JPH11228195A - 低収縮性セメント組成物 - Google Patents
低収縮性セメント組成物Info
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- JPH11228195A JPH11228195A JP3973198A JP3973198A JPH11228195A JP H11228195 A JPH11228195 A JP H11228195A JP 3973198 A JP3973198 A JP 3973198A JP 3973198 A JP3973198 A JP 3973198A JP H11228195 A JPH11228195 A JP H11228195A
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- Japan
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- shrinkage
- cement
- reducing agent
- incineration ash
- cement composition
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B18/00—Use of agglomerated or waste materials or refuse as fillers for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of agglomerated or waste materials or refuse, specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
- C04B18/04—Waste materials; Refuse
- C04B18/06—Combustion residues, e.g. purification products of smoke, fumes or exhaust gases
- C04B18/10—Burned or pyrolised refuse
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B7/00—Hydraulic cements
- C04B7/24—Cements from oil shales, residues or waste other than slag
- C04B7/243—Mixtures thereof with activators or composition-correcting additives, e.g. mixtures of fly ash and alkali activators
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P40/00—Technologies relating to the processing of minerals
- Y02P40/10—Production of cement, e.g. improving or optimising the production methods; Cement grinding
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 乾燥収縮を飛躍的に低減でき、低コストであ
ると共に、廃棄物焼却灰を大量に有効利用する低収縮セ
メント組成物を提供する。 【解決手段】 都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種
以上を原料としてなる焼成物に石膏を加え粉砕した水硬
性組成物を含有することを特徴とする低収縮性セメント
組成物。
ると共に、廃棄物焼却灰を大量に有効利用する低収縮セ
メント組成物を提供する。 【解決手段】 都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種
以上を原料としてなる焼成物に石膏を加え粉砕した水硬
性組成物を含有することを特徴とする低収縮性セメント
組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ゴミ焼却灰や
下水汚泥焼却灰等の廃棄物を原料として製造する水硬性
組成物(以下、エコセメントとする)を使用した低収縮
性セメント組成物に関するものである。
下水汚泥焼却灰等の廃棄物を原料として製造する水硬性
組成物(以下、エコセメントとする)を使用した低収縮
性セメント組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術およびその課題】一般に、セメント組成
物、例えばセメントペースト、グラウト、モルタルおよ
びコンクリート等は、硬化あるいは乾燥にともない体積
減少を示す。この中で乾燥による体積減少を乾燥収縮と
呼んでいる。この乾燥収縮が、コンクリート構造物、特
に材厚の薄い壁体、スラブ等の主たるひび割れの原因と
なっている。このひび割れとは、乾燥にともないコンク
リート中の自由水が消失し、続いてゲル水が逸散し始め
る頃現れる収縮によって生ずるものである。ひび割れが
発生すると、コンクリート構造物の機能低下、剛性およ
び美観の低下をもたらすばかりでなく、ひび割れ部分か
ら水はもちろんのこと、空気中の炭酸ガス、湿分、酸素
あるいは海岸付近では塩分がコンクリート内部に供給さ
れることにより、コンクリートの中性化を促進させ、鋼
材の腐食が進行し、錆の発生にともなう膨張圧により、
ひび割れ幅が広がり、更にコンクリート構造物の耐久性
を著しく損なうものである。
物、例えばセメントペースト、グラウト、モルタルおよ
びコンクリート等は、硬化あるいは乾燥にともない体積
減少を示す。この中で乾燥による体積減少を乾燥収縮と
呼んでいる。この乾燥収縮が、コンクリート構造物、特
に材厚の薄い壁体、スラブ等の主たるひび割れの原因と
なっている。このひび割れとは、乾燥にともないコンク
リート中の自由水が消失し、続いてゲル水が逸散し始め
る頃現れる収縮によって生ずるものである。ひび割れが
発生すると、コンクリート構造物の機能低下、剛性およ
び美観の低下をもたらすばかりでなく、ひび割れ部分か
ら水はもちろんのこと、空気中の炭酸ガス、湿分、酸素
あるいは海岸付近では塩分がコンクリート内部に供給さ
れることにより、コンクリートの中性化を促進させ、鋼
材の腐食が進行し、錆の発生にともなう膨張圧により、
ひび割れ幅が広がり、更にコンクリート構造物の耐久性
を著しく損なうものである。
【0003】従来、コンクリートの乾燥収縮に起因する
ひび割れを低減する手段として、 コンクリート中の単位水量の低減 無機質膨張材の添加 有機質収縮低減剤の添加 等の手段がとられている。
ひび割れを低減する手段として、 コンクリート中の単位水量の低減 無機質膨張材の添加 有機質収縮低減剤の添加 等の手段がとられている。
【0004】しかし、の手段は有効的な手段であるも
のの、一般的にはセメントの分散効果により減水性を有
する化学混和剤、例えばAE剤、AE減水剤、高性能減
水剤および高性能AE減水剤の使用により、コンクリー
トの単位水量を低減しているが、十分に満足する収縮低
減効果を得るには至っていない。の手段は、カルシウ
ムスルホアルミネート、酸化カルシウム等を主成分とす
る膨張材により生成するエトリンガイトの膨張量でセメ
ントの硬化時の収縮を補償するという機構であるが、セ
メントと膨張材の相性により、乾燥収縮を低減するため
の適正な配合を選定することが困難である等の問題点が
ある。の手段は、十分な乾燥収縮低減効果を得るため
の添加量が著しく多いために、コストアップになりあま
り使用されないのが現状である。
のの、一般的にはセメントの分散効果により減水性を有
する化学混和剤、例えばAE剤、AE減水剤、高性能減
水剤および高性能AE減水剤の使用により、コンクリー
トの単位水量を低減しているが、十分に満足する収縮低
減効果を得るには至っていない。の手段は、カルシウ
ムスルホアルミネート、酸化カルシウム等を主成分とす
る膨張材により生成するエトリンガイトの膨張量でセメ
ントの硬化時の収縮を補償するという機構であるが、セ
メントと膨張材の相性により、乾燥収縮を低減するため
の適正な配合を選定することが困難である等の問題点が
ある。の手段は、十分な乾燥収縮低減効果を得るため
の添加量が著しく多いために、コストアップになりあま
り使用されないのが現状である。
【0005】一方、近年、都市ゴミや下水汚泥等の一般
廃棄物および産業廃棄物は著しく増加し、廃棄物の有効
利用、再資源化が各方面で試みられているが、廃棄物処
理に関する決定的な方法はなく、埋め立てに頼っている
のが現状である。しかし、最近、セメントの製造分野で
は、廃棄物の有効利用および再資源化を目的として、都
市ゴミ焼却灰や下水汚泥焼却灰等の廃棄物を原料として
エコセメントが製造されている。(特開平7−1654
46号公報参照)
廃棄物および産業廃棄物は著しく増加し、廃棄物の有効
利用、再資源化が各方面で試みられているが、廃棄物処
理に関する決定的な方法はなく、埋め立てに頼っている
のが現状である。しかし、最近、セメントの製造分野で
は、廃棄物の有効利用および再資源化を目的として、都
市ゴミ焼却灰や下水汚泥焼却灰等の廃棄物を原料として
エコセメントが製造されている。(特開平7−1654
46号公報参照)
【0006】したがって、本発明の第1の目的は、乾燥
収縮を飛躍的に低減でき、また容易に適正な配合を選定
でき、しかも材料のコストアップにならない低収縮性セ
メント組成物を提供することにある。第2の目的は、廃
棄物焼却灰から製造されたエコセメントの用途拡大を通
じて廃棄物の有効利用および再資源化を図ることであ
る。
収縮を飛躍的に低減でき、また容易に適正な配合を選定
でき、しかも材料のコストアップにならない低収縮性セ
メント組成物を提供することにある。第2の目的は、廃
棄物焼却灰から製造されたエコセメントの用途拡大を通
じて廃棄物の有効利用および再資源化を図ることであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、乾燥収縮に
起因するひび割れを低減することを目的として、鋭意研
究、検討した結果、都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の
一種以上を原料に製造された水硬性組成物であるエコセ
メントが低収縮性を有すること、ならびに有機質収縮低
減剤を併用することにより、さらに乾燥収縮が低減され
ることを見いだし、本発明を完成した。すなわち、本発
明の低収縮性セメント組成物によれば、都市ゴミ焼却
灰、下水汚泥焼却灰の一種以上を原料としてなる焼成物
に石膏を加え粉砕した水硬性組成物を含有すること(請
求項1)、都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種以上
を原料としてなる焼成物が、C3Aを10〜40重量%
およびC2S、C3Sの一種以上(ただし、C:CaO、
S:SiO2、A:Al2O3を示す)を含むこと(請求
項2)、都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種以上を
原料としてなる焼成物に石膏を加え粉砕した水硬性組成
物を20重量%以上含有すること(請求項3)、都市ゴ
ミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種以上を原料としてなる
焼成物に石膏を加え粉砕した水硬性組成物を40重量%
以上含有すること(請求項4)、さらに収縮低減剤を添
加すること(請求項5)、収縮低減剤の添加量が0.5
〜6.0重量%であること(請求項6)、収縮低減剤が
有機質収縮低減剤であること(請求項7)、さらに凝結
調整剤を添加すること(請求項8)、凝結調整剤の添加
量が0.1〜1.5重量%であること(請求項9)、凝
結調整剤が無機質もしくは有機質遅延剤であること(請
求項10)を特徴とする。以下、本発明をさらに詳しく
説明する。
起因するひび割れを低減することを目的として、鋭意研
究、検討した結果、都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の
一種以上を原料に製造された水硬性組成物であるエコセ
メントが低収縮性を有すること、ならびに有機質収縮低
減剤を併用することにより、さらに乾燥収縮が低減され
ることを見いだし、本発明を完成した。すなわち、本発
明の低収縮性セメント組成物によれば、都市ゴミ焼却
灰、下水汚泥焼却灰の一種以上を原料としてなる焼成物
に石膏を加え粉砕した水硬性組成物を含有すること(請
求項1)、都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種以上
を原料としてなる焼成物が、C3Aを10〜40重量%
およびC2S、C3Sの一種以上(ただし、C:CaO、
S:SiO2、A:Al2O3を示す)を含むこと(請求
項2)、都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種以上を
原料としてなる焼成物に石膏を加え粉砕した水硬性組成
物を20重量%以上含有すること(請求項3)、都市ゴ
ミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種以上を原料としてなる
焼成物に石膏を加え粉砕した水硬性組成物を40重量%
以上含有すること(請求項4)、さらに収縮低減剤を添
加すること(請求項5)、収縮低減剤の添加量が0.5
〜6.0重量%であること(請求項6)、収縮低減剤が
有機質収縮低減剤であること(請求項7)、さらに凝結
調整剤を添加すること(請求項8)、凝結調整剤の添加
量が0.1〜1.5重量%であること(請求項9)、凝
結調整剤が無機質もしくは有機質遅延剤であること(請
求項10)を特徴とする。以下、本発明をさらに詳しく
説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いるエコセメントは、
都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種以上を原料とし
てなる焼成物であって、C3Aを10〜40重量%およ
びC2S、C3Sの一種以上を含む焼成物に石膏を加え粉
砕した水硬性組成物である。なお、ここで使用する原料
は、貝殻や下水汚泥に生石灰を混合した下水汚泥乾粉、
その他の一般廃棄物や産業廃棄物、さらには普通のセメ
ント原料である石灰石、粘土、珪石、アルミ灰、ボーキ
サイト、鉄等と混合して成分調整した原料であってもよ
い。かかる原料を1200〜1500℃で焼成して得た
クリンカーを粉砕後、この焼成物に石膏を添加してエコ
セメントを製造する。
都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種以上を原料とし
てなる焼成物であって、C3Aを10〜40重量%およ
びC2S、C3Sの一種以上を含む焼成物に石膏を加え粉
砕した水硬性組成物である。なお、ここで使用する原料
は、貝殻や下水汚泥に生石灰を混合した下水汚泥乾粉、
その他の一般廃棄物や産業廃棄物、さらには普通のセメ
ント原料である石灰石、粘土、珪石、アルミ灰、ボーキ
サイト、鉄等と混合して成分調整した原料であってもよ
い。かかる原料を1200〜1500℃で焼成して得た
クリンカーを粉砕後、この焼成物に石膏を添加してエコ
セメントを製造する。
【0009】この焼成物中のアルミニウム源は焼却灰か
ら主に由来するので、C3A等のアルミニウム化合物の
含有量が10重量%未満では、焼却灰の使用量が少なく
なり、廃棄物の有効利用および再資源化の観点から好ま
しくない。また、40重量%を越えると、水和の進行に
よって過大に膨張する場合がある。
ら主に由来するので、C3A等のアルミニウム化合物の
含有量が10重量%未満では、焼却灰の使用量が少なく
なり、廃棄物の有効利用および再資源化の観点から好ま
しくない。また、40重量%を越えると、水和の進行に
よって過大に膨張する場合がある。
【0010】また、鉄筋等の鋼材を使用する場合は、鋼
材の腐食の防止ために、この焼成物中の塩素量は、0.
1重量%以下が好ましい。
材の腐食の防止ために、この焼成物中の塩素量は、0.
1重量%以下が好ましい。
【0011】本発明に用いる石膏は、無水石膏、二水石
膏、半水石膏のいずれも使用でき、強度の発現性から、
石膏は焼成物100重量%に対して1〜30重量%添加
するのが好ましい。
膏、半水石膏のいずれも使用でき、強度の発現性から、
石膏は焼成物100重量%に対して1〜30重量%添加
するのが好ましい。
【0012】本発明で用いるセメントとは、普通、早
強、超早強、中庸熱、耐硫酸塩、白色等の各種ポルトラ
ンドセメント、および高炉、シリカ、フライアッシュ等
の各種混合セメントを指す。
強、超早強、中庸熱、耐硫酸塩、白色等の各種ポルトラ
ンドセメント、および高炉、シリカ、フライアッシュ等
の各種混合セメントを指す。
【0013】本発明の低収縮性セメント組成物によれ
ば、セメントにエコセメントを添加する場合、その添加
量は20重量%以上、好ましくは40重量%以上とする
ことが適当である。20重量%以下の場合は、収縮低減
効果が有効に発揮されない。収縮低減効果が有効に発揮
され、収縮低減剤の添加量を少なくし、また廃棄物焼却
灰をより大量に有効利用するためには、エコセメントの
添加量を40重量%以上とするのが適当である。なお、
エコセメントの添加量が多ければ多い程収縮低減効果が
発揮され、特にエコセメントの含有量が100重量%の
場合が、当然のことながら、収縮低減効果、廃棄物の有
効利用および再資源化の全ての面で最大の効果を得るこ
とができる。
ば、セメントにエコセメントを添加する場合、その添加
量は20重量%以上、好ましくは40重量%以上とする
ことが適当である。20重量%以下の場合は、収縮低減
効果が有効に発揮されない。収縮低減効果が有効に発揮
され、収縮低減剤の添加量を少なくし、また廃棄物焼却
灰をより大量に有効利用するためには、エコセメントの
添加量を40重量%以上とするのが適当である。なお、
エコセメントの添加量が多ければ多い程収縮低減効果が
発揮され、特にエコセメントの含有量が100重量%の
場合が、当然のことながら、収縮低減効果、廃棄物の有
効利用および再資源化の全ての面で最大の効果を得るこ
とができる。
【0014】一方、セメントに対するエコセメントの添
加量が多いほど、さらにはエコセメントを全量使用する
場合、セメント組成物の凝結の速硬性が大きくなる傾向
にあるが、凝結調整剤の添加量により、凝結時間は適宜
に調整でき、セメント組成物の強度性状にも何ら問題は
ない。
加量が多いほど、さらにはエコセメントを全量使用する
場合、セメント組成物の凝結の速硬性が大きくなる傾向
にあるが、凝結調整剤の添加量により、凝結時間は適宜
に調整でき、セメント組成物の強度性状にも何ら問題は
ない。
【0015】本発明に用いられる収縮低減剤の添加量
は、セメントおよびエコセメントの合量に対し、一般に
0.5〜6.0重量%とすることが適当である。添加量
が前記範囲に満たない場合には、有効に組成物硬化体の
乾燥収縮を低減し難く、逆に前記範囲を超える場合に
は、コストアップになるとともに、硬化が不十分とな
り、さらには収縮の抑制効果が期待し得なくなる虞があ
るので何れも好ましくない。
は、セメントおよびエコセメントの合量に対し、一般に
0.5〜6.0重量%とすることが適当である。添加量
が前記範囲に満たない場合には、有効に組成物硬化体の
乾燥収縮を低減し難く、逆に前記範囲を超える場合に
は、コストアップになるとともに、硬化が不十分とな
り、さらには収縮の抑制効果が期待し得なくなる虞があ
るので何れも好ましくない。
【0016】かかる収縮低減剤としては、組成物の乾燥
収縮を低減できる限り、その種類は特に制限されず、種
々の有機質収縮低減剤を用いることが可能であるが、例
えば、テトラガードAS20[日本セメント(株)
製]、ヒビダン[竹本油脂(株)製]およびヒビガード
500[藤沢薬品工業(株)製]等の有機質収縮低減剤が
あるが、とりわけテトラガードAS20等の収縮低減剤
が効果的である。
収縮を低減できる限り、その種類は特に制限されず、種
々の有機質収縮低減剤を用いることが可能であるが、例
えば、テトラガードAS20[日本セメント(株)
製]、ヒビダン[竹本油脂(株)製]およびヒビガード
500[藤沢薬品工業(株)製]等の有機質収縮低減剤が
あるが、とりわけテトラガードAS20等の収縮低減剤
が効果的である。
【0017】本発明に用いられる凝結調整剤は、無機質
もしくは有機質遅延剤で、セメント組成物としての可使
時間を調整することができる。無機質遅延剤は、リン酸
およびその塩等、例えばリン酸、リン酸塩、ホウ酸、ホ
ウ酸塩等が使用できる。有機質遅延剤は、カルボン酸、
オキシカルボン酸およびその塩、糖等、例えばクエン
酸、リンゴ酸、スクロース、オリゴ糖およびデキストリ
ン等が好適に使用できる。
もしくは有機質遅延剤で、セメント組成物としての可使
時間を調整することができる。無機質遅延剤は、リン酸
およびその塩等、例えばリン酸、リン酸塩、ホウ酸、ホ
ウ酸塩等が使用できる。有機質遅延剤は、カルボン酸、
オキシカルボン酸およびその塩、糖等、例えばクエン
酸、リンゴ酸、スクロース、オリゴ糖およびデキストリ
ン等が好適に使用できる。
【0018】かかる凝結調整剤の添加量は、セメントお
よびエコセメントの合量に対して、0.1〜1.5重量
%の範囲で添加することにより好適な可使時間が得られ
る。ここで添加量が0.1重量%より少ないと遅延効果
がなく、1.5重量%より多いと凝結時間が長くなり過
ぎ好ましくない。
よびエコセメントの合量に対して、0.1〜1.5重量
%の範囲で添加することにより好適な可使時間が得られ
る。ここで添加量が0.1重量%より少ないと遅延効果
がなく、1.5重量%より多いと凝結時間が長くなり過
ぎ好ましくない。
【0019】また、本発明による低収縮性セメント組成
物は、前述の組成のみならず、例えば適宜な混和材、骨
材や砂、減水剤等、本発明の目的を実質的に阻害しない
限り、適宜な添加物を添加することが可能である。加え
て、低収縮性が要求されるセメントペースト、グラウ
ト、モルタルおよびコンクリート等に適宜用いることが
可能である。
物は、前述の組成のみならず、例えば適宜な混和材、骨
材や砂、減水剤等、本発明の目的を実質的に阻害しない
限り、適宜な添加物を添加することが可能である。加え
て、低収縮性が要求されるセメントペースト、グラウ
ト、モルタルおよびコンクリート等に適宜用いることが
可能である。
【0020】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。なお、これら
は例示であり本発明を限定するものではない。
は例示であり本発明を限定するものではない。
【0021】実施例1〜4、比較例1および2 使用材料としては以下に示すものを用いた。表1に示す
乾燥した都市ゴミ焼却灰29.7重量%、石灰石粉6
8.6重量%、アルミ灰1.5重量%、粘土0.2重量
%を原料として、ロータリーキルンを用いて1300〜
1450℃でクリンカーを焼成した。得られたクリンカ
ーは、縦型ミルでブレーン比表面積が4000cm2/
gになるように粉砕し、この焼成物100重量%に対し
て無水石膏6重量%と半水石膏6重量%添加してブレー
ン比表面積が4700cm2/gのエコセメント(比重
3.13)を製造した。なお、製造した焼成物の鉱物組成を
表2に示す。収縮低減剤は、低級アルコールアルキレン
オキシド系等を主成分として含む有機質収縮低減剤[日
本セメント(株)製、テトラガードAS20]、ポルト
ランドセメントは、普通ポルトランドセメント(比重3.
16)[秩父小野田(株)製]、骨材は陸砂(表乾比重2.5
9)、化学混和剤は、AE減水剤[(株)エヌエムビー
製、ポゾリスNo.70]および空気量調整剤[(株)エ
ヌエムビー製、ポゾリスマイクロエアー303]、凝結
調整剤は、有機質遅延剤であるクエン酸、練混ぜ水は、
上水道水を使用し、表3に示す配合で練り混ぜてモルタ
ルを作製した。
乾燥した都市ゴミ焼却灰29.7重量%、石灰石粉6
8.6重量%、アルミ灰1.5重量%、粘土0.2重量
%を原料として、ロータリーキルンを用いて1300〜
1450℃でクリンカーを焼成した。得られたクリンカ
ーは、縦型ミルでブレーン比表面積が4000cm2/
gになるように粉砕し、この焼成物100重量%に対し
て無水石膏6重量%と半水石膏6重量%添加してブレー
ン比表面積が4700cm2/gのエコセメント(比重
3.13)を製造した。なお、製造した焼成物の鉱物組成を
表2に示す。収縮低減剤は、低級アルコールアルキレン
オキシド系等を主成分として含む有機質収縮低減剤[日
本セメント(株)製、テトラガードAS20]、ポルト
ランドセメントは、普通ポルトランドセメント(比重3.
16)[秩父小野田(株)製]、骨材は陸砂(表乾比重2.5
9)、化学混和剤は、AE減水剤[(株)エヌエムビー
製、ポゾリスNo.70]および空気量調整剤[(株)エ
ヌエムビー製、ポゾリスマイクロエアー303]、凝結
調整剤は、有機質遅延剤であるクエン酸、練混ぜ水は、
上水道水を使用し、表3に示す配合で練り混ぜてモルタ
ルを作製した。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】得られたモルタルを所定の型枠(4×4×
16cm)に打設し、温度20℃、相対湿度80%で1
日型枠養生、20℃水中養生を6日養生後、材齢7日を
基準としてJIS試験方法による長さ方向の寸法変化を
測定したところ、図1に示す結果を得た。図1より、実
施例2のようにセメントとしてエコセメントのみを使用
した場合は、比較例2のように収縮低減剤を多量に使用
したときとほぼ同程度の乾燥収縮率が得られる。また、
実施例3および比較例2から、エコセメントと普通ポル
トランドセメントを等量ずつ混合した場合は、収縮低減
剤の添加量は半分で同等の乾燥収縮率が得られることが
わかる。このように、実施例の材料および配合を用いる
と、長さ変化が非常に小さく、低収縮のセメント組成物
を得ることができる。また、エコセメントを添加するこ
とにより、収縮低減剤の添加量が従来より少なくても効
果があることも確認できる。
16cm)に打設し、温度20℃、相対湿度80%で1
日型枠養生、20℃水中養生を6日養生後、材齢7日を
基準としてJIS試験方法による長さ方向の寸法変化を
測定したところ、図1に示す結果を得た。図1より、実
施例2のようにセメントとしてエコセメントのみを使用
した場合は、比較例2のように収縮低減剤を多量に使用
したときとほぼ同程度の乾燥収縮率が得られる。また、
実施例3および比較例2から、エコセメントと普通ポル
トランドセメントを等量ずつ混合した場合は、収縮低減
剤の添加量は半分で同等の乾燥収縮率が得られることが
わかる。このように、実施例の材料および配合を用いる
と、長さ変化が非常に小さく、低収縮のセメント組成物
を得ることができる。また、エコセメントを添加するこ
とにより、収縮低減剤の添加量が従来より少なくても効
果があることも確認できる。
【0026】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の低収縮性
セメント組成物によれば、廃棄物から製造されたエコセ
メントの用途拡大を通じて廃棄物の有効利用および再資
源化を図ることができるとともに、コンクリート製品ま
たはコンクリート構造物のひび割れ低減を目的とした乾
燥収縮の低減を実現するために、低収縮性の水硬性組成
物であるエコセメントを使用することにより、化学混
和剤使用等により単位水量を低減する必要はなく、無
機質膨張材のように、セメントとの相性による適正配合
選定の難しさといった問題点もなく、エコセメントの添
加量にともない比例的に乾燥収縮が低減し、容易に適正
な配合が選定でき、エコセメントによる乾燥収縮低減
効果により、有機質収縮低減剤添加量を少なくすること
ができ、大幅なコストダウンを図ることができる。
セメント組成物によれば、廃棄物から製造されたエコセ
メントの用途拡大を通じて廃棄物の有効利用および再資
源化を図ることができるとともに、コンクリート製品ま
たはコンクリート構造物のひび割れ低減を目的とした乾
燥収縮の低減を実現するために、低収縮性の水硬性組成
物であるエコセメントを使用することにより、化学混
和剤使用等により単位水量を低減する必要はなく、無
機質膨張材のように、セメントとの相性による適正配合
選定の難しさといった問題点もなく、エコセメントの添
加量にともない比例的に乾燥収縮が低減し、容易に適正
な配合が選定でき、エコセメントによる乾燥収縮低減
効果により、有機質収縮低減剤添加量を少なくすること
ができ、大幅なコストダウンを図ることができる。
【図1】材齢と長さ変化の関係を示した図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種
以上を原料としてなる焼成物に石膏を添加した水硬性組
成物を含有することを特徴とする低収縮性セメント組成
物。 - 【請求項2】 都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種
以上を原料としてなる焼成物が、C3Aを10〜40重
量%およびC2S、C3Sの一種以上(ただし、C:Ca
O、S:SiO2、A:Al2O3を示す)を含むことを
特徴とする請求項1記載の低収縮性セメント組成物。 - 【請求項3】 都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種
以上を原料としてなる焼成物に石膏を加え粉砕した水硬
性組成物を20重量%以上含有することを特徴とする請
求項1または2記載のセメント組成物。 - 【請求項4】 都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種
以上を原料としてなる焼成物に石膏を加え粉砕した水硬
性組成物を40重量%以上含有することを特徴とする請
求項1〜3いずれか記載のセメント組成物。 - 【請求項5】 さらに収縮低減剤を添加することを特徴
とする請求項1〜4記載の低収縮性セメント組成物。 - 【請求項6】 収縮低減剤の添加量が、0.5〜6.0
重量%であることを特徴とする請求項5記載の低収縮性
セメント組成物。 - 【請求項7】 収縮低減剤が、有機質収縮低減剤である
ことを特徴とする請求項5または6記載の低収縮性セメ
ント組成物。 - 【請求項8】 さらに凝結調整剤を添加することを特徴
とする請求項1〜7いずれか記載の低収縮性セメント組
成物。 - 【請求項9】 凝結調整剤の添加量が、0.1〜1.5
重量%であることを特徴とする請求項8記載の低収縮性
セメント組成物。 - 【請求項10】 凝結調整剤が、無機質もしくは有機質
遅延剤であることを特徴とする請求項8または9記載の
低収縮性セメント組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3973198A JPH11228195A (ja) | 1998-02-05 | 1998-02-05 | 低収縮性セメント組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3973198A JPH11228195A (ja) | 1998-02-05 | 1998-02-05 | 低収縮性セメント組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11228195A true JPH11228195A (ja) | 1999-08-24 |
Family
ID=12561127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3973198A Pending JPH11228195A (ja) | 1998-02-05 | 1998-02-05 | 低収縮性セメント組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11228195A (ja) |
-
1998
- 1998-02-05 JP JP3973198A patent/JPH11228195A/ja active Pending
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