JPH11229253A - ニット製スリッパおよびその編成方法 - Google Patents

ニット製スリッパおよびその編成方法

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JPH11229253A
JPH11229253A JP3072398A JP3072398A JPH11229253A JP H11229253 A JPH11229253 A JP H11229253A JP 3072398 A JP3072398 A JP 3072398A JP 3072398 A JP3072398 A JP 3072398A JP H11229253 A JPH11229253 A JP H11229253A
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JP
Japan
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knitting
instep
loop
knitted
surface portion
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JP3072398A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Obata
好幸 小畑
Masashi Hashizume
雅志 橋詰
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Shima Seiki Mfg Ltd
Original Assignee
Shima Seiki Mfg Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】履き心地や肌触り、デザインに優れるととも
に、洗浄を容易に行うことのできるスリッパ、およびこ
のようなスリッパを製造コストを抑えて製造する。 【解決手段】床面に接する裏面部と、該裏面部と爪先部
および両端部が連結され裏面部との間に足収納用の空間
を形成する足甲部が筒状編成されるとともに、裏面部と
同形状で形成され、足裏と接する上面部が裏面部とかか
と部で連結して一体編成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は履き心地や肌触り、
デザインに優れるとともに、洗浄を容易に行うことので
きるスリッパ、およびこのようなスリッパを製造コスト
を抑えて製造するための編成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在一般的に使用されるスリッパは、履
き心地や肌触りをよくするため、足裏に接する上面部や
甲部に接する足甲部には柔軟で肌触りに優れた繊維材料
を使用し、直接身体に触れない裏面部に表面をコーティ
ングした厚紙やゴム等の材料を使用したものが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したスリッパで
は、床面に接し汚れが付着し易い裏面部を厚紙やゴム等
の材料で形成することで、付着した汚れをふき取り易く
しているが、繊維材料で形成される上面部や足甲部に付
着した汚れは容易にふき取ることができない。また、厚
紙等の材料を使用することで、通常の衣服のような洗濯
による洗浄は困難であり、ふき取りが不可能な汚れが付
着した場合には廃棄される場合が多い。上記したスリッ
パは、履き心地や肌触り、デザイン等の点に優れるもの
の洗浄による品質の劣化を防ぐのは困難である。
【0004】一方、宿泊施設等や公共施設等では、汚れ
が付着しにくく洗浄が容易なように、スリッパ全体をコ
ーティングした布帛や樹脂等を使用したスリッパが使用
される。このようなスリッパは耐水性があり、たとえ汚
れが付着したとしてもふき取ることが可能で、洗浄によ
る品質の低下は殆どないが、肌触りや履き心地、さらに
デザインの点で上記した繊維材料を使用したスリッパに
及ばない。また、上記した何れのスリッパも材料から必
要なパーツを裁断した後、これらのパーツを別の工程で
貼り合わせたり、あるいは縫い合わせて製造するため、
工程が複雑になり製造コストを抑えるのが難しい。本発
明は上記した課題を解決するため、履き心地や肌触り、
更にデザインに優れるとともに、洗浄が容易なスリッ
パ、およびこのようなスリッパを製造コストを抑えて製
造するための編成方法を開示しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した問題を解決する
ため本発明のニット製スリッパは、床面に接する裏面部
と、該裏面部と爪先部および両端部で連結され裏面部と
の間に足収納用の空間を形成する足甲部が筒状編成され
るとともに、裏面部と同形状で形成され、足裏と接する
上面部が裏面部とかかと部で連結させて一体編成したこ
とを特徴とする。上記した発明の構成によれば、履き心
地や肌触り、デザインに優れるとともに洗浄が容易なス
リッパとなる。
【0006】また、ニット製スリッパの上面部を裏面部
との接続箇所で折り返し、その周縁の少なくとも一部を
裏面部と綴じ合わせるとともに、爪先側部分を足甲部と
裏面部の間に収納したことも特徴の一つである。
【0007】また、ニット製スリッパの裏面部と上面部
との間に芯材を装着したことも特徴の一つである。
【0008】また、本発明のニット製スリッパの編成方
法は、少なくとも前後一対のニードルベッドを備え、そ
の何れか一方または双方のニードルベッドが左右摺動可
能に構成される横編機を使用してニット製スリッパを編
成する方法であって、裏面部、上面部、足甲部のそれぞ
れを爪先とかかとを結ぶ中央線で折り返し、折り返し箇
所を境として裏面部右側、上面部右側、足甲部右側を前
後何れか一方のニードルベッド上で編成し、裏面部左
側、上面部左側、足甲部左側を他方のニードルベッド上
で編成することを特徴とする。上記した発明の構成によ
れば、裏面部右側と裏面部左側、上面部右側と上面部左
側、足甲部右側と足甲部左側がそれぞれ二層状に重ねら
れた状態で編成され、足甲部のウエール数を変更するこ
とで足甲部の高さを自由に設定できる。
【0009】また、折り返し箇所となる中央線を挟み上
面部右側と上面部左側が二層状に形成される上面部を、
折り返した側と反対側の編地側端において給糸方向を反
転させ、折り返し箇所で他方のニードルベッドに対し給
糸するC字編成を繰り返し爪先側からかかと側に向かっ
て編成し、上面部に続き裏面部をかかと側から爪先側に
向かい編成する過程において、折り返し箇所となる中央
線を挟み二層状に編成され、両端で裏面部と連続する足
甲部の編出し編成を行った後、裏面部と足甲部に対し環
状に編糸を供給して爪先側に向かって編成し、爪先部で
は、裏面部右側のループを側方目移しにより隣接する裏
面部右側のループと重ね、同じく裏面部左側のループを
隣接する裏面部左側のループと重ねた後、環状に給糸し
て次コースのループを形成する編成を繰り返すことで筒
径を減少させる編成と、足甲部右側のループを目移しに
より隣接する足甲部右側のループと重ね、同じく足甲部
左側のループを隣接する足甲部左側のループと重ね、環
状に給糸して次コースのループを形成する編成を繰り返
すことで筒径を減少させる編成を適宜回数繰り返した
後、残った編目を伏せ目処理して上面部と足甲部の爪先
部を連結することも特徴の一つである。上記した発明の
構成によれば、横編機での編成完了後の後処理を殆ど必
要としないニット製スリッパが編成される。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明のニット製スリッパお
よびその編成方法を図面と共に詳細に説明する。なお、
本実施の形態においては、説明の便宜上通常の編成で使
用される針本数に比べ極少数の針のみを使用して平編み
組織で編成する場合を例に説明する。図1および図2を
使用しニット製スリッパについて説明する。図1Aは本
発明のニット製スリッパ1の平面図であり、図1Bはニ
ット製スリッパ1の側面図であり、図2Aは使用状態の
スリッパの平面図であり、図2Bは使用状態の側面図で
ある。図1および図2に示すように本発明のニット製ス
リッパ1は折り返すことで使用時に足裏に当接する上面
部3と床面に当接する裏面部5、および足の甲部に当接
する足甲部7とからなる。編機上での編成が完了したス
リッパは図2Aおよび図2Bに示すように上面部3を裏
面部5との連結箇所となるかかと13で折り返して使用
される。
【0011】以下、上記したニット製スリッパ1の編成
方法の一例を説明する。本発明のニット製スリッパ1は
少なくとも前後一対のニードルベッドを備え、その何れ
か一方または双方のニードルベッドが左右摺動可能に構
成される一般的な横編機で編成される。以下に示す実施
の形態においては前後一対のニードルベッドを備え、後
ニードルベッドが左右摺動可能な横編機で編成する場合
を説明する。本実施の形態においては二枚ベッド横編機
において筒状編成を行う過程において目移しやリンクス
編、ガーター編、リブ編等の表目と裏目が混在する編組
織を編成可能とするため、前側編地編成用の針を奇数番
目の針に割り当て、後側編地編成用の針を偶数番目の針
に割り当て、前側編地を編成する際は後側編地を後ニー
ドルベッドの針に付属させ、反対に後側編地を編成する
際は前側編地を前ニードルベッドの針に付属させて前後
に重ね合わされた状態で編地を編成し、各編地は対向す
るニードルベッド上に目移し用の空針を常に確保するこ
とで、この空針を使って編地を横に移動させ、隣接する
編地と接合することができる。なお、付属の意味につい
て、例えば前側編地を編成する際は後側編地を後ニード
ルベッドの針に付属させるいう場合には、前側編地を編
成する間、後側編地のループを全て前側編地の編成の邪
魔にならない後ベッドの針で保持することをいい、後側
編地を編成する際は前側編地を前ベッドの針に付属させ
るとは、後側編地を編成する間、前側編地のループを全
て後側編地の編成の邪魔にならない前ベッドの針で保持
することをいう。また、前後一対のニードルベッド上に
それぞれ上部ベッドを付加した四枚ベッド横編機では、
前側編地を下部前ニードルベッドと上部後ニードルベッ
ドの針で編成し、同様に後側編地を下部後ニードルベッ
ドと上部前ニードルベッドの針を使用して編成できるの
で、二枚ベッド横編機のように、前側編地を奇数番目、
後側編地を偶数番目の針に割り当てる必要はない。上記
した編成に関しては特公平3−75656号公報で詳細
に説明されているため、ここでの詳細な説明は省略す
る。
【0012】次に図3および図4〜図6の編成コース図
を使用してニット製スリッパ1の編成方法を説明する。
図3はニット製スリッパ1が編機で編成される状態を編
機前面側から見た図であり、図4〜図6は編成の流れを
示す編成コース図であり、各編成コースの左側に付した
コース番号に従って編成が行われる。図中、コース番号
の右側に付した矢印は給糸方向を示し、黒丸は足甲部7
のループを、白丸は上面部3または裏面部5のループを
示す。本実施の形態においては、図1Aに示すように平
編み組織で編成される上面部3、裏面部5、足甲部7を
一点鎖線W−Wを基準に上面部右側3a, 上面部左側3
b、裏面部右側5a, 裏面部左側 5b、足甲部右側7
a, 足甲部左側7bに分け、一点鎖線W−Wの右側に位
置する上面部右側3a、裏面部右側5a、足甲部右側7
aを前ニードルベッド上で編成し、一点鎖線W−Wの左
側に位置する上面部左側3b、裏面部左側5b、足甲部
左側7bを後側ベッド上で編成する。
【0013】図4〜図6の編成コース図にしたがって、
実際の編成を説明する。図4のコース1では上面部右側
3aの編出しを行うため、前後両ニードルベッドの一本
置きの前側編地形成用の針に交互に給糸し、コース2で
コース1で給糸した前ニードルベッド上の針、コース3
で後ニードルベッド上の針に給糸して止め編みを行う。
コース4では後ニードルベッド上の針に係止されている
上面部右側3aの編出し部のループを対応する前ニード
ルベッド上の針に目移しする。次にコース5〜コース7
ではコース1〜コース3で行った編出し編成と同様の編
成を後側編地編成用の針を使用して行うことで上面部左
側3bの編出し箇所を形成し、コース8で前ニードルベ
ッド上の針に係止されている上面部左側3bのループを
対応する後ニードルベッドの針に目移しする。上記の編
出し編成が完了した後、爪先11を形成する際に、中央
線W−Wに相当する編成領域の右端から左側に向かって
徐々に編幅を拡げてゆく引き返し編を行うことで爪先1
1を円弧状に形成する。
【0014】次にコース9では給糸口を左方向に移動さ
せて上面部右側3aを形成し、コース10では給糸口を
右方向に移動させて同じく上面部右側3aを編成する。
そしてコース11では給糸口を左方向に移動させて上面
部左側3bを編成し、コース12では給糸口を右方向に
移動させて同じく上面部左側3bを形成する。以降、コ
ース9からコース12に示されるように、一方の側端部
で連結される二層状の編地を連結されていない側の側端
部で給糸方向を反転し、連結されている側の側端部で他
方のニードルベッドに対し給糸する「C字編成」を上面
部3が所定の長さとなるまで繰り返す。これにより上面
部3が爪先側11からかかと13側に向かって編成さ
れ、編成領域の右端で上面部右側3aと上面部左側3b
が連続し、左端で分離した二層状の編地が編成される。
上面部3の編成完了後、上面部3に続いて裏面部5がか
かと13側から爪先15側に向かって編成されるのであ
るが、上面部3から裏面部5の編成に移る際に、上面部
3のかかと13部分では、編成領域の側端に位置するル
ープを対向するニードルベッド上の空針に目移しし、続
いて、ニードルベッドを前記目移しした編目が同じニー
ドルベッド上で形成される隣接するループと前後する位
置へとラッキングした後、前記目移しした編目を隣接す
る編目と重ね合わせ、該重ね合わせたループに次コース
のループを形成する減らし編成を、上面部の両側端部と
なる編成コース図の左側から上面部3の中央に向かって
繰り返し行い編幅を狭めた後、裏面部5のかかと13部
分で逆に編幅を拡げることで、図1Aに示すようにかか
と13が円弧状に形成される。
【0015】裏面部5の編成が足甲部7の形成が開始さ
れる箇所まで完了すると、図13以降に示される裏面部
5と足甲部7を筒状に編成するための編成が開始され
る。コース13からコース15では足甲部右側7aの編
出しを行い、図5のコース16では足甲部右側7aのル
ープを前ニードルベッドに移動させた後、コース17か
らコース19で足甲部左側7bの編出しを行い、形成し
た足甲部左側7bのループをコース20で後ニードルベ
ッドへ目移しする。続いて、コース21では給糸口を左
に移動させ、前ニードルベッドの裏面部右側3a、続い
て足甲部右側7aのループを係止した針に給糸し、コー
ス22では給糸口を右側に移動させ、足甲部左側7b、
続いて裏面部左側5bのループを係止した針に給糸す
る。以降コース21およびコース22に示される編成を
前後両ニードルベッドに対し環状に給糸する編成を繰り
返すことで、前ニードルベッドで編成される裏面部右側
5a、足甲部右側7aと後ニードルベッドで編成される
足甲部左側7b、裏面部左側5bが筒状に連続する編地
が編成される。なお、コース20に示すように白丸で示
される裏面部5に対し黒丸で示される足甲部7のウエー
ル数を多くすることで、編地の編成完了後、足甲部7が
裏面部5側に湾曲し足の形状に合わせたアーチが足甲部
7に形成される。
【0016】続いて足甲部7と裏面部5を筒状に形成す
る編成を爪先15側に向かって行い、爪先15に向けて
筒径を減少させた後、爪先部15を綴じるための編成を
行う。まず、コース23では、前ニードルベッドの針に
係止されている足甲部右側7aのループを対応する後ニ
ードルベッドの針に目移しし、コース24では後ニード
ルベッドを右に針2本分ラッキングした後、足甲部7の
ループを全て前ニードルベッドに目移しする。この目移
しにより、足甲部右側7aのループの内、最も裏面部右
側5a側に位置していたループが裏面部右側5aのルー
プと重ねられる(以後、ループが重ねられた状態を二重
丸で示す)。そしてコース25では後ニードルベッドを
左に針2本分ラッキングした後、足甲部左側7bのルー
プを後ニードルベッドに移し戻すことで、同じように足
甲部左側7bの裏面部左側5b側の側端に位置するルー
プが裏面部左側5bのループと重ねられる。そしてコー
ス26およびコース27で前後両ニードルベッドの針に
環状に給糸することで、コース22に示す状態から足甲
部のループが2目分減少され、筒径が狭められる。続い
て、コース28から図6のコース32でコース23から
コース27と同様の編成を行い、筒径が更に2目分狭め
られる。コース33では、裏面部左側5bの内、足甲部
左側7b側の側端に位置するループを除くループを前ニ
ードルベッドの針に目移しし、コース34では後ニード
ルベッドを右に針2本分ラッキングした後、前ニードル
ベッドに目移しした裏面部左側5bのループ、および裏
面部右側5aの内、足甲部右側7a側の側端のループを
除くループを後ニードルベッドに移しする。これにより
裏面部左側5bの足甲部左側7b側の側端から2番目に
位置するループが、足甲部左側7b側の側端に位置する
ループと重ねられる。コース35では後ニードルベッド
を左に針2本分ラッキングした後、コース34で後ニー
ドルベッドに目移しした裏面部右側5aのループを前ニ
ードルベッドに移し戻すことで、裏面部右側5aの側端
のループに隣接する裏面部右側5aのループを重ね、コ
ース36およびコース37で前後両ニードルベッドに対
し環状に給糸することで裏面部が2目減らされ更に筒径
が減少される。上記したコース23〜コース37に示さ
れる編成を行うことで足甲部7のループが4目、裏面部
5のループが2目減少される。このように裏面部5に比
べ足甲部7のループを減らす割合を高くすることで、図
1Bに示されるように足甲部7が裏面部5に向かい湾曲
し、足の形状に沿った爪先15を形成できる。上記した
ように足甲部7および裏面部5のループを裏面部5のル
ープの内、足甲部7側の側端に位置するループに向かっ
て減らし編成を行うことで、図3に示すように裏面部5
と足甲部7の境となる基準ライン17が爪先15に向か
って一直線に延び、図1Bに示すようにスリッパ裏面を
平坦にすることができる。
【0017】次に足甲部7と裏面部5の爪先15を綴じ
合わせる編成を説明する。コース23からコース37に
示される減らし編成を繰り返すことで、コース38に示
すように前ニードルベッドおよび後ニードルベッドに3
目づつのループが係止された状態まで減らし編成が行わ
れた状態から説明する。コース39で後ニードルベッド
を左に針1本分ラッキングした後、後ニードルベッドの
針に係止されているループを前ニードルベッドに目移し
しループを重ねる。次にコース40ではループが重ねら
れた状態でループを係止している針の内、側端に位置す
る針に給糸し次コースのループを形成する。次にコース
41では新たに形成したループを対向するニードルベッ
ドに目移しし、コース42で隣接する針に目移しして3
つのループが係止された状態とし、コース43で更にこ
の3つのループを係止した針に給糸して次コースの編成
を形成する。そしてコース44で新たに形成したループ
を後ニードルベッドに目移しし、コース55で後ニード
ルベッドを針2本分ラッキングして前ニードルベッドに
目移ししループを重ね、ループを係止している針を残り
1本とする。続いてループを係止した針に続く編成によ
り解れ防止のための複数コースのループを形成した後、
針から外される。上記した伏せ目処理を行うことで裏面
部5および足後部7の編目が解れ止めされた状態で針か
ら外されニット製スリッパ1の爪先15が綴じられる。
【0018】上記した編成方法により編成されたニット
製スリッパ1は、足甲部7のウエール数が裏面部5のウ
エール数に比べ多いため、足甲部7が裏面部5側に向か
って湾曲し足の形状に合わせたアーチが形成される。ま
た、上記した実施の形態では、足甲部7および裏面部5
のそれぞれを中央線を境に前後のニードルベッドに振り
分けて編成しているので、足甲部7のウエール数を変え
ることで、足甲部7のアーチの高さを自由に変更でき
る。
【0019】上記したニット製スリッパ1の編成完了
後、図7Aに示すように上面部3と裏面部5を足甲部7
と裏面部5が筒状編成される以外の部分9a, 9bで縫
合し、必要に応じ芯材19を装着する。ニット製スリッ
パ1への芯材19の装着は、図7Bに示すように芯材1
9のかかと側を上面部3と裏面部5間に差し込んだ後、
図7Cに示すように芯材19を湾曲させて爪先側を足甲
部7と裏面部5間にさし込み、続いて図2Bに示すよう
に裏面部5と連結されていない部分の上面部3を足甲部
7内に収納することで行われる。
【0020】上記したようにニット製スリッパ1は全体
が編地で形成されているため、容易にスリッパの洗浄を
行うことができる。また、編地で形成されているため、
肌触りやクッション性にも優れるとともに、編成の際に
編組織や編糸の色や材質を変更することでデザインを容
易に変更できる。また、必要に応じてスリッパ内に芯材
19を装着した場合でも、芯材19の着脱を容易に行う
ことができるため、芯材を取り外して洗濯することで洗
浄が容易に行える。上記した実施の形態においては、上
面部3から裏面部5および足甲部7へと編成する場合を
例に説明したが、逆に裏面部5および足甲部7を先に編
成した後、上面部3を編成することも可能である。この
場合には編出し編成に続いて増やし編成を行いながら足
甲部7と裏面部5を筒状編成することから編成が開始さ
れ、足甲部7の終点箇所で最終編目が公知の伏せ目処理
により解れ止め処理した後、裏面部5から上面部3へと
編成される。また、上記した実施の形態においては、足
甲部7および裏面部5のそれぞれを中央線箇所で折り返
し、前後のニードルベッドに振り分けて編成したが、足
甲部7を前ニードルベッド、裏面部を後ニードルベッド
というように振り分けて編成することも可能である。た
だし、上記した実施の形態のように足甲部7のウエール
数を裏面部5よりも多く形成する場合には、裏面部5と
の境界側に位置する足甲部7の一部のループが裏面部側
のニードルベッド上で編成される。上記した実施の形態
においては、説明を分かり易くするため平編組織により
編成する場合を例に説明したが、本発明のニット製スリ
ッパの編組織は上記した平編組織ではなく、リブ編みや
畦編み等の嵩高性や保型性の点で優れた編組織で編成す
るのが好ましい。また、上記した実施の形態において
は、上面部3、裏面部5、足甲部7の全てを同じ編組織
で編成する場合を説明したが、例えば、床面に当接する
裏面部5を耐久性に優れた編組織とし、足裏に当接する
上面部3を肌触りに優れた編組織で編成するというよう
に、部分的に編組織を変えて編成することも可能であ
る。また、本実施の形態のニット製スリッパは、編成に
使用する編糸の材質や編組織により、上面部3と裏面部
5間に芯材を装着することなく使用可能であり、上面部
3と裏面部5の周縁を綴じ合わせる縫製作業も必要に応
じて行えばよい。
【0021】
【発明の効果】上記したようにニット製スリッパは、編
機での編成完了後、上面部を裏面部との連結箇所で折り
返し爪先側を足甲部内に収納することで、履き心地や肌
触り、さらにデザインに優れたスリッパとなり、洗浄も
容易に行うことができる。
【0022】また、本発明のニット製スリッパの編成方
法は、ニット製スリッパを編機上で殆ど後処理を必要と
しない状態に編成することができ、スリッパの製造工程
を簡略化し製造コストを下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1Aは本発明のニット製スリッパの正面図で
あり、図1Bは側面図である。
【図2】図2Aは本発明のニット製スリッパの使用時の
状態を示す正面図であり、図2Bは側面図である。
【図3】編成時のニット製スリッパを編機前面側から見
た図である。
【図4】ニット製スリッパの編成方法を示す編成コース
図である。
【図5】ニット製スリッパの編成方法を示す編成コース
図である。
【図6】ニット製スリッパの編成方法を示す編成コース
図である。
【図7】図7A〜図7Cはニット製スリッパへの芯材装
着方法を示す図である。
【符号の説明】
1・・・ニット製スリッパ、3・・・上面部、5・・・
裏面部、7・・・足甲部、13・・・かかと、15・・
・爪先、19・・・芯材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】床面に接する裏面部と、該裏面部と爪先部
    および両端部が連結され裏面部との間に足収納用の空間
    を形成する足甲部が筒状編成されるとともに、裏面部と
    同形状で形成され、足裏と接する上面部が裏面部とかか
    と部で連結させて一体編成したことを特徴とするニット
    製スリッパ。
  2. 【請求項2】上面部を裏面部との接続箇所で折り返し、
    その周縁の少なくとも一部を裏面部と綴じ合わせるとと
    もに、爪先側部分を足甲部と裏面部の間に収納したこと
    を特徴とする請求項1に記載のニット製スリッパ。
  3. 【請求項3】裏面部と上面部との間に芯材を装着したこ
    とを特徴とする請求項2に記載のニット製スリッパ。
  4. 【請求項4】少なくとも前後一対のニードルベッドを備
    え、その何れか一方または双方のニードルベッドが左右
    摺動可能に構成される横編機を使用して前記請求項1に
    記載のニット製スリッパを編成する方法であって、裏面
    部、上面部、足甲部のそれぞれを爪先とかかとを結ぶ中
    央線で折り返し、折り返し箇所を境として裏面部右側、
    上面部右側、足甲部右側を前後何れか一方のニードルベ
    ッドに付属させて編成し、裏面部左側、上面部左側、足
    甲部左側を他方のニードルベッドに付属させて編成する
    ことを特徴とするニット製スリッパの編成方法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載のニット製スリッパの編成
    方法であって、折り返し箇所となる中央線を挟み上面部
    右側と上面部左側が二層状に形成される上面部を、折り
    返した側と反対側の編地側端において給糸方向を反転さ
    せ、折り返し箇所で他方のニードルベッドに対し給糸す
    るC字編成を繰り返し爪先側からかかと側に向かって編
    成し、 上面部に続き裏面部をかかと側から爪先側に向かい編成
    する過程において、折り返し箇所となる中央線を挟み二
    層状に編成され、両端で裏面部と連続する足甲部の編出
    し編成を行った後、裏面部と足甲部に対し環状に編糸を
    供給して爪先側に向かって編成し、 爪先部では、裏面部右側のループを目移しにより隣接す
    る裏面部右側のループと重ね、同じく裏面部左側のルー
    プを隣接する裏面部左側のループと重ねた後、環状に給
    糸して次コースのループを形成する編成を繰り返すこと
    で筒径を減少させる編成と、足甲部右側のループを目移
    しにより隣接する足甲部右側のループと重ね、同じく足
    甲部左側のループを隣接する足甲部左側のループと重
    ね、環状に給糸して次コースのループを形成する編成を
    繰り返すことで筒径を減少させる編成を適宜回数繰り返
    した後、残った編目を伏せ目処理して上面部と足甲部の
    爪先部を連結することを特徴とするニット製スリッパの
    編成方法。
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