JPH11229842A - 4サイクルエンジンの潤滑装置 - Google Patents
4サイクルエンジンの潤滑装置Info
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- JPH11229842A JPH11229842A JP5293598A JP5293598A JPH11229842A JP H11229842 A JPH11229842 A JP H11229842A JP 5293598 A JP5293598 A JP 5293598A JP 5293598 A JP5293598 A JP 5293598A JP H11229842 A JPH11229842 A JP H11229842A
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- lubricating oil
- lubricant
- engine
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- chamber
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- Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 エンジンの如何なる運転姿勢においても、ま
た寒冷時等の冷態始動時において潤滑油が高粘度の状態
においても支障なくエンジン各部を潤滑でき、エンジン
の摺動あるいは転動部材の潤滑不足によるスカッフィン
グ、焼付き等の事故の発生を防止した4サイクルエンジ
ンの潤滑装置を提供する。 【解決手段】 エンジンに直結駆動される潤滑油ポンプ
を備えた4サイクルエンジンの潤滑装置において、前記
潤滑油ポンプの吐出口と動弁室内のカム軸内部とを接続
する第1の潤滑油供給路と、潤滑油をカム軸内からミス
ト状にして前記動弁室内に噴出させる手段と、動弁室と
クランク室とを接続する第2の潤滑油供給路と、該第2
の潤滑油供給路に設けられて該クランク室の減圧時に開
き昇圧時に閉じる第1のチェック弁と、前記クランク室
と潤滑油タンクとを接続する潤滑油戻り路と、該戻り路
に設けられて、該クランク室の昇圧時に開き、減圧時に
閉じる第2のチェック弁とを備える。
た寒冷時等の冷態始動時において潤滑油が高粘度の状態
においても支障なくエンジン各部を潤滑でき、エンジン
の摺動あるいは転動部材の潤滑不足によるスカッフィン
グ、焼付き等の事故の発生を防止した4サイクルエンジ
ンの潤滑装置を提供する。 【解決手段】 エンジンに直結駆動される潤滑油ポンプ
を備えた4サイクルエンジンの潤滑装置において、前記
潤滑油ポンプの吐出口と動弁室内のカム軸内部とを接続
する第1の潤滑油供給路と、潤滑油をカム軸内からミス
ト状にして前記動弁室内に噴出させる手段と、動弁室と
クランク室とを接続する第2の潤滑油供給路と、該第2
の潤滑油供給路に設けられて該クランク室の減圧時に開
き昇圧時に閉じる第1のチェック弁と、前記クランク室
と潤滑油タンクとを接続する潤滑油戻り路と、該戻り路
に設けられて、該クランク室の昇圧時に開き、減圧時に
閉じる第2のチェック弁とを備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4サイクルエンジ
ンにおいて、傾斜・横転等、如何なるエンジン姿勢にな
っても支障なく潤滑性能を維持できる潤滑装置に関す
る。
ンにおいて、傾斜・横転等、如何なるエンジン姿勢にな
っても支障なく潤滑性能を維持できる潤滑装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ハンドヘルド型携帯エンジンとし
ては、傾斜・横転等、如何なるエンジン姿勢においても
良好な潤滑性能を維持できる2サイクルエンジンが用い
られている。しかしながら、前記ハンドヘルド型エンジ
ンとして、近年、エンジンの排ガス浄化の見地から、排
ガス性能の良好な4サイクルエンジンを用いることが要
求されてきており、かかるハンドヘルド型4サイクルエ
ンジンとして幾つかの技術が提案されている。その1つ
として特開平8−260926号の発明がある。
ては、傾斜・横転等、如何なるエンジン姿勢においても
良好な潤滑性能を維持できる2サイクルエンジンが用い
られている。しかしながら、前記ハンドヘルド型エンジ
ンとして、近年、エンジンの排ガス浄化の見地から、排
ガス性能の良好な4サイクルエンジンを用いることが要
求されてきており、かかるハンドヘルド型4サイクルエ
ンジンとして幾つかの技術が提案されている。その1つ
として特開平8−260926号の発明がある。
【0003】この発明においては、クランク室を形成す
るクランクケースに、該クランク室を囲む断面馬蹄形の
油溜室を形成し、前記両室間にクランク室から油溜室へ
潤滑油またはオイルミストを輸送する第1送油手段を設
けるとともに、油溜室と動弁室とを連通し、該動弁室お
よび前記クランク室間に動弁室からクランク室へ潤滑油
またはオイルミストを輸送する第2送油手段を設け、潤
滑油またはオイルミストをクランク室から油溜室、動弁
室を経てクランク室へと至る循環サイクルを循環させる
ことにより如何なるエンジン姿勢でもエンジン各部を潤
滑することができるように構成されている。
るクランクケースに、該クランク室を囲む断面馬蹄形の
油溜室を形成し、前記両室間にクランク室から油溜室へ
潤滑油またはオイルミストを輸送する第1送油手段を設
けるとともに、油溜室と動弁室とを連通し、該動弁室お
よび前記クランク室間に動弁室からクランク室へ潤滑油
またはオイルミストを輸送する第2送油手段を設け、潤
滑油またはオイルミストをクランク室から油溜室、動弁
室を経てクランク室へと至る循環サイクルを循環させる
ことにより如何なるエンジン姿勢でもエンジン各部を潤
滑することができるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来技術にあっては、エンジンを冷態始動する際、始動
直後で外気温度が低い条件下においては、潤滑油の粘度
が高いため、該潤滑油の前記循環サイクル時間が大幅に
遅れ、殊に潤滑油をミスト化させて循環させる場合はエ
ンジン各部が暖まるまで前記循環不可能となる。
従来技術にあっては、エンジンを冷態始動する際、始動
直後で外気温度が低い条件下においては、潤滑油の粘度
が高いため、該潤滑油の前記循環サイクル時間が大幅に
遅れ、殊に潤滑油をミスト化させて循環させる場合はエ
ンジン各部が暖まるまで前記循環不可能となる。
【0005】このため、エンジンの冷態状態時に該エン
ジンにより駆動される作業機が実作業に入り、エンジン
を高速回転にすると、前記のような潤滑作用不充分のた
めエンジン各部の摺動部分において潤滑油不足によるス
カッフィングや焼付きの発生をみる。
ジンにより駆動される作業機が実作業に入り、エンジン
を高速回転にすると、前記のような潤滑作用不充分のた
めエンジン各部の摺動部分において潤滑油不足によるス
カッフィングや焼付きの発生をみる。
【0006】本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、エ
ンジンの如何なる運転姿勢においても、また寒冷時等の
冷態始動時において潤滑油が高粘度状態においても、支
障なくエンジン各部を潤滑でき、エンジンの摺動あるい
は転動部材の潤滑不足によるスカッフィング・焼き付き
等の事故の発生を防止した4サイクルエンジンの潤滑装
置を提供することを目的とする。
ンジンの如何なる運転姿勢においても、また寒冷時等の
冷態始動時において潤滑油が高粘度状態においても、支
障なくエンジン各部を潤滑でき、エンジンの摺動あるい
は転動部材の潤滑不足によるスカッフィング・焼き付き
等の事故の発生を防止した4サイクルエンジンの潤滑装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、その第1発明として、エンジンに直結駆動
される潤滑油ポンプを備えた4サイクルエンジンにおい
て、前記潤滑油ポンプの吐出口と動弁室内のカム軸内部
とを接続する第1の潤滑油供給路と、該カム軸と設けら
れて、潤滑油をミスト状にして前記動弁室内に噴出する
噴出手段と、前記動弁室とクランク室とを接続する第2
の潤滑油供給路と、該第2の潤滑油供給路のクランク室
入口に設けられて該クランク室の減圧時に開き昇圧時に
閉じる第1のチェック弁と、前記クランク室の底部と潤
滑油タンクとを接続する潤滑油戻り路と、該戻り路のク
ランク室出口に設けられて、該クランク室の昇圧時に開
き、減圧時に閉じる第2のチェック弁とを備えたことを
特徴とする4サイクルエンジンの潤滑装置と提案する。
決するため、その第1発明として、エンジンに直結駆動
される潤滑油ポンプを備えた4サイクルエンジンにおい
て、前記潤滑油ポンプの吐出口と動弁室内のカム軸内部
とを接続する第1の潤滑油供給路と、該カム軸と設けら
れて、潤滑油をミスト状にして前記動弁室内に噴出する
噴出手段と、前記動弁室とクランク室とを接続する第2
の潤滑油供給路と、該第2の潤滑油供給路のクランク室
入口に設けられて該クランク室の減圧時に開き昇圧時に
閉じる第1のチェック弁と、前記クランク室の底部と潤
滑油タンクとを接続する潤滑油戻り路と、該戻り路のク
ランク室出口に設けられて、該クランク室の昇圧時に開
き、減圧時に閉じる第2のチェック弁とを備えたことを
特徴とする4サイクルエンジンの潤滑装置と提案する。
【0008】かかる発明によれば、エンジンに直結駆動
される潤滑油ポンプによって潤滑油タンクから吸引し、
第1の潤滑油供給路に圧送された潤滑油は、噴出手段に
よりオイルミストとなって動弁室内の動弁装置の各部材
を潤滑後、第2の潤滑油供給路を経て第1のチェック弁
の開弁によりクランク室内に吸引されて、ピストンとシ
リンダブロック面との摺動部、クランク軸のクランクピ
ン軸受部等を万遍なく潤滑した後、第2のチェック弁の
開弁により、潤滑油戻り路を通って潤滑油タンクに戻さ
れる。
される潤滑油ポンプによって潤滑油タンクから吸引し、
第1の潤滑油供給路に圧送された潤滑油は、噴出手段に
よりオイルミストとなって動弁室内の動弁装置の各部材
を潤滑後、第2の潤滑油供給路を経て第1のチェック弁
の開弁によりクランク室内に吸引されて、ピストンとシ
リンダブロック面との摺動部、クランク軸のクランクピ
ン軸受部等を万遍なく潤滑した後、第2のチェック弁の
開弁により、潤滑油戻り路を通って潤滑油タンクに戻さ
れる。
【0009】従って、かかる発明によればエンジンのク
ランク軸直結の潤滑油ポンプにより、潤滑油を動弁室に
送ってミスト状化し、動弁装置の各部材を潤滑した後、
クランク室に導入して該クランク室内の各摺動・転動部
を潤滑して、潤滑油タンクに戻すように構成されている
ので、如何なるエンジン姿勢の許においても、また外気
温が低く潤滑油の粘度が高い状態にあるときでも、エン
ジンの起動と同時に、潤滑油をミスト状にしてエンジン
各部を万遍なく潤滑することができる。
ランク軸直結の潤滑油ポンプにより、潤滑油を動弁室に
送ってミスト状化し、動弁装置の各部材を潤滑した後、
クランク室に導入して該クランク室内の各摺動・転動部
を潤滑して、潤滑油タンクに戻すように構成されている
ので、如何なるエンジン姿勢の許においても、また外気
温が低く潤滑油の粘度が高い状態にあるときでも、エン
ジンの起動と同時に、潤滑油をミスト状にしてエンジン
各部を万遍なく潤滑することができる。
【0010】また第2発明は、前記第1発明に加えて、
前記動弁室と大気との間に、該動弁室内の圧力が大気圧
以下のときに開く第3のチェック弁を設けてなる。
前記動弁室と大気との間に、該動弁室内の圧力が大気圧
以下のときに開く第3のチェック弁を設けてなる。
【0011】かかる発明によれば、動弁室と大気との間
に第3のチェック弁を設けたことにより、如何なる運転
条件下においても動弁室内が大気圧に保持され、エンジ
ン内部のブリーズ作用をなすことができる。
に第3のチェック弁を設けたことにより、如何なる運転
条件下においても動弁室内が大気圧に保持され、エンジ
ン内部のブリーズ作用をなすことができる。
【0012】
【発明の実施形態】以下、図面を参照して本発明の好適
な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施形
態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その
相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、この
発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明
例にすぎない。
な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施形
態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その
相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、この
発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明
例にすぎない。
【0013】図1は本発明の実施形態に係る4サイクル
エンジンのクランク軸心線に沿う断面図、図2はクラン
ク軸心線に直角でシリンダ中心線沿う断面図、図3は潤
滑油ポンプ及び潤滑油タンクの要部断面図、図4は図3
のA−A線断面図である。
エンジンのクランク軸心線に沿う断面図、図2はクラン
ク軸心線に直角でシリンダ中心線沿う断面図、図3は潤
滑油ポンプ及び潤滑油タンクの要部断面図、図4は図3
のA−A線断面図である。
【0014】図1〜図2において、1はエンジンであり
その左右側面に気化器2及びマフラ3が夫々取付けら
れ、該気化器2にはエアクリーナ4が取付けられてい
る。7はクランク軸、9はピストン、8は該ピストン9
とクランク軸7とを連結するコネクチングロッド、10
はシリンダヘッド一体型のシリンダブロック、11はク
ランクケース、23はヘッドカバー、5は該クランクケ
ース11内に形成されたクランク室、12はリコイルス
タータ、13はリコイルスタータプーリである。
その左右側面に気化器2及びマフラ3が夫々取付けら
れ、該気化器2にはエアクリーナ4が取付けられてい
る。7はクランク軸、9はピストン、8は該ピストン9
とクランク軸7とを連結するコネクチングロッド、10
はシリンダヘッド一体型のシリンダブロック、11はク
ランクケース、23はヘッドカバー、5は該クランクケ
ース11内に形成されたクランク室、12はリコイルス
タータ、13はリコイルスタータプーリである。
【0015】前記シリンダブロック10の頂壁には前記
気化器2及びマフラ3にそれぞれ連通する吸気通路6及
び排気通路19が形成されるとともに、前記吸気通路6
及び排気通路19を夫々開閉する吸気弁20及び排気弁
21が設けられている。前記気化器2はクランク室5の
圧力脈動を利用して燃料タンク(不図示)から燃料を汲
み上げるダイヤフラムポンプを備えており、如何なるエ
ンジン姿勢でも前記吸気通路6に燃料と空気との混合気
を供給できるようになっている。
気化器2及びマフラ3にそれぞれ連通する吸気通路6及
び排気通路19が形成されるとともに、前記吸気通路6
及び排気通路19を夫々開閉する吸気弁20及び排気弁
21が設けられている。前記気化器2はクランク室5の
圧力脈動を利用して燃料タンク(不図示)から燃料を汲
み上げるダイヤフラムポンプを備えており、如何なるエ
ンジン姿勢でも前記吸気通路6に燃料と空気との混合気
を供給できるようになっている。
【0016】前記クランク軸7の一端には冷却ファン1
6及びこれと一体構造をなすフライホイールマグネト1
7が取付けられるとともに、該フライホイールマグネト
17とクランクケース11の側壁との間に駆動タイミン
グギヤ18が取付けられている。
6及びこれと一体構造をなすフライホイールマグネト1
7が取付けられるとともに、該フライホイールマグネト
17とクランクケース11の側壁との間に駆動タイミン
グギヤ18が取付けられている。
【0017】14はウォームで、前記クランク軸7の前
記冷却ファン16とは反対側の端部の、クランクケース
11の側壁とリコイルスタータプーリ13との間に直結
されている。15は定量吐出型の潤滑油ポンプで、前記
ウォーム14に後述するウォームホイール132を介し
て連結され、クランク軸7に直結駆動されるようになっ
ている。22は前記吸気弁20及び排気弁21を駆動す
る動弁装置で、前記シリンダブロック10の頭部と前記
ヘッドカバー23とで形成される動弁室24内に配設さ
れている。
記冷却ファン16とは反対側の端部の、クランクケース
11の側壁とリコイルスタータプーリ13との間に直結
されている。15は定量吐出型の潤滑油ポンプで、前記
ウォーム14に後述するウォームホイール132を介し
て連結され、クランク軸7に直結駆動されるようになっ
ている。22は前記吸気弁20及び排気弁21を駆動す
る動弁装置で、前記シリンダブロック10の頭部と前記
ヘッドカバー23とで形成される動弁室24内に配設さ
れている。
【0018】25はカム軸で、その一端には被動タイミ
ングギア26が取付けられ、該タイミングギア26はタ
イミングベルト27を介して前記クランク軸7に取付け
られた駆動タイミングギア18から1/2の減速比で駆
動されるようになっている。また、前記カム軸25の内
部には潤滑油供給通路28が設けられている。該潤滑油
供給通路28の一端は前記潤滑油ポンプ15のオイル出
口と前記動弁室24とを接続する潤滑油供給通路29に
連通されるとともに、他端は動弁室24内に開口する複
数の噴出口30に連通されている。
ングギア26が取付けられ、該タイミングギア26はタ
イミングベルト27を介して前記クランク軸7に取付け
られた駆動タイミングギア18から1/2の減速比で駆
動されるようになっている。また、前記カム軸25の内
部には潤滑油供給通路28が設けられている。該潤滑油
供給通路28の一端は前記潤滑油ポンプ15のオイル出
口と前記動弁室24とを接続する潤滑油供給通路29に
連通されるとともに、他端は動弁室24内に開口する複
数の噴出口30に連通されている。
【0019】前記動弁装置22は、前記カム軸25に一
体で設けられている吸・排気カム31・32と、該吸・
排気カム31・32にそれぞれ一端が連接されるロッカ
ーアーム33、34と、該ロッカーアーム33、34の
他端に当接されて前記吸・排気弁20、21をそれぞれ
閉弁方向へ付勢する弁ばね35、36からなっており、
前記ピストン9の吸気行程時に吸気弁20を開き、排気
行程時に排気弁21を開くようになっている。また、ヘ
ッドカバー23には、一端が前記動弁室24内に開口さ
れ、多端が前記エアクリーナ4内に開口されるブリーザ
管44が設けられ、該ブリーザ管44の動弁室24側に
は該動弁室24の減圧時に開くチェック弁45が設けら
れている。
体で設けられている吸・排気カム31・32と、該吸・
排気カム31・32にそれぞれ一端が連接されるロッカ
ーアーム33、34と、該ロッカーアーム33、34の
他端に当接されて前記吸・排気弁20、21をそれぞれ
閉弁方向へ付勢する弁ばね35、36からなっており、
前記ピストン9の吸気行程時に吸気弁20を開き、排気
行程時に排気弁21を開くようになっている。また、ヘ
ッドカバー23には、一端が前記動弁室24内に開口さ
れ、多端が前記エアクリーナ4内に開口されるブリーザ
管44が設けられ、該ブリーザ管44の動弁室24側に
は該動弁室24の減圧時に開くチェック弁45が設けら
れている。
【0020】37は前記動弁室24とクランク室5とを
連通する潤滑油供給通路であり、該潤滑油供給通路37
のクランク室5側には、クランク室5の減圧時に開き、
昇圧時に閉じるチェック弁38が設けられている。39
は潤滑油タンクである。72は該潤滑油タンク39に設
けられたチェック弁で、潤滑油タンク39内が負圧のと
き開となる。40は前記潤滑油タンク39と前記潤滑油
ポンプ15の吸入口とを接続する潤滑油供給通路、41
は前記潤滑油ポンプ15から潤滑油タンク39に接続さ
れる潤滑油戻り通路である。42はクランク室5の下部
の油通路から導出されて前記潤滑油戻り通路41に合流
される潤滑油戻り通路であり、該潤滑油戻り通路42の
クランク室5側には、該クランク室5の昇圧時に開き、
減圧時に閉じるチェック弁43が設けられている。
連通する潤滑油供給通路であり、該潤滑油供給通路37
のクランク室5側には、クランク室5の減圧時に開き、
昇圧時に閉じるチェック弁38が設けられている。39
は潤滑油タンクである。72は該潤滑油タンク39に設
けられたチェック弁で、潤滑油タンク39内が負圧のと
き開となる。40は前記潤滑油タンク39と前記潤滑油
ポンプ15の吸入口とを接続する潤滑油供給通路、41
は前記潤滑油ポンプ15から潤滑油タンク39に接続さ
れる潤滑油戻り通路である。42はクランク室5の下部
の油通路から導出されて前記潤滑油戻り通路41に合流
される潤滑油戻り通路であり、該潤滑油戻り通路42の
クランク室5側には、該クランク室5の昇圧時に開き、
減圧時に閉じるチェック弁43が設けられている。
【0021】次に前記潤滑油ポンプ15及び潤滑油タン
ク39の詳細につき図3により説明する。図3におい
て、122は前記潤滑油ポンプ15を収容する隔室を設
けるための間隔部材であり、この間隔部材122に前記
リコイルスタータ12のカバー(固定部)が取り付けら
れている。前記クランクケース11とリコイルスタータ
12との間の隔室に設置された前記潤滑油ポンプ15
は、ポンプ本体133と、端部にカム131aが形成さ
れるとともに、ウォームホイール132が固設されたプ
ランジャ131と、滑りピン135と、前記ポンプ本体
133に固設されたピン134等により構成されてい
る。前記プランジャ131は、前記ポンプ本体133の
貫通孔に回転自在かつ軸方向移動自由に挿入され、前記
プランジャ131がウォームホイール132を介してク
ランク軸7のウォーム14によって駆動されて4回転す
ると、これに同期して端部のカム131aとピン134
との作用でプランジャ131が軸方向に往復するように
なっている。
ク39の詳細につき図3により説明する。図3におい
て、122は前記潤滑油ポンプ15を収容する隔室を設
けるための間隔部材であり、この間隔部材122に前記
リコイルスタータ12のカバー(固定部)が取り付けら
れている。前記クランクケース11とリコイルスタータ
12との間の隔室に設置された前記潤滑油ポンプ15
は、ポンプ本体133と、端部にカム131aが形成さ
れるとともに、ウォームホイール132が固設されたプ
ランジャ131と、滑りピン135と、前記ポンプ本体
133に固設されたピン134等により構成されてい
る。前記プランジャ131は、前記ポンプ本体133の
貫通孔に回転自在かつ軸方向移動自由に挿入され、前記
プランジャ131がウォームホイール132を介してク
ランク軸7のウォーム14によって駆動されて4回転す
ると、これに同期して端部のカム131aとピン134
との作用でプランジャ131が軸方向に往復するように
なっている。
【0022】次にかかる潤滑油ポンプ15の作動を説明
すると、前記プランジャ131の軸線と直角に穿けられ
た孔131bが、本体133のオイル吸い込み側(オイ
ル配管40側)に合致したとき、プランジャ131は該
プランジャ131と滑りピン135との間に配置されて
いるばね73の弾力により、吸込み側(ウォームホイー
ル132側)に移動し、オイルは図4に示される本体1
33に穿けられた孔133aを通って、オイル溜まり1
33bのピン135の端部側に溜められる。また、前記
プランジャ131の孔131bが、本体133のオイル
圧出し側、つまり潤滑油供給通路29側に合致したと
き、プランジャ131はピン134とカム131aの作
用によりオイル圧出し側に移動する。これにより、ピン
135の端部に溜められたオイルは直接に、オイル溜ま
り133bに溜められたオイルは孔133aを通って潤
滑油供給通路29に押し出され、カム軸25内の潤滑油
供給通路28へ圧送される。前記潤滑油供給通路29の
ポンプ出口への接続部には絞り孔61が設けられ、該絞
り孔61によりオイルの流量を制限し、余分なオイルは
潤滑油戻り通路41により潤滑油タンク39へ戻され
る。かかるプランジャ式の潤滑油ポンプ15は潤滑油供
給圧を充分に高くすることができるので、潤滑油の供給
を確実にすることができる。
すると、前記プランジャ131の軸線と直角に穿けられ
た孔131bが、本体133のオイル吸い込み側(オイ
ル配管40側)に合致したとき、プランジャ131は該
プランジャ131と滑りピン135との間に配置されて
いるばね73の弾力により、吸込み側(ウォームホイー
ル132側)に移動し、オイルは図4に示される本体1
33に穿けられた孔133aを通って、オイル溜まり1
33bのピン135の端部側に溜められる。また、前記
プランジャ131の孔131bが、本体133のオイル
圧出し側、つまり潤滑油供給通路29側に合致したと
き、プランジャ131はピン134とカム131aの作
用によりオイル圧出し側に移動する。これにより、ピン
135の端部に溜められたオイルは直接に、オイル溜ま
り133bに溜められたオイルは孔133aを通って潤
滑油供給通路29に押し出され、カム軸25内の潤滑油
供給通路28へ圧送される。前記潤滑油供給通路29の
ポンプ出口への接続部には絞り孔61が設けられ、該絞
り孔61によりオイルの流量を制限し、余分なオイルは
潤滑油戻り通路41により潤滑油タンク39へ戻され
る。かかるプランジャ式の潤滑油ポンプ15は潤滑油供
給圧を充分に高くすることができるので、潤滑油の供給
を確実にすることができる。
【0023】かかる構成からなる4サイクルエンジンに
おいて、リコイルスタータ12により該エンジン1を起
動させると、クランク軸7の回転と同時にクランク軸7
にウォーム14及びウォームホイール132を介して直
結された潤滑油ポンプ15が作動し、該ポンプ15は潤
滑油タンク39のチェック弁72を開き該タンク39内
の潤滑油を潤滑油供給通路40を介して該ポンプ15内
に吸引し、前記動弁室24に接続する潤滑油供給通路2
9に圧送する。尚、前記潤滑油ポンプ15における余剰
の潤滑油は、潤滑油戻し通路41から潤滑油タンク39
に戻される。前記潤滑油供給通路29内に圧送された潤
滑油は、動弁室24内でクランク軸7の1/2回転に減
速されて回転するカム軸25内に穿設されている潤滑油
供給通路28内に導入され、噴出口30からオイルミス
ト状となって動弁室24内に飛散せしめられて動弁装置
22を潤滑する。
おいて、リコイルスタータ12により該エンジン1を起
動させると、クランク軸7の回転と同時にクランク軸7
にウォーム14及びウォームホイール132を介して直
結された潤滑油ポンプ15が作動し、該ポンプ15は潤
滑油タンク39のチェック弁72を開き該タンク39内
の潤滑油を潤滑油供給通路40を介して該ポンプ15内
に吸引し、前記動弁室24に接続する潤滑油供給通路2
9に圧送する。尚、前記潤滑油ポンプ15における余剰
の潤滑油は、潤滑油戻し通路41から潤滑油タンク39
に戻される。前記潤滑油供給通路29内に圧送された潤
滑油は、動弁室24内でクランク軸7の1/2回転に減
速されて回転するカム軸25内に穿設されている潤滑油
供給通路28内に導入され、噴出口30からオイルミス
ト状となって動弁室24内に飛散せしめられて動弁装置
22を潤滑する。
【0024】前記のようにして、動弁室24内に飛散し
たオイルミストは、ピストン9の上昇に伴なうクランク
室5の減圧時にチェック弁38が開となると、潤滑油供
給通路37を通ってクランク室5内に吸引され、ピスト
ン9とシリンダブロック10との摺動部、クランク軸7
のクランクピン軸受部等を潤滑する。そして、ピストン
9の下降によってクランク室5内が昇圧されるとチェッ
ク弁43が開き、前記のようなオイルミストとなって潤
滑作用を行なった後、クランク室5の底部に溜まったオ
イルは潤滑油戻り通路42を通って潤滑油タンク39に
戻される。一方、動弁室24内が大気圧以下になるとブ
リーザ管44用のチェック弁45が開くことにより、前
記動弁室24内は常時大気圧に保持される。
たオイルミストは、ピストン9の上昇に伴なうクランク
室5の減圧時にチェック弁38が開となると、潤滑油供
給通路37を通ってクランク室5内に吸引され、ピスト
ン9とシリンダブロック10との摺動部、クランク軸7
のクランクピン軸受部等を潤滑する。そして、ピストン
9の下降によってクランク室5内が昇圧されるとチェッ
ク弁43が開き、前記のようなオイルミストとなって潤
滑作用を行なった後、クランク室5の底部に溜まったオ
イルは潤滑油戻り通路42を通って潤滑油タンク39に
戻される。一方、動弁室24内が大気圧以下になるとブ
リーザ管44用のチェック弁45が開くことにより、前
記動弁室24内は常時大気圧に保持される。
【0025】以上のように、かかる実施形態によれば、
エンジンに直結駆動される潤滑油ポンプ15によって潤
滑油タンク39から吸引し、潤滑油供給通路29に圧送
された潤滑油は、オイルミストととなって動弁室24内
の動弁装置22を潤滑後、クランク室5内に吸引されて
ピストン9とシリンダブロック10内面との摺動部、ク
ランク軸7のクランクピン軸受部等を万遍なく潤滑した
後、戻り通路42を通って潤滑油タンク39に戻され
る。
エンジンに直結駆動される潤滑油ポンプ15によって潤
滑油タンク39から吸引し、潤滑油供給通路29に圧送
された潤滑油は、オイルミストととなって動弁室24内
の動弁装置22を潤滑後、クランク室5内に吸引されて
ピストン9とシリンダブロック10内面との摺動部、ク
ランク軸7のクランクピン軸受部等を万遍なく潤滑した
後、戻り通路42を通って潤滑油タンク39に戻され
る。
【0026】従って、かかる実施形態によれば、エンジ
ンのクランク軸直結の潤滑油ポンプ15により、潤滑油
を動弁室24に送って動弁装置22の各部材を潤滑した
後、クランク室5に導入してクランク室5内の各摺動・
転動部を潤滑して潤滑油タンク39に戻すように構成さ
れているので、如何なるエンジン姿勢のもとにおいて
も、また外気温が低く潤滑油の粘度が高い状態にあると
きでも、エンジンの起動と同時に、潤滑油をミスト状に
してエンジン各部を万遍なく潤滑することができる。
ンのクランク軸直結の潤滑油ポンプ15により、潤滑油
を動弁室24に送って動弁装置22の各部材を潤滑した
後、クランク室5に導入してクランク室5内の各摺動・
転動部を潤滑して潤滑油タンク39に戻すように構成さ
れているので、如何なるエンジン姿勢のもとにおいて
も、また外気温が低く潤滑油の粘度が高い状態にあると
きでも、エンジンの起動と同時に、潤滑油をミスト状に
してエンジン各部を万遍なく潤滑することができる。
【0027】また、動弁室24と大気との間にチェック
弁45を設けたことにより、如何なる運転条件下におい
てもエンジン内部のブリーズ作用をなすことができる。
弁45を設けたことにより、如何なる運転条件下におい
てもエンジン内部のブリーズ作用をなすことができる。
【0028】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、エン
ジンのクランク軸直結の潤滑油ポンプにより、潤滑油を
動弁室に送ってミスト状化し、動弁装置の各部材を潤滑
した後、クランク室に導入して該クランク室内の各摺動
・転動部を潤滑して潤滑油タンクに戻すように構成され
ているので、如何なるエンジン姿勢のもとにおいても、
また該気温が低く潤滑油の粘度が高い状態にあるときで
もエンジンの起動と同時に、潤滑油をミスト状にしてエ
ンジン各部を万遍なく潤滑することができる。これによ
り冷態始動時等における潤滑不足によるエンジン部材の
スカッフィングや焼付きの発生を防止することができ
る。また、請求項2記載のように構成すれば、動弁室と
大気との間に第3のチェック弁を設けたことにより、如
何なる運転条件下においても、動弁室内が大気圧に保持
され、エンジン内部のブリーズ作用をなすことができ
る。
ジンのクランク軸直結の潤滑油ポンプにより、潤滑油を
動弁室に送ってミスト状化し、動弁装置の各部材を潤滑
した後、クランク室に導入して該クランク室内の各摺動
・転動部を潤滑して潤滑油タンクに戻すように構成され
ているので、如何なるエンジン姿勢のもとにおいても、
また該気温が低く潤滑油の粘度が高い状態にあるときで
もエンジンの起動と同時に、潤滑油をミスト状にしてエ
ンジン各部を万遍なく潤滑することができる。これによ
り冷態始動時等における潤滑不足によるエンジン部材の
スカッフィングや焼付きの発生を防止することができ
る。また、請求項2記載のように構成すれば、動弁室と
大気との間に第3のチェック弁を設けたことにより、如
何なる運転条件下においても、動弁室内が大気圧に保持
され、エンジン内部のブリーズ作用をなすことができ
る。
【図1】本発明の実施形態に係る4サイクルエンジンの
潤滑装置を示すクランク軸心線に沿う断面図である。
潤滑装置を示すクランク軸心線に沿う断面図である。
【図2】上記実施形態におけるクランク軸心線に直角方
向でシリンダ中心線に沿う断面図である。
向でシリンダ中心線に沿う断面図である。
【図3】上記実施形態おける潤滑油ポンプ及び潤滑油タ
ンクの要部断面図である。
ンクの要部断面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
1 エンジン 5 クランク室 7 クランク軸 15 潤滑油ポンプ 22 動弁装置 24 動弁室 25 カム軸 28,29,37,40 潤滑油供給通路 38,43,45,72 チェック弁 39 潤滑油タンク 41 潤滑油戻り通路
Claims (2)
- 【請求項1】 エンジンに直結駆動される潤滑油ポンプ
を備えた4サイクルエンジンにおいて、 前記潤滑油ポンプの吐出口と動弁室内のカム軸内部とを
接続する第1の潤滑油供給路と、 該カム軸と設けられて、潤滑油をミスト状にして前記動
弁室内に噴出する噴出手段と、前記動弁室とクランク室
とを接続する第2の潤滑油供給路と、 該第2の潤滑油供給路のクランク室入口に設けられて該
クランク室の減圧時に開き昇圧時に閉じる第1のチェッ
ク弁と、 前記クランク室の底部と潤滑油タンクとを接続する潤滑
油戻り路と、 該戻り路のクランク室出口に設けられて、該クランク室
の昇圧時に開き、減圧時に閉じる第2のチェック弁とを
備えたことを特徴とする4サイクルエンジンの潤滑装
置。 - 【請求項2】 前記動弁室と大気との間に、該動弁室内
の圧力が大気圧以下のときに開く第3のチェック弁を設
けてなる請求項1記載の4サイクルエンジンの潤滑装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5293598A JPH11229842A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | 4サイクルエンジンの潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5293598A JPH11229842A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | 4サイクルエンジンの潤滑装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11229842A true JPH11229842A (ja) | 1999-08-24 |
Family
ID=12928729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5293598A Withdrawn JPH11229842A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | 4サイクルエンジンの潤滑装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11229842A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107642385A (zh) * | 2016-07-20 | 2018-01-30 | 马自达汽车株式会社 | 发动机的油供给装置 |
-
1998
- 1998-02-18 JP JP5293598A patent/JPH11229842A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107642385A (zh) * | 2016-07-20 | 2018-01-30 | 马自达汽车株式会社 | 发动机的油供给装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050510 |