JPH11236222A - 高融点金属窒化物材料及びその製造方法 - Google Patents
高融点金属窒化物材料及びその製造方法Info
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- JPH11236222A JPH11236222A JP4158398A JP4158398A JPH11236222A JP H11236222 A JPH11236222 A JP H11236222A JP 4158398 A JP4158398 A JP 4158398A JP 4158398 A JP4158398 A JP 4158398A JP H11236222 A JPH11236222 A JP H11236222A
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Abstract
ンモリブデン等の高融点金属窒化物材料とその製造方法
とを提供すること。 【解決手段】 高融点金属窒化物材料の一つである窒化
タングステンモリブデンは,一般式が(Wm ,Mon )
1-x Nx で表され,mとnとの間に,m+n=1,0<
m<1(ここで,m,nは金属成分のモル比),0.0
1≦x≦0.33(ここで,xは非金属成分のモル比)
なる関係がある。この窒化タングステンモリブデンは,
タングステン,モリブデンを所定の合成雰囲気,所定の
合成圧力,所定の温度で処理することにより製造され
る。
Description
モリブデン(Mo),タンタル(Ta),タングステン
(W)等の高融点金属の窒化物からなる材料に関し,詳
しくは,硬質材料,電子材料,超伝導材料等に用いる窒
化タングステンモリブデン(Wm ,Mon)1-x Nx と
その製造方法に関する。
とは異なりガス媒質内のみで窒化することが行われてい
る。それに用いる窒化媒質には,窒素,アンモニアなど
を使用している。
%以上の酸素や水分を含んでいる場合は,ガスを清浄す
る必要がある。
しては,電気抵抗炉,高周波電流炉,低温プラズマ炉等
が用いられる。窒化工程のパラメーターは,主に加熱温
度,及び保持時間が種々設定されている。このような状
況下において,原料として,金属,酸化物,水素化物,
などを用い高融点金属のチタニウム(Ti),ジルコニ
ウム(Zr),ハフニウム(Hf),バナジウム
(V),ニオブ(Nb),タンタル(Ta),及びクロ
ム(Cr)の窒化物が上記の方法を組合せて作られてい
る。
ンについては,400℃〜2500℃までの温度におい
ては,窒素ガス中1気圧においては,窒化物形成が見ら
れない。
ブデンの夫々の窒化物においても,安定に製造すると言
う点からは欠けるという問題点があった。
安定に製造することができる高融点金属窒化物材料とそ
の製造方法とを提供することにある。
材料に適用できる高融点金属材料とその製造方法とを提
供することにある。
は,前記高融点金属材料として窒化タングステンモリブ
デンとその製造方法とを提供することにある。
上述のような観点から,これらの課題を解決するため
に,新しい窒化方法の高融点金属窒化物,例えば,窒化
タングステンモリブデンの合成について,鋭意研究を行
った結果,一般式が(Wm ,Mon )1-x Nx で表さ
れ,0.01≦x≦0.33(ここで,xは非金属成分
のモル比)なる関係を有する窒化タングステンモリブデ
ンを,窒素気流中で圧力を調整することにより合成でき
ることを見い出し,本発明をなすに至ったものである。
n )1-x Nx で表され,mとnとの間に,m+n=1,
0<m<1(ここで,M1及びM2は,Nb,Mo,T
a,Wの内の互いに異なる高融点金属元素,m,nは金
属成分のモル比),0.01≦x≦0.33(ここでx
は非金属成分のモル比)なる関係があることを特徴とす
る高融点金属窒化物材料が得られる。
化物材料において,前記M1がW,前記M2がMoであ
ることを特徴とする高融点金属窒化物材料が得られる。
化物材料を製造する方法であって,前記M1及びM2を
所定の合成雰囲気,所定の合成圧力,所定の温度で処理
することにより製造することを特徴とする高融点金属窒
化物材料の製造方法が得られる。
化物材料の製造方法において,前記M1はW,前記M2
はMoであることを特徴とする高融点金属窒化物材料の
製造方法が得られる。
融点金属窒化物材料の製造方法において,前記合成温度
は,500℃から2000℃の間であることを特徴とす
る高融点金属窒化物材料の製造方法が得られる。
融点金属窒化物材料の製造方法において,前記合成雰囲
気は窒素ガス中であることを特徴とする高融点金属窒化
物材料の製造方法が得られる。
融点金属窒化物材料の製造方法において,前記合成圧力
は10気圧以上であることを特徴とする高融点金属窒化
物材料の製造方法が得られる。
及びモリブデンの粉末を,合成温度が500℃から20
00℃,合成雰囲気は窒素ガス,合成圧力が10気圧以
上で合成されることにより,化学式が(Wm ,Mon )
1-x Nx で表され,0.01≦x≦0.33(ここでx
は非金属成分のモル比)なる関係がある窒化タングステ
ンモリブデンが合成される。
した理由を説明する。
℃から2000℃が好ましいとしたのは,合成温度が5
00℃未満では,高融点金属であるモリブデンの窒化が
十分行われず,酸素の多い粉末となり,例えば,硬質材
料を製造した場合に障害となるからであり,又2000
℃を越えると,高融点金属窒化物である窒化タングステ
ンモリブデンの固相焼結が進み後工程に支障をきたすか
らである。
圧以上が好ましいとしたのは,合成圧力が10気圧未満
では,モリブデンの窒化が十分行われず,窒素含有量の
少ない粉末となるため所定の粒度を有する硬質材料の製
造が困難になるためである。
窒素ガスは,アンモニアの分解によって生じる窒素ガス
であってもその合成反応に関わる効果はかわらない。
使用した場合,超硬合金中の粒成長抑制は以下のように
説明できる。
標準生成自由エネルギーΔGfo との間にはかなりの強
い相関が認められる。そして,ΔGfo が小さい,即
ち,VC,Mo2 C,Cr3 C2 ,などは,Co液相中
への溶解度が大きく,このようなWC以外の炭化物(以
下,他炭化物と呼ぶ)はWCの粒成長抑制効果が大き
い。
均粒度との間には,殆ど相関はない。また,他炭化物を
構成している金属原子とは,いずれもWC中へは,殆ど
固溶しない。これらのことを総合的に考慮すると,以下
のように考えられる。
原子がWC固相の成長面ステップの端部に吸着すると,
この吸着原子が表面から脱着し,液相へ再溶解しないか
ぎり,W原子と親和力の無い(Wm ,Mon )1-x Nx
が存在していると,WCは成長と続けられない。従っ
て,同じ原理で,WC固相の成長面ステップの端部に窒
素原子が吸着していると,他炭化物を用いなくともWC
の粒成長は,十分抑制できると考えられる。
も同様に成り立ち,成長面ステップの端部に窒素原子が
あるとモリブデン原子が液相中に脱着しない限り,窒素
原子と結合しうるTi原子は,ステップ端部へ移動でき
ない。このため,液相中からの溶質原子の固相表面上へ
の析出速度は,窒素原子がない場合に比べて遅くなり,
粒成長しにくくなる。即ち,粒成長抑制効果が奏され
る。
て説明する。
均粒径:1.0μmのタングステン粉末,5.0μmの
モリブデン粉末を,下記表1に示した組成に配合した
後,下記表1に示した圧力,温度で保持した。その後,
得られた材料は,超硬合金製乳鉢で粉砕し,窒素量を分
析した。その結果を下記表3に示した。なお,比較粉末
も同様に調整し,同様に分析した結果を下記表2及び4
に示した。
得られた本発明粉末No.13,比較粉末No.13を
(それぞれの粉末を(Wm ,Mon )1-x Nx として表
した)使用し,下記表5に示した組成に配合しアルコー
ル中湿式ボールミル混合した。その後,減圧乾燥して得
られた混合粉末を1トン/cm2 の圧力で圧粉体にプレ
ス成形し,この成形体を,1450℃,1時間,窒素雰
囲気の減圧下で焼結した。その後,得られた焼結体を1
000気圧で1350℃に保ちHIPを行った。これら
の焼結体をダイヤモンド砥石で研削して縦4mm,横8
mm,長さ25mmのJIS抗折試験片を作成し,3点
曲げによる抗折力を測定した。それぞれの合金の特性を
下記表6に示した。
ステンモリブデン粉末を用いた合金の特性は,窒化タン
グステンモリブデン粉末を用いない比較合金よりも明ら
かに,抗折力及び硬度が勝っていることが分かる。
一般式(M1m ,M2n )1-x Nx で表され,0.01
≦x≦0.33(ここで,M1及びM2はNb,Mo,
Ta,Wの内の互いに異なる高融点金属元素,xは非金
属成分のモル比)なる関係を有する高融点金属窒化物材
料とその製造方法とを提供することができる。
m ,Mon )1-x Nx で表され,0.01≦x≦0.3
3(ここでxは非金属成分のモル比)なる関係を有する
窒化タングステンモリブデンとその製造方法とを提供す
ることができる。
化物材料,特に,窒化タングステンモリブデンを用いる
ことで抗折力及び硬度共に優れた硬質材料等を提供する
ことができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 一般式が(M1m ,M2n )1-x Nx で
表され,mとnとの間に,m+n=1,0<m<1(こ
こで,M1及びM2は,Nb,Mo,Ta,Wの内の互
いに異なる高融点金属元素,m,nは金属成分のモル
比),0.01≦x≦0.33(ここでxは非金属成分
のモル比)なる関係があることを特徴とする高融点金属
窒化物材料。 - 【請求項2】 請求項1記載の高融点金属窒化物材料に
おいて,前記M1がW,前記M2がMoであることを特
徴とする高融点金属窒化物材料。 - 【請求項3】 請求項1記載の高融点金属窒化物材料を
製造する方法であって,前記M1及びM2を所定の合成
雰囲気,所定の合成圧力,所定の温度で処理することに
より製造することを特徴とする高融点金属窒化物材料の
製造方法。 - 【請求項4】 請求項3記載の高融点金属窒化物材料の
製造方法において,前記M1はW,前記M2はMoであ
ることを特徴とする高融点金属窒化物材料の製造方法。 - 【請求項5】 請求項3又は4記載の高融点金属窒化物
材料の製造方法において,前記合成温度は,500℃か
ら2000℃の間であることを特徴とする高融点金属窒
化物材料の製造方法。 - 【請求項6】 請求項3乃至5の内のいずれかに記載の
高融点金属窒化物材料の製造方法において,前記合成雰
囲気は窒素ガス中であることを特徴とする高融点金属窒
化物材料の製造方法。 - 【請求項7】 請求項3乃至5の内のいずれかに記載の
高融点金属窒化物材料の製造方法において,前記合成圧
力は10気圧以上であることを特徴とする高融点金属窒
化物材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04158398A JP3978279B2 (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | 高融点金属窒化物材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11236222A true JPH11236222A (ja) | 1999-08-31 |
JP3978279B2 JP3978279B2 (ja) | 2007-09-19 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP04158398A Expired - Lifetime JP3978279B2 (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | 高融点金属窒化物材料及びその製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3978279B2 (ja) |
-
1998
- 1998-02-24 JP JP04158398A patent/JP3978279B2/ja not_active Expired - Lifetime
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