JPH11241197A - 固体高分子電解質−触媒複合電極及びこれを用いた水電解槽及び燃料電池 - Google Patents

固体高分子電解質−触媒複合電極及びこれを用いた水電解槽及び燃料電池

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JPH11241197A
JPH11241197A JP10062223A JP6222398A JPH11241197A JP H11241197 A JPH11241197 A JP H11241197A JP 10062223 A JP10062223 A JP 10062223A JP 6222398 A JP6222398 A JP 6222398A JP H11241197 A JPH11241197 A JP H11241197A
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solid polymer
polymer electrolyte
catalyst
fuel cell
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Shuji Hitomi
人見  周二
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Japan Storage Battery Co Ltd
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  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子伝導度の大きな固体高分子電解質−触媒複
合電極を提供し、また、エネルギー効率の改善された水
電解槽、作動電圧特性の改善された燃料電池を提供す
る。 【解決手段】固体高分子電解質と触媒粒子とを含んでな
る多孔性の固体高分子電解質−触媒複合電極内の細孔内
表面に電子伝導性物質が担持された構造とする。水電解
槽、燃料電池においては、この電極を用い、電極表面に
給電体(集電体)を当接した構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体高分子電解質
−触媒複合電極およびこれを用いた水電解槽、燃料電池
に関するものである。
【従来の技術】水電解槽や燃料電池等に用いられる固体
高分子電解質−触媒複合電極は、固体高分子電解質と触
媒粒子とを含んでなり、触媒粒子が三次元に分布すると
ともに内部に複数の細孔が形成された多孔性の電極であ
って、例えば、水電解槽の原料である水、また燃料電池
の活物質である酸素、水素は主にこの細孔を通じて電極
内に供給され、これら供給原料または活物質と、電極内
の触媒粒子および固体高分子電解質で形成される三層界
面で反応が進むものである。そして、このような固体高
分子電解質−触媒複合電極には、例えば、図10の断面
構造図に示されるような固体高分子電解質19と触媒粒
子20のみからなるタイプのものや、図11に示される
ような、さらにこれにPTFE粒子22が加えられてな
るタイプのものがあり、通常、前者のものでは上記細孔
21は電極体積に対し約10%以上の体積を占め、後者
のものではその比率はより大きくなっている。 固体高分子電解質と触媒粒子のみからなるタイプのもの
は、例えば、触媒粒子と固体高分子電解質溶液を混錬し
たペーストを作製し、高分子フイルム上に製膜(膜厚3
〜30μm)した後、自然乾燥させて作製され、このタ
イプのものでは、固体高分子電解質は結着剤の役割も兼
ねている。また、 PTFE粒子が加えられてなるタイ
プのものは、例えば、触媒粒子と粒子径0.23μm程
度のPTFE粒子分散溶液を混錬したペーストを作製
し、高分子フイルム上に製膜(膜厚3〜30μm)した
後、PTFE粒子が結着剤として働くように加熱乾燥さ
せ、さらにこの膜に固体高分子電解質溶液を含浸させ、
自然乾燥させて作製され、結着剤としての役割をPTF
E粒子が主として担っている。尚、上記いずれの場合
も、固体高分子電解質溶液としては、後に接合されるイ
オン交換膜と同じ組成からなるものをアルコ−ル等で溶
解し液状にしたもが用いられ、触媒粒子としては、金属
または金属酸化物触媒粒子、カーボン粒子、触媒担持カ
ーボン等が用いられ、約0.05〜10μmの粒子径を
持つ粒子が用いられることが多い。
【0002】このような固体高分子電解質−触媒複合電
極は、例えば固体高分子電解質膜であるイオン交換膜の
両面にホットプレス法にて接合されてイオン交換膜−触
媒電極接合体として構成され、さらに電極に対する給
電、集電のための給電体(燃料電池の場合はガス拡散層
を形成する集電体と呼ぶことにする。以下集電体とのみ
記す。)が電極表面に当接され、水電解槽や燃料電池ホ
ルダーに組み込まれることによって、固体高分子型水電
解槽や固体高分子型燃料電池用の電極として用いられて
いる。尚、給電体(集電体)としては、水電解槽では、
電極への電力の供給と同時に原料の水や、生成された酸
素や水素の流路確保の役割を持たせ、また燃料電池で
は、電極との電子の授受と同時に活物質である酸素、水
素の流路確保の役割を持たせるために、チタン、カ−ボ
ン等の材質からなる多孔体が用いられることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】固体高分子電解質−触
媒複合電極が、水電解槽、および燃料電池において、良
好な特性を得るには、 1)広い電極/電解質界面を持ち、 2)電極/電解質界面の活物質の供給、および成生物の
排出がスムーズで 3)電極/電解質界面へのイオン伝導、特に、プロトン
伝導が良好で 4)電極/電解質界面への電子伝導が良好で あることが要求される。とりわけ、3)および4)項
は、水電解槽および燃料電池の内部抵抗に大きく寄与す
る非常に重要な項目である。つまり、プロトン伝導性、
および電子伝導性が悪いと、水電解槽では、電解電圧が
高くなり、燃料電池では、その出力が低下するなどのエ
ネルギー変換効率の低下を招くことになる。良好なプロ
トン伝導には、電極内の連続した固体電解質通路(電解
質チャンネル)の形成が、良好な電子伝導には、電極内
の連続した触媒粒子通路(電子伝導チャンネル)の形成
が必須条件となる。
【0004】これに対し、上記固体高分子電解質と触媒
粒子のみからなるタイプの場合、固体高分子電解質と触
媒粒子のみで電極が構成されているために、電極内に
は、十分な量の固体電解質と十分な量の触媒粒子の充填
が可能で、良好なプロトン伝導と、良好な電子伝導が期
待される。しかしながら、実際には高いプロトン伝導性
は得られるが、電子伝導性は低い。これは、触媒粒子と
固体高分子電解質溶液を混錬してペーストを作製する際
に、触媒粒子に電子伝導を持たない固体電解質被膜が形
成され、製膜しても触媒粒子と触媒粒子の接触界面に細
孔(空隙)や固体電解質が介在して残り、連続した固体
電解質通路(電解質チャンネル)が形成されるものの、
連続した触媒粒子通路(電子伝導チャンネル)の形成が
阻害されるためである。
【0005】一方、PTFE粒子が加えられてなるタイ
プの場合、触媒粒子とPTFE粒子でなるペーストを製
膜してから固体高分子電解質溶液を含浸させることによ
り、触媒粒子と触媒粒子の接触界面での固体電解質の介
在を防止でき、連続した触媒粒子通路(電子伝導チャン
ネル)の形成による高い電子伝導性が期待できる。しか
しながら、実際には、期待されるほどの電子伝導性が得
られない。これは、結着剤として機能するPTFEの粒
子径が、触媒粒子径に比べ大きくなることが多く、電極
内で大きな体積を占めるようになり、電極内に十分な触
媒粒子が充填されなくなって電子伝導チャンネルの絶対
数が不足するためである。
【0006】そこで、一般に固体高分子電解質−触媒複
合電極をイオン交換膜−触媒電極接合体とし、水電解槽
または燃料電池に用いる際には、給電体(集電体)とし
て緻密で多孔質な焼結チタンまたは焼成カーボンを用い
る。これら給電体(集電体)は、チタン繊維やカーボン
繊維で構成されており、そのため、表面にはこれら繊維
による適度な凹凸がある。そして、その繊維が一部電極
内部まで進入してマクロ的に電子伝導チャンネルを形成
し、固体高分子電解質−触媒複合電極の電子伝導性を向
上させている。
【0007】図12は、チタン繊維からなる焼結チタン
により構成された給電体が当接された固体高分子電解質
−触媒複合電極の構造を説明する断面図であり、同図
(a)は断面図、(b)は断面の部分拡大図である。同
図に示されるように、この構造は、触媒粒子20、PT
FE粒子22、固体高分子電解質19より構成され、複
数個の細孔21を有する電極1表面上に、加熱圧着によ
り給電体23が当接された構造となっており、該給電体
23を構成する繊維24の一部が電極10内部まで進入
することで、電極10内部にまで給電体繊維24による
電子伝導部が形成され、電極10内のマクロ的な電子伝
導性が保たれている。しかし、ミクロ的には、上記のよ
うに触媒粒子間に生じた細孔(空隙)や固体高分子電解
質の存在により電子伝導性は十分ではなく、電極単体で
はその比抵抗が例えば4.5×104mΩ・cmであ
り、これに上述のように給電体によりマクロ的な電子伝
導チャネルを形成しても、その電極の全体としての実質
的な比抵抗は2×104mΩ・cmとなるに過ぎず、固
体高分子膜のそれ(10mΩ・cm)と比較してもかな
り大きく、そのためこのような電極を水電解槽や燃料電
池に用いた場合、水電解槽や燃料電池の有する内部抵抗
のうちのかなりの部分をこの電極の抵抗が占めることに
なっている。
【0008】以上に鑑み、本発明は、電子伝導度の大き
な固体高分子電解質−触媒複合電極を提供し、また、エ
ネルギー効率の改善された水電解装置、作動電圧特性の
改善された燃料電池を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の固体高分子電解
質−触媒複合電極は、固体高分子電解質と触媒粒子とを
含んでなる多孔性の固体高分子電解質−触媒複合電極で
あって、電極内の細孔内表面に電子伝導性物質が担持さ
れていることを特徴とする。
【0010】また、本発明の水電解槽は、電極内の細孔
内表面に電子伝導性物質が担持された固体高分子電解質
と触媒粒子とを含んでなる多孔性の固体高分子電解質−
触媒複合電極と、該電極の表面に当接された給電体とを
備えてなることを特徴とする。
【0011】また、本発明の燃料電池は、電極内の細孔
内表面に電子伝導性物質が担持された固体高分子電解質
と触媒粒子とを含んでなる多孔性の固体高分子電解質−
触媒複合電極と、該電極の表面に当接されたガス拡散層
を形成する集電体とを備えてなることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の固体高分子電解質―触媒
複合電極は、主成分として固体高分子電解質と触媒粒子
とを含んでなるものであって、固体高分子に接触した触
媒粒子が3次元の広がりをもって分布し、さらに電極内
に多数の細孔を有するものであって、この細孔内の表面
に電子伝導性物質が担持されているものである。
【0013】電極内の細孔は電極の活性な表面積を増大
させて反応面積を増大させるとともに、固体高分子に接
触した触媒粒子が3次元に分布することによって3次元
に広がって形成された反応場である三相界面への反応物
質の供給を円滑に行う役割を果たしているが、この細孔
内部の表面、すなわち細孔内に露出する固体高分子電解
質表面、触媒粒子表面さらにPTFE粒子表面等の添加
物表面に電子伝導性物質が担持されることで、細孔内表
面に沿ったミクロ的電子伝導チャンネルが形成されて固
体高分子電解質−触媒複合電極の電子伝導度が大きくな
る。
【0014】電子伝導性物質としては、金属、導電性を
有する金属酸化物、導電性高分子等種々のものを利用す
ることができ、好ましくは、耐食性に優れ、触媒として
機能させることも可能なPt,Ir,Ru,Rh,Pd
等の白金族金属、IrO2,Ir23,RuO2,Ru2
3,RhO2,Rh23,PdO等の白金族金属酸化物
を用いるのが良い。また、耐食性に優れている点で金ま
たは炭素材料を用いてもよい。また、電子伝導性物質
は、触媒粒子の活性を阻害しないように担持させるのが
良く、固体高分子電解質表面または添加物表面に担持さ
せるのが良い。特に、電子伝導性物質が触媒作用を有し
ない場合には、特にこのようにするのが好ましい。触媒
粒子表面を避けて担持させる方法としては、例えば、電
子伝導性物質となる金属イオンを固体高分子電解質に吸
着させた後これを還元する吸着還元法がある。
【0015】本発明の電極は、例えば、上記従来の方法
により固体高分子電解質と触媒粒子とを含んでなる多孔
性の固体高分子電解質―触媒複合電極本体を膜状に作製
した後、該電極本体の細孔内表面に電子伝導性物質を担
持させることによって作製でき、このように、電極本体
を作製した後電子伝導性物質を担持させる方法は、簡便
であり好ましく、また、電子伝導性物質は、メッキ法、
特に、好ましくは無電解メッキ法により担持形成するこ
とが出来、この際、同時に電極本体表面に電子伝導性物
質からなる層を形成すれば、より一層給配電性能に優れ
た電極とできるのでより好ましい。
【0016】本発明電極の主成分となる固体高分子電解
質としては、イオン交換樹脂が好ましく、この中でも内
部抵抗の低いものが得やすいカチオン型のものが好まし
く、特に、水電解槽、燃料電池に用いる場合には、例え
ばパーフルオロスルフォン酸型固体高分子電解質やスチ
レン−ジビニルベンゼン系のスルフォン酸型固体高分子
電解質等のプロトン型のものがより好ましい。
【0017】触媒粒子としては、カーボン粒子、パラジ
ウム、白金、ルテニウム等の白金族金属粒子、白金族金
属酸化物粒子や触媒元素の担持された炭素粒子等を用い
る事ができる。また、必要に応じてポリテトラフルオロ
エチレン(PTFE)粒子等の副成分が加えられても良
い。
【0018】本発明の固体高分子電解質―触媒複合電極
は、食塩電解装置、水電解槽、燃料電池等に用いること
が出来、水電解槽に用いる場合には、本発明の電極表面
に給電体が当接されて構成される。例えば、固体高分子
電解質膜であるイオン交換膜の両面に本発明の電極を接
合し、さらに電極表面に給電体を当接して構成される。
この場合、用いられる給電体としては、反応物質の供給
を妨げないように多孔性のもの、例えば従来用いられて
いる多孔性の焼結チタン、焼成カーボン等を用いること
ができるが、特には100μm以上の開口径を有するも
のが好ましく、給電体の凹凸によってピンホールが形成
されないように、電極表面に当接する面が平坦なものが
好ましく、材質としてはチタン、白金メッキまたは金メ
ッキを施したステンレス、チタン等が好ましい。
【0019】また、電極表面に電子伝導性物質からなる
層を形成する場合、電極膜の両面に電子伝導性物質層を
形成し、給電体の接触面のみならず、上記イオン交換膜
との接合面にも電子伝導性物質層が設けられるようにし
ても良い。なお、電子導伝性物質層はイオン交換膜との
接触面にのみ形成されるようにしても良い。また、水電
解槽として用いる場合には、触媒物質としては白金、イ
リジウム、白金−イリジウム合金、ルテニウム、白金―
ルテニウム合金が好ましい。
【0020】本発明の電極を燃料電池に用いる場合に
も、上記同様、本発明の電極表面にガス拡散層を形成す
る集電体が当接されて構成される。例えば、固体高分子
電解質膜であるイオン交換膜の両面に本発明の電極を接
合し、さらに電極表面に集電体を当接して構成される。
この場合も用いられる集電体としては、反応物質の供給
を妨げないように多孔性のもの、例えば従来用いられて
いる多孔性の焼結チタン、焼成カーボン等を用いること
ができるが、特には100μm以上の開口径を有するも
のが好ましく、集電体の凹凸によってピンホールが形成
されないように、電極表面に当接する面が平坦なものが
好ましく、材質としてはチタン、白金メッキまたは金メ
ッキを施したステンレス、チタン等が好ましい。また、
電極表面に電子伝導性物質からなる層を形成する場合、
電極膜の両面に電子伝導性物質層を形成し、集電体の接
触面のみならず、上記イオン交換膜との接合面にも電子
伝導性物質層が設けられるようにしても良い。なお、電
子導伝性物質層はイオン交換膜との接触面にのみ形成さ
れるようにしても良い。また、燃料電池として用いる場
合には、触媒物質としては白金、白金―ルテニウム合金
が好ましい。
【0021】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を説明する。
【0022】(実施例1)下記の手順により、固体高分
子電解質−触媒複合電極とこれを用いた水電解槽を作製
した。
【0023】実施例電極A まず、平均粒子径2μmのイリジウム粒子と固体高分子
電解質溶液(アルト゛リッチ社製、Nafion溶液)を混錬し、ペ
ースト状にした後、FEPフィルム上で製膜し、自然乾燥
し、これにより固体高分子電解質−触媒複合電極本体を
作製した。電極平面形状は32mm×32mmの正方形
で、厚さは10μm、この状態でのイリジウム粒子と固
体高分子電解質との重量比率は75:25であり、単位
面積当たりのイリジウム含有量は、電極1cm2当たり
1.5mgであった。
【0024】次いで、FEPフィルム上に形成されたこの固
体高分子電解質−触媒複合電極本体を、1cc当たり2
mgのPtが含まれた〔Pt(NH34〕Cl2溶液1
00ccに12時間浸漬し、高分子電解質部に〔Pt
(NH342+イオンを吸着させた後、60℃、4×1
-2mol/lのNaBH4水溶液でこれを還元した。
【0025】以上の工程により、〔Pt(NH342+
イオンを吸着した細孔内の固体高分子電解質表面にのみ
白金が担持され、触媒粒子表面には白金の担持されない
固体高分子電解質−触媒複合電極が作製された。この電
極を実施例電極Aとする。
【0026】図1は、実施例電極Aの構造を説明する断
面図である。同図に示されるように、本実施例の電極
は、固体高分子電解質2とイリジウム粒子である触媒粒
子3とを含んでなる多孔性の固体高分子電解質−触媒複
合電極であって、電極内の細孔4内表面に白金層1が形
成されることによって電子伝導性物質である白金が担持
された構造となっている。
【0027】本電極の細孔4は、孔径がほぼ5μm 〜2
0μm の範囲にある大きさを有しており、白金層1は、
その膜厚が約0.5μm 〜1μm の範囲にあり、約0.
2μm 以下の粒子径を有する白金粒子が集まってなる多
孔質膜である。また、白金層1は、電極表面と細孔4内
表面の主として固体高分子電解質2表面に形成されてい
る。
【0028】実施例電極B まず、平均粒子径2μm のイリジウム粒子と固体高分子
電解質溶液(アルト゛リッチ社製、Nafion溶液)を混錬し、ペ
ースト状にした後、 FEPフィルム上で製膜し、自然乾燥
し、これにより固体高分子電解質−触媒複合電極本体を
作製した。電極平面形状は32mm×32mmの正方形
で、厚さは10μm 、この状態でのイリジウム粒子と固
体高分子電解質との重量比率は75:25であり、単位
面積当たりのイリジウム含有量は、電極1cm2当たり
1.5mgであった。
【0029】次いで、FEPフィルム上に形成されたこの固
体高分子電解質−触媒複合電極本体を、1cc当たり2
mgのPtが含まれた〔Pt(NH34〕Cl2溶液1
00ccに12時間浸漬し、高分子電解質部に〔Pt
(NH342+イオンを吸着させた後、60℃、4×1
-2mol/lのNaBH4水溶液でこれを還元した。
【0030】さらに、この固体高分子電解質−触媒複合
電極本体をパ−フルオロスルフォン酸型のイオン交換膜
(デュポン社製、Nafion−112)の両面に13
0℃のホットプレスにて接合し、イオン交換膜−触媒電
極接合体を作製し、このイオン交換膜−触媒電極本体接
合体を図13に示すホルダ−に装着後、その両面に2.
5%H2PtCl6水溶液1ml、0.75%N24・2
HCl水溶液1mlおよび水8mlよりなるPtのめっ
き液を入れ、40℃水溶液中で12時間放置することによっ
て、本発明に係る固体高分子電解質−触媒複合電極とイ
オン交換膜とが接合されたイオン交換膜−触媒電極接合
体を作製した。この電極を実施例電極Bとする。なお、
図13において、23はイオン交換膜触媒電極接合体
を、24はホルダータンクを、25はパッキンを示す。
図2は、実施例電極Bとイオン交換膜とが接合された本
例イオン交換膜−触媒電極接合体の構造を説明する断面
図である。同図に示されるように、本実施例の電極は、
固体高分子電解質2とイリジウム粒子である触媒粒子3
とを含んでなる多孔性の固体高分子電解質−触媒複合電
極であって、電極内の細孔4内表面に白金層1が形成さ
れることによって電子伝導性物質である白金が担持され
た構造となっている。そして、この電極がイオン交換膜
5に接合されている。
【0031】尚、本電極の細孔4は、孔径がほぼ5μm
〜20μm の範囲にある大きさを有しており、白金層1
は、その膜厚が約0.5μm 〜2μm の範囲にあり、1
ミクロン以下の粒子径を有する白金粒子が集まってなる多孔
質膜である。また、白金層1は、電極表面と細孔4内表
面に形成され、固体高分子電解質2表面のみならず、触
媒粒子3表面にも形成されている。
【0032】比較電極C 平均粒子径2μm のイリジウム粒子と固体高分子電解質
溶液(アルト゛リッチ社製、Nafion溶液)を混錬し、ペースト
状にした後、 FEPフィルム上で製膜し、自然乾燥し、こ
れにより固体高分子電解質−触媒複合電極を作製した。
この電極を比較電極Cとする。比較電極Cの平面形状は
32mm×32mmの正方形で、厚さは10μm 、この
状態でのイリジウム粒子と固体高分子電解質との重量比
率は75:25であり、単位面積当たりのイリジウム含
有量は、電極1cm2当たり1.5mgであった。比較
電極Cは、実施例電極A、Bと比べて白金層が形成され
ていない点を除いて同じ構造を有するものである。
【0033】実施例電極A、B、比較電極Cの膜抵抗を
測定したところ、実施例電極A:0.4×104mΩ・
cm、実施例電極B:0.2×104mΩ・cm、比較
電極C:4.5×104mΩ・cmであった。
【0034】水電解槽 上記実施例電極A、B、比較電極Cを用いて下記構造の
水電解槽を作製した。実施例電極A及び比較電極Cは、
これらをパ−フルオロスルフォン酸型のイオン交換膜
(デュポン社製、Nafion−112)の両面に13
0℃のホットプレスにて接合し、イオン交換膜−触媒電
極接合体を作製したのち、これを用いて水電解セルに組
み込んだ。実施例電極Bは、上記の実施例電極Bとイオ
ン交換膜とが接合されたイオン交換膜−触媒電極接合体
を用いて水電解槽に組み込んだ。
【0035】図3は、この水電解槽の構造を示す概略構
造図である。同図に示されるように、本水電解槽は、イ
オン交換膜5の両面に電極6が接合されてなるイオン交
換膜−触媒電極接合体の電極6上に給電体7が当接さ
れ、周囲にパッキン10を配すると共にこれらにチタン
陽極板8、チタン陰極板9を圧接してなるものである。
給電体7は、チタン板(図中の点線)とエキスパンドチ
タン(図中の三角波状の線)とからなり、チタン板は厚
さ0.15mmのチタンの平板に図4に示されるように
φ0.7×0.95P×60°の千鳥穴加工をフォトエッチンク゛により施
し(開孔率49%)、両面に0.15μmの白金メッキをお
こなったもので、その上に2枚のエキスパンドチタンが
積層されたものである。この構造ではイオン交換膜5に
接合された電極6の表面に平坦面を有するチタン板が接
触するように構成されているため、給電体の電極接触面
は平坦で凹凸がなく、従来構造に見られるような電極へ
の給電体の進入はほとんど生じていない。
【0036】図5に、これら水電解槽の電流―電圧特性
を示す。図中曲線Aは実施例電極Aを用いたもの、Bは
実施例電極Bを用いたもの、Cは比較電極Cを用いたも
の、Dは、比較電極Cを用い、給電体を多孔性の焼結チ
タンとしたものを示す。尚、チタン繊維焼結板は繊維径
約50μm 、孔径約50μm 〜100μm 、空隙率約7
0%、厚さ約1mmのものを用いた。
【0037】同図より、実施例電極Aを用いたものは、
同じ平坦なフォトエッチングの給電体を用いた比較電極
Cを用いた水電解槽の特性に比べ優れており、電解電圧
が低く、エネルギー変換効率が良い。また、チタン繊維
の焼結板を用いたものの特性と同等である。これは、本
実施例の電極内の細孔表面に担持された白金層が、電極
内のミクロ的電子伝導を向上させたことにより、電極の
比抵抗が低減され、電極との接面が平坦な給電体を用い
ても電極内部にまで電子の授受がなされ、水電解槽全体
の抵抗が小さく保たれていることによる。
【0038】さらに、実施例電極Bを用いたものは、チ
タン繊維の焼結板を用いたものの特性Dに比べても優れ
ており、電解電圧が低く、エネルギー変換効率が良い。
これは、上述の電極のミクロ的電子伝導の向上のみなら
ず、電極表層に形成された白金層により電極のマクロ的
電子伝導が向上したことによる相乗効果によるものであ
る。
【0039】(実施例2)下記の手順により、固体高分
子電解質−触媒複合電極、およびこれを用いた燃料電池
を作製した。
【0040】実施例電極E まず、白金を30wt%担持したカーボン粉体とPTF
E粒子分散溶液を混錬し、ペースト状にした後、4弗化
エチレン・6弗化フ゜ロヒ゜レン共重合体(FEP)フィルム上で製膜
した後、120℃で2時間加熱乾燥した。次いで、自然冷却
後、ハ゜ーフルオロスルフォン酸型の高分子電解質(アルト゛リッチ社製、N
afion溶液)を散布、含浸させ、自然乾燥させ、これに
より固体高分子電解質−触媒複合電極本体を作製した。
電極平面形状は32mm×32mmの正方形で、厚さは
10μm 、この状態での白金担持カーボン、PTFE,
固体高分子電解質の重量比率は、60:22:18であ
り、単位面積当たりの白金含有量は、電極1cm2当た
り0.1mgであった。
【0041】次いで、FEPフィルム上に形成されたこの固
体高分子電解質−触媒複合電極本体を、1cc当たり2
mgのPtが含まれた〔Pt(NH34〕Cl2溶液1
00ccに12時間浸漬し、高分子電解質部に〔Pt
(NH342+イオンを吸着させた後、60℃、4×1
-2mol/lのNaBH4水溶液でこれを還元した。
【0042】以上の工程により、〔Pt(NH342+
イオンを吸着した細孔内の固体高分子電解質表面にのみ
白金が担持され、触媒粒子表面には白金の担持されない
固体高分子電解質−触媒複合電極が作製された。この電
極を実施例電極Eとする。
【0043】図6は、実施例電極Eの構造を説明する断
面図である。同図に示されるように、本実施例の電極
は、固体高分子電解質2と白金担持カーボン粉体11
(粒子径0.2μm 以下)と PTFE粒子12(平均
粒子径0.5μm )とを含んでなる多孔性の固体高分子
電解質−触媒複合電極であって、電極内の細孔4内表面
に白金層1が形成されることによって電子伝導性物質で
ある白金が担持された構造となっている。
【0044】本電極の細孔4は、孔径がほぼ5μm 〜2
0μm の範囲にある大きさを有しており、白金層1は、
その膜厚が0.3μm 以下にあり、微細な白金粒子が集
まってなる多孔質膜である。また、白金層1は、電極表
面と細孔4内表面の主として固体高分子電解質2表面に
形成されている。
【0045】実施例電極F 実施例電極Eを電極母体とし、パ−フルオロスルフォン
酸型のイオン交換膜(デュポン社製、Nafion−1
12)の両面に130℃のホットプレスにて接合し、イ
オン交換膜−触媒電極母体接合体を作製し、このイオン
交換膜−触媒電極母体接合体を図7に示すホルダ−に装
着後、その両面に2.5%H2PtCl6水溶液1ml、
0.75%N24・2HCl水溶液1mlおよび水8m
lよりなるPtのめっき液を入れ、40℃水溶液中で12時
間放置することによって、本発明に係る固体高分子電解
質−触媒複合電極とイオン交換膜とが接合されたイオン
交換膜−触媒電極接合体を作製した。この電極を実施例
電極Fとする。
【0046】図7は、実施例電極Fとイオン交換膜とが
接合された本例イオン交換膜−触媒電極接合体の構造を
説明する断面図である。同図に示されるように、本実施
例の電極は、固体高分子電解質2と白金担持カーボン粉
体11(粒子径0.2μm 以下)と PTFE粒子12
(平均粒子径0.5μm )とを含んでなる多孔性の固体
高分子電解質−触媒複合電極であって、電極内の細孔4
内表面に白金層1が形成されることによって電子伝導性
物質である白金が担持された構造となっている。
【0047】本電極の細孔4は、孔径がほぼ5μm 〜2
0μm の範囲にある大きさを有しており、白金層1は、
その膜厚が0.3μm 以下にあり、微細な白金粒子が集
まってなる多孔質膜である。また、白金層1は、電極表
面と細孔4内表面の主として固体高分子電解質2表面と
白金担持カーボン粉体11表面に形成されている。
【0048】比較電極G 白金を30wt%担持したカーボン粉体とPTFE分散
溶液を混錬し、ペースト状にした後、4弗化エチレン・6弗
化フ゜ロヒ゜レン共重合体(FEP)フィルム上で製膜した後、120
℃で2時間加熱乾燥した。次いで、自然冷却後、ハ゜ーフルオロ
スルフォン酸型の高分子電解質(アルト゛リッチ社製、Nafion溶液)
を散布、含浸させ、自然乾燥させ、これにより固体高分
子電解質−触媒複合電極本体を作製した。電極平面形状
は32mm×32mmの正方形で、厚さは10μm 、こ
の状態での白金担持カーボン、PTFE,固体高分子電
解質の重量比率は、60:22:18であり、単位面積
当たりの白金含有量は、電極1cm2当たり1.0mg
であった。比較電極Gは、実施例電極E、Fと比べて白
金層が形成されていない点を除いて同じ構造を有するも
のである。
【0049】実施例電極E、F、比較電極Gの膜抵抗を
測定したところ、実施例電極E、F、比較電極Gの膜抵
抗を測定したところ、実施例電極E:2.5×104
Ω・cm、実施例電極F:2.0×104mΩ・cm、
比較電極G:7.5×104mΩ・cmであった。
【0050】燃料電池 実施例電極E、F、比較電極Gを用いて下記構造の燃料
電池を作製した。実施例電極E及び比較電極Gは、これ
らをパ−フルオロスルフォン酸型のイオン交換膜(デュ
ポン社製、Nafion−112)の両面に130℃の
ホットプレスにて接合し、イオン交換膜−触媒電極接合
体を作製したのち、これを用いて燃料電池に組み込ん
だ。実施例電極Fは、上記の実施例電極Fとイオン交換
膜とが接合されたイオン交換膜−触媒電極接合体を用い
て燃料電池に組み込んだ。
【0051】図8は、この燃料電池の構造を示す概略構
造図である。同図に示されるように、本燃料電池は、イ
オン交換膜13の両面に電極14が接合されてなるイオ
ン交換膜−触媒電極接合体の電極14上にガス拡散層を
形成する集電体15が当接され、周囲にパッキン18を
配すると共にこれらにグラファイト正極板16、グラフ
ァイト負極板17を圧接してなるものである。集電体1
5は、チタン板(図中の点線)とエキスパンドチタン
(図中の三角波状の線)とからなり、チタン板は厚さ
0.15mmのチタンの平板に図4に示されるようにφ
0.7×0.95P×60°の千鳥穴加工をフォトエッチンク゛により施し
(開孔率49%)、両面に0.15μmの白金メッキをおこ
なったもので、その上に2枚のエキスパンドチタンが積
層されたものである。この構造ではイオン交換膜13に
接合された電極14の表面に平坦面を有するチタン板が
接触するように構成されているため、集電体の電極接触
面は平坦で凹凸がなく、従来構造に見られるような電極
への集電体の進入はほとんど生じていない。
【0052】図9に、これら燃料電池の電流―電圧特性
を示す。図中曲線Eは実施例電極Eを用いたもの、Fは
実施例電極Fを用いたもの、Gは比較電極Gを用いたも
の、Hは、比較電極Gを用い、集電体を撥水処理を施し
た焼成カーボンペーパーとし、これをホットプレスにて
接合したものを示す。尚、焼成カーボンペーパーは繊維
径約10μm 、孔径約50μm 〜100μm 、空隙率約
70%、厚さ約1mmのものを用いた。
【0053】同図より、実施例電極Eを用いたものは、
同じ平坦なフォトエッチングの集電体を用いた比較電極
Gを用いた燃料電池の特性に比べ優れており、作動電圧
の低下が少なく、焼成カーボンペーパーを用いたものH
の特性と同等である。これは、本実施例の電極内の細孔
表面に担持された白金層が、電極内のミクロ的電子伝導
を向上させたことにより、電極の比抵抗が低減され、電
極との接面が平坦な集電体を用いても電極内部にまで電
子の授受がなされ、燃料電池全体の抵抗が小さく保たれ
ていることによる。
【0054】さらに、実施例電極Fを用いたものは、焼
成カーボンペーパーを用いたものHの特性に比べても優
れており、作動電圧の低下が少ない。これは、上述の電
極のミクロ的電子伝導の向上のみならず、電極表層に形
成された白金層により電極のマクロ的電子伝導が向上し
たことによる相乗効果によるものである。
【0055】
【発明の効果】本発明の固体高分子電解質−触媒複合電
極によれば、電子伝導度が大きく抵抗の小さい固体高分
子電解質−触媒複合電極が得られ、例えば、水電解槽に
用いることで、電解電圧を小さくし、エネルギー効率の
向上が可能となり、また、燃料電池に用いることにより
作動電圧の低下を抑制しながら取り出し電流を大きくす
ることが可能となる。さらに、焼結チタンや焼成カーボ
ン等の給電体(集電体)を用いて電極内に給電体(集電
体)を浸入させなくとも十分な給電ができるため、平坦
面を有する給電体(集電体)を用いることが可能とな
り、これによりイオン交換膜を薄くした場合のピンホー
ルの発生を防ぐことが可能となり、エネルギー変換効率
を向上でき、安全性も大幅に向上出来る。さらに、緻密
な構造の給電体(集電体)を用いることなく十分な給電
が可能となる。
【0056】本発明の水電解槽によれば、電解電圧を小
さくしエネルギー変換効率を向上できる。また、例えば
緻密な構造を有する多孔焼結チタン等を給電体として用
いた場合、電極に水を供給する為に高い水圧が必要とな
り、高圧ポンプ等水を供給する為の装置が大掛かりとな
るという問題が有ったが、本発明の水電解槽において、
給電体として、粗なエキスパンドTiやフォトエッチン
グTi等の粗い給電体を用いることにより、水電解槽内
の電極への供給水圧を低く出来、高圧ポンプを用いる必
要のない全体として小さなシステムを構築できる。
【0057】本発明の燃料電池によれば、作動電圧の低
下を抑制しながら電流を大きくでき、出力を大きくする
ことができる。また、例えば緻密な構造を有する多孔焼
成カーボンを集電体として用いた場合、通常その厚さが
0.5mm〜1.0mmもあるため、供給燃料の酸素や
水素等の電極への拡散が円滑でなく、さらに集電体中に
生成物の水が滞留し、より一層供給燃料の電極への拡散
が阻害されるという問題が有ったが、 本発明の燃料電
池において、集電体として粗なエキスパンドTiやフォ
トエッチングTi等の粗い集電体を用いることにより、
燃料電池内でのガスの拡散をスムーズにできるととも
に、生成物の水の滞留を防止でき、変換効率を大きく出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例電極Aの構造を説明する断面図であ
る。
【図2】 実施例電極Bとイオン交換膜とが接合された
本例イオン交換膜−触媒電極接合体の構造を説明する断
面図である。
【図3】 水電解槽の構造を示す概略構造図である。
【図4】 チタン板4の千鳥穴加工図である。
【図5】 水電解槽の電流―電圧特性を示す図である。
【図6】 実施例電極Eの構造を説明する断面図であ
る。
【図7】 実施例電極Fとイオン交換膜とが接合された
本例イオン交換膜−触媒電極接合体の構造を説明する断
面図である。
【図8】 燃料電池の構造を示す概略構造図である。
【図9】 燃料電池の電流―電圧特性を示す図である。
【図10】 従来の電極の断面構造図である。
【図11】 従来の電極の断面構造図である。
【図12】 焼結チタンにより構成された給電体が当接
された固体高分子電解質−触媒複合電極の構造を説明す
る断面図である。
【図13】メッキのためのホルダ−の構造図である。
【符号の説明】
1 白金層 2、19 固体高分子電解質 3、20 触媒粒子 4、21 細孔 5、13 イオン交換膜 6、10、14 電極 7 給電体 15 集電体 8 陽極板 9 陰極板 11 白金担持カーボン粒子 12、22 PTFE粒子 16 正極板 17 負極板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体高分子電解質と触媒粒子とを含んでな
    る多孔性の固体高分子電解質−触媒複合電極であって、
    電極内の細孔内表面に電子伝導性物質が担持されている
    ことを特徴とする固体高分子電解質−触媒複合電極
  2. 【請求項2】電極内の細孔内表面に電子伝導性物質が担
    持された固体高分子電解質と触媒粒子とを含んでなる多
    孔性の固体高分子電解質−触媒複合電極と、該電極の表
    面に当接された給電体とを備えてなることを特徴とする
    水電解槽。
  3. 【請求項3】電極内の細孔内表面に電子伝導性物質が担
    持された固体高分子電解質と触媒粒子とを含んでなる多
    孔性の固体高分子電解質−触媒複合電極と、該電極の表
    面に当接されたガス拡散層を形成する集電体とを備えて
    なることを特徴とする燃料電池。
JP10062223A 1998-02-26 1998-02-26 固体高分子電解質−触媒複合電極及びこれを用いた水電解槽及び燃料電池 Pending JPH11241197A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009152143A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Asahi Glass Co Ltd 固体高分子形燃料電池用膜電極接合体および固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法
JP2010153218A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology 可逆セルの運転切り替え方法
JP2016160462A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 株式会社Ihi 水電解装置
JP2021080528A (ja) * 2019-11-20 2021-05-27 株式会社豊田中央研究所 セパレータ

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