、また、第2のマグネット半体6についても第
2のケース5に対して接着固定している。
【0020】第1のケース1と第2のケース5とは、一
方が他方に対して回転できるよう嵌合状態となってい
る。すなわち、第1のケース1において第2のケース5
と嵌合する側の開口には、円形の環状壁1aを形成して
いる。また、第2のケース5において第1のケース1と
嵌合する側の開口にも、円形の環状壁5aを形成してい
る。更に、環状壁5aの内径を環状壁1aの外径と等し
くしているので、環状壁1aと環状壁5aとは図1に示
すごとく嵌合する。この嵌合状態では、上述したよう
に、第1のケース1は第2のケース5に対して、あるい
は第2のケース5は第1のケース1に対して回転可能で
ある。
【0021】第1のケース1内に設けられた第1のマグ
ネット半体2は、ファラデー回転子4の固定状態を示す
図3から判るように環状のものである。特に、その内周
面には、環状のフランジ2aが一体的に形成されてい
る。このフランジ2aは、後述するように、第2のマグ
ネット半体6のフランジと共同でファラデー回転子4の
縁部を挟持する役割を果たす。
【0022】第1のケース1内に第1のマグネット半体
2に隣接して設けられた、言い換えれば、第1のマグネ
ット半体2に直接、接着固定された第1の偏光子3は、
ルチル(TiO2 )から構成されてなる、縦断面形状が
クサビ形(正面から見た形状は矩形)の基板の表面に、
反射防止膜を形成して得られたものである(第2の偏光
子7についても同じ)。
【0023】第2のケース5内に設けられた第2のマグ
ネット半体6は、第1のマグネット半体2に対して分離
・結合自在である。この第2のマグネット半体6は、基
本的に、第1のマグネット半体2と同じ形状を有してい
る。すなわち、第2のマグネット半体6も環状のもので
あり、特に、その内周面には、環状のフランジ6aが一
体的に形成されている。このフランジ6aは、上述した
ように、第1のマグネット半体2のフランジ2aと共同
で、ファラデー回転子4の縁部(図3において斜線で示
す角の部分)を挟持する。なお、ファラデー回転子4
は、フランジ2aとフランジ6aとの間に挟み込まれた
状態であるため、そのままでも、第1のマグネット半体
2及び第2のマグネット半体6の結合体(ファラデー回
転子4の周囲にあって、それを収納した格好となってい
る環状のマグネット8)から脱落することはない。しか
し、本実施形態では、ファラデー回転子4のがたつきを
抑えるため、その四隅を第1のマグネット半体2に対し
て接着固定している。なお、第1のマグネット半体2及
び第2のマグネット半体6からなるマグネット8は、第
1の偏光子3側がN極に、第2の偏光子7側がS極にな
っている。
【0024】第2のケース5内に、第2のマグネット半
体6に隣接し、かつ、ファラデー回転子4を挟んで第1
の偏光子3と対向するよう設けられた、すなわち第2の
マグネット半体6に直接、接着固定された第2の偏光子
7についても、基本的に、その形状は第1の偏光子3と
同じである。但し、第1の偏光子3とは、上下が逆にな
った状態で配置されている。なお、第1の偏光子3や第
2の偏光子7、そしてファラデー回転子4の接着には、
エポキシ樹脂を用いている。
【0025】環状のマグネット8に収納された状態で、
第1の偏光子3と第2の偏光子7との間に設けられるフ
ァラデー回転子4は、上述したごとく、第1のマグネッ
ト半体2に接着固定されている。したがって、ファラデ
ー回転子4は、第1の偏光子3と共に回転する。なお、
ここでは、ファラデー回転子4として、ビスマス系ガー
ネット製のものを用いた。
【0026】さて、上記構造の光アイソレータは次のよ
うに機能する(但し、この機能の説明は、光の入射方向
から見た場合についてのものである)。まず、第1の偏
光子3に光が入射すると、この入射した光は、第1の偏
光子3によって、偏光方向が互いに垂直で、かつ、進行
方向が平行でない2本の光ビームに分離し、第1の偏光
子3から出射する。出射した光は、続いてファラデー回
転子4に入射するが、このファラデー回転子4は、マグ
ネット8の作用により、入射光の偏光面を、−45度だ
け回転させる。つまり、ファラデー回転子4を通過した
後の2本の光ビームの偏光面は、入射光に対してそれぞ
れ−45度回転したものとなる。ところで、本実施形態
の光アイソレータでは、第2の偏光子7の偏光面を、第
1の偏光子3の偏光面に対して、−45度回転させてい
る。よって順方向から入射した光は、損失を伴わずに、
第2の偏光子7から出射することになる。
【0027】一方、逆方向すなわち第2の偏光子7側か
ら光が入射した場合、第1の偏光子3に対して、−45
度回転した偏光面を有する2本の光ビームが、第2の偏
光子7によって選択され、これがファラデー回転子4に
入射する。ところがファラデー回転子4は、この2本の
光ビームを更にそれぞれ、−45度ずつ回転させる。し
たがって、第1の偏光子3には、その偏光面に対して、
−90度回転した2本の光ビームが入射することにな
る。ゆえに、逆方向から入射した光は、入射光と平行に
はならずに、上下に開いた2本の光ビームとなり、入射
側ファイバーには戻らない。つまり、逆方向から入射し
た光は除去されることになる。この結果、例えば光通信
システムの伝送路に介在させられた各種光デバイスから
の反射光の影響による雑音の発生は、効果的に抑えられ
る。
【0028】上述したように、本実施形態の光アイソレ
ータでは、ファラデー回転子4の周囲にあって、このフ
ァラデー回転子4が入射光の偏光面を所定角度だけ回転
させるような磁界を発生するマグネット8を、互いに分
離・結合自在な、第1のマグネット半体2及び第2のマ
グネット半体6から構成している。このため、マグネッ
ト8内にファラデー回転子4をセットする作業は、マグ
ネット8を第1のマグネット半体2及び第2のマグネッ
ト半体6に分離させた状態で行える。よって、作業性に
優れ、従来型の光アイソレータを製造する場合のような
多大な困難を伴わず、ファラデー回転子4をマグネット
8内にセットすることができる。
【0029】また、本実施形態では、第1の偏光子3及
び第2の偏光子7を、それぞれ第1のマグネット半体2
及び第2のマグネット半体6に直接、接着固定してい
る。したがって、従来型の光アイソレータでは第2の偏
光子を受けるために不可欠であったフランジ状部分の厚
みに相当する分だけ寸法が縮減されている。つまり、光
が進む方向についての小型化が図られている。
【0030】更に、本実施形態の光アイソレータは、第
1の偏光子3と第2の偏光子7との間隔が小さくなって
いる。このため、従来型のものに比べ偏波面依存性ロス
(PDL)が低減されており、良好な特性が得られる。
なお、ここでは、ファラデー回転子4を第1のマグネッ
ト半体2に接着固定した例を挙げたが、それを第2のマ
グネット半体6に接着固定してもよい。この場合、ファ
ラデー回転子4は第2の偏光子7と共に回転することに
なるが、光アイソレータとしての機能は同じである。
【0031】また、本実施形態では、第1のマグネット
半体2及び第2のマグネット半体6の中央貫通孔(図3
中、9で示す)を円形としたが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。中央貫通孔9の形状を、第1の偏光
子3や第2の偏光子7、ファラデー回転子4の形状に合
わせて角形としてもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明の光アイソレータによれば、製造
作業、特にファラデー回転子をマグネット内にセットす
る作業が容易に行える。また、光が進む方向について、
更に小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の光アイソレータの概略構造を示す
縦断面図
【図2】本実施形態の光アイソレータを二体に分離させ
た状態での縦断面図
【図3】本実施形態の光アイソレータにおける要部正面
【図4】従来型の光アイソレータの概略構造を示す縦断
面図
【図5】従来型の光アイソレータの要部正面図
【符号の説明】
1 第1のケース 1a 第1のケースの環状壁 2 第1のマグネット半体(分体) 2a 第1のマグネット半体のフランジ 3 第1の偏光子 4 ファラデー回転子(ガーネットフィルム) 5 第2のケース 5a 第2のケースの環状壁 6 第2のマグネット半体(分体) 6a 第2のマグネット半体のフランジ 7 第2の偏光子 8 環状のマグネット 9 第2のマグネット半体(第1のマグネット半
体)の中央貫通孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の偏光子と、 この第1の偏光子に隣接して設けられたファラデー回転
    子と、 このファラデー回転子を挟んで、前記第1の偏光子と対
    向するよう設けられた第2の偏光子と、 前記ファラデー回転子の周囲に設けられた環状のマグネ
    ットとを具備してなる光アイソレータであって、 前記マグネットが、環状の第1のマグネット分体および
    環状の第2のマグネット分体を組み合わせて構成されて
    なることを特徴とする光アイソレータ。
  2. 【請求項2】 第1のケースと、 この第1のケース内に設けられた環状の第1のマグネッ
    ト分体と、 前記第1のケース内に、前記第1のマグネット分体に隣
    接して設けられた第1の偏光子と、 前記第1のケースに隣接して設けられた第2のケース
    と、 この第2のケース内に存在し、前記第1のマグネット分
    体に対して設けられた環状の第2のマグネット分体と、 前記第2のケース内に存在し、前記第2のマグネット分
    体に固定された第2の偏光子と、 前記第1のマグネット分体と前記第2のマグネット分体
    とから形成される環状のマグネット内に設けられたファ
    ラデー回転子とを具備してなることを特徴とする光アイ
    ソレータ。
  3. 【請求項3】 第1のマグネット分体の内周面および第
    2のマグネット分体の内周面には、それぞれ環状のフラ
    ンジが設けられてなり、ファラデー回転子の縁部が、前
    記第1のマグネット分体のフランジと前記第2のマグネ
    ット分体のフランジとで挟持されるよう構成されてなる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光アイ
    ソレータ。
  4. 【請求項4】 第1の偏光子が第1のマグネット分体に
    固定されてなることを特徴とする請求項2又は請求項3
    に記載の光アイソレータ。
  5. 【請求項5】 ファラデー回転子を、第1のマグネット
    分体または第2のマグネット分体のいずれか一方に固定
    したことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の光
    アイソレータ。
JP4583298A 1998-02-26 1998-02-26 光アイソレータ Withdrawn JPH11242187A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021028680A (ja) * 2019-08-09 2021-02-25 株式会社エンプラス 光アイソレーター部材および光アイソレーター

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