JPH1123920A - 金属管外装型光ファイバの製造装置 - Google Patents

金属管外装型光ファイバの製造装置

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JPH1123920A
JPH1123920A JP9182685A JP18268597A JPH1123920A JP H1123920 A JPH1123920 A JP H1123920A JP 9182685 A JP9182685 A JP 9182685A JP 18268597 A JP18268597 A JP 18268597A JP H1123920 A JPH1123920 A JP H1123920A
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JP
Japan
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metal tube
optical fiber
coating layer
metal
forming
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JP9182685A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kibe
洋 木部
Yoneaki Fujita
米章 藤田
Yoshiharu Sugimoto
芳春 杉本
Akira Matsuzaki
晃 松崎
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内臓された光ファイバに熱的損傷を与えるこ
となく、金属管に電食に耐え得る厚さの金属被覆層を形
成する。 【解決手段】 金属テ−プ1を連続的に円管状の素管3
に成形する手段と、この円管状の素管3に光ファイバ5
を連続的に挿入する手段と、光ファイバ5を挿入した円
管状の素管3の突き合わせ部を溶着して金属管7とする
手段8と、この金属管7の外周面に気相メッキ法により
被覆層を形成する手段11とからなる金属管外装型光フ
ァイバの製造装置において、前記金属管7に被覆層を形
成する手段11の前後に、金属管7を巻き取りながら冷
却する冷却ドラム12aおよび12bを設け、金属管7
の被覆と冷却を繰り返しながら金属管7に複数層の被覆
層を形成する金属管外装型光ファイバの製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属管に光ファ
イバ、場合によっては光ファイバに加えて水封コンパウ
ンドのような充填物が収納された、金属管外装型光ファ
イバの製造装置、特に金属管の外周面に電食反応防止の
ための被覆層を形成する場合の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光通信、電気通信、電力供給な
どの各種ケ−ブルが混在する複合電力ケ−ブルにおいて
は、図7に示すように、光ファイバ41は金属管42で
外装された状態で、かつ他の複数のケ−ブル43の中心
に位置するように複合ケ−ブル44に組み込まれる。こ
れは、光ファイバ41に外部からの応力が作用したり、
複合ケ−ブル44が敷設された周辺の環境条件によって
光ファイバ41が損傷したりするのを防止するためであ
る。
【0003】したがって、金属管42の材料としては、
機械的強度に優れた銅、銅合金、ステンレス鋼等が用い
られる。
【0004】ところが、複合ケ−ブル44に組み込まれ
る他のケ−ブル43の主材料はアルミニウムであるた
め、金属管42がアルミニウム以外の材料でできている
場合には、金属管42と外側のケ−ブル43とのイオン
化傾向の差により、電食反応が発生してしまうという問
題がある。
【0005】このような問題を解決するための従来の技
術としては、特公昭63−10805号公報に開示され
た技術がある。この技術に基づく金属管の電蝕防止方法
は、金属管外装型光ファイバの製造過程において、光フ
ァイバを内蔵した金属管の外周面に、真空蒸着、スパッ
タリング、イオンプレ−ティング等の真空めっき法によ
り、アルミニウムの被覆層を形成するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特公昭63−10805号公報に開示された金属管の電
蝕防止方法には、次のような問題点がある。
【0007】一般に、金属管に内蔵されている光ファイ
バ自身の耐熱温度は100〜120℃程度である上に、
光ファイバが樹脂で被覆されている場合には、樹脂の耐
熱温度に制約されるので、光ファイバの実質的な耐熱温
度はさらに低くなる。
【0008】したがって、光ファイバを内蔵した金属管
の外周面にアルミニウムの被覆層を形成する際には、被
覆層を形成することによって、金属管の表面温度が10
0〜120℃程度以上には上昇しないようにして被覆層
を形成する必要がある。
【0009】例えば、気相めっき法で金属管の外周面に
アルミニウムの被覆層を形成する場合には、蒸発した金
属蒸気の金属管外周面上での凝縮により被覆層が形成さ
れるので、凝縮にともなう凝縮熱が発生し、金属蒸気の
蒸発源からの輻射熱と相まって、金属管の温度は上昇す
る。被覆層が薄ければ、金属管の温度上昇を抑えること
はできる。しかしながら、薄い被覆層では十分な耐食性
が得られないので、被覆層を厚くして耐食性を向上させ
ようとすると、被覆層を形成する際の金属管の温度上昇
により、金属管に内蔵されている光ファイバが熱的な損
傷を受ける。
【0010】図8は気相めっき法の一つである真空蒸着
めっき法により、アルミニウムの被覆層を板厚0.2m
m、外径3.6mmのステンレス鋼(SUS304)の
金属管外周面に形成したときの、被覆層の厚さと金属管
の上昇温度との関係を示すグラフである。
【0011】図8から明らかなように、アルミニウムの
被覆層の厚さが厚くなるにしたがって金属管の上昇温度
は高くなり、10μm以上の厚さの被覆層を形成する
と、金属管の温度は300℃以上に上昇することが分か
る。
【0012】したがって、気相めっき法で光ファイバを
内蔵した金属管の外周面に、10μm以上の厚いアルミ
ニウムの被覆層を形成しようとすると、金属管の温度は
光ファイバの耐熱温度を超え、光ファイバが熱的損傷を
受けるので、耐食性に優れた厚い被覆層を形成すること
は困難である。
【0013】前記特公昭63−10805号公報に開示
された金属管の電蝕防止方法においては、上述したよう
なアルミニウムの被覆層の厚さと金属管の上昇温度との
関係については何ら触れられておらず、この方法によっ
て光ファイバに熱的損傷(光透過率の変化等)を与える
ことなく、アルミニウムの厚い被覆層を形成することは
困難である。
【0014】この発明は、従来技術の上述のような問題
点を解消するためになされたものであり、光ファイバに
熱的損傷を与えることなく、アルミニウムの厚い被覆層
を形成することのできる金属管外装型光ファイバの製造
装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係る第一の金
属管外装型光ファイバの製造装置は、金属テ−プを連続
的に円管状の素管に成形する手段と、この円管状の素管
に光ファイバを連続的に挿入する手段と、光ファイバを
挿入した円管状の素管の突き合わせ部を溶着して金属管
とする手段と、この金属管の外周面に気相メッキ法によ
り被覆層を形成する手段とからなる金属管外装型光ファ
イバの製造装置において、前記金属管に被覆層を形成す
る手段の前後に、金属管を巻き取りながら冷却する冷却
ドラムを設け、金属管の被覆と冷却を繰り返しながら金
属管に複数層の被覆層を形成するものである。
【0016】光ファイバを内蔵した金属管の外周面に、
気相メッキ法により、金属管の温度が光ファイバに熱的
損傷を与えない程度の温度にしか上昇しないように、被
覆層の厚さを調整して第一の被覆層を形成する。
【0017】次いで、第一の被覆層を形成した金属管
を、被覆層を形成する手段の後方に配置した冷却ドラム
に巻き取りながら冷却する。この冷却ドラムは、中空ド
ラムに冷却媒体を内蔵させたものであり、中空ドラムの
外周面には、巻き取った金属管が常に中空ドラムの外周
面に触れ、中空ドラム内の冷却媒体によって十分に冷却
されるように、金属管を巻き取りつつ中空ドラムの回転
軸方向に誘導する螺旋状の案内溝を設ける。
【0018】次いで、後方の冷却ドラムにより被覆層を
形成する前の温度にまで低下した金属管を、被覆層を形
成する手段の方に誘導し、再度気相メッキ法により、第
一の被覆層を形成したときと同じ条件で、第一の被覆層
の上に第二の被覆層を形成する。
【0019】次いで、第一および第二の被覆層を形成し
た金属管を、被覆層を形成する手段の前方に配置した冷
却ドラムに巻き取りながら冷却する。
【0020】次いで、前方の冷却ドラムにより被覆層を
形成する前の温度にまで低下した金属管を、被覆層を形
成する手段の方に誘導し、再度気相メッキ法により、第
一および第二の被覆層を形成したときと同じ条件で、第
二の被覆層の上に第三の被覆層を形成する。
【0021】次いで、第一、第二および第三の被覆層を
形成した金属管を、被覆層を形成する手段の後方に配置
した冷却ドラムに巻き取りながら冷却する。
【0022】以下、順次必要な厚さの被覆層が得られる
まで、被覆層を形成する手段の前後に配置した2本の冷
却ドラム間に金属管を掛け回しながら、金属管の被覆と
冷却を繰り返す。
【0023】この発明に係る第一の金属管外装型光ファ
イバの製造装置を使用して、金属管外装型光ファイバを
製造する場合には、光ファイバに熱的損傷を与えること
なく、金属管の外周面に電食を防止するために必要な厚
さの被覆層を形成することができる。
【0024】また、この発明に係る第二の金属管外装型
光ファイバの製造装置は、金属テ−プを連続的に円管状
の素管に成形する手段と、この円管状の素管に光ファイ
バを連続的に挿入する手段と、光ファイバを挿入した円
管状の素管の突き合わせ部を溶着して金属管とする手段
と、この金属管の外周面に気相メッキ法により被覆層を
形成する手段とからなる金属管外装型光ファイバの製造
装置において、前記金属管に被覆層を形成する手段を直
列に複数配置するとともに、隣り合う被覆層形成手段の
間に金属管を巻き取りながら冷却する冷却ドラムを設
け、金属管の被覆と冷却を繰り返しながら金属管に複数
層の被覆層を形成するものである。
【0025】光ファイバを内蔵した金属管の外周面に、
第一の被覆層を形成する手段で気相メッキ法により、金
属管の温度が光ファイバの耐熱温度以下の温度にしか上
昇しない程度の厚さの第一の被覆層を形成する。
【0026】次いで、第一層の被覆層を形成した金属管
を、第一の被覆層を形成する手段の後方に配置した第一
の冷却ドラムに巻き取りながら冷却する。この冷却ドラ
ムは、前述した第一の金属管外装型光ファイバの製造装
置に配置されたものと同様のものである。
【0027】次いで、第一の冷却ドラムにより被覆層を
形成する前の温度にまで低下した金属管を、第二の被覆
層を形成する手段に誘導し、再度気相メッキ法により、
第一の被覆層を形成したときと同じ条件で、第一の被覆
層の上に第二の被覆層を形成する。
【0028】次いで、第一および第二の被覆層を形成し
た金属管を、第二の被覆層を形成する手段の後方に配置
した冷却ドラムに巻き取りながら冷却する。
【0029】次いで、第二の冷却ドラムにより被覆層を
形成する前の温度にまで低下した金属管を、第三の被覆
層を形成する手段の方に誘導し、再度気相メッキ法によ
り、第一および第二の被覆層を形成したときと同じ条件
で、第二の被覆層の上に第三の被覆層を形成する。
【0030】以下、順次必要な厚さの被覆層が得られる
まで、金属管を被覆層を形成手段と冷却ドラムとの間を
交互に通過させる。
【0031】この発明に係る第二の金属管外装型光ファ
イバの製造装置を使用して、金属管外装型光ファイバを
製造する場合にも、第一の金属管外装型光ファイバの製
造装置を使用する場合と同様に、光ファイバに熱的損傷
を与えることなく、金属管の外周面に電食を防止するた
めに必要な厚さの被覆層を形成することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について説明する。
【0033】図1は、この発明の第一の実施の形態の金
属管外装型光ファイバの製造装置の構成を示す説明図、
図2はこの金属管外装型光ファイバの製造装置を構成す
る気相メッキ用真空チャンバ−の側面図、図3は同じく
斜視図、図4はこの金属管外装型光ファイバの製造装置
に使用する冷却ドラムの正面図である。
【0034】この金属管外装型光ファイバの製造装置
は、コイルに巻かれた金属テ−プ1を巻き戻しながら供
給する金属テ−プ供給機2と、供給された金属テ−プ1
を連続的に円管状の金属管の素管3に成形する成形機4
と、成形中の金属管の素管3内に光ファイバ5を連続的
に挿入する光ファイバ挿入機6と、光ファイバ5が挿入
された金属管の素管の突き合わせ部を溶接して金属管7
とする溶接機8と、金属管7の外周面にアルミニウムの
被覆層を形成するための気相メッキ用真空チャンバ−9
と、アルミニウムの被覆層を形成した後の金属管7を巻
き取る巻取機10と、真空チャンバ−9内に設けられた
金属蒸気を発生させるための蒸発源11、蒸発源11の
前後に配置した冷却ドラム12aおよび12bとから構
成されている。
【0035】なお、図2に示すように、真空チャンバ−
9の金属管7の入口には、真空シ−ル13aと前処理室
14が、真空チャンバ−9の金属管7の出口には、真空
シ−ル13bが設けられている。
【0036】次に、この金属管外装型光ファイバの製造
装置により、金属管外装型光ファイバを製造するときの
製造方法を説明する。
【0037】図1で示したこの金属管外装型光ファイバ
の製造装置の構成要件のうち、真空チャンバ−9を除い
た部分は、従来の金属管外装型光ファイバの製造装置と
変わらないので、それらの部分における製造方法の説明
は省略し、真空チャンバ−9内で金属管7にアルミニウ
ムの被覆層を形成する方法を説明する。
【0038】入口9aから真空チャンバ−9内に導入さ
れた金属管7は、前記前処理室14において、真空中に
おいて金属管を100℃程度の温度に昇温する前処理が
行われる。これは、金属管の温度が低いと、金属管の表
面に付着した水分の除去が不十分となり、金属被覆層の
密着性が低下するからである。
【0039】このような前処理としての金属管の加熱
は、通常の輻射加熱の他に、Arイオンボンバ−ドのよ
うなプラズマ処理でもよく、特に限定するものではな
い。ただし、金属管に付着した水分の除去に加えて、ゴ
ミやダスト等の除去も行うときには、プラズマ処理が適
している。
【0040】そして、図2および図3に示すように、2
本の冷却ドラム12aおよび12b間に複数回掛け回さ
れながら蒸発源11の上を複数回往復する。金属管7が
蒸発源11の上を通過するとき、蒸発源11から蒸発し
たアルミニウムの金属蒸気が金属管7の外周面上で凝縮
し、金属管7に被覆層が形成される。そして、金属蒸気
の凝縮にともない凝縮熱が発生するので、金属管7の温
度は金属蒸気の蒸発源11からの輻射熱と相まって上昇
する。
【0041】金属管7の温度の上昇は、被覆層の厚さに
ほぼ比例しているので、金属管7の温度が内蔵している
光ファイバに熱的損傷を与えないように、1回に形成す
る被覆層の厚さは調整される。
【0042】被覆層が形成された金属管7は、図4に示
す冷却ドラム12aまたは12bの螺旋状の巻き溝15
に沿って複数巻き巻き取られ、巻き取られている間に冷
却ドラム中の冷却媒体、例えば冷却水により、被覆層を
形成する前の温度にまで冷却される。冷却された金属管
7は再び蒸発源11の上を通過し、前に形成された被覆
層の上に、前述したのと同じ条件で新しい被覆層が形成
される。
【0043】なお、金属管7は巻き溝15に沿って巻き
取られるので、冷却ドラム12aまたは12bに接触す
る金属管7の横断面の片側半分と、接触しない残りの片
側半分とでは冷却速度が異なる。したがって、金属管7
横断面の同じ片側半分のみが常に冷却ドラム12aおよ
び12bに接触するようにすると、金属管7に対して好
ましくない熱応力が発生し、金属管7の機械的特性が低
下する恐れがあるので、冷却ドラム12aでは金属管7
の横断面の一方の片側半分が、冷却ドラム12bでは他
方の片側半分が接触するようにするとよい。
【0044】このようにして、真空チャンバ−9内で金
属管7の被覆と冷却が複数回繰り返され、被覆層の厚さ
が電食に十分耐え得る厚さになったときに、金属管7は
真空チャンバ−9内から出口9bを通って取り出され、
巻取機10によりコイル状に巻き取られる。
【0045】上述した被覆層を形成するための気相めっ
き手段は特に限定するものではなく、真空蒸着、イオン
プレ−ティング、スパッタリング、CVD等から適宜選
定すればよい。
【0046】この金属管外装型光ファイバの製造装置に
より、金属管外装型光ファイバを製造する場合には、光
ファイバに熱的損傷を与えることなく、金属管7の外周
面に電食に十分耐え得るアルミニウムの被覆層を形成さ
せることができ、金属管外装型光ファイバの寿命を延ば
すことができる。
【0047】なお、一つの蒸発源11と蒸発源11の前
後に配置した2本の冷却ドラム12aおよび12bを1
組とし、このような組を複数組水平方向に並列的に配置
し、各組間にわたって金属管7を掛け回して、金属管7
の被覆と冷却を繰り返すようにしてもよい。
【0048】次に、この発明の第二の実施の形態の金属
管外装型光ファイバの製造装置を図5により説明する。
図5はこの金属管外装型光ファイバの製造装置を構成す
る真空チャンバ−19の側面図である。この金属管外装
型光ファイバの製造装置は、真空チャンバ−19を除い
て第一の実施の形態の金属管外装型光ファイバの製造装
置と同じであるので、それらの部分の説明は省略し、真
空チャンバ−19のみ説明する。この真空チャンバ−1
9内には、3つの蒸発源21a、21bおよび21cが
垂直方向に配置され、これらの蒸発源の前後には2本ず
つ合計4本の冷却ドラム22a、22b、22cおよび
22dが配置されている。なお、図5において符号23
aおよび23bは真空シ−ル、符号24は前処理室であ
る。
【0049】真空チャンバ−19の入口19aから入っ
てきた金属管7は、第一の実施の形態の金属管外装型光
ファイバの製造装置の場合と同様な前処理が、前処理室
24において行われる。
【0050】そして、金属管7は4本の冷却ドラム22
a、22b、22cおよび22dの間に複数回掛け回さ
れて、真空チャンバ−19の入口19bから出ていく。
そして、金属管7が冷却ドラムから冷却ドラムへと移る
度に、3つの蒸発源21a、21bおよび21cからの
アルミニウムの金属蒸気により、アルミニウムの被覆層
が形成され、被覆層は段々厚くなっていく。
【0051】また、金属管7にアルミニウムの被覆層が
形成される度に、金属管7は冷却ドラムに数巻き巻き取
られ、被覆層を形成する前の温度にまで冷却される。こ
の冷却ドラムも図4で示した冷却ドラムと同じ構造のも
のである。
【0052】なお、図5においては蒸発源は3つで冷却
ロ−ルは4本であるが、このような数に限定されるもの
ではなく、蒸発源や冷却ロ−ルをさらに増やしてもよ
い。この金属管外装型光ファイバの製造装置により、金
属管外装型光ファイバを製造する場合にも、光ファイバ
に熱的損傷を与えることなく、金属管7の外周面に電食
に十分耐え得るアルミニウムの被覆層を形成させること
ができ、金属管外装型光ファイバの寿命を延ばすことが
できる。
【0053】次に、この発明の第三の実施の形態の金属
管外装型光ファイバの製造装置を図6により説明する。
図6はこの金属管外装型光ファイバの製造装置を構成す
る真空チャンバ−29の側面図である。この金属管外装
型光ファイバの製造装置は、真空チャンバ−29を除い
て第一の実施の形態の金属管外装型光ファイバの製造装
置と同じであるので、それらの部分の説明は省略し、真
空チャンバ−29のみ説明する。この真空チャンバ−2
9内には、上下1対となった3組の蒸発源31a、31
b、31cが直線的に配置され、3組の蒸発源の前後に
は4本の冷却ドラム32a、32b、32cおよび32
dが配置されている。なお、図6において符号33aお
よび33bは真空シ−ル、符号34は前処理室である。
【0054】真空チャンバ−29の入口29aから入っ
てきた金属管7は、前処理室34で上述のような前処理
を施された後、4本の冷却ドラム32a、32b、32
cおよび32dのそれぞれに数巻きずつ巻き取られなが
ら、被覆層を形成する前の温度にまで冷却されるととも
に、3組の蒸発源31a、31b、31cを通過する度
に、3つの蒸発源31a、31bおよび31cからのア
ルミニウムの金属蒸気により、アルミニウムの被覆層が
形成され、被覆層は段々厚くなっていく。そして、被覆
層が金属管の電食防止に十分な厚さになって、真空チャ
ンバ−29の出口29bから出ていく。この冷却ドラム
も図4で示した冷却ドラムと同じ構造のものである。
【0055】なお、図6おいては蒸発源は3組、冷却ロ
−ルは4本であるが、このような数に限定されるもので
はなく、蒸発源や冷却ロ−ルをさらに増やしてもよい。
【0056】この金属管外装型光ファイバの製造装置に
より、金属管外装型光ファイバを製造する場合にも、光
ファイバに熱的損傷を与えることなく、金属管7の外周
面に電食に十分耐え得るアルミニウムの被覆層を形成さ
せることができ、金属管外装型光ファイバの寿命を延ば
すことができる。
【0057】なお、金属管7を冷却ドラムに掛け回す方
法としては、例えばパイロット材を所定のル−トにした
がって冷却ドラムに掛け回した上、その先端を巻取機1
0に、後端を金属管7に接続しておけばよい。
【0058】
【実施例】外径3.6mm、肉厚0.2mmのSUS3
04製金属管に、紫外線硬化型アクリレ−ト樹脂で被覆
した直径250μmの光ファイバを挿入し、充填物質と
して合成油を充填した金属管外装型光ファイバの金属管
に、図2に示した真空チャンバ−9を使用して、アルミ
ニウムの被覆層を形成した。
【0059】被覆に先立って、前処理室14で金属管7
にArイオンボンバ−ド処理を施し、冷却ドラム12a
を経由して、蒸発源11からのアルミニウムの金属蒸気
により、金属管7の外周面にアルミニウムの被覆層を形
成した。被覆層の形成に当たっては、金属管7の温度が
上昇して内蔵する光ファイバが熱的損傷を受けないよう
に、蒸発源11の出力や金属管7の送り速度を調整し
た。
【0060】第一の被覆層が形成された金属管7は、冷
却ドラム12bに巻き取り、常温程度まで冷却した。そ
して、再び金属管7を冷却ドラム12bから蒸発源11
の方へ戻し、第一の被覆層の上に第二の被覆層を形成し
た後、冷却ドラム12aに巻き取り、常温程度まで冷却
した。なお、金属管7が冷却ドラムに巻き取られるとき
には、金属管7は冷却ドラムに半円周分しか接触しない
ので、冷却ドラム12aと冷却ドラム12bとでは、金
属管7の異なる面が当たるようにし、均等に冷却される
ようにした。
【0061】上述のような被覆層の形成と冷却とを繰り
返し、被覆層の厚さを必要とする10μmとして、真空
チャンバ−9から取り出した。
【0062】このようにして被覆層を形成した金属管外
装型光ファイバに対して、複合腐食試験{1サイクル:
5%塩水噴霧(1時間)−乾燥(2時間)}を100サ
イクル実施した結果、赤錆は発生せず、耐食性は良好で
あった。
【0063】また、金属管7内の光透過率は被覆層形成
前後で変化はなく、被覆層形成にともなう熱的損傷もな
かった。
【0064】
【発明の効果】この発明により、光ファイバを内蔵した
金属管に、所望の厚さのアルミニウム等の被覆層を、光
ファイバに熱的損傷を与えることなく形成できるので、
電食が防止てきて耐食性に優れた金属管外装型光ファイ
バを安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の金属管外装型光フ
ァイバの製造装置の装置構成を示す説明図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態の金属管外装型光フ
ァイバの製造装置に使用される真空チャンバ−の側面図
である。
【図3】本発明の第一の実施の形態の金属管外装型光フ
ァイバの製造装置に使用される真空チャンバ−の斜視図
である。
【図4】本発明の第一の実施の形態の金属管外装型光フ
ァイバの製造装置に使用される冷却ドラムの正面図であ
る。
【図5】本発明の第二の実施の形態の金属管外装型光フ
ァイバの製造装置に使用される真空チャンバ−の側面図
である。
【図6】本発明の第三の実施の形態の金属管外装型光フ
ァイバの製造装置に使用される真空チャンバ−の側面図
である。
【図7】複合電力ケ−ブルの断面図である。
【図8】金属管にアルミニウムの被覆層を形成したとき
の被覆層の厚さと金属管の温度との関係を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 金属テ−プ 2 金属テ−プ供給機 3 金属管の素管 4 成形機 5 光ファイバ 6 光ファイバ挿入機 7 金属管 8 溶接機 9 真空チャンバ− 10 巻取機 11 蒸発源 12a、12b 冷却ドラム 13a、13b 真空シ−ル 14 前処理室 15 巻き溝 19 真空チャンバ− 21a、21b、21c 蒸発源 22a、22b、22c、22d 冷却ドラム 23a、23b 真空シ−ル 24 前処理室 29 真空チャンバ− 31a、31b、31c 蒸発源 32a、32b、32c、32d 冷却ドラム 33a、33b 真空シ−ル 34 前処理室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松崎 晃 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属テ−プを連続的に円管状の素管に成
    形する手段と、この円管状の素管に光ファイバを連続的
    に挿入する手段と、光ファイバを挿入した円管状の素管
    の突き合わせ部を溶着して金属管とする手段と、この金
    属管の外周面に気相メッキ法により被覆層を形成する手
    段とからなる金属管外装型光ファイバの製造装置におい
    て、前記金属管に被覆層を形成する手段の前後に、金属
    管を巻き取りながら冷却する冷却ドラムを設け、金属管
    の被覆と冷却を繰り返しながら金属管に複数層の被覆層
    を形成することを特徴とする金属管外装型光ファイバの
    製造装置。
  2. 【請求項2】 金属テ−プを連続的に円管状の素管に成
    形する手段と、この円管状の素管に光ファイバを連続的
    に挿入する手段と、光ファイバを挿入した円管状の素管
    の突き合わせ部を溶着して金属管とする手段と、この金
    属管の外周面に気相メッキ法により被覆層を形成する手
    段とからなる金属管外装型光ファイバの製造装置におい
    て、前記金属管に被覆層を形成する手段を直列に複数配
    置するとともに、隣り合う被覆層形成手段の間に金属管
    を巻き取りながら冷却する冷却ドラムを設け、金属管の
    被覆と冷却を繰り返しながら金属管に複数層の被覆層を
    形成することを特徴とする金属管外装型光ファイバの製
    造装置。
JP9182685A 1997-07-08 1997-07-08 金属管外装型光ファイバの製造装置 Withdrawn JPH1123920A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009037688A1 (en) * 2007-09-20 2009-03-26 Galtronics Ltd. Multi-layer conductive tube antenna

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WO2009037688A1 (en) * 2007-09-20 2009-03-26 Galtronics Ltd. Multi-layer conductive tube antenna

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