JPH11229469A - トイレルーム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 湯沸し器等の給湯設備から湯が供給されるタ
イプの衛生洗浄装置において、衛生洗浄装置専用のサー
モスタットミキシングバルブを不要とすると共に、配管
接続作業を施工が容易なホースに置き換えることを可能
とする。 【解決手段】 洋風便器１０に衛生洗浄装置付き便座ボ
ックス３０が接続されており、この衛生洗浄装置に対し
混合水栓２０からホース３２を介して湯が供給可能とさ
れている。この混合水栓２０は、吐水管１８とシャワー
ヘッド２６とに湯を供給可能なものであり、シャワーホ
ース２４を接続するためのＬ字管部４４に付属部材４６
を取り付け、シャワーホース２４と衛生洗浄用ホース３
２とを該付属部材４６に接続している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はトイレルームに係
り、特に衛生洗浄装置を有する便器を設置したトイレル
ームに関する。詳しくは、この衛生洗浄装置に対して温
水を供給する機構を改良したトイレルームに関する。

【０００２】

【従来の技術】人体臀部を洗浄する衛生洗浄装置を備え
た便器にあっては、洗浄ノズルから温水を人体臀部に向
けて噴出するよう構成されている。この温水を該ノズル
に供給する装置としては、便座ボックス等の便器付属ケ
ーシングの内部に温水タンクを設け、給水圧又はポンプ
によって温水をノズルに供給するものと、ボイラや湯沸
し器等の給湯設備から供給される温水を受け入れてノズ
ルに供給するものとがある。本発明は、このうち後者
の、給湯設備から温水が衛生洗浄装置に供給されるよう
構成された衛生洗浄装置付き便器を備えるトイレルーム
に関するものである。

【０００３】給湯設備から温水が供給される従来の衛生
洗浄装置にあっては、建物の壁内部に引き回された給湯
配管と給水配管とから温水と水とをサーモスタットミキ
シングバルブに導入し、混合水を洗浄ノズルに供給する
ようにしている（例えば、実公平７−２４４６０号公
報）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の温水
受け入れタイプの衛生洗浄装置にあっては、衛生洗浄装
置専用のサーモスタットミキシングバルブが必要であり
コスト高である。また、壁の給湯配管や給水配管と衛生
洗浄装置とを配管でつなぐようにしており、配管業者で
ないと接続を行えないという不便があった。

【０００５】本発明は、このような短所を無くし、衛生
洗浄装置専用のサーモスタットミキシングバルブが不要
である衛生洗浄装置付き便器を備えたトイレルームを提
供することを目的とする。

【０００６】また、本発明は、この衛生洗浄装置と混合
水栓とを素人でも簡単に接続できるようにすることを目
的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明のトイレルーム
は、吐水管を有する湯水混合水栓と、便器と、該便器に
設けられた人体洗浄用の衛生洗浄装置とを有するトイレ
ルームにおいて、該混合水栓から混合水を該衛生洗浄装
置に供給する手段を設け、該混合水を衛生洗浄装置から
人体洗浄水として流出可能としたことを特徴とするもの
である。

【０００８】かかるトイレルームにあっては、吐水管を
有する混合水栓から混合水（温水）が衛生洗浄装置に供
給されるので、この衛生洗浄装置には専用のサーモスタ
ットミキシングバルブが不要である。

【０００９】この混合水栓は、例えば洗面器、手洗器、
浴槽（とくにシャワー設備付き浴槽）、シャワー設備な
どの混合水栓と共用することができる。

【００１０】シャワー用設備の混合水栓にあっては、こ
の混合水栓のシャワーホース接続部に付属部材を取りつ
け、この付属部材に対しシャワーホースと衛生洗浄装置
への供給用管部材をつなぐのが好ましい。このようにす
れば、混合水栓としては広く市販されている既存の製品
（既設の混合水栓であっても良い。）を用いることがで
きる。

【００１１】この管部材としてはホースを用いるのが好
ましく、このようにすれば引き回しが楽である。また、
ワンタッチ式のアタッチメントを使えば素人でも簡単に
ホースと付属部材とを接続できる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図１は本発明の実施の形態に
係るトイレルームの斜視図、図２はこのトイレルームに
用いられている混合水栓を背後方向から見た斜視図であ
る。

【００１３】このトイレルーム内には、洋風便器１０の
他に、浴槽１２と手洗器１４とが設置されている。

【００１４】手洗器１４は、このトイレルームの壁面１
６に取り付けられている。なお、この実施の形態にあっ
ては、手洗器１４は浴槽１２の手摺部１２ａの上方に配
置されている。この手洗器１４と浴槽１２とのいずれに
も吐水しうるように首振り自在な吐水管１８を有した混
合水栓２０が壁面１６に取り付けられている。

【００１５】この混合水栓２０には切替つまみ２２が設
けられており、吐水管１８とシャワーホース２４のいず
れにも混合水を供給しうるように構成されている。シャ
ワーホース２４の先端にはシャワーヘッド２６が設けら
れており、このシャワーヘッド２６は壁面１６に設けら
れたシャワーハンガ２８に係止可能とされている。

【００１６】前記洋風便器１０の後部上面には便座ボッ
クス３０が設けられており、この便座ボックス３０に人
体臀部洗浄用の洗浄ノズル（図示略）が取り付けられて
いる。この洗浄ノズルに温水（混合水）を供給するため
に、前記混合水栓２０とこの便座ボックス３０とが混合
水供給用管部材としての衛生洗浄用ホース３２によって
接続されている。

【００１７】便座ボックス３０の側方には張出部３０ａ
が設けられており、この張出部３０ａの上面に流調つま
み３４が設けられている。この流調つまみ３４は、前記
衛生洗浄用ホース３２を介して送られてきた混合水の流
量を制御するためのものであり、流量調整と混合水の止
水とが可能なものとなっている。

【００１８】洋風便器１０の後方にはロータンク３６が
設置されており、このロータンク３６から洋風便器１０
に対し便鉢を洗うための水を供給可能としている。

【００１９】次に、図２，３，４を参照して、この衛生
洗浄用ホース３２と混合水栓２０との接続部の構成につ
いて説明する。

【００２０】混合水栓２０の裏面には、水用脚管４０及
び湯用脚管４２のほかに、これらの間から後方に突設さ
れたシャワーホース接続用のＬ字管部４４が設けられて
いる。このＬ字管部４４に対し付属部材４６がユニオン
ナット４８によって連結されている。

【００２１】この付属部材４６は、前記衛生洗浄用ホー
ス３２の接続部５０とシャワーホース２４の接続部５２
とを備えており、また、このシャワーホース接続部５２
内の水の流入を断続させるための弁機構が設けられてい
る。シャワーホース接続部５２に対しては、前記シャワ
ーホース２４がユニオンナット５４によって連結されて
いる。

【００２２】衛生洗浄用ホース接続部５０にはフランジ
５６が設けられており、前記衛生洗浄用ホース３２の先
端に設けられたワンタッチ式アタッチメント６０のフラ
ンジ６２が該フランジ５６に重ね合わされ、クリップ７
０によって該アタッチメント６０が付属部材４６に接続
されるよう構成されている。

【００２３】このアタッチメント６０は、付属部材４６
に挿入される先端部６４を備えており、この先端部６４
にＯリング６６が装着されている。なお、クリップ７０
の脱落を阻止するために、図４（ｂ）に示すように、ク
リップカバー７２が該クリップ７０に装着される。

【００２４】この付属部材４６の内部には、前記弁機構
を構成する弁体８０が配置されている。この弁体８０に
はロッド８２を介してプルボタン８４が連結されてお
り、該プルボタン８４を引くことにより弁体８０がシー
ト部８６から離れ、付属部材４６内の水がシャワーホー
ス接続部５２へ流入可能となる。プルボタン８４を押し
込むと、弁体８０がシート部８６に密着し、付属部材４
６内の水圧によって弁体８０が閉弁状態を維持し、シャ
ワーホース接続部５２内への水の流入が阻止された状態
となる。

【００２５】なお、この混合水栓２０は水ハンドル９０
と湯ハンドル９２とを備えた２ハンドルタイプのものと
なっている。

【００２６】このように構成されたトイレルームにおい
て、混合水栓２０の切替つまみ２２を吐水管１８からの
吐水に切り替えておくことにより、吐水管１８から水又
は湯を手洗器１４及び浴槽１２のいずれにも吐出させる
ことができる。切替つまみ２２をシャワー吐水に切り替
えることにより、シャワーヘッド２６からの吐水又は衛
生洗浄ノズルからの温水噴出を行うことが可能となる。

【００２７】即ち、プルボタン８４を引くことにより、
混合水栓２０内の水又は湯がシャワーホース接続部５２
内に流れ込み、シャワーヘッド２６からシャワーとなっ
て流出する。また、衛生洗浄装置の流調つまみ３４を回
して洗浄ノズルに湯を供給することにより、混合水栓２
０内の湯（混合水）が衛生洗浄用ホース３２を介して該
洗浄ノズル先端から噴出する。これにより、洋風便器１
０の使用者の臀部を温水で洗浄することが可能である。

【００２８】この場合、好ましくはプルボタン８４を押
し込んでシャワーヘッド２６への湯の供給を停止してお
くことにより、シャワーノズルに対し十分な量の湯を供
給することができる。図１に示すように浴槽１２と便器
１０とが隣接して設置してある場合には、洋風便器１０
を使用する場合には通常はシャワーヘッド２６は使用さ
れないので、プルボタン８４は図３に示すように押し込
まれた状態にあり、洗浄ノズルへは十分な量の湯が供給
される。

【００２９】なお、洗浄ノズルに湯を供給するに先立っ
て、プルボタン８４を引き、混合水栓２０からの混合水
をシャワーヘッド２６から浴槽１２内へ流出させ、吐出
湯温を手で触ることなどによって確かめ、適切な温度の
温水がシャワーヘッド２６から流出するようになった
後、プルボタン８４を押し込み、適温の混合水を洗浄ノ
ズルに供給するのが好ましい。このようにすれば、洗浄
ノズルからは早期に適切な温度の温水が噴出するように
なる。

【００３０】この実施の形態にあっては、図４に示すよ
うに、衛生洗浄用ホース３２を付属部材４６に接続する
には、ワンタッチ式アタッチメント６０を付属部材４６
に差し込み、クリップ７０を装着するだけで良く、素人
でも十分に水密的にホース３２を付属部材４６に対し接
続することができる。また、このホース３２は軟質であ
るから、図１のようにトイレルーム内のオープンスペー
スを自在に引き回すことができる。また、付属部材４６
もユニオンナット４８によってＬ字管部４４に容易に取
り付けることができる。従って、衛生洗浄装置付きの便
座ボックス３０を購入した一般需要者が、この便座ボッ
クス３０と混合水栓２０とを衛生洗浄用ホース３２によ
って簡単につなぐことができる。

【００３１】本発明では、水栓から衛生洗浄装置まで、
又は、衛生洗浄装置内に高温遮断装置を組み入れて高温
水（例えば、４０℃以上）が吐出しない構造としても良
い。

【００３２】

【発明の効果】以上の通り、本発明にあっては、トイレ
ルーム内の手洗器や浴槽等に混合水を吐出させるための
混合水栓を利用して衛生洗浄装置に対し混合水を供給す
ることが可能である。従って、衛生洗浄装置専用のサー
モスタットミキシングバルブが不要となり、この衛生洗
浄装置のコストが安価なものとなる。

【００３３】本発明にあっては、この混合水栓と衛生洗
浄装置とをホースを用いて簡単に接続するよう構成する
ことが可能であり、専門の水道業者でなくても簡単に混
合水栓と衛生洗浄装置とを接続して使用することが可能
となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態に係るトイレルームの斜視図であ
る。

【図２】実施の形態に用いられる混合水栓の背後方向か
らの斜視図である。

【図３】図２の混合水栓に接続される付属部材の縦断面
図である。

【図４】付属部材とホースとの接続状況を示す斜視図で
あり、（ａ）図は接続直前の状態を示し、（ｂ）図は接
続してクリップを装着した状態を示す。

【符号の説明】

１０ 洋風便器 １２ 浴槽 １４ 手洗器 １８ 吐水管 ２０ 混合水栓 ２６ シャワーヘッド ３０ 便座ボックス ３２ 衛生洗浄用ホース ３４ 流調つまみ ４６ 付属部材 ５０ 衛生洗浄用ホース接続部 ５２ シャワーホース接続部 ６０ ワンタッチ式アタッチメント ８４ プルボタン

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吐水管を有する湯水混合水栓と、 便器と、 該便器に設けられた人体洗浄用の衛生洗浄装置とを有す
   るトイレルームにおいて、該混合水栓から混合水を該衛
   生洗浄装置に供給する手段を設け、該混合水を衛生洗浄
   装置から人体洗浄水として流出可能としたことを特徴と
   するトイレルーム。
2. 【請求項２】 請求項１において、トイレルーム内に手
   洗器又は洗面器が設けられており、前記混合水栓は、手
   洗器又は洗面器に対し吐水可能に設置されたものである
   ことを特徴とするトイレルーム。
3. 【請求項３】 請求項１又は２において、トイレルーム
   内にシャワー用設備が設けられており、前記混合水栓は
   このシャワー用設備の混合水栓であり、シャワー用の吐
   水部を備えていることを特徴とするトイレルーム。
4. 【請求項４】 請求項３において、前記混合水栓のシャ
   ワー用吐水部に付属部材が取り付けられているトイレル
   ームであって、該付属部材は、 該シャワー用吐水部に接続された流入部と、シャワーホ
   ース接続部と、衛生洗浄装置への混合水供給用管部材の
   接続部と、該流入部からシャワーホース接続部へ至る流
   路の開閉用の弁とを備えてなり、 該シャワーホース接続部にシャワーホースが接続され、 該混合水供給用管部材の接続部に該混合水供給用管部材
   が接続されていることを特徴とするトイレルーム。
5. 【請求項５】 請求項４において、前記混合水供給用管
   部材はホースであることを特徴とするトイレルーム。