JPH11235377A - 粉粒体の連続殺菌装置およびそれを用いた連続殺菌方法 - Google Patents

粉粒体の連続殺菌装置およびそれを用いた連続殺菌方法

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JPH11235377A
JPH11235377A JP10039442A JP3944298A JPH11235377A JP H11235377 A JPH11235377 A JP H11235377A JP 10039442 A JP10039442 A JP 10039442A JP 3944298 A JP3944298 A JP 3944298A JP H11235377 A JPH11235377 A JP H11235377A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉粒体が有する本来の香味、風味などの品質
を損なわずに連続的に容易に効率よく殺菌して低菌数の
粉粒体を供給できる連続殺菌装置およびそれを用いた連
続殺菌方法を提供する。 【解決手段】 外部から供給される空気、窒素などの加
圧気体により内部が殺菌に必要な所定の圧力に調整され
た耐圧性混合槽と、この耐圧性混合槽内に配設され原料
供給路から供給された粉粒体を連続的に攪拌しながら排
出路に向けて移送する攪拌手段とを備えた連続殺菌装置
を用い、前記原料供給路から供給された粉粒体を攪拌移
送する間に前記加圧気体による加圧下加熱殺菌する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉粒体の連続殺菌
装置およびそれを用いた連続殺菌方法に関するものであ
り、更に詳述すると、食品、医薬品、漢方薬品、化粧
品、飼料、肥料などの粉粒体が本来有する香味、風味、
分散性、形状、外観などの品質を損なわずに連続的に効
率よく殺菌して低菌数の粉粒体を提供できるようにした
粉粒体の連続殺菌装置およびそれを用いた連続殺菌方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、粉粒体、例えば香辛料などはそ
れぞれ風味、香りに特徴を持ち、その風味及び香りの良
さは味と共に品質を左右するものである。この場合、特
に香辛料などにおいてはそのほとんどが植物の種子、果
実、根茎、葉、樹皮、蕾、花などを利用するものであ
り、通常これらの表面は微生物で汚染されているため、
その用途に応じて殺菌処理が必要となる。
【0003】従来、粉粒体食品の殺菌方法としては加熱
殺菌法が一般的に行われている。しかし加熱殺菌法で
は、成分、香り、味、色等の変質、有効成分の逸散等を
伴い、食品そのものの品質を低下させる問題があった。
放射線殺菌、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド等のガス殺菌法が提案されているが、いずれも食品衛
生法上許可されておらず、食品の殺菌法として適用され
るに至っていない。
【0004】粉粒体食品を過熱水蒸気の高速気流に分散
して移動させて数秒で殺菌する方法(特公昭63−50
984号公報)が提案されているが、粒度が小さい場合
は香り成分の飛散や水蒸気の粉粒体食品への浸透などに
よる品質の変化や劣化が起こり易く、また粉粒体食品の
原形(ホール)などを殺菌する場合は、過熱水蒸気の高
速気流に分散して移動中に割れ、皮剥けなどの破損が避
けられないなどの問題があった。
【0005】1軸スクリュウ式エクストルーダあるいは
2軸スクリュウ式エクストルーダを用いて粉粒体食品を
連続的に押出して加熱殺菌する方法が提案されている
(特開昭57−170142号公報、特開昭62−20
8246号公報、特開昭62−158462号公報、特
開昭62−205759号公報、特開平5−49458
号公報、特開平6−197725号公報、特開平7−3
27621号公報、特開平10−4915号公報等)
が、この方法は温度、水分、時間などを比較的に正確に
管理可能であるので有効な手段であるが、エクストルー
ダのスクリュウにより圧縮して粉粒体を押出すとダマに
なったり固化して団塊化する、粉粒体食品の原形(ホー
ル)などの場合は割れ、皮剥けなどの破損が起こるなど
品質に多大のダメージを与えるとともに、再粉砕するな
どの後処理が必要になるので不経済となる問題があっ
た。
【0006】混合機を用いて粉粒体を加熱殺菌する方法
が提案されている(特開昭58−121954号公報、
特開平2−92253号公報、特開平3−83567号
公報、特開平7−274916号公報、特開平8−24
2807号公報、特開平8−318147号公報等)
が、殺菌効果を挙げるために高速で攪拌するので香り成
分の飛散や、割れ、皮剥けなどの破損や、水蒸気あるい
はアルコールの粉粒体への過度の浸透などによる品質の
変化や劣化が起こり易く、一方、低速攪拌の場合は殺菌
に要する時間が長くなるので加熱による品質のダメージ
が大きくなる、滞留して団塊化するなどの問題があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、粉粒
体が本来有する香味、風味、薬効、性能、分散性などの
品質を損なわず、かつ団塊化したり、割れ、皮剥けなど
の破損を起こさずに、食品、医薬品、漢方薬品、化粧
品、飼料、肥料などの粉粒体を連続的に容易に効率よく
殺菌して低菌数の粉粒体を供給でき、前処理および/ま
たは後処理が不要の粉粒体の連続殺菌装置およびそれを
用いた連続殺菌方法を提供することである。
【0008】
【問題点を解決するための手段】上記課題を解決するた
め請求項1の発明は、一端近傍に圧力保持機能を有する
供給装置を経て粉粒体を供給する原料供給路を備え、他
端近傍に圧力保持機能を有する排出装置を経て殺菌した
粉粒体を排出する排出路を備え、さらに所定の圧力に調
整された加圧気体を供給する加圧気体供給路および加圧
気体が所定の圧力を超えた場合に排気する排気路を備え
た耐圧性混合槽と、この耐圧性混合槽内に配設され前記
原料供給路から供給された粉粒体を連続的に攪拌しなが
ら前記排出路に向けて移送する攪拌手段とを備え、前記
原料供給路から供給された粉粒体を攪拌移送する間に前
記加圧気体による加圧下加熱処理することを特徴とする
粉粒体の連続殺菌装置である。
【0009】水やアルコールの添加などの前処理などを
行わずに、圧力保持機能を有する供給装置を経て原料供
給路から耐圧性混合槽に供給された粉粒体は、加圧気体
供給路から供給され、必要により加熱された加圧気体に
より所定の圧力に制御されて内部が加圧されている耐圧
性混合槽中を攪拌手段により連続的に攪拌しながら排出
路に向けて逐次移送(ピストンフロー)される間に、加
熱処理されて殺菌されて排出路から排出されるようにな
っている。
【0010】本発明の連続殺菌装置を用いることによ
り、粉粒体が本来有する香味、風味、薬効、性能、分散
性などの品質を損なわず、かつ団塊化したり、割れ、皮
剥けなどの破損を起こさずに、食品、医薬品、漢方薬
品、化粧品、飼料、肥料などの粉粒体を連続的に容易に
効率よく殺菌して低菌数の粉粒体を供給できる。
【0011】本発明の請求項2の発明は、請求項1記載
の粉粒体の連続殺菌装置において、前記供給装置および
前記排出装置が高圧用ロータリバルブであることを特徴
とする。前記供給装置は粉粒体原料を耐圧性混合槽中に
供給でき、かつ耐圧性混合槽中の加圧気体を外部に漏洩
しない圧力保持機能を有するものであれば特に限定され
ない。前記排出装置も殺菌処理された粉粒体を耐圧性混
合槽から排出でき、かつ耐圧性混合槽中の加圧気体を外
部に漏洩しない圧力保持機能を有するものであれば特に
限定されない。しかし、前記供給装置としては高圧用ロ
ータリバルブや2連段差弁などの圧力シールバルブなど
が好ましく、中でも高圧用ロータリバルブは入手も容易
であり本発明に好ましく使用できる。
【0012】本発明の請求項3の発明は、請求項1ある
いは請求項2記載の粉粒体の連続殺菌装置において、前
記加圧気体供給路に減圧弁を設け、そして前記排気路に
圧力センサおよび圧力調整弁を設け、前記加圧気体供給
路に供給される加圧気体を前記減圧弁により減圧して所
定の圧力に調整して前記耐圧性混合槽に供給し、前記耐
圧性混合槽内の圧力を前記圧力センサにより検知して信
号を制御装置に送り、その圧力が所定の圧力を超えた場
合には、前記制御装置からの信号により前記圧力調整弁
を開けて前記耐圧性混合槽内の圧力を所定の圧力に維持
するようにしたことを特徴とする。このようにすること
により所定の圧力に調整した加圧気体を耐圧性混合槽に
供給し、耐圧性混合槽内の圧力を殺菌に必要な所定の圧
力に容易に制御できる。
【0013】本発明の請求項4の発明は、請求項1から
請求項3のいずれかに記載の粉粒体の連続殺菌装置にお
いて、前記排気路に排気中に含まれる粉粒体を分離する
分離機を設けたことを特徴とする。分離機を排気路に設
けることにより排気中に含まれる粉粒体を分離し、粉粒
体を分離した排気はそのまま外部に廃棄することもで
き、また耐圧性混合槽に循環して使用することもでき
る。
【0014】本発明の請求項5の発明は、請求項1から
請求項4のいずれかに記載の粉粒体の連続殺菌装置にお
いて、前記攪拌手段が非圧縮形スクリュウであり、この
スクリュウのフライトの先端部全長にわたり可撓性材料
からなるスクレーパを前記耐圧性混合槽の内壁と接触す
るように設けたことを特徴とする。攪拌手段としてスク
レーパ付非圧縮形スクリュウを用いると、耐圧性混合槽
中で粉粒体を連続的に攪拌しながら排出路に向けて容易
に逐次移送(ピストンフロー)できる上、例え耐圧性混
合槽内壁に粉粒体が付着してもスクレーパで掻き取るこ
とができるので粉粒体が滞留することがない。スクレー
パ付非圧縮形スクリュウを用いることにより、耐圧性混
合槽内で粉粒体を機械的に加圧圧縮しないので、粉粒体
がダマになったり固化して団塊化することがない。非圧
縮形スクリュウの形状、大きさ、フライトの寸法や形状
などのデザインは特に限定されない。非圧縮形スクリュ
ウは1本あるいは2本以上用いてもよい。スクレーバの
形状、大きさやフライトへの取り付け法なども限定され
ず、材質も限定されず、例えば、耐熱性、耐摩耗性など
のあるテフロンなどのプラスチック、天然ゴムあるいは
合成ゴム、金属などの可撓性材料を例示できる。
【0015】本発明の請求項6の発明は、請求項1から
請求項5のいずれかに記載の粉粒体の連続殺菌装置にお
いて、前記耐圧性混合槽および/または前記攪拌手段に
温度調節機能をもたせたことを特徴とする。耐圧性混合
槽の外部に電熱ヒータを装着したり、あるいは耐圧性混
合槽の外筒に加熱媒体を流して耐圧性混合槽が殺菌に必
要な所定の温度になるように制御したり、攪拌手段内部
に電熱ヒータを装着したり、あるいは内部に加熱媒体を
流して攪拌手段が殺菌に必要な所定の温度になるように
制御する温度調節機能をもたせることにより、殺菌に必
要な所定の温度に制御された耐圧性混合槽や攪拌手段か
らの熱伝導により粉粒体が殺菌に必要な所定の温度に容
易に加熱される。また、本発明においては、耐圧性混合
槽および/または攪拌手段の排出路側の部分に水冷、空
冷、ペルチェ効果などの方法を利用して冷却機能を持た
せることができる。粉粒体の殺菌はこの冷却機能を持た
せた部分より前で終了させて、粉粒体がこの冷却機能を
持たせた部分を混合、移送される間に、例えば室温まで
冷却することができる。このようにすれば、まだ熱い殺
菌した粉粒体を耐圧性混合槽外に取り出した後に、冷却
する操作が不要となる。
【0016】本発明の請求項7の発明は、請求項1から
請求項6のいずれかに記載の粉粒体の連続殺菌装置にお
いて、下記式(1)で表される伝熱効率係数Eが3〜3
0(mm)であることを特徴とする。 E=X/Y (1) ただし、Xは有効容積(mm3 )、Yは伝熱面積(mm
2 )を表す。有効容積X(mm3 )は、耐圧性混合槽の
内容積(mm3 )から耐圧性混合槽内に存在する攪拌手
段の体積(mm3 )を差し引いた値であり、耐圧性混合
槽内に供給された粉粒体が占めることができる容積(m
3 )である。伝熱面積Y(mm2 )は、耐圧性混合槽
内に供給された粉粒体が接触して伝熱により加熱される
表面の面積(mm2 )の総和であり、耐圧性混合槽のみ
が温度調節機能を有する場合は耐圧性混合槽の内壁の表
面の面積(mm2 )であり、攪拌手段のみが温度調節機
能を有する場合は攪拌手段の表面の面積(mm2 )であ
り、耐圧性混合槽および攪拌手段が温度調節機能を有す
る場合は耐圧性混合槽の内壁の表面の面積(mm2 )と
攪拌手段の表面の面積(mm2 )の総和である。伝熱効
率係数Eが3〜30(mm)、好ましくは5〜20(m
m)、より好ましくは5〜10(mm)の範囲内になる
ように耐圧性混合槽および攪拌手段をデザインすること
により、耐圧性混合槽および攪拌手段からの伝熱により
粉粒体を加熱効率よく加熱することができる。伝熱効率
係数Eが3(mm)未満では粉粒体の温度を急速に上昇
させることができるが温度のバラツキが大きくなり制御
が難しくなるおそれがあり、伝熱効率係数Eが30(m
m)を超えると粉粒体の加熱効率が悪くなり短時間内に
効率よく殺菌できないおそれがある。
【0017】本発明の請求項8の発明は、請求項1から
請求項7のいずれかに記載の粉粒体の連続殺菌装置にお
いて、前記耐圧性混合槽を設置面に対して傾斜して設置
するかあるいは直立して設置し、前記排出路が設置面側
になるようにしたことを特徴とする。耐圧性混合槽を設
置面に対して傾斜して設置するかあるいは直立して設置
し、排出路が設置面側になるようにすれば、耐圧性混合
槽中の粉粒体を滞留させることなく、容易に攪拌、混
合、移送して殺菌処理した粉粒体を排出路から排出でき
る。
【0018】本発明の請求項9の発明は、粉粒体を圧力
0.1〜50kgf/cm2 (ゲージ圧)、好ましくは
0.5〜10kgf/cm2 (ゲージ圧)、より好まし
くは1〜5kgf/cm2 (ゲージ圧))の加圧気体に
よる加圧下、連続的に攪拌移送して5〜3600秒間、
好ましくは5〜120秒間、より好ましくは5〜60秒
間、品温60〜200℃、好ましくは100〜180
℃、より好ましくは120〜160℃で加熱処理して排
出することを特徴とする粉粒体の連続殺菌方法である。
この殺菌処理条件は処理する粉粒体の種類、希望する殺
菌後の菌数、及び粉粒体そのものの加熱による品質の変
化の程度などを勘案して適宜変更することができる。圧
力、処理時間および品温が下限値未満では殺菌が不十分
となる恐れがあり、圧力50kgf/cm2 (ゲージ
圧)を超えると粉粒体がダマになったり、固化して団塊
化し、殺菌が不十分となる恐れがあるので好ましくな
い。処理時間が3600秒を超えると加熱による粉粒体
の劣化などが起こり品質にダメージを与える恐れがある
ので好ましくない。品温が200℃を超えると熱による
粉粒体の劣化が起こる恐れがあるので好ましくない。な
お本発明の連続殺菌方法によれば、大腸菌群などの弱熱
性の微生物は勿論、バチルス(Bacillus)属等
の耐熱性の芽胞についても上記範囲内で条件を変えるこ
とによりその全て又は大部分を容易に殺菌することがで
きる。これにより、低菌数で高品質の粉粒体を生産性高
く得ることができる。本発明の粉粒体の連続殺菌方法で
得られた粉粒体は、粉粒体が本来有する香味、風味、薬
効、性能、分散性などの品質が損なわれずかつ団塊化し
たり、割れ、皮剥けなどの破損を起こさずに、低菌数で
安全で、かつ長い貯蔵性を保持することができる。
【0019】本発明の請求項10の発明は、請求項9記
載の粉粒体の連続殺菌方法において、前記加圧気体が空
気、窒素、炭酸ガスあるいはこれらの2種以上の混合物
から選ばれる加圧気体であることを特徴とする。加圧気
体は特に限定されないが、空気、窒素、炭酸ガスあるい
はこれらの2種以上の混合物などは、安全性が高く、経
済的に容易に入手できるので、好ましく使用できる。窒
素、炭酸ガスなどの不活性気体を用いれば酸素による酸
化劣化を抑制できる。また、オゾンなどの殺菌効果のあ
る気体を、空気、窒素、炭酸ガスあるいはこれらの2種
以上の混合物などに混合して用いて殺菌効果をより高め
ることができる。粉粒体原料が水分をある程度以上含む
場合は水蒸気を使用しなくても自己の水分の蒸発により
耐圧性混合槽内が加圧され、湿熱状態で殺菌して耐熱芽
胞を死滅させることができるが、粉粒体原料によっては
水分を含まないか、水分が少ない場合があるので、その
ような場合は加圧気体として水蒸気を混合使用すること
もできる。本発明においては、耐圧性混合槽から加圧気
体が漏洩せず、加圧気体は耐圧性混合槽内を殺菌するの
に必要な所定の圧力に維持するために必要な量だけ使用
すればよく、量的には非常に少なくて済む。従来の殺菌
方法で多量の水蒸気を用いる方法は、水蒸気の粉粒体へ
の浸透による品質の変化や劣化が起きたが、本発明にお
いては通常は水蒸気を使用せず、使用する場合も少ない
量だけ混合使用する程度であるので水蒸気による品質の
変化や劣化が起きない。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明で用いる粉粒体は、食品、
医薬品、漢方薬品、化粧品、飼料(魚粉、ヌカなど)、
肥料などである。本発明で用いる粉粒体食品の原料の具
体例としては、ブラックペパー、ホワイトペパー、ジン
ジャー、ナツメグ、メース、シナモン、コリアンダー、
クミン、カルダモン、レッドペパー、マスタード、オー
ルスパイス、クローブ、バジル、タイム、マジョラム、
セージ、ターメリック、フェンネル、キャラウェイ、デ
イル、ガーリック、オニオン、サフラン、カレーパウダ
ー、チリパウダーなどの香辛料が挙げられ、その他、か
つお節、昆布粉、茶葉、抹茶、乾燥野菜類、穀類(原形
粒および粉末を含む)、大豆粉末、コンニャク粉末など
又はこれらの混合物が挙げられる。
【0021】その他、本発明で用いる粉粒体として、医
薬品、化粧品の原料としての漢薬系植物原料、具体的に
は例えばセンナ、センブリ、オウレン、オウバク、ゲン
チアナ、ショウキョウ、ダイオウ、マオウ、シャクヤク
など、またオガクズ、フスマなどの混合培地からなるキ
ノコ培地などの栽培原料などを挙げることができる。こ
の場合、粉粒体食品などは原形(ホール)のまま使用す
ることも、これらの原料の粒度を例えば500μm未満
にして用いることもできる。例えば150〜420μm
であることが好ましい場合がある。なお、このような粒
度の粉粒体を得るための方法としては、特に制限され
ず、公知の粉砕方法から適宜選択することができる。例
えば、スタンプミル、ピンミル、振動ミル、ロールミル
粉砕法、凍結後粉砕法等が挙げられる。
【0022】本発明において、粉粒体は攪拌手段により
高速で攪拌されたり、機械的に圧縮加圧されたりしない
ので殺菌処理中に粉粒体の割れ、皮剥けなどの破損が起
らない。また多量の水蒸気やアルコールなどを使用せ
ず、例えば空気、窒素、炭酸ガスあるいはこれらの2種
以上の混合物などの安全性の高い気体の加圧気体により
耐圧性混合槽内を殺菌に必要な所定の圧力まで調節して
加圧して、加熱処理して殺菌するので、殺菌に要する時
間が短くてすむ。そして、攪拌手段による低速攪拌、混
合、移送中に加圧気体による加圧下で殺菌を行うので、
香り成分の飛散や水蒸気の粉粒体への浸透などによる品
質の変化や劣化が起こらず、加熱による品質のダメージ
を防ぐことができる。多量の水蒸気などを使用せず、ま
たスクリュウなどにより機械的に加圧圧縮して押出さな
いので粉粒体がダマになったり固化して団塊化すること
がないので、殺菌処理後に乾燥あるいは再粉砕するなど
の後処理が不要である。
【0023】食品、医薬品、漢方薬品、化粧品、飼料、
肥料などの粉粒体原料には、総じて芽胞が付着、存在し
ているので、用途に応じて芽胞を殺菌する必要がある。
芽胞は加熱に対して抵抗性が高く、例えば南方の香辛料
などの中には大気圧下で100℃付近で数時間加熱して
も死滅しない芽胞が多数存在する。粉粒体を大気圧下で
120℃程度まで加熱すると、粉粒体に含まれる水分が
ほとんど蒸発してしまうので、このような条件下では、
120℃以上に加熱しても短時間では芽胞はほとんど死
滅しない。したがって、このような芽胞を効率的に加熱
殺菌するには湿熱状態で120℃程度以上に加熱する必
要がある。しかし多量の水蒸気を用いて加圧下に湿熱状
態で120℃程度以上に加熱する従来の殺菌方法は前記
のように、水蒸気の粉粒体への浸透などによる品質の変
化や劣化が起きるので、本発明においては、例えば空
気、窒素、炭酸ガスあるいはこれらの2種以上の混合物
などの安全性の高い気体の加圧気体を用いて芽胞の殺菌
に必要な所定の圧力に加圧して湿熱状態で例えば120
℃程度あるいはそれ以上の温度に加熱する。このように
することにより、粉粒体原料中の水分を失うことなく、
その他の品質を損なうことなく、耐熱芽胞を死滅させる
ことができる。
【0024】以下、図面に基づいて本発明の実施形態を
説明する。図1は、本発明の粉粒体の連続殺菌装置の一
実施形態を示す説明図であり、図2は図1に示した本発
明の粉粒体の連続殺菌装置の高圧用ロータリバルブの断
面説明図である。図1において、本発明の粉粒体の連続
殺菌装置1は、円筒形の耐圧性混合槽2内に粉粒体を連
続的に攪拌、移送する攪拌手段3を備えている。耐圧性
混合槽2の一端近傍には圧力保持機能を有する高圧用ロ
ータリバルブ(供給装置)4を経て粉粒体を耐圧性混合
槽2内に供給する原料供給路5が設けられ、他端近傍に
は圧力保持機能を有する高圧用ロータリバルブ(排出装
置)6を経て殺菌した粉粒体を排出する排出路7が設け
られている。
【0025】また、耐圧性混合槽2には、所定の圧力に
調整された加圧気体を供給するための加圧気体供給路8
および加圧気体が所定の圧力を超えた場合に排気する排
気路9が設けられている。加圧気体供給路8には、図示
しない加圧気体の供給源から矢印で示したように供給さ
れる加圧気体中に含まれる微生物、ゴミなどを除去する
フィルタ10、流量計11、所定の圧力に減圧するため
の減圧弁12、圧力計13、圧力計14などが取り付け
られている。81は加圧気体を必要により所定の温度に
加熱するためのヒータである。排気路9には、耐圧性混
合槽内の圧力を検知する圧力センサ15、排気中に含ま
れる粉粒体を除去するためのサイクロン16、耐圧性混
合槽内の圧力を所定の圧力に制御するための圧力調整弁
17、圧力計18などが取り付けられている。
【0026】攪拌手段3は非圧縮形スクリュウであっ
て、耐圧性混合槽2の軸方向中央に備えられた一定の外
径d1を有する回転軸31と回転軸31に設けられた一
定ピッチd2を有するネジ状フライト32から成り、フ
ライト32のピッチd2と攪拌手段3の外径d2とは等
しくなっており、粉粒体は攪拌手段3により攪拌、移送
されるが、攪拌手段3によって機械的に圧縮されない構
造になっている。
【0027】高圧用ロータリバルブ(供給装置)4は、
図2に示したように、回転軸41と複数の凸部42を備
えたロータ43からなり、各凸部42の上部には耐圧性
混合槽2内の気体を外部に漏洩させず、圧力を保持する
ためのシール用パッキン44が取り付けられている。図
示しない駆動源により回転軸41が矢印で示したように
回転すると、粉粒体45は図2に示したように原料供給
路5から耐圧性混合槽2内へ供給される。
【0028】高圧用ロータリバルブ(排出装置)6は、
上記高圧用ロータリバルブ(供給装置)4と同様な構成
を有し、図示しない駆動源により回転軸41が矢印で示
したように回転すると、耐圧性混合槽2内の気体を外部
に漏洩しないようにして圧力を保持しながら殺菌した粉
粒体を排出路7を経て耐圧性混合槽2外へ排出する。
【0029】耐圧性混合槽2は図示しない電気ヒータお
よび/または熱媒体により所定の温度に調節されて加熱
されている。耐圧性混合槽2内に供給された粉粒体は耐
圧性混合槽2からの熱伝導により加熱されて殺菌に必要
な品温になるようになっている。
【0030】上記の構成の本発明の粉粒体の連続殺菌装
置1の運転を開始すると、図示しない加圧気体の供給源
から矢印で示したように加圧気体が供給され、その中に
含まれる微生物、ゴミなどはフィルタ10により除去さ
れ、流量計11で流量が測定され、ほぼ一定流量の加圧
気体はヒータ81により所定の温度、好ましくは粉粒体
を殺菌する温度に加熱された後、減圧弁12により粉粒
体を殺菌するに必要な圧力に減圧されて加圧気体供給路
8から耐圧性混合槽2内へ供給される。耐圧性混合槽2
内の圧力は、排気路9に設けた圧力センサ15により検
知して信号を図示しない制御装置に送り、その圧力が所
定の圧力を超えた場合には、前記制御装置からの信号に
より圧力調整弁17を開けて排気路9から耐圧性混合槽
2外へ排気して、耐圧性混合槽2内の圧力が粉粒体を殺
菌するに必要な所定の圧力に維持されるようになってい
る。耐圧性混合槽2外へ排気される圧力気体中に含まれ
る粉粒体はサイクロン16で分離される。
【0031】そして、図示しない駆動源により高圧用ロ
ータリバルブ(供給装置)4の回転軸41が矢印で示し
たように回転すると、粉粒体45は図2に示したように
原料供給路5から耐圧性混合槽2内へ供給される。耐圧
性混合槽2内へ供給された粉粒体45は、加圧気体によ
る加圧下、図示しない駆動源により矢印で示した方向に
回転される攪拌手段3(非圧縮形スクリュウ)により連
続的に攪拌されながら、耐圧性混合槽2からの熱伝導に
より殺菌に必要な品温に加熱されて、排出路7に向けて
移送され、必要な時間だけ耐圧性混合槽2内に滞留して
充分に殺菌された後、高圧用ロータリバルブ(排出装
置)6により、耐圧性混合槽2内の気体を外部に漏洩し
ないようにして圧力を保持しながら排出路7から外部へ
排出される。上記の殺菌に必要な温度、圧力、滞留時間
などは粉粒体の種類、粒度、含有水分量などにより異な
る。
【0032】以上のようにして、粉粒体が本来有する香
味、風味、薬効、性能、分散性などの品質を損なわず、
かつ団塊化したり、割れ、皮剥けなどの破損を起こさず
に、連続的に容易に効率よく殺菌して低菌数の粉粒体を
得ることができた。
【0033】図3は、本発明の粉粒体の連続殺菌装置の
他の実施形態を示す説明図である。図3において、本発
明の粉粒体の連続殺菌装置1Aは、円筒形の耐圧性混合
槽2が設置面に対して傾斜して設置されている点以外
は、図1に示した本発明の粉粒体の連続殺菌装置1と同
様になっている。傾斜して設置したので耐圧性混合槽2
内の粉粒体45が耐圧性混合槽2内に滞留することなく
攪拌手段3(非圧縮形スクリュウ)により連続的に攪拌
されながら、耐圧性混合槽2からの熱伝導により殺菌に
必要な品温に加熱されて、排出路7に向けて移送され、
必要な時間だけ耐圧性混合槽2内に滞留して充分に殺菌
された後、高圧用ロータリバルブ(排出装置)6によ
り、耐圧性混合槽2内の気体を外部に漏洩しないように
して圧力を保持しながら排出路7から外部へ排出され
る。
【0034】図4は、本発明の粉粒体の連続殺菌装置の
他の実施形態を示す説明図である。図4において、本発
明の粉粒体の連続殺菌装置1Bは、円筒形の耐圧性混合
槽2が設置面に対して直立して設置されている点以外
は、図1に示した本発明の粉粒体の連続殺菌装置1と同
様になっている。直立して設置したので耐圧性混合槽2
内の粉粒体45が耐圧性混合槽2内に滞留することなく
攪拌手段3(非圧縮形スクリュウ)により連続的に攪拌
されながら、耐圧性混合槽2からの熱伝導により殺菌に
必要な品温に加熱されて、排出路7に向けて移送され、
必要な時間だけ耐圧性混合槽2内に滞留して充分に殺菌
された後、高圧用ロータリバルブ(排出装置)6によ
り、耐圧性混合槽2内の気体を外部に漏洩しないように
して圧力を保持しながら排出路7から外部へ排出され
る。
【0035】図5は、本発明の粉粒体の連続殺菌装置の
他の実施形態を示す説明図である。図5において、本発
明の粉粒体の連続殺菌装置1Cは、攪拌手段3A(非圧
縮形スクリュウ)のフライト32の先端部全長にわたり
テフロン製スクレーパ33を耐圧性混合槽2の内壁と接
触するように設けてある点以外は、図1に示した本発明
の粉粒体の連続殺菌装置1と同様になっている。図6
は、図5に示した本発明の粉粒体の連続殺菌装置1Cの
攪拌手段3Aの要部を拡大して示す説明図である。フラ
イト32の先端部全長にわたりテフロン製スクレーパ3
3を耐圧性混合槽2の内壁と接触するように設けたの
で、例え粉粒体45が耐圧性混合槽2の内壁に付着して
もスクレーパ33により掻き取られ、粉粒体45が耐圧
性混合槽2内に滞留しない。粉粒体45は攪拌手段3A
により連続的に攪拌されながら、耐圧性混合槽2からの
熱伝導により殺菌に必要な品温に加熱されて、排出路7
に向けて移送され、必要な時間だけ耐圧性混合槽2内に
滞留して充分に殺菌された後、高圧用ロータリバルブ
(排出装置)6により、耐圧性混合槽2内の気体を外部
に漏洩しないようにして圧力を保持しながら排出路7か
ら外部へ排出される。
【0036】図7は、本発明の粉粒体の連続殺菌装置の
他の実施形態を示す説明図である。図7において、本発
明の粉粒体の連続殺菌装置1Dは、攪拌手段3Bの構成
が次に示す構成となっている点以外は、図1に示した本
発明の粉粒体の連続殺菌装置1と同様になっている。攪
拌手段3Bは、耐圧性混合槽2の軸方向中央に備えられ
た中空管状の回転軸31Aと中空管36の外周に多数設
けられた攪拌移送翼34からなっており、耐圧性混合槽
2内に供給された粉粒体は攪拌手段3Bにより攪拌、移
送されるようになっている。粉粒体は攪拌手段3Bによ
って機械的に圧縮されない構造になっている。粉粒体を
耐圧性混合槽2からの熱伝導により攪拌、移送中に加熱
してもよく、また、所定の温度に制御された加熱媒体を
通して攪拌手段3Bを加熱し、この攪拌手段3Bからの
熱伝導により粉粒体を加熱してもよく、あるいは両者を
組み合わせて粉粒体を加熱することもできる。耐圧性混
合槽2内の粉粒体45は耐圧性混合槽2内に滞留するこ
となく攪拌手段3Bにより連続的に攪拌されながら、殺
菌に必要な品温に加熱されて、排出路7に向けて移送さ
れ、必要な時間だけ耐圧性混合槽2内に滞留して充分に
殺菌された後、高圧用ロータリバルブ(排出装置)6に
より、耐圧性混合槽2内の気体が外部に漏洩しないよう
にして圧力を保持しながら排出路7から外部へ排出され
る。図8は、図7に示した本発明の粉粒体の連続殺菌装
置1Dの攪拌手段3Bの要部を拡大して示す説明図であ
る。35は回転軸31Aの軸方向に貫通して設けられた
中空部であり、37は回転軸31Aと中空管36との間
隙部であり、所定の温度に制御された加熱媒体は矢印で
示した方向から中空部35内に流入し、回転軸31Aの
図示しない先端部において間隙部37内に入り矢印で示
した方向に流れて一旦攪拌手段3B外にでて、その後図
示しない温調装置で所定の温度に制御されて再循環させ
て攪拌手段3Bを所定の温度に制御して加熱するように
なっている。
【0037】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から
逸脱しない範囲で各種の変形実施が可能である。
【0038】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。 (実施例1)図1に示した本発明の粉粒体の連続殺菌装
置1(耐圧性混合槽2の内径100mm、長さ1200
mm、E=X/Y=4,500,000mm3 /64
0,000mm2 =7mm)を用いて、下記の試験条件
で粒度が300μm以下のものを95重量%以上含むホ
ワイトペパー粉末を連続的に殺菌した。本発明の粉粒体
の連続殺菌装置1の耐圧性混合槽2および攪拌手段3に
温度調節機能をもたせ、排出路7から排出される殺菌さ
れたホワイトペパー粉末の品温を120±2℃に制御し
た。 (試験条件) 槽内滞留時間:3〜180(sec) 槽内圧力:0〜50kg/cm2 (ゲージ圧)(約15
0℃に加熱した窒素による加圧) 上記試験条件で殺菌したホワイトペパー粉末および殺菌
処理前のホワイトペパー粉末について、一般生菌数、耐
熱芽胞数および大腸菌群数を食品衛生検査指針の一般生
菌数試験、耐熱芽胞数試験(沸騰水中10分加熱)およ
びデオキシコレート寒天培地法により測定した結果を表
1〜表3に示す。表1は槽内滞留時間/槽内気体圧力と
一般生菌数との関係を示し、表2は槽内滞留時間/槽内
気体圧力と耐熱芽胞数との関係を示し、表3は槽内滞留
時間/槽内気体圧力と大腸菌群数との関係を示す。また
上記試験条件(ホワイトペパー粉末の品温:120±2
℃)で殺菌したホワイトペパー粉末および殺菌処理前の
ホワイトペパー粉末について下記の方法で品質評価試験
を行った。槽内滞留時間/槽内気体圧力と品質の関係を
表4に示す。
【0039】(品質評価試験)20gづつ小さいガラス
ビンに取り分け、キャップをする。これを試料とし、専
門パネル8名にて殺菌処理前を10点として1〜10点
の10段階で香りの強さおよび品質を評価した。数値は
平均値を四捨五入した値であり、小さいほうが香りが弱
く、品質が劣化していることを表す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】この表1〜表4により、ホワイトペパー粉
末の品温:120±2℃、槽内圧力:0.1〜50kg
/cm2 (ゲージ圧)(窒素)、槽内滞留時間:3〜1
80(sec)の条件の中から最適な条件を選定するこ
とによりホワイトペパー粉末の品質を損なわずに殺菌で
きることがわかる。
【0045】(実施例2)槽内滞留時間を30(se
c)に設定し、図1に示した本発明の粉粒体の連続殺菌
装置1(耐圧性混合槽2の内径100mm、長さ120
0mm、E=X/Y=4,500,000mm3 /64
0,000mm2 =7mm)を用いて、実施例1と同様
にして、下記の試験条件で粒度が300μm以下のもの
を95重量%以上含むホワイトペパー粉末を連続的に殺
菌した。本発明の粉粒体の連続殺菌装置1の耐圧性混合
槽2および攪拌手段3に温度調節機能をもたせ、排出路
7から排出される殺菌されたホワイトペパー粉末の品温
を制御した。 (試験条件) 排出路7から排出される殺菌されたホワイトペパー粉末
の品温:40〜220℃ 槽内圧力:0〜50kg/cm2 (ゲージ圧)(約15
0℃に加熱した窒素による加圧) 上記試験条件で殺菌したホワイトペパー粉末および殺菌
処理前のホワイトペパー粉末について、実施例1と同様
にして一般生菌数、耐熱芽胞数および大腸菌群数を測定
した結果を表5〜表7に示す。表5は出口品温/槽内気
体圧力と一般生菌数との関係を示し、表6は出口品温/
槽内気体圧力と耐熱芽胞数との関係を示し、表7は出口
品温/槽内気体圧力と大腸菌群数との関係を示す。ま
た、上記試験条件[槽内滞留時間を30(sec)]で
殺菌したホワイトペパー粉末および殺菌処理前のホワイ
トペパー粉末について実施例1と同様にして品質評価を
行った。出口品温/槽内気体圧力と品質の関係を表8に
示す。
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】
【表7】
【0049】
【表8】
【0050】表5〜表8により、品温:60〜200
℃、槽内圧力:0.1〜50kg/cm2 (ゲージ圧)
(窒素)、槽内滞留時間:30(sec)の条件の中か
ら最適な条件を選定することによりホワイトペパー粉末
の品質を損なわずに殺菌できることがわかる。
【0051】(実施例3)図1に示した本発明の粉粒体
の連続殺菌装置1(耐圧性混合槽2の内径100mm、
長さ1200mm、E=X/Y=4,500,000m
3 /640,000mm2 =7mm)を用いて、回転
軸31の回転数120rpm(平均滞留時間7se
c)、耐圧性混合槽の温度190℃、攪拌手段3の温度
190℃、排出路7から排出される殺菌されたホワイト
ペパー粉末の品温125±2℃、槽内圧力2kg/cm
2 (ゲージ圧)(窒素)の条件で、粒度が300μm以
下のものを95重量%以上含むホワイトペパー粉末を処
理量200kg/hrで連続的に殺菌した。殺菌された
ホワイトペパー粉末および殺菌処理前のホワイトペパー
粉末について、実施例1と同様にして、一般生菌数、耐
熱芽胞数を測定し、官能評価を実施した。また、下記の
試験法で精油含量(%(V/W))、水分含量(%)、
歩留(%)を測定した。これらの結果をまとめて表9に
示す。 試験方法: 精油含量:アメリカ香辛料貿易協会(ASTA)公定法
による。 水分含量:食品衛生検査指針の水分試験(トルエン蒸留
法)による。 歩留:(殺菌品収量(kg)/殺菌前原料(kg))×
100
【0052】(比較例1)特公昭63−50984号公
報に記載されている気流式殺菌装置を使用し、過熱水蒸
気2kg/cm2 (ゲージ圧)、過熱水蒸気温度150
℃、加熱管出口品温125±2℃、滞留時間7sec、
処理量200kg/hrの条件で、粒度が300μm以
下のものを95重量%以上含むホワイトペパー粉末を連
続的に殺菌した。殺菌されたホワイトペパー粉末につい
て、実施例3と同様にして、一般生菌数、耐熱芽胞数、
精油含量(%(V/W))、水分含量(%)、歩留
(%)を測定し、また官能評価を行った。これらの結果
をまとめて表9に示す。
【0053】(比較例2)特開平7−274916号公
報に記載されているバッチ式ミキサー型殺菌装置を使用
し、粒度が300μm以下のものを95重量%以上含む
ホワイトペパー粉末を40kg投入し、14分加熱後、
水蒸気を注入し5分間1kg/cm2 (ゲージ圧)に保
持して殺菌した。殺菌されたホワイトペパー粉末を取り
出し、実施例3と同様にして、一般生菌数、耐熱芽胞
数、精油含量(%(V/W))、水分含量(%)、歩留
(%)を測定し、また官能評価を行った。これらの結果
をまとめて表9に示す。
【0054】
【表9】
【0055】表9から、比較例1は殺菌効果はあるもの
の、精油含量が低下し、また殺菌中に装置中に香成分が
飛散し香りの強さがかなり弱くなっており官能評価結果
が低く、品質が低下していることが判る。比較例2は殺
菌効果が低く、また、殺菌中に装置中にて水分を吸収し
て水分含量が増大し、長時間加熱されて香りが変質して
おり官能評価結果が低く、品質が低下している。これに
対して、本発明の実施例3の場合は殺菌効果が高い上、
ホワイトペパー粉末が本来有する香味、風味などの品質
を損なわず連続的に容易に効率よく殺菌できたことが判
る。
【0056】(実施例4)図1に示した本発明の粉粒体
の連続殺菌装置1(耐圧性混合槽2の内径100mm、
長さ1200mm、E=X/Y=4,500,000m
3 /640,000mm2 =7mm)を用いて、回転
軸31の回転数120rpm(平均滞留時間7se
c)、耐圧性混合槽2の温度210℃、攪拌手段3の温
度210℃、排出路7から排出される殺菌されたブラッ
クペパーホール(原形粒)の品温125±2℃、槽内圧
力4kg/cm2 (ゲージ圧)(窒素)の条件で、ブラ
ックペパーホール(原形粒)を処理量200kg/hr
で連続的に殺菌した。殺菌されたブラックペパーホール
および殺菌処理前のブラックペパーホールについて、実
施例3と同様にして、一般生菌数、耐熱芽胞数、精油含
量(%(V/W))、水分含量(%)、歩留(%)を測
定し、また官能評価を行った。これらの結果をまとめて
表10に示す。
【0057】(比較例3)ブラックペパーホールを用い
て過熱水蒸気3kg/cm2 (ゲージ圧)にした以外は
比較例1と同様にして特公昭63−50984号公報に
記載されている気流式殺菌装置を使用しブラックペパー
ホールを連続的に殺菌した。殺菌されたブラックペパー
ホールについて、実施例3と同様にして、一般生菌数、
耐熱芽胞数、精油含量(%(V/W))、水分含量
(%)、歩留(%)を測定し、また官能評価を行った。
これらの結果をまとめて表10に示す。
【0058】(比較例4)ブラックペパーホールを用い
た以外は比較例2と同様にして特開平7−274916
号公報に記載されているバッチ式ミキサー型殺菌装置を
使用しブラックペパーホールを殺菌した。殺菌されたブ
ラックペパーホールを取り出し、実施例3と同様にし
て、一般生菌数、耐熱芽胞数、精油含量(%(V/
W))、水分含量(%)、歩留(%)を測定し、また官
能評価を行った。これらの結果をまとめて表10に示
す。
【0059】
【表10】
【0060】表10から、比較例3は殺菌効果が劣り、
また殺菌中に外皮が多少剥げ、官能評価結果もやや低
く、品質が低下していることが判る。比較例4は殺菌効
果が低く、殺菌中に装置中にて水分を吸収して水分含量
が増大し、また、殺菌時間が長いため、むれ臭が付き、
香りが大きく変質し、品質が低下している。これに対し
て、本発明の実施例4の場合は殺菌効果が高い上、ブラ
ックペパーが本来有する香味、風味などの品質を損なわ
ず連続的に容易に効率よく殺菌でき、かつ割れたり、皮
剥けなどの破損が起らなかった。
【0061】
【発明の効果】本発明の粉粒体の連続殺菌装置を用いる
ことにより、アルコールなどによる前処理などを行わず
に、食品、医薬品、漢方薬品、化粧品、飼料、肥料など
の粉粒体が本来有する品質を損なわず、かつ団塊化した
り、割れ、皮剥けなどの破損を起こさずに、粉粒体を連
続的に容易に効率よく殺菌して低菌数の粉粒体を供給で
きる。
【0062】供給装置や排出装置として高圧用ロータリ
バルブや2連段差弁などの圧力シールバルブを用いると
入手も容易であり、耐圧性混合槽中の加圧気体を外部に
漏洩せずに粉粒体を容易に供給したり、排出できる。
【0063】加圧気体供給路に減圧弁を設け、そして排
気路に圧力センサおよび圧力調整弁を設けることにより
所定の圧力に調整した加圧気体を耐圧性混合槽に供給
し、耐圧性混合槽内の圧力を殺菌に必要な所定の圧力に
容易に制御できる。
【0064】分離機を排気路に設けることにより排気中
に含まれる粉粒体を分離し、そのまま外部に廃棄するこ
ともでき、また耐圧性混合槽に循環して使用することも
できる。
【0065】攪拌手段としてスクレーパ付非圧縮形スク
リュウを用いると、耐圧性混合槽中で粉粒体を連続的に
攪拌しながら排出路に向けて容易に逐次移送(ピストン
フロー)できる上、耐圧性混合槽内壁に例え粉粒体が付
着してもスクレーパで掻き取ることができるので粉粒体
が滞留することがなく、また粉粒体がダマになったり固
化して団塊化することがない。
【0066】所定の温度に制御された耐圧性混合槽や攪
拌手段からの熱伝導により粉粒体を殺菌に必要な所定の
品温に容易に加熱できる。
【0067】伝熱効率係数Eが3〜30(mm)の範囲
になるように耐圧性混合槽および攪拌手段をデザインす
ることにより、耐圧性混合槽および攪拌手段からの伝熱
により粉粒体を加熱効率よく加熱することができる。
【0068】耐圧性混合槽を設置面に対して傾斜して設
置するかあるいは直立して設置し、排出路が設置面側に
くるようにすれば、耐圧性混合槽中に粉粒体を滞留させ
ることなく、容易に攪拌、混合、移送して殺菌処理した
粉粒体を排出路から排出できる。
【0069】本発明の粉粒体の連続殺菌方法により、大
腸菌群などの弱熱性の微生物は勿論のことバチルス(B
acillus)属等の耐熱性の芽胞についてもその全
て又は大部分を容易に殺菌することができ、低菌数で高
品質の粉粒体を生産性高く得ることができる。殺菌され
た粉粒体は本来有する香味、風味、薬効、性能、分散性
などの品質が損なわれずかつ団塊化したり、割れ、皮剥
けなどの破損を起こさずに、低菌数で安全で、かつ長い
貯蔵性を保持する。
【0070】空気、窒素、炭酸ガスあるいはこれらの2
種以上の混合物などの加圧気体は安全性が高く経済的に
容易に入手できる。窒素などの不活性気体を用いれば酸
素による粉粒体の酸化劣化を抑制できる。オゾンなどの
殺菌効果のある気体を混合して用いて殺菌効果をより高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の粉粒体の連続殺菌装置の一実施形態
を示す説明図である。
【図2】 図1に示した本発明の粉粒体の連続殺菌装置
の高圧用ロータリバルブの断面説明図である。
【図3】 本発明の粉粒体の連続殺菌装置の他の実施形
態を示す説明図である。
【図4】 本発明の粉粒体の連続殺菌装置の他の実施形
態を示す説明図である。
【図5】 本発明の粉粒体の連続殺菌装置の他の実施形
態を示す説明図である。
【図6】 図5に示した本発明の粉粒体の連続殺菌装置
の攪拌手段の拡大説明図である。
【図7】 本発明の粉粒体の連続殺菌装置の他の実施形
態を示す説明図である。
【図8】 図7に示した本発明の粉粒体の連続殺菌装置
の攪拌手段の拡大説明図である。
【符号の説明】
1、1A、1B、1C、1D 本発明の粉粒体の連続殺
菌装置 2 耐圧性混合槽 3、3A、3B 攪拌手段 4 高圧用ロータリバルブ(供給装置) 5 原料供給路 6 高圧用ロータリバルブ(排出装置) 7 排出路 8 加圧気体供給路 9 排気路 12 減圧弁 15 圧力センサ 16 サイクロン(分離機) 17 圧力調整弁 31、31A 回転軸 32 フライト 33 スクレーパ 34 攪拌移送翼 45 粉粒体
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【問題点を解決するための手段】上記課題を解決するた
めの請求項1の発明は、一端近傍に圧力保持機能を有す
る供給装置を経て粉粒体を供給する原料供給路を備え、
他端近傍に圧力保持機能を有する排出装置を経て殺菌し
た粉粒体を排出する排出路を備え、さらに所定の圧力に
調整された空気、窒素、炭酸ガスあるいはこれらの2種
以上の混合物から選ばれる気体を主体とする加圧気体を
供給する加圧気体供給路および前記加圧気体が所定の圧
力を超えた場合に排気する排気路を備えた耐圧性混合槽
と、この耐圧性混合槽内に配設され前記原料供給路から
供給された粉粒体を連続的に攪拌しながら前記排出路に
向けて移送する攪拌手段とを備え、前記原料供給路から
供給された粉粒体を攪拌移送する間に前記加圧気体によ
る加圧下加熱処理することを特徴とする粉粒体の連続殺
菌装置である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】本発明において用いる加圧気体は特に限定
されないが、空気、窒素、炭酸ガスあるいはこれらの2
種以上の混合物などの気体を主体とする加圧気体は、安
全性が高く、経済的に容易に入手できるので、好ましく
使用できる。窒素、炭酸ガスなどの不活性気体を用いれ
ば酸素による酸化劣化を抑制できる。また、オゾンなど
の殺菌効果のある気体を、空気、窒素、炭酸ガスあるい
はこれらの2種以上の混合物などに混合して用いて殺菌
効果をより高めることができる。粉粒体原料が水分をあ
る程度以上含む場合は水蒸気を使用しなくても自己の水
分の蒸発により耐圧性混合槽内が加圧され、湿熱状態で
殺菌して耐熱芽胞を死滅させることができるが、粉粒体
原料によっては水分を含まないか、水分が少ない場合が
あるので、そのような場合は加圧気体として水蒸気を混
合使用することもできる。本発明においては、耐圧性混
合槽から加圧気体が漏洩せず、加圧気体は耐圧性混合槽
内を殺菌するのに必要な所定の圧力に維持するために必
要な量だけ使用すればよく、量的には非常に少なくて済
む。従来の殺菌方法で多量の水蒸気を用いる方法は、水
蒸気の粉粒体への浸透による品質の変化や劣化が起きた
が、本発明においては通常は水蒸気を使用せず、使用す
る場合も少ない量だけ混合使用する程度であるので水蒸
気による品質の変化や劣化が起きない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A23L 3/015 A23L 3/015

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端近傍に圧力保持機能を有する供給装
    置を経て粉粒体を供給する原料供給路を備え、他端近傍
    に圧力保持機能を有する排出装置を経て殺菌した粉粒体
    を排出する排出路を備え、さらに所定の圧力に調整され
    た加圧気体を供給する加圧気体供給路および加圧気体が
    所定の圧力を超えた場合に排気する排気路を備えた耐圧
    性混合槽と、この耐圧性混合槽内に配設され前記原料供
    給路から供給された粉粒体を連続的に攪拌しながら前記
    排出路に向けて移送する攪拌手段とを備え、前記原料供
    給路から供給された粉粒体を攪拌移送する間に前記加圧
    気体による加圧下加熱処理することを特徴とする粉粒体
    の連続殺菌装置。
  2. 【請求項2】 前記供給装置および前記排出装置が高圧
    用ロータリバルブであることを特徴とする請求項1記載
    の粉粒体の連続殺菌装置。
  3. 【請求項3】 前記加圧気体供給路に減圧弁を設け、そ
    して前記排気路に圧力センサおよび圧力調整弁を設け、
    前記加圧気体供給路に供給される加圧気体を前記減圧弁
    により減圧して所定の圧力に調整して前記耐圧性混合槽
    に供給し、前記耐圧性混合槽内の圧力を前記圧力センサ
    により検知して信号を制御装置に送り、その圧力が所定
    の圧力を超えた場合には、前記制御装置からの信号によ
    り前記圧力調整弁を開けて前記耐圧性混合槽内の圧力を
    所定の圧力に維持するようにしたことを特徴とする請求
    項1あるいは請求項2記載の粉粒体の連続殺菌装置。
  4. 【請求項4】 前記排気路に排気中に含まれる粉粒体を
    分離する分離機を設けたことを特徴とする請求項1から
    請求項3のいずれかに記載の粉粒体の連続殺菌装置。
  5. 【請求項5】 前記攪拌手段が非圧縮形スクリュウであ
    り、このスクリュウのフライトの先端部全長にわたり可
    撓性材料からなるスクレーパを前記耐圧性混合槽の内壁
    と接触するように設けたことを特徴とする請求項1から
    請求項4のいずれかに記載の粉粒体の連続殺菌装置。
  6. 【請求項6】 前記耐圧性混合槽および/または前記攪
    拌手段に温度調節機能をもたせたことを特徴とする請求
    項1から請求項5のいずれかに記載の粉粒体の連続殺菌
    装置。
  7. 【請求項7】 下記式(1)で表される伝熱効率係数E
    が3〜30(mm)であることを特徴とする請求項1か
    ら請求項6のいずれかに記載の粉粒体の連続殺菌装置。 E=X/Y (1) ただし、Xは有効容積(mm3 )、Yは伝熱面積(mm
    2 )を表す。
  8. 【請求項8】 前記耐圧性混合槽を設置面に対して傾斜
    して設置するかあるいは直立して設置し、前記排出路が
    設置面側になるようにしたことを特徴とする請求項1か
    ら請求項7のいずれかに記載の粉粒体の連続殺菌装置。
  9. 【請求項9】 粉粒体を圧力0.1〜50kgf/cm
    2 (ゲージ圧)の加圧気体による加圧下、連続的に攪拌
    移送して5〜3600秒間、品温60〜200℃で加熱
    処理して排出することを特徴とする粉粒体の連続殺菌方
    法。
  10. 【請求項10】 前記加圧気体が空気、窒素、炭酸ガス
    あるいはこれらの2種以上の混合物から選ばれる加圧気
    体であることを特徴とする請求項9記載の粉粒体の連続
    殺菌方法。
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