JPH11229180A - 亜鉛メッキ電気機器部品の寿命診断方法 - Google Patents

亜鉛メッキ電気機器部品の寿命診断方法

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JPH11229180A
JPH11229180A JP3567398A JP3567398A JPH11229180A JP H11229180 A JPH11229180 A JP H11229180A JP 3567398 A JP3567398 A JP 3567398A JP 3567398 A JP3567398 A JP 3567398A JP H11229180 A JPH11229180 A JP H11229180A
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JP
Japan
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galvanized
life
growth rate
electric appliance
diagnosing
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Pending
Application number
JP3567398A
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English (en)
Inventor
Yuuji Kuri
裕二 久里
Mitsuo Motoki
光夫 元木
Hiroshi Kawashima
博 川島
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】亜鉛メッキされた電気機器部品表面に発生する
Znウイスカーの成長速度を用いて新設の亜鉛メッキ部
品あるいは既設の亜鉛メッキ部品の短絡までの寿命を推
定する電気機器部品の寿命診断方法を提供すること。 【解決手段】電気機器部品表面を亜鉛メッキ処理された
亜鉛メッキ層内の残留応力を測定し、その残留応力の測
定値を実験データから得られた近似曲線に当て嵌めて、
発生する亜鉛メッキウイスカーの成長速度を求め、電気
機器部品の短絡までの寿命を推定するので、設備を停止
することなく発生するウイスカーの成長速度を求め、こ
れにより製品の特性の維持及び信頼性の向上が図れると
共にメンテナンス時期の把握も可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は配電盤や制御盤等に
使用される亜鉛メッキ電気機器部品の寿命診断方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電力用補助リレーとして図4に示
すような電磁吸引形リレーが知られている。この電磁吸
引形リレーの動作は電流または電圧によりコイル5を励
磁し、コア(鉄心)4に磁束を発生させ、ネジ3止めさ
れたアマチュア2を吸引することで、接触子8の先端部
に形成された接点10を閉じる。コイルフレーム1はコ
ア4に発生した磁束を効率よくアマチュア2が吸引する
ように磁路を形成するものである。このコイルフレーム
1には環境(例えば温度、湿度、海塩粒子等)による腐
食(錆の発生)を防止または抑制するために亜鉛メッキ
処理が施されている。また、6はコイル端子、7はイン
シュレータ、9はガードスプリング、11はヨークであ
る。
【0003】ところで、亜鉛メッキ等の低融点重金属で
処理された機器部品は、使用中経年的に部品表面にウイ
スカー(ひげ状結晶)が成長する場合がある。この亜鉛
メッキウイスカーの成長は、温度・湿度条件の高い所
(例えば60℃−90%RH)で成長が速くなる、また
亜鉛メッキ層内の残留応力の高い部分(曲げR部やシェ
ア面)や表面の酸化等によっても成長速度が大きくな
る、と言われている。
【0004】例えば、図5に示すように基材15の表面
に亜鉛メッキ14を施し、さらにこの亜鉛メッキ14の
表面にクロメート皮膜13処理が行われているが、この
皮膜13は経年的劣化(特に温度)により亀甲状に割れ
が発生し、その割れた部分から下地の亜鉛が露出する。
そのため、露出した箇所からZnウイスカー12が発生
・成長する、あるいはクロメート皮膜13を突き破って
表面へ成長するものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように電気機
器部品の表面に生じたZnウイスカーは導電性を有し、
成長によりその長さが長くなる(最大数mm程度)に従
って通電部での短絡の原因になる恐れが出てくる。ま
た、振動等によりウイスカーが脱落し、接点10間に付
着・接触すると誤動作の原因となることもある。さら
に、亜鉛メッキに発生するウイスカー長さは、環境やメ
ッキの残留応力に左右されるため、その発生長さ・成長
速度を予測することは非常に困難であった。
【0006】本発明(請求項1乃至請求項3対応)は、
上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は亜鉛メッ
キされた電気機器部品のメッキ層内の残留応力や炭素量
を測定することにより、部品表面に発生するZnウイス
カーの成長速度を求め、この成長速度を用いて新設の亜
鉛メッキ部品あるいは既設の亜鉛メッキ部品の短絡まで
の寿命を推定し、信頼性の高い電気機器部品の寿命診断
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1の亜鉛メッキ電気機器部品の寿命
診断方法は、電気機器部品表面に処理された亜鉛メッキ
層内の残留応力を測定し、その残留応力の測定値を実験
データから得られた近似曲線に当て嵌めて、発生する亜
鉛メッキウイスカーの成長速度を求め、前記電気機器部
品の短絡までの寿命を推定することを特徴とする。
【0008】本発明の請求項2の亜鉛メッキ電気機器部
品の寿命診断方法は、亜鉛メッキ処理された電気機器部
品表面の亜鉛メッキ中の炭素量を測定し、この測定した
亜鉛メッキ中の炭素量を実験データから得られた近似曲
線に当て嵌めて、発生する亜鉛メッキのウイスカーの成
長速度を求め、前記電気機器部品の短絡までの寿命を推
定することを特徴とする。
【0009】本発明の請求項3は、請求項1または請求
項2記載の亜鉛メッキ電気機器部品の寿命診断方法にお
いて、亜鉛メッキ処理された電気機器部品表面の亜鉛メ
ッキ層内の残留応力及び炭素量測定に前記電気機器部品
と同一亜鉛メッキ条件で製作した測定用サンプルを用い
たことを特徴とする。
【0010】本発明(請求項1乃至請求項3対応)によ
ると、上記のような手段によって新設や既設の亜鉛メッ
キ処理された電気機器構造部品(リレー、フレーム等)
において、メッキ層中の残留応力や炭素量を測定し、そ
の測定データから亜鉛メッキウイスカーの成長速度を求
めることができる。特に、亜鉛メッキ中の残留応力、炭
素量の測定には、同一条件で製作した亜鉛メッキ品を、
測定用のサンプルとして用いることにより実製品を破壊
することなく、また、設備を停止することなく発生する
ウイスカーの成長速度を求めることが可能となり、非常
に有効な手段である。また、亜鉛メッキウイスカーの成
長速度を求めることができるので、メンテナンス時期の
把握が可能となり、製品のメンテナンスや余寿命を算出
することができ、信頼性の高い製品を提供できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照しながら説明する。図1は本発明(請求項1対応)
の実施例に係わる亜鉛メッキ層内の残留応力とウイスカ
ー成長速度の関係を示す特性図である。この図で使用し
た近似曲線は、各データの5点の平均値をプロットした
ものであり、それぞれ近似式を用いて算出したものであ
る。
【0012】図において、亜鉛メッキ表面の残量応力は
下記に示す定数を用いてX線回折法にて算出したもので
ある。 X線管球:Cr管球 回折ピーク:2θ=136.0deg ヤング率:78400MPa ポアソン比:0.48
【0013】図に示すように、メッキ層中の残留応力と
ウイスカー成長速度には相関関係が見られることから、
メッキ層中の残留応力を求める図の近似曲線に当て嵌め
ることによって発生するウイスカーの年数毎の成長速度
を求めることができる。
【0014】図2は本発明(請求項2対応)の実施例に
係わる亜鉛メッキ層内の炭素量とウイスカー成長速度の
関係を示す特性図である。この図で使用した近似曲線
は、図1と同様に各データの5点の平均値をプロットし
たものであり、それぞれ近似式を用いて算出したもので
ある。
【0015】図に示す亜鉛メッキ中の炭素量は、亜鉛メ
ッキ中の炭素量を鋼板より剥離して測定することが困難
なため、亜鉛メッキを含む鋼板の炭素量と亜鉛メッキ除
去後の鋼板の炭素量燃焼赤外線吸収法にて求めた。
【0016】この図からメッキ中の炭素量とウイスカー
成長速度には相関関係が見られることから、このデータ
を図の近似曲線に当て嵌めることにより、発生するウイ
スカーの成長速度を求めることができる。また、これに
用いた近似曲線及び近似式は、製品環境が約50℃のと
ころで使用されているが、図3に示すように温度によっ
て成長速度は異なってくる。
【0017】例えば20℃では成長速度は50℃の約2
/3になる。但し、0℃や100℃では成長速度もかな
り異なってくる。0℃では上記の約1/7、100℃で
は約2.5倍になる。
【0018】これを使って新設された亜鉛メッキ構造部
品のウイスカー成長速度を使用環境毎に求めることがで
きる。また、同様に既設の亜鉛メッキ構造部品のウイス
カー成長速度を使用温度毎に求めることができるため、
短絡までの余寿命を推定することが可能となる。
【0019】また、本発明は上記した各実施例に限定さ
れるものではなく、他の実施例(請求項3対応)のよう
に、メッキ層中の残留応力・炭素量の測定には、同一条
件で製作した測定用のサンプルを用いると、実製品を破
壊することなく、また、設備を停止することなく発生す
るウイスカーの成長速度を求めることが可能となる。こ
のように同一条件で製作した測定用のサンプルを用いる
ことはウイスカー成長速度を判断する上において非常に
有効な手段である。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明(請求項1
乃至請求項3対応)によると、亜鉛メッキ中の残留応
力、炭素量を測定し、近似曲線あるいは近似式に当て嵌
めることにより成長する亜鉛メッキウイスカーの速度を
求めることができるので、これにより電気機器の短絡発
生までの寿命を算出することが可能となる。また、残留
応力、炭素量の測定について同一条件で製作した測定用
のサンプルを用いると、実製品を破壊することなく、ま
た、設備を停止することなく発生するウイスカーの成長
速度を求めることが可能となる。これにより製品の特性
の維持及び信頼性の向上が図れると共にメンテナンス時
期の把握も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる残留応力とウイスカー成長速度
の関係を示す特性図。
【図2】本発明に係わる炭素量とウイスカー成長速度の
関係を示す特性図。
【図3】本発明に係わる温度とウイスカー成長速度の関
係を示す特性図。
【図4】本発明が適用される従来の補助リレーの構成
図。
【図5】図4の補助リレーにおけるウイスカー成長の模
式図。
【符号の説明】
1…コイルフレーム、2…アマチュア、3…ネジ、4…
コア、5…コイル、6…コイル端子、7…インシュレー
タ、8…接触子、9…ガードスプリング、10…接点、
11…ヨーク、12…ウイスカー、13…クロメート皮
膜、14…亜鉛メッキ、15…基材。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機器部品表面に処理された亜鉛メッ
    キ層内の残留応力を測定し、その残留応力の測定値を実
    験データから得られた近似曲線に当て嵌めて、発生する
    亜鉛メッキウイスカーの成長速度を求め、前記電気機器
    部品の短絡までの寿命を推定することを特徴とする亜鉛
    メッキ電気機器部品の寿命診断方法。
  2. 【請求項2】 亜鉛メッキ処理された電気機器部品表面
    の亜鉛メッキ中の炭素量を測定し、この測定した亜鉛メ
    ッキ中の炭素量を実験データから得られた近似曲線に当
    て嵌めて、発生する亜鉛メッキのウイスカーの成長速度
    を求め、前記電気機器部品の短絡までの寿命を推定する
    ことを特徴とする亜鉛メッキ電気機器部品の寿命診断方
    法。
  3. 【請求項3】 亜鉛メッキ処理された電気機器部品表面
    の亜鉛メッキ層内の残留応力及び炭素量測定に前記電気
    機器部品と同一亜鉛メッキ条件で製作した測定用サンプ
    ルを用いたことを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の亜鉛メッキ電気機器部品の寿命診断方法。
JP3567398A 1998-02-18 1998-02-18 亜鉛メッキ電気機器部品の寿命診断方法 Pending JPH11229180A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010048434A (ja) * 2008-08-19 2010-03-04 Kurashiki Kako Co Ltd 空調装置用防振架台

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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