JPH11233200A - コネクター - Google Patents

コネクター

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JPH11233200A
JPH11233200A JP3586098A JP3586098A JPH11233200A JP H11233200 A JPH11233200 A JP H11233200A JP 3586098 A JP3586098 A JP 3586098A JP 3586098 A JP3586098 A JP 3586098A JP H11233200 A JPH11233200 A JP H11233200A
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JP
Japan
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resin layer
fiber
metal
connector
housing
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JP3586098A
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English (en)
Inventor
Takeshi Mase
武 間瀬
Masayuki Mizoshita
雅之 溝下
Soichi Ishibashi
壮一 石橋
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量であり、かつ信頼性と耐久性に優れた電
磁波遮蔽性を有するコネクターを提供する。 【解決手段】 金属端子2を保持するハウジング1を電
気絶縁性樹脂層1aとその外周を囲む導電性樹脂層1b
との少なくとも2層の複合層から構成し、導電性樹脂層
1bが重量平均繊維長0.15〜2mmの導電性繊維を
マトリックス樹脂中に1〜50重量%含有し、0.01
〜10Ω・cmの体積固有抵抗値を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は通信機器や電子・電
気機器に使用されるコネクターに関し、さらに詳しくは
軽量で耐久性に富む電磁波遮蔽性に優れたコネクターに
関する。
【0002】
【従来の技術】通信機器や電子・電気機器にはリード線
同士の間、リード線と電気回路との間、電気回路と電気
回路との間などを連結するため多数のコネクターが使用
され。このコネクターは、電気絶縁性樹脂のハウジング
に金属端子を保持させた構造になったものが一般的であ
る。しかし、このコネクターからは電磁波信号が外部へ
漏洩したり、また外部に存在する電磁波ノイズがコネク
ターを介して侵入したりするため、近年これら電磁波信
号の漏洩防止性や電磁波ノイズの侵入防止性などを備え
させることが要求され、いくつかの対策が提案されてい
る。
【0003】例えば、コネクターの外側又は中間部に金
属板製のカバーを設ける提案がある。しかし、この金属
板を使用する対策は、電磁波遮蔽性能は有するものの、
構造が複雑になるため生産コストが大きくなり、かつ金
属板を使用するため重量が大きくなるという欠点があっ
た。上記欠点の対策として、コネクターの外部表面に導
電塗料を塗布する方法、金属メッキ、金属蒸着、金属ス
ッパッターリングを施す方法などの提案がある。しかし
ながら、これらの方法は、いずれも生産準備工程が複雑
なこと、また生産工程を厳重に管理しないと、塗料又は
金属が金属端子に付着して端子間ショートを発生し、コ
ネクター特性を低下させる等の欠点を有していた。ま
た、使用中の摩擦などにより塗膜や金属膜が剥離するた
め、電磁波遮蔽性が劣化したり、剥離片が端子間をショ
ートさせるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の欠点を解消し、軽量であり、かつ信頼性
と耐久性に優れた電磁波遮蔽性を有するコネクターを提
供することにある。
【0005】
【問題を解決するための手段】かかる課題を解決する本
発明のコネクターは、金属端子を保持するハウジングを
電気絶縁性樹脂層とその外周を囲む導電性樹脂層との少
なくとも2層を含む複合層から構成し、前記導電性樹脂
層が重量平均繊維長0.15〜2mmの導電性繊維をマ
トリックス樹脂中に1〜50重量%含有し、体積固有抵
抗値が0.01〜10Ω・cmであることを特徴とする
ものである。
【0006】本発明は、このようにハウジングを電気絶
縁性樹脂層と導電性樹脂層との少なくとも2層の複合層
から構成し、その導電性樹脂層の体積固有抵抗値を特定
範囲に設定したことにより、軽量にしながら必要な電磁
波遮蔽特性を具備させることができる。また、複数の樹
脂層の組合せであるため射出成形によって簡単に成形す
ることができ、その成形中に導電性樹脂を金属端子に付
着させてショートさせたり、また使用中に導電性樹脂層
が剥離して電磁波遮蔽特性を劣化させたりすることがな
い。
【0007】
【発明の実施の形態】図1(A),(B)は、本発明の
コネクターの一例を示し、端子圧入タイプと呼ばれるオ
ス型コネクターである。図1において、1は前面を開口
するように形成された函型のハウジング、2はそのハウ
ジング1の中に複数本保持されたオス型の金属端子であ
る。ハウジング1は複数の積層樹脂層から構成され、そ
の最内層に電気絶縁性樹脂層1aを配置し、その外側を
導電性樹脂層1bが囲むように構成されている。
【0008】ハウジング1は最内側の電気絶縁性樹脂層
1aとその外側を囲む導電性樹脂層1bとの少なくとも
2層から構成されているが、必要に応じて更に外周側に
別の電気絶縁性樹脂層及び/又は導電性樹脂層を積層す
るようにしても差し支えない。金属端子2は、このよう
なハウジング1の最内側の電気絶縁性樹脂層1aに圧入
保持されている。
【0009】上記導電性樹脂層1bは、詳細を後述する
ように0.01〜10Ω・cmの体積固有抵抗値を有
し、この体積固有抵抗値を具備させるために、重量平均
繊維長が0.15〜2mmの導電性繊維がマトリックス
樹脂中に1〜50重量%含有する構成になっている。図
2(A),(B)は、本発明の他の実施形態を示し、仮
係止タイプと呼ばれるコネクターのうちオス型のコネク
ターである。
【0010】図1と同様に、1は函型のハウジングであ
り、2はハウジング1の中に保持されたオス型の金属端
子である。ハウジング1の最内層は電気絶縁性樹脂層1
aで構成され、その外側に導電性樹脂層1bが囲むよう
に積層されている。導電性樹脂層1bは、図1と同様の
体積固有抵抗値を有すると共に、同様の導電性繊維を含
有している。
【0011】金属端子2は、電気絶縁性樹脂層1aに形
成された仮係止部3或いはランスと呼ばれる端子保持機
能を有する部分に保持されている。また、金属端子2に
はワイヤー4が接続されている。図3(A),(B)
は、本発明の更に他の実施形態を示し、仮係止タイプと
呼ばれるコネクターのうちメス型のコネクターである。
【0012】図1と同様に函型のハウジング1は、複数
に積層された樹脂層から構成され、その最内層が電気絶
縁性樹脂層1aで、外側に導電性樹脂層1bが囲むよう
に積層されている。導電性樹脂層1bは、図1と同様の
体積固有抵抗値を有すると共に、同様に導電性繊維を含
有している。金属端子2’はメス型であり、電気絶縁性
樹脂層1aの中心部に形成された仮係止部3或いはラン
スと呼ばれる端子保持機能を有する部分に保持されてい
る。また、金属端子2’にはワイヤー4が接続されてい
る。
【0013】本発明において、金属端子は金属単独で構
成されていてもよく、或いは有機又は無機の成形材料の
表面に、スズ、ニッケル、金等の金属メッキ加工を施し
たものであってもよい。この金属端子にはオス型とメス
型とがある。金属端子はハウジングの中に保持される
が、その最内層に配置した電気絶縁性樹脂層に保持され
るようになっている。
【0014】電気絶縁性樹脂層に形成される金属端子の
保持構造は特に限定されるものではなく、従来から公知
の構造をいずれも使用することができる。例えば、電気
絶縁性樹脂層の一部に金属端子の太さよりも若干細い穴
を形成することによって圧入するようにしてもよく、仮
係止保持部を形成して保持させるようにしてもよく、或
いは両方の構造を使用するようにしてもよい。また、必
要により金属端子の押さえ手段を設けることによって、
端子の引き抜き強さを増大させるようにしてもよい。
【0015】電気絶縁樹脂層の樹脂材料は特に限定され
ず、一般的な樹脂が使用可能である。例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリカーボネー
ト、変性PPO樹脂、ポリアセタール樹脂、ナイロン
6、ナイロン6・6、ナイロン11、ナイロン12、芳
香族系ナイロン、及びこれらナイロンの混合又は共重合
樹脂、PBT樹脂、PET樹脂、PCT樹脂、及びこれ
らの混合又は共重合樹脂、PPS樹脂、及びPPSとオ
レフィン又はポリアミドとの混合樹脂、全芳香族ポリエ
ステル樹脂(液晶樹脂)、PEEK、PES、ポリサル
フォン、ポリアミドイミド樹脂などを挙げることができ
る。また、これら樹脂は単独で使用しても、或いはガラ
ス繊維、ウィスカー、フイラーなどの無機又は有機の充
填材を単独或いは組み合わせて充填して補強、増量、改
質するようにしてもよい。
【0016】ハウジングを構成する積層された樹脂層の
うち、導電性樹脂層はその導電効果により金属端子部分
から漏洩する高周波電磁波を遮蔽すると共に、外部に存
在する高周波電磁波による金属端子への誘導を防止する
作用を有する。また、コネクターの静電気帯電防止作用
も有している。導電性樹脂層はマトリックス樹脂に導電
性繊維を含有させた構成からなる。
【0017】マトリックス樹脂としては、例えばポリエ
チレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリカーボネー
ト、変性PPO樹脂、ポリアセタール樹脂、ナイロン
6、ナイロン6・6、ナイロン11、ナイロン12、芳
香族系ナイロン、及びこれらナイロンの混合又は共重合
樹脂、PBT樹脂、PET樹脂、PCT樹脂、及びこれ
らの混合又は共重合樹脂、PPS樹脂、及びPPSとオ
レフィン又はポリアミドとの混合樹脂、全芳香族ポリエ
ステル樹脂(液晶樹脂)、PEEK、PES、ポリサル
フォン、ポリアミドイミド樹脂を挙げることができる。
【0018】一方、導電性樹脂層に含有される導電性繊
維としては、炭素繊維、金属繊維および金属被覆された
繊維などを使用するのがよい。これら繊維のいずれかを
単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用す
るようにしてもよい。特に炭素繊維又は金属被覆された
炭素繊維が好ましく、かつ直径が3〜15ミクロンのも
のがよい。
【0019】導電性繊維に使用する金属繊維としては、
ステンレススチール繊維、スチール繊維、黄銅繊維、銅
繊維などを使用するとよい。また、金属被覆された繊維
は、被覆前の構成繊維が有機繊維であっても、無機繊維
であってもよい。例えば、ガラス繊維、アラミド繊維、
ナイロン繊維、アクリル繊維などを例示することができ
る。これら構成繊維の直径は、3〜30ミクロン、さら
に好ましくは5〜20ミクロンのものがよい。
【0020】本発明において、ハウジングを構成する導
電性樹脂層は、体積固有抵抗値が0.01〜10Ω・c
m、さらに好ましくは0.04〜0.3Ω・cmの範囲
に設定されるものとする。体積固有抵抗値が0.01Ω
・cmよりも低い場合には、電磁波遮蔽効果は有効であ
るものの、これを実現するための導電材料の制約が大き
く、かつ電磁波遮蔽効果もほぼ飽和状態になるため、コ
スト上からのデメリットが大きくなる。逆に、体積固有
抵抗値が10Ω・cmよりも高くなると、目的の電磁波
遮蔽効果が難しくなる。
【0021】導電性樹脂層の体積固有抵抗値を上記範囲
にするためには、導電性繊維として重量平均繊維長が
0.15〜2mm、より好ましくは0.2mm〜1mm
の範囲のものを使用し、しかもマトリックス樹脂に1〜
50重量%混合することが必要である。導電性繊維の重
量平均繊維長が0.15mmよりも短くては、導電性樹
脂層に有効な電気伝導性を付与することが困難になり、
目的とする電磁波遮蔽性を得ることができない。また、
重量平均繊維長が2mmよりも長い場合は加工性が悪化
し、ハウジングの射出成形が難しくなる。
【0022】本発明において、重量平均繊維長の測定方
法は、以下のような方法によって行う。まず、導電性樹
脂層からマトリックス樹脂部分を除去し、導電性繊維だ
けを取り出すようにする。この樹脂の除去方法は、導電
性繊維にダメージを与えない程度に高温で樹脂を焼きと
ばすようにする方法や、樹脂を溶かす酸や溶剤を用いる
方法などがある。
【0023】取り出した導電性繊維は、顕微鏡により拡
大して、少なくとも300本、望ましくは500本以上
を採取してその長さを単位mmで測定する。次いで、測
定した繊維長の有限数の離散値から、重量平均繊維長を
求めるようにする。(この重量平均繊維長の測定方法に
ついては、例えばD.ハル著書「複合材料入門」(培風
館発行)の第65頁にも詳細が記載されている。この文
献では重量平均繊維長が「重量的平均値1w」と記載さ
れている。)ハウジングを射出成形したとき、その導電
性樹脂層中の導電性繊維の重量平均繊維長を0.15〜
2mmに維持するためには、繊維がペレットの長手方向
に一方向に配列し、ペレットと同じ長さで含まれている
いわゆる長繊維ペレットを使用するとか、連続した繊維
束の周りに熱可塑性樹脂を被覆して所定長さに切断した
コーディドペレットを使用するとか、或いは特開平7−
80834公報に示されるような繊維分布の繊維が分散
したペレットを用いる等して実施することができる。
【0024】射出成形法において、繊維長を前述の範囲
に制御するためには、ペレットに含まれる繊維長、成形
機のスクリュー形状、および成形条件、成形金型の形状
などを考慮して設計する必要がある。射出成形機のスク
リュー形状としては、フライト深さ、スクリューの長さ
(L)/径(D)の比、スクリューの圧縮比などが繊維
長と関係が深く、フライト深さは深い方が、圧縮比は小
さい方が繊維長を長く残存させやすくする。
【0025】成形条件としては、スクリューの回転数、
背圧、射出速度(スクリュー前進速度)などが繊維長に
関係する。特に背圧は計量不良が生じない程度に低くす
る方が繊維長を長くするように残存させやすい。これら
のパラメーターを組み合わせることにより所望の繊維長
を得ることができる。本発明において、導電性樹脂層に
混合させる導電性繊維の含有量は、前述した通り1〜5
0重量%である。この含有量が1重量%よりも少ない
と、体積固有抵抗値を上記範囲にして必要な電気伝導性
を得ることが難しく、そのため目的の電磁波遮蔽性を得
ることができなくなる。また、導電性繊維の含有量が5
0重量%よりも多いと、ハウジングの成形加工が難しく
なる。
【0026】より高い電磁波遮蔽効果を得るためには、
導電性樹脂層に混合する導電性繊維として炭素繊維を使
用することが好ましく、特に金属被覆した炭素繊維を使
用するのがよい。いずれの炭素繊維の場合にも、直径が
3ミクロンから15ミクロンの範囲にある炭素繊維を使
用するのがよい。炭素繊維を金属被覆する場合の被覆部
は、繊維表面の一部だけであっても、全部であってもよ
い。
【0027】金属被覆の手段は金属メッキ、金属蒸着な
どで行うのがよい。被覆金属の種類としては、良好な電
気抵抗が得られ、かつ酸化しにくい耐腐蝕性の点からニ
ッケルが好ましく、特に銅/ニッケル(銅を内層、ニッ
ケルを外層)の2層被覆構造にすることが好ましい。前
述したように、本発明に使用する導電性繊維として、炭
素繊維、金属被覆した炭素繊維、これら2種類の併用は
特に好ましい態様である。炭素繊維は、射出成形などの
成形時に繊維折損が起こらないように抑制するため、高
強度・高伸度タイプのものが好ましい。強度が低い炭素
繊維は脆く、成形時の繊維折損で繊維長が著しく短くな
ってしまう傾向があり、その結果として電磁波遮蔽のた
めに必要な導電性を得ることが難しくなる。
【0028】引張弾性率が300GPaを越える炭素繊
維は、強度が格別高い特殊なものを除くと、破断伸びが
小さいため折損しやすい性質がある。従って、導電性繊
維に使用する炭素繊維としては、引張強度が3500M
Pa以上、引張弾性率が300GPa以下、破断伸度が
1.4%以上の少なくとも一つ、好ましくは全ての特性
を満たす炭素繊維がよい。特に、PAN系炭素繊維が好
ましい。
【0029】なお、本発明に使用される導電性樹脂層に
は、前述したマトリックス樹脂および導電性繊維のほ
か、材料の燃焼特性を改善させる難燃剤、耐熱性、耐候
性等を改善させる添加剤、導電性樹脂層の補強、増量、
改質を図るようにするガラス繊維、ウィスカー、フィラ
ー等の無機又は有機の充填材を単独或いは組合せて添加
するようにしてもよい。
【0030】上述した本発明のコネクターは、通信機器
や電子・電気機器用のコネクターとして広く使用するこ
とができる。例えば、自動車用ワイヤーハーネス、ドラ
イブコンピューター、自動車、航空機、船舶に搭載され
る電子機器に用いられるコネクター、自動車メーターパ
ネル周辺に使用されるコネクター、パーソナルコンピュ
ーター、プリンター、記録用ディスク、FAX、コピー
機、或いはビデオカメラ、電子写真機、携帯電話機、C
D、DVDなどの電子映像機器等の内部接続、機器相互
の接続等に有効に用いることができる。
【0031】
【実施例】 実施例 電気絶縁性樹脂層として厚さ2mmのナイロン6樹脂層
を、導電性樹脂層として、重量平均繊維長0.42mm
の炭素繊維を30重量%含有し、体積固有抵抗値が0.
2Ω・cmとなる厚さ1.4mmのナイロン6樹脂層を
形成するように射出成形してハウジングを成形したの
ち、そのハウジングに金属端子を圧入して、図1
(A),(B)の構成からなるコネクターを製作した。
【0032】このコネクターの端子に100MHzおよ
び300Hzの信号を導入し、コネクター外側近くに設
けた受信アンテナで信号電磁波の強度を測定した結果、
漏洩電磁波の信号電磁波との強度比は50dbであり、
電磁波遮蔽効果として十分なレベルであった。さらに上
記コネクターの表面に#100番のサンドペーパを当
て、100回往復運動の摩擦を与えたのち、上記と同じ
電磁波遮蔽効果を測定した。しかし、コネクターの電磁
波遮蔽性能は摩擦を与える前とほとんど変わらない高性
能を示した。
【0033】比較例 上記実施例のコネクターにおいて、導電性樹脂層以外は
全く同一構造で電気絶縁性樹脂層だけを有し、導電性樹
脂層の代わりにニッケルの金属メッキを施したコネクタ
ーを製作した。このコネクターを使用し、上記実施例と
同じ電磁波遮蔽効果を測定したが、金属端子がメッキ金
属でショートしていたため測定不能であった。
【0034】次に、上記ショート障害を取り除いたの
ち、ハウジングの金属メッキ表面に#100番のサンド
ペーパを当て、100回往復運動の摩擦を与えたのち、
上記と同じ電磁波遮蔽効果を測定した。その結果、漏洩
電磁波の信号電磁波との強度比は20dbであり、上記
実施例のコネクターに比べて電磁波遮蔽効果が劣ってい
た。
【0035】
【発明の効果】上述したように本発明のコネクターによ
れば、ハウジングを電気絶縁性樹脂層と導電性樹脂層と
の少なくとも2層の複合層から構成し、その導電性樹脂
層の体積固有抵抗値を特定範囲に設定したことにより、
軽量にしながら必要な電磁波遮蔽特性を具備させること
ができる。また、複数の樹脂層の組合せであるため射出
成形によって簡単に成形することができ、その成形中に
導電性樹脂を金属端子に付着させてショートさせたり、
また使用中に導電性樹脂層が剥離して電磁波遮蔽特性を
劣化させたりすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコネクターの一例を示し、(A)は縦
断面図、(B)は図(A)のA−A矢視断面図である。
【図2】本発明のコネクターの他の実施の形態を示し、
(A)は縦断面図、(B)は図(A)のB−B矢視断面
図である。
【図3】本発明のコネクターの更に他の実施形態を示
し、(A)は縦断面図、(B)は図(A)のC−C矢視
断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 1a 電気絶縁性樹脂層 1b 導電性樹脂層 2,2’金属端子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属端子を保持するハウジングを電気絶
    縁性樹脂層とその外周を囲む導電性樹脂層との少なくと
    も2層を含む複合層から構成し、前記導電性樹脂層が重
    量平均繊維長0.15〜2mmの導電性繊維をマトリッ
    クス樹脂中に1〜50重量%含有し、体積固有抵抗値が
    0.01〜10Ω・cmであるコネクター。
  2. 【請求項2】 前記導電性繊維が炭素繊維、金属繊維お
    よび金属被覆された繊維のいずれか1種又は2種以上の
    混合からなる請求項1に記載のコネクター。
  3. 【請求項3】 前記炭素繊維の直径が3〜15ミクロン
    である請求項2に記載のコネクター。
  4. 【請求項4】 前記金属被覆された繊維の構成繊維が、
    炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維お
    よびアクリル繊維のいずれかである請求項2に記載のコ
    ネクター。
  5. 【請求項5】 前記金属被覆された繊維の直径が3〜3
    0ミクロンである請求項2又は4に記載のコネクター。
  6. 【請求項6】 前記金属被覆が金属メッキ又は金属蒸着
    である請求項2、4又は5に記載のコネクター。
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