JPH1123359A - 振動検知システム、侵入検知システムおよび複合検知ケーブル - Google Patents

振動検知システム、侵入検知システムおよび複合検知ケーブル

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JPH1123359A
JPH1123359A JP18237597A JP18237597A JPH1123359A JP H1123359 A JPH1123359 A JP H1123359A JP 18237597 A JP18237597 A JP 18237597A JP 18237597 A JP18237597 A JP 18237597A JP H1123359 A JPH1123359 A JP H1123359A
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政宏 木下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】振動検知ケーブルの出力信号が振動によるもの
か電磁ノイズによるものかを正確に判別できるようにす
る。 【解決手段】振動を電気信号に変換出力する振動検知ケ
ーブル2と、このケーブル2からの出力信号が振動によ
る電気信号であるか電磁ノイズによる電気信号であるか
を判別する演算制御部9とを有し、演算制御部9は、振
動検知ケーブル2の出力信号の包絡線形状から該出力信
号が電磁ノイズによるものか振動によるものかを判別す
る構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動検知システ
ム、侵入検知システムおよび複合検知ケーブルに係り、
より詳しくは、振動検知ケーブルを用いて該ケーブルの
振動を検知する振動検知システム、これを用いた侵入検
知システムおよびこれらシステムに好適に使用し得る複
合検知ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前記振動検知システムにおける振
動検知ケーブルを金網フェンスなどに設置して、このフ
ェンスへの侵入者の侵入行為による振動検知ケーブルの
出力から該侵入行為を検知するようにして前記振動検知
システムを侵入検知システムとして利用したものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】こうした侵入検知シス
テムでは鉄道線路などの高圧電源設備のように電磁ノイ
ズの多い環境下のフェンスなどに振動検知ケーブルを設
置した場合では、振動検知ケーブルから出力される電気
信号には本来の検知すべき振動による電気信号のみなら
ず前記電磁ノイズの影響による電気信号も含まれる可能
性があり、侵入検知を誤まる可能性がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、振動を電気信
号に変換出力する振動検知ケーブルと、前記振動検知ケ
ーブルからの出力信号が振動による電気信号か電磁ノイ
ズによる電気信号であるかを判別する演算制御部とを有
し、前記演算制御部は、振動検知ケーブルの出力信号の
包絡線形状から該出力信号が電磁ノイズによるものか振
動によるものかを判別する構成としたことによって上述
の課題を解決できるようにしている。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の実施
の形態の振動検知システムにおいては、それが設置され
るフェンスとしては鉄道線路の両側に設置されるフェン
スに適用して説明するが、鉄道線路に限定されるもので
はない。また、本発明の実施の形態ではこの振動検知シ
ステムを侵入検知システムに適用して説明するが、この
侵入検知システムに限定されるものではない。
【0006】(実施の形態1)図1を参照して本発明の
実施の形態1について説明すると、鉄道線路の両側に沿
って設置される金網によるフェンス1には、振動検知ケ
ーブル2が結束バンド3で固定されて配備されている。
この振動検知ケーブル2は、終端である一端側は終端ボ
ックス4に収納されることで雨とか紫外線などから保護
され、かつ電磁誘導ノイズの振動検知ケーブル2内への
侵入が防止される。振動検知ケーブル2の終端とは反対
端である他端側は中継ボックス5に収納されており、こ
の中継ボックス5内で該ケーブル2の保護と電磁誘導ノ
イズからの保護とが図られると同時に振動に対して不感
となる不感ケーブル6の一端側と接続されている。不感
ケーブル6はその他端側が信号処理装置7内における演
算制御部9に接続されている。この場合、振動検知ケー
ブル2の他端側と演算制御部9との距離が近いために中
継ボックス7で中継する必要がない場合には不感ケーブ
ル6が省略され振動検知ケーブル2の他端側が演算制御
部9に直接接続されても構わない。信号処理装置7はA
C電源8と、前記演算制御部9と、出力部10とで構成
されている。
【0007】図2を参照して振動検知ケーブル2の構造
とそれによる振動検知の原理について説明すると、この
振動検知ケーブル2は導電性を有する芯線2aと、圧電
部材例えば圧電プラスチックからなる圧電層2bと、導
電性を有するシールド層2cと、絶縁性を有する外部被
覆層2dとから構成されている。振動検知ケーブル6
は、終端である一端側で芯線2aとシールド層2cとが
1メガオーム程度の終端抵抗Rtを介して接続されてい
るとともに、これと反対側の他端側の芯線2aには一端
側が直流電源に接続された1メガオーム程度のプルアッ
プ用の抵抗Rpの他端側が接続されている。
【0008】振動検知ケーブル2はそれに外力が加えら
れて振動すると、圧電層2bがその振動のエネルギを電
気的エネルギに変換して電気信号を発生するから、振動
が無ければプルアップ抵抗Rp他端側の電位は両抵抗R
t,Rpで電源電圧が分圧されてその電源電圧のおよそ
1/2の直流電位であるが、振動によってそのプルアッ
プ抵抗Rp他端側電位が変動することになる。また、振
動検知ケーブル2が切断された場合では、プルアップ抵
抗Rp他端側の電位は電源電圧にまで上昇することにな
る。したがって、この振動検知ケーブル2の他端側が中
継ボックス5内の不感ケーブル6を介して信号処理装置
7の演算制御部9に接続されているので、演算制御部9
は振動検知ケーブル2他端側の電位の変化から振動検知
ケーブル2の振動を検出し、その振動のパターンからフ
ェンス1が侵入行為で振動させられていることを演算
し、出力部10からそれに対応した警報を出力できる。
【0009】図3を参照して演算制御部9について説明
すると、演算制御部9は大きく分けて、振動検知ケーブ
ル2からの信号を受けて侵入かどうかを判断し出力する
判別ブロック11と、AC電源から受けた交流の電気を
直流に変換するAC/DC電源12と、停電時や電源線
を切断するという妨害行為が行われた時に電源をバック
アップするNi―Cd電池13と、通常はAC/DC電
源12の電気を判別ブロック11に供給しつつNi―C
d電池13を充電し、停電時はNi―Cd電池13の電
気を判別ブロック11に供給する充電切換えブロック1
4とからなる。
【0010】判別ブロック11は、不感ケーブル6を介
して振動検知ケーブル2の他端側に接続されたアンプ1
5と、このアンプ15の出力波形の包絡線を検出する包
絡線検出回路16と、この包絡線検出回路16出力レベ
ルをスレッシュレベル(1)で検出するレベル検出回路
17と、包絡線検出回路16出力を微分する微分回路1
8と、微分回路18出力レベルをスレッシュレベル
(2)で検出するレベル検出回路19と、レベル検出回
路19出力を遅延する遅延回路20と、レベル検出回路
17出力と遅延回路20出力とのアンドをとるアンド回
路21とで構成されている。
【0011】充電切換えブロック14は、充電回路22
と、切換え回路23とを備え、通常時は、AC/DC電
源12で生成されたDC電源を切換え回路23で判別ブ
ロック11側に電源を供給すると同時に充電回路22で
電池13を充電しておき、停電とか電源線切断などに際
しては電池13から切換え回路23を介して判別ブロッ
ク11などに電源を供給できるように構成されている。
【0012】動作を図4を参照して説明すると、振動検
知ケーブル2からの信号出力S1A,S2A.S3Aは
アンプ15で図4(A)で示すように増幅されて出力さ
れる。この信号出力S1A,S2A.S3Aそれぞれの
波形について詳しく説明する。新幹線のような鉄道線路
においては公称3万V、1000〜2000A程度の電
流とが与えられこれを通過する車両はインバータ制御と
なっているので、そのインバータ制御の際に連続電磁ノ
イズが発生し、これが振動検知ケーブル2からの信号出
力S1Aとしてアンプ15で増幅されて出力されてく
る。また、車両には変電所から電源が供給されるが、鉄
道線路が長距離にわたる場合ではその電源が低下するの
で、これを防止するために一定区間毎に変電所を配備
し、これら変電所と変電所との中間付近では切り換え遮
断器を配備し、この中間付近を車両が通過する際に、切
り換え遮断器でもって車両に電源を供給する変電所を変
更するようにしている。そのため、この中間付近を車両
が通過する際の切り換え遮断器の動作によってインパル
ス電磁ノイズが発生し、これも振動検知ケーブル2から
の信号出力S2Aとしてアンプ15で増幅されて出力さ
れてくる。そして、振動検知ケーブル2には不法侵入者
がフェンス1をよじ登ったり破壊したりする時に発生す
る本来の機械的振動による信号出力S3Aもアンプ15
で増幅されて出力されてくる。したがって、検知すべき
信号出力S3Aは電磁ノイズに関わる信号出力S1A,
S2Aとは区別することが必要となる。この場合、フェ
ンス1へのよじ登りや破壊行為によって発生する機械振
動は、最初に衝撃的な力が加わってフェンス1が揺れ、
その後フェンス1の自由振動によって減衰していくた
め、大きく見て数十ミリ秒から数秒程度の逆三角形にな
る。一方、インバータ制柳などによる連続電磁ノイズは
全体が紡錘形に近く、電源の入り切りなどによるインパ
ルス電磁ノイズは数ミリ秒程度以下の極めて短時間の信
号である。したがって、これら各信号出力S1A,S2
A.S3Aそれぞれのうち、連続電磁ノイズに関わる信
号出力S1Aの波形においては立ち上がり勾配が、振動
感知するための信号出力S3Aの波形の立ち上がり勾配
と比較して緩やかに立ち上がっている。また、インパル
ス電磁ノイズに関わる信号出力S2Aの波形においては
パルス幅が出力S3Aのパルス幅と比較して短い。本実
施の形態1では、これら各信号出力S1A,S2A.S
3A間の波形の相違に基づいて以下のようにして振動検
知の対象である信号出力S3Aのみを正確に検出できる
ようにしている。
【0013】すなわち、これらの信号出力S1A,S2
A.S3Aの波形を包絡線検出回路16によってプラス
側包絡線だけを取り出したものが図4(B)で示される
信号S1B,S2B,S3Bである。これらS1B,S
2B,S3Bそれぞれをレベル検出回路17によって所
定のスレッシュレベル(1)と比較し、信号レベルが設
定値以上ならばON、それ以下ならばOFFと2値化し
たものが図4(C)で示される信号S1C,S2C,S
3Cのパルス波形である。この図4(C)点の信号S1
C,S2C,S3Cそれぞれのパルス波形は立ち上がり
から立ち下がるまではその継続時間を示している。
【0014】また、図4(B)で示される波形の信号を
微分回路18によって微分したものが図4(D)で示さ
れる波形の信号S1D,S2D,S3Dである。ここで
は短時間のインパルス電磁ノイズに関わる波形の信号S
2Dと、逆三角形の機械振動に関わる波形の信号S3D
とではその最初の立ち上がり部分のところで大きなレベ
ルとなる出力となる。この図4(D)で示される微分に
関わる波形の信号S1D,S2D,S3Dそれぞれを別
のレベル検出回路19によって所定のスレッシュレベル
(2)と比較し、そのレベルが設定値以上ならON、そ
れ以下ならOFFと2値化したものが図4(E)で示さ
れる波形の信号S2E,S3Eである。この信号は、入
力信号が急激に大きくなり出した瞬間を示している。
【0015】図4(E)で示される波形の信号を遅延回
路20によって数+ミリ秒から数百ミリ秒程度遅延させ
たものが図4(F)で示される波形の信号で、最後にア
ンド回路21によって図4(F)で示される波形の信号
と先の図4(C)で示される波形の信号との論理積を取
ったものが図4(G)で示される波形の信号である。結
局、この図4(G)で示される波形の信号は、入力信号
が急激に大きくなり、かつ継続時間が数十ミリ秒から数
百ミリ秒以上の場合、すなわち機械振動が入力したこと
を示す信号となる。したがって、このアンド回路21の
出力信号は連続電磁ノイズとかインパルス電磁ノイズに
関わる信号は除去され、振動感知の対象である信号のみ
が出力され、このアンド回路21の出力信号から振動検
知ケーブル2での振動を確実に検出できる。
【0016】(実施の形態2)図5を参照して本発明の
実施の形態2について説明する。本実施の形態2におい
ては、振動検知ケーブル2の他にノイズ検知ケーブル2
4を用いたものである。本実施の形態2では、金網フェ
ンス1に沿って振動検知ケーブル2とノイズ検知ケーブ
ル24とを平行して水平方向に張り、結束バンド3で金
網フェンス1に固定する。振動検知ケーブル2とノイズ
検知ケーブル24それぞれの終端部は、どちらも雨や紫
外線などからケーブルを保護するため、終端ボックス4
に収めている。また、振動検知ケーブル2およびノイズ
検知ケーブル24と信号処理装置7内における演算制御
部9との間は、振動を検出しない不感ケーブル6で信号
を中継し、振動検知ケーブル2と不感ケーブル6との間
の接続部は、終端部と同様に中継ボックス5で保護して
いるが、金網フェンス1と演算制御部5との距離が近い
場合などは、不感ケーブル6と中継ボックス5とを省略
して、振動検知ケーブル2およびノイズ検知ケーブル2
4を、直接、演算制御部9に接続することもできる。
【0017】図6を参照してノイズ検知ケーブルの構造
とその検知原理について説明すると、ノイズ検知ケーブ
ル24は、導電性を有する芯線24aと、絶縁性を有す
る絶縁層24bと、導電性を有するシールド層24c
と、絶縁性を有する外部被覆層24dとからなる。ノイ
ズ検知ケーブル24は、終端である―端側で芯線24a
とシールド層24cとが1メガオーム程度の終端抵抗R
tを介して接続されているとともに、これと反対側の他
端側の芯線24aには、―端側が直流電源に接続された
1メガオーム程度のプルアップ用の抵抗Rpの他端側が
接続されている。
【0018】ノイズ検知ケーブル24は、それに外力が
加えられて振動しても電気信号は出力しないが、外来の
電磁ノイズについては振動検知ケーブルと同じだけの影
響を受け、プルアップ抵抗Rp他端側の電位は両抵抗R
p・Rtで電源電圧が分圧されてその電源電圧のおよそ
1/2の直流電圧電位を中心として、電磁ノイズによっ
てプルアップ抵抗Rp他端側電位が変動することにな
る。
【0019】図7を参照して演算制御部9について説明
すると、この演算制御部9は大きく分けて、振動検知ケ
ーブル2とノイズ検知ケーブル24それぞれからの信号
を受けて侵入かどうかを判断し出力する判別ブロック2
5と、AC電源から受けた交流の電気を直流に変換する
AC/DC電源12と、停電時や電源線を切断するとい
う妨害行為が行われた時に電源をバックアップするNi
―Cd電池13と、通常はAC/DC電源11の電気を
判別ブロック25に供給しつつNi―Cd電池13を充
電し、停電時はNi―Cd電池13の電気を判別ブロッ
ク25に供給する充電切換えブロック14とからなる。
【0020】判別ブロック25は、振動検知ケーブル2
およびノイズ検知ケーブル24の信号をそれぞれ増幅す
るアンプ26a、26bと、アンプ26a、26bの出
力信号からそれぞれ包絡線波形を作る包格線検出回路2
7a、27bと、包絡線検出回路27a、27bの信号
をそれぞれ所定のスレッシュレベルと比較してレベル検
出を行うレベル検出回路28a、28bと、レベル検出
回路28bの出力論理を反転する反転回路29と、レベ
ル検出回路28aの信号と反転回路29の信号のアンド
条件を出力するアンド回路30とからなる。
【0021】AC/DC電源12とNi―Cd電池13
と充電切換えブロック14は図5と同じなので説明を省
略する。
【0022】図8を参照して動作を説明する。
【0023】振動検知ケーブル2からの出力を増幅する
アンプ26aの出力である図8(H)で示される信号に
は、不法侵入者がフェンスをよじ登ったり破壊したりす
る時に発生する本来の機械的振動の信号以外に、インバ
ータ制御などで発生する連続的な電磁ノイズや、電源を
入り切りした時などに発生する単発のインパルス性の電
磁ノイズが含まれている。これらの信号を包絡線検出回
路27aによってプラス側包絡線だけを取り出したもの
が図8(I)で示される波形の信号であり、これをレベ
ル検出回路28aによって所定のスレッシュレベル
(3)と比較し、信号レベルが設定値以上ならばON、
それ以下ならばOFFと2値化したものが図8(J)で
示される波形の信号である。この図8(J)で示される
波形の信号は入力信号の継続時間を示している。
【0024】また、ノイズ検出ケーブル24からの出力
を増幅するアンプ26bの出力である図8(K)で示さ
れる波形の信号には、機械的振動の信号は含まれず、イ
ンバータ制御などで発生する連続的な電磁ノイズや、電
源を入り切りした時などに発生する単発のインパルス性
の電磁ノイズが含まれている。これらの信号を包絡線検
出回路27bによってプラス側包絡線だけを取り出した
ものが図8(L)で示される波形の信号であり、これを
レベル検出回路28bによってスレッシュレベル(3)
よりも低い所定のスレッシュレベル(4)と比較し、信
号レベルが設定値以上ならばON、それ以下ならばOF
Fと2値化したものが図8(M)で示される波形の信号
である。この図8(M)で示される波形の信号は電磁ノ
イズの継続時間を示し、スレッシュレベルを低く設定し
ているので図8(I)で示される電磁ノイズの継続時間
よりも前後に長くなっている。
【0025】図8(M)で示される波形の信号を反転回
路29によって論理反転し、図8(J)で示される波形
の信号とアンド回路30によって論理積を取ったものが
図8(N)で示される波形の信号である。結局、この図
8(N)で示される波形の信号は、電磁ノイズ以外の成
分、すなわち機械振動が入力したことを示す信号とな
る。
【0026】図9を参照して別方式の演算制御部のブロ
ック構成について説明すると、判別ブロック31は、振
動検知ケーブル2およびノイズ検知ケーブル24それぞ
れからの信号をそれぞれ増幅するアンプ32a、32b
と、アンプ32a、32bの出力の差信号を作る引き算
回路33と、引き算回路33の出力から包絡線波形を作
る包絡線検出回路34と、包絡線検出回路34の出力を
所定のスレッシュレベルと比較してレベル検出を行うレ
ベル検出回路35とからなる。
【0027】図10を参照して図9の判別ブロックの動
作を説明する。
【0028】振動検知ケーブル2からの出力を増幅する
アンプ32aの出力である図10(O)で示される波形
の信号には、不法侵入者がフェンスをよじ登ったり破壊
したりする時に発生する本来の機械的振動の信号以外
に、インバータ制御などで発生する連続的な電磁ノイズ
や、電源を入り切りした時などに発生する単発のインパ
ルス性の電磁ノイズが含まれている。一方、ノイズ検出
ケーブル24からの出力を増幅するアンプ32bの出力
である図10(P)で示される波形の信号には、機械的
振動の信号は含まれず、インバータ制御などで発生する
連続的な電磁ノイズや、電源を入り切りした時などに発
生する単発のインパルス性の電磁ノイズが含まれてい
る。
【0029】図10(O)で示される波形の信号と図1
0(P)で示される波形の信号とを引き算回路33で差
信号にしたものが図10(Q)で示される波形の信号
で、この信号は振動検知ケーブル2に含まれノイズ検出
ケーブル24には含まれない機械振動はそのまま残り、
振動検知ケーブル2とノイズ検知ケーブル24の両方に
共通して含まれる電磁ノイズは大幅に縮小する。従っ
て、図10(Q)で示される波形の信号を包絡線検出回
路34によってプラス側包絡線だけを取り出して図10
(R)で示される波形の波形とし、これをレベル検出回
路35によってスレッシュレベル(5)と比較すること
によって図10(S)で示される波形の信号が得られ
る。結局、この図10(S)で示される波形は、機械振
動が入力したことを示す信号となる。
【0030】以上のような各種方法により、劣悪な電磁
ノイズ環境であっても電磁ノイズの影響を受けることな
く、機械振動のみを正しく検出し、精度良く侵入者検出
を行うことができる。
【0031】なお、上述の実施の形態では振動検知ケー
ブル2とノイズ検知ケーブル24とか別体であったが、
これらは図11で示すように―体化して2芯シールド複
合検知ケーブル34としても構わない。すなわち、この
2芯シールド複合検知ケーブル34は、振動を検出する
ための振動検知部31と、振動検知信号に混入する電磁
ノイズを除去するため、電磁ノイズだけを検出するノイ
ズ検知部32と、絶縁性を有しこれら両検知部を覆う絶
縁被覆層33からなり、ざらに振動検知部31は、芯線
31aと、芯線31aを取り囲む圧電部材例えば圧電プ
ラスチックからなる圧電層31bと、圧電層31bを取
り囲む導電性を有するシールド層31cとから、またノ
イズ検知部32は、導電性を有する芯線32aと、芯線
32aを取り囲む絶縁層32bと、絶縁層32bを取り
囲む導電性を有するシールド層32cとからなる。
【0032】この複合検知ケーブル34を用いると、図
5のようにケーブルを2本施工する場合に比べて作業が
半減し、さらに振動検知部とノイズ検知部が安定して同
じ位置関係にあるため、両検知部が受ける電磁ノイズの
影響も安定し、高い電磁ノイズ除去性能が得られる。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、振動検知
ケーブルの出力信号の包絡線の形状から該出力信号が電
磁ノイズに関わる電気信号であるか振動に関わる電気信
号であるかを判別するから、電磁ノイズの影響なく正確
に該振動検知ケーブルへの振動を検知できる。したがっ
て、これを侵入行為の検知システムに用いた場合では、
その侵入行為を正確かつ誤動作なく検知できるものとな
る。
【0034】また、本発明によれば、この振動検知ケー
ブルと、振動に対しては感度がなく電磁ノイズに対して
は振動検知ケーブルと同等の影響を受けるノイズ検知ケ
ーブルとを、電磁ノイズの影響に関して実質的に同等の
位置に設置したから、両ケーブルの出力の違いから電磁
ノイズに関わる電気信号であるか振動に関わる電気信号
であるかを正確に判別できることにより、侵入行為を誤
動作なく検知できるものとなる。
【0035】また、本発明の複合検知ケーブルによれ
ば、絶縁被覆で―体成形したから、振動検知ケーブルと
ノイズ検知ケーブルとの設置位置が常に―致し、電磁ノ
イズ除去に関しての性能が向上するうえ、振動検知ケー
ブルとノイズ検知ケーブルとを個別に2本組み付ける場
合に比べてケーブルの組み付け作業およびコストを半減
できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る振動検知システムと
しての侵入検知システムの概略構成と、これが配置され
ている金網フェンスの構造とを示す図。
【図2】図1の振動検知ケーブルの構造を示す図。
【図3】図1の演算制御部の内部ブロックを示す図。
【図4】図1の演算制御部の動作説明に供するタイミン
グチャート。
【図5】本発明の実施の形態2に係る振動検知システム
としての侵入検知システムの概略構成と、これが配置さ
れている金網フェンスの構造とを示す図。
【図6】図5のノイズ検知ケーブルの構造を示す図。
【図7】図5の演算制御部の内部ブロックを示す図。
【図8】図5の演算制御部の動作説明に供するタイミン
グチャート。
【図9】本発明の実施の形態3に係る振動検知システム
としての侵入検知システムでの演算制御部の内部ブロッ
クを示す図。
【図10】図9の演算制御部の動作説明に供するタイミ
ングチャート。
【図11】複合検知ケーブルの構造を示す図。
【符号の説明】
1 金網フェンス 2 振動検知ケーブル 9 演算制御部 11 判別ブロック 15 アンプ 16 包絡線検出回路 17 レベル検出回路 18 微分回路 19 レベル検出回路 20 遅延回路 21 アンド回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】振動を電気信号に変換出力する振動検知ケ
    ーブルと、 振動検知ケーブルの出力信号の波形の包絡線形状から該
    出力信号が電磁ノイズによるものか振動によるものかを
    判別する演算制御部と、 を有することを特徴とする振動検知システム。
  2. 【請求項2】前記包絡線の立ち上がり形状で電磁ノイズ
    か振動かを判別することを特徴とする請求項1に記載の
    振動検知システム。
  3. 【請求項3】前記包絡線の継続時間の長短によって電磁
    ノイズか振動かを判別することを特徴とする請求項1に
    記載の振動検知システム。
  4. 【請求項4】振動を電気信号に変換出力する振動検知ケ
    ーブルと、 振動に対しては感度が無く電磁ノイズに対しては前記振
    動検知ケーブルと実質的に同等の特性をもつノイズ検知
    ケーブルと、 前記両ケーブルの出力の相違に基づいて電磁ノイズと振
    動とを判別する演算制御部と、 を有することを待徴とする振動検知システム。
  5. 【請求項5】前記振動検知ケーブルの出力信号が所定の
    スレッシュレベル以上で、かつ前記ノイズ検知ケーブル
    の出力信号が所定のスレッシュレベル以下のときには、
    前記振動検知ケーブルの出力信号が振動によるものと判
    別することを特徴とする請求項4記載の振動検知システ
    ム。
  6. 【請求項6】前記両ケーブルの出力信号の差信号を用い
    て振動と電磁ノイズとの判別をすることを特徴とする請
    求項4記載の振動検知システム。
  7. 【請求項7】前記両ケーブルが、絶縁被覆で―体成形さ
    れたケーブルであることを特徴とする請求項4ないし6
    いずれか記載の振動検知システム。
  8. 【請求項8】前記請求項1ないし7いずれかに記載の振
    動検知システムを用い、前記演算制御部から前記振動検
    知ケーブルの出力信号が振動によるものであると判別す
    るときは、侵入行為があったと検知する侵入検知システ
    ム。
  9. 【請求項9】振動を電気信号に変換出力する振動検知ケ
    ーブルと、振動に対しては感度が無く電磁ノイズに対し
    ては前記振動検知ケーブルと実質的に同等の特性をもつ
    ノイズ検知ケーブルとが絶縁被覆で―体成形されてなる
    ことを特徴とする複合検知ケーブル。
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