JPH11236517A - 光硬化性路面標示用塗料組成物 - Google Patents

光硬化性路面標示用塗料組成物

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JPH11236517A
JPH11236517A JP29725898A JP29725898A JPH11236517A JP H11236517 A JPH11236517 A JP H11236517A JP 29725898 A JP29725898 A JP 29725898A JP 29725898 A JP29725898 A JP 29725898A JP H11236517 A JPH11236517 A JP H11236517A
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group
compound
meth
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road marking
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JP29725898A
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English (en)
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Kenichi Nakamura
健一 中村
Hirotoshi Kamata
博稔 鎌田
Toshio Koshikawa
敏男 越川
Shuichi Sugita
修一 杉田
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Atomix Corp
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Atomix Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間での光硬化が可能で、耐摩耗性にも優
れる路面標示用塗料を提提供する。 【解決手段】 隠蔽性が高い厚膜塗料の光硬化性に優れ
た、カチオン色素、4級有機ホウ素塩系増感剤、及び紫
外光ラジカル重合開始剤からなる、光ラジカル重合開始
剤を用いること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光エネルギーによ
り厚膜の塗工物を作り得る組成物を用いた、短時間での
光硬化が可能で、耐摩耗性にも優れる路面標示用塗料に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の路面標示用塗料には、JIS K
5665 1種(常温)、2種(加熱)、3種(溶融)
がある。路面標示用塗料は、区画線・道路標示(以下、
路面標示と略す)に使用され、乾燥性、路面への付着
性、耐摩耗性、耐汚染性等が主に要求される。
【0003】1種、2種の場合は主に外側線、車線境界
線等に使用されているが、蒸発速度が速いケトン系、エ
ステル系、脂肪族系、芳香族溶剤等を使用しており、溶
剤の揮発により塗膜を形成するので、安全性、大気汚染
の点で大きな問題がある。その問題を解決するために、
水性塗料を使った路面標示用塗料が提案されているが
(特開昭61−243866号、特開平3−15746
3号、特開平6−271789号)、これらの塗料は溶
剤として使っている水の乾燥速度が小さいため、路面標
示用塗料に必要な速乾性が発現しにくい。
【0004】3種の場合は主に横断歩道、中央線等に使
用されており、180〜220℃に溶融して使う溶融型
なので、超速乾性で大気汚染の問題もない。しかし溶融
型の場合、バインダー成分として一般に石油樹脂が使わ
れているが、石油樹脂自体の耐摩耗性が悪いので、走行
する車のタイヤによる摩耗速度が大きい欠点を有する。
そこで塗装膜厚を1mm以上とかなり厚くしないと必要
な期間路面標示としての機能を維持できない。また膜厚
が大きいと消費する塗料の量も莫大になり、塗料の輸送
費及び、塗装作業等にかかる労力も大きい。また、加熱
溶融するための熱源を現場に持ち込む必要があり作業環
境が高温にならざるを得ず、作業者の安全、健康面から
改善が要望されていた。
【0005】ところで最近光ラジカル重合、及び光カチ
オン重合が、速乾性、常温硬化性、無溶剤化の可能性、
省エネルギーの観点から注目され、プリント基板作成
用、レジストまたはフォトマスク、木工塗料、光ファイ
バーコーティング、プラスチックへのハードコーティン
グ、缶コーティング等の多方面の用途にわたり使用され
てきている。しかし硬化に使われる波長は400nm以
下の紫外光領域がほとんどのため物質への光透過性が悪
く、路面標示用塗料のように酸化チタン等の隠蔽性が高
い顔料を含んだ塗料の厚膜硬化は極めて困難であった。
その解決のため、特開平8−209058号では、比較
的物質への透過性が高い400〜450nmの可視光に
感光してラジカルを発生するアシルホスフィンオキサイ
ド系光重合開始剤を用いる試みを行っている。しかし特
開平8−209058号ではメタクリル酸メチルのよう
な低沸点モノマーを使用しているので、悪臭や大気汚染
の可能性が大きいと同時に、メタクリル酸メチルは光硬
化速度が小さいため路面標示用塗料にしたとき秒単位で
光硬化することが困難である。
【0006】ところで本発明者らは顔料を含有し、なお
かつ厚膜の材料を硬化できる光重合開始剤を提案してき
た(特開平6−75374号、特開平10−81838
号)。これによると紫外光ラジカル重合開始剤に、可視
光あるいは近赤外光領域に吸収をもつカチオン色素及び
4級有機ホウ素塩系増感剤からなるラジカル重合開始剤
を添加することにより、塗膜表面のみならず、顔料を含
有する光硬化性材料の内部硬化性も高いことが示されて
いる。しかし特定のフィラーを添加し、路面標示用の塗
料組成物に使用することは知られていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、隠蔽性が高
い厚膜塗料の硬化性に優れた光ラジカル重合開始剤を用
いることにより、短時間で光硬化が可能な路面標示用塗
料組成物を提供することを目的する。本発明の組成物を
用いることにより、無溶剤型でなおかつ低沸点モノマー
を使わないため大気汚染の心配が著しく減少する。ま
た、溶融型と異なり、塗料を現場で高温にして溶融する
必要がないので、安全かつ快適な環境で作業が行うこと
が可能となる。さらに溶融型より優れた耐摩耗性を有す
ることから膜厚を大幅に薄くできるメリットがある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、 1)(A)エチレン性不飽和基を有する化合物、(B)
フィラー、(C)一般式(1)で示されるカチオン色素 一般式(1); D+ ・A1 - (式中D+ は400〜1200nmの波長領域に極大吸
収波長を有するカチオンであり、A1 -は任意のアニオン
を示す。) (D)一般式(2)で示される4級有機ホウ素塩系増感
剤 一般式(2);
【化4】 (式中R1 、R2 、R3 、及びR4 は、それぞれ独立し
てアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、シリル基、複素環基、またはハロゲ
ン原子を示し、Z+ は任意のカチオンを示す。) 及び(E)400nm以下の波長の光を吸収することに
よりラジカルを発生する紫外光ラジカル重合開始剤、を
含有することを特徴とする光硬化性路面標示用塗料組成
物。 2)(A)エチレン性不飽和基を有する化合物、(B)
フィラー、(C)上記一般式(1)で示されるカチオン
色素、(D)上記一般式(2)で示される4級有機ホウ
素塩系増感剤、及び(E)400nm以下の波長の光を
吸収することによりラジカルを発生する紫外光ラジカル
重合開始剤、及び(F)ガラスビーズ、を含有すること
を特徴とする光硬化性路面標示用塗料組成物。 3)重合促進剤としてジアリールヨードニウム塩、トリ
アリールスルホニウム塩、N−アルコキシピリジニウム
塩、トリハロメチル基を有するトリアジン化合物、また
はハロゲン化スルホン化合物から選択される1種以上の
化合物を含有することを特徴とする上記1及び2に記載
の光硬化性路面標示用塗料組成物。 4)一般式(1)で示されるカチオン色素のD+ が、ポ
リメチン、トリアリールメタン、ジアリールメタン、キ
サンテン、アクリジン、アジン、オキサジン、またはチ
アジン系化合物から選択される1種以上の化合物である
ことを特徴とする上記1〜3に記載の光硬化性路面標示
用塗料組成物。 5)紫外光ラジカル重合開始剤が、一般式(3)及び/
または一般式(4)の化合物から選択される1種以上の
化合物であることを特徴とする上記1〜4に記載の光硬
化性路面標示用塗料組成物。 一般式(3);
【化5】 (式中、Arはアリール基を示し、Xはアルキル基、脂
環基、ベンジル基、アルコキシカルボニル基、ベンゾイ
ル基、アリール基、または置換基を有するホスフィノイ
ル基を示す。) 一般式(4)
【化6】 (式中、R5 、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11
及びR12はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、ア
ルコキシ基、またはハロゲン原子を示す。) 6)エチレン性不飽和基を有する化合物として、エポキ
シ(メタ)アクリレート樹脂及び/またはウレタン(メ
タ)アクリレート樹脂を含有することを特徴とする上記
1〜5に記載の光硬化性路面標示用塗料組成物。 7)エチレン性不飽和基を有する化合物として、炭素原
子が4〜18個のアルキル基を有する単官能モノマー及
び/または脂環基を有する単官能モノマーを含有するこ
とを特徴とする上記1〜6に記載の光硬化性路面標示用
塗料組成物である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の内容を詳細に説明
する。本発明に用いられるエチレン性不飽和基を有する
化合物は、ラジカル重合により3次元架橋する化合物
で、一般にオリゴマーとモノマーに分類され、さらにモ
ノマーは分子内の不飽和基の数が1個の場合が単官能モ
ノマー、2個以上の場合が多官能モノマーに分類され
る。
【0011】オリゴマーは1分子中に2個以上のエチレ
ン性不飽和基を有し、ラジカル重合して得られる硬化塗
膜の耐摩耗性、耐久性、耐候性、伸び等の諸物性を支配
する化合物である。単官能モノマーは本発明の組成物の
粘度を下げて、塗装性、作業性を改善すると同時に、路
面との付着性を向上させる目的で配合される。しかし大
気汚染や悪臭を避けるためにも、本発明で使用される単
官能モノマーは沸点が150℃以上の化合物が好まし
い。多官能モノマーは、組成物の粘度を下げて塗装性、
作業性を改善すると同時に、硬化性を向上させる目的で
配合される。
【0012】本発明に用いられるエチレン性不飽和基を
有するオリゴマーの具体例としては、エポキシ(メタ)
アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹
脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、ポリブタ
ジエン(メタ)アクリレ−ト樹脂、シリコーン(メタ)
アクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が例示さ
れるが、とりわけエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、
ウレタン(メタ)アクリレート樹脂は光硬化速度が大き
いと同時に、路面標示塗料として必要な耐摩耗性、耐久
性の点で優れるため、本発明の組成物の成分として適し
た化合物である。尚、本発明で言う「(メタ)アクリ」
とは、「メタクリ」、「アクリ」のいずれをも意味す
る。
【0013】エポキシ(メタ)アクリレート樹脂は一般
的にはエポキシ樹脂に(メタ)アクリロイル基を有する
カルボン酸を反応させて得られるオリゴマーであり、具
体的には「日本接着学会誌」Vol.31 p334〜
342(1995年)、「紫外線硬化システム」p18
0〜185(加藤 清視著 学会出版センター 198
9年刊)記載のもの等が例示される。特に耐摩耗性、耐
久性に優れるビスフェノールの構造と硬化速度が極めて
大きいアクリロイル基を有するエポキシアクリレート樹
脂が、耐久性、耐摩耗性や短時間硬化が要求される本発
明の組成物には特に好適である。
【0014】ウレタン(メタ)アクリレート樹脂は1分
子中にウレタン結合と(メタ)アクリロイル基をもつオ
リゴマーの総称であり、一般的にはポリイソシアネート
と水酸基含有(メタ)アクリレートとから、あるいはポ
リイソシアネートとジオール及び水酸基含有(メタ)ア
クリレートとから合成される。ウレタン(メタ)アクリ
レート樹脂の原料となるポリイソシアネート、水酸基含
有(メタ)アクリレート及びジオールとしては、「UV
・EB硬化材料」p70〜74(シーエムシー1992
年刊)に記載のもの等が例示される。また、ウレタン
(メタ)アクリレート樹脂としては「紫外線硬化システ
ム」p185〜192(加藤 清視著学会出版センター
1989年刊)記載のもの等が例示される。
【0015】本発明に用いられる単官能モノマーの具体
例としてはジエチレングリコールモノエチルエーテル
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメ
チルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリ
コールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、フェ
ノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−
3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチ
レングリコールモノフェニルエーテル(メタ)アクリレ
ート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタ
ム、N−アクリロイルモルホリン、テトラヒドロフルフ
リル(メタ)アクリレートや、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート等の水酸基含有モノマー、N,N−ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアミ
ノ基含有モノマー、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)
アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アク
リロイルオキシエチルフタル酸、2−アクリロイルオキ
シエチルアシッドホスフェート等の酸性基を有するモノ
マー、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン等の加水分解性シリル基
を含有するモノマー等が例示されるが、中でも炭素原子
が4〜18個のアルキル基を有する単官能モノマー、あ
るいは脂環基を有する単官能モノマーが、基材であるア
スファルトとの親和性が高く、付着性も大きく向上する
ことから本発明の組成物には好適である。
【0016】炭素原子が4〜18個のアルキル基を有す
る単官能モノマーとしてはn−ヘキシル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デ
シル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリート、ブトキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ノニルフェノキシテトラエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、脂肪族モノエポキシアクリレート
(例えばダイセル・UCB社 EB111、EB11
2)等が例示される。また、脂環基を有する単官能モノ
マーとしてはシクロヘキシル(メタ)アクリレート、4
−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシク
ロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニ
ルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテ
ニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル
(メタ)アクリレート等が例示される。
【0017】多官能モノマーの具体例としては、ジエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ート等の多官能モノマーが例示されるが、さらに具体的
には「UV・EB硬化技術の応用と市場」p12〜1
4、p20〜31(1989年 シーエムシー発行)記
載のもの等が例示される。
【0018】本発明の光硬化性路面標示用塗料組成物に
おいて、これらエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、ウ
レタン(メタ)アクリレート樹脂は本発明のエチレン性
不飽和基を有する化合物のうち、10〜90重量%含有
することにより本発明の組成物に必要な硬化速度、耐摩
耗性、耐久性を付与することができる。10重量%未満
であれば耐摩耗性、耐久性、硬化速度が低下する。90
重量%を越えれば粘度が高すぎて塗装が極めて困難とな
る。好ましくは20〜80重量%、更に好ましくは40
〜80重量%である。
【0019】炭素原子が4〜18個のアルキル基を有す
る単官能モノマー及び/または脂環基を有する単官能モ
ノマーは、エチレン性不飽和基を有する化合物のうち5
〜55重量%含有することにより路面のアスファルト部
分との十分な接着性が発現する。5重量%未満ではアス
ファルトとの親和性が低下し、接着性が発現しないと同
時に組成物の粘度が高くなり、塗装が困難となる。また
55重量%を越えると硬化性が低下する。好ましくは1
0〜50重量%、更に好ましくは10〜40重量%、最
も好ましくは10〜30重量%の範囲である。
【0020】多官能性モノマーは、エチレン性不飽和結
合を有する化合物のうち、5〜40重量%含有すること
により、発明の組成物に必要な硬化速度が発現する。5
重量%未満では十分な硬化速度が得られなくなると同時
に組成物の粘度が上がり、塗装が困難となる。また40
重量%を越えると硬化収縮が大きくなって、路面より剥
離が起こりやすくなる。好ましくは10〜30重量%の
範囲である。
【0021】本発明に用いられるフィラ−は耐候性、視
認性、隠蔽性、耐摩耗性、密着性を高める目的で添加さ
れ、従来の路面標示用塗料で用いられているフィラーを
用いることが出来る。使用するフィラーの具体例として
は、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、タルク、アルミナ、酸化硅素等の
無機フィラーや、視感反射率、隠蔽性を特に向上させる
ために配合される酸化チタン、黄鉛等の着色顔料が挙げ
られる。着色顔料に関しては、「改訂新版 顔料便覧」
(日本顔料技術協会編 1989年刊行)記載の各着色
顔料も使用しても良い。これらのフィラーは2種以上混
合して使用しても良い。これらのフィラーはエチレン性
不飽和基を有する化合物100重量部に対し10〜40
0重量部配合される。10重量部未満では視認性、隠蔽
性、耐候性が低下する。400重量部を越えると塗料粘
度が上がりすぎ塗装性が非常に悪くなる。好ましくは2
0〜200重量部である。
【0022】本発明に用いられるガラスビーズは粒径が
0.01mm以上10mm以下のガラスをいい、塗膜の
光反射性を高め、夜間における視認性を向上させると同
時に塗膜内部の光硬化性を高める目的で添加することが
出来る。塗膜中のガラスビーズは粒径が小さいほど硬化
性は良いが再帰反射性は低下する。また、粒径が大きく
なるほど塗膜からガラスビーズが脱離しやすくなる。そ
のため、適当なガラスビーズの粒径は0.01〜2.0
mmで、最適な粒径は0.05〜1.0mmである。ガ
ラスビーズの混入量が少ないと、散布したガラスビーズ
がタイヤによる摩耗により減少した時に再帰反射性が劣
り、多すぎると塗膜の強度が低下するため、ガラスビー
ズを添加する場合の適当な量は、エチレン性不飽和基を
有する化合物100重量部に対し30〜400重量部の
範囲であり、好ましくは60〜300重量部の範囲であ
る。
【0023】本発明の一般式(1)で示されるカチオン
色素及び一般式(2)で示される4級有機ホウ素塩系増
感剤は、塗膜の内部硬化性を高める目的で添加される。
【0024】一般式(1); D+ ・A1 - (式中D+ は、400〜1200nmの波長領域に極大
吸収波長を有するカチオンであり、A1 -は任意のアニオ
ンを示す。)
【0025】一般式(2);
【化7】 (式中R1 、R2 、R3 、及びR4 は、それぞれ独立し
てアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、シリル基、複素環基、またはハロゲ
ン原子を示し、Z+ は任意のカチオンを示す。)
【0026】一般式(1)のカチオン色素と一般式
(2)の4級有機ホウ素塩系増感剤を併用すると、40
0〜1200nmの波長の光によって分解が起こり、カ
チオン色素の色が消色すると同時にラジカル重合が開始
される。4級有機ホウ素塩系増感剤が共存していないと
カチオン色素の消色反応が十分に進行しなかったり、重
合反応が起こりにくかったりするが、4級有機ホウ素塩
系増感剤を共存させることによりカチオン色素の消色反
応が完全に進行し、効率よく重合開始反応が進行する。
さらにジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホ
ニウム塩、N−アルコキシピリジニウム塩、トリハロメ
チル基を有するトリアジン化合物、またはハロゲン化ス
ルホン化合物から選択される重合促進剤を添加すること
により、重合開始反応がより効率良く進行する。これら
の重合促進剤は400〜1200nmの波長の光を照射
した際に発生する色素ラジカルからの電子を受容してラ
ジカルを発生する化合物であり、硬化物の内部硬化性を
著しく向上させることができる。
【0027】本発明に用いられる一般式(1)のD+
は、400〜1200nmの波長領域に極大吸収波長を
有する化合物である。極大吸収波長は、カチオン色素を
水、メタノール、エタノール、トルエン、キシレン、ア
セトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸n−ブ
チル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2
−ピロリドン、クロロホルム、塩化メチレン、アセトニ
トリル、ジメチルスルホキシド等の一般的な溶媒に溶解
して、紫外光領域から近赤外光領域までの化合物の吸収
スペクトルを測定できる一般的な分光光度計(例えば日
本分光株式会社製Ubest V−570、島津製作所
製UV−3100)にて測定できる。ただし極大吸収波
長の測定方法はこの方法に限定されるものではない。こ
こで、D+ として好ましいものとしては例えばポリメチ
ン、キサンテン、トリアリールメタン、ジアリールメタ
ン、アクリジン、アジン、オキサジン、チアジン系の化
合物が挙げられるが、特にポリメチン、トリアリールメ
タン系の化合物が重合開始能、消色能の点で優れ、本発
明に適している。
【0028】一般式(1)のA1 -の具体例としてはCl
- 、Br- 、I- 等のハロゲンアニオン、ベンゼンスル
ホン酸アニオン、p−トルエンスルホン酸アニオン、メ
タンスルホン酸アニオン、1−ナフタレンスルホン酸ア
ニオン等のスルホン酸アニオン、テトラフェニルボレー
ト、テトラアニシルボレート、n−ブチルトリフェニル
ボレート、テトラベンジルボレート、テトラフルオロボ
レート等のボレートアニオン、ClO4 -、PF6 -、Sb
6 -等の各種アニオンが挙げられる。しかし、本発明は
これらの例に限定されるものではない。
【0029】ここで、表1にカチオン色素の構造を具体
的に示したが本発明はこれらの例に限定されるものでは
ない。またこれらのカチオン色素は必要に応じて任意の
比率で2種以上用いても構わない。
【0030】
【表1】
【0031】
【表1】
【0032】
【表1】
【0033】本発明における4級有機ホウ素塩系増感剤
は一般式(2)で示されるように4級有機ホウ素化合物
とZ+ とから構成される。 一般式(2);
【化8】 (式中R1 、R2 、R3 、及びR4 は、それぞれ独立し
てアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、シリル基、複素環基、またはハロゲ
ン原子を示し、Z+ は任意のカチオンを示す。)
【0034】ここで、一般式(2)のR1 、R2 、R
3 、及びR4 において、アルキル基、アリール基、アラ
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複
素環基は任意の置換基を有しても良い。そのような置換
基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−オクチル
基、n−ドデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、アニシル
基、ビフェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェネチ
ル基、ジフェニルメチル基、メトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ
基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、メチ
レンジオキシ基、エチレンジオキシ基、フェノキシ基、
ナフトキシ基、ベンジロキシ基、メチルチオ基、フェニ
ルチオ基、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリジ
ル基、フルオロ基等が挙げられるが、本発明はこれらの
例に限定されるものではない。
【0035】一般式(2)における4級有機ホウ素化合
物の具体例としては、n−ブチルトリフェニルボレー
ト、n−オクチルトリフェニルボレート、n−ドデシル
トリフェニルボレート、sec−ブチルトリフェニルボ
レート、tert−ブチルトリフェニルボレート、ベン
ジルトリフェニルボレート、n−ブチルトリ(p−アニ
シル)ボレート、n−オクチルトリ(p−アニシル)ボ
レート、n−ドデシルトリ(p−アニシル)ボレート、
n−ブチルトリ(p−トリル)ボレート、n−ブチルト
リ(o−トリル)ボレート、n−ブチルトリ(4−te
rt−ブチルフェニル)ボレート、n−ブチルトリ(4
−フルオロ−2−メチルフェニル)ボレート、n−ブチ
ルトリ(4−フルオロフェニル)ボレート、n−ブチル
トリナフチルボレート、トリフェニルシリルトリフェニ
ルボレート、トリメチルシリルトリフェニルボレート、
テトラ−n−ブチルボレート、ジ−n−ブチルジフェニ
ルボレート、テトラベンジルボレート等が挙げられる
が、R1 がアルキル基、R2 、R3 及びR4 がアリール
基の構造を有する化合物が、安定性及び硬化性のバラン
スがとれ、本発明の光硬化性路面標示用塗料組成物には
好適である。
【0036】また、一般式(2)におけるZ+ の具体例
としては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルア
ンモニウム、テトラ−n−ブチルアンモニウム、テトラ
オクチルアンモニウム、N−メチルキノリニウム、N−
エチルキノリニウム、N−メチルピリジニウム、N−エ
チルピリジニウム、テトラメチルホスホニウム、テトラ
−n−ブチルホスホニウム、トリメチルスルホニウム、
トリフェニルスルホニウム、トリメチルスルホキソニウ
ム、ジフェニルヨードニウム、ジ(4−tert−ブチ
ルフェニル)ヨードニウム、リチウムカチオン、ナトリ
ウムカチオン等が挙げられる。これらの4級有機ホウ素
化合物とZ+ は任意に組み合わせて本発明に使用するこ
とができる。また本発明はこれらの例に限定されること
はない。また、4級有機ホウ素塩系増感剤は2種以上組
み合わせて使っても差し支えない。
【0037】本発明に使用される紫外光ラジカル重合開
始剤は、塗膜表層を硬化させる目的で使用される。これ
らの紫外光ラジカル重合開始剤は、400nm以下の紫
外光の照射により励起されてラジカルを発生するタイプ
の通常の光重合開始剤が用いられる。そのようなものと
しては一般式(3)及び/または一般式(4)で表わさ
れる化合物が示される。
【0038】一般式(3);
【化9】 (式中、Arはアリール基を示し、Xはアルキル基、脂
環基、ベンジル基、アルコキシカルボニル基、ベンゾイ
ル基、アリール基、または置換基を有するホスフィノイ
ル基を示す。)
【0039】一般式(4)
【化10】 (式中、R5 、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11
及びR12はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、ア
ルコキシ基、またはハロゲン原子を示す。)
【0040】ここで一般式(3)のArにおいて、アリ
ール基は任意の置換基を有しても良く、そのような置換
基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−オクチル
基、n−ドデシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、
トリル基、アニシル基、ナフチル基、ベンジル基、フェ
ネチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブト
キシ基、tert−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキ
シ基、フェノキシ基、ナフトキシ基、ベンジロキシ基、
ヒドロキシ基、アセトキシ基、ベンゾイロキシ基、アク
リロイロキシ基、メタクリロイロキシ基、カルボキシル
基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベ
ンゾイル基、ナフトイル基、アセチル基、プロピオニル
基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ
基、メチルチオ基、フェニルチオ基、2−フリル基、2
−フルフリル基、2−チエニル基、2−ピリジル基、2
−キノリニル基、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基等が
挙げられるが、本発明はこれらの例に限定されることは
ない。
【0041】また、一般式(3)のXにおいて、アルキ
ル基、脂環基、ベンジル基、アルコキシカルボニル基、
ベンゾイル基、アリール基は置換基を有しても良く、そ
のような置換基の具体例としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル
基、n−オクチル基、n−ドデシル基、シクロヘキシル
基、フェニル基、トリル基、アニシル基、ナフチル基、
ベンジル基、フェネチル基、メトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ
基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、フェ
ノキシ基、ナフトキシ基、ベンジロキシ基、ヒドロキシ
基、アセトキシ基、ベンゾイロキシ基、カルボキシル
基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベ
ンゾイル基、ナフトイル基、アセチル基、プロピオニル
基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ
基、メチルチオ基、フェニルチオ基、2−フリル基、2
−フルフリル基、2−チエニル基、2−ピリジル基、2
−キノリニル基、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基等が
挙げられるが、本発明はこれらの例に限定されることは
ない。
【0042】また、一般式(3)のXにおいて、置換基
を有するホスフィノイル基の置換基の具体例としては、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、
tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、n−オク
チル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、シクロヘ
キシル基、フェニル基、トリル基、2,5−ジメチルフ
ェニル基、メシチル基、クメニル基、ベンジル基、フェ
ネチル基、ベンゾイル基、2,6−ジクロルベンゾイル
基、2,4,6−トリメチルベンゾイル基、2,6−ジ
メトキシベンゾイル基、2,6−ジエトキシベンゾイル
基、ナフトイル基等が挙げられるが、本発明はこれらの
例に限定されることはない。
【0043】一般式(3)で示される化合物の具体例と
しては、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイ
ソプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物、ジエト
キシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1
−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピ
ルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−
1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、4−tert−ブチル−トリクロロアセトフェノ
ン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]
−2−モルホリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−
ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブ
タノン−1等のアセトフェノン系化合物、メチルフェニ
ルグリオキシレート等のグリオキシエステル系化合物、
ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸メチル、ヒドロキ
シベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、アク
リル化ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィ
ンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)
−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイ
ド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−フェニルホ
スフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイ
ル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイ
ド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニ
ルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイ
ド系化合物等が挙げられる。
【0044】一般式(4)で示される化合物のR5 、R
6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11、及びR12におい
て、アルキル基とは炭素原子の数が1〜8個のアルキル
基であり、アルコキシ基とは炭素原子を1〜8個有する
アルコキシ基を示す。一般式(4)の具体例としては、
2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキ
サントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、1
−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等が例示され
る。
【0045】一般にベンゾイン系化合物、アセトフェノ
ン系化合物、グリオキシエステル系化合物や、アシルホ
スフィンオキサイド系化合物のようにP1型光開始剤と
呼ばれる化合物はそれ単独でも使用可能であるが、P2
型光開始剤であるベンゾフェノン系化合物、チオキサン
トン系等化合物の紫外光ラジカル重合開始剤は水素供与
性化合物と併用して用いられる。P1型光開始剤でも水
素供与体があれば、硬化性は向上する。
【0046】水素供与性化合物とは、光によって励起さ
れた開始剤に水素を供与できる化合物をいい、例えばト
リエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等の脂
肪族アミン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−
ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安
息香酸イソブチル、4,4−ジメチルアミノベンゾフェ
ノン等の芳香族アミン類が挙げられる。これらの紫外光
ラジカル重合開始剤は単独または2種類以上を混合して
用いることもできる。
【0047】次に本発明に用いられる重合促進剤の具体
例を以下に示す。ジアリールヨードニウム塩は、ジアリ
ールヨードニウムカチオンと任意のアニオン(A2 -)と
から構成される。ジアリールヨードニウムカチオンの具
体例としては、ジフェニルヨードニウム、p−アニシル
フェニルヨードニウム、ジ(4−tert−ブチルフェ
ニル)ヨードニウム、ジ(4−クロロフェニル)ヨード
ニウム、ジ(o−トリル)ヨードニウム、ジ(3−ニト
ロフェニル)ヨードニウム等が例示される。
【0048】トリアリールスルホニウム塩はトリアリー
ルスルホニウムカチオンと任意のアニオン(A3 -)とか
ら構成される。トリアリールスルホニウムカチオンの具
体例としては、トリフェニルスルホニウム、ジフェニル
(p−アニシル)スルホニウム、ジフェニル(o−トリ
ル)スルホニウム、ジフェニル(4−フルオロフェニ
ル)スルホニウム、ジフェニル[4−(フェニルチオ)
フェニル]スルホニウム、ジフェニル[4−(ジフェニ
ルスルホニウム)フェニル]スルホニウム等が例示され
る。
【0049】N−アルコキシピリジニウム塩はN−アル
コキシピリジニウムカチオンと任意のアニオン(A4 -
とから構成される。N−アルコキシピリジニウムカチオ
ンの具体例としては、N−エトキシピリジニウム、N−
エトキシ−2−ピコリニウム、N−エトキシ−3−ピコ
リニウム、N−エトキシ−4−クロロピリジニウム、N
−エトキシ−3−クロロピリジニウム、N−エトキシ−
2−クロロピリジニウム、N−エトキシ−4−メトキシ
ピリジニウム、N−エトキシ−3−メトキシピリジニウ
ム、N−エトキシ−2−メトキシピリジニウム、N−エ
トキシ−4−フェニルピリジニウム、N−エトキシ−4
−シアノピリジニウム、N,N’−ジエトキシ−4,
4’−ビピリジニウム、N,N’−ジエトキシ−2,
2’−ビピリジニウム等が挙げられる。
【0050】A2 -、A3 -、A4 -の具体例としては、BF
4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、ClO4 -、Cl-
Br- 、テトラフェニルボレート、テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート、ベンゼンスルホン酸アニ
オン、p−トルエンスルホン酸アニオン、トリフルオロ
メタンスルホン酸アニオン等が例示される。これらのア
ニオンと、ジアリールヨードニウム、トリフェニルスル
ホニウム、N−アルコキシピリジニウムカチオンは任意
に組み合わせて本発明に使用することができる。
【0051】トリクロロメチル基を有するトリアジン化
合物の具体例としては、2,4,6−トリス(トリクロ
ロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(ト
リブロモメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(ジ
クロロメチル)−6−トリクロロメチル−s−トリアジ
ン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリ
クロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(4−
メトキシフェニル)−6−トリクロロメチル−s−トリ
アジン、2,4−ビス(3−クロロフェニル)−6−ト
リクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−メトキシ
スチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−
トリアジン、2, 4−ビス(3−クロロフェニル)−6
−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−クロ
ロスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s
−トリアジン等が挙げられる。
【0052】ハロゲン化スルホン化合物の具体例として
は、トリクロロメチルフェニルスルホン、トリブロモメ
チルフェニルスルホン、トリクロロメチル−4−クロロ
フェニルスルホン、2,4−ジクロロフェニルトリクロ
ロメチルスルホン、2−メチル−4−クロロフェニルト
リクロロメチルスルホン、2,4−ジクロロフェニルト
リブロモメチルスルホン等が例示される。
【0053】これらの重合促進剤は2種類以上混合して
使用しても構わない。これら光重合開始剤の添加量は以
下の通りである。一般式(1)に示されるカチオン色素
は、エチレン性不飽和基を有する化合物100重量部に
対し、0.001〜5重量部用いることにより本発明の
目的を達成することができる。0.001重量部未満だ
と重合が十分に行われず、硬化が不十分に終わる可能性
がある。5重量部を越えると硬化物が着色してしまい、
本発明の目的を達成することが困難となる。好ましくは
0.01〜2重量部である。
【0054】また、一般式(2)で示される4級有機ホ
ウ素塩系増感剤はエチレン性不飽和基を有する化合物1
00重量部に対し、0.005〜10重量部用いること
により本発明の目的を達成することができる。0.00
5重量部未満であれば重合が十分に行われず硬化が不十
分に終わる可能性があると同時に、カチオン色素の消色
反応が十分に進行せず硬化物が着色してしまう。また、
10重量部を越えると硬化物の物性を低下させる。好ま
しくは0.05〜5重量部である。
【0055】また重合促進剤は、エチレン性不飽和基を
有する化合物100重量部に対し、0.005〜10重
量部用いることにより本発明の目的を達成できる。0.
005重量部未満であれば、重合促進剤の効果が顕現化
しない。また、10重量部を越えると硬化物の物性を低
下させたり、本発明の組成物の安定性を著しく低下させ
る。好ましくは0.01〜5重量部である。
【0056】紫外光ラジカル重合開始剤は、エチレン性
不飽和基を有する化合物100重量部に対し0.01〜
10重量部用いることにより本発明の目的を達成するこ
とができる。0.01重量部未満であると空気中での硬
化が不可能になり、10重量部を越えると硬化物の物性
の低下、残留紫外光ラジカル重合開始剤による硬化物の
劣化、黄変が起こるので好ましくない。好ましくは0.
1〜5重量部の範囲である。
【0057】本発明の光硬化性路面標示用塗料組成物に
は、光硬化物に適度な伸びを付与して温度変化によるア
スファルトの伸縮に追随させ、ひびの発生を抑制する目
的で、有機高分子化合物を添加することができる。本発
明の組成物の光硬化物に適度な伸びを付与する方法とし
て、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジオクチル等の
低分子量可塑剤や、単独重合体のガラス転移温度が使用
温度以下のエチレン性不飽和基を有する化合物の配合等
の公知の方法も極めて有効である。しかし有機高分子化
合物を配合することにより、硬化物の適度な伸びとより
高い耐摩耗性が同時に発現する。ここで言う有機高分子
化合物とは有機単量体の単独重合物もしくは共重合物
で、数平均分子量が1000以上の化合物を指す。この
ような有機高分子化合物としては、ポリスチレン樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹脂、飽和ポリエステル樹脂、塩素化ポ
リオレフィンや、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエ
ンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム等のゴム成分、ポ
リスチレン系、ポリオレフィン系、ポリジオレフィン
系、ポリウレタン系、ポリエステル系等各種熱可塑性エ
ラストマー、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブ
チル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アル
キルエステルの単独重合体または共重合体等が例示され
る。これらの中でエチレン性不飽和基を有する化合物と
の相溶性の観点から、飽和ポリエステル樹脂、(メタ)
アクリル酸アルキルエステルの単独重合体、共重合体が
本発明には好適である。これらの有機高分子化合物の配
合量はエチレン性不飽和基を有する化合物100重量部
に対し、3〜30重量部含有することにより本発明にお
ける目的を達成することができる。3重量部を下回ると
光硬化物の伸びがでないので温度変化によるアスファル
トの伸縮に追随できず、30重量部を越えると光硬化性
が著しく低下する。好ましくは5〜25重量部である。
【0058】また本発明の光硬化性路面標示用塗料組成
物は無溶剤型塗料として利用できる形態となっている
が、従来の溶剤で希釈した形で用いることもできる。そ
の際用いる溶剤としては、従来の塗料等の用途に用いら
れている一般の溶剤、例えばトルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素、エタノール、2−プロパノール、1−ブ
タノール等のアルコール類、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン類、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチル
エーテル等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の
エステル類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等の
エチレングリコールのモノエーテル類が使用可能であ
る。これらの溶剤は1種または2種以上を混合して使用
することができる。有機溶剤は、組成物の粘度を低下さ
せ、作業性、アスファルトへの密着性等を向上させるた
めのものである。
【0059】また、本発明の光硬化性路面標示用塗料組
成物は、保存時の重合を防止する目的で熱重合防止剤を
添加することが可能である。本発明の塗料組成物に添加
可能な熱重合防止剤の具体例としては、p−メトキシフ
ェノール、ハイドロキノン、アルキル置換ハイドロキノ
ン、カテコール、tert−ブチルカテコール、フェノ
チアジン等をあげることができる。
【0060】また本発明の光硬化性路面標示用塗料組成
物には、硬化を促進する目的で、熱重合開始剤である有
機過酸化物を配合しても勿論構わない。有機過酸化物の
具体例としては、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミル
パーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイ
ド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ter
t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−
ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルハイドロパー
オキサイド、ジクミルハイドロパーオキサイド、3,
3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート等が挙げられ、更
に硬化を促進させる目的で、ナフテン酸コバルト、オク
チル酸コバルト等のコバルト塩や、ジメチルアニリン等
のアミン化合物を上記有機過酸化物と組み合わせて使用
してもよい。
【0061】また本発明の光硬化性路面標示用塗料組成
物は、作業性や塗料物性、塗膜物性を改善するために、
一般的な塗料添加剤を配合することができる。そのよう
な塗料添加剤としては、分散剤、沈降防止剤、消泡剤、
レベリング剤、タレ防止剤、ワックス等が挙げられる。
【0062】また、本発明の光硬化性路面標示用塗料組
成物は、路面に塗装硬化した後に起こる光劣化防止のた
めに、抗酸化剤や光安定剤、紫外線吸収剤等を添加する
ことができる。抗酸化剤としては、2,4,6−トリ−
tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−
ブチル−p−クレゾール、N,N’−ヘキサメチレンビ
ス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−
ヒドロシンナマイド)、オクタデシル−3−(3,5−
ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステ
ル、イソオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリス
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)イソシアヌレート等のヒンダードフェノール系抗
酸化剤、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−
ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス
(ノニルフェニル)ホスファイト、ジフェニルイソデシ
ルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、
サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシ
ルホスファイト)、2,2−メチレンビス(4,6−ジ
−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等
のホスファイト系抗酸化剤、ジラウリル3,3’−チオ
ジプロピオネート、ジミリスチル3,3−チオジプロピ
オネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリ
ルチオプロピオネート)等のチオエーテル系抗酸化剤等
が例示される。
【0063】一方、光安定剤としては、ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジル)セバケート、2−(3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン
酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペ
リジル)、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン等のヒンダードアミン系光安定剤
が例示される。
【0064】また紫外線吸収剤としては、2−(3,5
−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−5−
メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロ
キシフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾ
ール系化合物、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル
−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベン
ゾエート等のベンゾエート系化合物、p−tert−ブ
チルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリ
シレート等のサリシレート系化合物、2−ヒドロキシ−
4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
ドデシルオキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化
合物、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアク
リレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’
−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系化
合物、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイ
ド、ニッケルジブチルジチオカーバメート等の金属錯体
化合物等が例示される。
【0065】本発明の光硬化性路面標示用塗料組成物
は、400nm以下の波長の紫外光と400〜1200
nmの波長の光を同時、あるいは別々に照射することに
より硬化できる。400nm以下の紫外光を発する光源
としては、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタル
ハライドランプ、ショートアークメタルハライドラン
プ、キセノンランプ等を例示することができる。一方、
400〜1200nmの光を発する光源としては、高圧
水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドラン
プ、ショートアークメタルハライドランプ、キセノンラ
ンプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、白熱電球、
太陽光等が例示される。高圧水銀ランプ、超高圧水銀ラ
ンプ、メタルハライドランプ、ショートアークメタルハ
ライドランプ、キセノンランプ等のように400nm以
下の紫外光と400〜1200nmの光を高出力で同時
に発する光源を用いる場合、1種の光源で完全に硬化す
ることも可能である。
【0066】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を説明する。も
ちろん本発明は以下に示す実施例に限定されるものでは
ない。
【0067】[各種光重合開始剤の調製]カチオン色
素、4級有機ホウ素塩系増感剤、重合促進剤、紫外光ラ
ジカル重合開始剤、N−メチル−2−ピロリドンを用
い、表2に示した組成で光重合開始剤液PI−1、PI
−2、PI−3、PI−4、PI−5を調製して本実施
例に用いた。また、重合開始剤成分として紫外光ラジカ
ル重合開始剤だけを用いた比較光重合開始剤CPI−
1、CPI−2を調製し比較例1、2に用いた。
【0068】
【表2】
【0069】[路面標示塗料組成物の光硬化性]表3に
示した組成で光硬化性樹脂、フィラー(酸化チタン、炭
酸カルシウム)、ガラスビーズ、添加剤(分散剤、沈澱
防止剤)及び、光重合開始剤液PI−4を配合して路面
標示塗料組成物を調製し、その光硬化性を試験した。光
硬化性試験方法は以下に示した。
【0070】・光硬化性試験1 150×75mmの大きさのアルミニウム板に各路面標
示塗料組成物を膜厚を変えて塗装した。次にウシオ電機
(株)製の紫外線硬化システム機(型式UVC−503
3)を用い、入力電力120W/cm、メタルハライド
ランプ UVL−6000M2−N1、照射距離25c
m、コンベア速度1.65m/分の条件で光硬化し、1
パスで塗膜裏側のタックがなくなった時の膜厚を調べ
た。結果は表3に示した(実施例1〜4)。
【0071】・光硬化性試験2 150×75mmの大きさのアルミニウム板に、膜厚を
変えて塗装した各塗装物表面にJIS R 3301の
ガラスビーズ1号を170g/m2 になるように散布
し、1997年2月5日午後2時に屋上へ放置し、翌日
午前8時に塗膜裏側のタックが無くなったときの最大膜
厚を調べることにより行った。結果は表3に示した(実
施例1〜4)。
【0072】
【表3】
【0073】[光重合開始剤液の種類と光硬化性]実施
例1の路面標示用塗料組成の中で、光重合開始剤液だけ
を変えたときの光硬化性を光硬化性試験1及び2にて評
価した。結果は表4に示した(実施例5〜8)。また、
比較例として実施例1の路面標示用塗料組成の中で、光
重合開始剤液だけをCPI−1あるいはCPI−2に変
更し、その光硬化性を光硬化性試験1及び2にて評価し
た。結果は表4に示した(比較例1、2)。
【0074】
【表4】
【0075】[光硬化性樹脂の種類と光硬化性]実施例
1の路面標示用塗料組成の中で、光硬化性樹脂だけを変
えたときの光硬化性を、光硬化性試験1及び2にて評価
した。結果は表5に示した(実施例9〜13)。
【0076】
【表5】
【0077】[塗膜性能試験]実施例4の路面標示用塗
料組成物を、10ミル(0.25mm)のアプリケータ
を用いて塗布し(タイヤ付着性試験は除く)、前記光硬
化性試験1の条件で硬化させた塗膜の性能を調べた(実
施例14)。またタイヤ付着性試験では実施例4の路面
標示用塗料組成物を1mmのアプリケーターで塗布し、
前記光硬化性試験1のコンベア速度を7m/分にして光
硬化した。ここで路面標示用塗料組成物を塗布する基板
は、JIS K 5665において各試験で規定されて
いるものを使用した。
【0078】比較例として、路面標示用塗料1種(常温
型)の商品名ハードラインC−1200白(比較例3
アトミクス(株)製)、及び3種(溶融型)の商品名ア
トムライン#15白(比較例4 アトミクス(株)製)
を用いた。試験方法は、耐久性以外はJIS K 56
65にのっとって行った。耐久性については、アトミク
ス(株)製アブスター2号機を用い、タイヤは商品名ス
ーパーバン356ラジアルタイヤ135/95R10
(横浜ゴム(株))に荷重30kgを乗せ、摩耗を促進
させるため硅砂6号(5kg)を散布して試験した。塗
膜性能試験の結果は表6に記した。
【0079】
【表6】
【0080】本発明の光硬化性路面標示用塗料組成物
は、厚みがある塗膜でも極めて短時間で光硬化すること
ができた。さらに硬化塗膜は、JIS規格の全ての項目
に合格の上、常温型(比較例3)、溶融型(比較例4)
と比べて耐摩耗性及び耐久性が格段に優れていることが
示された。
【0081】
【発明の効果】本発明の光硬化性組成物は、極めて短時
間で光硬化できるので路面標示用塗料としての適性が高
い。また、従来の路面標示用塗料より耐摩耗性、耐久性
が高く、膜厚を薄くできる特徴を有するので、使用塗料
量が削減できると同時に塗装作業に労力がかからない大
きな利点がある。また、溶融型のように熱源に持ち込ん
で塗料を溶融させる必要がないため、安全かつ快適な作
業を行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08F 2/50 C08F 2/50 (72)発明者 越川 敏男 千葉県千葉市緑区大野台1丁目1番1号 昭和電工株式会社総合研究所内 (72)発明者 杉田 修一 東京都港区芝大門1丁目13番9号 昭和電 工株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エチレン性不飽和基を有する化合
    物 (B)フィラー (C)一般式(1)で示されるカチオン色素 一般式(1); D+ ・A1 - (式中D+ は400〜1200nmの波長領域に極大吸
    収波長を有するカチオンであり、A1 -は任意のアニオン
    を示す。) (D)一般式(2)で示される4級有機ホウ素塩系増感
    剤 一般式(2); 【化1】 (式中R1 、R2 、R3 、及びR4 は、それぞれ独立し
    てアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル
    基、アルキニル基、シリル基、複素環基、またはハロゲ
    ン原子を示し、Z+ は任意のカチオンを示す。) 及び (E)400nm以下の波長の光を吸収することにより
    ラジカルを発生する紫外光ラジカル重合開始剤 を含有することを特徴とする光硬化性路面標示用塗料組
    成物。
  2. 【請求項2】 (A)エチレン性不飽和基を有する化合
    物 (B)フィラー (C)上記一般式(1)で示されるカチオン色素 (D)上記一般式(2)で示される4級有機ホウ素塩系
    増感剤 (E)400nm以下の波長の光を吸収することにより
    ラジカルを発生する紫外光ラジカル重合開始剤、及び (F)ガラスビーズ を含有することを特徴とする光硬化性路面標示用塗料組
    成物。
  3. 【請求項3】 重合促進剤としてジアリールヨードニウ
    ム塩、トリアリールスルホニウム塩、N−アルコキシピ
    リジニウム塩、トリハロメチル基を有するトリアジン化
    合物、またはハロゲン化スルホン化合物から選択される
    1種以上の化合物を含有することを特徴とする請求項1
    または2に記載の光硬化性路面標示用塗料組成物。
  4. 【請求項4】 一般式(1)で示されるカチオン色素の
    + が、ポリメチン、トリアリールメタン、ジアリール
    メタン、キサンテン、アクリジン、アジン、オキサジ
    ン、またはチアジン系化合物から選択される1種以上の
    化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の光硬化性路面標示用塗料組成物。
  5. 【請求項5】 紫外光ラジカル重合開始剤が、一般式
    (3)及び/または一般式(4)の化合物から選択され
    る1種以上の化合物であることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の光硬化性路面標示用塗料組成物。 一般式(3); 【化2】 (式中、Arはアリール基を示し、Xはアルキル基、脂
    環基、ベンジル基、アルコキシカルボニル基、ベンゾイ
    ル基、アリール基、または置換基を有するホスフィノイ
    ル基を示す。) 一般式(4) 【化3】 (式中、R5 、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11
    及びR12はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、ア
    ルコキシ基、またはハロゲン原子を示す。)
  6. 【請求項6】 エチレン性不飽和基を有する化合物とし
    て、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂及び/またはウ
    レタン(メタ)アクリレート樹脂を含有することを特徴
    とする請求項1〜5のいずれかに記載の光硬化性路面標
    示用塗料組成物。
  7. 【請求項7】 エチレン性不飽和基を有する化合物とし
    て、炭素原子が4〜18個のアルキル基を有する単官能
    モノマー及び/または脂環基を有する単官能モノマーを
    含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記
    載の光硬化性路面標示用塗料組成物。
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