JPH11234063A - 高周波用増幅器 - Google Patents

高周波用増幅器

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JPH11234063A
JPH11234063A JP2874298A JP2874298A JPH11234063A JP H11234063 A JPH11234063 A JP H11234063A JP 2874298 A JP2874298 A JP 2874298A JP 2874298 A JP2874298 A JP 2874298A JP H11234063 A JPH11234063 A JP H11234063A
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JP
Japan
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frequency
capacitor
input
circuit
frequency amplifier
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JP2874298A
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Inventor
Yoshiaki Nakano
義明 中野
Hideki Ikuta
秀輝 生田
Masayoshi Suzuki
昌義 鈴木
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 準マイクロ波帯やマイクロ波帯で使用されて
いる高周波用増幅器に関し、使用周波数における電気特
性の劣化を招くことなく、負荷安定性が良好な高周波用
増幅器の提供を図ることを目的とする。 【解決手段】 入力側伝送線路を介して入力した高周波
信号を高周波増幅器で増幅した後、出力側伝送線路を介
して出力する高周波用増幅器において、上記入出力側伝
送線路にそれぞれ接続された入出力側整合用線路に、使
用周波数で直列共振する直列共振回路と、該直列共振回
路に並列接続される終端回路を接続するように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、準マイクロ波帯や
マイクロ波帯で使用されている高周波用増幅器に関する
ものである。
【0002】現在、移動・多重無線装置等で使用されて
いる準マイクロ波帯やマイクロ波帯の高周波用増幅器、
例えば、低雑音増幅器や高周波増幅器は電気的特性は勿
論のこと、負荷安定性が良好であることが望まれてい
る。
【0003】一般的に、低雑音増幅器には低雑音化が図
れるHEMT(高電子移動度トランジスタ)が、高周波
増幅器にはGaAsFETやHEMTが、それぞれ用い
られている。
【0004】しかし、準マイクロ波帯の周波数におい
て、HEMTを低雑音増幅器として使用したり、GaA
sFETやHEMTを多段の高周波増幅器として使用し
た場合、負荷安定性が悪く、使用周波数帯域外で発振等
の現象を起こしてしまう。
【0005】そこで、上記の発振を防止する為、低雑音
増幅器では帰還回路を付加しているが、これにより雑音
指数及び利得の低下を招いてしまう。また、高周波増幅
器では入出力側に固定減衰器や帰還回路等を付加して帯
域内・外のインピーダンスを改善しているが、基本周波
数で利得や雑音指数などの電気的性能の劣化を招いてし
まう。
【0006】この為、雑音指数を劣化させることなく負
荷安定性が良好な低雑音増幅器の実現と、電気特性の劣
化を招くことなく負荷安定性の良好な高周波増幅器の実
現を図ることが必要である。
【0007】
【従来の技術】図25は従来の低雑音増幅器要部構成図
の一例(その1)、図26は従来の低雑音増幅器要部構
成図の一例(その2)、図27は従来の高周波増幅器要
部構成図の一例(その1)、図28は従来の高周波増幅
器要部構成図の一例(その2)、図29は図27、図2
8に示す高周波増幅器の電気特性説明図、図30は従来
の高周波増幅器要部構成図の一例(その3)である。
【0008】以下、図25〜図30の動作を説明する。 1.低雑音増幅器の説明(図25、図26参照) 図25において、11、12は50Ωの伝送線路、13
は入力側整合兼バイアス回路、131 は整合用線路、1
2 は抵抗、133 はコンデンサ、14、16、17、
19は分布定数線路、15は抵抗、18はコンデンサ、
20は出力側整合兼バイアス回路、201 は整合用線
路、202 はコンデンサ、21、22は50Ωの伝送線
路である。
【0009】なお、抵抗132 はゲート電圧を生成する
為のもので、例えば、10〜20KΩと高い値を持って
いる。また、FET1 のドレインとゲートに接続された
抵抗RとコンデンサCで帰還回路を構成している。
【0010】さて、伝送線路11、12を介してFET
1 に入力した信号は、増幅されて伝送線路21、22を
介して出力するが、入出力側の整合状態を変える時は点
線で囲った入出力側整合兼バイアス回路内の整合用線路
131 、201 の長さや幅を変えて入出力インピーダン
スを変えている。また、FET1 に流す電流は抵抗15
の値によって決められる。
【0011】ここで、低雑音増幅器に使用されるデバイ
スとしては、GaAsFETや低雑音化が図れるHEM
T(高電子移動度トランジスタ)が用いられているが、
これを、特に、準マイクロ波帯の周波数で多段にして使
用する場合、インピーダンスの不整合等により、使用周
波数の帯域外で負性抵抗が発生し、発振等の現象を引き
起こしてしまう。
【0012】つまり、負荷安定度が悪く使用周波数の帯
域外で発振等の現象を引き起す。そこで、負荷安定性を
良好にする為、増幅器の入出力に帰還回路や固定減衰器
を付加して、使用周波数帯域内及び使用周波数帯域外の
インピーダンスを改善している。
【0013】しかし、帰還をかけているので、利得が低
下したり、入力側に抵抗分が見えるので、雑音指数が劣
化する。この為、雑音指数を劣化させることなく、入出
力の整合がとれる様にする為、FETのソース端子とグ
ランドとの間に、分布定数線路14、16、17、19
を設けることが行われている。
【0014】この場合、分布定数線路が入るので、高い
周波数で負性抵抗が発生し負荷安定性が悪くなり(安定
係数K<1の状態になり)、発振し易くなる。図26に
おいて、21、22は50Ωの伝送線路、23は入力側
整合兼バイアク回路、231 は整合用線路、232 はコ
ンデンサ、24は分布定数線路、25は出力側整合兼バ
イアス回路、251 は整合用線路、252 はコンデン
サ、26、27は50Ωの伝送線路である。
【0015】ここで、図26が図25の構成と異なる点
は、FETに供給する電源が2種類になっている点を除
けば、高周波的な動作は図25と全く同じである。な
お、2電源になっている為、図26の入出力側整合兼バ
イアス回路23、25の構成は、コンデンサ232 、2
2 と整合用線路231 251 のみ、ソース・アース間
は分布定数線路24のみで部品点数が削減される。 2.高周波増幅器の説明(図27〜図30参照) 図27において、31、33、42、44、54は50
Ωの伝送線路、32、34、38、45、46、50は
整合用線路、35、37、39、41、43、47、4
9、51、53はコンデンサ、36、40、48、52
は抵抗である。
【0016】また、点線部分は入出力側安定化・整合兼
バイアス回路であるが、この中の(抵抗36、コンデン
サ37)、(抵抗40、コンデンサ41)、(抵抗4
8、コンデンサ49)、(抵抗52、コンデンサ53)
の部分は、低雑音増幅器の場合と同様、安定化回路を構
成している。
【0017】更に、コンデンサ35、39、47、51
は高周波的には短絡している。さて、図27中の高周波
増幅器FET3 及びFET4 は、上記の入出力側整合兼
バイアス回路からゲート電圧、ドレイン電圧が印加する
ので動作状態となり、高周波増幅器FET3 は50Ωの
伝送線路31、33を介して入力した高周波信号を増幅
し、伝送線路42、コンデンサ43、伝送線路44を介
して高周波増幅器FET3 に送出する。
【0018】そこで、高周波増幅器FET3 は入力した
高周波信号を、更に、増幅して伝送線路54を介して出
力する。図28は、図27で示した2段構成の高周波増
幅器のうち、初段高周波増幅器FET3 の入力側にπ型
の固定減衰器ATTを接続して、帯域内・外のインピー
ダンスを改善する様にしたものである。
【0019】図29は、初段高周波増幅FET3 の入力
側に固定減衰器を付けない場合と付けた場合について、
周波数:利得及び周波数:入力リターンロス( 負性抵
抗) の関係を示す図である。
【0020】図に示す様に、図28の場合(点線)は入
力側に固定減衰器を付けた為、図27の場合(実線)よ
りも利得が低下している。しかし、図28の場合は入力
リターンロスが高い周波数帯で0以下になっていて負荷
安定性が良好になっているのに対し、図27の場合は0
よりも大きくなり、負性抵抗が発生して、負荷の状態に
よっては発振などの現象を引き起こして動作が不安定に
なることを示している。
【0021】図30は、図27で示した2段構成の高周
波増幅器のうち、初段高周波増幅器FET3 の出力側か
ら入力側に帰還回路FBを接続し、帯域内・外のインピ
ーダンスを改善する様にしたものでこの方法によっても
負荷安定性が良好になる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上記で説明した様に、
低雑音増幅器の場合、負荷安定性を良好にする為に帰還
回路を付加すると雑音指数及び利得が低下する。
【0023】そこで、雑音指数を劣化させることなく、
入出力の整合を取る為、HEMTのソース端子とグラン
ドとの間に分布定数線路を設けると、高い周波数で発振
し易くなる。
【0024】一方、高周波増幅器の場合、負荷安定性を
良好にする為には、増幅器の入・出力に固定減衰器や帰
還回路等を付加して、帯域内・外のインピーダンスを改
善しているが、使用周波数における利得及び雑音指数等
の電気特性の劣化を招いてしまうと云う課題がある。
【0025】本発明は、使用周波数における電気特性の
劣化を招くことなく、負荷安定性が良好な高周波用増幅
器の提供を図ることを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】入力した高周波信号を、
高周波増幅器で増幅して出力する高周波用増幅器におい
て、入力側伝送線路を介して入力した高周波信号を高周
波増幅器で増幅した後、出力側伝送線路を介して出力す
る高周波用増幅器において、第1の本発明は、上記入出
力側伝送線路にそれぞれ接続された入出力側整合用線路
に、使用周波数で直列共振する直列共振回路と、該直列
共振回路に並列接続される終端回路を接続する構成にし
た。
【0027】第2の本発明は、上記終端回路を、上記高
周波増幅器で発生した負性抵抗を減衰させようとする周
波数において、λg (2n+1)/4の先端開放となる
分布定数線路と、該分布定数線路と直列接続する抵抗で
構成した。
【0028】第3の本発明は、上記直列共振回路及び終
端回路が、直列接続された分布定数線路とコンデンサ及
び直列接続された50Ωの抵抗と、上記高周波増幅器で
発生した負性抵抗を減衰させようとする周波数におい
て、短絡状態となるコンデンサで構成した。
【0029】第4の本発明は、上記終端回路を請求項2
記載の終端回路で構成した。第5の本発明は、上記高周
波増幅器の入力側伝送線路及び出力側伝送線路のうち、
少なくとも、何れか一方の伝送線路に、使用周波数でハ
イインピーダンスとなり、発生した負性抵抗を減衰させ
ようとする周波数においてローインピーダンスとなるハ
イパスフイルタを、抵抗を介して接続する構成にした。
【0030】第6の本発明は、上記ハイパスフイルタの
代わりに、並列共振回路を用いる構成にした。第7の本
発明は、第5、第6の本発明の抵抗値を変更して、発生
した負性抵抗を減衰させようとする周波数において減衰
量を可変できる構成にした。
【0031】ここで、高周波増幅器を低雑音増幅器また
は、高周波増幅器として使用することが行われているの
で、以下では低雑音増幅器と高周波増幅器に分けて課題
解決手段について説明する。 1.低雑音増幅器の説明 図1は、本発明の部分がインダクタンス素子44とコン
デンサ45及びインダクタンス素子56とコンデンサ5
7で構成され、使用周波数で直列共振する入力側直列共
振回路及び出力側直列共振回路と、50Ωの抵抗46及
び50Ωの抵抗58とコンデンサ59で構成された入力
側終端回路及び出力側終端回路をそれぞれ並列接続し、
並列接続した回路(以下、安定化回路と云う)を、対応
する入力側の整合用線路43及び出力側の整合用線路5
5に接続する構成になっている。
【0032】この様な構成にすることにより、使用周波
数ではインダクタンス素子44とコンデンサ45が直列
共振するので、整合用線路43とインダクタンス素子の
接続点が接地状態となる。
【0033】これにより、使用周波数ではインダクタン
ス素子44、コンデンサ45、抵抗46は整合用線路4
3に対して影響を与えない。しかし、高い周波数では、
直列接続されたインダクタンス素子44とコンデンサ4
5のインピーダンスが高くなるが、これに50Ωの抵抗
46が並列に接続しているので、整合用線路43が50
Ωの抵抗を介して接地されることになる。
【0034】一方、出力側のインダクタンス素子56、
コンデンサ57、59、50Ωの抵抗58で構成された
出力側安定化回路は、高い周波数では入力側安定化回路
と同様に、整合用線路55が50Ωの抵抗58を介して
接地されるので、出力側から入力側への高周波信号の戻
りが抑圧される。
【0035】この為、高い周波数で生じていた負性抵抗
が減衰されるので安定性が良好となり、課題が解決でき
る。図2は、本発明の部分が図1と同じく、インダクタ
ンス素子64、コンデンサ65及びインダクタンス素子
72、コンデンサ73で構成された入力側直列共振回路
及び出力側直列共振回路と、抵抗66、コンデンサ67
及び抵抗74とコンデンサ60で構成された入力側終端
回路及び出力側終端回路でそれぞれ構成されている為、
高い周波数では整合用線路63、71が50Ωの抵抗6
6、74を介して接地されるので、出力側から入力側へ
の高周波信号の戻りが抑圧され、高い周波数で生じてい
た負性抵抗が減衰されるので安定性が良好となる。
【0036】また、使用周波数では整合用線路63、7
1の一端が接地状態となるので、整合用線路は安定化回
路の影響を受けない。図3は、入力側終端回路が抵抗8
0のみで構成され、図1の入力側終端回路の構成と同一
であるが、出力側終端回路が、図1の構成と異なり、5
0Ωの抵抗921 と、負性抵抗を減衰させたい周波数に
おいてλg /4の先端開放となる分布定数線路922
接続し、高い周波数で生じていた負性抵抗を減衰させる
様にした。
【0037】図4は、入力側終端回路及び出力側終端回
路の両方に設けた50Ωの抵抗1001 、1071 を、
それぞれ、負性抵抗を減衰させたい周波数でλg /4の
先端開放状態となる分布定数線路1002 、1072
接続し、高い周波数で生じていた負性抵抗を減衰させる
様にした。
【0038】また、使用周波数では、直列接続されたイ
ンダクタンス素子98とコンデンサ99及びインダクタ
ンス素子105とコンデンサ106が直列共振するの
で、整合用線路97及び103が接地状態となる。
【0039】図5は、入力側直列共振回路及び出力側直
列共振回路を、分布定数線路114とコンデンサ115
及び分布定数線路124とコンデンサ125で構成し、
入力側終端回路及び出力側終端回路を50Ωの抵抗11
3及び50Ωの抵抗127とコンデンサ128で構成
し、これらの終端回路を用いて整合用線路112、12
3を接地して、高い周波数で生じていた負性抵抗を減衰
させる様にした。
【0040】図6は、入力側直列共振回路及び出力側直
列共振回路を、分布定数線路135とコンデンサ136
及び分布定数線路141とコンデンサ142で構成し、
入力側終端回路及び出力側終端回路を、50Ωの抵抗1
34とコンデンサ133及び50Ωの抵抗143とコン
デンサ144で構成することにより、これらの終端回路
を用いて整合用線路132、140を接地して、高い周
波数で生じていた負性抵抗を減衰させる様にした。
【0041】図7は、入力側直列共振回路及び出力側直
列共振回路と入力側終端回路の構成は図5と同一である
が、出力側終端回路を、50Ωの抵抗167と、λg /
4の先端開放状態となる分布定数線路168で構成し、
これらの終端回路を用いて整合用線路152、164を
接地して、高い周波数で生じていた負性抵抗を減衰させ
る様にした。
【0042】図8は、入力側直列共振回路及び出力側直
列共振回路の構成は図6と同一であるが、入力側終端回
路及び出力側終端回路を、50Ωの抵抗174及び18
3と、負性抵抗を減衰させたい周波数においてλg /4
の先端開放状態となる分布定数線路175及び184で
構成し、これらの終端回路を用いて整合用線路173、
181を接地して、高い周波数で生じていた負性抵抗を
減衰させる様にした。
【0043】この様に、低雑音増幅器の入力側及び出力
側に安定化・整合兼バイアス回路(入力側及び出力側の
点線で囲った部分)設けることにより、使用周波数では
影響を与えずに小型化が図れ、雑音指数を劣化させるこ
となく、負荷安定性が良好な低雑音増幅器を実現するこ
とができる。2.高周波増幅器の説明図9は、コンデン
サ601とインダクタンス素子602で構成され、使用
周波数では減衰領域(即ち、ハイインピーダンス)とな
り、負性抵抗を減衰させたい周波数では通過領域となる
様な特性を持つハイパスフイルタを、抵抗600を介し
てFET1 の入力側伝送線路604に接続する。
【0044】この為、使用周波数ではハイパスフイルタ
側は見えなくなり、抵抗600はオープン状態となる。
一方、負性抵抗を減衰させたい周波数では、抵抗600
がコンデンサ601、603を介して低インピーダンス
で接地されるので、帯域外のインピーダンスが改善さ
れ、安定係数K>1となり負荷安定性が良好な高周波増
幅器が得られる。
【0045】図10は、図9に示したハイパスフイルタ
の代わりに、使用周波数で並列共振状態となるLC並列
共振回路(インダクタンス素子631、コンデンサ63
2で構成)を付加する様にした。
【0046】この為、LC並列共振回路が並列共振状態
になると、抵抗630はオープン状態となり、負性抵抗
を減衰させたい周波数では低インピーダンスで接地状態
となるので、図9と同様な機能を持つことになる。
【0047】図11は、高周波増幅器の入力側に、抵抗
663と使用周波数で並列共振状態となるLC並列共振
回路(インダクタンス素子664、コンデンサ665で
構成)を設け、この共振回路に図10で説明した機能と
同様な機能を持たせると共に、バイアス回路と兼用する
様にしたものである。
【0048】なお、図9、図10、図11中の抵抗60
0、630、663の値を変更することにより、使用周
波数外の減衰量を可変にすることができるので、負性抵
抗の発生している周波数及び値などに柔軟に対応するこ
とができる。
【0049】この様に、高周波増幅器の入力側の任意の
点(例えば、図10中のFET1 の入力側のA点、B
点、C点のうちの任意の点)に、直列接続した抵抗及び
ハイパスフイルタ、あるいは、抵抗及びLC並列共振回
路を付加することにより、使用周波数帯域の電気的性能
に影響を与えずに帯域外のインピーダンスが改善される
ので、負荷安定性の良好な高周波増幅器を実現すること
ができる。
【0050】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施例の低雑音増
幅器要部構成図の一例(その1)、図2は本発明の実施
例の低雑音増幅器要部構成図の一例(その2)、図3は
本発明の実施例の低雑音増幅器要部構成図の一例(その
3)、図4は本発明の実施例の低雑音増幅器要部構成図
の一例(その4)、図5は本発明の実施例の低雑音増幅
器要部構成図の一例(その5)である。
【0051】図6は本発明の実施例の低雑音増幅器要部
構成図の一例(その6)、図7は本発明の実施例の低雑
音増幅器要部構成図の一例(その7)、図8は本発明の
実施例の低雑音増幅器要部構成図の一例(その8)、図
9は本発明の実施例の高周波増幅器要部構成図の一例
(その1)である。
【0052】図10は本発明の実施例の高周波増幅器要
部構成図の一例(その2)、図11は本発明の実施例の
高周波増幅器要部構成図の一例(その3)、図12は本
発明の実施例の低雑音増幅器要部実装図の一例(その
1)、図13は本発明の実施例の低雑音増幅器要部実装
図の一例(その2)、図14は本発明の実施例の低雑音
増幅器要部実装図の一例(その3)である。
【0053】図15は本発明の実施例の低雑音増幅器要
部実装図の一例(その4)、図16は本発明の実施例の
低雑音増幅器要部実装図の一例(その5)、図17は本
発明の実施例の低雑音増幅器要部実装図の一例(その
6)、図18は本発明の実施例の低雑音増幅器要部実装
図の一例(その7)、図19は本発明の実施例の低雑音
増幅器要部実装図の一例(その8)である。
【0054】図20は図1の実施例回路説明図、図21
は図20の動作特性説明図、図22は図9の高周波増幅
器の出力側にもハイパスフィルタを付けた時の動作・実
装説明図、図23は図10の高周波増幅器の出力側にも
並列共振回路を付けた時の動作・実装説明図、図24は
図11の高周波増幅器の全入出力側に並列共振回路を付
けた時の動作・実装説明図である。
【0055】以下、図1〜図8及び図12〜図21を用
いて低雑音増幅器の動作及び実装説明を、図9〜図11
及び図22〜図24を用いて高周波増幅器の動作及び実
装説明をそれぞれ行うが、上記で詳細説明した部分につ
いては概略説明する。1.低雑音増幅器の説明図1にお
いて、図中の41、42、47、54は50Ωの伝送線
路、43、55は整合用線路、48、50、51、53
は分布定数線路、44、56はインダクタンス素子、4
5、52、57、59はコンデンサ、46、58は抵抗
をそれぞれ示す。
【0056】さて、1電源から電圧が印加されるFET
のゲートが、50Ωの伝送線路41、42を介して入力
端子と、ドレインが同じく50Ωの伝送線路47、54
を介して出力端子と接続され、ソースが、直列接続され
た分布定数線路48、50と抵抗49及び直列接続され
た分布定数回路51、53とコンデンサ52を介して接
地されている。
【0057】また、整合用線路43の他端は、使用周波
数で直列共振するインダクタンス素子44とコンデンサ
45からなる入力側直列共振回路と、この直列共振回路
に並列接続した50Ωの抵抗46からなる終端回路を介
して接地されており、整合用線路55の他端は、使用周
波数で直列共振するインダクタンス素子56とコンデン
サ57からなる出力側直列共振回路と、この直列共振回
路に並列接続した50Ωの抵抗58とコンデンサ59か
らなる終端回路を介して接地されている。
【0058】この為、高い周波数では入力側直列共振回
路及び出力側直列共振回路のインピーダンスが高くなる
が、これらの共振回路は並列接続された50Ωの抵抗4
6、58で接地される。
【0059】これにより、高い周波数で生じていた負性
抵抗が減衰されるので、増幅器としての安定性が良好と
なる。一方、使用周波数に対してはインダクタンス素子
44、56とコンデンサ45、57がそれぞれ直列共振
するので、整合用線路43、55は他端が接地され、終
端回路の影響はなくなる。
【0060】なお、図12は図1に示す低雑音増幅器を
プリント基板上に実装した時の要部実装図で、図12中
の符号は図1の符号と同一になっており、図12中の2
つの点線部分内に、使用周波数で直列共振するLC直列
共振回路44、45及び56、57と、50Ωの抵抗4
6、58とコンデンサ59による終端回路が設けられて
いる。
【0061】更に、図20、図21は、図1に示す構成
の低雑音増幅器を製作した時の回路説明図及び動作特性
説明図である。図20において、プリント基板は、誘電
率4.5のガラス・エポキシ系基板で基板厚:0.8m
m、導体の厚み:35μmを用い、LC直列共振回路は
1.9GHzで共振周波数となる様にした。
【0062】なお、図20には共振回路を構成するイン
ダクタンス素子44、56とコンデンサ45の値の一例
が示してあり、入出力側のコンデンサC1 、C2 は、増
幅器の入出力側インピーダンスを50Ωに整合させる為
のものである。
【0063】また、図21は図20に示して回路のシミ
ュレーション結果を示すが、太線が本発明の部分を付加
した場合、細線は本発明の部分を付加しない場合で、
(a)は周波数:雑音指数(NF)及びS21(入力波
と出力波の比)の関係を、(b)は周波数:S11及び
S22(入力側及び出力側の反射係数)の関係を、
(c)は周波数:安定係数Kの関係をそれぞれ示してい
る。
【0064】そこで、図21(a)からは、周波数軸上
の↑印の部分が1.9GHzの点であるが、この点にお
けるS21の値及び雑音指数NFは、本発明の回路を付
加しても付加しなくても、太線と細線が一致しているの
で、変化していないことが判る。
【0065】また、図21(b)からは、周波数軸上の
↑印の点(7.5GHz〜8.5GHzの間)で本発明
の回路を使用しない場合には負性抵抗の山が見え、この
周波数帯で動作不安定になることを示しているが(S2
2参照)、本発明の回路では上記の山がなくなって、ー
側の値となり安定動作が可能であることが判る。
【0066】更に、図21(c)からは、周波数軸上の
↑印の点(7.5GHz〜8.5GHz)では、本発明
の回路を使用しない場合には安定係数Kがー側になり、
動作不安定の状態にあることを示しているが、本発明の
回路を使用することにより安定係数が+側にとなり、安
定動作が可能であることを示している。
【0067】図2において、図中の61、62、68、
69は50Ωの伝送線路、63、71は整合用線路、7
0は分布定数線路、64、72はインダクタンス素子、
65、67、73、60はコンデンサ、66、74は抵
抗を示す。
【0068】さて、図2の構成は図1の場合と異なり、
FETのゲートとドレインに別々の電源から電力を供給
する為、入力側終端回路を構成する50Ωの抵抗66を
コンデンサ67を介して接地し、FETのソースを分布
定数線路70を介して接地する構成にした。これによ
り、部品点数が図1よりも減るが、効果は図1と同等の
ものが得られる。
【0069】図13は図2に示す低雑音増幅器をプリン
ト基板上に実装した時の要部実装図で、図中の符号は図
2の符号と同一になっており、図13中の抵抗66がコ
ンデンサ67を介して接地され、FETのソースが分布
定数線路70を介して接地されている。
【0070】図3において、図中の75、76、87、
88は50Ωの伝送線路、77、89は整合用線路、8
1、83、84、86は分布定数線路、78、90はイ
ンダクタンス素子、79、85、91はコンデンサ、8
0、82、921 は抵抗、922 はλg /4の先端開放
分布定数線路を示す。
【0071】さて、図3の構成は、図1と同様に1電源
でFETに電力を供給するが、出力側終端回路を構成す
る抵抗921 を、負性抵抗を減衰させたい周波数におい
て、λg /4の先端開放となる分布定数線路922 と接
続することにより、減衰させたい周波数に対しては図1
の抵抗58とコンデンサ59と同等の効果が得られる様
にした。
【0072】図14は図3に示す低雑音増幅器をプリン
ト基板上に実装した時の要部実装図で、図14中の符号
は図2中の符号と同一になっており、図14中の抵抗9
1 が、負性抵抗を減衰させたい周波数においてλg /
4の先端開放となる分布定数線路922 と接続され、上
記の周波数において抵抗921と分布定数線路92の接
続点が等価的に接地状態となる。
【0073】図4において、図中の95、96、10
2、104は50Ωの伝送線路、97、103は整合用
線路、101は分布定数線路、1002 、1072 はλ
g /4の先端開放分布定数線路、98、105はインダ
クタンス素子、99、106はコンデンサ、1001
1071 は抵抗を示す。
【0074】さて、図4の構成は、図2と同様に、2電
源で電力を供給する為、入力側終端回路及び出力側終端
回路の50Ωの抵抗1001 及び1071 を負性抵抗を
減衰させたい周波数で接地しなければならない。
【0075】この為、図4では抵抗1001 、1071
を、負性抵抗を減衰させたい周波数においてλg /4の
先端開放となる分布定数線路1002 、1072 に接続
することにより、図2と同等の効果が得られる様にし
た。
【0076】図15は図4に示す低雑音増幅器をプリン
ト基板上に実装した時の要部実装図で、図15中の符号
は図4中の符号と同一になっており、図15中の抵抗1
001 及び1071 が、負性抵抗を減衰させたい周波数
において先端開放状態となるλg /4分布定数線路10
2 及び1072 と接続され、上記の周波数において抵
抗1001 及び1071 が接地状態となる。
【0077】図5において、図中の110、111、1
22、126は50Ωの伝送線路、112、123は整
合用線路、114、116、118、119、121、
124は分布定数線路、113、117、127は抵
抗、115、120、125、128はコンデンサを示
す。
【0078】さて、図5の構成は、図1と同様に1電源
でFETに電力を供給するが、入力側直列共振回路及び
出力側直列共振回路をインダクタンス素子とコンデンサ
で構成するのではなく、分布定数線路114とコンデン
サ115及び分布定数線路124とコンデンサ125で
構成すると共に、ドレイン電圧を分布定数線路124と
コンデンサ125の接続点から印加する構成にして図1
と同等の効果が得られる様にした。
【0079】図16中の分布定数線路114とコンデン
サ115で入力側直列共振回路を、分布定数線路124
とコンデンサ125で出力側直列共振回路をそれぞれ構
成し、ドレイン電圧は分布定数線路124とコンデンサ
の接続点を介してFETのドレインに印加する構成にし
た。
【0080】図6において、図中の130、131、1
38、139は50Ωの伝送線路、132、140は整
合用線路、135、137、141は分布定数線路、1
33、136、142、144はコンデンサ、134、
143は抵抗を示す。
【0081】さて、図6の構成は、図2と同様に2電源
でFETに電力を供給するが、入力側直列共振回路及び
出力側直列共振回路を構成するインダクタンス素子を分
布定数線路135及び141で構成して図2と同等の効
果が得られる様にした。
【0082】また、ゲートバイアス電圧及びドレイン電
圧を分布定数線路135及び141を介して印加する構
成にした。図17中の分布定数線路135とコンデンサ
136で入力側直列共振回路を構成し、分布定数線路1
41とコンデンサ142で出力側直列共振回路を構成
し、ゲート電圧は分布定数線路135とコンデンサ13
6の接続点から印加し、ドレイン電圧は分布定数線路1
41とコンデンサ142の接続点から印加する構成にし
た。
【0083】図7において、図中の150、151、1
60、169、は50Ωの伝送線路、152、164は
整合用線路、153、157、159、161、16
3、165は分布定数線路、154、162、166は
コンデンサ、156、158、167は抵抗、168は
λg /4の先端開放分布定数線路を示す。
【0084】さて、図7の構成は、図1と同様に、1電
源でFETに電力を印加するが、出力側終端回路を構成
する抵抗167を、コンデンサでなく負性抵抗を減衰さ
せたい周波数においてλg /4の先端開放となる分布定
数線路168に接続することにより、上記の周波数にお
いて等価的に接地状態となり、図1と同等の効果が得ら
れる。
【0085】また、ドレイン電圧の印加を分布定数線路
165とコンデンサ166から構成される出力側共振回
路を介して、ドレイン電圧を印加する構成にした。図1
8中の出力側に設けられた分布定数線路164と165
の接続点に、一端が接続された抵抗167の他端をλg
/4の先端開放となる分布定数線路168に接続すると
共に、分布定数線路165とコンデンサ166の接続点
を介してドレイン電圧を印加する構成にした。
【0086】図8において、図中の171、172、1
79、180は50Ωの伝送線路、173、181は整
合用線路、176、178、182は分布定数線路、1
75、184はλg /4の先端開放となる分布定数線
路、174、183は抵抗、177、183はコンデン
サを示す。
【0087】さて、図8の構成は、図2と同様に2電源
でFETに電力を供給するが、入力側終端回路及び出力
側終端回路を構成する抵抗174、183を、負性抵抗
を減衰させたい周波数のλg /4の先端開放分布定数線
路175及び184に接続することにより、上記の周波
数において等価的に接地状態となり、図2と同等の効果
が得られる。
【0088】なお、ゲート電圧を入力側直列共振回路を
構成する分布定数線路176とコンデンサ177の接続
点を介してFETのゲートに、ドレイン電圧を出力側直
列共振回路を構成する分布定数線路182とコンデンサ
183の接続点を介してFETのドレインにそれぞれ印
加する構成にした。
【0089】図19中の入力側終端回路及び出力側終端
回路を構成する抵抗174及び183の他端に、負性抵
抗を減衰させたい周波数において先端開放状態となる、
λg/4分布定数線路175及び184をそれぞれ接続
することにより、上記の周波数において等価的に接地状
態となり、図2と同等の効果が得られる。
【0090】また、ゲート電圧を入力側直列共振回路を
介してFETのゲートに、ドレイン電圧を出力側直列共
振回路を介してFETのドレインにそれぞれ印加する構
成にした。
【0091】以上、本発明により、使用周波数帯域には
影響を与えず、高性能な雑音指数を維持しつつ、負荷安
定性が良好な低雑音増幅器の実現が可能となる。2.高
周波増幅器の説明図9において、図中の604、60
6、615、617、627は50Ωの伝送線路、60
5、607、611、618、619、623は整合用
線路、601、603、608、610、612、61
4、616、620、622、624、626はコンデ
ンサ、602はインダクタンス素子、600、609、
613、621、625は抵抗を示す。
【0092】なお、点線部分は入出力側安定化・整合兼
バイアス回路であるが、この中の(抵抗609、コンデ
ンサ610)、(抵抗613、コンデンサ614)、
(抵抗621、コンデンサ622)、(抵抗625、コ
ンデンサ626)の部分は、低雑音増幅器の場合と同
様、安定化回路を構成している。
【0093】さて、図9中の高周波増幅器FET1 及び
FET2 は、対応する入出力側安定化・整合兼バイアス
回路からゲート電圧、ドレイン電圧が印加するので動作
状態となり、高周波増幅器FET1 は50Ωの伝送線路
604、606を介して入力した高周波信号を増幅し、
伝送線路615、コンデンサ616、伝送線路617を
介して高周波増幅器FET2 に送出する。そこで、高周
波増幅器FET2 は更に、増幅して伝送線路627を介
して出力する。
【0094】ここで、伝送線路604の入力側は、直列
接続した抵抗600とハイパスフイルタ(コンデンサ6
01、インダクタンス素子602で構成)を介して接地
すると共に、コンデンサ601とインダクタンス素子6
02の接続点をコンデンサ603を介して接地する様に
してあるが、上記のハイパスフイルタは、使用周波数で
は減衰領域(即ち、ハイインピーダンス)となり、負性
抵抗を減衰させたい周波数では通過領域となる様な特性
を持っている。
【0095】この為、使用周波数ではハイパスフイルタ
側は見えなくなり、抵抗600はオープン状態となり、
ハイパスフイルタ接続の影響はなくなる。一方、負性抵
抗を減衰させたい周波数では、抵抗600が低インピー
ダンスのハイパスフイルタで接地されるので、帯域外の
インピーダンスが改善され、安定係数K>1となり負荷
安定性が良好な高周波増幅器が得られる。
【0096】図22は、図9に示す2段目高周波増幅器
の出力側にもハイパスフイルタを接続した場合の構成図
(a)と、ハイパスフイルタを全く接続しない2段高周
波増幅器(図27参照)との特性比較図(b)と、
(c)の実装説明図から構成されている。
【0097】図22(a)に示す構成は、2段高周波増
幅器の入力側と出力側に同一のハイパスフイルタが接続
されているが、動作は図9と同一である。なお、出力側
に設けたハイパスフイルタ以外の各部の部品番号は図9
の部品番号と同一になっている。
【0098】図22(b)はハイパスフイルタによる効
果の説明図であるが、細線がハイパフフイルタなしの場
合、太線がハイパスフイルタありの場合で、使用周波数
帯域における周波数:利得の特性は変わらない。
【0099】しかし、入力リターンロスを比較すると、
ハイパスフイルタ無しの場合は帯域外の高い周波数で入
力リターンロスが+になるが(安定係数K<1)、ハイ
パスフイルタ有りの場合は帯域外の高い周波数でも入力
リターンロスがーの状態を保ち、負荷安定性が良好なこ
とを示している。
【0100】図22(c)は実装説明図で、プリント基
板上に各部品がどの様に配置されるかを示したもので、
(a)の部品番号と対応している。図10において、図
中の633、635、644、646、654は50Ω
の伝送線路、634、636、640、647、64
8、650は整合用線路、632、637、639、6
41、643、645、649、651、653、65
5はコンデンサ、630、638、642、652、6
56は抵抗、インダクタンス素子631を示す。
【0101】また、点線部分は入出力側安定化・整合兼
バイアス回路であるが、この中の(抵抗638、コンデ
ンサ639)、(抵抗642、コンデンサ643)、
(抵抗656、コンデンサ655)、(抵抗652、コ
ンデンサ653)の部分は、低雑音増幅器の場合と同
様、安定化回路を構成している。
【0102】さて、図10中の高周波増幅器FET1
びFET2 は、対応するバイアス回路からゲート電圧、
ドレイン電圧が印加するので動作状態となり、高周波増
幅器FET1 は50Ωの伝送線路633、635を介し
て入力した高周波信号を増幅し、50Ωの伝送線路64
4、コンデンサ645、50Ωの伝送線路646を介し
て高周波増幅器FET2 に送出する。
【0103】そこで、高周波増幅器FET2 は更に、増
幅して50Ωの伝送線路654を介して出力する。ここ
で、伝送線路633の入力側は、直列接続した抵抗63
0とLC共振回路(コンデンサ632、インダクタンス
素子631で構成)を介して接地する様にしてあるが、
上記のLC共振回路が所要周波数で並列共振するとハイ
インピーダンスとなる為、抵抗630はオープン状態と
なる。しかし、負性抵抗を減衰させたい周波数ではコン
デンサ632により低インピーダンスを呈するので、図
9の機能と同様な機能になる。
【0104】図23は、図10に示す2段目高周波増幅
器の出力側にも並列共振回路を接続した場合の構成図
(a)と、構成図(a)の実装説明図からなっている。
図23(a)において、初段高周波増幅器の入力側と2
段目高周波増幅器の出力側に同一のLC並列共振回路が
接続されているが、動作としては図10と同一である。
【0105】なお、入出力側に設けたLC並列共振回路
以外の、各部の部品番号は図10と同一であるが、入出
力側のLC並列共振回路は図23(a)で付与した80
0、801と同一にしてある。
【0106】図11において、図中の660、662、
670、676、686は50Ωの伝送線路、661、
671、677、678、682は整合用線路、66
5、667〜669、672、674、675、67
9、681、683、685はコンデンサ、663、6
66、673、680、684は抵抗、664はインダ
クタンス素子を示す。
【0107】また、点線部分は安定化・整合兼バイアス
回路であるが、この中の(抵抗666、コンデンサ66
7)、(抵抗673、コンデンサ674)、(抵抗68
0、コンデンサ681)、(抵抗684、コンデンサ6
85)の部分は、低雑音増幅器の場合と同様、安定化回
路を構成している。
【0108】さて、図11中の高周波増幅器FET1
びFET2 は、対応する入出力側安定化・整合兼バイア
ス回路からゲート電圧、ドレイン電圧が印加するので動
作状態となり、高周波増幅器FET1 は50Ωの伝送線
路660、662を介して入力した高周波信号を増幅
し、50Ωの伝送線路670、コンデンサ675、50
Ωの伝送線路676を介して高周波増幅器FET2 に送
出する。そこで、高周波増幅器FET2 は、更に、増幅
して50Ωの伝送線路686を介して出力する。
【0109】ここで、伝送線路662の出力側は、直列
接続した抵抗663とLC共振回路(コンデンサ66
5、インダクタンス素子664で構成)を、並列接続し
たコンデンサ668、669及び直列接続した抵抗66
6とコンデンサ666を介して接地する様にしてある。
【0110】そこで、上記のLC共振回路は所要周波数
で並列共振するとハイインピーダンス状態となって抵抗
663はオープン状態となり、負性抵抗を減衰させたい
周波数では低インピーダンスを呈するので、図9、図1
0と同様な機能になる。
【0111】図24は、図11中の2つの高周波増幅器
の全ての入出力側にLC並列共振回路を接続した場合の
構成図(a)と、(a)の実装説明図である。図24
(a)において、2つの高周波増幅器の全入出力側に同
一のLC並列共振回路がバイアス回路の中に実装されて
いるので、バイアス回路がLC並列共振回路に実装され
ない図10の構成よりも、増幅器の小型化が図れる。
【0112】なお、図24(a)、(b)共、全ての部
品番号を付加すると見ずらくなるので、LC共振回路の
みの番号を付加してある。また、図24(a)に示す2
段構成の高周波増幅器の動作及びLC共振回路の機能
は、図10、図11の動作説明で詳細に説明してあるの
で省略する。
【0113】以上、本発明により、所要周波数帯域の電
気的特性には影響を与えることなく、帯域外のインピー
ダンスが改善され、負荷安定性の良好な高周波増幅器の
実現が可能となる。
【0114】
【発明の効果】本発明を使用することにより、デバイス
が持つ雑音指数の性能を劣化させることなく、且つ、使
用周波数帯域に影響を与えず、負荷安定性が良好な低雑
音増幅器の実現が可能となる。
【0115】また、安定化回路を整合回路兼バイアス回
路と兼用することにより、低雑音増幅器の小型化が図れ
る。更に、本発明を使用することにより、所要周波数帯
域の電気特性に影響を与えず、負荷安定性の良好な高周
波増幅器の実現が可能となる。
【0116】そして、本発明回路をバイアス回路と兼用
することにより、高周波増幅器の小型化を図ることがで
きる。また、本発明回路の抵抗値を変更することによ
り、所要周波数帯域外の減衰量を可変させることができ
るため、負性抵抗の発生している周波数及び値等に、柔
軟に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の低雑音増幅器要部構成図の一
例(その1)である。
【図2】本発明の実施例の低雑音増幅器要部構成図の一
例(その2)である。
【図3】本発明の実施例の低雑音増幅器要部構成図の一
例(その3)である。
【図4】本発明の実施例の低雑音増幅器要部構成図の一
例(その4)である。
【図5】本発明の実施例の低雑音増幅器要部構成図の一
例(その5)である。
【図6】本発明の実施例の低雑音増幅器要部構成図の一
例(その6)である。
【図7】本発明の実施例の低雑音増幅器要部構成図の一
例(その7)である。
【図8】本発明の実施例の低雑音増幅器要部構成図の一
例(その8)である。
【図9】本発明の実施例の高周波増幅器要部構成図の一
例(その1)である。
【図10】本発明の実施例の高周波増幅器要部構成図の
一例(その2)である。
【図11】本発明の実施例の高周波増幅器要部構成図の
一例(その3)である。
【図12】本発明の実施例の低雑音増幅器要部実装図の
一例(その1)である。
【図13】本発明の実施例の低雑音増幅器要部実装図の
一例(その2)である。
【図14】本発明の実施例の低雑音増幅器要部実装図の
一例(その3)である。
【図15】本発明の実施例の低雑音増幅器要部実装図の
一例(その4)である。
【図16】本発明の実施例の低雑音増幅器要部実装図の
一例(その5)である。
【図17】本発明の実施例の低雑音増幅器要部実装図の
一例(その6)である。
【図18】本発明の実施例の低雑音増幅器要部実装図の
一例(その7)である。
【図19】本発明の実施例の低雑音増幅器要部実装図の
一例(その8)である。
【図20】図1の実施例回路説明図である。
【図21】図20の動作特性説明図である。
【図22】図9の高周波増幅器の出力側にハイパスフィ
ルタを付けた時の動作・実装説明図である。
【図23】図10の高周波増幅器の出力側にも並列共振
回路を付けた時の動作・実装説明図である。
【図24】図11の高周波増幅器の全入出力側に並列共
振回路を付けた時の動作・実装説明図である。
【図25】従来の低雑音増幅器要部構成図の一例(その
1)である。
【図26】従来の低雑音増幅器要部構成図の一例(その
2)である。
【図27】従来の高周波増幅器要部構成図の一例(その
1)である。
【図28】従来の高周波増幅器要部構成図の一例(その
2)である。
【図29】図27、図28に示す高周波増幅器の電気特
性説明図である。
【図30】従来の高周波増幅器要部構成図の一例(その
3)である。
【符号の説明】
41、42、47、54は50Ωの伝送線路 43、55は整合用線路 48、50、51、53は分布定数線路 44、56はインダクタンス素子 45、52、57、59はコンデンサ 46、58は抵抗 75、76、87、88は50Ωの伝送線路 77、89は整合用線路 81、83、84、86は分布定数線路 78、90はインダクタンス素子 79、85、91はコンデンサ 80、82、921 は抵抗 922 はλg /4の先端開放分布定数線路 110、111、122、126は50Ωの伝送線路 112、123は整合用線路 114、116、118、119、121、124は分
布定数線路 113、117、127は抵抗 115、120、125、128はコンデンサ 171、172、179、180は50Ωの伝送線路 173、181は整合用線路 176、178、182は分布定数線路 175、184はλg /4の先端開放となる分布定数線
路 174、183は抵抗 177、183はコンデンサ 604、606、615、617、627は50Ωの伝
送線路 605、607、611、618、619、623は整
合用線路 601、603、608、610、612、614、6
16、620、 622、624、626はコンデンサ 602はインダクタンス素子 600、609、613、621、625は抵抗

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力側伝送線路を介して入力した高周波
    信号を高周波増幅器で増幅した後、出力側伝送線路を介
    して出力する高周波用増幅器において、 上記入出力側伝送線路にそれぞれ接続された入出力側整
    合用線路に、使用周波数で直列共振する直列共振回路
    と、該直列共振回路に並列接続される終端回路を接続す
    る構成にしたことを特徴とする高周波用増幅器。
  2. 【請求項2】 上記終端回路を、 上記高周波増幅器で発生した負性抵抗を減衰させようと
    する周波数において、λg (2n+1)/4(nは0及
    び正の整数)の先端開放となる分布定数線路と、該分布
    定数線路と直列接続する抵抗で構成したことを特徴とす
    る請求項1の高周波用増幅器。
  3. 【請求項3】 上記直列共振回路及び終端回路を、 直列接続された分布定数線路とコンデンサ及び直列接続
    された50Ωの抵抗と上記高周波増幅器で発生した負性
    抵抗を減衰させようとする周波数において短絡状態とな
    るコンデンサで構成したことを特徴とする請求項1の高
    周波用増幅器。
  4. 【請求項4】 上記終端回路が、 請求項2記載の終端回路で構成されたことを特徴とする
    請求項3の高周波用増幅器。
  5. 【請求項5】 上記高周波増幅器の入力側伝送線路及び
    出力側伝送線路のうち、少なくとも、何れか一方の伝送
    線路に、 使用周波数でハイインピーダンスとなり、発生した負性
    抵抗を減衰させようとする周波数においてローインピー
    ダンスとなるハイパスフイルタを、抵抗を介して接続す
    る構成にしたことを特徴とする高周波用増幅器。
  6. 【請求項6】 上記ハイパスフイルタの代わりに、並列
    共振回路を用いたことを特徴とする請求項5の高周波用
    増幅器。
  7. 【請求項7】 上記抵抗の値を変更して、発生した負性
    抵抗を減衰させようとする周波数において減衰量を可変
    できる構成にしたことを特徴とする請求項5、6の高周
    波用増幅器。
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