JPH11235993A - 自転車用クリップレスペダル - Google Patents

自転車用クリップレスペダル

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JPH11235993A
JPH11235993A JP35341098A JP35341098A JPH11235993A JP H11235993 A JPH11235993 A JP H11235993A JP 35341098 A JP35341098 A JP 35341098A JP 35341098 A JP35341098 A JP 35341098A JP H11235993 A JPH11235993 A JP H11235993A
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engaging
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペダル軸を挟んで相互に背向する位置に形成
される一対の踏面を、乗り手の靴底に取付けられるクリ
ートに係合させるようにした自転車用クリップレスペダ
ルにおいて、構成が簡単で且全体が小型化できクリート
の係合保持状態が安定し且前記係合保持操作が容易とな
るようにすること。 【解決手段】 ペダル軸(12)に対して回転自在に取付け
た第1ペダル部及び第2ペダル部とからなり、前記第1
ペダル部の各踏面の前方端部には上記クリート(70)の前
方端に係合する係合片(43)(45)を具備する係合フック(4
2)(44)を設け、前記踏面側の第2ペダル部の後端部で前
記係合片(43)(45)と対向する位置に、上記クリート(70)
の後端部に対接する突出片(39)(41)を具備する締付フッ
ク(38)(40)を設け、前記係合片(43)(45)と突出片(39)(4
1)とが相互に対向接近する方向に前記第1ペダル部と第
2ペダル部とを相対回転させる付勢手段を設けたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自転車用クリップ
レスペダル、特に、乗り手の靴のクリートを係合保持す
る係合保持装置を具備する自転車用クリップレスペダル
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乗り手の靴を自転車用ペダルの上に固定
するために、乗り手の各靴の前部を包み込むトウクリッ
プを具備する自転車用ペダルが使用されている。ペダル
とストラップを組み合わせた該トウクリップは、ペダル
の踏込力を伝達する際、ペダルの引き上げ又は踏み下ろ
しの運動に支承はないが、転倒の際に、容易に外れない
という問題がある。従って、クリップレスペダルが、ト
ウクリップを具備するペダルに代わって使用されるよう
になって来た。
【0003】自転車用クリップレスペダルでは、乗り手
の靴底に設けたクリートを係合させてぺダルの所定位置
に保持するための係合保持装置がペダルの踏面上に設け
られている。該係合保持装置は、靴がペダルから滑って
はずれることを防止しているとともに、停止や転倒の場
合には靴がペダルからはずれ易いものとなる。従来のク
リップレスペダルは一般に前記クリートを係合させるた
めに係合保持装置がその上部に取り付けられてなるペダ
ル主体からなる。該ペダル主体は、ペダル軸に回転自在
に取り付けられている。前記係合保持装置は、前記ペダ
ル主体に固定状態に取り付けられている保持爪と、ペダ
ル主体に動作状態に取り付けられている可動爪と、該可
動爪を乗り手の靴底に固定されているクリートの方へ移
動させるバネとから構成されている。クリートは前後の
下端部から係合片が水平方向に突出し且前後の両端部下
面は下方に向かって内側に傾斜する傾斜面又は曲面にな
っており、前記係合保持装置は、クリートの水平なねじ
れや滑り動作によって可動爪を動作させ、前記クリート
の解除を可能にする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ペダル
主体における係合保持装置の形成により、従来のクリッ
プレスペダルは嵩高で且構造的に複雑であった。よっ
て、従来のクリップレスペダルでは、組み立てや洗浄が
困難であるとともにそれらに多大な時間を要していた。
さらに、従来のクリップレスペダルは、比較的多くの部
品を必要とし、そのために重さと価格を上昇させてい
る。
【0005】本発明は、『ペダル軸を挟んで相互に背向
する位置に形成される一対の踏面を、乗り手の靴底に取
付けられるクリートに係合させるようにした自転車用ク
リップレスペダル』において、構成が簡単で且全体が小
型化できクリートの係合保持状態が安定し且前記係合保
持操作が容易となるようにすることを課題とするもので
ある。
【0006】[請求項1の発明について]
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の技術的手段は、『ペダル軸(12)に対して回転
自在に取付けた第1ペダル部及び第2ペダル部とからな
り、前記第1ペダル部の各踏面の前方端部には上記クリ
ート(70)の前方端に係合する係合片(43)(45)を具備する
係合フック(42)(44)を設け、前記踏面側の第2ペダル部
の後端部で前記係合片(43)(45)と対向する位置に、上記
クリート(70)の後端部に対接する突出片(39)(41)を具備
する締付フック(38)(40)を設け、前記係合片(43)(45)と
突出片(39)(41)とが相互に対向接近する方向に前記第1
ペダル部と第2ペダル部とを相対回転させる付勢手段を
設けた』ことである。
【0008】上記技術的手段は次のように作用する。本
発明のクリップレスペダルは、ペダルの踏面側に設けた
係合フック(42)(44)を具備する第1ペダル部と、締付フ
ック(38)(40)を具備する第2ペダル部とからなる。該係
合フック(42)(44)と締付フック(38)(40)はペダルの一対
の踏面側に配設され、係合フック(42)(44)の係合片(43)
(45)が乗り手の靴の底に固定されるクリートと係合す
る。
【0009】付勢手段は、前記第1ペダル部と第2ペダ
ル部との間に介装され、係合フック(42)(44)と締付フッ
ク(38)(40)とが相互に対向する方向に前記第1ペダル部
と第2ペダル部とを相対回転させるべく付勢する。従っ
て、乗り手の靴を僅かに前方下方に傾斜させてクリート
の前方端部を前記係合フック(42)(44)の係合片(43)(45)
に係合させ、クリートの後端部を下方に押し込むと、付
勢手段による締付フック(38)(40)の踏面前方への移動付
勢力に抗して、当該クリートの後端部が締付フック(38)
(40)の前側に押し込まれて、クリートは、係合フック(4
2)(44)の係合片(43)(45)と締付フック(38)(40)の突出片
(39)(41)間に係合保持される。
【0010】この係合状態を解除するには乗り手の靴を
水平面内で旋回させる。すると、係合フックと締付フッ
クの間には相対接近方向の付勢力が作用するだけである
から、この付勢力に抗して係合フックと締付フックとの
間隔が押し広げられてクリートが外せる。
【0011】
【発明の効果】本発明は上記構成であるから次の特有の
効果を有する。クリートの係合保持部がペダルの一対の
踏面に配備された構成でありながら、第1ペダル部、第
2ペダル部と、これらの間に介装される付勢手段とから
なる簡単な構成であるから、全体が小型化できる。
【0012】また、ペダル軸を中心とする第1ペダル部
と第2ペダル部との相対回転によってクリートとの係脱
が行えるから、この係脱の際の各部の移動動作が円滑で
あり、係脱操作が円滑に行える。 [その他の請求項について]『第2ペダル部は、ペダル
軸に一定の間隔をあけて回転自在に取りつけられる内側
取付け片(14)と外側取付け片(16)とから構成し且これら
取付け片の両端を一体的に連結し、第1ペダル部を前記
内側取付け片(14)と外取付け片(16)の間に介在させ且前
記ペダル軸(12)に回動自在に外嵌する直方体状ブロック
とした』構成を採用するものでは、乗り手の靴底からペ
ダルに加わる荷重が主として第1ペダル部を介してペダ
ル軸に確実に伝達されると共に、第2ペダル部はこれの
両側でペダル軸によって軸支されるから第2ペダル部の
強度が十分で回転動作が安定する。
【0013】『係合フックは、踏面と略平行で且全体と
して前方に凸となるように略円弧状に湾曲した係合片(4
3)(45)とその両側にて第1ペダル部の踏面と連結される
直立片(431)(451)とから構成され、締付フックは、第2
ペダル部の内側取付け片(14)と外側取付け片(16)の端部
相互をつなぐ連結板(38a)(40a)の上端部に連設されて上
記踏面の上方にて前方に突出する突出片(39)(41)とから
構成され、前記係合片(43)(45)の後端と前記突出片(39)
(41)の前端との最小間隔をクリート(70)の前後の最大長
さよりも小さく設定した』構成を採用するものでは、ク
リートの前後両端部が係合片(43)(45)と突出片(39)(41)
との間に確実に係合状態に保持される。従って、クリー
トとペダルとの係合保持状態が安定する。
【0014】前記構成に加えて『第1ペダル部と第2ペ
ダル部との間には、これらの相対回転角度を所定の範囲
に制限するストッパ(S) を設け、このストッパ(S) によ
って付勢手段による回転方向の相対回転が阻止された状
態に於ける上記係合片の後端と突出片の前端との最小間
隔をクリートの前後の最大長さよりも小さく且クリート
の下部の最小間隔よりも大きく設定した』構成を採用す
るものでは、係合片(43)(45)と突出片(39)(41)との間に
挿入し易く且確実に係合保持され、クリートとペダルと
の係合保持状態が一層安定すると共にクリートを係合保
持させ易い。
【0015】『ストッパ(S) を第1ペダル部の踏面側の
後端から突出する舌片とし、これを第2ペダル部の連結
板(38a)(40a)の上部に対接させた』構成のものでは、係
合片の後端と突出片の前端との最小間隔の設定の為の構
成が簡単である。『コイルバネ(20)の一端を第1ペダル
部の軸受部近傍に固定し、他端を第2ペダル部の内側取
付け片(14)又は外側取付け片(16)の内面に形成される凹
陥部(141) に収容固定された略円盤状のバネブッシング
(22)に係止した』構成のものでは、コイルバネ(20)の取
付け状態が安定する。
【0016】『バネブッシング(22)にはコイルバネ(20)
の先端を係止する為の複数の孔部又はスリットを設けて
コイルバネ(20)の先端の係止位置を調節可能とした』構
成のものでは、クリートの係合保持の為の操作力の調節
が可能となる。『バネブッシング(22)を凹陥部(141) 内
に回転可能に収容し、バネブッシング(22)には切欠部を
設けこの切欠部の端面に対接し且コイルバネ(20)による
バネブッシング(22)の回転を阻止する為の調節ネジ(32)
を凹陥部(141) の構成壁に貫通させ、この調節ネジ(32)
の工具対応部(32a) を第2ペダル部の外部に露出させ
た』ものでは、クリートの係合保持の為の操作力の調節
が一層容易で微調整も可能となる。さらに前項のものを
併用すると前記操作力の調節範囲が広くなる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、上記した本発明の実施の形
態を図面に従って詳述する。図1は本発明のクリップレ
スペダルを採用した自転車(80)の斜視図であり、該自転
車(80)は、前後のホイール(82)(84)、フレーム(86)、シ
ート(88)、ハンドルバー(90)、ホーク(112) 、後スプロ
ケット(114) とチェーン(116) といったありふれた構成
要素からなる。それに加えて、自転車(80)は左右のクラ
ンクアーム(102)(104)にそれぞれ取り付けられているク
リップレスペダル(10a)(10b)を具備する。自転車(80)の
右側において、左右のクランクアーム(102)(104)に連結
されるシャフト(図示せず)に取り付けられているの
は、少なくとも一つのスプロケット(110) であり、その
上には、後スプロケット(114) を動作させる為に、チェ
ーン(116) が捲回せしめられている。さらに、必要なら
ば、多数のスプロケットとブレーキ用に脱線器を設ける
ようにしてもよい。
【0018】図2(a)は、クランクアーム(102) とク
リップレスペダル(10a) の更に詳細な斜視図を示す。第
1の実施の形態において、クリップレスペダル(10a)
は、ペダル軸(12)と、該ペダル軸(12)に回転自在に取り
付けられるペダルユニット(11)からなる。前記ペダルユ
ニット(11)は、従来のトゥクリップやストラップを使用
することなく、乗り手の靴のクリートに係合させて、し
っかりと保持する為に採用されているとともに、前記ペ
ダルユニット(11)は、クリップなしで十分な結束力を有
する大変軽量なペダルを製作することのできるペダル体
としても役立つ。
【0019】ペダルユニット(11)は、付勢手段によって
相互に相対的に回動する様に付勢されている第1ペダル
部と第2ペダル部からなる。図2(b)は、クランクア
ーム(102) にペダル軸(12)を回転自在に取り付けられて
いる場合を示す。このように回転自在に取り付けるには
クランクアーム(102) 内に配設されたベアリング(13)内
に前記ペダル軸の内側の端部を圧入保持させた構成とす
る。これにより、必要ならば、ペダルユニット(11)のい
くつかの部品を、ペダル軸(12)に固定するように取り付
けることができる。ベアリング(13)はボールベアリング
か又は他の周知のベアリングのタイプを採用してよい。
【0020】図3は、本発明に従って構成されるクリッ
プレスペダル(10a) の分解図であり、前記ペダルユニッ
ト(11)は、内側取付け片(14)、内ブッシング(54)、バネ
ブッシング(22)、コイルバネ(20)、調整ネジ(32)、中央
取付け片(18)、中央ベアリング手段(56)、外側取付け片
(16)、外ブッシング(26)、ナット(24)とから構成されて
いる。中央取付け片(18)の頂部及び底部に取り付けられ
るのは係合フック(42)(44)であり、一方、内側取付け片
(14)と外側取付け片(16)の両端に取り付けられるのは締
付フック(38)(40)である。
【0021】中央取付け片(18)と係合フック(42)(44)と
によって第1ペダル部を形成しており、内側取付け片(1
4)と、外側取付け片(16)と、締付フック(38)(40)とによ
って第2ペダル部が形成されている。図3に示すペダル
ユニットを形成する為に採用される部品は、単なる一例
であり、数や構成において修正可能である。例えば、第
1ペダル部は、一対の係合フック(42)(44)と中央取付け
片(18)の3つの部品で構成されているように図示されて
いるが、これらは一体でも良い。同様に、内側取付け片
(14)及び外側取付け片(16)によって第2ペダル部が構成
されると同様に、2つまたはそれ以上の部分が中央取付
け片(18)のために使用されても良い。又、ペダル軸(12)
を挿通させる為の透孔は、例えば、該孔は、2つまたは
それ以上の半円部によって限定されてもよい。
【0022】多くの部品の結合例を図3に示したが、そ
れらの構成材料は多様でよい。例えば、第1ペダル部の
一部分はペダル軸(12)の回りに回転自在に取り付けられ
ても良い。加えて、第1ペダル部の一部は、係合及び又
は解除が容易となるように、又、乗り手への結束の『感
じ』が変わるように、前記ペダル部内で幾分の余裕と動
作を設ける為に、弾性材料で構成されても良い。
【0023】同様に、第2ペダル部は、いくつかの部品
からなるように表されているが、一つの一体化した部
品、又は、2つかそれ以上の部分から構成するようにし
ても良い。他方、第2ペダル部もペダル軸(12)の回りに
回転自在に取り付けられている。加えて、第2ペダル部
の全て又は一部は弾性材料によって構成されても良い。
この場合、係合時及び又は非係合時の余裕や動作の所定
の角度が設定できる。
【0024】ペダル軸(12)は、十分な強度を有する合金
鋼で一体的に製造するのが好ましく、内ブッシング(5
4)、バネブッシング(22)及び中央ベアリング手段(56)の
それぞれの孔に一致するか又は僅かに小さな直径を有す
る筒状部を具備する。ペダルユニット(11)を構成するに
は、内ブッシング(54)を内側取付け片(14)内に内嵌さ
せ、同様に、平ベアリングかニードルベアリングかボー
ルベアリングか又はこれらの組み合わせからなる中央ベ
アリング手段(56)を中央取付け片(18)内に内嵌せしめ
る。内側取付け片(14)は内ブッシング(54)を介してペダ
ル軸(12)の第1軸部(12a) に回転自在に取り付けられて
おり、他方、バネブッシング(22)は、ペダル軸(12)の第
2軸部(12b) に外嵌して、内側取付け片(14)の凹陥部(1
41) 内に回転自在に保持される。ナット(24)は、中央取
付け片(18)とバネブッシング(22)と内側取付け片(14)を
ペダル軸(12)に保持する為に、ペダル軸(12)のネジ部(1
2c) に螺合する。前記ナット(24)は、スナップリング
や、ワッシャーやボルト等の他の保留手段に置き換えて
もよい。このように、前記第1ペダル部と第2ペダル部
を構成する内側取付け片(14)、外側取付け片(16)、中央
取付け片(18)は、それぞれ相互に独立してペダル軸(12)
の回りを回転することとなる。
【0025】所定の回転自由を設ける時、多数の他の取
付け構造が同様に採用可能である。例えば、ペダル軸(1
2)は2つ又はそれ以上の部分から構成されていてもよ
く、そのうちの一つの部分はクランクアーム(102) に固
定されており、他の部分は、前記部分に回転自在に取り
付けておく。第1ペダル部又は第2ペダル部の一方は前
記回転部に直接取り付けておけば良い。前記第1ペダル
部又は第2ペダル部のどちらか一方を、ペダル軸の回転
部分に一体的に形成しても良い。
【0026】又、前記第1ペダル部又は第2ペダル部の
どちらか一方が、他のペダル部に回転自在に取り付けら
れ、他方のペダル部が、クランクアームに固定されてい
るペダル軸部に回転自在に取り付けられても良い。各部
を回転自在に取り付けるには、従来のベアリングとその
組み合わせを採用することによって多くの方法が可能で
ある。例えば、中央取付け片(18)に平ベアリングとして
作用するブッシングを圧入させる時、ベアリング手段(5
6)は内側取付け片(14)と外側取付け片(16)のいずれかに
圧入させてもよい。ニードルベアリングも採用可能であ
り、又、他のベアリングでも良い。第2ペダル部も同様
に上記ベアリングの何れか又は他の周知のベアリングを
具備させても良く、第1ペダル部又は第2ペダル部のど
ちらか一方が様々なベアリングを介してペダル軸(12)に
取り付けられれば良い。
【0027】さらに、第1ペダル部か第2ペダル部のど
ちらか一方が、他のペダル部のための回転取付けとして
用をなす筒状部を含み、該筒状部を含まないペダル部は
ペダル軸(12)と筒状部の軸の回りに取り付けられても良
い。最終的に、第1ペダル部と第2ペダル部のどちらか
一方又は両方ともがペダル軸(12)によって一端支持又は
両端支持される。ペダル部の一方又は両方は、ペダル軸
(12)の軸線方向に移動余裕をもつように、ペダル軸に関
してか、又は他のペダル部に関して取り付けられても良
い。ペダル部に係合されているクリートにも余裕を生じ
させることとなる。
【0028】図3において、中央取付け片(18)には、外
ブッシング(26)が回転自在に外嵌する筒状部が形成され
ている。外側取付け片(16)は、外ブッシング(26)の外周
面に摺動自在に接しているとともに、締付フック(38)(4
0)内に螺合せしめられるネジ(34)(36)によって保持され
ている。締付フック(38)(40)はネジ(28)(30)によって内
側取付け片(14)に取り付けられている。このものでは、
内側取付け片(14)、外側取付け片(16)そして締付フック
(38)(40)は一体的に取り付けられており、第2ペダル部
は、単体として、ペダル軸(12)の軸の回りを回ることと
なる。
【0029】バネブッシング(22)は内側取付け片(14)の
凹陥部(141) 内に保持されている。このバネブッシング
(22)は、コイルバネ(20)の一端を受けるバネ係合スリッ
ト(17)(19)(21)を具備する。前記3つのバネ係合スリッ
ト(17)(19)(21)の一つは、組立中にコイルバネの付勢力
をラフにセットするために選択される。コイルバネ(20)
の他端は中央取付け片(18)に形成されている開口(58)に
保持される。この開口(58)も複数個形成されており、コ
イルバネ(20)の付勢力をラフにセットすることができ
る。このように、コイルバネ(20)は、バネブッシング(2
2)と中央取付け片(18)との間に取り付けられることとな
る。バネブッシング(22)には、ペダル軸(12)の回りに第
1ペダル部を第2ペダル部と相対的回動させるための、
例えばトルクのような回転力を調節するバネ調整ネジと
相互に作用する切欠部が形成されている。コイルバネ(2
0)は、ペダルユニット(11)を、乗り手の靴の底に固定さ
せたクリートに係合させるために必要な力を供給する。
【0030】湿気や埃を排斥するための又はペダルユニ
ット(11)内に潤滑剤を維持する為のシール(図示せず)
が、前記ペダルユニット(11)への入口、例えば、ペダル
軸(12)と第1ペダル部又は第2ペダル部との間に設けら
れる。シールは又、潤滑剤を維持し及び又はこれらペダ
ル部それぞれから埃や水を除去する為に前記第1ペダル
部と第2ペダル部の何れか又は両方ともに設けられる。
シールは、第1ペダル部と第2ペダル部との間と、前記
ペダルユニット(11)の内方端部と、その外方端部とに選
択的に具備される。第2ペダル部と第1ペダル部の間の
シールは、ペダル軸の回りを各ペダル部が独立して回転
自在となるように配設されている。
【0031】潤滑剤投入口(図示せず)は又、内側取付
け片(14)、外側取付け片(16)及び又は中央取付け片(18)
内に設けられて良い。一つ又はそれ以上のゲートが、グ
リースのような注入される潤滑剤のために設けられてい
る。それにより、前記潤滑剤投入口とゲートとの間に閉
じ込められた埃や他の小片をゲートから一掃することが
できる。一つ又はそれ以上の通路が、潤滑剤を第1ペダ
ル部と第2ペダル部との間を通るように設けられる。前
記通路は、潤滑剤のみを、潤滑剤投入口が形成されてい
る第1ペダル部又は第2ペダル部内に圧入できるように
閉塞自在である。両ペダル部間又は該ペダル部に設けら
れるゲート間の通路を選択的に閉塞させることにより、
前記通路は、どちらかのペダル部を通って浸透する潤滑
剤を制御する為に、又は、潤滑剤をゲートを介して無理
に押し出す為に結合される。それにより、確保された潤
滑剤はペダル内に指定されたように浸透する。
【0032】図4は、クリップレスペダル(10)の平面図
である。図4に示すように、係合フック(42)は、ネジ(4
6)(48)によって中央取付け片(18)に取り付けられてい
る。一方、締付フック(38)(40)は、内側取付け片(14)と
外側取付け片(16)に固定される連結板(38a)(40a)と、そ
の上端から突出する突出片(39)(41)からそれぞれ構成さ
れる。これにより、係合フック(42)が、クリートの係合
中及び非係合中に、ペダル軸(12)の軸の回りを締付フッ
ク(38)と相対的に回転することとなる。
【0033】図5は、コイルバネ(20)のバネブッシング
(22)と中央取付け片(18)への係合を示す。図5に示すよ
うに、コイルバネ(20)の一端は、スロット(17)(19)(21)
内に挿入されている(図ではスロット(21)に挿入されて
いる)とともに、内側取付け片(14)の回転姿勢にかかわ
らず、バネブッシング(22)と調整ネジ(32)とによって固
定的に保持されている。コイルバネ(20)の他端は、取付
け片(18)の開口(58)内に挿入されている。これにより、
第1ペダル部と第2ペダル部を、バネの付勢力によって
ペダル軸(12)の軸の回りを相互に相対回動することとな
る。
【0034】言い替えれば、第1ペダル部は、調整ネジ
(32)の位置によって決定される中立位置からどちらかの
方向に回転できる。この時、係合片(43)と突出片(39)が
離れる方向への相対回転は可能であるが、これの反対方
向への相対回転は、係合フック(42)の後端のストッパー
(S)(S)と、連結板(38a)(40a)との間隙分だけとなり、こ
れら両者が対接した状態が係合片(43)と突出片(39)の最
小間隔である。
【0035】さらに、調整ネジ(32)は、調整板又は機械
的に実施されるダイアルに置き換えられる。この付勢力
調整手段は、ペダルユニット(11)を完成させるために必
ずしも必要ではない。例えば、バネブッシング(22)と調
整ネジ(32)を設けずに、内側取付け片(14)の凹陥部(14
1) は、ペダルユニット(11)の他の構成要素との関係に
おいてコイルバネを安定的に保持できるように、コイル
バネ(20)の一端を受ける構成として、クリート非装着状
態では、前記ストッパー(S)(S)が、連結板(38a)(40a)に
当接する構成であっても良い。
【0036】コイルバネに代えて他の付勢手段を採用し
ても良い。例えば、金属以外の弾性材料を、第1ペダル
部と第2ペダル部との間に相対的な付勢力を供給するよ
うにコイルバネに代えて用いても良い。この場合、第1
ペダル部又は第2ペダル部の一方に、弾性材料の一端を
取り付け、この弾性材料の伸縮方向の他端を他方に取り
付け又は対接するようにする。
【0037】さらに、付勢手段は、ペダルユニット(11)
内に隠蔽されているというよりもむしろ係合又は締付フ
ックのどちらかの外側に取り付けても良い。そのよう
な、外側へ取り付けられた付勢手段は、一方のペダル部
から他方のペダル部へ直接的に若しくは靴を介して間接
的に付勢力を供給する。図3に示すように、内側取付け
片(14)に一体化されている受け部(60a)(60c)と、外側取
付け片(16)に一体化されている受け部(60b)(60d)は、係
合フック(42)(44)にそれぞれ一体化されているストッパ
ー(62a)(62c)(62b)(62d)にそれぞれ接触している。これ
により、クランクアーム(102) から眺めて右回りの回転
は可能であるが、逆方向の回転は阻止される。前記逆方
向の回転付勢力が、コイルバネ(20)によって付与された
状態にある。
【0038】他の実施の形態のクリップレスペダル(10)
では、クリートを係合する為にペダル軸(12)に沿ってそ
の取り付け位置を調節できるようにしてもよい。例え
ば、内側取り付け位置又は外側取り付け位置をセットし
てもよい。本発明のクリップレスペダルは、特別に調整
された靴とともに又はそれなしで使用する為に、従来の
トゥクリップを採用するかしない従来のペダルプラット
ホームに組合わされても良い。そのような従来のペダル
プラットホームに対して、結合されたクリップレスペダ
ルの位置は任意に設定できる。例えば、従来のクリップ
レスペダルの位置はペダル軸の方向に並んでいるか、ペ
ダル軸に関するオフセットを除いて並んでいるか、又
は、自転車の長手方向に離れて位置せしめられている。
同様に、本発明のクリップレスペダルは、他のタイプの
ペダルユニット(11)とも結合している。例えば、可動爪
と他の付勢手段が外側取付け片(16)の上に、締付フック
(38)(40)と共に付加ペダルユニット(11)を形成する為に
取り付けられている。
【0039】実施の形態におけるクリップレスペダル(1
0)の作用を図6及び図9に基づいて説明する。図6に示
すように、クリート(70)は、係合片(43)と突出片(39)に
係合するように、乗り手の靴にそれぞれ取り付けられて
いる。係合させる為に、クリート(70)の前部は、係合片
(43)の下方へまず引っかけられ、それから、乗り手が靴
の後部を図9に示すように押し降ろし、係合フック(42)
と締付フック(38)とを、ペダル軸(12)の軸の回りを回転
させる。クリート(70)の後部を踏み降ろすことにより、
該クリート(70)の後部に形成されている斜面(72)によっ
て、係合片(43)と突出片(39)との間の距離は強制的に増
加せしめられる。突出片(39)における切欠部(74)は、付
勢力によって回転せしめられた第2ペダル部を係合片(4
3)と突出片(39)との間にクリート(70)を確実に係合させ
た状態で元の位置に戻される。その後、クリート(70)
を、第2ペダル部の係合を最初に解除させる係合片(43)
の直立片(431) の回りを水平方向にいくぶん回転させる
ことにより、係合片(43)と突出片(39)との間に係合され
ているクリート(70)が解除されることとなる。
【0040】クリップレスペダル(10)は又、第1ペダル
部と第2ペダル部が上記作用と異なった作用を有するク
リートとの係脱機構を具備するものとしても良い。例え
ば、クリートが最初に第2ペダル部に係合されても良
い。又、係合解除に際しては、クリートの後部が、図6
に示す実施の形態の第2ペダル部側から最初に外され、
同時に、前部の係合も解除されても良い。さらに、別の
係合及び解除において、第1ペダル部と第2ペダル部の
作用は実質的に同じであるから、第1ペダル部か又は第
2ペダル部のどちらか一方は、乗り手によって指定され
る要求において係合されるか又は係合を解除される。さ
らに、係合が垂直な下方への動きとして上述したが、係
合又は非係合は、選択されたデザインにおいて、ペダル
軸(12)に垂直か又は平行な方向のクリートの動きによっ
て同様に達成される。このように、係合と非係合のため
に、垂直移動及び平行移動のどんな組み合わせでも採用
できる。図7は、コイルバネ(20)を取り付けるための複
数のスロット(17)(19)(21)が設けられているバネブッシ
ング(22)の一つの実施の形態を示す。選択されたスロッ
トによって、バネの付勢力が、調整ネジ(32)によって微
細に調整可能となる。
【0041】図8に示すように、ペダル軸(12)は、コイ
ルバネ(20)を介して実際に挿入されるから、結果として
生じる付勢力はペダル軸(12)の周囲に作用する。コイル
バネ(20)の直径はねじれ力が加わると変化するから、こ
の変化を調節するために、広い空間が内側取付け片(14)
の筒状部内に設けられる。この構成は簡単に且容易に維
持されるバイアスシステムを供給することとなる。
【0042】図10は、クリートの係合を示す自転車の
クリップレスペダルの平面図であり、同図に示すよう
に、クリートの前部は係合フック(42)の係合片(43)の下
方で係合されており、後部は締付フック(38)の突出片(3
9)の下方で締めつけられている。図11は、本発明のク
リップレスペダルとともに使用するためのクリートの実
施の形態の一つを示す。図11に示すクリートは、図9
及び図10に示されている前部と後部からなる。
【0043】図12はクリートの他の実施の形態を示
す。図12のクリートは、図14乃至図17に示されて
いる様に、2つの明確に異なった第1又は第2モード
で、クリートがクリップレスペダルに係合するように設
計されている。図13は、図12のクリートとともに使
用されるための自転車用クリップレスペダルの第2の実
施の形態を示すものである。この実施の形態は、請求項
10の発明に対応する。
【0044】図13に示す実施の形態の主要な構成要素
は、一般的に図3のそれと一致するのでここでは詳細に
は描写しない。又、図3に示した符号を採用している。
表されている構成要素は、内側取付け片(14)、内ブッシ
ング(54)、バネブッシング(22)、コイルコイルバネ(2
0)、調整ネジ(32)、中央取付け片(18)、中央ベアリング
手段(56)、外側取付け片(16)、外ブッシング(26)及びナ
ット(24)である。さらに、係合フック(42)(44)と締付フ
ック(38)(40)を具備する。表示された構成要素の特別な
寸法及び形状は、クリートが図14から図17に示すよ
うに、90度回転したペダルの各位置で、2つのモード
のどちらかで係合されるように、図3の実施の形態から
変更される。
【0045】図14及び図15には、図12のクリート
が第1係合モードで係合された状態のクリップレスペダ
ルが示されている。図14に示すように、クリートの中
央前部(92)は第1ペダル部の係合片(43)の下方に引っ掛
けられている。一方、クリートの中央後部(94)は、第2
ペダル部の突出片(39)の下方で引っ掛けられる。コイル
バネによって設定される付勢力は、これら二つの引っか
かり部を同時に強制する。このように、図15に示すよ
うに、クリートは、図3に示した実施の形態の場合と同
様に、係合片(43)と突出片(39)との間に係合される。
【0046】図16及び図17には、図14及び図15
に示した位置から90度左回りに回転せしめられた第2
係合モードが示されている。クリートの外前部(96)は突
出片(39)の外側から引っ掛けられており、一方、クリー
トの外後部(98)は係合フック(45)の外側から引っ掛けら
れている。この場合、付勢力は突出片(39)と係合フック
(45)を離反させるように作用する。クリートは突出片(3
9)と係合フック(45)の両方の外側に図17に示すように
係合される。
【0047】尚、このことを実現する為に、コイルバネ
(20)は、図15、図17の状態では、中立状態にあっ
て、これの両方向への回転に対して復帰付勢力が作用す
るように構成されている。又、突出片(39)(41)は、各踏
面に対する角度が斜め45度に突出するように設定して
おく。図14と図15に示す第1係合モードと、図16
と図17に示す第2係合モードとの違いは、以下のとお
りである。
【0048】第1係合モードにおいては、クリートの係
合部は係合フックと締付フックとの内側に位置し、第2
係合モードにおいては、クリートの係合部は、係合フッ
クと締付フックの外側に位置する。以上により、この実
施の形態においては、90度毎に4つの位置で係合でき
ることとなる。上述したものは、本発明のクリップレス
ペダルを実施した実施の形態の一例であり、種々の変更
が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリップレスペダルを採用した自転車
の斜視図。
【図2】(a)は図1の自転車用クランクとペダルの組
立て部品の斜視図で、(b)はペダル軸の任意の回動可
能な取付を示すクランクアームとペダル軸の一部切欠断
面図。
【図3】本発明第1の実施の形態のクリップレスペダル
の分解図。
【図4】図3のクリップレスペダルの平面図。
【図5】乗り手の靴の底に固定されるクリートに係合中
のクリップレスペダルを示す上部切欠断面図。
【図6】図5のX−X断面図。
【図7】バネブッシングと調整ネジを示す図5のZ−Z
断面図。
【図8】捩りバネ位置を示す図5のY−Y断面図。
【図9】クリートに係合されるクリップレスペダルを示
す説明図。
【図10】クリートに係合された状態を示すペダルの平
面図。
【図11】本発明のクリップレスペダルとともに使用さ
れる第1の実施の形態のクリートの説明図。
【図12】本発明のクリップレスペダルとともに使用さ
れる第2の実施の形態のクリートの説明図。
【図13】図12のクリートとともに使用する第2の実
施の形態のクリップレスペダルを示す分解図。
【図14】第1係合モードで図12のクリートに係合させ
る第2の実施の形態のクリップレスペダルの説明図。
【図15】第1係合モードで図12のクリートに係合した
状態を示す第2の実施の形態のクリップレスペダルの説
明図。
【図16】ペダルを90度回動させる第2係合モードで
図12のクリートに係合させる第2の実施の形態のクリッ
プレスペダルを示す第2の実施の形態の説明図。
【図17】ペダルを90度回動させた第2係合モードで
図12のクリートに係合した状態を示す第2の実施の形態
のクリップレスペダルの説明図。
【符号の説明】
(12)・・・ペダル軸 (70)・・・クリート (43)(45)・・・係合片 (42)(44)・・・係合フック (39)(41)・・・突出片 (38)(40)・・・締付フック (14)・・・内側取付け片 (16)・・・外側取付け片 (431)(451)・・・直立片 (S) ・・・ストッパ (38a)(40a)・・・連結板 (20)・・・コイルバネ (22)・・・バネブッシング (141) ・・・凹陥部 (32)・・・調整ネジ (32a) ・・・工具対応部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年1月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 自転車用クリップレスペダル
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自転車用クリップ
レスペダル、特に、乗り手の靴のクリートを係合保持す
る係合保持装置を具備する自転車用クリップレスペダル
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乗り手の靴を自転車用ペダルの上に固定
するために、乗り手の各靴の前部を包み込むトウクリッ
プを具備する自転車用ペダルが使用されている。ペダル
とストラップを組み合わせた該トウクリップは、ペダル
の踏込力を伝達する際、ペダルの引き上げ又は踏み下ろ
しの運動に支承はないが、転倒の際に、容易に外れない
という問題がある。従って、クリップレスペダルが、ト
ウクリップを具備するペダルに代わって使用されるよう
になって来た。
【0003】自転車用クリップレスペダルでは、乗り手
の靴底に設けたクリートを係合させてぺダルの所定位置
に保持するための係合保持装置がペダルの踏面上に設け
られている。該係合保持装置は、靴がペダルから滑って
はずれることを防止しているとともに、停止や転倒の場
合には靴がペダルからはずれ易いものとなる。従来のク
リップレスペダルは一般に前記クリートを係合させるた
めに係合保持装置がその上部に取り付けられてなるペダ
ル主体からなる。該ペダル主体は、ペダル軸に回転自在
に取り付けられている。前記係合保持装置は、前記ペダ
ル主体に固定状態に取り付けられている保持爪と、ペダ
ル主体に動作状態に取り付けられている可動爪と、該可
動爪を乗り手の靴底に固定されているクリートの方へ移
動させるバネとから構成されている。クリートは前後の
下端部から係合片が水平方向に突出し且前後の両端部下
面は下方に向かって内側に傾斜する傾斜面又は曲面にな
っており、前記係合保持装置は、クリートの水平なねじ
れや滑り動作によって可動爪を動作させ、前記クリート
の解除を可能にする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ペダル
主体における係合保持装置の形成により、従来のクリッ
プレスペダルは嵩高で且構造的に複雑であった。よっ
て、従来のクリップレスペダルでは、組み立てや洗浄が
困難であるとともにそれらに多大な時間を要していた。
さらに、従来のクリップレスペダルは、比較的多くの部
品を必要とし、そのために重さと価格を上昇させてい
る。
【0005】本発明は、『ペダル軸を挟んで相互に背向
する位置に形成される一対の踏面を、乗り手の靴底に取
付けられ且中央の被係合凸部とその前後から下方に突出
する一対の被係合片とを具備するクリートに係合させる
ようにした自転車用クリップレスペダル』において、構
成が簡単で且全体が小型化できクリートの係合保持状態
が安定し且前記係合保持操作が容易となるようにするこ
とを課題とするものである。
【0006】[請求項1の発明について]
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の技術的手段は、『クリート(70)の被係合凸部
が第1係合モードで係合するとともに、前記クリート(7
0)の一対の被係合片とが第2係合モードで係合するクリ
ップレスペダルとし、ペダル軸(12)に対して回転自在に
取付けられる第1ペダル部及び第2ペダル部とからな
り、前記第1係合モードにてクリート(70)と係合する一
対の第1踏面と、前記第2係合モードにてクリート(70)
と係合し且前記第1踏面に隣接する一対の第2踏面とを
設け、前記第1踏面と第2踏面とは回転方向に略90度
ずれた関係にあり、前記第1ペダル部における第1踏面
の前方端部と第2踏面の後端部との境界部には上記クリ
ート(70)の被係合凸部の前方端に係合する係合片(43)(4
5)を具備する係合フック(42)(44)を設け、第2ペダル部
における前記第1踏面側の後端部と第2踏面側の前方端
部との境界部には前記係合片と対向する位置に上記クリ
ート(70)の被係合凸部の後端部に対接する突出片(39)(4
1)を具備する締付フック(38)(40)を設け、前記係合片(4
3)(45)と突出片(39)(41)とが第1踏面側にて相互に対向
接近する方向に前記第1ペダル部と第2ペダル部とを相
対回転させる付勢手段を設け、第1踏面側の前記係合片
(43)(45)の後端と前記突出片(39)(41)の前端との最小間
隔をクリート(70)の前後の最大長さよりも小さく設定す
るとともに第2踏面側の前記係合片(43)(45)の後端と前
記突出片(39)(41)の前端との最大間隔をクリート(70)の
前後の最大長さよりも小さく設定し、前記第2係合モー
ドにおいては、クリート(70)の一対の被係合片が前記係
合フックの係合片及び締付フックの突出片に対してその
前後から係合する構成とした』ことである。
【0008】上記技術的手段は次のように作用する。本
発明のクリップレスペダルは、ペダル軸(12)に対して回
転自在に取付けられる第1ペダル部及び第2ペダル部と
からなり、第1係合モードにてクリート(70)の被係合凸
部と係合する一対の第1踏面と、第2係合モードにてク
リート(70)の一対の被係合片と係合しかつ第1踏面に隣
接する一対の第2踏面とを設け、第1踏面と第2踏面と
は回転方向にほぼ90度ずれた関係にある。第1ペダル
部にはクリート(70)の被係合凸部の前方端に係合する係
合片(43)(45)を具備する係合フック(42)(44)を設け、第
2ペダル部にはクリート(70)の被係合凸部の後端部に対
接する突出片(39)(41)を具備する締付フック(38)(40)を
設ける。
【0009】付勢手段は、係合片(43)(45)と突出片(39)
(41)とが第1踏面側にて相互に対向接近する方向に第1
ペダル部と第2ペダル部とを相対回転させる。従って、
第1係合モードで使用の際には、乗り手は靴をわずかに
前方下方に傾斜させてクリートの中央前部を第1ペダル
部の係合片(43)の下方に引っ掛ける。そして、クリート
の中央後部を、第2ペダル部の突出片(39)の下方で引っ
掛ける。付勢手段は、これら2つの引っ掛かり部を同時
に強制するので、クリートは係合片(43)と突出片(39)と
の間に係合される。
【0010】この係合状態を解除するには乗り手の靴を
水平面内で旋回させる。すると突出片(39)と係合片(43)
との間には相対接近方向の付勢力が作用するだけである
から、この付勢力に抗して突出片(39)と係合片(43)との
間隔が押し広げられてクリートが外せる。一方、第2係
合モードで使用の際には、乗り手の靴をわずかに後方下
方に傾斜させてクリートの外前部を突出片(39)の外側か
ら引っ掛けるようにし、そしてクリートの外後部を係合
片(45)の外側から引っ掛けるようにする。この第2係合
モードでは、付勢手段は突出片(39)と係合片(45)を離反
させるように作用する。これによって、クリートは突出
片(39)と係合片(45)の両方の外側に係合される。この係
合状態を解除するには乗り手の靴を水平面内で旋回させ
る。すると突出片(39)と係合片(45)の間には相対離反方
向の付勢力が作用するだけであるから、この付勢力に抗
して突出片(39)と係合片(45)との間隔が狭まりクリート
を外すことができる。
【0011】
【発明の効果】本発明は上記構成であるから次の特有の
効果を有する。クリートの係合保持部がペダルの隣接し
た一対の踏面に配備された構成でありながら、第1ペダ
ル部、第2ペダル部と、これらの間に介装される付勢手
段とからなる簡単な構成であるから、全体が小型化でき
る。
【0012】また、ペダル軸を中心とする第1ペダル部
と第2ペダル部との相対回転によってクリートとの係脱
が行えるから、この係脱の際の各部の移動動作が円滑で
あり、係脱操作が円滑に行える。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【発明の実施の形態】次に、上記した本発明の実施の形
態を図面に従って詳述する。図1は本発明に関連したク
リップレスペダルを採用した自転車(80)の斜視図であ
り、該自転車(80)は、前後のホイール(82)(84)、フレー
ム(86)、シート(88)、ハンドルバー(90)、ホーク(112)
、後スプロケット(114) とチェーン(116) といったあ
りふれた構成要素からなる。それに加えて、自転車(80)
は左右のクランクアーム(102)(104)にそれぞれ取り付け
られているクリップレスペダル(10a)(10b)を具備する。
自転車(80)の右側において、左右のクランクアーム(10
2)(104)に連結されるシャフト(図示せず)に取り付け
られているのは、少なくとも一つのスプロケット(110)
であり、その上には、後スプロケット(114) を動作させ
る為に、チェーン(116) が捲回せしめられている。さら
に、必要ならば、多数のスプロケットとブレーキ用に脱
線器を設けるようにしてもよい。
【0018】図2(a)は、クランクアーム(102) とク
リップレスペダル(10a) の更に詳細な斜視図を示す。本
発明に関連したクリップレスペダル(10a) は、ペダル軸
(12)と、該ペダル軸(12)に回転自在に取り付けられるペ
ダルユニット(11)からなる。前記ペダルユニット(11)
は、従来のトゥクリップやストラップを使用することな
く、乗り手の靴のクリートに係合させて、しっかりと保
持する為に採用されているとともに、前記ペダルユニッ
ト(11)は、クリップなしで十分な結束力を有する大変軽
量なペダルを製作することのできるペダル体としても役
立つ。
【0019】ペダルユニット(11)は、付勢手段によって
相互に相対的に回動する様に付勢されている第1ペダル
部と第2ペダル部からなる。図2(b)は、クランクア
ーム(102) にペダル軸(12)を回転自在に取り付けられて
いる場合を示す。このように回転自在に取り付けるには
クランクアーム(102) 内に配設されたベアリング(13)内
に前記ペダル軸の内側の端部を圧入保持させた構成とす
る。これにより、必要ならば、ペダルユニット(11)のい
くつかの部品を、ペダル軸(12)に固定するように取り付
けることができる。ベアリング(13)はボールベアリング
か又は他の周知のベアリングのタイプを採用してよい。
【0020】図3は、本発明に関連したクリップレスペ
ダル(10a) の分解図であり、前記ペダルユニット(11)
は、内側取付け片(14)、内ブッシング(54)、バネブッシ
ング(22)、コイルバネ(20)、調整ネジ(32)、中央取付け
片(18)、中央ベアリング手段(56)、外側取付け片(16)、
外ブッシング(26)、ナット(24)とから構成されている。
中央取付け片(18)の頂部及び底部に取り付けられるのは
係合フック(42)(44)であり、一方、内側取付け片(14)と
外側取付け片(16)の両端に取り付けられるのは締付フッ
ク(38)(40)である。
【0021】中央取付け片(18)と係合フック(42)(44)と
によって第1ペダル部を形成しており、内側取付け片(1
4)と、外側取付け片(16)と、締付フック(38)(40)とによ
って第2ペダル部が形成されている。図3に示すペダル
ユニットを形成する為に採用される部品は、単なる一例
であり、数や構成において修正可能である。例えば、第
1ペダル部は、一対の係合フック(42)(44)と中央取付け
片(18)の3つの部品で構成されているように図示されて
いるが、これらは一体でも良い。同様に、内側取付け片
(14)及び外側取付け片(16)によって第2ペダル部が構成
されると同様に、2つまたはそれ以上の部分が中央取付
け片(18)のために使用されても良い。又、ペダル軸(12)
を挿通させる為の透孔は、例えば、該孔は、2つまたは
それ以上の半円部によって限定されてもよい。
【0022】多くの部品の結合例を図3に示したが、そ
れらの構成材料は多様でよい。例えば、第1ペダル部の
一部分はペダル軸(12)の回りに回転自在に取り付けられ
ても良い。加えて、第1ペダル部の一部は、係合及び又
は解除が容易となるように、又、乗り手への結束の『感
じ』が変わるように、前記ペダル部内で幾分の余裕と動
作を設ける為に、弾性材料で構成されても良い。
【0023】同様に、第2ペダル部は、いくつかの部品
からなるように表されているが、一つの一体化した部
品、又は、2つかそれ以上の部分から構成するようにし
ても良い。他方、第2ペダル部もペダル軸(12)の回りに
回転自在に取り付けられている。加えて、第2ペダル部
の全て又は一部は弾性材料によって構成されても良い。
この場合、係合時及び又は非係合時の余裕や動作の所定
の角度が設定できる。
【0024】ペダル軸(12)は、十分な強度を有する合金
鋼で一体的に製造するのが好ましく、内ブッシング(5
4)、バネブッシング(22)及び中央ベアリング手段(56)の
それぞれの孔に一致するか又は僅かに小さな直径を有す
る筒状部を具備する。ペダルユニット(11)を構成するに
は、内ブッシング(54)を内側取付け片(14)内に内嵌さ
せ、同様に、平ベアリングかニードルベアリングかボー
ルベアリングか又はこれらの組み合わせからなる中央ベ
アリング手段(56)を中央取付け片(18)内に内嵌せしめ
る。内側取付け片(14)は内ブッシング(54)を介してペダ
ル軸(12)の第1軸部(12a) に回転自在に取り付けられて
おり、他方、バネブッシング(22)は、ペダル軸(12)の第
2軸部(12b) に外嵌して、内側取付け片(14)の凹陥部(1
41) 内に回転自在に保持される。ナット(24)は、中央取
付け片(18)とバネブッシング(22)と内側取付け片(14)を
ペダル軸(12)に保持する為に、ペダル軸(12)のネジ部(1
2c) に螺合する。前記ナット(24)は、スナップリング
や、ワッシャーやボルト等の他の保留手段に置き換えて
もよい。このように、前記第1ペダル部と第2ペダル部
を構成する内側取付け片(14)、外側取付け片(16)、中央
取付け片(18)は、それぞれ相互に独立してペダル軸(12)
の回りを回転することとなる。
【0025】所定の回転自由を設ける時、多数の他の取
付け構造が同様に採用可能である。例えば、ペダル軸(1
2)は2つ又はそれ以上の部分から構成されていてもよ
く、そのうちの一つの部分はクランクアーム(102) に固
定されており、他の部分は、前記部分に回転自在に取り
付けておく。第1ペダル部又は第2ペダル部の一方は前
記回転部に直接取り付けておけば良い。前記第1ペダル
部又は第2ペダル部のどちらか一方を、ペダル軸の回転
部分に一体的に形成しても良い。
【0026】又、前記第1ペダル部又は第2ペダル部の
どちらか一方が、他のペダル部に回転自在に取り付けら
れ、他方のペダル部が、クランクアームに固定されてい
るペダル軸部に回転自在に取り付けられても良い。各部
を回転自在に取り付けるには、従来のベアリングとその
組み合わせを採用することによって多くの方法が可能で
ある。例えば、中央取付け片(18)に平ベアリングとして
作用するブッシングを圧入させる時、ベアリング手段(5
6)は内側取付け片(14)と外側取付け片(16)のいずれかに
圧入させてもよい。ニードルベアリングも採用可能であ
り、又、他のベアリングでも良い。第2ペダル部も同様
に上記ベアリングの何れか又は他の周知のベアリングを
具備させても良く、第1ペダル部又は第2ペダル部のど
ちらか一方が様々なベアリングを介してペダル軸(12)に
取り付けられれば良い。付け片(14)と外側取付け片(16)
のいずれかに圧入させてもよい。ニードルベアリングも
採用可能であり、又、他のベアリングでも良い。第2ペ
ダル部も同様に上記ベアリングの何れか又は他の周知の
ベアリングを具備させても良く、第1ペダル部又は第2
ペダル部のどちらか一方が様々なベアリングを介してペ
ダル軸(12)に取り付けられれば良い。
【0027】さらに、第1ペダル部か第2ペダル部のど
ちらか一方が、他のペダル部のための回転取付けとして
用をなす筒状部を含み、該筒状部を含まないペダル部は
ペダル軸(12)と筒状部の軸の回りに取り付けられても良
い。最終的に、第1ペダル部と第2ペダル部のどちらか
一方又は両方ともがペダル軸(12)によって一端支持又は
両端支持される。ペダル部の一方又は両方は、ペダル軸
(12)の軸線方向に移動余裕をもつように、ペダル軸に関
してか、又は他のペダル部に関して取り付けられても良
い。ペダル部に係合されているクリートにも余裕を生じ
させることとなる。
【0028】図3において、中央取付け片(18)には、外
ブッシング(26)が回転自在に外嵌する筒状部が形成され
ている。外側取付け片(16)は、外ブッシング(26)の外周
面に摺動自在に接しているとともに、締付フック(38)(4
0)内に螺合せしめられるネジ(34)(36)によって保持され
ている。締付フック(38)(40)はネジ(28)(30)によって内
側取付け片(14)に取り付けられている。このものでは、
内側取付け片(14)、外側取付け片(16)そして締付フック
(38)(40)は一体的に取り付けられており、第2ペダル部
は、単体として、ペダル軸(12)の軸の回りを回ることと
なる。
【0029】バネブッシング(22)は内側取付け片(14)の
凹陥部(141) 内に保持されている。このバネブッシング
(22)は、コイルバネ(20)の一端を受けるバネ係合スリッ
ト(17)(19)(21)を具備する。前記3つのバネ係合スリッ
ト(17)(19)(21)の一つは、組立中にコイルバネの付勢力
をラフにセットするために選択される。コイルバネ(20)
の他端は中央取付け片(18)に形成されている開口(58)に
保持される。この開口(58)も複数個形成されており、コ
イルバネ(20)の付勢力をラフにセットすることができ
る。このように、コイルバネ(20)は、バネブッシング(2
2)と中央取付け片(18)との間に取り付けられることとな
る。バネブッシング(22)には、ペダル軸(12)の回りに第
1ペダル部を第2ペダル部と相対的回動させるための、
例えばトルクのような回転力を調節するバネ調整ネジと
相互に作用する切欠部が形成されている。コイルバネ(2
0)は、ペダルユニット(11)を、乗り手の靴の底に固定さ
せたクリートに係合させるために必要な力を供給する。
【0030】湿気や埃を排斥するための又はペダルユニ
ット(11)内に潤滑剤を維持する為のシール(図示せず)
が、前記ペダルユニット(11)への入口、例えば、ペダル
軸(12)と第1ペダル部又は第2ペダル部との間に設けら
れる。シールは又、潤滑剤を維持し及び又はこれらペダ
ル部それぞれから埃や水を除去する為に前記第1ペダル
部と第2ペダル部の何れか又は両方ともに設けられる。
シールは、第1ペダル部と第2ペダル部との間と、前記
ペダルユニット(11)の内方端部と、その外方端部とに選
択的に具備される。第2ペダル部と第1ペダル部の間の
シールは、ペダル軸の回りを各ペダル部が独立して回転
自在となるように配設されている。
【0031】潤滑剤投入口(図示せず)は又、内側取付
け片(14)、外側取付け片(16)及び又は中央取付け片(18)
内に設けられて良い。一つ又はそれ以上のゲートが、グ
リースのような注入される潤滑剤のために設けられてい
る。それにより、前記潤滑剤投入口とゲートとの間に閉
じ込められた埃や他の小片をゲートから一掃することが
できる。一つ又はそれ以上の通路が、潤滑剤を第1ペダ
ル部と第2ペダル部との間を通るように設けられる。前
記通路は、潤滑剤のみを、潤滑剤投入口が形成されてい
る第1ペダル部又は第2ペダル部内に圧入できるように
閉塞自在である。両ペダル部間又は該ペダル部に設けら
れるゲート間の通路を選択的に閉塞させることにより、
前記通路は、どちらかのペダル部を通って浸透する潤滑
剤を制御する為に、又は、潤滑剤をゲートを介して無理
に押し出す為に結合される。それにより、確保された潤
滑剤はペダル内に指定されたように浸透する。
【0032】図4は、本発明に関連したクリップレスペ
ダル(10)の平面図である。図4に示すように、係合フッ
ク(42)は、ネジ(46)(48)によって中央取付け片(18)に取
り付けられている。一方、締付フック(38)(40)は、内側
取付け片(14)と外側取付け片(16)に固定される連結板(3
8a)(40a)と、その上端から突出する突出片(39)(41)から
それぞれ構成される。これにより、係合フック(42)が、
クリートの係合中及び非係合中に、ペダル軸(12)の軸の
回りを締付フック(38)と相対的に回転することとなる。
【0033】図5は、コイルバネ(20)のバネブッシング
(22)と中央取付け片(18)への係合を示す。図5に示すよ
うに、コイルバネ(20)の一端は、スロット(17)(19)(21)
内に挿入されている(図ではスロット(21)に挿入されて
いる)とともに、内側取付け片(14)の回転姿勢にかかわ
らず、バネブッシング(22)と調整ネジ(32)とによって固
定的に保持されている。コイルバネ(20)の他端は、取付
け片(18)の開口(58)内に挿入されている。これにより、
第1ペダル部と第2ペダル部を、バネの付勢力によって
ペダル軸(12)の軸の回りを相互に相対回動することとな
る。
【0034】言い替えれば、第1ペダル部は、調整ネジ
(32)の位置によって決定される中立位置からどちらかの
方向に回転できる。この時、係合片(43)と突出片(39)が
離れる方向への相対回転は可能であるが、これの反対方
向への相対回転は、係合フック(42)の後端のストッパー
(S)(S)と、連結板(38a)(40a)との間隙分だけとなり、こ
れら両者が対接した状態が係合片(43)と突出片(39)の最
小間隔である。
【0035】さらに、調整ネジ(32)は、調整板又は機械
的に実施されるダイアルに置き換えられる。この付勢力
調整手段は、ペダルユニット(11)を完成させるために必
ずしも必要ではない。例えば、バネブッシング(22)と調
整ネジ(32)を設けずに、内側取付け片(14)の凹陥部(14
1) は、ペダルユニット(11)の他の構成要素との関係に
おいてコイルバネを安定的に保持できるように、コイル
バネ(20)の一端を受ける構成として、クリート非装着状
態では、前記ストッパー(S)(S)が、連結板(38a)(40a)に
当接する構成であっても良い。
【0036】コイルバネに代えて他の付勢手段を採用し
ても良い。例えば、金属以外の弾性材料を、第1ペダル
部と第2ペダル部との間に相対的な付勢力を供給するよ
うにコイルバネに代えて用いても良い。この場合、第1
ペダル部又は第2ペダル部の一方に、弾性材料の一端を
取り付け、この弾性材料の伸縮方向の他端を他方に取り
付け又は対接するようにする。
【0037】さらに、付勢手段は、ペダルユニット(11)
内に隠蔽されているというよりもむしろ係合又は締付フ
ックのどちらかの外側に取り付けても良い。そのよう
な、外側へ取り付けられた付勢手段は、一方のペダル部
から他方のペダル部へ直接的に若しくは靴を介して間接
的に付勢力を供給する。図3に示すように、内側取付け
片(14)に一体化されている受け部(60a)(60c)と、外側取
付け片(16)に一体化されている受け部(60b)(60d)は、係
合フック(42)(44)にそれぞれ一体化されているストッパ
ー(62a)(62c)(62b)(62d)にそれぞれ接触している。これ
により、クランクアーム(102) から眺めて右回りの回転
は可能であるが、逆方向の回転は阻止される。前記逆方
向の回転付勢力が、コイルバネ(20)によって付与された
状態にある。
【0038】本発明に関連した別の形態のクリップレス
ペダル(10)では、クリートを係合する為にペダル軸(12)
に沿ってその取り付け位置を調節できるようにしてもよ
い。例えば、内側取り付け位置又は外側取り付け位置を
セットしてもよい。本発明に関連したクリップレスペダ
ルは、特別に調整された靴とともに又はそれなしで使用
する為に、従来のトゥクリップを採用するかしない従来
のペダルプラットホームに組合わされても良い。そのよ
うな従来のペダルプラットホームに対して、結合された
クリップレスペダルの位置は任意に設定できる。例え
ば、従来のクリップレスペダルの位置はペダル軸の方向
に並んでいるか、ペダル軸に関するオフセットを除いて
並んでいるか、又は、自転車の長手方向に離れて位置せ
しめられている。同様に、本発明のクリップレスペダル
は、他のタイプのペダルユニット(11)とも結合してい
る。例えば、可動爪と他の付勢手段が外側取付け片(16)
の上に、締付フック(38)(40)と共に付加ペダルユニット
(11)を形成する為に取り付けられている。
【0039】本発明に関連したクリップレスペダル(10)
の作用を図6及び図9に基づいて説明する。図6に示す
ように、クリート(70)は、係合片(43)と突出片(39)に係
合するように、乗り手の靴にそれぞれ取り付けられてい
る。係合させる為に、クリート(70)の前部は、係合片(4
3)の下方へまず引っかけられ、それから、乗り手が靴の
後部を図9に示すように押し降ろし、係合フック(42)と
締付フック(38)とを、ペダル軸(12)の軸の回りを回転さ
せる。クリート(70)の後部を踏み降ろすことにより、該
クリート(70)の後部に形成されている斜面(72)によっ
て、係合片(43)と突出片(39)との間の距離は強制的に増
加せしめられる。突出片(39)における切欠部(74)は、付
勢力によって回転せしめられた第2ペダル部を係合片(4
3)と突出片(39)との間にクリート(70)を確実に係合させ
た状態で元の位置に戻される。その後、クリート(70)
を、第2ペダル部の係合を最初に解除させる係合片(43)
の直立片(431) の回りを水平方向にいくぶん回転させる
ことにより、係合片(43)と突出片(39)との間に係合され
ているクリート(70)が解除されることとなる。
【0040】クリップレスペダル(10)は又、第1ペダル
部と第2ペダル部が上記作用と異なった作用を有するク
リートとの係脱機構を具備するものとしても良い。例え
ば、クリートが最初に第2ペダル部に係合されても良
い。又、係合解除に際しては、クリートの後部が、図6
に示す形態の第2ペダル部側から最初に外され、同時
に、前部の係合も解除されても良い。さらに、別の係合
及び解除において、第1ペダル部と第2ペダル部の作用
は実質的に同じであるから、第1ペダル部か又は第2ペ
ダル部のどちらか一方は、乗り手によって指定される要
求において係合されるか又は係合を解除される。さら
に、係合が垂直な下方への動きとして上述したが、係合
又は非係合は、選択されたデザインにおいて、ペダル軸
(12)に垂直か又は平行な方向のクリートの動きによって
同様に達成される。このように、係合と非係合のため
に、垂直移動及び平行移動のどんな組み合わせでも採用
できる。図7は、コイルバネ(20)を取り付けるための複
数のスロット(17)(19)(21)が設けられているバネブッシ
ング(22)の一つの実施の形態を示す。選択されたスロッ
トによって、バネの付勢力が、調整ネジ(32)によって微
細に調整可能となる。
【0041】図8に示すように、ペダル軸(12)は、コイ
ルバネ(20)を介して実際に挿入されるから、結果として
生じる付勢力はペダル軸(12)の周囲に作用する。コイル
バネ(20)の直径はねじれ力が加わると変化するから、こ
の変化を調節するために、広い空間が内側取付け片(14)
の筒状部内に設けられる。この構成は簡単に且容易に維
持されるバイアスシステムを供給することとなる。
【0042】図10は、クリートの係合を示す自転車の
クリップレスペダルの平面図であり、同図に示すよう
に、クリートの前部は係合フック(42)の係合片(43)の下
方で係合されており、後部は締付フック(38)の突出片(3
9)の下方で締めつけられている。図11は、本発明に関
連したクリップレスペダルとともに使用するためのクリ
ートの形態の一つを示す。図11に示すクリートは、図
9及び図10に示されている前部と後部からなる。
【0043】図12は本発明の実施の形態による自転車
用クリップレスペダルに係合するクリートの実施の形態
を示す。図12のクリートは、図14乃至図17に示さ
れている様に、2つの明確に異なった第1又は第2モー
ドで、クリートがクリップレスペダルに係合するように
設計されている。図13は、図12のクリートとともに
使用されるための本発明の自転車用クリップレスペダル
の実施の形態を示すものである。
【0044】図13に示す本発明の実施の形態の主要な
構成要素は、一般的に図3のそれと一致するのでここで
は詳細には描写しない。又、図3に示した符号を採用し
ている。表されている構成要素は、内側取付け片(14)、
内ブッシング(54)、バネブッシング(22)、コイルコイル
バネ(20)、調整ネジ(32)、中央取付け片(18)、中央ベア
リング手段(56)、外側取付け片(16)、外ブッシング(26)
及びナット(24)である。さらに、係合フック(42)(44)と
締付フック(38)(40)を具備する。表示された構成要素の
特別な寸法及び形状は、クリートが図14から図17に
示すように、90度回転したペダルの各位置で、2つの
モードのどちらかで係合されるように、図3の形態から
変更される。
【0045】図14及び図15には、図12のクリート
が第1係合モードで係合された状態のクリップレスペダ
ルが示されている。図14に示すように、クリートの中
央前部(92)は第1ペダル部の係合片(43)の下方に引っ掛
けられている。一方、クリートの中央後部(94)は、第2
ペダル部の突出片(39)の下方で引っ掛けられる。コイル
バネによって設定される付勢力は、これら二つの引っか
かり部を同時に強制する。このように、図15に示すよ
うに、クリートは、図3に示した形態の場合と同様に、
係合片(43)と突出片(39)との間に係合される。
【0046】図16及び図17には、図14及び図15
に示した位置から90度左回りに回転せしめられた第2
係合モードが示されている。クリートの外前部(96)は突
出片(39)の外側から引っ掛けられており、一方、クリー
トの外後部(98)は係合片(45)の外側から引っ掛けられて
いる。この場合、付勢力は突出片(39)と係合片(45)を離
反させるように作用する。クリートは突出片(39)と係合
片(45)の両方の外側に図17に示すように係合される。
【0047】尚、このことを実現する為に、コイルバネ
(20)は、図15、図17の状態では、中立状態にあっ
て、これの両方向への回転に対して復帰付勢力が作用す
るように構成されている。又、突出片(39)(41)は、各踏
面に対する角度が斜め45度に突出するように設定して
おく。図14と図15に示す第1係合モードと、図16
と図17に示す第2係合モードとの違いは、以下のとお
りである。
【0048】第1係合モードにおいては、クリートの係
合部は係合フックと締付フックとの内側に位置し、第2
係合モードにおいては、クリートの係合部は、係合フッ
クと締付フックの外側に位置する。以上により、この実
施の形態においては、90度毎に4つの位置で係合でき
ることとなる。上述したものは、本発明のクリップレス
ペダルを実施した実施の形態の一例であり、種々の変更
が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関連したクリップレスペダルを採用し
た自転車の斜視図。
【図2】(a)は図1の自転車用クランクとペダルの組
立て部品の斜視図で、(b)はペダル軸の任意の回動可
能な取付を示すクランクアームとペダル軸の一部切欠断
面図。
【図3】本発明に関連したクリップレスペダルの分解
図。
【図4】図3のクリップレスペダルの平面図。
【図5】乗り手の靴の底に固定されるクリートに係合中
のクリップレスペダルを示す上部切欠断面図。
【図6】図5のX−X断面図。
【図7】バネブッシングと調整ネジを示す図5のZ−Z
断面図。
【図8】捩りバネ位置を示す図5のY−Y断面図。
【図9】クリートに係合されるクリップレスペダルを示
す説明図。
【図10】クリートに係合された状態を示すペダルの平
面図。
【図11】本発明に関連したクリップレスペダルととも
に使用されるクリートの説明図。
【図12】本発明の実施の形態によるクリップレスペダ
ルとともに使用される実施の形態のクリートの説明図。
【図13】図12のクリートとともに使用する本発明の
実施の形態のクリップレスペダルを示す分解図。
【図14】第1係合モードで図12のクリートに係合させ
る本発明の実施の形態のクリップレスペダルの説明図。
【図15】第1係合モードで図12のクリートに係合した
状態を示す本発明の実施の形態のクリップレスペダルの
説明図。
【図16】ペダルを90度回動させる第2係合モードで
図12のクリートに係合させる本発明の実施の形態のクリ
ップレスペダルの説明図。
【図17】ペダルを90度回動させた第2係合モードで
図12のクリートに係合した状態を示す本発明の実施の形
態のクリップレスペダルの説明図。
【符号の説明】 (12)・・・ペダル軸 (70)・・・クリート (43)(45)・・・係合片 (42)(44)・・・係合フック (39)(41)・・・突出片 (38)(40)・・・締付フック (14)・・・内側取付け片 (16)・・・外側取付け片 (431)(451)・・・直立片 (S) ・・・ストッパ (38a)(40a)・・・連結板 (20)・・・コイルバネ (22)・・・バネブッシング (141) ・・・凹陥部 (32)・・・調整ネジ (32a) ・・・工具対応部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペダル軸を挟んで相互に背向する位置に
    形成される一対の踏面を、乗り手の靴底に取付けられる
    クリートに係合させるようにした自転車用クリップレス
    ペダルにおいて、ペダル軸(12)に対して回転自在に取付
    けた第1ペダル部及び第2ペダル部とからなり、前記第
    1ペダル部の各踏面の前方端部には上記クリート(70)の
    前方端に係合する係合片(43)(45)を具備する係合フック
    (42)(44)を設け、前記踏面側の第2ペダル部の後端部で
    前記係合片(43)(45)と対向する位置に、上記クリート(7
    0)の後端部に対接する突出片(39)(41)を具備する締付フ
    ック(38)(40)を設け、前記係合片(43)(45)と突出片(39)
    (41)とが相互に対向接近する方向に前記第1ペダル部と
    第2ペダル部とを相対回転させる付勢手段を設けた自転
    車用クリップレスペダル。
  2. 【請求項2】 第2ペダル部は、ペダル軸(12)に一定の
    間隔をあけて回転自在に取りつけられる内側取付け片(1
    4)と外側取付け片(16)とから構成し且これら取付け片の
    両端を一体的に連結し、第1ペダル部を前記内側取付け
    片(14)と外側取付け片(16)の間に介在させ且前記ペダル
    軸(12)に回動自在に外嵌する直方体状ブロックとした請
    求項1に記載の自転車用クリップレスペダル。
  3. 【請求項3】 付勢手段を、ペダル軸(12)に遊嵌し第1
    ペダル部と第2ペダル部の間に介装したコイルバネ(20)
    とした請求項1または請求項2に記載の自転車用クリッ
    プレスペダル。
  4. 【請求項4】 係合フック(42)(44)は、踏面と略平行で
    且全体として前方に凸となるように略円弧状に湾曲した
    係合片(43)(45)とその両側にて第1ペダル部の踏面と連
    結される直立片(431)(451)とから構成され、締付フック
    (38)(40)は、第2ペダル部の内側取付け片(14)と外側取
    付け片(16)の端部相互をつなぐ連結板(38a)(40a)と、そ
    の上端部に連設されて上記踏面の上方にて前方に突出す
    る突出片(39)(41)とから構成され、前記係合片(43)(45)
    の後端と前記突出片(39)(41)の前端との最小間隔をクリ
    ート(70)の前後の最大長さよりも小さく設定した請求項
    1〜請求項3のいずれかに記載の自転車用クリップレス
    ペダル。
  5. 【請求項5】 第1ペダル部と第2ペダル部との間に
    は、これらの相対回転角度を所定の範囲に制限するスト
    ッパ(S) を設け、このストッパ(S) によって付勢手段に
    よる回転方向の相対回転が阻止された状態に於ける上記
    係合片(43)(45)の後端と突出片(39)(41)の前端との最小
    間隔をクリートの前後の最大長さよりも小さく且クリー
    ト(70)の下部の最小間隔よりも大きく設定した請求項4
    に記載の自転車用クリップレスペダル。
  6. 【請求項6】 ストッパ(S) を第1ペダル部の踏面側の
    後端から突出する舌片とし、これを第2ペダル部の連結
    板(38a)(40a)の上部に対接させた請求項5に記載の自転
    車用クリップレスペダル。
  7. 【請求項7】 コイルバネ(20)の一端を第1ペダル部の
    軸受部近傍に固定し、他端を第2ペダル部の内側取付け
    片(14)又は外側取付け片(16)の内面に形成される凹陥部
    (141) に収容固定された略円盤状のバネブッシング(22)
    に係止した請求項3〜請求項6のいずれかに記載の自転
    車用クリップレスペダル。
  8. 【請求項8】 バネブッシング(22)にはコイルバネ(20)
    の先端を係止する為の複数の孔部又はスロットを設けて
    コイルバネ(20)の先端の係止位置を調節可能とした請求
    項7に記載の自転車用クリップレスペダル。
  9. 【請求項9】 バネブッシング(22)を凹陥部(141) 内に
    回転可能に収容し、バネブッシング(22)には切欠部を設
    けこの切欠部の端面に対接し且コイルバネ(20)によるバ
    ネブッシング(22)の回転を阻止する為の調節ネジ(32)を
    凹陥部(141)の構成壁に貫通させ、この調節ネジ(32)の
    工具対応部(32a) を第2ペダル部の外部に露出させた請
    求項7又は請求項8に記載の自転車用クリップレスペダ
    ル。
  10. 【請求項10】 ペダル軸を挟んで相互に背向する位置
    に形成される一対の踏面を、乗り手の靴底に取付けられ
    且中央の被係合凸部とその前後から下方に突出する一対
    の被係合片とを具備するクリートに係合させるようにし
    た自転車用クリップレスペダルにおいて、クリート(70)
    の被係合凸部が第1係合モードで係合するとともに、前
    記クリート(70)の一対の被係合片とが第2係合モードで
    係合するクリップレスペダルとし、ペダル軸(12)に対し
    て回転自在に取付けられる第1ペダル部及び第2ペダル
    部とからなり、前記第1係合モードにてクリート(70)と
    係合する一対の第1踏面と、前記第2係合モードにてク
    リート(70)と係合し且前記第1踏面に隣接する一対の第
    2踏面とを設け、前記第1踏面と第2踏面とは回転方向
    に略90度ずれた関係にあり、前記第1ペダル部におけ
    る第1踏面の前方端部と第2踏面の後端部との境界部に
    は上記クリート(70)の被係合凸部の前方端に係合する係
    合片(43)(45)を具備する係合フック(42)(44)を設け、第
    2ペダル部における前記第1踏面側の後端部と第2踏面
    側の前方端部との境界部には前記係合片と対向する位置
    に上記クリート(70)の被係合凸部の後端部に対接する突
    出片(39)(41)を具備する締付フック(38)(40)を設け、前
    記係合片(43)(45)と突出片(39)(41)とが第1踏面側にて
    相互に対向接近する方向に前記第1ペダル部と第2ペダ
    ル部とを相対回転させる付勢手段を設け、第1踏面側の
    前記係合片(43)(45)の後端と前記突出片(39)(41)の前端
    との最小間隔をクリート(70)の前後の最大長さよりも小
    さく設定するとともに第2踏面側の前記係合片(43)(45)
    の後端と前記突出片(39)(41)の前端との最大間隔をクリ
    ート(70)の前後の最大長さよりも小さく設定し、前記第
    2係合モードにおいては、クリート(70)の一対の被係合
    片が前記係合フックの係合片及び締付フックの突出片に
    対してその前後から係合する構成とした自転車用クリッ
    プレスペダル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104554595A (zh) * 2013-10-25 2015-04-29 周任宇 用于卡踏踏板的可调式踏板及于卡踏踏板更换可调式踏板的方法

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