JPH11241949A - 反射特性測定装置 - Google Patents

反射特性測定装置

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JPH11241949A
JPH11241949A JP10220606A JP22060698A JPH11241949A JP H11241949 A JPH11241949 A JP H11241949A JP 10220606 A JP10220606 A JP 10220606A JP 22060698 A JP22060698 A JP 22060698A JP H11241949 A JPH11241949 A JP H11241949A
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reflection characteristic
reflection
light receiving
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JP10220606A
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Kenji Imura
健二 井村
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Minolta Co Ltd
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/47Scattering, i.e. diffuse reflection
    • G01N21/4738Diffuse reflection, e.g. also for testing fluids, fibrous materials
    • G01N21/474Details of optical heads therefor, e.g. using optical fibres

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 積分球の劣化による反射特性の変化を白色校
正により容易に補正可能にする。 【解決手段】 第1の照明手段10により積分球1の内
壁1aの広い直接照明域5に向けて光束を導き、試料3
をほぼ一様に拡散照明し、第2の照明手段20により直
接照明域4に向けて光束を導き、試料3を鏡面反射を強
調するような拡散照明光によって照明する。係数演算手
段54により、積分球1が劣化する前に、第1、第2の
反射特性w1,w2が既知の白色標準試料を測定して、比
例係数Cを求めておき、積分球1の劣化後、同じ標準試
料を再度測定して第1、第2の補正係数A1,A2を求め
る。補正反射特性演算手段55により、第1の補正係数
1を用いて第1の反射特性を補正し、第2の補正係数
2を用いて第2の反射特性を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積分球を用いた分
光測色計等に適用されるもので、試料の反射特性を測定
する反射特性測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、試料の反射特性の測定は、照明
系と受光系の光学的条件(ジオメトリ)によって大きい影
響を受ける。従って、分光測色計等の反射特性測定装置
の多くは、CIE(国際照明委員会)が推奨する45/0(45
°照明、垂直受光)、0/45(垂直照明、45°受光)や、d
/0(拡散照明、垂直受光)、0/d(垂直照明、拡散受光)
のいずれかのジオメトリを採用している。
【0003】従来、それらの内でもd/0の一種であるd
/8(拡散照明、8°受光)ジオメトリは、試料表面の構造
に影響されず安定性が高い鏡面反射成分を含む(Specula
r Component Included)反射特性(以下「SCI反射特
性」という。)と、目視に近い鏡面反射成分を除去した
(Specular Component Excluded)反射特性(以下「SC
E反射特性」という。)の双方の測定が可能であること
から、広く用いられている。
【0004】従来、d/8ジオメトリでのSCI反射特性
及びSCE反射特性の測定には、鏡面反射の光源となる
積分球の内壁部分に機械的に開閉可能なトラップを設
け、閉じた状態でSCI反射特性、開いた状態でSCE
反射特性の測定をする方式が主流であった。
【0005】一方、特開平9−61243号公報には、
異なる配光の2種の照明光で試料を照明する積分球を用
いることによって、機械的な駆動部分をなくした反射特
性測定装置が開示されている。
【0006】図5、図6は上記特開平9−61243号
公報記載の反射特性測定装置の概略構成図である。図5
は、第1の照明手段10が発光したときの照明光の配光
を示し、図中、照明光I1d,I1d'は、劣化前及び劣化
後の積分球1による試料面における拡散照明光で、照明
光M1d,M1d'は、劣化前及び劣化後の積分球1による
参照用光ファイバ41の入射端における拡散照明光であ
る。
【0007】図6は、第2の照明手段20が発光したと
きの照明光の配光を示し、図中、照明光I2d,I2d'
は、劣化前及び劣化後の積分球1による試料面における
拡散照明成分、照明光I2s,I2s'は、同位置における
鏡面反射照明成分で、照明光M2d,M2d'は、劣化前及
び劣化後の積分球1による参照用光ファイバ41の入射
端における拡散照明成分、照明光M2s,M2s'は、同位
置における鏡面反射照明成分である。
【0008】この反射特性測定装置では、第1の照明手
段10による照明光I1が照明光M1と、第2の照明手段
20による照明光I2が照明光M2と、それぞれ比例関係
にある。参照用光ファイバ41は、図略の参照用分光手
段に接続されており、照明光I1が照明光M1によりモニ
タされ、照明光I2が照明光M2によりモニタされる、い
わゆるデュアルビームシステムを構成している。但し、
1=I1d,M1=M1d,I2=I2d+I2s,M2=M2d
2sである。
【0009】この反射特性測定装置において、積分球1
は、試料用開口2と、光源用開口16,26と、受光用
開口31とを有し、その内壁1aは硫酸バリウムなど高
拡散性、高反射率の材料が塗布されている。
【0010】第1の照明手段10の光源11からの光束
は、最初に積分球1の内壁1aの広い直接照明域5を照
明し、多重反射された後、試料3を照明する。一方、第
2の照明手段20の光源21からの光束は、積分球1の
内壁1aの内で、試料面の法線2aに関して受光光学系
32の方向と対称な方向の直接照明域4を最初に照明す
る。
【0011】従って、第1の照明手段10は、試料用開
口2に配置された試料3及び参照用光ファイバ41の入
射端をほぼ一様に拡散照明し、第2の照明手段20は、
各位置を特定の方向を強調して照明することになるの
で、第1の照明手段10と第2の照明手段20とは、各
位置を異なる配光で照明することとなる。
【0012】そして、試料3は、図5に示すように、第
1の照明手段10からの拡散照明光I1dによって照明さ
れ、受光光学系32を介して図略の試料用分光手段及び
処理手段により第1の反射特性r1が求められる。
【0013】また、試料3は、図6に示すように、第2
の照明手段20により、拡散照明成分I2dに、受光光学
系32への鏡面反射光の入射光となる鏡面反射照明成分
2sが加えられた照明光(I2d+I2s)によって照明
され、受光光学系32を介して試料用分光手段及び処理
手段により第2の反射特性r2が求められる。
【0014】更に、処理手段によって、下記数1に示す
ように、第1、第2の反射特性r1,r2を鏡面反射込み
重み係数p1,p2を用いて線形結合してSCI反射特性
iが求められ、鏡面反射除去重み係数q1,q2を用い
て線形結合してSCE反射特性reが求められる。
【0015】
【数1】ri=p1・r1+p2・r2e=q1・r1+q2・r2
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平9−612
43号公報記載の反射特性測定装置において、積分球1
が汚れや経時変化によって劣化し、内壁1aの反射率が
低下した場合でも、測定データを補正する手段を備える
ことによって、高精度の測定を継続して行うことができ
る。
【0017】一般に、このような積分球の劣化に対する
補正は、測定前に行われるいわゆる白色校正によるもの
が考えられる。すなわち、反射特性wが既知の白色標準
試料を劣化した積分球を用いて測定したときの反射特性
をw'とし、その劣化した積分球を用いて任意の試料を
測定したときの反射特性をr'とすると、その試料の真
の反射特性rを、
【0018】
【数2】r=(w/w')・r' によって求める。
【0019】しかし、特開平9−61243号公報記載
の反射特性測定装置における第2の照明手段20による
反射特性r2は、このような白色校正により補正するこ
とができない。その理由を以下に説明する。
【0020】まず、図5を用いて第1の照明手段10が
発光したときについて説明する。このとき、受光光学系
32に入射する光束S1は、照明光I1の試料3による拡
散反射成分と鏡面反射成分との和になるので、試料3の
拡散反射特性をrd、鏡面反射特性をrsとすると、I1
=I1dであるので、
【0021】
【数3】 S1=K・I1(rd+rs) =K・I1d(rd+rs) と表される。ここで、Kは半空間に反射される反射光の
内で受光光学系32に入射する光束の割合で、受光光学
系32の構成によって決まる定数である。
【0022】従って、このときの第1の反射特性r
1は、M1=M1dであるので、
【0023】
【数4】 r1=C1・(S1/M1) =C1・K・I1d(rd+rs)/M1d と表される。但し、C1は比例係数である。
【0024】ここで、積分球1の劣化によって、拡散照
明光I1d,M1dがそれぞれas,am(as,am≪1)だけ
低下し、下記数5に示すように、それぞれ拡散照明光I
1d',M1d'に変化したとする。
【0025】
【数5】I1d'=I1d(1−as) M1d'=M1d(1−am) このとき、数4、数5より、変化後の第1の反射特性r
1'は、
【0026】
【数6】 r1'=C1・K・I1d'(rd+rs)/M1d' =C1・K・I1d・(1−as)(rd+rs)/[M1d・(1−am)] =r1・(1−as)/(1−am) と表わされる。
【0027】従って、
【0028】
【数7】r1=A1・r1' となる。但し、A1は第1の補正係数で、A1=(1−
m)/(1−as)である。
【0029】積分球1の拡散性が良好であれば、as
mであるので、 A1=(1−am)/(1−as)≒1 となることから、 r1≒r1' となる。
【0030】一方、積分球1及び他の構成要素が劣化し
て、A1≠1、すなわちr1≠r1'となる場合には、上記
数2に示す白色校正を行い、劣化前後の反射特性w1
1'の関係から、第1の補正係数A1=w1/w1'を求め
ることができ、これによって、第1の反射特性r1'を補
正することができる。
【0031】次に、図6を用いて第2の照明手段20が
発光したときについて説明する。このとき、上述したよ
うに、第2の照明手段20による照明光I2,M2は、
【0032】
【数8】I2=I2d+I2s M2=M2d+M2s と表わされる。
【0033】従って、受光光学系32に入射する光束S
2は、照明光I2dの試料3による拡散反射成分と鏡面反
射成分による項と、照明光I2sの試料3による拡散反射
成分と鏡面反射成分による項との和になるので、
【0034】
【数9】S2=K・I2d(rd+rs)+I2s(K・rd+rs) と表される。ここで、rd,rs,Kは、上述したよう
に、それぞれ試料3の拡散反射特性、鏡面反射特性、半
空間に反射される反射光の内で受光光学系32に入射す
る光束の割合である。
【0035】従って、このときの第2の反射特性r
2は、
【0036】
【数10】 r2=C2・(S2/M2) =C2・[K・I2d(rd+rs)+I2s(K・rd+rs)]/M2 と表わされる。但し、C2は比例係数である。
【0037】積分球1の劣化によって、照明光I2,M2
の拡散照明成分I2d,M2dが、それぞれas,am(as
m≪1)だけ低下し、照明光I2d',M2d'に変化したと
すると、
【0038】
【数11】I2d'=I2d(1−as) M2d'=M2d(1−am) と表わされる。
【0039】ここで、照明光I2,M2の拡散照明成分I
2d,M2dは、積分球1の内壁1aで多重反射された後、
試料3及び参照用光ファイバ41を照明するのに対し、
鏡面反射照明成分I2s,M2sは、1回だけ反射された
後、試料3及び参照用光ファイバ41を照明する。
【0040】従って、拡散照明成分に対する積分球1の
劣化による反射率低下の影響に比べて、鏡面反射照明成
分に対する影響は極めて小さい。
【0041】そこで、鏡面反射照明成分に対する積分球
1の劣化による反射率低下の影響を無視すると、劣化後
の積分球1によって変化した照明光I2',M2'は、
【0042】
【数12】I2'≒I2d(1−as)+I2s2'≒M2d(1−am)+M2s と表わされる。
【0043】従って、劣化後の第2の反射特性r2'は、
上記数10、数12より、
【0044】
【数13】 r2'≒C2・(S2'/M2') =C2・[K・I2d・(1−as)(rd+rs)+I2s(K・rd+rs)]/[M2d・(1−am)+M2s] と表わされる。
【0045】上記数10、数13に示すように、第2の
照明手段20による照明光では、劣化前後の第2の反射
特性r2,r2'が単純な比例関係にない。従って、上記
数7に示すように劣化前後の第1の反射特性r1,r1'
が比例関係にある第1の照明手段10による照明光のよ
うに、上記数2に示す白色校正を行うことによっては、
劣化による影響を補正することができない。
【0046】上記数12に示すように、積分球1の劣化
による照明光への影響の内で、拡散照明成分への影響と
鏡面反射照明成分への影響とが大きく異なっている。
【0047】これは、積分球1の劣化によって、一般に
は等しくない、第2の照明手段20による照明光の試料
3の表面及び参照用光ファイバ41の入射端における拡
散照明成分と鏡面反射照明成分の相対強度、すなわち照
明光I2dと照明光I2sの相対強度I2d/I2s、及び照明
光M2dと照明光M2sの相対強度M2d/M2sが、それぞれ
変化することを意味する。
【0048】上記特開平9−61243号公報記載の反
射特性測定装置では、上記数1の重み係数p1,p2,q
1,q2は、上記各相対強度が変化しない場合に限り用い
ることができるものである。
【0049】従って、上述したように、積分球の劣化に
より、この相対強度が無視できない程度まで変化した場
合には、これらの重み係数を再度求める必要がある。し
かし、これらの重み係数を求めるには、上記特開平9−
61243号公報に記載されているように、複数の標準
試料を測定する必要があり、それらの標準試料の管理を
含めて相当の手間が必要になる。
【0050】そこで、第2の照明手段20の照明光によ
る積分球劣化後の第2の反射特性r2'を、第1の照明手
段10の照明光による第1の反射特性r1'の場合のよう
に、白色校正のような簡単な方法で、積分球劣化前の重
み係数を用いることができる第2の反射特性r2に補正
可能にすることが望まれる。
【0051】また、第1、第2の照明手段10,20に
よる第1、第2の反射特性の測定に誤差等の悪影響を及
ぼす要因は、積分球1の劣化以外にも、受光光学系32
等の積分球1以外の光学部品などの構成要素の経時劣化
や、温度や湿度等の雰囲気の変化等が考えられる。そこ
で、このような積分球1の劣化以外の要因による第1、
第2の反射特性への影響についても補正可能にすること
が望まれる。
【0052】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
積分球の劣化による反射特性の変化を白色校正により容
易に補正可能にした反射特性測定装置を提供することを
目的とする。
【0053】また、本発明は、積分球の劣化に加えて、
積分球の劣化以外の要因による反射特性の変化を白色校
正により容易に補正可能にした反射特性測定装置を提供
することを目的とする。
【0054】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、第1
の光源用開口、第2の光源用開口、試料用開口及び受光
用開口を有し、上記試料用開口に配置された試料を照明
する積分球と、上記受光用開口に配設され、上記試料か
らの反射光を受光してその光強度に対応する受光データ
を出力する受光手段と、上記第1の光源用開口に配設さ
れ、上記積分球内の所定の領域に向けて光束を導く第1
の照明手段と、上記第2の光源用開口に配設され、上記
試料の表面の法線に関して、上記積分球内の上記受光用
開口の方向と対称な方向の領域に向けて光束を導く第2
の照明手段と、上記第1、第2の照明手段をそれぞれ個
別に発光させ、上記受光手段から上記受光データとして
上記第1の照明手段に対応する第1の受光データ及び上
記第2の照明手段に対応する第2の受光データをそれぞ
れ個別に出力させる測定制御手段と、上記第1の受光デ
ータから上記試料の第1の反射特性を算出するととも
に、上記第2の受光データから上記試料の第2の反射特
性を算出する反射特性演算手段と、反射特性が既知の標
準試料を用いて得られる比例係数及び第1、第2の補正
係数を記憶する係数記憶手段と、下記式に従って上記第
1、第2の反射特性を補正して上記積分球の劣化前の上
記試料の第1、第2の劣化前反射特性を算出する補正反
射特性演算手段とを備えたことを特徴としている。
【0055】r1=A1・r1' r2=r2'−A2・(r2'−C・r1) 又はr2=r2'−A2・(r2'−C・r1') ここに、 r1:上記試料の第1の劣化前反射特性 r2:上記試料の第2の劣化前反射特性 A1:上記第1の補正係数 A2:上記第2の補正係数 C:上記比例係数 r1':上記試料の第1の反射特性 r2':上記試料の第2の反射特性 この構成によれば、積分球の試料用開口に試料が配置さ
れた状態で第1、第2の照明手段が個別に発光する。第
1の照明手段が発光すると、積分球内の所定の領域に向
けて光束が導かれ、試料はほぼ均一な拡散照明光によっ
て照明され、試料からの反射光の光強度に対応する第1
の受光データが出力され、この第1の受光データから試
料の第1の反射特性が算出される。
【0056】また、第2の照明手段が発光すると、試料
の表面の法線に関して、積分球内の受光用開口の方向と
対称な方向の領域に向けて光束が導かれ、試料は鏡面反
射を強調するような配光を有する拡散照明光によって照
明され、試料からの反射光の光強度に対応する第2の受
光データが出力され、この第2の受光データから試料の
第2の反射特性が算出される。
【0057】そして、係数記憶手段に記憶されている比
例係数及び第1、第2の補正係数を用いて、上記式に従
って第1、第2の反射特性が補正されて積分球の劣化前
の試料の第1、第2の劣化前反射特性が算出される。
【0058】これによって、積分球の劣化により反射特
性の測定に影響を及ぼすことが防止され、高精度の反射
特性の測定が継続して行われることとなる。
【0059】また、請求項2の発明は、請求項1記載の
反射特性測定装置において、上記比例係数及び上記第
1、第2の補正係数を算出する係数演算手段を備え、上
記測定制御手段は、積分球の劣化前及び劣化後に反射特
性が既知の標準試料を上記試料用開口に配置した状態で
上記第1、第2の照明手段をそれぞれ個別に発光させ、
上記受光手段から上記受光データとして上記第1の照明
手段に対応する第1の標準受光データ及び上記第2の照
明手段に対応する第2の標準受光データをそれぞれ個別
に出力させるもので、上記反射特性演算手段は、上記第
1の標準受光データから上記標準試料の第1の標準反射
特性を算出するとともに、上記第2の標準受光データか
ら上記標準試料の第2の標準反射特性を算出するもの
で、上記係数演算手段は、上記積分球劣化前の第1、第
2の標準受光データを用いて上記比例係数を算出すると
ともに、上記積分球劣化後の第1、第2の標準反射特性
を用いて上記第1、第2の補正係数を算出するものであ
ることを特徴としている。
【0060】この構成によれば、積分球劣化前に、積分
球の試料用開口に標準試料が配置された状態で第1の照
明手段が発光して第1の標準受光データが出力され、更
に第2の照明手段が発光して第2の標準受光データが出
力される。そして第1、第2の標準受光データを用いて
比例係数が算出される。
【0061】更に、積分球の劣化後、積分球の試料用開
口に標準試料が配置された状態で、第1の照明手段が発
光し、第1の標準受光データが出力され、標準試料の第
1の標準反射特性が算出される。また、第2の照明手段
が発光し、第2の標準受光データが出力され、標準試料
の第2の標準反射特性が算出される。そして、第1、第
2の標準反射特性を用いて第1、第2の補正係数が算出
される。
【0062】これによって、試料の第1、第2の劣化前
反射特性の算出が精度よく行われることとなる。
【0063】また、請求項3の発明は、第1の光源用開
口、第2の光源用開口、試料用開口及び受光用開口を有
し、上記試料用開口に配置された試料を照明する積分球
と、上記受光用開口に配設され、上記試料からの反射光
を受光してその光強度に対応する受光データを出力する
受光手段と、上記第1の光源用開口に配設され、上記積
分球内の所定の領域に向けて光束を導く第1の照明手段
と、上記第2の光源用開口に配設され、上記試料の表面
の法線に関して、上記積分球内の上記受光用開口の方向
と対称な方向の領域に向けて光束を導く第2の照明手段
と、上記第1、第2の照明手段をそれぞれ個別に発光さ
せ、上記受光手段から上記受光データとして上記第1の
照明手段に対応する第1の受光データ及び上記第2の照
明手段に対応する第2の受光データをそれぞれ個別に出
力させる測定制御手段と、上記第1の受光データから上
記試料の第1の反射特性を算出するとともに、上記第2
の受光データから上記試料の第2の反射特性を算出する
反射特性演算手段と、反射特性が既知の標準試料を用い
て得られる比例係数及び第1、第2の補正係数を記憶す
る係数記憶手段と、下記式に従って上記第1、第2の反
射特性を補正して上記試料の第1、第2の劣化前反射特
性を算出する補正反射特性演算手段とを備えたことを特
徴としている。
【0064】r1=A1・r1' r2=A1・{r2'−A2・(r2'−C・r1)} 又はr2=A1・{r2'−A2・(r2'−C・r1')} ここに、 r1:上記試料の第1の劣化前反射特性 r2:上記試料の第2の劣化前反射特性 A1:上記第1の補正係数 A2:上記第2の補正係数 C:上記比例係数 r1':上記試料の第1の反射特性 r2':上記試料の第2の反射特性 この構成によれば、積分球の試料用開口に試料が配置さ
れた状態で第1、第2の照明手段が個別に発光する。第
1の照明手段が発光すると、積分球内の所定の領域に向
けて光束が導かれ、試料はほぼ均一な拡散照明光によっ
て照明され、試料からの反射光の光強度に対応する第1
の受光データが出力され、この第1の受光データから試
料の第1の反射特性が算出される。
【0065】また、第2の照明手段が発光すると、試料
の表面の法線に関して、積分球内の受光用開口の方向と
対称な方向の領域に向けて光束が導かれ、試料は鏡面反
射を強調するような配光を有する拡散照明光によって照
明され、試料からの反射光の光強度に対応する第2の受
光データが出力され、この第2の受光データから試料の
第2の反射特性が算出される。
【0066】そして、係数記憶手段に記憶されている比
例係数及び第1、第2の補正係数を用いて、上記式に従
って第1、第2の反射特性が補正されて、試料の第1、
第2の劣化前反射特性が算出される。これによって、積
分球の劣化に加えて、積分球の劣化以外の要因によって
反射特性の測定に影響を及ぼすことが防止され、高精度
の反射特性の測定が継続して行われることとなる。
【0067】また、請求項4の発明は、請求項3記載の
反射特性測定装置において、上記比例係数及び上記第
1、第2の補正係数を算出する係数演算手段を備え、上
記測定制御手段は、積分球の劣化前及び劣化後に反射特
性が既知の標準試料を上記試料用開口に配置した状態で
上記第1、第2の照明手段をそれぞれ個別に発光させ、
上記受光手段から上記受光データとして、上記第1の照
明手段に対応する第1の標準受光データ及び上記第2の
照明手段に対応する第2の標準受光データをそれぞれ個
別に出力させるもので、上記反射特性演算手段は、上記
第1の標準受光データから上記標準試料の第1の標準反
射特性を算出するとともに、上記第2の標準受光データ
から上記標準試料の第2の標準反射特性を算出するもの
で、上記係数演算手段は、上記積分球劣化前の第1、第
2の標準受光データを用いて上記比例係数を算出すると
ともに、上記積分球劣化後の第1、第2の標準反射特性
を用いて上記第1、第2の補正係数を算出するものであ
ることを特徴としている。
【0068】この構成によれば、積分球劣化前に、積分
球の試料用開口に標準試料が配置された状態で第1の照
明手段が発光して第1の標準受光データが出力され、更
に第2の照明手段が発光して第2の標準受光データが出
力される。そして第1、第2の標準受光データを用いて
比例係数が算出される。
【0069】更に、積分球の劣化後、積分球の試料用開
口に標準試料が配置された状態で、第1の照明手段が発
光し、第1の標準受光データが出力され、標準試料の第
1の標準反射特性が算出される。また、第2の照明手段
が発光し、第2の標準受光データが出力され、標準試料
の第2の標準反射特性が算出される。そして、第1、第
2の標準反射特性を用いて第1、第2の補正係数が算出
される。
【0070】これによって、試料の第1、第2の劣化前
反射特性の算出が精度よく行われることとなる。
【0071】また、請求項5の発明は、請求項1乃至4
のいずれかに記載の反射特性測定装置において、上記第
1、第2の劣化前反射特性を用いて鏡面反射光を含む反
射特性及び鏡面反射光を除去した反射特性を算出する鏡
面特性演算手段を備えたことを特徴としている。
【0072】この構成によれば、第1、第2の劣化前反
射特性を用いて鏡面反射光を含む反射特性及び鏡面反射
光を除去した反射特性が算出されることにより、双方の
反射特性の測定が、継続して高精度に行われることとな
る。
【0073】また、請求項6の発明は、請求項1乃至5
のいずれかに記載の反射特性測定装置において、上記受
光用開口は、上記法線から略8°の方向に穿設され、上
記受光手段は、上記試料からの反射光の内で上記略8°
の方向の成分を受光するものであることを特徴としてい
る。
【0074】この構成によれば、積分球は、試料の表面
の法線から略8°の方向に穿設された受光用開口を有
し、受光手段は、試料からの反射光の内で上記略8°の
方向の成分を受光することにより、照明系及び受光系
が、拡散照明、8°受光の光学的条件に構成され、反射
特性の測定が精度よく行われることとなる。
【0075】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る反射特性測定
装置の一実施形態の構成図である。積分球1は、その内
壁1aに高拡散、高反射率の例えばMgOやBaSO4等の白色
拡散反射塗料が塗布された中空の球である。
【0076】この積分球1は、底部に形成され、測定対
象である試料3を照明するための試料用開口2と、側面
のほぼ中央に形成され、光源11からの光束を入射させ
るための光源用開口16と、試料用開口2の側方に形成
され、光源21からの光束を入射させるための光源用開
口26と、試料3表面の法線2aに対して8°だけ傾斜
した方向に形成され、試料3からの反射光を受光光学系
32に入射させるための受光用開口31とを備えてい
る。
【0077】第1の照明手段10は、光源用開口16の
直後に配置された光源11や発光回路12等から構成さ
れている。光源11は、Xeフラッシュ等が用いられ、
積分球1内に光束を供給して、内壁1aの広い直接照明
域5を最初に照明するものである。発光回路12は、光
源11を発光させるもので、後述する測定制御手段52
により動作が制御される。
【0078】第2の照明手段20は、光源21、発光回
路22、マスク板23、照明光学系24、反射鏡25及
び拡散板27等から構成されている。光源21は、Xe
フラッシュ等が用いられ、積分球1内に光束を供給する
ものである。発光回路22は、光源21を発光させるも
ので、測定制御手段52により動作が制御される。
【0079】拡散板27は、光源21に近接して配置さ
れ、光源21から入射する光束を拡散する半透明板であ
る。マスク板23は、開口23aを有し、光源21から
の光束による照射域を制限するものである。照明光学系
24は、レンズ等からなり、反射鏡25を介して開口2
3aの像を積分球1の内壁1aの直接照明域4に結像す
るものである。
【0080】この直接照明域4は、試料3表面の法線2
aに対して−8°の方向に位置しており、受光用開口3
1とは法線2aに関して対称な位置になるように、第2
の照明手段20が配設されている。
【0081】受光光学系32は、レンズ等からなり、そ
の光軸が試料3表面の法線2aに対して8°だけ傾斜し
た方向に設定されて、拡散照明、8°受光のd/8光学系
を形成しており、試料3からの反射光の内で8°方向の
成分32aを試料用分光手段30の受光面に集束するも
のである。
【0082】試料用分光手段30は、試料3からの反射
光を受光して、その分光強度に対応する受光データを出
力するもので、受光データは後述する制御手段50に送
られる。
【0083】このような構成により、第1の照明手段1
0の光源11が発光すると、積分球1の内壁1aの広い
直接照明域5に向けて光束が導かれた後、内壁1aで多
重反射するため、ほぼ均一な拡散照明光となる。従っ
て、第1の照明手段10により、試料3はあらゆる方向
からほぼ一様に拡散照明されることとなる。
【0084】また、第2の照明手段20の光源21が発
光すると、光源21の光束は拡散板27によって均一化
された後、マスク板23の開口23aを通り、照明光学
系24によって開口23aの像を積分球1の内壁1aの
直接照明域4に形成し、この直接照明域4を最初に照明
する。
【0085】この照明光は直接照明域4で反射した後、
やはり多重反射されるが、この多重反射による拡散照明
光以外に直接照明域4からの反射光が直接試料3を照明
し、試料面で鏡面反射された光束は、受光用開口31を
通って受光光学系32に入射する。従って、第2の照明
手段20により、試料3は拡散照明に加えて鏡面反射を
強調するような配光を有する照明光によって照明される
こととなる。
【0086】積分球1には、更に、参照用光ファイバ4
1が取り付けられている。この参照用光ファイバ41
は、その入射端(以下「参照光入射端」という。)に入
射する積分球1内の照明光の一部を参照用分光手段40
に導くものである。
【0087】上記参照光入射端は、試料3と同様に、第
1の照明手段10により、ほぼ一様に拡散照明され、第
2の照明手段20により、拡散照明に加えて方向性を有
する配光で照明される。
【0088】参照用分光手段40は、参照用光ファイバ
41により導かれる照明光を受光して、その分光強度に
対応する受光データを出力するもので、受光データは制
御手段50に送られて、照明光がモニタされることとな
る。
【0089】制御手段50は、CPUなどからなり、こ
の反射特性測定装置の動作を制御するもので、記憶手段
51と、測定制御手段52と、反射特性演算手段53
と、係数演算手段54と、補正反射特性演算手段55
と、鏡面特性演算手段56とを備えている。
【0090】記憶手段51は、測定のための制御プログ
ラム、SCI反射特性及びSCE反射特性を求めるため
の鏡面反射込み重み係数p1,p2及び鏡面反射除去重み
係数q1,q2、積分球1の劣化を補正するための第1、
第2の補正係数A1,A2や、試料用分光手段30及び参
照用分光手段40から送られる受光データなどを記憶す
るものである。
【0091】測定制御手段52は、発光回路12,22
を介して光源11,21を個別に点灯させることによ
り、第1、第2の照明手段10,20を個別に発光させ
て、試料用分光手段30及び参照用分光手段40から第
1、第2の照明手段10,20に対応する受光データを
それぞれ出力させるものである。
【0092】反射特性演算手段53は、試料用分光手段
30から送られる第1の照明手段10に対応する試料3
からの反射光による受光データと、参照用分光手段40
から送られる第1の照明手段10に対応する参照用照明
光による受光データとから、試料3の第1の反射特性を
算出するものである。
【0093】また、反射特性演算手段53は、試料用分
光手段30から送られる第2の照明手段20に対応する
試料3からの反射光による受光データと、参照用分光手
段40から送られる第2の照明手段20に対応する参照
用照明光による受光データとから、試料3の第2の反射
特性を算出するものである。
【0094】係数演算手段54は、以下の〜の機能
を有する。 第1、第2の反射特性w1,w2が既知の白色標準試料
を用いて、後述する手順に従って、比例係数C1,C2
算出するとともに、C=C2/C1を算出して、この比例
係数Cを記憶手段51に記憶させる。
【0095】第1の反射特性w1が既知の白色標準試
料を測定して得られる測定値w1'を用いて、上記数7を
変形して得られる、
【0096】
【数14】A1=r1/r1'、すなわちA1=w1/w1' によって、第1の補正係数A1を求める。
【0097】後述するように、第1、第2の反射特性
1,w2が既知の白色標準試料を測定し、下記数24又
は数26に従って第2の補正係数A2を求める。 求めた第1、第2の補正係数A1,A2を記憶手段51
に記憶させる。 後述するように、鏡面反射込み重み係数p1,p2及び
鏡面反射除去重み係数q1,q2を求めるとともに、求め
た重み係数を記憶手段51に記憶させる。
【0098】補正反射特性演算手段55は、記憶手段5
1に記憶されている第1の補正係数A1を用いて、上記
数7に従って第1の反射特性を補正するとともに、後述
するように、第2の補正係数A2を用いて、下記数21
又は数22に従って第2の反射特性を補正するものであ
る。
【0099】鏡面特性演算手段56は、補正された第
1、第2の反射特性と、記憶手段51に記憶されている
鏡面反射込み重み係数p1,p2及び鏡面反射除去重み係
数q1,q2とを用いて、上記数1に従って、試料3のS
CI反射特性ri及びSCE反射特性reを求めるもので
ある。
【0100】次に、係数演算手段54による第2の補正
係数A2を求める原理について説明する。ここで、上記
数8〜数12については同様である。
【0101】次いで、第2の照明手段20による照明光
での第2の反射特性r2において、上記数11で示した
拡散照明成分I2d,M2dの積分球劣化による低下分であ
るasとamの差がもたらす誤差は、相対強度I2d/I2s
と相対強度M2d/M2sの差がもたらす誤差に比べて、極
めて小さいと考えられる。そこで、as=am=aとす
る。
【0102】この場合には、上記数8、数12より下記
数15のM2'が得られ、上記数9、数12より下記数1
5のS2'が得られる。
【0103】
【数15】 M2'≒M2d−am・M2d+M2s =M2(1−a・M2d/M2) S2'≒K・I2d'(rd+rs)+I2s(K・rd+rs) =K・I2d(1−a)(rd+rs)+I2s(K・rd+rs) =S2−a・K・I2d(rd+rs) また、上記数10、数15より、
【0104】
【数16】 r2'≒C2・(S2'/M2') =C2・[S2−a・K・I2d(rd+rs)]/[M2(1−a・M2d/M2)] ≒(C2/M2)・(1+a・M2d/M2)[S2−a・K・I2d(rd+rs)] ≒r2+r2・a・M2d/M2−(C2/M2)・a・K・I2d(rd+rs) が得られる。ここで、上記数4を変形すると、
【0105】
【数17】K・(rd+rs)=(r1・M1d)/(C1・I1d) が得られる。上記数17を上記数16に代入すると、
【0106】
【数18】 r2'≒r2+r2・a・M2d/M2−(C2/C1)・a・I2d・(r1・M1d)/(M2・I1d) =r2+r2・a・M2d/M2−r1・a・(C2/C1)(M2d/M2)・(I2d/M2d)(M1d/I1d) が得られる。
【0107】試料面と参照光入射端における拡散照明成
分の相対強度は、第1の照明手段10と第2の照明手段
20とで変化しない、すなわち、
【0108】
【数19】I2d/M2d≒I1d/M1d と考えられる。
【0109】従って、上記数18、数19より、
【0110】
【数20】 r2'≒r2+r2・a・M2d/M2−r1・a・(C2/C1)(M2d/M2) =r2+a・M2d/M2[r2−r1・(C2/C1)] となる。
【0111】この数20において、C=C2/C1,A2
=a・M2d/M2とおくと、
【0112】
【数21】 r2≒r2'−A2・(r2−C・r1) ≒r2'−A2・(r2'−C・r1) となる。
【0113】この数21において、第2項は第1項に比
べて十分小さく、r2をr2'に置き換えても大きな誤差
を与えないとしている。
【0114】なお、上記数21は、下記数22としても
よい。
【0115】
【数22】r2≒r2'−A2・(r2'−C・r1') この数22は、上記数21と同様に第2項は第1項に比
べて十分小さく、r1をr1'に置き換えても大きな誤差
を与えないとしている。
【0116】上記数21又は数22に示すように、劣化
後積分球による第2の照明手段20からの照明光による
第2の反射特性r2'は、上記数4、数10に示す比例係
数、すなわち劣化前の積分球での試料用分光手段30と
参照用分光手段40に入射する光束の比S1/M1,S2
/M2と反射特性r1,r2を結び付ける比例係数C1,C
2の比C=C2/C1を予め求めておくことにより、第2
の補正係数A2によって劣化前の第2の反射特性r2に補
正することができる。
【0117】なお、上記数21を用いる場合には、第2
の反射特性r2'に先立って、第1の反射特性r1'の補正
を行えばよい。
【0118】上記数21を変形すると、
【0119】
【数23】A2≒(r2'−r2)/(r2'−C・r1) となる。
【0120】従って、第2の補正係数A2は、劣化前の
積分球1による第1、第2の反射特性w1,w2が既知の
白色標準試料を劣化後の積分球1で測定し、そのときの
第1、第2の反射特性をw1',w2'とすると、
【0121】
【数24】A2≒(w2'−w2)/(w2'−C・w1) によって、第2の補正係数A2を求めることができる。
【0122】また、上記数22を変形すると、
【0123】
【数25】A2≒(r2'−r2)/(r2'−C・r1') となる。従って、
【0124】
【数26】A2≒(w2'−w2)/(w2'−C・w1') によって、第2の補正係数A2を求めるようにしてもよ
い。
【0125】次に、係数演算手段54による鏡面反射込
み重み係数p1,p2及び鏡面反射除去重み係数q1,q2
を求める原理について説明する。この原理は、上記特開
平9−61243号公報に開示されている原理と同様で
ある。すなわち、SCI反射特性及びSCE反射特性が
既知で、異なる反射特性値、例えば異なる表面状態を有
する2つの標準試料を測定することによって求める。
【0126】ここで、標準試料SaのSCI反射特性を
Rai、SCE反射特性をRaeとし、標準試料SbのS
CI反射特性をRbi、SCE反射特性をRbeとする。
但し、Rai≠Rbi,Rae≠Rbeである。
【0127】標準試料Saを試料用開口2に配置し、第
1の照明手段10及び第2の照明手段20を個別に発光
させて、見かけの第1、第2の反射特性ra1,ra2
得られる。
【0128】また、標準試料Sbを試料用開口2に配置
し、第1の照明手段10及び第2の照明手段20を個別
に発光させて、見かけの第1、第2の反射特性rb1
rb2が得られる。
【0129】これらの値の間には、
【0130】
【数27】Rai=p1・ra1+p2・ra2
【0131】
【数28】Rbi=p1・rb1+p2・rb2
【0132】
【数29】Rae=q1・ra1+q2・ra
【0133】
【数30】Rb=q1・rb1+q2・rb2 の関係がある。
【0134】従って、上記数27、数28の連立方程式
を解くことにより鏡面反射込み重み係数p1,p2を求め
ることができる。また、上記数29、数30の連立方程
式を解くことにより鏡面反射除去重み係数q1,q2を求
めることができる。これらの重み係数p1,p2,q1
2は、その測定装置に固有の値であるので、積分球の
劣化前に1度求めておけばよい。
【0135】次に、図2〜図4のフローチャートを用い
て、種々の場面における本反射特性測定装置の動作手順
について説明する。図2は本反射特性測定装置の製造工
場における校正手順を示すフローチャートである。
【0136】製品となる反射特性測定装置(以下「測定
装置X」という。)と同タイプで予め校正された基準測
定装置を用いて、上記測定装置Xに付属するべき白色標
準試料(以下「白色標準試料X」という。)を試料用開
口2に配置し、第1、第2の照明手段10,20を個別
に発光させて、得られた各受光データを上記測定装置X
の記憶手段51に記憶する(#100)。
【0137】次いで、記憶手段51に記憶された各受光
データから、第1、第2の反射特性w1,w2を算出し
て、記憶手段51に記憶する(#110)。
【0138】次いで、測定装置Xで白色標準試料Xを試
料用開口2に配置し、第1、第2の照明手段10,20
を個別に発光させて、白色標準試料Xからの反射光
1,S2による第1、第2の受光データs1,s2と、参
照用の照明光M1,M2による第1、第2の受光データm
1,m2とを記憶手段51に記憶する(#120)。
【0139】続いて、受光データs1,s2,m1,m2
ら、比例係数C1=w1/(s1/m1),C2=w2/(s2
2)を算出し、C=C2/C1を算出して、この比例係数
Cを記憶手段51に記憶する(#130)。
【0140】続いて、複数の異なる反射特性値を有する
標準試料、例えば上記標準試料Sa,Sbをそれぞれ試
料用開口2に配置し、それぞれ第1、第2の照明手段1
0,20を個別に発光させて、得られた各受光データを
記憶し(#140)、上記数27〜数30に従って、重
み係数p1,p2,q1,q2を求め、記憶手段51に記憶
して(#150)、終了する。ここで求められたデータ
は全て積分球劣化前のデータである。
【0141】図3は測定装置Xを用いた試料測定の前に
測定現場で行われる校正の手順を示すフローチャートで
ある。測定現場では、測定装置Xによる試料3の測定に
先立って、第1、第2の反射特性w1,w2が既知の白色
標準試料Xを試料用開口2に配置し、第1、第2の照明
手段10,20を個別に発光させて、得られる第1、第
2の受光データから第1、第2の反射特性w1',w2'を
求める(#200)。
【0142】次いで、この第1、第2の反射特性w1',
2'は、測定装置Xの積分球1の劣化による影響を受け
ている虞れがあるので、これらと記憶手段51に記憶さ
れている比例係数Cを用いて、上記数14に従って第1
の補正係数A1を求めるとともに、上記数24又は数2
6に従って第2の補正係数A2を求めて記憶手段51に
記憶して(#210)、終了する。
【0143】図4は測定装置Xを用いた試料の測定手順
を示すフローチャートである。測定対象の試料3を試料
用開口2に配置した状態で、第1、第2の照明手段1
0,20を個別に発光させ、得られる受光データから第
1、第2の反射特性r1',r2'を求める(#300)。
【0144】次いで、この第1、第2の反射特性r1',
2'は、積分球1の劣化による影響を受けている虞れが
あるので、記憶手段51に記憶されている第1、第2の
補正係数A1,A2を用いて、上記数7に従って、劣化前
の第1の反射特性r1の近似値に補正するとともに、上
記数21又は数22に従って、劣化前の第2の反射特性
2の近似値に補正する(#310)。
【0145】次いで、上記数1に従って、記憶されてい
る鏡面反射込み重み係数p1,p2を用いてSCI反射特
性を求めるとともに、鏡面反射除去重み係数q1,q2
用いてSCE反射特性を求めて(#320)、終了す
る。
【0146】このように、本実施形態によれば、第1、
第2の照明手段10,20の照明光による積分球1の劣
化前の第1、第2の反射特性w1,w2が既知の白色標準
試料を測定し、第1、第2の反射特性w1',w2'を求
め、数14によって補正係数A1を求めるとともに、求
められている比例係数Cを用いて上記数24又は数26
によって第2の補正係数A2を求め、この第2の補正係
数A2により試料3の第2の反射特性r2を補正するよう
にしたので、積分球1の劣化、例えば経時変化による反
射率の低下によって測定に悪影響が及ぼされるのを容
易、かつ好適に防止することができ、高精度の測定を継
続して行うことができる。
【0147】また、予め求められ、記憶されている鏡面
反射込み重み係数p1,p2及び鏡面反射除去重み係数q
1,q2と、補正した第1、第2の反射特性r1,r2とを
用いてSCI反射特性及びSCE反射特性を求めること
により、SCI反射特性及びSCE反射特性を継続して
精度よく求めることができる。
【0148】次に、上記実施形態の変形形態について説
明する。この変形形態は、係数演算手段54及び補正反
射特性演算手段55の機能及び動作の点において、先に
説明した実施形態と大きく相違するが、その他の構成に
ついてはほぼ同一である。そこで、以下においては、変
形形態に係る反射特性測定装置がそのような相違点を有
する理由及びその装置の動作を中心に説明する。
【0149】第1、第2の照明手段10,20による第
1、第2の反射特性の測定に誤差等の悪影響を及ぼす要
因は、上述したように、積分球1の劣化に限られず、積
分球1の劣化以外の要因、例えば受光光学系32や参照
用光ファイバ41等の積分球1以外の構成要素の経時劣
化や、温度や湿度等の雰囲気の変化等が考えられる。
【0150】積分球1以外の光学系、例えば受光光学系
32と参照用光ファイバ41との受光効率が相対的に変
化すると、第1の補正係数A1は、A1≠1となる。この
場合でも、第1の反射特性r1'については、上記数14
の白色校正によって第1の補正係数A1を求めることに
よって、上記数7により補正することができる。
【0151】積分球1の劣化は、上述したように、劣化
前の第1、第2の反射特性r1,r2に対してそれぞれ異
なる影響を及ぼす。これに対し、積分球1の劣化以外の
要因は、劣化前の第1、第2の反射特性r1,r2に対し
てそれぞれ同一の影響を及ぼすと考えられるので、この
影響を考慮した第2の反射特性r2'に対する補正は、上
記数21に代えて、下記数31によって行うことができ
る。
【0152】
【数31】 r2≒A1・{r2'−A2・(r2−C・r1)} ≒A1・{r2'−A2・(r2'−C・r1)} なお、この数31は、上記数21に対する数22と同様
に、下記数32としてもよい。
【0153】
【数32】r2≒A1・{r2'−A2・(r2'−C・r1')} 上記数31を変形すると、
【0154】
【数33】A2≒(r2'−r2/A1)/(r2'−C・r1) となる。
【0155】従って、第2の補正係数A2は、上記数2
4に代えて、下記数34によって求めることができる。
【0156】
【数34】A2≒(w2'−w2/A1)/(w2'−C・w1) また、上記数32を変形すると、
【0157】
【数35】A2≒(r2'−r2/A1)/(r2'−C・r1') となる。従って、
【0158】
【数36】A2≒(w2'−w2/A1)/(w2'−C・w1') によって、第2の補正係数A2を求めるようにしてもよ
い。
【0159】この変形形態における動作について説明す
ると、図3のフローチャートの#210において、上記
数24又は数26に代えて、上記数34又は数36に従
って第2の補正係数A2を求め、図4のフローチャート
の#310において、上記数21又は数22に代えて、
上記数31又は数32に従って劣化前の第2の反射特性
2の近似値に補正する。
【0160】上記実施形態では積分球1の劣化以外の要
因による測定への影響を考慮していないが、この変形形
態によれば、積分球1の劣化に加えて、積分球1の劣化
以外の要因による測定への影響を、上記実施形態と同様
に容易、かつ好適に補正することができる。
【0161】なお、上記実施形態及び変形形態では、第
1、第2の反射特性w1,w2が既知の白色標準試料を用
いているが、本発明は、これに限られず、例えば、特定
の波長における第1、第2の反射特性が既知の標準試料
を用いてもよい。この形態によれば、その特定波長にお
ける各反射特性について、上記実施形態及び変形形態と
それぞれ同様の効果を得ることができる。
【0162】また、上記実施形態及び変形形態では、重
み係数p1,p2,q1,q2を求めるために、2つの標準
試料を測定して連立方程式を導いているが、さらに多く
の標準試料を測定して最小自乗法で最適な重み係数
1,p2,q1,q2を求めるようにしてもよい。また、
SCI反射特性ri及びSCE反射特性reを数1に示す
ように第1、第2の反射特性r1,r2の一次項のみを含
む線形結合としているが、これを二次項若しくは三次項
まで含む線形結合としてもよい。
【0163】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、比例係数及び第1、第2の補正係数を用いて、
下記式に従って第1、第2の反射特性を補正して積分球
の劣化前の試料の第1、第2の劣化前反射特性を算出す
るようにしたので、積分球の劣化により反射特性の測定
に悪影響が及ぼされるのを、容易かつ好適に防止するこ
とができ、これによって高精度の反射特性の測定を継続
して行うことができ、測定装置としての実用性を著しく
向上することができる。
【0164】r1=A1・r1' r2=r2'−A2・(r2'−C・r1) 又はr2=r2'−A2・(r2'−C・r1') ここに、 r1:上記試料の第1の劣化前反射特性 r2:上記試料の第2の劣化前反射特性 A1:上記第1の補正係数 A2:上記第2の補正係数 C:上記比例係数 r1':上記試料の第1の反射特性 r2':上記試料の第2の反射特性 また、請求項2の発明によれば、標準試料を用いて比例
係数及び第1、第2の補正係数を算出することにより、
試料の第1、第2の劣化前反射特性の算出を精度よく、
かつ容易に行うことができる。
【0165】また、請求項3の発明によれば、比例係数
及び第1、第2の補正係数を用いて、下記式に従って第
1、第2の反射特性を補正して試料の第1、第2の劣化
前反射特性を算出するようにしたので、積分球の劣化に
加えて、積分球の劣化以外の要因により反射特性の測定
に悪影響が及ぼされるのを、容易かつ好適に防止するこ
とができ、これによって高精度の反射特性の測定を継続
して行うことができ、測定装置としての実用性を著しく
向上することができる。
【0166】r1=A1・r1' r2=A1・{r2'−A2・(r2'−C・r1)} 又はr2=A1・{r2'−A2・(r2'−C・r1')} ここに、 r1:上記試料の第1の劣化前反射特性 r2:上記試料の第2の劣化前反射特性 A1:上記第1の補正係数 A2:上記第2の補正係数 C:上記比例係数 r1':上記試料の第1の反射特性 r2':上記試料の第2の反射特性 また、請求項4の発明によれば、標準試料を用いて比例
係数及び第1、第2の補正係数を算出することにより、
試料の第1、第2の劣化前反射特性の算出を精度よく、
かつ容易に行うことができる。
【0167】また、請求項5の発明によれば、第1、第
2の劣化前反射特性を用いて鏡面反射光を含む反射特性
及び鏡面反射光を除去した反射特性を算出することによ
り、双方の反射特性の測定を、継続して高精度に行うこ
とができる。
【0168】また、請求項6の発明によれば、積分球
は、試料の表面の法線から略8°の方向に穿設された受
光用開口を有し、受光手段は、試料からの反射光の内で
上記略8°の方向の成分を受光することにより、照明系
及び受光系を一般的に採用されている拡散照明、8°受
光の光学的条件に構成することができ、反射特性の測定
を精度よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射特性測定装置の一実施形態の
構成図である。
【図2】この反射特性測定装置の製造工場における校正
手順を示すフローチャートである。
【図3】測定装置Xを用いた試料測定の前に測定現場で
行われる校正の手順を示すフローチャートである。
【図4】測定装置Xを用いた試料の測定手順を示すフロ
ーチャートである。
【図5】従来の反射特性測定装置の概略構成図で、第1
の照明手段による試料面及び参照光入射端での照明光の
配光及びその積分球劣化による照明光の配光の変化を示
している。
【図6】従来の反射特性測定装置の概略構成図で、第2
の照明手段による試料面及び参照光入射端での照明光の
配光及びその積分球劣化による照明光の配光の変化を示
している。
【符号の説明】
1 積分球 1a 内壁 2 試料用開口 3 試料 4 第2の照明手段の直接照明域 5 第1の照明手段の直接照明域 10 第1の照明手段 11,21 光源 12,22 発光回路 16,26 光源用開口 20 第2の照明手段 23 マスク板 24 照明光学系 25 反射鏡 27 拡散板 30 試料用分光手段 31 受光用開口 32 受光光学系 32a 受光光束 40 参照用分光手段 41 参照用光ファイバ 50 制御手段 51 記憶手段 52 測定制御手段 53 反射特性演算手段 54 係数演算手段 55 補正反射特性演算手段 56 鏡面特性演算手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の光源用開口、第2の光源用開口、
    試料用開口及び受光用開口を有し、上記試料用開口に配
    置された試料を照明する積分球と、 上記受光用開口に配設され、上記試料からの反射光を受
    光してその光強度に対応する受光データを出力する受光
    手段と、 上記第1の光源用開口に配設され、上記積分球内の所定
    の領域に向けて光束を導く第1の照明手段と、 上記第2の光源用開口に配設され、上記試料の表面の法
    線に関して、上記積分球内の上記受光用開口の方向と対
    称な方向の領域に向けて光束を導く第2の照明手段と、 上記第1、第2の照明手段をそれぞれ個別に発光させ、
    上記受光手段から上記受光データとして上記第1の照明
    手段に対応する第1の受光データ及び上記第2の照明手
    段に対応する第2の受光データをそれぞれ個別に出力さ
    せる測定制御手段と、 上記第1の受光データから上記試料の第1の反射特性を
    算出するとともに、上記第2の受光データから上記試料
    の第2の反射特性を算出する反射特性演算手段と、 反射特性が既知の標準試料を用いて得られる比例係数及
    び第1、第2の補正係数を記憶する係数記憶手段と、 下記式に従って上記第1、第2の反射特性を補正して上
    記積分球の劣化前の上記試料の第1、第2の劣化前反射
    特性を算出する補正反射特性演算手段とを備えたことを
    特徴とする反射特性測定装置。 r1=A1・r1' r2=r2'−A2・(r2'−C・r1) 又はr2=r2'−A2・(r2'−C・r1') ここに、 r1:上記試料の第1の劣化前反射特性 r2:上記試料の第2の劣化前反射特性 A1:上記第1の補正係数 A2:上記第2の補正係数 C:上記比例係数 r1':上記試料の第1の反射特性 r2':上記試料の第2の反射特性
  2. 【請求項2】 請求項1記載の反射特性測定装置におい
    て、上記比例係数及び上記第1、第2の補正係数を算出
    する係数演算手段を備え、 上記測定制御手段は、積分球の劣化前及び劣化後に反射
    特性が既知の標準試料を上記試料用開口に配置した状態
    で上記第1、第2の照明手段をそれぞれ個別に発光さ
    せ、上記受光手段から上記受光データとして上記第1の
    照明手段に対応する第1の標準受光データ及び上記第2
    の照明手段に対応する第2の標準受光データをそれぞれ
    個別に出力させるもので、 上記反射特性演算手段は、上記第1の標準受光データか
    ら上記標準試料の第1の標準反射特性を算出するととも
    に、上記第2の標準受光データから上記標準試料の第2
    の標準反射特性を算出するもので、 上記係数演算手段は、上記積分球劣化前の第1、第2の
    標準受光データを用いて上記比例係数を算出するととも
    に、上記積分球劣化後の第1、第2の標準反射特性を用
    いて上記第1、第2の補正係数を算出するものであるこ
    とを特徴とする反射特性測定装置。
  3. 【請求項3】 第1の光源用開口、第2の光源用開口、
    試料用開口及び受光用開口を有し、上記試料用開口に配
    置された試料を照明する積分球と、 上記受光用開口に配設され、上記試料からの反射光を受
    光してその光強度に対応する受光データを出力する受光
    手段と、 上記第1の光源用開口に配設され、上記積分球内の所定
    の領域に向けて光束を導く第1の照明手段と、 上記第2の光源用開口に配設され、上記試料の表面の法
    線に関して、上記積分球内の上記受光用開口の方向と対
    称な方向の領域に向けて光束を導く第2の照明手段と、 上記第1、第2の照明手段をそれぞれ個別に発光させ、
    上記受光手段から上記受光データとして上記第1の照明
    手段に対応する第1の受光データ及び上記第2の照明手
    段に対応する第2の受光データをそれぞれ個別に出力さ
    せる測定制御手段と、 上記第1の受光データから上記試料の第1の反射特性を
    算出するとともに、上記第2の受光データから上記試料
    の第2の反射特性を算出する反射特性演算手段と、 反射特性が既知の標準試料を用いて得られる比例係数及
    び第1、第2の補正係数を記憶する係数記憶手段と、 下記式に従って上記第1、第2の反射特性を補正して上
    記試料の第1、第2の劣化前反射特性を算出する補正反
    射特性演算手段とを備えたことを特徴とする反射特性測
    定装置。 r1=A1・r1' r2=A1・{r2'−A2・(r2'−C・r1)} 又はr2=A1・{r2'−A2・(r2'−C・r1')} ここに、 r1:上記試料の第1の劣化前反射特性 r2:上記試料の第2の劣化前反射特性 A1:上記第1の補正係数 A2:上記第2の補正係数 C:上記比例係数 r1':上記試料の第1の反射特性 r2':上記試料の第2の反射特性
  4. 【請求項4】 請求項3記載の反射特性測定装置におい
    て、上記比例係数及び上記第1、第2の補正係数を算出
    する係数演算手段を備え、 上記測定制御手段は、積分球の劣化前及び劣化後に反射
    特性が既知の標準試料を上記試料用開口に配置した状態
    で上記第1、第2の照明手段をそれぞれ個別に発光さ
    せ、上記受光手段から上記受光データとして、上記第1
    の照明手段に対応する第1の標準受光データ及び上記第
    2の照明手段に対応する第2の標準受光データをそれぞ
    れ個別に出力させるもので、 上記反射特性演算手段は、上記第1の標準受光データか
    ら上記標準試料の第1の標準反射特性を算出するととも
    に、上記第2の標準受光データから上記標準試料の第2
    の標準反射特性を算出するもので、 上記係数演算手段は、上記積分球劣化前の第1、第2の
    標準受光データを用いて上記比例係数を算出するととも
    に、上記積分球劣化後の第1、第2の標準反射特性を用
    いて上記第1、第2の補正係数を算出するものであるこ
    とを特徴とする反射特性測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の反射
    特性測定装置において、上記第1、第2の劣化前反射特
    性を用いて鏡面反射光を含む反射特性及び鏡面反射光を
    除去した反射特性を算出する鏡面特性演算手段を備えた
    ことを特徴とする反射特性測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の反射
    特性測定装置において、 上記受光用開口は、上記法線から略8°の方向に穿設さ
    れ、 上記受光手段は、上記試料からの反射光の内で上記略8
    °の方向の成分を受光するものであることを特徴とする
    反射特性測定装置。
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