JPH11228321A - 抗菌性組成物 - Google Patents

抗菌性組成物

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JPH11228321A
JPH11228321A JP4901498A JP4901498A JPH11228321A JP H11228321 A JPH11228321 A JP H11228321A JP 4901498 A JP4901498 A JP 4901498A JP 4901498 A JP4901498 A JP 4901498A JP H11228321 A JPH11228321 A JP H11228321A
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antibacterial
chloride
metal
silver
alkali metal
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JP4901498A
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Kenji Uno
憲治 宇野
Isamu Yamaguchi
勇 山口
Maki Shiina
麻喜 椎名
Hironobu Fukuzaki
裕延 福崎
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Taki Chemical Co Ltd
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Seed Co Ltd
Taki Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗菌性金属を担持したアクリル酸エステル系
ポリマーとアルカリ金属の塩化物からなる抗菌活性の長
期間の維持が可能な抗菌性組成物を提供することを目的
とする。 【解決手段】 本発明は、銀、銅、亜鉛等の抗菌性金属
を担持したアクリル酸エステル系ポリマーと塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム等のアルカリ金属の塩化物からなる
抗菌性組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌・抗カビ等の
抗菌活性の長期間の維持が可能な抗菌性金属を担持した
アクリル酸エステル系ポリマーとアルカリ金属の塩化物
からなる抗菌性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から微量の銀、銅、亜鉛等の金属イ
オンが抗菌・抗カビ効果を有することはよく知られてお
り、このような抗菌性の金属イオンは、例えば硝酸銀の
ような金属塩の形態で殺菌剤、消毒剤等に添加され各種
分野で広く使用されている。しかし、このような金属塩
は、水溶液状態で取り扱うことからその用途が限定さ
れ、また、硝酸銀にあっては人体への強い粘膜刺激性が
あり、その安全性にも問題が多い。
【0003】このような状況より、近年銀等の抗菌性金
属イオンを各種の担体に担持させ、取扱及び操作性の改
善と抗菌活性の持続性を向上させる検討が行われてい
る。例えば、このような担体として活性炭(特公昭52-3
8666号)、ゼオライト(特公昭63-54013号)、非晶質ア
ルミノ珪酸塩(特開平3-23960号)等を使用し、これら
各種の担体に抗菌性金属イオンを担持させた例が開示さ
れている。しかしながら、このような担体は何れも無機
化合物の担体であることから、有機系ポリマーを基材と
する樹脂や塗料等への分散性が悪く、自ずとその用途が
限定されている。
【0004】従って、有機系ポリマー樹脂等に使用でき
る抗菌剤として、有機系ポリマーを基材とする抗菌剤の
開発が要望され、各種の抗菌剤が検討されている。例え
ば、抗菌性の金属イオンを界面活性剤の塩の形態で使用
する方法(特開平3-141205号)が開示されているが、こ
のような抗菌剤は、抗菌性金属イオンが単なる界面活性
剤の塩として担持されていることから、金属イオンが容
易に溶出するという問題がある。
【0005】このような状況の中で、本願出願人は高級
脂肪酸の抗菌性金属塩を担持したアクリル酸エステル系
ポリマーが、各種有機系ポリマー樹脂との相溶性に優れ
且つ強い抗菌活性を有することを発見し、先に特開平8-
165212に技術開示した。また、特開平6-128877号公報に
は繊維に酸性基を有するビニル系モノマーをグラフト重
合し、その酸性基をアルカリ金属またはアルカリ土類金
属等の金属塩で一部置換することにより、アルカリ金属
またはアルカリ土類金属が優れた抗菌作用を持つこと
が、特開平8-284066号公報には、ポリエステル系合成繊
維またはポリアミド系合成繊維を、アクリル酸またはメ
タクリル酸でグラフト重合被覆し、ナトリウム等のアル
カリ金属のアルカリ性水溶液で処理し、次いでキトサン
塩水溶液で処理し、抗菌性等に優れた抗菌剤を得る旨が
技術開示されている。
【0006】しかしながら、依然として上記抗菌剤は抗
菌活性の持続性などについては、問題を残していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み抗菌
活性を長期間維持するための方法について鋭意検討を重
ねた結果、本発明を完成するに至ったものである。
【0008】
【発明を解決するための手段】即ち、本発明は銀、銅、
亜鉛等の抗菌性金属を担持したアクリル酸エステル系ポ
リマーと塩化ナトリウムまたは塩化カリウム等のアルカ
リ金属の塩化物からなる抗菌性組成物に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の抗菌性組成物は、銀、
銅、亜鉛等の抗菌性金属を担持したアクリル酸エステル
系ポリマーと塩化ナトリウムあるいは塩化カリウム等の
アルカリ金属の塩化物からなる。
【0010】通常、銀イオンが溶出するタイプの銀系抗
菌剤では、実際にその使用に当たっては塩化ナトリウム
などの水溶性塩化物が多量に存在した場合、水に不溶性
の塩化銀が生じて抗菌活性が低下する。このことは、抗
菌性試験に於いて硝酸銀の抗菌活性が塩化ナトリウムの
添加により低下することにより確認されている。
【0011】本発明で用いる抗菌性金属を担持したアク
リル酸エステル系ポリマーの製造方法ついて詳述する
と、例えば(1)重合用原料アクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル、ジ又はトリアクリル酸エステル、
あるいはジ又はトリメタクリル酸エステル等アクリル酸
エステルモノマーと高級脂肪酸の抗菌性金属(銀、
銅、亜鉛等)塩とを有機溶媒の存在下で重合することに
より製造することができる。あるいは(2)上記(1)
のアクリル酸エステルモノマーとアクリル酸又はメ
タクリル酸の抗菌性金属塩とを有機溶媒の存在下で重合
することにより製造することができる。更にまた(3)
上記(1)のアクリル酸エステルモノマーとスルホ
ン酸基を有するラジカル重合性原料とを共重合させるに
あたり、有機溶媒の存在下に、予め銀イオン、銅イオン
又は亜鉛イオン等抗菌性金属イオンを含有する水溶液を
添加し重合することにより製造することもできるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0012】本発明で用いる重合用原料について更に詳
記すると、重合用原料であるアクリル酸エステル又はメ
タクリル酸エステルの例としては、例えば、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、
2-エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、オ
クチルアクリレート、オクチルメタクリレート等の脂肪
族アルコールの各種アクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシ
ルメチルアクリレート、シクロヘキシルメチルメタクリ
レート等の脂環式アルコールのアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル等がある。更に、フェニルアクリレ
ート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト等の芳香族アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ルがある。
【0013】更に、2-ヒドロキシエチルアクリレート、
2-ヒドロキシエチルメタクリレート等の水酸基を含有し
たもの、或いは4-ブロモフェニルアクリレート、4-クロ
ルフェニルメタクリレート等のハロゲンを含有したアク
リル酸エステルやメタクリル酸エステル等も挙げること
ができるが、これらに限定されるものではない。次にジ
又はトリアクリル酸エステルあるいは、ジ又はトリメタ
クリル酸エステルの例としては、エチレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリ
コールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアク
リレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポ
リエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレング
リコールジメタクリレート、1,3-ジアクリロキシ-2-プ
ロパノール、1,3-ジメタクリロキシ-2-プロパノール等
の二官能性ジアクリル酸エステル、ジメタクリル酸エス
テルの他、グリセリンのトリアクリレート、トリメタク
リレートやトリメチロールプロパンのトリアクリレート
やトリメタクリレート等の三官能アクリル酸エステルや
メタクリル酸エステル等を用いることができるが、これ
らに限定されるものではない。
【0014】本発明においてこのようなアクリル酸エス
テルモノマーの他、これら重合用原料に共重合可能な他
の単量体も用いることができる。このような単量体の使
用は、本発明の抗菌剤を他の樹脂と混合させる場合に、
樹脂との相溶性が増加する等有用である。このような単
量体の例としては、スチレン、ジビニルベンセン、ジア
リルフタレート、トリアクリルシアヌレート、塩化ビニ
ル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アルファ−メチル
スチレン、ブタジエン等が目的に応じて使用できる。次
に、高級脂肪酸の抗菌性金属塩について詳述する。高級
脂肪酸の抗菌性金属塩は、次のような方法によって容易
に製造することができる。
【0015】即ち、先ず高級脂肪酸のナトリウム塩、カ
リウム塩等を水に加熱溶解させた水溶液に、抗菌性金属
塩として硝酸銀、硝酸銅、硫酸銅、酢酸銅、硝酸亜鉛、
硫酸亜鉛等の水溶液を加え、高級脂肪酸の銀、銅、亜鉛
等からなる金属塩として析出させる。次いで、この析出
物をろ過、洗浄、乾燥することにより得ることができ
る。使用できる高級脂肪酸塩としてはラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、
ベヘニン酸のナトリウム塩あるいはカリウム塩が挙げら
れる。また、これら以外の高級脂肪酸として、ラウリン
酸より低級の脂肪酸、あるいはベヘニン酸より高級の脂
肪酸を使用することもできるが、抗菌活性の持続性の向
上あるいは抗菌性金属塩の製造の容易さから、前記の高
級脂肪酸塩の使用が最も好ましい。
【0016】次に、抗菌性金属を担持したアクリル酸エ
ステル系ポリマーの製造方法について詳記すると、本発
明は先ずアクリル酸エステルモノマーを有機溶媒中に溶
解させ、次いでこれに前述の高級脂肪酸の抗菌性金属塩
を分散させる。使用できる有機溶媒の種類としては、酢
酸エチル、エチルプロピオネート、エチル-n-ヘキサネ
ート、ヘキサン、メチルイソブチルケトン、メチルエチ
ルケトン、アセトン、ベンゼン、トルエン、キシレン等
が挙げられる。有機溶媒の存在下で重合反応を行うこと
により、微粒子状の高級脂肪酸の抗菌性金属塩がポリマ
ー担体中に均一に分布したアクリル酸エステル系ポリマ
ーが得られる。
【0017】本発明に使用するアクリル酸エステルモノ
マーの使用割合は、70〜98重量%、特に好ましくは
75〜95重量%である。また、高級脂肪酸の抗菌性金
属塩の使用量は、ポリマー担体中に担持する抗菌性金属
量と比例関係にあり、これは所望する抗菌剤の抗菌活性
とも相関し、その量は2重量%以上30重量%以下で、
好ましくは5重量%以上を使用する。2重量%以下であ
ると十分な抗菌性が得られず、30重量%を越えるとポ
リマー担体中への抗菌性金属塩の取り込みが困難とな
り、また抗菌性金属が不均一に分散することから、長期
間での抗菌活性の維持が困難となるため好ましくない。
【0018】有機溶媒の使用量について云えば、アクリ
ル酸エステルモノマーと高級脂肪酸の抗菌性金属塩の総
量に対して2〜20倍量程度が好ましい。重合反応は、
このような原料溶液に重合開始剤を添加し、還流下、攪
拌を行いながら反応系を50〜80℃に加熱し、概ね2
〜10時間行う。重合開始剤としては、有機過酸化物や
アゾ系化合物が使用でき、例えば過酸化ベンゾイル等が
使用できる。重合の進行と共に、抗菌性金属塩を担持し
た平均粒子径0.5〜50μm程度の粒子状のアクリル
酸エステル系ポリマーが析出する。反応の停止後、析出
した重合体粒子を濾過等で分離し、必要であれば有機溶
媒や水を用いて洗浄した後、乾燥を行うことにより粉末
状の本発明に使用する抗菌剤を得ることができる。
【0019】ところで、本発明は上記のアクリル酸エス
テル系ポリマーとアルカリ金属の塩化物を含有した抗菌
性組成物であり、使用するアルカリ金属の塩化物につい
ては、塩化ナトリウム、塩化カリウムが挙げられる。こ
れに対し、例えばアルカリ土類金属の塩化物である塩化
マグネシウムや塩化カルシウムは、逆に抗菌活性の低下
を引き起こすなど悪影響を及ぼすため好ましくない。
【0020】本発明の抗菌性組成物の使用方法について
云えば、布などの繊維、プラスチック板、石こうボード
板等に抗菌性組成物を適用する場合には、親水性のアク
リル系バインダー樹脂に、抗菌剤、塩化ナトリウム或い
は塩化カリウムを分散或いは溶解させた溶液を、ディッ
ピング法やスプレー法で繊維表面にコーティングするこ
とにより行う。また、水溶性或いは親水性の基材に適用
する場合は基材を水に溶解或いは分散させ、これに抗菌
剤とアルカリ金属の塩化物を分散、溶解させた後、これ
を乾燥処理することによって基材中に含有させる。
【0021】本発明の抗菌性組成物の使用割合について
云えば、所望する抗菌活性や抗菌活性期間、アクリル酸
エステル系ポリマーの種類等によっても異なるが、処理
物品の面積に対し0.1〜10g/m2、アルカリ金属
の塩化物はアクリル酸エステル系ポリマーに対し1〜2
00重量%使用すればその目的とする抗菌活性の持続性
は長期間に亘り維持可能である。抗菌剤が0.1g/m
2以下であると抗菌性が弱く、10g/m2以上使用して
も抗菌性は上がらず且つ経済的にも好ましくない。アル
カリの塩化物量が1重量%以下であると抗菌力持続性が
弱くなり、200重量%以上加えると抗菌性に問題が生
じる。以下に実施例を記し本発明を更に詳記する。尚、
特に断らない限り%は重量%を意味する。
【0022】
【実施例】(実施例1−3、比較例1−3)ラウリン酸
カリウム、ミリスチン酸カリウム、ステアリン酸カリウ
ムの各25gを水400gに加熱溶解し、これに16%
硝酸銀水溶液を順次22.5g、20.0g、16.5
gを添加して各脂肪酸塩の銀塩を得た。
【0023】攪拌機を備えた1L容の4つ口フラスコ
に、有機溶媒としてメチルイソブチルケトン500gを
入れ、これにジエチレングリコールジメタクリレート4
7gを入れ、これらに各々ラウリン酸銀5.3g、ミリ
スチン酸銀5.8g、ステアリン酸銀6.7gを入れ
て、重合触媒として過酸化ベンゾイル0.5gを加え
た。これらの溶液を窒素置換により脱気を行いながら攪
拌下、反応系を60℃に加熱しながら10時間反応を行
った。反応後、この懸濁物を吸引濾過で分取し、メタノ
ールで洗浄後に真空乾燥して各抗菌剤を得た。 銀含有量 平均粒径 ラウリン酸銀系抗菌剤(抗菌剤1) 3.3% 3μm ミリスチン酸銀系抗菌剤(抗菌剤2)3.3% 3μm ステアリン酸銀系抗菌剤(抗菌剤3)3.2% 4μm
【0024】蒸留水950gに上記の各抗菌剤の2.0
g、塩化ナトリウム0.5g、抗菌剤のバインダーとし
てアクリル系水溶性樹脂 50g(「VanaresinGS-10」
新中村化学工業(株)製、10wt% 水溶液)を加え良
く攪拌した。この水溶液をポリエステル系の白色不織布
(重量40g/m2)に対して約400g/m2(抗菌剤
0.8g/m2)となるように噴霧し、その後通風乾燥
機で120℃で30分間乾燥させた。上記の抗菌剤1−
3をコーティングして得られた不織布を順次実施例1−
3とする。また、比較のため、塩化ナトリウムを添加し
ない以外は実施例1−3と同じ条件で抗菌剤をコーティ
ングして得られた不織布を、順次比較例1−3とする。
【0025】<抗菌性評価試験>実施例、比較例で得た
抗菌性不織布を用い、以下のような病原菌の発育阻止円
の形成による抗菌性の評価試験を行った。評価試験の方
法は、直径9cmのシャーレに10mlの肉エキス寒天
培地溶液を注入、固化させて作成した培地上に、1×1
5個/cm2の密度となるように被検菌を均一に接種
し、この上に直径2cmの円形に切り取った不織布を置
き、30℃で1日間培養を行った。培養後、寒天培地上
に形成された被検菌の発育阻止円の直径を計測すること
により、不織布の抗菌性を評価した。尚、被検菌として
シュードモナス・エルジノーサ(Pseudomonas aerugin
osaIFO-13275)(緑膿菌)を用いた。
【0026】各々の不織布を用いて、抗菌活性の持続性
について評価を行った。評価試験の方法は、不織布を3
7℃の滅菌済みの生理食塩水中に、0日間、3日間、7
日間、14日間、28日間浸漬させ、発育阻止円を測定
することにより行った。尚、滅菌済みの生理食塩水は毎
日交換した。結果を表1に示す。
【0027】
【表1】 注1)*1:発育阻止円は形成されず、不織布下の培地
に菌の増殖が認められた。
【0028】(実施例4−8)抗菌剤3を用いた実施例
3において、塩化ナトリウム10.0g(実施例4)
4.0g(実施例5)、1.0g(実施例6)、0.0
5g(実施例7)とした以外は同一条件で不織布を調製
した。これらの不織布の抗菌性を、実施例1〜3の<抗
菌性評価試験>と同じ操作を行い発育阻止円で評価した
結果を表2に示す。
【0029】
【表2】 表2の実施例4から明らかなようにアルカリ金属塩の添
加量が多きに過ぎると抗菌持続性は低下する。 (実施例9、比較例4−6)抗菌剤1を用いた実施例1
において、塩化ナトリウムに代えて塩化カリウム0.5
g(実施例9)、塩化カルシウム0.5g(比較例
4)、塩化マグネシウム0.5g(比較例5)、硝酸ナ
トリウム0.5g(比較例6)を用いた以外は同一条件
で不織布を調整した。これらの不織布の抗菌性を、実施
例1〜3の<抗菌性評価試験>と同じ操作を行い発育阻
止円で評価した結果を表3に示す。
【0030】
【表3】 注)*1:発育阻止円は形成されず、不織布下の培地に菌の増殖が認められた。 上記表1−3から明らかなように、本発明の抗菌性金属
を担持したアクリル酸エステル系ポリマーと塩化ナトリ
ウムあるいは塩化カリウム等のアルカリ金属の塩化物か
らなる抗菌性組成物は、抗菌活性を長時間維持できるこ
とが判る。
【0031】
【発明の効果】本発明の抗菌性金属を担持したアクリル
酸エステル系ポリマーとアルカリ金属の塩化物からなる
抗菌性組成物は、例えば各種基材にコーティングした場
合に、長期間に亘って強い抗菌性を持続することがで
き、実用性に優れた抗菌性組成物である。また、本発明
の抗菌性組成物は繊維、プラスチック、金属、陶器、木
材、紙等その他水溶性或いは親水性の各種基材に適用す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福崎 裕延 茨城県つくば市千現二丁目8−7番地

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗菌性金属を担持したアクリル酸エステ
    ル系ポリマーとアルカリ金属の塩化物からなる抗菌性組
    成物。
  2. 【請求項2】 アルカリ金属の塩化物が、塩化ナトリウ
    ムまたは塩化カリウムである請求項1記載の抗菌性組成
    物。
  3. 【請求項3】 アクリル酸エステル系ポリマーに対しア
    ルカリ金属の塩化物が1〜200重量%である請求項1
    記載の抗菌性組成物。
JP4901498A 1998-02-13 1998-02-13 抗菌性組成物 Pending JPH11228321A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003529630A (ja) * 1999-12-15 2003-10-07 スィー.アール. バード インコーポレイテッド 銀塩のコロイドを含有するポリマー組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003529630A (ja) * 1999-12-15 2003-10-07 スィー.アール. バード インコーポレイテッド 銀塩のコロイドを含有するポリマー組成物
JP4786848B2 (ja) * 1999-12-15 2011-10-05 スィー.アール. バード インコーポレイテッド 銀塩のコロイドを含有するポリマー組成物

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