JPH112282A - 空気圧制御型の流体封入式防振装置 - Google Patents

空気圧制御型の流体封入式防振装置

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JPH112282A
JPH112282A JP15880397A JP15880397A JPH112282A JP H112282 A JPH112282 A JP H112282A JP 15880397 A JP15880397 A JP 15880397A JP 15880397 A JP15880397 A JP 15880397A JP H112282 A JPH112282 A JP H112282A
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JP
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fluid
chamber
rubber elastic
air
partition member
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JP15880397A
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Inventor
Hiroaki Tanahashi
洋昭 棚橋
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気圧制御式の防振装置において、空気圧を
及ぼす空気通路を、簡単な構造をもってコンパクトに形
成すること。 【解決手段】 仕切部材40からゴム弾性膜42側に向
かって軸方向に突出し、ゴム弾性膜42を貫通して外部
に開口するパイプ部86によって、空気通路を構成し
た。それにより、仕切部材40において空気通路を形成
するために必要とされるスペースが小さくてすみ、仕切
部材40の小型化ひいては防振装置のコンパクト化が達
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、非圧縮性流体が封入された流体
室を備え、封入流体の流動作用を利用して防振効果を得
るようにした流体封入式防振装置に係り、特に、流体室
の壁部の一部を構成する可動部材の背後に空気室を形成
し、該空気室に外部から空気圧を及ぼすことによって防
振特性を制御するようにした空気圧制御型の流体封入式
防振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】振動伝達系を構成する部材間に介装される
防振連結体や防振支持体等としての防振装置の一種とし
て、特公平6−89803号公報や特開平8−7492
3号公報等に記載されているように、防振連結される一
方の部材に取り付けられる第一の取付金具を、防振連結
される他方の部材に取り付けられる大径円筒形状の第二
の取付金具の軸方向一方の側に離隔配置せしめて、それ
ら第一の取付金具と第二の取付金具を本体ゴム弾性体で
連結し、該本体ゴム弾性体により第二の取付金具の軸方
向一方の開口部を流体密に閉塞すると共に、第二の取付
金具の軸方向他方の開口部をゴム弾性膜で流体密に閉塞
することにより、第二の取付金具の内部に非圧縮性流体
が封入された流体室を形成せしめて、該流体室を第二の
取付金具に内挿固定された仕切部材で仕切ることによ
り、壁部の一部が本体ゴム弾性体で構成されて振動が入
力される受圧室と、壁部の一部がゴム弾性膜で構成され
て容積変化が許容される平衡室を形成し、それら受圧室
と平衡室をオリフィス通路によって相互に連通する一
方、仕切部材の内部に密閉された空気室を形成し、該空
気室の壁部の一部を変位乃至は変形可能な可動部材で構
成すると共に、該可動部材における空気室とは反対側の
面を流体室に露呈させてなる構造を有し、かかる空気室
の圧力制御に基づいて防振特性を制御するようにした空
気圧制御型の流体封入式防振装置が、従来から知られて
いる。
【0003】ところで、このような空気圧制御型の流体
封入式防振装置においては、空気室に空気圧を及ぼすた
めの空気給排通路を装置内部に形成すると共に、該空気
給排通路に対して空気圧源に接続されたチューブ等の外
部の空気管体を接続するための接続口を、装置外部に開
口させて形成する必要がある。そこで、従来では、一般
に、前記公報等に記載されているように、空気室に接続
された空気給排通路を、仕切部材の内部を軸直角方向に
延びて外周面に開口する形態をもって形成すると共に、
仕切部材の外周面に嵌着固定された第二の取付金具に対
して、この空気給排通路の開口部に対応する位置に連通
孔を設けることにより、空気給排通路に対する外部空気
管体の接続口を、第二の取付金具の外周面に形成した構
造が、採用されている。
【0004】ところが、このような空気給排通路の構造
においては、外部空気管体の接続口が、第二の取付金具
の外周面に設けられることから、第二の取付金具の外周
面に取付用ブラケット等を外嵌固定することが困難であ
り、防振装置の装着構造が制限されてしまうという不具
合があった。
【0005】また、仕切部材において、空気室の外周面
または底面に開口して軸直角方向外方に向かって延びる
空気給排通路を形成する必要があり、空気給排通路の断
面積の確保等のために、可動部材よりも空気室側に位置
する部分で比較的大きな部材厚が必要となり、仕切部材
ひいては防振装置の軸方向サイズを、小さくすることが
難しいという問題もあった。
【0006】さらに、仕切部材を第二の取付金具に組み
付ける際に、仕切部材の空気給排通路と第二の取付金具
の連通孔を位置合わせしなければならないために、仕切
部材と第二の取付金具の中心軸回りにおける周方向の位
置決めが面倒で難しいという不具合もあったのである。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、第二の取付金具の外周面上における空気給
排通路の接続口の開口を避けることにより、第二の取付
金具の外周面を、防振連結される部材に対する取付面と
すること等が可能とされて、装着構造の設計自由度が有
利に確保され得る空気圧制御型の流体封入式防振装置を
提供することにある。
【0008】また、本発明は、仕切部材において空気給
排通路を形成するために必要とされる部材厚を充分に小
さくすることが出来、それによって、マウントサイズの
コンパクト化が可能な空気圧制御型の流体封入式防振装
置を提供することも、目的とする。
【0009】また、特に請求項2に記載の本発明は、空
気給排通路を形成する各部材の相対的な位置合わせが容
易で、製作性に優れた空気圧制御型の流体封入式防振装
置を提供することも、目的とする。
【0010】
【解決手段】そして、このような課題を解決するため
に、請求項1に係る発明の特徴とするところは、防振連
結される一方の部材に取り付けられる第一の取付部材
を、防振連結される他方の部材に取り付けられる筒形状
の第二の取付部材の軸方向一方の側に離隔配置せしめ
て、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム
弾性体で連結し、該本体ゴム弾性体により該第二の取付
部材の軸方向一方の開口部を流体密に閉塞すると共に、
該第二の取付部材の軸方向他方の開口部をゴム弾性膜で
流体密に閉塞することにより、該第二の取付部材の内部
に非圧縮性流体が封入された流体室を形成せしめて、該
流体室を該第二の取付部材に内挿固定された仕切部材で
仕切ることにより、壁部の一部が前記本体ゴム弾性体で
構成されて振動が入力される受圧室と、壁部の一部が前
記ゴム弾性膜で構成されて容積変化が許容される平衡室
を形成し、それら受圧室と平衡室をオリフィス通路によ
って相互に連通する一方、該仕切部材の内部に密閉され
た空気室を形成し、該空気室の壁部の一部を変位乃至は
変形可能な可動部材で構成すると共に、該可動部材にお
ける該空気室とは反対側の面を前記流体室に露呈させる
ことにより、該空気室の圧力制御に基づいて防振特性を
制御するようにした空気圧制御型の流体封入式防振装置
において、前記仕切部材から前記ゴム弾性膜側に向かっ
て突出するパイプ部を、該仕切部材に対して固定的に設
け、該パイプ部の一方の開口端部を前記空気室に連通せ
しめる一方、該パイプ部を前記ゴム弾性膜に貫通させ
て、該パイプ部の他方の開口端部を外部に開口せしめる
ことにより、外部の空気管体が接続されて該空気管体を
通じて及ぼされる空気圧を該空気室に伝達するための空
気給排通路を形成したことにある。
【0011】このような請求項1に係る発明に従う構造
とされた空気圧制御型の流体封入式防振装置において
は、空気室を圧力制御するための空気給排通路が、パイ
プ部によって、空気室から仕切部材の軸方向一方の側
(ゴム弾性膜側)に向かって延び、ゴム弾性膜を貫通し
て軸方向外方に向かって開口する形態をもって形成され
ることとなる。それ故、かかる流体封入式防振装置にお
いては、外部空気管体の接続部位を第二の取付部材の外
周面に設定する必要がなく、第二の取付部材の外周面
を、防振連結される部材に対する取付面とすることも可
能となって、マウント装着構造の設計自由度が有利に確
保されるのである。
【0012】しかも、請求項1に係る発明に従う構造と
された空気圧制御型の流体封入式防振装置においては、
仕切部材において、空気給排通路を軸直角方向に延びる
形態をもって形成する必要がなく、空気室から直接にゴ
ム弾性膜側に延び出すパイプ部によって空気給排通路を
形成することが出来ることから、仕切部材ひいては防振
装置の軸方向サイズのコンパクト化が有利に達成され得
るのである。
【0013】また、空気給排通路を形成するパイプ部
は、ゴム弾性膜を貫通して配設されていることから、例
えば、パイプ部をゴム弾性膜に対して加硫接着等で接着
する他、ゴム弾性膜の挿通孔をパイプ部材よりも充分に
小径としてゴム弾性膜の弾性力でパイプ部材に密着させ
たり、或いはゴム弾性膜をバンド部材等で締め付けてパ
イプ部材に密着させること等によって、パイプ部とゴム
弾性膜との間の流体密性ひいては流体室のシール性を、
簡単な構造をもって容易に且つ有利に得ることが出来る
といった利点もある。
【0014】なお、可動部材としては、変形乃至は変位
可能で、且つ流体室と空気室を流体密に仕切るものであ
って、必要に応じて一定の形状や位置への復元力を有す
るものも採用可能であり、例えば、可撓性膜や板状のゴ
ム弾性体,金属等の板ばね、或いはそれらをコイルスプ
リング等の弾性体で付勢したもの等が採用可能である。
【0015】また、請求項1に係る発明に従う構造とさ
れた流体封入式防振装置においては、第二の取付部材に
対して仕切部材やゴム弾性膜等を組み付けるに際して、
部品寸法誤差や組付誤差等によって僅かな位置ずれがあ
った場合でも、ゴム弾性膜の変形等によって位置ずれが
吸収されることに基づいて、良好なる製作性が確保され
得るが、より好ましくは、請求項2に記載の構造が採用
される。
【0016】すなわち、請求項2に係る発明は、請求項
1に記載の発明に従う構造とされた空気制御型の流体封
入式防振装置において、前記パイプ部が直管形状とされ
て、前記仕切部材の中央部分に固定的に設けられている
と共に、該パイプ部が、前記ゴム弾性膜の中央部分を貫
通して配設されていることを、特徴とする。このような
流体封入式防振装置においては、仕切部材とゴム弾性膜
との中心軸回りにおける相対的な位置決めが不要とされ
る結果、一層優れた組付作業性が実現され得るのであ
る。なお、より優れた組付作業性を達成するためには、
仕切部材やゴム弾性膜の外周面、およびそれらが組み付
けられる第二の取付部材の筒壁部を、何れも円形状をも
って形成することが有効である。
【0017】また、請求項1又は2に係る発明に従う構
造とされた流体封入式防振装置においては、パイプ部
を、仕切部材に対して一体形成することも可能である
が、請求項3に記載されているように、前記パイプ部
が、前記仕切部材とは別体のパイプ部材にて構成されて
おり、一方の開口端部において、前記仕切部材に対して
固着されている構造が、有利に採用される。なお、パイ
プ部材の仕切部材に対する固着は、例えば、接着や溶
着,圧入など、流体密性が確保されれば、各種の固着構
造が採用可能である。このような構造とされた流体封入
式防振装置においては、パイプ部材をゴム弾性膜に対し
て流体密に貫通装着することが容易とされると共に、パ
イプ部材や仕切部材の材質の選定自由度が有利に確保さ
れ、仕切部材を合成樹脂材料等で形成することも容易と
なる。
【0018】また、請求項1乃至3の何れかに記載の流
体封入式防振装置においては、請求項4に記載されてい
るように、前記ゴム弾性膜が、前記パイプ部の周囲にお
いて、前記仕切部材に対して圧接されている構造が、有
利に採用される。このような構造とされた流体封入式防
振装置においては、ゴム弾性膜と仕切部材との圧接部分
で、平衡室の流体密性が有利に確保され得るのであり、
ゴム弾性膜においてパイプ部が装着される貫通孔を通じ
ての流体漏れ等が極めて有効に防止され得るのである。
【0019】さらに、可動部材は、空気室の圧力制御に
基づいて防振特性を制御し得るように、一方の面が流体
室に露呈された状態で配設されていれば良く、具体的な
配設構造は何等限定されるものでないが、例えば、請求
項5に記載の構造が有利に採用される。即ち、請求項5
に係る発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の発明に
従う構造とされた流体封入式防振装置において、前記仕
切部材の内部において、前記可動部材によって壁部の一
部が構成された副液室が形成され、該副液室を含んで前
記流体室が構成されていると共に、該副液室を前記受圧
室に連通する流体流路が形成されていることを、特徴と
する。このような構造とされた流体封入式防振装置にお
いては、受圧室と副液室の間での流体流路を通じての封
入流体の流動作用等に基づいて防振効果が発揮されるの
であり、空気室の圧力を制御せしめて、流体流路を通じ
ての流体の流動状態を制御することによって、防振特性
を切換制御することが出来るのである。なお、そこにお
いて、副液室は、例えば、可動部材を変形容易な可撓性
膜やゴム膜等で構成することにより、空気室を大気中に
接続せしめた状態下等で容積変化が容易に許容される一
方、空気室を負圧源に接続せしめた状態下で可動部材が
負圧吸引されて容積変化が阻止される平衡室として形成
することが可能であり、このような副液室を採用すれ
ば、流体流路を実質的に連通状態と遮断状態に切り換え
ることにより、防振特性を切換制御することが出来る。
また、副液室は、例えば、可動部材を、空気室に及ぼさ
れる圧力変動によって加振される加振板で構成すること
により、該加振板の加振に基づいて圧力調節が可能な圧
力制御室として形成することが可能であり、このような
副液室を採用すれば、入力振動に応じて副液室の内圧を
調節することにより、流体流路を通じての流体流動を制
御し、或いは流体流路を通じて受圧室の内圧を制御した
りすること等によって、防振特性を切換制御することが
出来るのである。
【0020】また、請求項5に係る発明において、より
好適には、ゴム弾性膜に向かって下方に開口する中央空
所を有する仕切部材本体を用い、該中央空所に可動部材
を挿入配置すると共に、該仕切部材本体の下面に蓋部材
を重ね合わせて該中央空所の開口を覆蓋せしめることに
より、かかる中央空所内において該可動部材を挟んだ両
側に、前記副液室と前記空気室を形成する一方、かかる
蓋部材に対して、前記パイプ部を固定的に設けてなる、
仕切部材の構造が有利に採用される。このような構造を
採用すれば、副液室と空気室が、簡単な構造をもって形
成されるのであり、特に、蓋部材を金属製とすることに
より、パイプ部を一体的に或いは圧入固定によって固定
的に有利に形成しつつ、合成樹脂製の仕切部材本体を採
用して軽量化と製作性の向上を図ることも可能となる。
【0021】なお、請求項1乃至4に係る発明は、何れ
も、請求項5に記載の発明に従う構造とされた流体封入
式防振装置とは異なるものにも適用可能であり、例え
ば、受圧室の壁部の一部を、空気室に及ぼされる圧力変
動によって加振される加振板からなる可動部材で構成す
ることにより、該可動部材の加振に基づいて受圧室の内
圧を直接的に制御して防振特性を調節するようにした構
造の流体封入式防振装置などにも、適用可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の一実施形態について、図面を
参照しつつ、詳細に説明する。
【0023】先ず、図1には、本発明の一実施形態とし
てのエンジンマウント10が示されている。このエンジ
ンマウント10は、互いに所定距離を隔てて対向配置さ
れた第一の取付金具12と第二の取付金具14が、本体
ゴム弾性体16によって弾性的に連結された構造を有し
ており、第一の取付金具12がパワーユニット側に、第
二の取付金具14がボデー側に、それぞれ取り付けられ
ることによって、パワーユニットをボデーに対して防振
支持せしめるようになっている。そして、かかるエンジ
ンマウント10においては、自動車への装着状態下、第
一の取付金具12と第二の取付金具14の略対向方向
(図1中、略上下方向)に、パワーユニット荷重および
防振すべき振動が、それぞれ入力されることとなり、パ
ワーユニット荷重によって本体ゴム弾性体16が所定量
だけ圧縮変形せしめられるようになっている。なお、以
下の説明中、上下方向とは、原則として図1中の上下方
向をいうものとする。
【0024】より詳細には、第一の取付金具12は、上
下方向に延びる略円形中実のブロック形状を有してお
り、軸方向中間部分には、径方向外方に広がる板状のス
トッパ部18が一体形成されている。また、第一の取付
金具12は、ストッパ部18よりも軸方向下側部分が、
下方に向かって次第に小径化する逆円錐台形状の保持部
20とされている一方、ストッパ部18よりも軸方向上
側部分には、軸方向に延びるボルト穴22が設けられて
いる。そして、第一の取付金具12は、このボルト穴2
2に螺着される取付ボルトによって、図示しないパワー
ユニット側に固定的に取り付けられるようになってい
る。
【0025】また、第一の取付金具12には、本体ゴム
弾性体16が加硫接着されている。本体ゴム弾性体16
は、全体として大径の略円錐台形状を有しており、大径
側端面に開口する凹所24が設けられている。そして、
本体ゴム弾性体16の小径側端部に対して、第一の取付
金具12の保持部20が、軸方向に差し込まれた状態で
加硫接着されている。なお、第一の取付金具12のスト
ッパ部18には、軸方向上方に向かって突出する円環形
状の緩衝ゴム28が、本体ゴム弾性体16と一体形成さ
れている。そして、この緩衝ゴム28を介して、ストッ
パ部18が、図示しないボデー側の当接部に当接される
ことにより、パワーユニットのボデーに対する相対変位
量が制限されるようになっている。
【0026】また一方、第二の取付金具14は、全体と
して大径の略円筒形状を有しており、図示しないブラケ
ットを介して、自動車のボデー側に固定的に取り付けら
れるようになっている。また、軸方向上側の開口部は、
開口部側に行くに従って次第に小径化するテーパ部30
とされている。一方、軸方向下側の開口部には、径方向
外方に広がる環状の段差部32を介して、環状のかしめ
部34が一体形成されている。そして、第二の取付金具
14は、軸方向上側の略半分に亘る部分の内周面が、本
体ゴム弾性体16の大径側端部外周面に対して加硫接着
されている。要するに、本体ゴム弾性体16は、第一の
取付金具12と第二の取付金具14を有する一体加硫成
形品として形成されているのである。また、それによ
り、第一の取付金具12と第二の取付金具14が、本体
ゴム弾性体16によって弾性的に連結されていると共
に、第二の取付金具14の上側開口部が、本体ゴム弾性
体16によって流体密に閉塞されている。なお、第二の
取付金具14における軸方向下側の略半分に亘る部分の
内周面には、薄肉のシールゴム層36が設けられてい
る。
【0027】さらに、第二の取付金具14には、全体と
して略厚肉の円板ブロック形状を有する仕切部材40が
挿入配置せしめられ、必要に応じて第二の取付金具14
が絞り加工等されることによって、仕切部材40が第二
の取付金具14の内周面に対して、シールゴム層36を
挟んで流体密に嵌着固定されている。更にまた、第二の
取付金具14における軸方向下側の開口部には、薄肉の
湾曲した略円板形状を有するゴム弾性膜42が組み付け
られており、このゴム弾性膜42によって、第二の取付
金具14の軸方向下側の開口部が流体密に閉塞されてい
る。
【0028】これにより、第二の取付金具14の内部
が、外部空間に対して密閉され、軸方向一方の開口部を
覆蓋する本体ゴム弾性体16と、軸方向他方の開口部を
覆蓋するゴム弾性膜42との間に、非圧縮性流体が封入
された流体室44が形成されている。なお、封入流体と
しては、流体の共振作用に基づく防振効果を有効に得る
ために、0.1Pa・s以下の粘度を有する水やアルキ
レングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコー
ン油等の低粘性流体が有利に採用される。
【0029】さらに、かかる第二の取付金具14の内部
に形成された流体室44が、仕切部材40によって軸方
向両側に仕切られており、以て、仕切部材40の軸方向
上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成され
て、振動入力時に本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づ
いて内圧変化が惹起される受圧室46が形成されている
一方、仕切部材40の軸方向下側には、壁部の一部がゴ
ム弾性膜42で構成されて、該ゴム弾性膜42の変形に
基づいて容積変化が容易に許容される平衡室48が形成
されている。
【0030】ここにおいて、仕切部材40は、合成樹脂
材料やアルミニウム合金等で形成された厚肉円板形状の
本体ブロック50に対して、それぞれ薄肉の円板形状を
有する上下蓋板52,54が、軸方向上下面に固定的に
重ね合わされた構造とされており、下蓋板54の外周縁
部が径方向外方に突出せしめられて、第二の取付金具1
4の段差部32に重ね合わされ、かしめ部34でかしめ
固定されることによって、第二の取付金具14に対して
固着されている。
【0031】また、本体ブロック50には、中央部分に
位置して下方に開口する円形の中央凹所56が形成され
ており、この中央凹所56に対して、可動部材としての
ゴム弾性板58が収容配置されていると共に、下面に重
ね合わされた下蓋板54によって、中央凹所56の開口
が流体密に閉塞されている。ゴム弾性板58は、中央部
分が厚肉の円板形状を有していると共に、外周部分が僅
かに薄肉化されて軸方向斜め下方に向かって傾斜せしめ
られており、外周面には、円環形状の嵌着リング60が
加硫接着等によって固着されている。そして、このゴム
弾性板58が、嵌着リング60が中央凹所56に圧入さ
れて流体密に嵌着固定されることにより、中央凹所56
内において軸直角方向に広がった状態で、且つそれ自体
の弾性に基づいて中央凹所56の軸方向中間部分に位置
して、弾性変形が許容される状態で配設せしめられてい
る。
【0032】このようにゴム弾性板58が収容配置され
ることによって、下蓋板54で覆蓋された中央凹所56
内が、ゴム弾性板58を挟んだ軸方向両側に流体密に仕
切られている。これにより、ゴム弾性板58の一方の側
(軸方向上側)には、壁部の一部がゴム弾性板58で構
成されて、ゴム弾性板58の弾性変形に基づいて容積変
化が許容される副液室62が形成されており、この副液
室62に対して、受圧室46や平衡室48と同じ非圧縮
性流体が封入されている一方、ゴム弾性板58の他方の
側(軸方向下側)には、ゴム弾性板58の弾性変形を許
容する空気室64が形成されている。
【0033】さらに、仕切部材40の本体ブロック50
には、それぞれ軸方向上面に開口して、外周側部分と内
周側部分を略同心的に周方向に延びる第一の周溝66と
第二の周溝68が形成されている。そして、第一の周溝
66が上蓋板52で覆蓋されることによって、仕切部材
40の外周部分を周方向に所定長さで延び、両端部が連
通孔70,72を通じて受圧室46と平衡室48に連通
せしめられたオリフィス通路74が形成されている。ま
た、第二の周溝68が上蓋板52で覆蓋されることによ
って、オリフィス通路74の内周側に位置して周方向に
延び、両端部が連通孔70,76を通じて受圧室46と
副液室62に連通せしめられた流体流路78が形成され
ている。
【0034】そして、オリフィス通路74にあっては、
受圧室46と平衡室48の内圧差に基づいて、内部を通
じて流動せしめられる流体の共振作用により、シェイク
等の低周波数域の振動に対して有効な防振効果が発揮さ
れるように、その長さや断面積等が設定されている。ま
た、流体流路78にあっては、受圧室46と副液室62
の内圧差に基づいて、内部を通じて流動せしめられる流
体の共振作用により、アイドル振動等の高周波数域の振
動に対して有効な防振効果が発揮されるように、その長
さや断面積等が設定されている。
【0035】また一方、ゴム弾性膜42には、外周縁部
に対して円環形状の連結金具80が加硫接着されてお
り、この連結金具80が、仕切部材40の下蓋板54の
下面に重ね合わされ、該下蓋板54と共に、第二の取付
金具14のかしめ部34によってかしめ固定されること
により、第二の取付金具14に対して、その軸方向下側
の開口部を流体密に覆蓋する状態で固着されている。ま
た、ゴム弾性膜42の中央部分には、円筒形状をもって
軸方向に延びる筒状部82が一体形成されている。そし
て、この筒状部82の内孔84に対して、金属等の硬質
材で形成された直管形状のパイプ86が挿通されている
と共に、筒状部82の外周面には、締め付けバンド88
が装着されており、締め付けバンド88が締め付けられ
ることによって、筒状部82がパイプ86に対して流体
密に圧着されて固定されている。なお、このことから明
らかなように、本実施形態では、筒状部82の内孔84
によって、パイプ部材としてのパイプ86が装着される
挿通孔が構成されている。
【0036】さらに、パイプ86の軸方向両端部は、何
れも、筒状部82から外方に突出せしめられている。ま
た、仕切部材40を構成する下蓋板54には、中央部分
に圧入孔90が貫設されており、この圧入孔90に対し
て、パイプ86の上端部が圧入されることによって、パ
イプ86が、仕切部材40に対して固着されていると共
に、パイプ86の内部通孔87が、仕切部材40に形成
された空気室64に対して連通せしめられている。な
お、パイプ86の下蓋板54に対する圧入固定は、パイ
プ86の筒状部82に対する取付前および取付後の何れ
の時に行っても良い。また、筒状部82は、パイプ86
の周囲において、軸方向上端面が下蓋板54に対して圧
接されており、それによって、平衡室48が、空気室6
4や外部空間に対して有利にシールされている。
【0037】また一方、パイプ86の軸方向下端部に
は、エンジンマウント10の自動車へのマウント装着状
態下、外部の空気管体92が接続され、この空気管体9
2により、空気室64が、切換弁94を介して、負圧源
96と大気中とに択一的に接続されるようになってい
る。それにより、かかる装着状態下、切換弁94を切換
作動せしめることによって、エンジンマウント10の防
振特性を切換制御できるようになっているのである。
【0038】すなわち、ゴム弾性板58は、空気室64
がパイプ86を通じて大気中に接続された状態では、そ
れ自体の弾性力等に基づいて、弾性変形が許容される状
態に保持されるが、パイプ86を通じて空気室64に負
圧が及ぼされると、ゴム弾性板58の下面に作用せしめ
られる負圧吸引力によって、ゴム弾性板58が、その弾
性力に抗して下方(空気室64側)に変形変位せしめら
れ、下蓋板54上に吸着されること等によって、弾性変
形が許されない拘束状態に保持されることとなる。それ
故、空気室64を大気中に接続した状態下では、ゴム弾
性板58の弾性変形に基づいて副液室62の容積変化が
許容されることにより、受圧室46と副液室62の間
で、流体流路78を通じての流体流動が生ぜしめられ
て、かかる流体の流動作用に基づく防振効果、即ち高周
波数域の振動に対して優れた防振効果が有効に発揮され
ることとなる一方、空気室64を負圧源96に接続した
状態下では、ゴム弾性板58が拘束されて副液室62が
容積不変とされることにより、流体流路78が実質的に
遮断される結果、受圧室46と平衡室48との間でのオ
リフィス通路74を通じての流体流動が有効に生ぜしめ
られて、かかる流体の流動作用に基づく防振効果、即ち
低周波数域の振動に対して優れた防振効果が有効に発揮
されることとなり、マウント防振特性が切り換えられる
のである。なお、このことから明らかなように、本実施
形態では、受圧室46および平衡室48、更に副液室6
2を含んで、内部に非圧縮性流体が封入された流体室が
構成されている。
【0039】そして、上述の如き構造とされたエンジン
マウント10においては、空気室64に対して空気圧を
及ぼすための空気通路が、仕切部材40に対して圧入固
定されたパイプ86の内部通孔87により、空気室64
から下方に向かって直接に延びる形態をもって形成され
ていることから、仕切部材40に対して、空気通路を形
成するために特別なスペースが要求されることがないの
であり、仕切部材40の小型化とそれに基づくマウント
10のコンパクト化が有利に達成され得るのである。
【0040】しかも、かかるエンジンマウント10にお
いては、空気室64に対して空気圧を及ぼすための空気
通路が、ゴム弾性膜42を貫通して配設されたパイプ8
6により、マウント軸方向下方に開口して形成されてい
ることから、第二の取付金具14の外周面を自由に利用
して、第二の取付金具14をボデー側に取り付けるため
のブラケット等を装着せしめることが可能となり、マウ
ントの装着構造の設計自由度が有利に確保されるのであ
る。
【0041】また、かかるエンジンマウント10におい
ては、パイプ86が装着される仕切部材40の圧入孔9
0やゴム弾性膜42の内孔84が、何れも、中央部分に
形成されていることから、それら仕切部材40やゴム弾
性膜42を第二の取付金具14に組み付けるに際して、
中心軸回りの方向性を考慮する必要がなく、良好なる組
付作業性が実現されることとなる。
【0042】また、本実施形態のエンジンマウント10
では、平板形状の下蓋板54に対して、別部材とされた
直管形状のパイプ86が圧入固定された構造が採用され
ていることから、部品製作が容易とされて低コスト化が
有利に図られ得ると共に、本体ブロック50を樹脂化し
て製作性の向上と軽量化を図ることも出来るといった利
点がある。
【0043】以上、本発明の一実施形態について詳述し
てきたが、これは文字通りの例示であって、本発明は、
かかる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0044】例えば、ゴム弾性膜42に対するパイプ8
6の貫設部分における流体密性をより高度に確保するた
めに、図2に示されているように、パイプ86の外周面
を、ゴム弾性膜42に対して加硫接着することも可能で
ある。なお、図2においては、理解を容易とするため
に、前記実施形態と同様な構造とされた部材や部位に対
して、前記実施形態と同一の符号を付しておく。
【0045】さらに、本発明に係る防振装置において、
オリフィス通路や流体流路に対するチューニングは、防
振装置への要求特性等に応じて適宜に変更可能であり、
何等限定されるものではない。具体的には、例えば、前
記実施形態において、オリフィス通路74をアイドリン
グ振動等にチューニングする一方、流体流路78をそれ
よりも更に高周波数域のこもり音等にチューニングする
ことも可能である。
【0046】また、本体ゴム弾性体16の大径側端部外
周面に金属スリーブを加硫接着し、該金属スリーブに対
して、別当形成した第二の取付金具14の軸方向上側の
開口部を外嵌固定して組み付ける構造等を採用すること
も可能であり、その場合には、ゴム弾性膜58の外周縁
部を第二の取付金具14の軸方向下側の開口部に対して
一体的に加硫接着し、仕切部材40を、第二の取付金具
14に対して、軸方向上側の開口部から挿入して組み付
けることも出来る。
【0047】更にまた、前記実施形態におけるエンジン
マウント10においては、空気室64を大気中と負圧源
に対して択一的に接続せしめることにより、流体流路7
8を実質的に連通/遮断することによって、マウント防
振特性が切換制御されるようになっていたが、その他、
例えば空気室の空気圧を増減させて、流体室の壁部の一
部を構成する可動部材を適当な周波数で加振することに
より、防振装置の防振特性を制御すること等も可能であ
る。具体的には、例えば、前記実施形態に示されたエン
ジンマウント10において、切換弁94を入力振動の周
波数等に応じて切り換え、空気室64の圧力を増減させ
て、ゴム弾性板58を、空気室64内の負圧による吸引
力とゴム弾性板58自体の弾性に基づく復元力とによっ
て、上下に往復変位(振動)させることが可能であり、
このようにゴム弾性板58を加振することによって、副
液室62の内圧を制御することが出来る。それ故、振動
入力時にゴム弾性板58を入力振動に応じた周波数で加
振して副液室62に内圧変動を生ぜしめることにより、
副液室62と受圧室46の間での流体流路78を通じて
の流体流動が積極的に生ぜしめられて、流体の共振作用
等の流動作用を利用した防振効果や、或いは受圧室46
の内圧制御に基づく防振効果が、極めて有効に発揮され
ることとなる。そして、ゴム弾性板58を加振するため
に空気室64に及ぼす空気圧の大きさや位相を、受圧室
46への圧力伝達のおくれ時間等を考慮しつつ、入力振
動に応じて制御することにより、マウント防振特性を切
換制御することが出来るのである。その制御方法として
は、例えばエラー信号が最小となるようにする適応制御
等のフィードバック制御や、予め決定された設定値に基
づくマップ制御等が、何れも採用され得る。
【0048】そして、このような可動部材の空気圧によ
る加振構造を採用すれば、防振装置自体に電磁駆動手段
等のアクチュエータ部材を組み込む必要がないことか
ら、構造が極めて簡単で製作が容易であり、能動的な防
振機能を有する流体封入式防振装置が、軽量でコンパク
ト且つ安価に実現されるといった大きな利点があり、電
磁駆動手段等を組み込んだ場合に比して、耐久性や信頼
性にも優れており、故障した場合でも対処等が容易であ
るといった利点もある。
【0049】また、可動部材の空気圧による加振構造を
採用するに際しては、例えば、壁部の一部が本体ゴム弾
性体で構成されて振動入力時に内圧変動が生ぜしめられ
る主液室の壁部の一部を可動部材で構成し、可動部材
を、その背後に形成された空気室の空気圧変動に基づい
て加振することにより、受圧室に対して直接に圧力変化
を及ぼして、防振特性の制御を行うことも可能である。
【0050】さらに、前記実施形態では、自動車用エン
ジンマウントに本発明を適用したものの具体例を示した
が、本発明は、その他、自動車用ボデーマウント等、或
いは自動車以外の各種装置用の防振装置等に対して、何
れも同様に適用可能であることは、勿論である。
【0051】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施形態が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもないところである。
【0052】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、仕
切部材に形成された空気室に空気圧を及ぼしめて防振特
性を制御するための空気通路が、仕切部材からゴム弾性
膜側に向かって防振装置の軸方向に突出し、ゴム弾性膜
を貫通して外部に開口するパイプ部によって構成されて
いることから、仕切部材において空気通路を形成するた
めに必要とされるスペースが小さくてすみ、仕切部材の
小型化ひいては防振装置のコンパクト化が有利に図られ
得るのである。
【0053】また、かかる流体封入式防振装置において
は、空気通路がゴム弾性膜を貫通して防振装置の軸方向
に開口して形成されることから、第二の取付部材の外周
面に対して外部空気管体の接続口を形成する必要がな
く、防振連結される一方の部材に対する第二の取付部材
の取付構造、即ち防振装置の装着構造の設計自由度が有
利に確保されるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての自動車用エンジン
マウントを示す縦断面説明図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントにおいて採用
され得る、空気通路の別の具体的形態例を示す縦断面説
明図である。
【符号の説明】
10 エンジンマウント 12 第一の取付金具 14 第二の取付金具 16 本体ゴム弾性体 40 仕切部材 42 ゴム弾性膜 44 流体室 46 受圧室 48 平衡室 58 ゴム弾性板 62 副液室 64 空気室 74 オリフィス通路 78 流体流路 86 パイプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防振連結される一方の部材に取り付けら
    れる第一の取付部材を、防振連結される他方の部材に取
    り付けられる筒形状の第二の取付部材の軸方向一方の側
    に離隔配置せしめて、それら第一の取付部材と第二の取
    付部材を本体ゴム弾性体で連結し、該本体ゴム弾性体に
    より該第二の取付部材の軸方向一方の開口部を流体密に
    閉塞すると共に、該第二の取付部材の軸方向他方の開口
    部をゴム弾性膜で流体密に閉塞することにより、該第二
    の取付部材の内部に非圧縮性流体が封入された流体室を
    形成せしめて、該流体室を該第二の取付部材に内挿固定
    された仕切部材で仕切ることにより、壁部の一部が前記
    本体ゴム弾性体で構成されて振動が入力される受圧室
    と、壁部の一部が前記ゴム弾性膜で構成されて容積変化
    が許容される平衡室を形成し、それら受圧室と平衡室を
    オリフィス通路によって相互に連通する一方、該仕切部
    材の内部に密閉された空気室を形成し、該空気室の壁部
    の一部を変位乃至は変形可能な可動部材で構成すると共
    に、該可動部材における該空気室とは反対側の面を前記
    流体室に露呈させることにより、該空気室の圧力制御に
    基づいて防振特性を制御するようにした空気圧制御型の
    流体封入式防振装置において、 前記仕切部材から前記ゴム弾性膜側に向かって突出する
    パイプ部を、該仕切部材に対して固定的に設け、該パイ
    プ部の一方の開口端部を前記空気室に連通せしめる一
    方、該パイプ部を前記ゴム弾性膜に貫通させて、該パイ
    プ部の他方の開口端部を外部に開口せしめることによ
    り、外部の空気管体が接続されて該空気管体を通じて及
    ぼされる空気圧を該空気室に伝達するための空気給排通
    路を形成したことを特徴とする空気圧制御式の流体封入
    式防振装置。
  2. 【請求項2】 前記パイプ部が直管形状とされて、前記
    仕切部材の中央部分に固定的に設けられていると共に、
    該パイプ部が、前記ゴム弾性膜の中央部分を貫通して配
    設されている請求項1に記載の空気圧制御式の流体封入
    式防振装置。
  3. 【請求項3】 前記パイプ部が、前記仕切部材とは別体
    のパイプ部材にて構成されており、一方の開口端部にお
    いて、前記仕切部材に対して固着されている請求項1又
    は2に記載の空気圧制御式の流体封入式防振装置。
  4. 【請求項4】 前記ゴム弾性膜が、前記パイプ部の周囲
    において、前記仕切部材に対して圧接されている請求項
    1乃至3の何れかに記載の空気圧制御式の流体封入式防
    振装置。
  5. 【請求項5】 前記仕切部材の内部において、前記可動
    部材によって壁部の一部が構成された副液室が形成さ
    れ、該副液室を含んで前記流体室が構成されていると共
    に、該副液室を前記受圧室に連通する流体流路が形成さ
    れている請求項1乃至4の何れかに記載の空気圧制御式
    の流体封入式防振装置。
JP15880397A 1997-06-16 1997-06-16 空気圧制御型の流体封入式防振装置 Pending JPH112282A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011033112A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Bridgestone Corp 防振装置とその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011033112A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Bridgestone Corp 防振装置とその製造方法

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