JPH11234701A - ステレオ画像処理装置 - Google Patents

ステレオ画像処理装置

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JPH11234701A
JPH11234701A JP10036233A JP3623398A JPH11234701A JP H11234701 A JPH11234701 A JP H11234701A JP 10036233 A JP10036233 A JP 10036233A JP 3623398 A JP3623398 A JP 3623398A JP H11234701 A JPH11234701 A JP H11234701A
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Keiji Saneyoshi
敬二 実吉
Katsuyuki Kise
勝之 喜瀬
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Fuji Heavy Industries Ltd
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  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステレオ撮像した一対の画像間のバラツキや
低周波ノイズに影響されることなく、正確なステレオマ
ッチングを行う。 【解決手段】 メイン画像平均値処理部50でメイン画
像の小領域の平均値を計算し、サブ画像平均値処理部6
0サブ画像の小領域の平均値をメイン画像に対して1画
素ずつずらしながら計算する。そして、平均値差分部7
0でサブ画像及びメイン画像に対して小領域内の各画素
の輝度値から平均値を差分した値を計算し、ステレオマ
ッチング部80でメイン画像の輝度値から平均値を減算
した値とサブ画像の輝度値から平均値を減算した値との
差の絶対値を総和してシティブロック距離を計算するこ
とで、画像の高周波成分のみをマッチング対象として低
周波ノイズを除去し、2つの画像の輝度の僅かなバラン
スの狂い、カメラやアナログ回路部品の経年変化による
ゲイン変化の影響に対し、ミスマッチングを生じること
なく正確な距離情報を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステレオカメラで
撮像した一対の画像を処理して距離画像を生成するステ
レオ画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、画像による3次元計測技術とし
て、2台のカメラからなるステレオカメラで対象物を異
なる位置から撮像した一対の画像の相関を求め、同一物
体に対する視差からステレオカメラの取り付け位置や焦
点距離等のカメラパラメータを用いて三角測量の原理に
より距離を求める、いわゆるステレオ法による画像処理
が知られている。
【0003】このステレオ法による画像処理としては、
本出願人は、先に、特開平5−114099号公報にお
いて、車両に搭載したステレオカメラで撮像した画像を
処理して車外の対象物の3次元位置を測定する技術を提
案している。この技術では、ステレオ撮像した一対の画
像に対し、複数の小領域間のシティブロック距離を演算
して対応位置を探索するステレオマッチングをハードウ
エア回路によって高速に処理し、対応する小領域の画素
ズレ量を距離情報として出力するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ステレオマッチング処理では、ステレオカメラで撮像し
た一対のアナログ画像をデジタル処理のためにデジタル
化した後、デジタル化した画像の値そのものを用いてシ
ティブロック距離を演算している。このため、2つの画
像間の輝度の僅かなバランスの狂いやノイズの影響を受
け、ミスマッチングが生じて正確な距離情報を得られな
い場合がある。
【0005】従って、従来、ステレオカメラからの2系
統の画像信号をステレオ処理する際には、2系統の信号
のゲインを揃えるためのゲインコントロールアンプ、カ
メラ特性の相違を補正するためのルックアップテーブ
ル、撮像画像内の領域による感度バラツキを補正するた
めのシェーディング補正回路等による入力画像に対する
補正が必須であり、回路部品が増加してコスト上昇を招
くばかりでなく、カメラやアナログ回路部品の経年変化
が生じた場合には、ミスマッチングを防止することは困
難であった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、ステレオ撮像した一対の画像間のバラツキや低周波
ノイズに影響されることなく、正確なステレオマッチン
グを行うことのできるステレオ画像処理装置を提供する
ことを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ステレオカメラで撮像した基準画像及び比較画像からな
る一対の画像に対し、互いの画像の小領域間のシティブ
ロック距離を演算して対応する小領域を探索し、対応す
る小領域で対象物までの距離に応じて生じる画素ズレ量
に基づく遠近情報を数値化した距離画像を生成するステ
レオ画像処理装置において、上記基準画像の小領域内の
各画素の画像データを平均し、第1の平均値として算出
する手段と、上記比較画像の小領域内の各画素の画像デ
ータを平均し、第2の平均値として算出する手段と、上
記基準画像の小領域内の各画素の画像データから上記第
1の平均値を差分し、第1のデータ群として算出する手
段と、上記比較画像の小領域内の各画素の画像データか
ら上記第2の平均値を差分し、第2のデータ群として算
出する手段と、上記第1のデータ群の各データと上記第
2のデータ群の各データとの差分の絶対値を総和し、上
記シティブロック距離を演算する手段とを備えたことを
特徴とする。
【0008】すなわち、本発明によるステレオ画像処理
装置では、ステレオカメラで撮像した一対の画像に対
し、基準画像の小領域内の各画素の画像データから小領
域内の各画素の画像データを平均した第1の平均値を差
分した第1のデータ群、及び、比較画像の小領域内の各
画素の画像データから小領域内の各画素の画像データを
平均した第2の平均値を差分した第2のデータ群を算出
し、第1のデータ群の各データと第2のデータ群の各デ
ータとの差分の絶対値を総和してシティブロック距離を
演算することにより、対応する小領域を探索する。そし
て、対応する小領域で対象物までの距離に応じて生じる
画素ズレ量に基づく遠近情報を数値化した距離画像を生
成する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図4は本発明の実施の一形
態に係わり、図1はステレオ処理部のブロック図、図2
はステレオ画像処理装置の基本構成図、図3はメイン画
像及びサブ画像の小領域のデータを示す説明図、図4は
画像処理のタイミングチャートである。
【0010】図2は、例えば自動車やヘリコプタ等の移
動体に搭載され、対象風景をステレオ撮像した一対の画
像を処理して三次元の距離情報を求め、求めた距離の情
報に基づいて周囲環境や自己位置を認識する装置等に使
用されるステレオ画像処理装置の基本構成を示し、2台
1組のカメラから構成されるステレオカメラ10、この
ステレオカメラ10で撮像した画像に対する入力処理を
行う画像入力部20、この画像入力部で処理した撮像画
像を元画像としてストアする元画像メモリ25、元画像
をステレオ処理して距離分布情報(距離画像)を取得す
るステレオ処理部30、距離画像をストアする距離画像
メモリ35、距離画像を読み込んで各種認識処理を行う
認識処理部40等から構成される。
【0011】上記ステレオカメラ10を構成する2台の
カメラ10a,10bは、互いに、同期が取れ、且つ、
シャッタースピード可変のCCDカメラであり、一方の
CCDカメラ10aをステレオ処理の際の基準画像を撮
像するメインカメラ、他方のCCDカメラ10bをステ
レオ処理の際の比較画像を撮像するサブカメラとして、
所定の基線長で互いの撮像面垂直軸が平行となるよう配
置されている。
【0012】画像入力部20は、各CCDカメラ10
a,10bからの2系統のアナログ撮像信号を処理する
ためのアンプやA/Dコンバータと、例えば高集積度F
PGAによって構成した画像処理の各種機能回路とを備
え、さらに、CCDカメラ10a,10bの機械的な光
学位置の僅かなズレを電気的に補正するための画像調整
回路を備えたものであり、CCDカメラ10a,10b
からの撮像画像を所定の輝度階調のデジタル画像データ
に変換し、画像調整によってCCDカメラ10a,10
bの機械的な取り付け位置の誤差を補正して元画像メモ
リ25にストアする。
【0013】ステレオ処理部30は、元画像メモリ25
にストアされたメイン画像(基準画像)及びサブ画像
(比較画像)の2枚の画像に対し、各画像の小領域毎に
シティブロック距離を計算して互いの相関を求めること
で対応する小領域を特定するステレオマッチングを行
い、対象物までの距離に応じて生じる画素のズレ(=視
差)から得られる対象物までの遠近情報を数値化した3
次元画像情報(距離画像)を取得するものであり、マッ
チングシーケンスに関する機能を、同様に高集積度FP
GA等によって構成する。
【0014】認識処理部40は、距離画像から得られる
距離分布情報に基づいて高速に各種認識処理を行うため
のRISCプロセッサ等からなり、例えば車両に搭載さ
れた場合、道路形状や前方車両の存在等の走行環境を認
識し、衝突危険度を判定して運転者に警報を発したり、
自動的にブレーキを作動させて停止させる、あるいは、
先行車との車間距離を安全に保つよう自動的に走行速度
を増減する等の車両制御用データを出力する。
【0015】上記ステレオ処理部30におけるステレオ
マッチングは、基本的には、先に本出願人によって提出
された特開平5−114099号公報に詳述されている
処理と同様であるが、特開平5−114099号の処理
では元画像データから直接シティブロック距離を演算し
ているのに対し、本発明では、元画像に対して予めマッ
チングを取る小領域の平均値を取り、小領域内のそれぞ
れの画素の輝度値から平均値を差分した値によってシテ
ィブロック距離を演算する平均値差分マッチングを行
う。
【0016】この平均値差分マッチングは、画像の高周
波成分のみをマッチング対象とするものであり、ハイパ
スフィルタと等価な作用を有しているため低周波ノイズ
を除去することができ、2つの画像間の輝度の僅かなバ
ランスの狂いの影響、カメラやアナログ回路部品の経年
変化によるゲイン変化の影響に対し、ミスマッチングを
生じることがなく正確な距離情報を得ることができる。
【0017】従って、上記画像入力部20には、従来の
ステレオ処理の前段として必須であった2系統の画像信
号のバラツキ補正に関する回路、すなわち、ゲインコン
トロールアンプ、ルックアップテーブル、シェーディン
グ補正回路等が必要なくなり、回路部品点数を減らして
コスト低減を図ることができるばかりでなく、回路構成
の簡素化により信頼性を向上することができる。
【0018】詳細には、ステレオ処理部30の機能構成
は、図1に示すように、メイン画像の小領域の平均値を
計算するメイン画像平均値処理部50、このメイン画像
平均値処理部50で計算したメイン画像の小領域の平均
値データをストアするメイン平均値デュアルポートメモ
リ55、サブ画像の小領域の平均値をメイン画像に対し
て1画素ずつずらしながら計算するサブ画像平均値処理
部60、このサブ画像平均値処理部60で計算したサブ
画像の小領域の平均値データをストアするサブ平均値デ
ュアルポートメモリ65、サブ画像及びメイン画像に対
し、小領域内のそれぞれの画素の輝度値から平均値を差
分した値を計算する平均値差分部70、メイン元画像の
輝度値から平均値を減算した値とサブ画像の輝度値から
平均値を減算した値との差の絶対値を総和してシティブ
ロック距離を計算するステレオマッチング部80、シテ
ィブロック距離の最小値及び最大値等を評価してシティ
ブロック距離の最小値が本当に2つの画像の小領域の一
致を示しているものかどうかをチェックするシティブロ
ック距離チェック部90等から構成されており、さら
に、異常な距離データを排除するための特異点除去フィ
ルタ部100を付属的に備えている。
【0019】本形態では、元画像を横500×縦200
画素の大きさとし、その中で処理範囲を横420×縦1
60として、横8×縦4画素の小領域でマッチングを取
るようにしており、図3に示すように、メイン画像の横
8×縦4画素の小領域内の各画素の輝度データMi,j
(i=1〜8、j=1〜4)、サブ画像の横8×縦4画
素の小領域内の各画素の輝度データSi,j(i=1〜
8、j=1〜4)に対し、それぞれ以下の(1),(2)式で
示す平均値AM,SMを求め、以下の(3)式で示すシティブ
ロック距離CBを演算する。但し、Σはi=1〜8,j
=1〜4の総和を求めるものとする。
【0020】 AM=ΣMi,j/32 …(1) SM=ΣSi,j/32 …(2) CB=Σ│(Mi,j−AM)−(Si,j−AM)│ …(3) 小領域の平均値は、元画像の4ライン毎に計算するよう
にしており、メイン画像平均値処理部50は、3個の2
バイト加算器を組み合わせた4バイト加算ブロック51
に、加算器とD−フリップフロップとシフトレジスタと
を組み合わせた2つの加算ブロック52,53(図中、
加算1,2)が並列接続された構成で、各加算ブロック
52,53のデータがマルチプレクサ54を介してメイ
ン平均値デュアルポートメモリ55に出力される。
【0021】一方、サブ画像平均値処理部60は、横8
×縦4画素の小領域を水平走査方向に1画素ずつずらし
ながら平均値を計算するため、3個の2バイト加算器を
組み合わせた4バイト加算ブロック61に、パラレル接
続した9個の加算器(図中、加算1〜9)及び8個のマ
ルチプレクサからなる加算平均ブロック62を接続した
構成となっている。加算平均ブロック62では、加算1
〜8の各2個毎の加算器出力を7個のマルチプレクサに
よる3段構成で処理し、さらに、最終段のマルチプレク
サで3段構成のマルチプレクサ出力と加算9の加算器出
力に対するデータセレクトを行って加算平均値を出力す
る。
【0022】平均値差分部70は、元画像の4ライン分
に対応して4つの平均値差分ブロック71,72,7
3,74(図中、平均値差分1〜4)からなり、それぞ
れに、メイン画像用の差分器とサブ画像用の差分器とが
備えられている。メイン画像用の差分器では、元画像メ
モリ25のメイン画像データからメイン平均値デュアル
ポートメモリ55の平均値データを減算する処理をマル
チプレクサ及び8段のシフトレジスタを介して横8バイ
ト分を順次行い、サブ画像用の差分器では、元画像メモ
リ25のサブ画像データからサブ平均値デュアルポート
メモリ65の平均値データを減算する処理を行う。
【0023】さらに、ステレオマッチング部80は、4
個の差分器と4個の絶対値演算器と3個の加算器とをピ
ラミッド状に接続した縦加算ブロック81に、横加算ブ
ロック82を接続した構成となっている。
【0024】縦加算ブロック81は、4段構成となって
おり、各平均値差分ブロック71,72,73,74の
メイン画像データとサブ画像データとの差分を取る4個
の差分器で1段目が構成され、2段目が4個の絶対値演
算器で構成されている。2段目の絶対値演算の出力デー
タは、2個毎に3段目の加算器(2個)で加算され、こ
の3段目の2個の加算器の出力データが4段目の最終段
の加算器に入力される。縦加算ブロック81の最終段の
加算器出力は、加算器とD−フリップフロップとを組み
合わせた横加算ブロック82に入力され、この横加算ブ
ロック82からシティブロック距離の演算結果が出力さ
れる。
【0025】以上の構成によるステレオ画像処理装置で
は、図4のタイムチャートに示すように、100ms毎
の処理サイクルで距離画像を生成する。
【0026】すなわち、処理サイクルの初めで画像をサ
ンプルして画像調整を行い、残りの処理時間で必要な領
域の距離画像を生成する。図4の例では、1サイクルで
中央40ライン分(line00〜line27)すなわち横420
画素×縦160画素についてのステレオ処理を行うよう
になっており、このステレオ処理では、1ライン分の処
理の先頭で、横420×縦160画素の元画像の4ライ
ン分について横8×縦4画素の小領域の輝度データの平
均値を求める処理を行う。この平均化処理では、メイン
平均値デュアルポートメモリ55にメイン元画像の各小
領域の輝度平均値が40バイト分ストアされ、サブ平均
値デュアルポートメモリ65には、サブ元画像の各小領
域の輝度平均値が413バイト(420−7=バイト)
分ストアされる。
【0027】メイン元画像に対しては、メイン画像平均
値処理部50の4バイト加算ブロック51でメイン元画
像の縦4バイト分を加算し、この加算結果を次段の加算
ブロック52(加算ブロック53)のD−フリップフロ
ップにラッチされている前回の縦4バイト分のデータに
加算する。これをパイプライン処理で8回繰り返すこと
により、小領域に対する8×4=32バイト分の演算を
行い、シフトレジスタでビットシフトして平均値を得
る。2つの加算ブロック52,53は、演算遅れによっ
て処理の流れが不均一となることを避けるためバンク切
換えで使用するようにしており、メイン元画像の横32
0画素まで交互に32バイト分の演算を行い、マルチプ
レクサ54を介してメイン平均値デュアルポートメモリ
55に平均値データ(第1の平均値)が40バイト(3
20/8=40バイト)分出力される。
【0028】サブ元画像では、メイン元画像に対して横
8×縦4画素の小領域の平均値を水平走査方向に1画素
ずつずらしながら100画素ずれまで計算するため、サ
ブ画像平均値処理部60の4バイト加算ブロック61で
サブ元画像の縦4バイト分を加算し、次段の加算平均ブ
ロック62の加算1の加算器で1画素目から8画素目ま
での横8バイト分の加算を実行し、加算2の加算器で2
画素目から9画素目までの横8バイト分の加算を実行
し、加算3の加算器で3画素目から10画素目までの横
8バイト分の加算を実行し、加算4の加算器で4画素目
から11画素目までの横8バイト分の加算を実行し、加
算5の加算器で5画素目から12画素目までの横8バイ
ト分の加算を実行し、加算6の加算器で6画素目から1
3画素目までの横8バイト分の加算を実行し、加算7の
加算器で7画素目から14画素目までの横8バイト分の
加算を実行し、加算8の加算器で8画素目から15画素
目までの横8バイト分の加算を実行し、加算9の加算器
で9画素目から16画素目までの横8バイト分の加算を
実行する。
【0029】そして、次は、再び、加算1の加算器で1
0画素目から17画素目までの横8バイト分の加算を実
行するというように、加算1の加算器から加算9の加算
器を順次使用して多段接続したマルチマルチプレクサを
介して加算平均値を出力する。この平均値計算をサブ元
画像の中央部420画素分実行し、サブ平均値デュアル
ポートメモリ65に平均値データ(第2の平均値)が4
13バイト(420−7=413バイト)分出力され
る。
【0030】次に、ライン処理先頭の平均化処理が終わ
ると、メイン画像での40個の小領域についてステレオ
処理(area00〜area27)が開始され、シティブロック距
離を演算するシティブロック処理が始まる。このシティ
ブロック処理では、平均値差分ブロック71,72,7
3,74で、それぞれ元画像1ライン分の差分計算が行
われ、メイン画像の小領域内の画素毎の輝度データから
平均値を減算した差分データ群(第1のデータ群)、サ
ブ画像の小領域内の画素毎の輝度データから平均値を減
算した差分データ群(第2のデータ群)の個々のデータ
がステレオマッチング部80に順次出力される。
【0031】この処理は、1画素ずれ毎に100画素ず
れまで順次行われ(dpx00〜dpx64)、ステレオマッチン
グ部80の縦加算ブロック81では、初段で平均値差分
ブロック71,72,73,74からそれぞれ出力され
るメイン画像の差分データからサブ画像の差分データを
減算し、2段目の絶対値演算器で絶対値演算を行い、3
段目の2個の加算器の各々で、2段目の絶対値演算器か
らの2つの同時入力データを加算して4段目で前段の出
力を加算する。
【0032】そして、縦加算ブロック81での縦4バイ
ト分の演算結果が横加算ブロック82に入力され、横8
バイト分の処理に移る(row加算処理:row00H〜row7
H)。この横加算ブロック82では、D−フリップフロ
ップにラッチされている縦4バイト分のデータを順次加
算して8×4=32画素分の総和を取り、シティブロッ
ク距離の演算値を出力する。
【0033】ステレオマッチング部80から出力された
シティブロック距離は、シティブロック距離チェック部
90において最小値及び最大値等が評価され、シティブ
ロック距離の最小値が本当に2つの画像の小領域の一致
を示しているものかどうかがチェックされる。そして、
チェック条件を満足し、且つ、シティブロック距離が最
小になる画素ズレ量が有効な距離データとして距離画像
メモリ35にストアされ、2ライン遅れで局所的な異常
データを排除するための特異点除去フィルタ処理が実施
される。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
テレオ撮像した元画像に対して予めマッチングを取る小
領域の平均値を取り、小領域内のそれぞれの画素の画像
データから平均値を差分した値によってシティブロック
距離を演算するため、画像の高周波成分のみをマッチン
グ対象として低周波ノイズを除去することができ、2つ
の画像間の輝度の僅かなバランスの狂いの影響、カメラ
やアナログ回路部品の経年変化によるゲイン変化の影響
に対し、ミスマッチングを生じることがなく正確な距離
情報を得ることができる。
【0035】従って、従来のステレオ処理の前段として
必須であった2系統の画像信号のバラツキ補正に関する
回路が必要なくなり、回路部品点数を減らしてコスト低
減を図ることができるばかりでなく、回路構成の簡素化
により信頼性を向上することができる等優れた効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステレオ処理部のブロック図
【図2】ステレオ画像処理装置の基本構成図
【図3】メイン画像及びサブ画像の小領域のデータを示
す説明図
【図4】画像処理のタイミングチャート
【符号の説明】
10…ステレオカメラ 30…ステレオ処理部 50…メイン画像平均化処理部 60…サブ画像平均化処理部 70…平均値差分部 80…ステレオマッチング部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステレオカメラで撮像した基準画像及び
    比較画像からなる一対の画像に対し、互いの画像の小領
    域間のシティブロック距離を演算して対応する小領域を
    探索し、対応する小領域で対象物までの距離に応じて生
    じる画素ズレ量に基づく遠近情報を数値化した距離画像
    を生成するステレオ画像処理装置において、 上記基準画像の小領域内の各画素の画像データを平均
    し、第1の平均値として算出する手段と、 上記比較画像の小領域内の各画素の画像データを平均
    し、第2の平均値として算出する手段と、 上記基準画像の小領域内の各画素の画像データから上記
    第1の平均値を差分し、第1のデータ群として算出する
    手段と、 上記比較画像の小領域内の各画素の画像データから上記
    第2の平均値を差分し、第2のデータ群として算出する
    手段と、 上記第1のデータ群の各データと上記第2のデータ群の
    各データとの差分の絶対値を総和し、上記シティブロッ
    ク距離を演算する手段とを備えたことを特徴とするステ
    レオ画像処理装置。
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