JPH11242108A - カラーフィルターの製造方法、カラーフィルター、および液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルターの製造方法、カラーフィルター、および液晶表示装置

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JPH11242108A
JPH11242108A JP4251898A JP4251898A JPH11242108A JP H11242108 A JPH11242108 A JP H11242108A JP 4251898 A JP4251898 A JP 4251898A JP 4251898 A JP4251898 A JP 4251898A JP H11242108 A JPH11242108 A JP H11242108A
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JP
Japan
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color filter
colored layer
black matrix
overcoat
liquid crystal
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JP4251898A
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English (en)
Inventor
Masahiro Yoshioka
正裕 吉岡
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のカラーフィルターにおいては、表面の平
坦性が不十分であり、液晶表示装置において、カラーフ
ィルターの表面の凹凸に基づく表示不良が発生する場合
があった。この点を改良し、液晶表示装置の表示不良発
生を防止するのに好適なカラーフィルターの製造方法を
提供する。 【解決手段】少なくとも光透過性基板、ブラックマトリ
クス、3原色からなる着色層、オーバーコートからなる
カラーフィルターの製造方法において、該着色層を研磨
してから該オーバーコートを形成する工程を含むことを
特徴とするカラーフィルターの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルター
の製造方法、カラーフィルター、液晶表示装置に関する
ものであるが、特に、高い平坦性を有するカラーフィル
ターの製造方法、および、該製造方法により製造した平
坦性に優れたカラーフィルター、さらに、該カラーフィ
ルターを使用した液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶素子に色分解用カラーフィル
ターを組み合わせたカラー液晶表示素子が多々提案され
ている。ここで、カラーフィルターとは、光透過性基板
上に形成された赤、緑、青の3原色の画素を一絵素とし
た多数の絵素から構成され、各画素間には、表示コント
ラストを高めるために、一定の幅をもつ遮光領域(ブラ
ックマトリクス)が設けられているものであり、必要に
応じて、オーバーコートや透明電極を配しているものも
ある。オーバーコートには、カラーフィルターの表面を
平坦化する能力(平坦化特性)、下層を構成する光透過
性基板、画素、および、ブラックマトリクスとの接着
性、上層を構成する透明電極などとの接着性、液晶セル
を構成するための封止剤との接着性、画素不純物成分の
遮断性、平滑性、耐光性、耐湿熱性、耐溶剤性、耐薬品
性、耐熱性、および液晶セルを製造する際の基板貼り合
わせ工程における耐圧性、強靱性等の幅広い特性が要求
される。
【0003】とくに、液晶表示装置に、高視野角化、高
速応答化などの高性能化が要求される場合には、カラー
フィルターの平坦性が重要となるため、オーバーコート
の平坦化特性の向上が望まれる。
【0004】このようなオーバーコートとして、従来、
シロキサンポリマー、シリコーンポリイミド、エポキシ
樹脂、アクリル樹脂等が使用されてきた。
【0005】シロキサンポリマーのひとつであるポリア
ルキルシルセスキオキサンとしては、たとえば特開昭6
3−241076号公報、特開平3−126612号公
報、特開平3−188179号公報等に示されるように
広く知られている。また、シリコーンポリイミドについ
ては特開昭61−103927号公報や特開昭63−2
91922号公報等に示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
オーバーコートにおいては、平坦化特性が不十分であ
り、液晶表示装置において、カラーフィルターの表面の
凹凸に基づく表示不良が発生する場合があった。
【0007】本発明はかかる従来技術の欠点を改良し、
液晶表示装置の表示不良発生を防止するのに好適なカラ
ーフィルターの製造方法、および該製造方法により製造
した平坦性に優れたカラーフィルター、該カラーフィル
ターを使用した液晶表示装置を提供せんとすることを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するた
め、本発明は次のような構成をとる。
【0009】本発明のカラーフィルターの製造方法は、
少なくとも光透過性基板、ブラックマトリクス、3原色
からなる着色層、オーバーコートからなるカラーフィル
ターの製造方法において、該着色層を研磨してから該オ
ーバーコートを形成する工程を含むことを特徴とするも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明者は、カラーフィルターの
平坦性を向上させるためには、オーバーコートを塗布す
る前に、着色層を研磨すること、すなわち、着色層の一
部を研磨してからオーバーコートを塗布することが有効
であることを見いだした。
【0011】このことを図1を用いて説明する。
【0012】図1は、本発明のカラーフィルターの断面
図であり、光透過性基板(1)上にパターン状に形成さ
れたブラックマトリクス(2)、該ブラックマトリクス
の存在しない開口部に形成された着色層(3)、およ
び、該着色層上に形成されたオーバーコート(4)から
なるカラーフィルターを示している。ここで、着色層
(2)は、一部、研磨されており、その上にオーバーコ
ートが塗布されているため、平坦性に優れたカラーフィ
ルターが得られている。
【0013】一方、図2は従来のカラーフィルターの断
面図であり、図1と同様の構成のカラーフィルターであ
るが、着色層が研磨されていないため、平坦性は不良で
ある。
【0014】ここで、着色層の研磨する部分は、カラー
フィルターの平坦性を向上するために、開口部における
着色層膜厚の最小値に0.3μmを加えた厚みを越える
部分とすることが好ましい。研磨する部分が、この厚み
より少ないと、カラーフィルターの平坦性が不十分とな
り、また、多いと、研磨精度の問題により、開口部内に
研磨傷などが発生し、液晶表示装置の表示不良の原因と
なる。
【0015】また、研磨する位置については、着色層が
盛り上がる部分であるブラックマトリクスと着色層の重
なった部分とすることが好ましい。
【0016】研磨の方法については、一般にCMP(C
hemical Mechanical Polish
ing)と呼ばれる方法、すなわち、微粒子などの研磨
剤と研磨パッド、研磨布、あるいは、研磨テープなどを
組み合わせた研磨装置を使用した方法により行われる
が、これらに限定されない。
【0017】本発明におけるカラーフィルターは、光透
過性基板上に、ブラックマトリクス、3原色からなる着
色層、および、オーバーコートから構成されたもの、あ
るいは、光透過性基板上に、ブラックマトリクス、3原
色からなる着色層、ブラックマトリクス上の一部に3原
色からなる着色層の積層により形成された複数個のドッ
ト状スペーサー、および、オーバーコートから構成され
たもののことであり、着色層を研磨することにより、良
好な平坦性を得ることができる。
【0018】また、本発明におけるカラーフィルターに
は、オーバーコート上に透明電極が設けられていてもよ
い。
【0019】ここで、光透過性基板は、通常、ガラス基
板が使用される。
【0020】また、ドット状スペーサーは、液晶表示装
置製造工程上のスペーサー散布を不要にするものであ
り、歩留まり向上に大きく寄与する。
【0021】ブラックマトリクスは画素間の遮光領域で
あり、液晶表示装置のコントラスト向上などの役割を果
たすものであるが、微細なパターンからなる金属薄膜よ
り形成されることが多い。金属としては、Cr、Ni、
Alなどが使用される。金属薄膜の形成方法としては、
スパッタ法や真空蒸着法などが広く用いられている。ま
た、微細なパターンについては、金属薄膜上に、フォト
リソグラフィ法によりフォトレジストのパターンを形成
した後、このレジストパターンをエッチングマスクとし
て金属薄膜のエッチングを行うことにより得られる。
【0022】ところが、金属薄膜により形成されたブラ
ックマトリクスは、製造コストが高く、カラーフィルタ
ーそのものの価格を引き上げる原因となっている。さら
に、ブラックマトリクス用金属薄膜として一般的に用い
られているCrは、反射率が高いため、外光の強い場所
ではCrの反射光により表示品位が著しく低下するとい
う問題をもつ。また、ブラックマトリクスの反射率を低
減するために、Crと光透過性基板の間に酸化クロムの
層を設ける方法が提案されているが、製造コストの面か
らみて、好ましくない。
【0023】そのため、ブラックマトリクスとしては、
遮光剤を樹脂中に分散した樹脂ブラックマトリクスを使
用することが好ましい。
【0024】樹脂ブラックマトリクスに使用される遮光
剤としては、カーボンブラックや、酸化チタン、四酸化
鉄などの金属酸化物粉や、金属硫化物粉や、金属粉の他
に、赤、青、緑色の顔料混合物などを用いることができ
る。この中でも、とくにカーボンブラックは、遮光性に
優れており、好ましい。
【0025】遮光剤としてカーボンブラックを使用する
場合、色調を無彩色とするため、カーボンブラックの補
色の顔料を混合することが好ましい。補色用の顔料とし
ては、青色顔料、および、紫色顔料を、それぞれ単独
で、あるいは、両者を混合して使用することができる。
【0026】遮光剤として、カーボンブラックとカーボ
ンブラックに対して補色の顔料を用いた場合には、高い
遮光性を得るために、遮光剤中にしめるカーボンブラッ
クの割合を、50重量%以上にするのが好ましく、より
好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは70重量
%以上である。
【0027】カーボンブラックの補色として使用する代
表的な顔料の例をカラーインデックスナンバーで示す。
青色顔料の例としては、ピグメントブルー15、15:
1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、
21、22、60、64などが挙げられるが、とくにピ
グメントブルー15、15:1、15:2、15:6が
好ましい。紫色顔料の例としては、ピグメントバイオレ
ット19、23、29、31、32、33、36、3
7、39、43、50などが挙げられるが、とくに、ピ
グメントバイオレット23、31、33、43、50が
好ましい。
【0028】これ以外にも、緑色顔料、黄色顔料、オレ
ンジ色顔料なども適宜添加しても構わないが、遮光剤中
にしめる割合としては、10重量%以下が好ましい。こ
れ以上にすると、ブラック・マトリクスの膜厚あたりの
遮光性が低下しやすくなり好ましくない。
【0029】樹脂ブラックマトリクスに使用される樹脂
としては、アクリル系、エポキシ系などの透明樹脂を使
用することができるが、塗膜の耐熱性、耐光性、耐溶剤
性からみて、ポリマーとしては、ポリアミック酸を使用
することが好ましい。
【0030】ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無
水物とジアミンを反応させることにより得ることができ
る。
【0031】ポリアミック酸の合成には、テトラカルボ
ン酸二無水物として、たとえば、脂肪族系または脂環式
系のものを用いることができ、その具体的な例として、
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸
二無水物、1,2,3,5−シクロペンタンテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,4,5−ビシクロヘキセンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキ
サンテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,
5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5
−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−C]フ
ラン−1,3−ジオンなどが挙げられる。また、芳香族
系のものを用いると、耐熱性の良好な膜に変換しうるポ
リアミック酸を得ることができ、その具体的な例とし
て、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,4,9,
10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,
4,4´−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水
物、4,4´−オキシジフタル酸無水物、3,3´,
4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,
2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
3,3”,4,4”−パラターフェニルテトラカルボン
酸二無水物、3,3”,4,4”−メタターフェニルテ
トラカルボン酸二無水物が挙げられる。また、フッ素系
のものを用いると、短波長領域での透明性が良好な膜に
変換しうるポリアミック酸を得ることができ、その具体
的な例として、4,4´−(ヘキサフルオロイソプロピ
リデン)ジフタル酸無水物などが挙げられる。なお、本
発明は、これらに限定されずにテトラカルボン酸二無水
物が1種または2種以上用いられる。
【0032】また、ジアミンとして、たとえば、脂肪族
系または脂環式系のものを用いることができ、その具体
的な例として、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,
4−ジアミノシクロヘキサン、4,4´−ジアミノ−
3,3´−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4´
−ジア。ミノ−3,3´−ジメチルジシクロヘキシルな
どが挙げられる。また、芳香族系のものを用いると、耐
熱性の良好な膜に変換しうるポリアミック酸を得ること
ができ、その具体的な例として、4,4´−ジアミノジ
フェニルエーテル、3,4´−ジアミノジフェニルエー
テル、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´
−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノジフ
ェニルスルホン、3,3´−ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4´−ジアミノジフェニルサルファイド、m−
フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4
−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,
6−ジアミノトルエン、ベンジジン、3,3´−ジメチ
ルベンジジン、3,3´−ジメトキシベンジジン、o−
トリジン、4,4”−ジアミノターフェニル、1,5−
ジアミノナフタレン、3,3´−ジメチル−4,4´−
ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ビス(4−アミ
ノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]エ−テル、ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、
ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ンなどが挙げられる。また、フッ素系のものを用いる
と、短波長領域での透明性が良好な膜に変換しうるポリ
アミック酸を得ることができ、その具体的な例として、
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサフルオロプロパンなどが挙げられる。
【0033】また、ジアミンの一部として、シロキサン
ジアミンを用いると、無機基板との接着性を良好にする
ことができる。シロキサンジアミンは、通常、全ジアミ
ン中の1〜20モル%量用いる。シロキサンジアミンの
量が少なすぎれば接着性向上効果が発揮されにくく、多
すぎれば耐熱性が低下しやすくなる。シロキサンジアミ
ンの具体例としては、ビス−3−(アミノプロピル)テ
トラメチルシロキサンなどが挙げられる。本発明は、こ
れに限定されずにジアミンが1種または2種以上用いら
れる。
【0034】ポリアミック酸の合成は、極性有機溶媒中
でテトラカルボン酸二無水物とジアミンを混合して反応
させることにより行うのが一般的である。この時、ジア
ミンとテトラカルボン酸二無水物の混合比により、得ら
れるポリアミック酸の重合度を調節することができる。
【0035】このほか、テトラカルボン酸ジクロライド
とジアミンを極性有機溶媒中で反応させて、その後、塩
酸と溶媒を除去することによってポリアミック酸を得る
など、ポリアミック酸を得るには種々の方法がある。
【0036】このようにして得られる樹脂ブラックマト
リクスは、遮光性を確保するために、1μm程度の膜厚
が必要である。したがって、樹脂ブラックマトリクスを
使用したカラーフィルターにおいては、樹脂ブラックマ
トリクスの膜厚に基づくカラーフィルター表面段差を低
減し、平坦性を向上させるため、オーバーコートが必要
となる場合がある。このような場合、着色層を研磨して
からオーバーコートを形成することにより、平坦性の良
好なカラーフィルターを得ることができる。
【0037】一方、3原色の着色層については、色素を
樹脂中に分散したものを用いることができる。顔料は3
原色を表すために適当なものを組み合わせて使用するこ
とができる。使用できる色素としては、赤、橙、黄、
緑、青、紫などの顔料や染料が挙げられるが、これらに
限定されない。また、樹脂としては、アクリル系、エポ
キシ系などの透明樹脂を使用することができるが、塗膜
の耐熱性、耐光性、耐溶剤性からみて、ポリマとして
は、ポリアミック酸を使用することが好ましい。
【0038】本発明に用いられるオーバーコートとして
は、オルガノポリシロキサン、シリコーンポリイミド、
エポキシ樹脂、アクリル樹脂などを使用できる。
【0039】また、透明電極は、通常、インジウム・錫
酸化物(ITO)が使用される。透明電極は、液晶を駆
動させるために必要なものであるが、横電界駆動の表示
方式の液晶表示装置では、透明電極はカラーフィルター
側には必要でないため、透明電極を設けないカラーフィ
ルターが使用される。
【0040】本発明の液晶表示装置は、本発明のカラー
フィルターを使用したことを特徴とするものである。本
発明のカラーフィルターを使用することにより、液晶表
示装置においては、カラーフィルター表面の凹凸に基づ
く表示不良の発生を防止することが可能となる。
【0041】
【実施例】以下に、実施例により、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0042】実施例1 以下の工程によりカラーフィルターを作成した。
【0043】(樹脂ブラックマトリクス層の作成)温度
計、乾燥窒素導入口、温水・冷却水による加熱・冷却装
置、および、攪拌装置を付した20Lの反応釜に、γ−
ブチロラクトン 16644.1g、4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル 600.7g(3.0mo
l)、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン 67
0.2g(2.7mol)、ビス−3−(アミノプロピ
ル)テトラメチルシロキサン 74.6g(0.3mo
l)を投入し、釜を30℃に加熱した。30分後、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物 644.4g(2.0mol)、ピロメリット酸
二無水物 641.3g(2.94mol)、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
294.2g(1.0mol)を投入し、釜を58℃
に加熱した。3時間後、無水マレイン酸 11.8g
(0.12mol)を添加し、58℃でさらに1時間加
熱することにより、ポリアミック酸のNMP溶液(A
1)を得た。
【0044】カーボンブラック 4.6g、ポリアミッ
ク酸溶液(A1) 24.0g、N−メチルピロリドン
61.4gをガラスビーズ 90gとともにホモジナ
イザーを用い、7000rpmで30分間分散処理後、
ガラスビーズを濾過により除去し、カーボンブラックミ
ルベースを得た。
【0045】また、ピグメントブルー15:6 2.2
g、ポリアミック酸溶液(A1)24.0g、N−メチ
ルピロリドン 63.8gをガラスビーズ 90gとと
もにホモジナイザーを用い、7000rpmで30分間
分散処理後、ガラスビーズを濾過により除去し、青顔料
ミルベースを得た。
【0046】得られた両ミルベースを全量混合すること
により、樹脂ブラックマトリクス用ペーストを得た。
【0047】樹脂ブラックマトリクス用ぺーストを無ア
ルカリガラス基板(厚さ0.7mm)上にスピンコート
し、50℃で10分間、90℃で10分間、110℃で
20分間オーブンを用いて空気中で加熱乾燥して、膜厚
1.3μmのポリイミド前駆体着色膜を得た。この膜上
にポジ型フォトレジスト(東京応化社製OFPR−80
0)を塗布し、80℃で20分間加熱乾燥して膜厚1μ
mのレジスト膜を得た。キャノン社製紫外線露光機PL
A−501Fを用い、クロム製のフォトマスクを介し
て、波長365nmでの強度が50mJ/cm2の紫外
線を照射した。露光後、テトラメチルアンモニウムハイ
ドロオキサイドの2.38wt%の水溶液からなる現像
液に浸漬し、フォトレジストおよびポリイミド前駆体着
色被膜の現像を同時に行った。エッチング後、不要とな
ったフォトレジスト層をメチルセロソルブアセテートで
剥離した。さらにこのようにして得られたポリイミド前
駆体着色被膜を窒素雰囲気中で300℃で30分間熱処
理し、膜厚1.0μmのポリイミド着色パターン被膜を
得た。
【0048】(着色層の作成)次に、赤、緑、青の顔料
として、それぞれ、ピグメントレッド177、ピグメン
トグリーン36、ピグメントブルー15:6を用意し、
ポリアミック酸溶液(A1)と混合分散し、赤、青、緑
の3種類の着色ペーストを得た。
【0049】得られた赤ペーストを樹脂ブラックマトリ
クス基板上にスピンコートし、50℃で10分間、90
℃で10分間、110℃で20分間オーブンを用いて空
気中で加熱乾燥して、開口部での最小膜厚が1.2μm
のポリイミド前駆体着色膜を得た。この膜上にポジ型フ
ォトレジスト(東京応化社製OFPR−800)を塗布
し、80℃で20分間加熱乾燥して膜厚1.1μmのレ
ジスト膜を得た。キャノン社製紫外線露光機PLA−5
01Fを用い、クロム製のフォトマスクを介して、波長
365nmでの強度が50mJ/cm2の紫外線を照射
した。露光後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキ
サイドの2.38wt%の水溶液からなる現像液に浸漬
し、フォトレジストおよびポリイミド前駆体着色被膜の
現像を同時に行った。エッチング後、不要となったフォ
トレジスト層をメチルセロソルブアセテートで剥離し
た。さらに、このようにして得られたポリイミド前駆体
着色被膜を窒素雰囲気中で300℃で30分間熱処理
し、開口部の最小膜厚が1.0μmのストライプ状のポ
リイミド赤色パターン被膜を得た。
【0050】その後、同様にして、緑ペースト、青ペー
ストのパターンを形成し、赤、緑、青の3原色を有する
カラーフィルターを得た。
【0051】(着色層の研磨)着色層をシリカ微粒子と
研磨布からなる研磨装置により研磨した。その結果、開
口部の着色層の最小膜厚(1.0μm)に0.2μmを
加えた値、すなわち、1.2μmより高い部分の着色層
は、研磨された。
【0052】(オーバーコート層の作成)γ−アミノプ
ロピルメチルジエトキシシラン 191.5gを3−メ
チル−3−メトキシブタノール 414.7gおよびγ
−ブチロラクトン 414.7gの混合液に加えて、3
0℃攪拌下に無水ナジック酸 164.0gを添加し
た。そのまま2時間攪拌し、ポリナジックイミドシロキ
サン前駆体溶液を得た。
【0053】得られたポリナジックイミドシロキサン前
駆体溶液を前記カラーフィルターにスピンコートし、1
00℃で5分、250℃で30分加熱することにより、
厚さ1μmのオーバーコートとした。
【0054】東京精密(製)サーフコム1500Aを用
いて、得られたカラーフィルターの表面形状を観察した
結果、カラーフィルターの面内における段差は、0.0
5μmであった。
【0055】(液晶表示装置の作成)さらに、得られた
カラーフィルターを中性洗剤で洗浄した後、ポリイミド
樹脂からなる配向膜を印刷法により塗布し、ホットプレ
ートで250℃、10分間加熱した。膜厚は0.07μ
mであった。この後、カラーフィルター基板をラビング
処理し、シール剤をディスペンス法により塗布、ホット
プレートで90℃、10分間加熱した。
【0056】一方、ガラス上に横電界駆動用のTFTア
レイを形成した基板も同様に洗浄した後、配向膜を塗
布、加熱する。その後、直径5.5μmの球状スペーサ
ーを散布し、前記カラーフィルター基板と重ね合わせ、
オーブン中で加圧しながら160℃で90分間加熱し
て、シール剤を硬化させる。このセルを120℃、1
3.3Paで4時間、続いて、窒素中で0.5時間放置
した後に、再度真空下において液晶注入を行った。液晶
注入は、セルをチャンバーに入れて、室温で13.3P
aまで減圧した後、液晶注入口を液晶に漬けて、窒素を
用いて常圧に戻すことにより行った。液晶注入後、紫外
線硬化樹脂により、液晶注入口を封口した。次に、偏光
板をセルの2枚のガラス基板の外側に貼り付け、セルを
完成させた。さらに、得られたセルをモジュール化し
て、横電界駆動の液晶表示装置を完成させた。得られた
液晶表示装置を観察した結果、表示不良はないことがわ
かった。
【0057】比較例1 着色層を研磨しないこと以外は、実施例1と同様にして
カラーフィルターを作成した。
【0058】実施例1と同様にして、表面形状を観察し
た結果、段差は0.30μmであった。
【0059】また、得られたカラーフィルターを使用し
て、実施例1と同様にして横電界駆動の液晶表示装置を
作成したが、色ムラなどの表示不良が認められた。
【0060】実施例2 実施例1で得られたカラーフィルターに以下の工程で透
明電極を付与した。
【0061】(透明電極層の作成)スパッタリング法に
より、オーバーコート上にITOを製膜したところ、膜
厚が1400オングストロームで、表面抵抗が15Ω/
□のITOが得られた。
【0062】得られたカラーフィルターについて、実施
例1と同様にして、表面形状を観察した結果、段差は
0.07μmであった。
【0063】また、得られたカラーフィルターを使用し
て、縦電界駆動用のTFT基板を使用した以外、実施例
1と同様の手順により、縦電界駆動の液晶表示装置を作
成したが、表示不良はなかった。
【0064】実施例3 実施例1と同様にしてカラーフィルターを作成する際
に、着色層の膜厚をすべて1.8μmとし、さらに、各
着色層の形成と同時に樹脂ブラックマトリクス上にスペ
ーサーを形成したカラーフィルターを作成した。なお、
形成したスペーサーは3原色が積層された形態をとって
いる。
【0065】得られたカラーフィルターについて、実施
例1と同様にして、表面形状を観察した結果、段差は
0.03μmであった。
【0066】また、得られたカラーフィルターを使用し
て、スペーサーの散布を取り止める以外、実施例1と同
様の手順により、横電界駆動の液晶表示装置を作成した
が、表示不良はなかった。
【0067】
【発明の効果】本発明は上述のごとく構成したので、カ
ラーフィルター表面の平坦性を向上させることが可能と
なるカラーフィルターの製造方法を提供することができ
る。また、本発明のカラーフィルターの製造方法により
製造したカラーフィルターを使用することにより、液晶
表示装置における、カラーフィルター表面の凹凸に基づ
く表示不良の発生を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルターの断面図である。
【図2】従来のカラーフィルターの断面図である。
【符号の説明】
1:光透過性基板 2:ブラックマトリクス 3:着色層 4:オーバーコート

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも光透過性基板、ブラックマトリ
    クス、3原色からなる着色層、オーバーコートからなる
    カラーフィルターの製造方法において、該着色層を研磨
    してから該オーバーコートを形成する工程を含むことを
    特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  2. 【請求項2】開口部における着色層膜厚の最小値に0.
    3μmを加えた厚みを越える部分の着色層を研磨するこ
    とを特徴とする請求項1記載のカラーフィルターの製造
    方法。
  3. 【請求項3】ブラックマトリクスと着色層の重なった部
    分の着色層を研磨することを特徴とする請求項1または
    2記載のカラーフィルターの製造方法。
  4. 【請求項4】ブラックマトリクス上の一部に3原色から
    なる着色層の積層により形成された複数個のドット状ス
    ペーサーを有することを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載のカラーフィルターの製造方法。
  5. 【請求項5】透明電極層がオーバーコート上に設けられ
    たことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカ
    ラーフィルターの製造方法。
  6. 【請求項6】ブラックマトリクスが、遮光剤を樹脂中に
    分散したものであることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載のカラーフィルターの製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のカラーフ
    ィルターを製造方法により製造したことを特徴とするカ
    ラーフィルター。
  8. 【請求項8】請求項7記載のカラーフィルターを使用し
    たことを特徴とする液晶表示装置。
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