JPH11228288A - 単結晶保持装置 - Google Patents

単結晶保持装置

Info

Publication number
JPH11228288A
JPH11228288A JP5130198A JP5130198A JPH11228288A JP H11228288 A JPH11228288 A JP H11228288A JP 5130198 A JP5130198 A JP 5130198A JP 5130198 A JP5130198 A JP 5130198A JP H11228288 A JPH11228288 A JP H11228288A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
holding device
claw
pulling wire
wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5130198A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4026694B2 (ja
Inventor
Shoei Kurosaka
昇栄 黒坂
Junsuke Tomioka
純輔 冨岡
Masakazu Kobayashi
正和 小林
Akihiro Yoshimoto
明広 義本
Narutoshi Oji
成俊 大司
Kazuhiro Mimura
和弘 三村
Hiroshi Kadota
浩 門田
Yutaka Yoshinada
裕 吉灘
Kenji Okamura
健治 岡村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumco Techxiv Corp
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Komatsu Electronic Metals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd, Komatsu Electronic Metals Co Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP05130198A priority Critical patent/JP4026694B2/ja
Publication of JPH11228288A publication Critical patent/JPH11228288A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4026694B2 publication Critical patent/JP4026694B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単結晶保持装置に開閉自在の複数の爪を設
け、これらの爪を閉じることによって単結晶に形成した
くびれ部を保持するに当たり、単結晶に触れずに爪を開
閉させることができるようにする。 【解決手段】 単結晶保持装置(10)に設けた複数の
爪(13)に保持装置引上げワイヤ(12)を繋着し、
保持装置引上げワイヤ(12)の巻き戻しまたは巻き取
りによって爪(13)を開閉させる。拡径部(9b)が
開いた爪(13)の間を通過した後、爪(13)を閉じ
てくびれ部(9b)を保持し、保持装置引上げワイヤ
(12)により単結晶(9)を引き上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CZ法による半導
体単結晶の製造に用いられ、特に大重量の単結晶の引き
上げに好適な単結晶保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】単結晶シリコンは一般にCZ法を用いて
製造されている。CZ法では、単結晶製造装置内に設置
した石英るつぼに多結晶シリコンを充填し、石英るつぼ
の周囲に設けたヒータによって前記多結晶シリコンを加
熱溶解して融液とする。そして、シードホルダに取り付
けた種結晶を融液に浸漬し、シードホルダおよび石英る
つぼを互いに同方向または逆方向に回転させながらシー
ドホルダを引き上げて単結晶シリコンを所定の直径およ
び長さに成長させる。
【0003】種結晶には、融液に浸漬したときの熱衝撃
で転位が発生する。この転位を除去するため、ダッシュ
ネック法を用いて直径3〜4mm程度のネック部を種結
晶の下方に形成し、転位をネック部の表面に逃がす。そ
して、無転位化が確認された後、肩部を形成して単結晶
を所定の直径まで拡大させ、次いで直胴部形成に移行す
る。
【0004】近年、半導体デバイス生産の効率化、歩留
り向上等を目的とした単結晶の大径化あるいは軸方向長
さの増大に伴ってその重量が増大し、ネック部の強度が
限界に近づいている。そのため、従来の結晶引上げ方法
ではネック部が破断するおそれがあり、安全な単結晶育
成ができない。この対策として、単結晶育成中にその荷
重をネック部から保持装置へ移し換える引上げ装置や引
上げ方法が提案されている。このような装置、方法によ
れば単結晶重量の大部分を保持装置で支えるため、ネッ
ク部の破断が防止され、ネック部が破断した場合でも保
持装置により単結晶の落下を防止することができる。
【0005】上記単結晶保持装置を用いる各種の単結晶
製造装置のうち、特公平7−515で開示された結晶引
上げ装置は、シードホルダに連結された引上げ軸に沿っ
て上下動可能な把持ホルダの下端に、下方への回転が一
定角度で停止する複数の爪を設け、これらの爪を単結晶
のくびれ部に掛止させて前記単結晶を保持する構成であ
る。把持ホルダを引上げ軸に沿って下降させることによ
り、前記爪の先端が単結晶の拡径部に接触しながら上方
に開き、拡径部を通過すると爪の自重で閉じ姿勢に戻る
ようにしている。一方、特公平5−65477で開示さ
れた単結晶成長装置は、くびれ部をクランプアームによ
って保持するもので、クランプアームを開閉する手段と
して機械的方法、油圧シリンダまたは電気的方法を用い
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記結
晶引上げ装置には、それぞれ次のような問題点がある。 (1)特公平7−515による結晶引上げ装置は、把持
ホルダの下端に取着された閉じ状態の爪を開かせるため
に育成中の単結晶に触れさせなければならず、その際の
衝撃により単結晶を有転位化させるおそれがあり、好ま
しくない。また、爪が開いた状態で引っ掛かり、閉じな
くなるおそれもある。 (2)特公平5−65477による単結晶成長装置は、
クランプアームを開閉させる機構が別途必要であり、単
結晶保持装置の構造が複雑化するとともに炉内を汚染す
るおそれがある。
【0007】本発明は上記従来の問題点に着目してなさ
れたもので、育成中の単結晶に触れることなく単結晶保
持装置の爪を開閉させることができ、かつ、簡素な構造
の単結晶保持装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る単結晶保持装置の第1は、単結晶保持
装置に開閉自在の複数の爪を設け、これらの爪を閉じる
ことによって単結晶に形成したくびれ部を保持しつつ単
結晶を引き上げる単結晶保持装置であって、育成中の単
結晶に非接触状態で前記爪の開閉動作を行う手段を設け
たことを特徴とする。開閉自在の爪を用いて単結晶のく
びれ部を保持する場合、くびれ部より上方に形成されて
いてくびれ部より大径の拡径部は、爪を開いた状態にし
ないと通過させることができない。また、拡径部が通過
した後爪を閉じないとくびれ部を保持することができな
い。上記構成によれば、拡径部が通過する際の爪の開き
動作とくびれ部を保持するための爪の閉じ動作のいずれ
においても単結晶に触れることがない。つまり、閉じた
爪でくびれ部を保持する直前まで爪が単結晶に接触しな
いため、爪の開閉動作による振動や衝撃を単結晶に与え
ない。
【0009】本発明に係る単結晶保持装置の第2は、上
記第1の構成において、単結晶保持装置に設けた複数の
爪に保持装置引上げワイヤを繋着し、保持装置引上げワ
イヤの下降または上昇に伴って爪を開閉させることを特
徴とする。上記構成によれば、複数の爪に繋着した保持
装置引上げワイヤを昇降させるだけで、単結晶に接触さ
せずに爪を開閉させることができる。従って、単結晶に
形成した拡径部が通過するときは保持装置引上げワイヤ
を下降させて爪を開いた状態に維持し、拡径部が爪の位
置を通過した後保持装置引上げワイヤを上昇させて爪を
閉じた状態にすればよい。いずれの場合も爪が単結晶に
触れることはない。また、爪の開閉動作と単結晶保持装
置の昇降動作とが保持装置引上げワイヤのみによって行
われるので、単結晶保持装置の構造が簡素化される。
【0010】また、本発明に係る単結晶保持装置の第3
は、上記第1の構成において、単結晶保持装置に設けた
複数のカムに保持装置引上げワイヤを繋着し、保持装置
引上げワイヤの上昇に伴ってカムが上昇して爪の閉じ動
作を行うことを特徴とする。上記構成は爪の開閉手段と
してカム機構を用い、カムの上昇により爪を閉じるよう
にしたものである。カムを上昇させる手段として保持装
置引上げワイヤを用いたので、爪の閉じ動作と単結晶保
持装置の上昇動作とが単一の手段で行われ、構造が簡素
化される。
【0011】本発明に係る単結晶保持装置の第4は、上
記第1の構成において、支持部材に複数の保持レバーを
揺動自在に連結し、これらの保持レバーの一端と保持装
置引上げワイヤの下端に繋着した円筒とを複数のリンク
で連結し、前記円筒を下降または上昇させることによ
り、保持レバーの下端に形成した爪を開閉させることを
特徴とする。上記構成によれば、保持装置引上げワイヤ
により昇降可能な円筒にリンクを介して保持レバーを連
結したので、前記円筒を下降または上昇させると保持レ
バーが支持部材との連結点を中心として揺動し、これに
伴って保持レバーの下端に形成した爪を単結晶に触れる
ことなく開閉させることができる。
【0012】本発明に係る単結晶保持装置の第5は、上
記第2の構成において、単結晶保持装置の上昇動作の初
期段階で、爪の閉じ動作を行うことを特徴とする。上記
構成によれば、単結晶保持装置を上昇させようとする
と、第1段階で爪が閉じ、第2段階で上昇を開始するこ
とになる。従って、単結晶保持装置が上昇するとき爪は
閉じた状態にあり、単結晶のくびれ部を確実に保持しつ
つ引き上げることができる。
【0013】更に、本発明に係る単結晶保持装置の第6
は、上記第2乃至第4の構成のいずれかの一項におい
て、くびれ部が所定の高さに引き上げられるまでの間、
単結晶保持装置を炉内の所定位置に待機させる手段を設
けたことを特徴とする。上記構成によれば、単結晶保持
装置が融液、ヒータ等による高温に曝されず、機能や材
質の劣化による障害を回避することができる。
【0014】
【発明の実施の形態および実施例】次に、本発明に係る
単結晶保持装置の実施例について図面を参照して説明す
る。図1に単結晶保持装置の第1実施例を示す。単結晶
製造装置の図示しないプルチャンバ上方に設けられた真
空容器1内に、結晶引上げワイヤ巻取り装置2と単結晶
保持装置10を昇降させる複数のワイヤ巻取り装置11
とが設置されている。結晶引上げワイヤ巻取り装置2か
ら炉体中心に垂下する結晶引上げワイヤ3の下端にはシ
ードホルダ4が繋着され、複数のワイヤ巻取り装置11
から垂下する保持装置引上げワイヤ12の下端には単結
晶保持装置10の爪13が繋着されている。また、図示
しないメインチャンバ内に融液5を貯留するるつぼ6が
回転ならびに昇降可能に設置され、るつぼ6の周囲には
図示しないヒータ、断熱筒が設置されている。
【0015】単結晶保持装置10は、リング状の板から
なる保持装置本体14と、保持装置本体14の下面から
突出する複数の支持部材15に揺動自在に取着された複
数の爪13とを備えている。爪13は、揺動中心に対し
て内側部分すなわち炉体中心側の部分よりも外側部分が
重くなるように製作され、前記外側部分に保持装置引上
げワイヤ12の下端が繋着されている。また、メインチ
ャンバ内には、保持装置本体14を担持するリング状の
支持台16が設置され、この支持台16に取着したスラ
ストベアリング17を介して保持装置本体14の外縁部
を載置することができるようになっている。
【0016】上記構成の単結晶保持装置10の動作につ
いて、図1、図2を参照して説明する。通常の単結晶引
き上げと同様に結晶引上げワイヤ3を巻き戻し、シード
ホルダ4に装着した種結晶7を融液5に浸漬してなじま
せた後、結晶引上げワイヤ3を巻き取ることによりネッ
ク部8が形成される。更に、単結晶9の拡径部9aとく
びれ部9bとを形成した後、肩部9c及び直胴部9dの
形成に移行する。この間、保持装置本体14はスラスト
ベアリング17を介して支持台16に担持され、保持装
置引上げワイヤ12によって結晶引上げワイヤ3と同一
の回転速度で同じ方向に回転している。保持装置引上げ
ワイヤ12の下端は下限位置に固定されているので、図
1に示すように爪13の外側部分は揺動中心に対して下
降し、内側部分先端は開いた状態を保っている。従っ
て、拡径部9aは爪13の内側部分先端に触れることな
く通過することができる。
【0017】単結晶9の育成が進み、くびれ部9bが図
1に示す高さに到達したときワイヤ巻取り装置11か駆
動され、保持装置引上げワイヤ12が巻き取られる。こ
れにより爪13の外側部分が引き上げられ、図2の左半
分に示すように爪13の外側部分側面が保持装置本体1
4の下面に当接する。爪13の内側部分先端は下方に回
転して閉じた状態となり、更に保持装置引上げワイヤ1
2が巻き取られると保持装置10が上昇を開始する。そ
して、保持装置引上げワイヤ12を結晶引上げワイヤ3
より僅かに速い速度で巻き取ると、図2右半分に示すよ
うに閉じた爪13の内側部分先端が拡径部9aの下側円
錐面に当接して単結晶9を保持する。保持装置引上げワ
イヤ12の巻き取り速度は、爪13が拡径部9aの下側
円錐面に当接した時点で結晶引上げワイヤ3の巻き取り
速度と一致するように制御され、以後は結晶引上げワイ
ヤ3による単結晶引き上げから保持装置引上げワイヤ1
2による単結晶引き上げに移行する。
【0018】単結晶保持装置10によって単結晶9を保
持した後、単結晶9の重量の大部分を保持装置引上げワ
イヤ12によって保持し、一部を結晶引上げワイヤ3に
よって保持しつつ単結晶9の育成を継続する。前記両者
の荷重負担割合は任意に定めるものとする。
【0019】上記第1実施例において、保持装置本体1
4を支持台16に載置せず、真空容器1内にワイヤ巻取
り装置11とは別に設けた複数のワイヤ巻取り装置から
引上げワイヤを垂下し、これらの引上げワイヤによって
保持装置本体14を吊り下げてもよい。このようにする
と、単結晶保持装置10の待機高さを任意に調節するこ
とができる。
【0020】図3に単結晶保持装置の第2実施例を示
す。この単結晶保持装置20の保持装置本体21は、上
端にリング状の天板21aを備えた円筒で、天板21a
の中心には単結晶9の拡径部9aが容易に通過すること
ができる穴21bを有し、天板21aの下面には複数の
リンク22の一端が回動自在に取着されている。そし
て、リンク22の他端には爪23が揺動自在に取着され
ている。前記爪23は、揺動中心に対して内側部分すな
わち炉体中心側の部分よりも外側部分が重くなるように
製作され、前記外側部分の端部は保持装置本体21の内
壁面に沿ってなめらかに摺動できるように、曲面に仕上
げられている。また、図示しない真空容器内には、結晶
引上げワイヤ巻取り装置と複数のワイヤ巻取り装置とが
設置され、複数のワイヤ巻取り装置から垂下する第1ワ
イヤ24は保持装置本体21の天板21a上面に繋着さ
れて保持装置本体21を吊り下げ、複数のワイヤ巻取り
装置から垂下する第2ワイヤ25は天板21aを貫通し
て爪23の外側部分端部に繋着されている。
【0021】上記構成の単結晶保持装置20の動作につ
いて、図3を参照して説明する。図3の左半分に示すよ
うに、炉内の所定位置に待機している単結晶保持装置2
0の中に単結晶9の拡径部9aが進入するまでの間、保
持装置本体21は第1ワイヤ24によって単結晶9と同
一の回転速度で同じ方向に回転している。第2ワイヤ2
5の下端は下限位置に固定されているので、爪23の外
側部分は揺動中心に対して下降し、内側部分先端は開い
た状態を保っている。従って、拡径部9aは爪23の内
側部分先端に触れることなく通過することができる。な
お、爪23にはストッパ23aが突出していて、このス
トッパ23aがリンク22の側面に当接することにより
爪23の開き姿勢を規制している。
【0022】くびれ部9bが爪23の内側部分先端の高
さとほぼ同一の位置に到達したとき、第2ワイヤ25が
巻き取られ、爪23の外側部分が引き上げられる。爪2
3の外側端部は保持装置本体21の内壁面に沿って摺動
し、爪23の外側端部側面が保持装置本体21の内側上
部に形成されたストッパ21cに当接すると停止する。
これに伴って爪23の内側端部は下方に回転し、爪23
はほぼ水平に近い姿勢となる。この時点で爪23は閉じ
た状態となり、第2ワイヤ25を結晶引上げワイヤより
速い速度で巻き取ることにより、図3の右半分に示すよ
うに爪23を拡径部9aの下側円錐面に当接させること
ができる。以後、第2ワイヤ25の巻き取り速度は結晶
引上げワイヤの巻き取り速度と一致するように制御さ
れ、結晶引上げワイヤによる単結晶引き上げから第2ワ
イヤ25による単結晶引き上げに移行する。
【0023】第2実施例の単結晶保持装置において、保
持装置本体21を第1ワイヤ24で吊り下げず、メイン
チャンバ内に設けた支持台で担持する構成としてもよ
い。
【0024】図4は単結晶保持装置の第3実施例を示す
断面図である。この単結晶保持装置30は、リング状の
保持装置本体31と、保持装置本体31に放射状に設け
られた複数の切り欠き溝内を上下動可能なカム32と、
カム32の上昇によって前記切り欠き溝内を水平に摺動
し、保持装置本体31の中心方向に押し出される複数の
爪33とによって構成されている。カム32の上面には
図示しないワイヤ巻取り装置から垂下する複数の保持装
置引上げワイヤ34の下端が繋着されている。また、図
示しない単結晶製造装置のメインチャンバ内には、保持
装置本体31を担持するリング状の支持台16が設置さ
れ、この支持台16に取着したスラストベアリング17
を介して保持装置本体31の外縁部を載置することがで
きるようになっている。
【0025】上記構成の単結晶保持装置30の動作につ
いて、図4を参照して説明する。単結晶9に形成された
拡径部9aが単結晶保持装置30の中に進入するまでの
間、単結晶保持装置30の保持装置本体31は図4の左
半分に示すようにスラストベアリング17を介して支持
台16に担持され、単結晶9と同一の回転速度で同じ方
向に回転しながら待機している。保持装置引上げワイヤ
34の下端は下限位置に固定されているので、カム32
も下限位置に静止し、爪33の内側先端は開いた状態を
保っている。従って、拡径部9aは爪33の内側先端や
保持装置本体31、カム32の上端に触れることなく通
過することができる。
【0026】くびれ部9bが爪33の内側先端の高さと
ほぼ同一の位置に到達したとき、保持装置引上げワイヤ
34が巻き取られ、カム32が上限位置まで引き上げら
れる。爪33はカム32により保持装置本体31の中心
方向に押し出されて閉じた状態となり、保持装置引上げ
ワイヤ34を結晶引上げワイヤより速い速度で巻き取る
ことにより、図4の右半分に示すように爪33を拡径部
9aの下側円錐面に当接させることができる。以後、保
持装置引上げワイヤ34の巻き取り速度は結晶引上げワ
イヤの巻き取り速度と一致するように制御され、結晶引
上げワイヤによる単結晶引き上げから保持装置引上げワ
イヤ34による単結晶引き上げに移行する。
【0027】上記第3実施例において、保持装置本体3
1を支持台16に載置せず、図3に示した第2実施例と
同様に、保持装置引上げワイヤ34とは別に複数のワイ
ヤ巻取り装置から引上げワイヤを垂下し、これらの引上
げワイヤによって保持装置本体31を吊り下げるように
してもよい。
【0028】図5に単結晶保持装置の第4実施例を示
す。この単結晶保持装置40は、円筒41と、円筒41
の外周に一端を回動自在に取着された複数のリンク42
と、リンク42の他端に回動自在に取着された保持レバ
ー43と、保持レバー43を揺動自在に取着したリング
状の支持部材44とを備えている。前記円筒41は複数
の保持装置引上げワイヤ45によって吊り下げられ、結
晶引上げワイヤ3、シードホルダ4、種結晶7、ネック
部8は円筒41の内部を無接触で通過することができ
る。また、保持レバー43の上端は内側に屈曲してスト
ッパ43aを形成し、下端は内側に屈曲して爪43bを
形成している。図示しない単結晶製造装置のメインチャ
ンバ内には、支持部材44を担持するリング状の支持台
16が設置され、この支持台16に取着したスラストベ
アリング17を介して支持部材44を載置することがで
きるようになっている。
【0029】上記構成の単結晶保持装置40の動作につ
いて、図5を参照して説明する。単結晶に形成されたく
びれ部9bが保持レバー43の爪43bとほぼ同等の高
さに到達するまでの間、単結晶保持装置40は図5の左
半分に示すようにスラストベアリング17を介して支持
台16に担持され、単結晶と同一の回転速度で同じ方向
に回転しながら待機している。保持装置引上げワイヤ4
5の下端は下限位置に固定されているので、円筒41も
下限位置に静止し、保持レバー43はほぼ垂直に近い姿
勢を保っている。従って、爪43bは互いに開いた状態
となり、拡径部9aは爪43bの先端に触れることなく
通過することができる。
【0030】くびれ部9bが保持レバー43の爪43b
とほぼ同等の高さに到達したとき、保持装置引上げワイ
ヤ45が巻き取られ、円筒41が上昇して各リンク42
が図5の右半分に示す位置に変位する。これに伴って保
持レバー43は支持部材44に設けられた揺動支点44
aの回りに揺動し、リンク42の側面がストッパ43a
に当接すると揺動を停止する。このとき爪43bは閉じ
た状態となり、保持装置引上げワイヤ45を更に巻き取
ると単結晶保持装置40が上昇を開始する。
【0031】爪43bを閉じた状態で保持装置引上げワ
イヤ45を結晶引上げワイヤ3より速い速度で巻き取る
ことにより、爪43bを拡径部9aの下側円錐面に当接
させることができる。以後、保持装置引上げワイヤ45
の巻き取り速度は結晶引上げワイヤ3の巻き取り速度と
一致するように制御され、結晶引上げワイヤ3による単
結晶引き上げから保持装置引上げワイヤ45による単結
晶引き上げに移行する。
【0032】上記第4実施例において、支持部材44を
支持台16に載置せず、図3に示した第2実施例と同様
に、保持装置引上げワイヤ45とは別に複数のワイヤ巻
取り装置から引上げワイヤを垂下し、これらの引上げワ
イヤによって支持部材44を吊り下げるようにしてもよ
い。
【0033】以上の各実施例では、単結晶保持装置の爪
を開閉する手段としてワイヤを用いたが、ワイヤ以外の
開閉手段を用いた単結晶保持装置を第5実施例として図
6に示す。なお、第4実施例と同一の構成要素に対して
は第4実施例と同一の符号を付して説明を省略する。真
空容器1内には結晶引上げワイヤ巻取り装置2のみが設
置され、ボールねじ46の回転によって昇降する支持板
47にベアリング48を介して円筒49が取着されてい
る。この円筒49は結晶引上げワイヤ3を包囲するよう
に設けられ、図示しない駆動装置により結晶引上げワイ
ヤ3と同一の回転速度で同じ方向に回転することができ
る。円筒49の下端には第4実施例と同一の単結晶保持
装置40が取着されている。また、図示しないメインチ
ャンバ内には、単結晶保持装置40の支持部材44を担
持するリング状の支持台16が設置されている。
【0034】上記構成の単結晶保持装置40の動作は次
の通りである。単結晶保持装置40で単結晶9を保持す
るまでの間、支持部材44は支持台16上に載置され、
静止している。円筒49は下限位置に固定されているの
で、保持レバー43の爪43bは開いた状態である。単
結晶9の育成が進み、くびれ部9bが爪43bとほぼ同
等の高さに到達すると、ボールねじ46が回転して支持
板47とともに円筒49が上昇し、爪43bが閉じた状
態となる。この状態で円筒49を回転させながら支持板
47を結晶引上げワイヤ3より速い速度で上昇させるこ
とにより、爪43bを拡径部9aの下側円錐面に当接さ
せることができる。以後、支持板47の上昇速度は結晶
引上げワイヤ3の巻き取り速度と一致するように制御さ
れ、結晶引上げワイヤ3による単結晶引き上げから保持
装置40の上昇による単結晶引き上げに移行する。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
の効果が得られる。 (1)単結晶に形成した拡径部を通過させるために単結
晶保持装置の爪を開くとき、くびれ部保持姿勢をとるた
め爪を閉じるときのいずれの場合においても、単結晶に
触れずに爪を開閉させることができる。従って、爪を開
閉する際に単結晶に触れることによって発生する衝撃等
によって育成中の単結晶が有転位化する可能性は皆無と
なる。 (2)爪の開閉動作と爪閉じ後の単結晶保持装置の上昇
動作とを同一の引上げワイヤで行う構成としたので、前
記複数の引上げワイヤ巻取り装置の他に駆動機構を必要
とせず、装置構成を極めて簡素化することができる。 (3)単結晶保持装置が一体構造でコンパクトであるた
め、取り扱いが容易であり、炉内上方の低温域で使用す
るので、熱による劣化の可能性が低い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による単結晶保持装置の縦
断面図で、爪を開いた状態を示す。
【図2】図1の単結晶保持装置の説明図で、左半分は爪
を閉じた状態、右半分は単結晶のくびれ部を保持した状
態を示す。
【図3】本発明の第2実施例による単結晶保持装置の説
明図で、左半分は爪を開いた状態、右半分は単結晶のく
びれ部を保持した状態を示す。
【図4】本発明の第3実施例による単結晶保持装置の説
明図で、左半分は爪を開いた状態、右半分は単結晶のく
びれ部を保持した状態を示す。
【図5】本発明の第4実施例による単結晶保持装置の説
明図で、左半分は爪を開いた状態、右半分は単結晶のく
びれ部を保持した状態を示す。
【図6】本発明の第5実施例による単結晶保持装置の縦
断面図で、単結晶のくびれ部を保持した状態を示す。
【符号の説明】
2…結晶引上げワイヤ巻取り装置、3…結晶引上げワイ
ヤ、9…単結晶、9a…拡径部、9b…くびれ部、1
0,20,30,40…単結晶保持装置、11…ワイヤ
巻取り装置、12,34,45…保持装置引上げワイ
ヤ、13,23,33,43b…爪、14,21,31
…保持装置本体、15,44…支持部材、21c,23
a,43a…ストッパ、22,42…リンク、24…第
1ワイヤ、25…第2ワイヤ、32…カム、41,49
…円筒、43…保持レバー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨岡 純輔 神奈川県平塚市四之宮2612 コマツ電子金 属株式会社内 (72)発明者 小林 正和 神奈川県平塚市四之宮2612 コマツ電子金 属株式会社内 (72)発明者 義本 明広 石川県小松市符津町ツ23 コマツ工機株式 会社粟津工場内 (72)発明者 大司 成俊 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 (72)発明者 三村 和弘 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 (72)発明者 門田 浩 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 (72)発明者 吉灘 裕 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 (72)発明者 岡村 健治 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶保持装置に開閉自在の複数の爪を
    設け、これらの爪を閉じることによって単結晶(9) に形
    成したくびれ部(9b)を保持しつつ単結晶(9)を引き上げ
    る単結晶保持装置であって、育成中の単結晶(9) に非接
    触状態に前記爪の開閉動作を行う手段を設けたことを特
    徴とする単結晶保持装置。
  2. 【請求項2】 単結晶保持装置(10)に設けた複数の爪(1
    3)に保持装置引上げワイヤ(12)を繋着し、保持装置引上
    げワイヤ(12)の下降または上昇に伴って爪(13)を開閉さ
    せることを特徴とする請求項1記載の単結晶保持装置。
  3. 【請求項3】 単結晶保持装置(30)に設けた複数のカム
    (32)に保持装置引上げワイヤ(34)を繋着し、保持装置引
    上げワイヤ(34)の上昇に伴ってカム(32)が上昇して爪(3
    3)の閉じ動作を行うことを特徴とする請求項1記載の単
    結晶保持装置。
  4. 【請求項4】 支持部材(44)に複数の保持レバー(43)を
    揺動自在に連結し、これらの保持レバー(43)の一端と保
    持装置引上げワイヤ(45)の下端に繋着した円筒(41)とを
    複数のリンク(42)で連結し、前記円筒(41)を下降または
    上昇させることにより、保持レバー(43)の下端に形成し
    た爪(43b) を開閉させることを特徴とする請求項1記載
    の単結晶保持装置。
  5. 【請求項5】 単結晶保持装置の上昇動作の初期段階
    で、爪の閉じ動作を行うことを特徴とする請求項2記載
    の単結晶保持装置。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至請求項4記載のいずれか一
    項の単結晶保持装置において、くびれ部(9b)が所定の高
    さに引き上げられるまでの間、単結晶保持装置を炉内の
    所定位置に待機させる手段を設けたことを特徴とする単
    結晶保持装置。
JP05130198A 1998-02-18 1998-02-18 単結晶保持装置 Expired - Lifetime JP4026694B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05130198A JP4026694B2 (ja) 1998-02-18 1998-02-18 単結晶保持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05130198A JP4026694B2 (ja) 1998-02-18 1998-02-18 単結晶保持装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11228288A true JPH11228288A (ja) 1999-08-24
JP4026694B2 JP4026694B2 (ja) 2007-12-26

Family

ID=12883107

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05130198A Expired - Lifetime JP4026694B2 (ja) 1998-02-18 1998-02-18 単結晶保持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4026694B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010077018A (ja) * 2008-09-17 2010-04-08 Siltronic Ag 単結晶を引き上げるための装置
CN113832538A (zh) * 2021-09-22 2021-12-24 连城凯克斯科技有限公司 一种晶棒提拉防脱落抱夹装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010077018A (ja) * 2008-09-17 2010-04-08 Siltronic Ag 単結晶を引き上げるための装置
CN113832538A (zh) * 2021-09-22 2021-12-24 连城凯克斯科技有限公司 一种晶棒提拉防脱落抱夹装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4026694B2 (ja) 2007-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2946934B2 (ja) 単結晶引上装置
JPH09183694A (ja) 単結晶保持装置
JPH11228288A (ja) 単結晶保持装置
KR100310780B1 (ko) 단결정 인상장치
JP2990658B2 (ja) 単結晶引上装置
JP3949240B2 (ja) 単結晶保持装置
JP2946933B2 (ja) 単結晶引上装置
JPH11228287A (ja) 単結晶保持装置
JPH11217292A (ja) 単結晶製造装置
JP4026695B2 (ja) 単結晶保持装置
JPH11217293A (ja) 単結晶製造装置
JPH10120487A (ja) 単結晶引上装置および引上方法
JPH10265291A (ja) 単結晶引き上げ装置及び引き上げ方法
JP2990659B2 (ja) 単結晶引上装置
JPH10279386A (ja) 単結晶引上げ装置及び単結晶支持機構並びに単結晶引上げ方法
JPH10273390A (ja) 半導体単結晶製造装置
JP3573021B2 (ja) 結晶保持装置
JPH05301793A (ja) 単結晶引上装置
JP2000086386A (ja) 単結晶育成装置及び方法
JP3474076B2 (ja) 単結晶引上げ装置
JP2990662B2 (ja) 単結晶引上装置
JP2000044382A (ja) 単結晶製造方法
JP2000344591A (ja) 単結晶製造装置
JP2937110B2 (ja) 単結晶支持装置
KR19990083018A (ko) 실리콘 단결정 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050125

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050125

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050128

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070619

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071003

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101019

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111019

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131019

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term