JPH11230936A - キャピラリーカラムへのゲル充填装置 - Google Patents
キャピラリーカラムへのゲル充填装置Info
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- JPH11230936A JPH11230936A JP10051491A JP5149198A JPH11230936A JP H11230936 A JPH11230936 A JP H11230936A JP 10051491 A JP10051491 A JP 10051491A JP 5149198 A JP5149198 A JP 5149198A JP H11230936 A JPH11230936 A JP H11230936A
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Abstract
ピラリーカラムへゲルを簡便に充填できるようにする。 【解決手段】 チャンバ3内部を減圧することによって
ゲル充填を行なう場合、検出側ゲル容器29aにゲル溶
液を蓄えておく。キャピラリーカラムの検出側の先端が
検出側ゲル容器29aに入ったゲル溶液に浸かるよう
に、検出側カセットホルダを検出側カセットホルダ固定
手段7に固定する。試料注入側カセットホルダをアクリ
ル板3aにクランプ11によって固定し、クランプ11
を締め付けることによってシリコーンスポンジ13に押
し当て、アクリル板3aに密着固定してチャンバ3内を
密閉する。ポンプ19によりチャンバ3内部を減圧して
キャピラリーカラム内部を減圧し、全てのキャピラリー
カラムの検出側の先端から同時にゲル溶液を吸い込む。
Description
電気泳動装置において使用される複数本のキャピラリー
カラムに試料が電気泳動する媒体となるゲルを充填する
ためのゲル充填装置に関するものである。
チド、糖などを分離分析するために使用されており、特
に、DNAの塩基配列の解析には重要な役割を果たして
いる。人ゲノムのような長大な塩基配列をもつDNAの
塩基配列決定には、高感度で、高速で、かつ大処理能力
をもった電気泳動装置が必要となる。その1つの方法と
して、平板状のスラブゲルを用いたものに代わってゲル
を充填したキャピラリーカラムを複数本配列したマルチ
キャピラリー電気泳動装置が提案されている。キャピラ
リーカラムは、スラブゲルに比べて、試料の取扱いや注
入が容易であるだけでなく、高速に泳動させて高感度で
検出できる。つまり、スラブゲルで高電圧を印加すれ
ば、ジュール熱の影響によりバンドが広がったり、温度
勾配が生じるなどの問題が生じるが、キャピラリーカラ
ムではそのような問題は少なく、高電圧を印加して高速
泳動をさせても、バンドの広がりが少なく高感度検出が
できるのである。
側では二次元的に配列され、検出側では平面上に一列に
配列された状態で電気泳動装置に装着される。その複数
本のキャピラリーカラムは、操作性の観点から、カセッ
トホルダによって配列が固定されたキャピラリーカセッ
トとすることが検討されている。キャピラリー電気泳動
装置の初期のものは1本のキャピラリーカラムを用いる
ものである。その場合にはキャピラリーカラムへのゲル
の充填方法として、キャピラリーカラムの一端を容器内
のゲル溶液に浸し、その容器を密閉してその容器内を加
圧することによりゲルをキャピラリーカラムに押し込ん
で充填している。他の方法として、キャピラリーカラム
の一端をゲル溶液に浸し、キャピラリーカラムの他端を
減圧してゲルをキャピラリーカラムに吸引することによ
り充填することも行なわれている。
気泳動においては、複数本のキャピラリーカラムを扱う
ため、試料注入側では試料注入の際にキャピラリーカラ
ム端面を揃える必要があり、検出側では検出を行なう際
のキャピラリー皮膜除去部を揃えて扱う必要があること
から、試料注入側、検出側ともに所定の配置関係になる
ようにカセットホルダによって配列が固定されたキャピ
ラリーカセットとすることが望ましい。そして、キャピ
ラリーカセットとした状態でキャピラリーカラムの1本
ずつにゲルを充填することは非常に手間がかかり、ま
た、現実的には不可能である。そこで、キャピラリーカ
セットを単位としてそれに含まれる全てのキャピラリー
カラムにゲル充填を簡便に行なえるようにすることが望
まれている。そこで、本発明はそのようなキャピラリー
カセットに含まれる全てのキャピラリーカラムへゲルを
簡便に充填できるようにする装置を提供することを目的
とするものである。
ラリー電気泳動装置に装着される複数のキャピラリーカ
ラムの試料注入側の端部がカセットホルダの保持部材を
貫通して2次元的に配列されその保持部材との間に気密
を保って固定されたキャピラリーカセットのキャピラリ
ーカラムにゲルを充填するための装置である。キャピラ
リーカラムへのゲル充填は吸引又は加圧のいずれによっ
ても行なうことができる。ゲル充填の際、それぞれのキ
ャピラリーカラムを1本ずつシールして吸引又は加圧を
行なうのではなく、キャピラリーカラムを気密を保って
固定しているカセットホルダにより、そのキャピラリー
カセットの全てのキャピラリーカラムをシールし、同時
にゲル充填を行なうようにする。
発明は上面に開口が設けられ、その開口にはキャピラリ
ーカラムの試料注入側の端部を内側に入れてカセットホ
ルダによりその開口を密閉する密閉手段が設けられ、さ
らに排気口及び大気への開放口が設けられたチヤンバ
と、ゲル溶液を収容し、キャピラリーカラムの試料注入
側とは反対側の端部が浸されるゲル容器と、チヤンバの
排気口に設けられた排気手段と、開放口に設けられた開
閉弁とを備えている。吸引によりゲル充填を行なう場
合、キャピラリーカセットの全てのキャピラリーカラム
の検出側(試料注入側とは反対側)の先端をゲル容器に
入ったゲルに浸し、チャンバの開口をキャピラリーカセ
ットのカセットホルダで密閉し、排気手段によりチャン
バ内を減圧してキャピラリーカラムにゲル溶液を吸入す
る。
は、本発明は上面に開口が設けられ、その開口にはキャ
ピラリーカラムの試料注入側の端部を内側に入れてカセ
ットホルダによりその開口を密閉する密閉手段が設けら
れ、内部にはその開口がカセットホルダにより密閉され
た状態でキャピラリーカラムの試料注入側の端部が浸さ
れる位置にゲル溶液を収容し、さらに加圧口及び大気へ
の開放口が設けられたチヤンバと、チヤンバの加圧口に
設けられた加圧手段と、開放口に設けられた開閉弁とを
備えている。加圧によってゲル充填を行なう場合、チヤ
ンバ内にゲル溶液を入れ、そのゲル溶液に試料注入側の
キャピラリーカラムの先端を浸してカセットホルダによ
りチャンバの開口を密閉し、加圧手段によりチャンバ内
を加圧してキャピラリーカラムにゲルを圧入する。
には流量を調節する流量調節弁が設けられていることが
好ましい。キャピラリーカラムへのゲル充填後、チャン
バ内の圧力は大気に開放されるが、この時、チャンバ内
が復圧するスピードをその流量調節弁により調整するこ
とができる。また、チャンバ内の減圧又は加圧の度合い
が大きいときはキャピラリーカラムに充填されたゲルに
空気が混入することがあるが、その場合にはその流量調
節弁により減圧又は加圧の度合いを調整することができ
る。加圧によってゲル充填を行なう方式の場合、チャン
バ内にゲル溶液を直接入れてもよいが、チャンバ内に着
脱可能な容器を設け、その容器にゲル溶液を収容するよ
うにすれば、チャンバの保守の面で好ましい。
略斜視図を図1に示す。キャピラリーカセット2は複数
本のキャピラリーカラム102が配列され、カセットホ
ルダ4、6により固定されてキャピラリーアレイを構成
したものであり、そのキャピラリーアレイの一端2aが
試料注入側となってカセットホルダ4により二次元的に
配列されて固定されており、試料注入後に泳動用のリザ
ーバ62のバッファ液と接触する。そのキャピラリーア
レイの終端2bはキャピラリーカラム102が一列に配
列されており、先端でリザーバ56のバッファ液と接触
する。キャピラリーアレイの終端側にはキャピラリーカ
ラム102が一列に配列されてカセットホルダ6により
支持されている被検出部2cが設けられている。キャピ
ラリーカラム102は破損から守るために皮膜により被
覆されている。泳動してきた試料を検出するのに蛍光検
出法が用いられる場合、その被覆が蛍光を発するもので
あるときは、被検出部2cではその皮膜を除去してお
く。キャピラリーカラム102として、無蛍光材質の被
膜により被覆されているものを使用すれば、被検出部2
cでもキャピラリーカラムの102の被膜は除去する必
要がない。キャピラリーカセット2には多数のキャピラ
リーカラム、例えば384本のキャピラリーカラムが配
列されている。各キャピラリーカラム102には異なる
試料がそれぞれ注入され、同時に電気泳動がなされる。
るための励起光源8として、例えばアルゴンガスレーザ
装置が設けられている。10は励起・受光光学系であ
り、被検出部2cのキャピラリーカラム102に励起光
のビームを照射し、試料からの蛍光を検出するものであ
り、走査機構(図示略)により、被検出部2cでのキャ
ピラリーカセットの配列面に平行で泳動方向に直交する
走査方向に走査される。励起光源8からの励起光ビーム
が励起・受光光学系10の走査によってもずれないよう
にするために、ここでは一例として励起光源8からのレ
ーザビームがカップラーにより結合された光ファイバ9
を経て励起・受光光学系10に導かれている。
が入れられ、キャピラリーアレイの下端2aがそのバッ
ファ液に浸され、そのバッファ液を通してキャピラリー
カセット2の下端2aのキャピラリー端に泳動用電圧が
印加される。上側のリザーバ56のバッファ液には上側
電極54が浸されて接触し、下側のリザーバ62のバッ
ファ液には下側電極58が浸されて接触し、両電極5
4,58には高圧電源60から泳動電圧が印加される。
その電源電圧は例えば30kVで、電流容量は10〜3
0mAである。泳動される試料はタンパク質試料や、蛍
光物質で標識されたDNAフラグメント試料などであ
る。
填装置に装着されるキャピラリーカセットの一例の概略
構成図を示す。図2は正面図、図3は左側面図、図4は
上面図である。図1と同一の役割をする部分には同一符
号を付す。試料注入側のカセットホルダ4は、皮膜を有
し、外径300μm、内径100μmの石英ガラスキャ
ピラリーカラム102を2次元的に配列するための樹脂
製のホルダ板4a、4bの間に、キャピラリーカラム1
02を挟持して固定する厚さ5mmのシリコーンゴム製
のゴム板14が挾み込まれ、固定ネジ4cにより一体化
されたものである。ホルダ板4a,4bには、試料導入
に使用する384穴マイクロプレートの各穴の位置に対
応して、384個のキャピラリーカラム102を通す穴
が4.5mmピッチの16×24の2次元に設けられて
いる。それらのホルダ板4a,4bの穴はキャピラリー
カラム102の外径よりも大きく設定されている。キャ
ピラリーカラム102は両ホルダ板4a、4b及びその
間に挾まれたゴム板14を貫通し、ゴム板14の穴内に
ゴムの弾性により挟持されることによりカセットホルダ
4との間に気密を保って固定されている。ホルダ板4a
の一端にはキャリア取付け具20が設けられている。
面上に並べられたキャピラリーカラム102を下側から
はホルダ板6aにより、上側からは厚さ2mmのシリコ
ーンゴム製のゴム板16により挾むことによって固定し
ている。ゴム板16によりキャピラリーカラム102を
ホルダ板6aに押しつけて固定するために、キャピラリ
ーカラム102の配列の両側部でゴム板16をホルダ板
6aに固定するホルダ板6bが設けられている。
ピラリーカラム102を一列に並べると、密着させて並
べても幅が約12cmとなるため、ゴム板16は両端部
を固定すると中央部で外側に向かって湾曲し、そのため
カセットホルダ6の中央付近でゴム板16がキャピラリ
ーカラム102を保持する力が弱くなる。そこで、ゴム
板16がホルダ板6bによりホルダ板6aに固定されて
いる両端部間でゴム板16がホルダ板6aから離れる方
向に浮き上がらないように、ホルダ板6bの内側(ゴム
板16との対向側)にはキャピラリーカラム102の配
列方向に延びる2本の溝17aが設けられ、その溝17
aにはゴム板16をホルダ板6aの方向に押すクランプ
バー18bが数個所、例えば両側にそれぞれ3か所ずつ
の合計6ヵ所の位置に嵌め込まれ、各クランプバー18
bにはホルダ板6bに螺合してホルダ板6bの外側に突
出したクランプねじ18aが設けられている。そのクラ
ンプねじ18aを調節することにより、ゴム板16を介
してキャピラリーカラム102を押しつける締め付け力
を調節できるようになっている。
0mmであり、インジェクション端から約400mmの
位置に被検出部2cが設けられている。被検出部2cに
検出用ウィンドウを形成するために、ホルダ板6a、6
b及びゴム板16にはキャピラリーカラム102の配列
方向に沿った長穴17bがそれぞれ開けられ、長穴17
bの重なった部分が被検出部2cとなっている。電気泳
動の際の信号検出は、その長穴17bを通して行なわれ
る。また、本発明によるゲル充填装置には、後述のよう
に、カセットホルダ4を案内するガイド棒30aと、カ
セットホルダ4を固定する固定手段11が設けられてお
り、カセットホルダ4にはそのガイド棒30aが通るガ
イド穴30aと、その固定手段11と係合するように4
隅の厚さが外方向に向かって薄くなるように傾斜した固
定部4dが設けられている。
一実施例の概略構成図を図5、図6及び図7に示す。図
5は密閉手段部及び固定手段部を一部切り欠いて示す正
面図、図6はポンプ手段収納ボックスの上部及びその内
部に設置されるタイマーユニットを一部を切り欠いて示
す平面図、図7はポンプ手段収納ボックスを一部切り欠
いて示す図6のA−A線位置での断面図である。基板1
上に、図2、図3及び図4に示す試料注入側カセットホ
ルダ4が固定されて密閉空間を作るチャンバ3と、その
チャンバ3内を加圧又は減圧するポンプ手段を内部に備
えるポンプ手段収納ボックス5と、検出側カセットホル
ダ固定手段7と、検出側ゲル容器固定手段29と、が備
えられている。
の厚さ10mm、170mm角のアクリル板3a、3
c、及び側部を閉じるための外形165mm、内径14
5mmのアクリルパイプ3bから構成されている。アク
リルパイプ3bの両断面とアクリル板3a、3cとの間
はシリコーンゴムパッキンを挾んでシールされている。
アクリル板3aには80mm×115mmの角穴の開口
13が設けられており、ここに試料注入側カセットホル
ダ4が装着される。この角穴開口13の周りには溝が掘
られ、その溝には環状で断面が円形のシリコーンスポン
ジ13aが篏め込まれている。シリコーンスポンジ13
はアクリル板3aの表面より約半分が出ており、アクリ
ル板3aと試料注入側カセットホルダ4との間をシール
する。アクリル板3a上には試料注入側カセットホルダ
4をアクリル板3aに固定するための4個のクランプ1
1が備えられており、試料注入側カセットホルダ4の4
隅の固定部4dと係合し、このクランプ11を締めつけ
ることにより、カセットホルダ4がスポンジ13に押し
つけられてチャンバ3の空間を密閉する。
2つのジョイントが設けられており、一方のジョイント
15には、チャンバ3内を加圧又は減圧するポンプ19
が接続されている。他方のジョイントには、ニードルバ
ルブ17を介して加圧又は減圧されたチャンバ3内の圧
力を大気圧に開放する電磁弁21が接続されており、そ
の復圧スピードはニードルバルブ17により調整され
る。
9及び電磁弁21の他に、ポンプ19の作動時間を制御
するタイマ23a、電磁弁21の作動時間を制御するタ
イマ23bが収納されている。検出側ゲル容器固定手段
29には、検出側からゲル溶液を吸入する際にそのゲル
溶液を蓄えておく検出側ゲル容器9aが備えられてい
る。ゲル溶液には例えば5%T、5%Cのポリアクリル
アミド溶液を使用する。
図2、図3及び図4に示す384本のキャピラリーカラ
ム102を備えたキャピラリーカセットを用いた。38
4本のキャピラリーカラム102の試料注入側は、試料
注入側カセットホルダ4によって市販のマイクロプレー
トに合わせて4.5mmピッチの16×24の二次元に
配列されて気密性よく固定され、その検出側は、検出側
カセットホルダ6によって平面状に一列に密着して固定
されている。
ル充填を行なう場合、検出側ゲル容器29aにゲル溶液
を蓄えておく。キャピラリーカラム102の検出側の先
端が検出側ゲル容器29aに入ったゲル溶液に浸かるよ
うに、検出側カセットホルダ6を検出側カセットホルダ
固定手段7に固定する。試料注入側カセットホルダ4の
4隅の固定部4dをアクリル板3a上に設けられた4個
のクランプ11によって固定し、クランプ11を締め付
けることによって試料注入側カセットホルダ4をシリコ
ーンスポンジ13aに押し当て、アクリル板3aに密着
固定する。ポンプ19によりチャンバ3内部を減圧して
キャピラリーカラム102内部を減圧し、検出側の先端
からゲル溶液を吸い込む。キャピラリーカラム102に
ゲル溶液が充填され、試料注入側からあふれ出す過剰量
のゲル溶液は、図示しない容器をチャンバ3内部に備え
て受けることが好ましい。
ル充填を行なう場合、ゲル溶液を蓄えた図示しない容器
をチャンバ3内部に備え、容器29aは空にしておく。
試料注入側カセットホルダ4の4隅の固定部4dをアク
リル板3a上に設けられた4個のクランプ11によって
固定したとき、そのゲル容器に試料注入側の全てのキャ
ピラリーカラムの先端が浸かるように、カセットホルダ
4から突出するキャピラリーカラムの長さ、及びゲル容
器を収容した容器の高さを調整しておく。検出側カセッ
トホルダ6は検出側カセットホルダ固定手段7に固定す
る。この場合も、試料注入側カセットホルダ4は、クラ
ンプ11を締め付けることによってシリコーンスポンジ
13に押し当てられ、アクリル板3aに密着固定され、
試料注入側カセットホルダ4、アクリル板3a、3b及
びアクリルパイプ3bで囲まれるチャンバ3内部の空間
が密閉される。ポンプ19によりチャンバ3内部を加圧
し、その圧力によってゲル溶液をキャピラリーカラム内
部に押し込む。キャピラリーカラム102にゲル溶液が
充填され、検出側からあふれ出す過剰量のゲル溶液は、
検出側ゲル容器29aによって受ける。
ャピラリーカラム102にゲル溶液が充填される時間を
見計らって、ポンプ19及び電磁弁21の作動時間を予
めタイマ23a及び23bによって設定しておく。ゲル
溶液の充填がRUNボタンにより開始されると、ポンプ
19が作動を始め、チャンバ3内部は減圧又は加圧され
る。タイマ23aに設定した時間だけ減圧又は加圧を続
け、所定の時間でポンプ19は停止する。ポンプ19が
停止してもチャンバ3内部は減圧又は加圧されたままな
ので、タイマ23bに設定された時間が経過すると電磁
弁21が開き、ニードルバルブ17を介してチャンバ3
内部の圧力は大気に開放される。この時、チャンバ3内
部が復圧するスピードはニードルバルブ17により調整
されている。チャンバ3内部の減圧・加圧は、ジョイン
ト15に接続されている配管をポンプ19の排気ポート
と吸気ポートのどちらに接続するかによって選択するこ
とができる。
大きいために、キャピラリーカラムに充填されたゲルに
空気が混入するのを防ぐために、減圧又は加圧の度合い
を制御することが好ましい。この制御は、タイマ23a
によりポンプ19が作動しているときにも電磁弁21を
開いておき、ニードルバルブ17に備えられたしぼりに
より行なうことができる。その場合、タイマ23aの設
定時間が経過すると電磁弁21は一旦閉まり、タイマ2
3bに設定された時間経過後、再び開いてチャンバ3内
部を大気開放する。
填するゲル溶液が流動ゲルなど粘性の高いものであり高
圧を発生する必要がある場合には、圧力発生源を外部と
し、例えば高圧ボンベや真空ポンプに接続することが好
ましい。高圧ボンベを使用する際には、新たな電磁弁を
設けてタイマーにより制御し、ボンベ内の圧縮ガスをチ
ャンバ内に導入することが好ましい。実施例では減圧・
排気の切り換えを可能にするためにダイアフラムポンプ
を使用したが、吸引のみ又は排気のみのポンプを用いて
もよい。
されるキャピラリーアレイを構成する複数本のキャピラ
リーカラムにゲル溶液を充填するとき、それぞれのキャ
ピラリーカラムを直接密着固定するのではなく、複数本
のキャピラリーカラムを気密性よく固定した試料注入側
カセットホルダを用いて密着手段にシールしてゲルの充
填を行なうので、複数本のキャピラリーカラムのゲル充
填を同時に行なうことができる。また、簡便な装着と、
装着した際の気密性を両立することができる。複数本の
キャピラリーカラムへのゲル溶液の充填を同時に行なう
ことができるため、マルチキャピラリー電気泳動の複数
試料の泳動を同時に行なうことによる処理能力の向上と
いう最大のメリットをその前処理であるゲル作成のプロ
セスで損なうことがない。
カセットを装着するマルチキャピラリー電気泳動装置の
一例の概略斜視図である。
カセットの一例の正面図である。
の概略構成を一部切り欠いて示す正面図である。
る。
線位置での断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 マルチキャピラリー電気泳動装置に装着
される複数のキャピラリーカラムに試料が電気泳動する
媒体となるゲルを充填するためのゲル充填装置であっ
て、 それらのキャピラリーカラムは、その試料注入側の端部
がカセットホルダの保持部材を貫通して2次元的に配列
され、その保持部材との間に気密を保って固定されてキ
ャピラリーカセットを構成しており、 このゲル充填装置は、上面に開口が設けられ、その開口
には前記キャピラリーカラムの試料注入側の端部を内側
に入れて前記カセットホルダによりその開口を密閉する
密閉手段が設けられ、さらに排気口及び大気への開放口
が設けられたチヤンバと、 ゲル溶液を収容し、前記キャピラリーカラムの試料注入
側とは反対側の端部が浸されるゲル容器と、 前記チヤンバの排気口に設けられた排気手段と、 前記開放口に設けられた開閉弁と、を備えたことを特徴
とするゲル充填装置。 - 【請求項2】 マルチキャピラリー電気泳動装置に装着
される複数のキャピラリーカラムに試料が電気泳動する
媒体となるゲルを充填するためのゲル充填装置であっ
て、 それらのキャピラリーカラムは、その試料注入側の端部
がカセットホルダの保持部材を貫通して2次元的に配列
され、その保持部材との間に気密を保って固定されてキ
ャピラリーカセットを構成しており、 このゲル充填装置は、上面に開口が設けられ、その開口
には前記キャピラリーカラムの試料注入側の端部を内側
に入れて前記カセットホルダによりその開口を密閉する
密閉手段が設けられ、内部には前記開口が前記カセット
ホルダにより密閉された状態で前記キャピラリーカラム
の試料注入側の端部が浸される位置にゲル溶液を収容
し、さらに加圧口及び大気への開放口が設けられたチヤ
ンバと、 前記チヤンバの加圧口に設けられた加圧手段と、 前記開放口に設けられた開閉弁と、を備えたことを特徴
とするゲル充填装置。 - 【請求項3】 前記開放口と前記開閉弁との間には流量
を調節する流量調節弁が設けられている請求項1又は2
に記載のゲル充填装置。
Priority Applications (6)
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Applications Claiming Priority (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP2006258823A (ja) * | 2006-05-15 | 2006-09-28 | Hitachi Ltd | キャピラリ電気泳動分析装置のキャピラリ |
US7223326B2 (en) | 1999-10-29 | 2007-05-29 | Hitachi, Ltd. | Capillary electrophoresis system |
JP2012002585A (ja) * | 2010-06-15 | 2012-01-05 | Hitachi High-Technologies Corp | 電気泳動媒体用容器、電気泳動装置及びその駆動方法 |
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JP6053231B2 (ja) * | 2013-09-12 | 2016-12-27 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 電気泳動媒体容器および電気泳動装置 |
CN108152331A (zh) * | 2018-02-11 | 2018-06-12 | 浙江师范大学 | 介电弹性体圆台式拉伸发电试验装置 |
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1998
- 1998-02-16 JP JP05149198A patent/JP3967816B2/ja not_active Expired - Fee Related
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