JPH1122744A - ダブルカルダン式等速ジョイント - Google Patents
ダブルカルダン式等速ジョイントInfo
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- JPH1122744A JPH1122744A JP9176752A JP17675297A JPH1122744A JP H1122744 A JPH1122744 A JP H1122744A JP 9176752 A JP9176752 A JP 9176752A JP 17675297 A JP17675297 A JP 17675297A JP H1122744 A JPH1122744 A JP H1122744A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shaft
- intermediate housing
- support arms
- adjusting member
- support
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D3/00—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
- F16D3/16—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
- F16D3/26—Hooke's joints or other joints with an equivalent intermediate member to which each coupling part is pivotally or slidably connected
- F16D3/30—Hooke's joints or other joints with an equivalent intermediate member to which each coupling part is pivotally or slidably connected in which the coupling is specially adapted to constant velocity-ratio
- F16D3/32—Hooke's joints or other joints with an equivalent intermediate member to which each coupling part is pivotally or slidably connected in which the coupling is specially adapted to constant velocity-ratio by the provision of two intermediate members each having two relatively perpendicular trunnions or bearings
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Steering Controls (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 構成部品が少なく、小型且つ軽量で、しかも
設置スペースが嵩まない構造を実現する。 【解決手段】 中間ハウジング2aの軸方向中間部に設
けた保持筒部35の内側に、角度合わせ部材30aを回
転自在に設ける。この角度合わせ部材30aの中心軸か
らずれた位置に設けた貫通孔38の両端部を、それぞれ
第一、第二係合孔31a、32aとして機能させる。そ
して、これら第一、第二係合孔31a、32aに、第
一、第二ヨーク3、4に設けた第一、第二係合突部1
5、20を係合させる。回転力の伝達時には、上記保持
筒部35の内側で上記角度合わせ部材30aが回転す
る。
設置スペースが嵩まない構造を実現する。 【解決手段】 中間ハウジング2aの軸方向中間部に設
けた保持筒部35の内側に、角度合わせ部材30aを回
転自在に設ける。この角度合わせ部材30aの中心軸か
らずれた位置に設けた貫通孔38の両端部を、それぞれ
第一、第二係合孔31a、32aとして機能させる。そ
して、これら第一、第二係合孔31a、32aに、第
一、第二ヨーク3、4に設けた第一、第二係合突部1
5、20を係合させる。回転力の伝達時には、上記保持
筒部35の内側で上記角度合わせ部材30aが回転す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係るダブルカルダ
ン式等速ジョイントは、例えば、自動車のステアリング
装置に組み込み、ステアリングホイールに加えられた回
転力をギヤボックスに伝達する為に利用する。
ン式等速ジョイントは、例えば、自動車のステアリング
装置に組み込み、ステアリングホイールに加えられた回
転力をギヤボックスに伝達する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車の操舵装置は、ステアリングホイ
ールの動きを、ステアリングシャフトと自在継手と中間
シャフトとを介してギヤボックスに伝達し、前輪に所望
の舵角を付与する様に構成している。一般的な操舵装置
の場合には、上記ステアリングシャフトと中間シャフト
との交差角度(ジョイント角)は大きくはないので、こ
れら両シャフト同士を連結する為の自在継手として、一
般的なカルダン継手(十字自在継手)を使用している。
周知の様に一般的なカルダン継手は、ジョイント角が付
された状態では回転力伝達が不等速になるが、ジョイン
ト角が小さい限り、その程度は実用上問題とはならな
い。又、カルダン継手を2個使用して、不等速を打ち消
す事も行なわれている。ところが、近年、キャブオーバ
型自動車等、一部の自動車で、衝突安全性の向上を図る
為に、上記ステアリングシャフトと中間シャフトとの交
差角度を大きくする場合が生じている。この様な場合に
は、一般的なカルダン継手を使用すると、回転力伝達の
不等速性が無視できない程に大きくなる。そこで、この
様な場合には、ダブルカルダン式等速ジョイントを使用
する事が考えられている。
ールの動きを、ステアリングシャフトと自在継手と中間
シャフトとを介してギヤボックスに伝達し、前輪に所望
の舵角を付与する様に構成している。一般的な操舵装置
の場合には、上記ステアリングシャフトと中間シャフト
との交差角度(ジョイント角)は大きくはないので、こ
れら両シャフト同士を連結する為の自在継手として、一
般的なカルダン継手(十字自在継手)を使用している。
周知の様に一般的なカルダン継手は、ジョイント角が付
された状態では回転力伝達が不等速になるが、ジョイン
ト角が小さい限り、その程度は実用上問題とはならな
い。又、カルダン継手を2個使用して、不等速を打ち消
す事も行なわれている。ところが、近年、キャブオーバ
型自動車等、一部の自動車で、衝突安全性の向上を図る
為に、上記ステアリングシャフトと中間シャフトとの交
差角度を大きくする場合が生じている。この様な場合に
は、一般的なカルダン継手を使用すると、回転力伝達の
不等速性が無視できない程に大きくなる。そこで、この
様な場合には、ダブルカルダン式等速ジョイントを使用
する事が考えられている。
【0003】ダブルカルダン式等速ジョイントは、例え
ば特公昭50−21610号公報、特開平7−2517
46号公報等に記載されたものが、従来から知られてい
る。図6〜7は、このうちの特公昭50−21610号
公報に記載された、ダブルカルダン式等速ジョイントを
示している。このダブルカルダン式等速ジョイント1
は、中間ハウジング2と、第一、第二ヨーク3、4と、
第一ヨーク3と中間ハウジング2とを結合する第一十字
軸5と、第二ヨーク4と中間ハウジング2とを結合する
第二十字軸6とを備える。
ば特公昭50−21610号公報、特開平7−2517
46号公報等に記載されたものが、従来から知られてい
る。図6〜7は、このうちの特公昭50−21610号
公報に記載された、ダブルカルダン式等速ジョイントを
示している。このダブルカルダン式等速ジョイント1
は、中間ハウジング2と、第一、第二ヨーク3、4と、
第一ヨーク3と中間ハウジング2とを結合する第一十字
軸5と、第二ヨーク4と中間ハウジング2とを結合する
第二十字軸6とを備える。
【0004】このうちの中間ハウジング2は、軸方向一
端(図6〜7の右端)に1対の第一支持腕7、7を、軸
方向他端(図6〜7の左端)に1対の第二支持腕8、8
を、互いに同位相でそれぞれ設けている。そして、上記
各第一支持腕7、7の先端部に互いに同心の第一支持孔
9、9を、上記各第二支持腕8、8の先端部に互いに同
心の第二支持孔10、10を、それぞれ形成している。
端(図6〜7の右端)に1対の第一支持腕7、7を、軸
方向他端(図6〜7の左端)に1対の第二支持腕8、8
を、互いに同位相でそれぞれ設けている。そして、上記
各第一支持腕7、7の先端部に互いに同心の第一支持孔
9、9を、上記各第二支持腕8、8の先端部に互いに同
心の第二支持孔10、10を、それぞれ形成している。
【0005】又、上記第一ヨーク3は、ステアリングシ
ャフト等の回転軸(図示せず)の端部を結合固定自在な
円筒状の第一結合部11の軸方向一端(図6〜7の左
端)に、1対の第三支持腕12、12を設けて成る。そ
して、これら各第三支持腕12、12の先端寄り部分
に、互いに同心の第三支持孔13、13を、それぞれ形
成している。更に、上記各第三支持腕12、12の先端
同士を連結する第一連結部14の中間部に、上記第一結
合部11と反対側に突出する、第一係合突部15を形成
している。
ャフト等の回転軸(図示せず)の端部を結合固定自在な
円筒状の第一結合部11の軸方向一端(図6〜7の左
端)に、1対の第三支持腕12、12を設けて成る。そ
して、これら各第三支持腕12、12の先端寄り部分
に、互いに同心の第三支持孔13、13を、それぞれ形
成している。更に、上記各第三支持腕12、12の先端
同士を連結する第一連結部14の中間部に、上記第一結
合部11と反対側に突出する、第一係合突部15を形成
している。
【0006】又、上記第二ヨーク4は、中間シャフト等
の別の回転軸(図示せず)の端部を結合固定自在な第二
結合部16の軸方向一端(図6〜7の右端)に、1対の
第四支持腕17、17を設けて成る。そして、これら各
第四支持腕17、17の先端寄り部分に、互いに同心の
第四支持孔18、18を、それぞれ形成している。更
に、上記各第四支持腕17、17の先端同士を連結する
第二連結部19の中間部に、上記結合部16と反対側に
突出する、第二係合突部20を形成している。
の別の回転軸(図示せず)の端部を結合固定自在な第二
結合部16の軸方向一端(図6〜7の右端)に、1対の
第四支持腕17、17を設けて成る。そして、これら各
第四支持腕17、17の先端寄り部分に、互いに同心の
第四支持孔18、18を、それぞれ形成している。更
に、上記各第四支持腕17、17の先端同士を連結する
第二連結部19の中間部に、上記結合部16と反対側に
突出する、第二係合突部20を形成している。
【0007】そして、互いに直交する状態で前記第一十
字軸5を構成する第一、第二軸部21、22のうち、第
一軸部21の両端部は前記第一支持孔9、9の内側に、
第二軸部22の両端部は前記第三支持孔13、13の内
側に、それぞれラジアルニードル軸受23、23によ
り、回転自在に支持している。一方、互いに直交する状
態で前記第二十字軸6を構成する第三、第四軸部24、
25のうち、第三軸部24の両端部は前記第二支持孔1
0、10の内側に、第四軸部25の両端部は前記第四支
持孔18、18の内側に、それぞれラジアルニードル軸
受23、23により、回転自在に支持している。
字軸5を構成する第一、第二軸部21、22のうち、第
一軸部21の両端部は前記第一支持孔9、9の内側に、
第二軸部22の両端部は前記第三支持孔13、13の内
側に、それぞれラジアルニードル軸受23、23によ
り、回転自在に支持している。一方、互いに直交する状
態で前記第二十字軸6を構成する第三、第四軸部24、
25のうち、第三軸部24の両端部は前記第二支持孔1
0、10の内側に、第四軸部25の両端部は前記第四支
持孔18、18の内側に、それぞれラジアルニードル軸
受23、23により、回転自在に支持している。
【0008】更に、前記中間ハウジング2は、前記第一
支持腕7、7を含む第一中間ハウジング素子26と、前
記第二支持腕8、8を含む第二中間ハウジング素子27
とを、複数本のボルト28、28により結合して成る。
上記中間ハウジング2の軸方向中間部である、上記第
一、第二中間ハウジング素子26、27同士の間に設け
たスライド空間29内には、角度合わせ部材30を、上
記中間ハウジング2の中心軸に対して直交する面方向に
亙る変位自在に設けている。
支持腕7、7を含む第一中間ハウジング素子26と、前
記第二支持腕8、8を含む第二中間ハウジング素子27
とを、複数本のボルト28、28により結合して成る。
上記中間ハウジング2の軸方向中間部である、上記第
一、第二中間ハウジング素子26、27同士の間に設け
たスライド空間29内には、角度合わせ部材30を、上
記中間ハウジング2の中心軸に対して直交する面方向に
亙る変位自在に設けている。
【0009】上記角度合わせ部材30の軸方向両端部に
は第一、第二係合孔31、32を、互いに同位相(同
心)で形成している。そして、前記第一係合突部15を
上記第一係合孔31に、前記第二係合突部20を上記第
二係合孔32に、それぞれ揺動変位自在に係合してい
る。これら第一、第二係合突部15、20と第一、第二
係合孔31、32との係合に基づき、上記中間ハウジン
グ2に対する前記第一、第二ヨーク3、4の傾斜角度を
互いに一致させている。
は第一、第二係合孔31、32を、互いに同位相(同
心)で形成している。そして、前記第一係合突部15を
上記第一係合孔31に、前記第二係合突部20を上記第
二係合孔32に、それぞれ揺動変位自在に係合してい
る。これら第一、第二係合突部15、20と第一、第二
係合孔31、32との係合に基づき、上記中間ハウジン
グ2に対する前記第一、第二ヨーク3、4の傾斜角度を
互いに一致させている。
【0010】上述の様に構成される従来のダブルカルダ
ン式等速ジョイント1の場合には、前記第一ヨーク3を
回転させると、この回転力は、前記第一十字軸5、上記
中間ハウジング2、前記第二十字軸6を介して、前記第
二ヨーク4にまで伝達される。この回転力伝達に基づい
て、上記第一、第二ヨーク3、4と中間ハウジング2と
の位置関係が変化するが、この変化は、前記角度合わせ
部材30が上記中間ハウジング2の内部に設けたスライ
ド空間29内で、この中間ハウジング2の中心軸に対し
て直交する面方向に摺動する事により吸収する。
ン式等速ジョイント1の場合には、前記第一ヨーク3を
回転させると、この回転力は、前記第一十字軸5、上記
中間ハウジング2、前記第二十字軸6を介して、前記第
二ヨーク4にまで伝達される。この回転力伝達に基づい
て、上記第一、第二ヨーク3、4と中間ハウジング2と
の位置関係が変化するが、この変化は、前記角度合わせ
部材30が上記中間ハウジング2の内部に設けたスライ
ド空間29内で、この中間ハウジング2の中心軸に対し
て直交する面方向に摺動する事により吸収する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のダブル
カルダン式等速ジョイント1は、構造が複雑で構成部品
が多く、部品加工、部品管理、組立作業の手間が面倒
で、コストが嵩む事が避けられない。又、回転力の伝達
時に角度合わせ部材30が、中間ハウジング2の内部に
設けたスライド空間29内で、この中間ハウジング2の
中心軸に対して直交する面方向に摺動する為、直径方向
に亙る寸法が大きくなる。この為、ダブルカルダン式等
速ジョイント1のスイングサークルが大きくなり、この
ダブルカルダン式等速ジョイント1の設置空間が嵩む事
が避けられない。本発明は、この様な事情に鑑みて、低
コストでしかも外径寸法が小さなダブルカルダン式等速
ジョイントを実現すべく発明したものである。
カルダン式等速ジョイント1は、構造が複雑で構成部品
が多く、部品加工、部品管理、組立作業の手間が面倒
で、コストが嵩む事が避けられない。又、回転力の伝達
時に角度合わせ部材30が、中間ハウジング2の内部に
設けたスライド空間29内で、この中間ハウジング2の
中心軸に対して直交する面方向に摺動する為、直径方向
に亙る寸法が大きくなる。この為、ダブルカルダン式等
速ジョイント1のスイングサークルが大きくなり、この
ダブルカルダン式等速ジョイント1の設置空間が嵩む事
が避けられない。本発明は、この様な事情に鑑みて、低
コストでしかも外径寸法が小さなダブルカルダン式等速
ジョイントを実現すべく発明したものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のダブルカルダン
式等速ジョイントは、前述した従来のダブルカルダン式
等速ジョイントと同様に、中間ハウジングと、第一、第
二ヨークと、第一ヨークと中間ハウジングとを結合する
第一十字軸と、第二ヨークと中間ハウジングとを結合す
る第二十字軸とを備える。そして、上記中間ハウジング
は、軸方向一端に1対の第一支持腕を、軸方向他端に1
対の第二支持腕を、互いに同位相でそれぞれ設け、上記
各第一支持腕の先端部に互いに同心の第一支持孔を、上
記各第二支持腕の先端部に互いに同心の第二支持孔を、
それぞれ形成したものである。又、上記第一ヨークは、
回転軸の端部を結合固定自在な第一結合部の軸方向一端
に1対の第三支持腕を設け、これら各第三支持腕の先端
寄り部分に互いに同心の第三支持孔をそれぞれ形成し、
更に上記各第三支持腕の先端同士を連結する第一連結部
の中間部に、上記第一結合部と反対側に突出する第一係
合突部を形成したものである。又、上記第二ヨークは、
別の回転軸の端部を結合固定自在な第二結合部の軸方向
一端に1対の第四支持腕を設け、これら各第四支持腕の
先端寄り部分に互いに同心の第四支持孔をそれぞれ形成
し、更に上記各第四支持腕の先端同士を連結する第二連
結部の中間部に、上記第二結合部と反対側に突出する第
二係合突部を形成したものである。又、互いに直交する
状態で上記第一十字軸を構成する第一、第二軸部のう
ち、第一軸部の両端部は上記第一支持孔の内側に回転自
在に支持しており、第二軸部の両端部は上記第三支持孔
の内側に回転自在に支持している。又、互いに直交する
状態で上記第二十字軸を構成する第三、第四軸部のう
ち、第三軸部の両端部は上記第二支持孔の内側に回転自
在に支持しており、第四軸部の両端部は上記第四支持孔
の内側に回転自在に支持している。更に、上記中間ハウ
ジングの軸方向中間部には、この中間ハウジングに対し
て変位自在な角度合わせ部材を設けており、この角度合
わせ部材の軸方向両端部には第一、第二係合孔を、互い
に同位相で形成している。そして、上記第一係合突部は
上記第一係合孔に、上記第二係合突部は上記第二係合孔
に、それぞれ揺動変位自在に係合する事により、上記中
間ハウジングに対する第一、第二ヨークの傾斜角度を互
いに一致させている。
式等速ジョイントは、前述した従来のダブルカルダン式
等速ジョイントと同様に、中間ハウジングと、第一、第
二ヨークと、第一ヨークと中間ハウジングとを結合する
第一十字軸と、第二ヨークと中間ハウジングとを結合す
る第二十字軸とを備える。そして、上記中間ハウジング
は、軸方向一端に1対の第一支持腕を、軸方向他端に1
対の第二支持腕を、互いに同位相でそれぞれ設け、上記
各第一支持腕の先端部に互いに同心の第一支持孔を、上
記各第二支持腕の先端部に互いに同心の第二支持孔を、
それぞれ形成したものである。又、上記第一ヨークは、
回転軸の端部を結合固定自在な第一結合部の軸方向一端
に1対の第三支持腕を設け、これら各第三支持腕の先端
寄り部分に互いに同心の第三支持孔をそれぞれ形成し、
更に上記各第三支持腕の先端同士を連結する第一連結部
の中間部に、上記第一結合部と反対側に突出する第一係
合突部を形成したものである。又、上記第二ヨークは、
別の回転軸の端部を結合固定自在な第二結合部の軸方向
一端に1対の第四支持腕を設け、これら各第四支持腕の
先端寄り部分に互いに同心の第四支持孔をそれぞれ形成
し、更に上記各第四支持腕の先端同士を連結する第二連
結部の中間部に、上記第二結合部と反対側に突出する第
二係合突部を形成したものである。又、互いに直交する
状態で上記第一十字軸を構成する第一、第二軸部のう
ち、第一軸部の両端部は上記第一支持孔の内側に回転自
在に支持しており、第二軸部の両端部は上記第三支持孔
の内側に回転自在に支持している。又、互いに直交する
状態で上記第二十字軸を構成する第三、第四軸部のう
ち、第三軸部の両端部は上記第二支持孔の内側に回転自
在に支持しており、第四軸部の両端部は上記第四支持孔
の内側に回転自在に支持している。更に、上記中間ハウ
ジングの軸方向中間部には、この中間ハウジングに対し
て変位自在な角度合わせ部材を設けており、この角度合
わせ部材の軸方向両端部には第一、第二係合孔を、互い
に同位相で形成している。そして、上記第一係合突部は
上記第一係合孔に、上記第二係合突部は上記第二係合孔
に、それぞれ揺動変位自在に係合する事により、上記中
間ハウジングに対する第一、第二ヨークの傾斜角度を互
いに一致させている。
【0013】特に、本発明のダブルカルダン式等速ジョ
イントに於いては、上記中間ハウジングは、軸方向中間
部で上記第一、第二両支持腕の間部分に、少なくとも内
周面を円筒状で平滑な内周側摺動面とした保持筒部を設
けたものである。又、上記角度合わせ部材は、外周面を
上記内周側摺動面と摺接する、円筒状で平滑な外周側摺
動面とした円柱状に形成している。そして、上記第一、
第二両係合孔は、それぞれ上記角度合わせ部材の軸方向
両端面に開口している。
イントに於いては、上記中間ハウジングは、軸方向中間
部で上記第一、第二両支持腕の間部分に、少なくとも内
周面を円筒状で平滑な内周側摺動面とした保持筒部を設
けたものである。又、上記角度合わせ部材は、外周面を
上記内周側摺動面と摺接する、円筒状で平滑な外周側摺
動面とした円柱状に形成している。そして、上記第一、
第二両係合孔は、それぞれ上記角度合わせ部材の軸方向
両端面に開口している。
【0014】
【作用】上述の様に構成する本発明のダブルカルダン式
等速ジョイントにより、第一ヨークと第二ヨークとの間
で回転力を、等速性を確保しつつ伝達する際の作用は、
次の通りである。第一ヨークを回転させると、この回転
力は、第一十字軸から中間ハウジングに伝わり、更に第
二十字軸を介して第二ヨークにまで伝わる。この回転力
伝達に基づいて、上記第一、第二ヨークと中間ハウジン
グとの位置関係が変化するが、この変化は、上記角度合
わせ部材が上記中間ハウジングの軸方向中間部に設けた
保持筒部の内側で回転する事により吸収する。
等速ジョイントにより、第一ヨークと第二ヨークとの間
で回転力を、等速性を確保しつつ伝達する際の作用は、
次の通りである。第一ヨークを回転させると、この回転
力は、第一十字軸から中間ハウジングに伝わり、更に第
二十字軸を介して第二ヨークにまで伝わる。この回転力
伝達に基づいて、上記第一、第二ヨークと中間ハウジン
グとの位置関係が変化するが、この変化は、上記角度合
わせ部材が上記中間ハウジングの軸方向中間部に設けた
保持筒部の内側で回転する事により吸収する。
【0015】特に、本発明のダブルカルダン式等速ジョ
イントの場合には、構成部品を少なくして部品加工、部
品管理、組立作業を何れも簡略にし、低コスト化を図れ
る。又、回転力の伝達時に上記角度合わせ部材は、上記
中間ハウジングの中間部に設けた保持筒部の内側で回転
するのみで、直径方向に変位する事はない。従って、ダ
ブルカルダン式等速ジョイントの直径を小さくしてスイ
ングサークルを小さくし、このダブルカルダン式等速ジ
ョイントの設置空間を小さくできる。
イントの場合には、構成部品を少なくして部品加工、部
品管理、組立作業を何れも簡略にし、低コスト化を図れ
る。又、回転力の伝達時に上記角度合わせ部材は、上記
中間ハウジングの中間部に設けた保持筒部の内側で回転
するのみで、直径方向に変位する事はない。従って、ダ
ブルカルダン式等速ジョイントの直径を小さくしてスイ
ングサークルを小さくし、このダブルカルダン式等速ジ
ョイントの設置空間を小さくできる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態の第
1例を示している。尚、本発明の特徴は、中間ハウジン
グ2a及びこの中間ハウジング2a内に保持した角度合
わせ部材30aの形状並びに組み合わせ構造にある。上
記中間ハウジング2aの両端部に設けた第一、第二支持
腕7、8と、第一、第二ヨーク3、4に設けた第三、第
四支持腕12、17とを、それぞれ第一、第二十字軸
5、6(図6〜7参照)により揺動変位自在に連結する
事は、前述の図6〜7に示した従来構造の場合と同様で
ある。よって、簡略の為、上記第一、第二十字軸5、6
による連結部分に就いては、図示並びに説明を、省略若
しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明
する。
1例を示している。尚、本発明の特徴は、中間ハウジン
グ2a及びこの中間ハウジング2a内に保持した角度合
わせ部材30aの形状並びに組み合わせ構造にある。上
記中間ハウジング2aの両端部に設けた第一、第二支持
腕7、8と、第一、第二ヨーク3、4に設けた第三、第
四支持腕12、17とを、それぞれ第一、第二十字軸
5、6(図6〜7参照)により揺動変位自在に連結する
事は、前述の図6〜7に示した従来構造の場合と同様で
ある。よって、簡略の為、上記第一、第二十字軸5、6
による連結部分に就いては、図示並びに説明を、省略若
しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明
する。
【0017】本発明のダブルカルダン式等速ジョイント
を構成する上記中間ハウジング2aは、例えば、鋼板、
ステンレス鋼板等の金属製で円管状の素材の軸方向両端
部を、それぞれ円周方向反対側2個所位置ずつを切除す
る事により構成している。即ち、上記素材の一端部(図
1の右端部)の円周方向反対側2個所位置を切除する事
により1対の切り欠き33を形成し、円周方向に関して
両切り欠き33同士の間部分を、それぞれ上記第一支持
腕7、7としている。又、上記素材の他端部(図1の左
端部)の円周方向反対側2個所位置を切除する事により
1対の切り欠き34を形成し、円周方向に関して両切り
欠き34同士の間部分を、それぞれ上記第二支持腕8、
8としている。
を構成する上記中間ハウジング2aは、例えば、鋼板、
ステンレス鋼板等の金属製で円管状の素材の軸方向両端
部を、それぞれ円周方向反対側2個所位置ずつを切除す
る事により構成している。即ち、上記素材の一端部(図
1の右端部)の円周方向反対側2個所位置を切除する事
により1対の切り欠き33を形成し、円周方向に関して
両切り欠き33同士の間部分を、それぞれ上記第一支持
腕7、7としている。又、上記素材の他端部(図1の左
端部)の円周方向反対側2個所位置を切除する事により
1対の切り欠き34を形成し、円周方向に関して両切り
欠き34同士の間部分を、それぞれ上記第二支持腕8、
8としている。
【0018】又、上記中間ハウジング2aの軸方向(図
1の左右方向)中間部で、上記第一、第二両支持腕7、
8同士の間部分に、円筒状の保持筒部35を形成してい
る。そして、この保持筒部35の内周面を、平滑な円筒
面状の内周側摺動面36としている。そして、上記保持
筒部35の内側に、円柱状の角度合わせ部材30aを、
がたつきなく、且つ、回転自在に保持している。この角
度合わせ部材30aの外周面は、上記内周側摺動面36
と摺接する、平滑な円筒面状の外周側摺動面37として
いる。
1の左右方向)中間部で、上記第一、第二両支持腕7、
8同士の間部分に、円筒状の保持筒部35を形成してい
る。そして、この保持筒部35の内周面を、平滑な円筒
面状の内周側摺動面36としている。そして、上記保持
筒部35の内側に、円柱状の角度合わせ部材30aを、
がたつきなく、且つ、回転自在に保持している。この角
度合わせ部材30aの外周面は、上記内周側摺動面36
と摺接する、平滑な円筒面状の外周側摺動面37として
いる。
【0019】上記角度合わせ部材30aの一部で、この
角度合わせ部材30aの中心軸から直径方向外方に偏っ
た部分には、上記角度合わせ部材30aの軸方向両端縁
同士を連通させる貫通孔38を、上記中心軸と平行に形
成している。そして、この貫通孔38の一端寄り(図1
の右寄り)部分を第一係合孔31aとして、他端寄り
(図1の左寄り)部分を第二係合孔32aとして、それ
ぞれ機能自在としている。前記第一ヨーク3に付属した
球状の第一係合突部15は上記第一係合孔31aに、前
記第二ヨーク4に付属した球状の第二係合突部20は上
記第二係合孔32aに、それぞれがたつきなく、且つ、
揺動変位自在に嵌装している。
角度合わせ部材30aの中心軸から直径方向外方に偏っ
た部分には、上記角度合わせ部材30aの軸方向両端縁
同士を連通させる貫通孔38を、上記中心軸と平行に形
成している。そして、この貫通孔38の一端寄り(図1
の右寄り)部分を第一係合孔31aとして、他端寄り
(図1の左寄り)部分を第二係合孔32aとして、それ
ぞれ機能自在としている。前記第一ヨーク3に付属した
球状の第一係合突部15は上記第一係合孔31aに、前
記第二ヨーク4に付属した球状の第二係合突部20は上
記第二係合孔32aに、それぞれがたつきなく、且つ、
揺動変位自在に嵌装している。
【0020】尚、上記角度合わせ部材30aの材質は、
必要とする剛性等に応じて設計的配慮により定める。例
えば、伝達すべきトルクが小さく、上記第一、第二係合
突部15、20から上記角度合わせ部材30aに加わる
荷重が比較的小さい場合には、ポリアミド樹脂、ポリ四
弗化エチレン樹脂、ポリアセタール樹脂等の合成樹脂を
使用できる。これに対して、伝達すべきトルクが大きい
場合には、含油メタル等の低摩擦金属材の他、鋼、ステ
ンレス鋼等の金属材料の表面を、上記合成樹脂或は二硫
化モリブデン、グラファイト等の低摩擦材製のコーティ
ング層、被覆層により覆った複合材を使用できる。
必要とする剛性等に応じて設計的配慮により定める。例
えば、伝達すべきトルクが小さく、上記第一、第二係合
突部15、20から上記角度合わせ部材30aに加わる
荷重が比較的小さい場合には、ポリアミド樹脂、ポリ四
弗化エチレン樹脂、ポリアセタール樹脂等の合成樹脂を
使用できる。これに対して、伝達すべきトルクが大きい
場合には、含油メタル等の低摩擦金属材の他、鋼、ステ
ンレス鋼等の金属材料の表面を、上記合成樹脂或は二硫
化モリブデン、グラファイト等の低摩擦材製のコーティ
ング層、被覆層により覆った複合材を使用できる。
【0021】上述の様に構成する本発明のダブルカルダ
ン式等速ジョイントにより、第一ヨーク3と第二ヨーク
4との間で回転力を伝達すべく、上記第一ヨーク3を回
転させると、この回転力は、第一十字軸5(図6〜7)
から上記中間ハウジング2aに伝わり、更に第二十字軸
6(図6〜7)を介して第二ヨーク4にまで伝わる。こ
の回転力伝達に基づいて、上記第一、第二ヨーク3、4
と中間ハウジング2aとの位置関係が変化するが、この
変化は、上記角度合わせ部材30aが上記中間ハウジン
グ2aの軸方向中間部に設けた保持筒部35の内側で回
転する事により吸収する。即ち、上記回転力の伝達時に
上記第一、第二ヨーク3、4と中間ハウジング2aとの
位置関係が変化するのに伴って、上記保持筒部35の内
側で上記角度合わせ部材30aが回転し、上記位置関係
の変化を許容する。
ン式等速ジョイントにより、第一ヨーク3と第二ヨーク
4との間で回転力を伝達すべく、上記第一ヨーク3を回
転させると、この回転力は、第一十字軸5(図6〜7)
から上記中間ハウジング2aに伝わり、更に第二十字軸
6(図6〜7)を介して第二ヨーク4にまで伝わる。こ
の回転力伝達に基づいて、上記第一、第二ヨーク3、4
と中間ハウジング2aとの位置関係が変化するが、この
変化は、上記角度合わせ部材30aが上記中間ハウジン
グ2aの軸方向中間部に設けた保持筒部35の内側で回
転する事により吸収する。即ち、上記回転力の伝達時に
上記第一、第二ヨーク3、4と中間ハウジング2aとの
位置関係が変化するのに伴って、上記保持筒部35の内
側で上記角度合わせ部材30aが回転し、上記位置関係
の変化を許容する。
【0022】特に、本発明のダブルカルダン式等速ジョ
イントの場合には、上記角度合わせ部材30aを保持す
ると共に第一、第二十字軸5、6を介して第一、第二ヨ
ーク3、4と連結する中間ハウジング2aを、単一部品
により構成できるので、構成部品を少なくして部品加
工、部品管理、組立作業を何れも簡略にし、低コスト化
を図れる。又、回転力の伝達時に上記角度合わせ部材3
0aは、上記中間ハウジング2aの中間部に設けた保持
筒部35の内側で回転するのみで、直径方向に変位する
事はない。従って、ダブルカルダン式等速ジョイントの
直径を小さくしてスイングサークルを小さくし、このダ
ブルカルダン式等速ジョイントの設置空間を小さくでき
る。
イントの場合には、上記角度合わせ部材30aを保持す
ると共に第一、第二十字軸5、6を介して第一、第二ヨ
ーク3、4と連結する中間ハウジング2aを、単一部品
により構成できるので、構成部品を少なくして部品加
工、部品管理、組立作業を何れも簡略にし、低コスト化
を図れる。又、回転力の伝達時に上記角度合わせ部材3
0aは、上記中間ハウジング2aの中間部に設けた保持
筒部35の内側で回転するのみで、直径方向に変位する
事はない。従って、ダブルカルダン式等速ジョイントの
直径を小さくしてスイングサークルを小さくし、このダ
ブルカルダン式等速ジョイントの設置空間を小さくでき
る。
【0023】次に、図2は、本発明の実施の形態の第2
例を示している。本例の場合には、円柱状の角度合わせ
部材30aの軸方向(図2の左右方向)両端面に、互い
に同心の凹孔を形成して、それぞれ第一、第二係合孔3
1b、32bとしている。これら第一、第二係合孔31
b、32bが有底の凹孔になった以外の構成及び作用
は、上述した第1例の場合と同様であるから、同等部分
に関する説明は省略する。
例を示している。本例の場合には、円柱状の角度合わせ
部材30aの軸方向(図2の左右方向)両端面に、互い
に同心の凹孔を形成して、それぞれ第一、第二係合孔3
1b、32bとしている。これら第一、第二係合孔31
b、32bが有底の凹孔になった以外の構成及び作用
は、上述した第1例の場合と同様であるから、同等部分
に関する説明は省略する。
【0024】次に、図3は、本発明の実施の形態の第3
例を示している。本例の場合には、円柱状の角度合わせ
部材30bを、3層構造として、ジョイント角(第一ヨ
ーク3の中心軸と第二ヨーク4の中心軸との交差角)が
多少変化した場合にも、この変化を許容自在としてい
る。即ち、上記角度合わせ部材30bは、円柱状のコア
部39の軸方向(図3の左右方向)両端部外周面と、円
筒状の外筒40の軸方向両端部内周面との間に、ゴム、
エラストマー、金属ばね等の弾性材製のスリーブ41、
41を設けている。そして、上記外筒40の外周面を円
筒状で平滑な外周側摺動面37とし、この外周側摺動面
37と、中間ハウジング2aの軸方向中間部に設けた、
円筒状で平滑な内周側摺動面36とを摺接させている。
又、上記コア部39の軸方向両端面に設けた第一、第二
係合孔31b、32bの奥端部に、弾性材製のスペーサ
42、42を設け、第一、第二係合突部15、20の先
端面を、これら各スペーサ42、42に突き当ててい
る。
例を示している。本例の場合には、円柱状の角度合わせ
部材30bを、3層構造として、ジョイント角(第一ヨ
ーク3の中心軸と第二ヨーク4の中心軸との交差角)が
多少変化した場合にも、この変化を許容自在としてい
る。即ち、上記角度合わせ部材30bは、円柱状のコア
部39の軸方向(図3の左右方向)両端部外周面と、円
筒状の外筒40の軸方向両端部内周面との間に、ゴム、
エラストマー、金属ばね等の弾性材製のスリーブ41、
41を設けている。そして、上記外筒40の外周面を円
筒状で平滑な外周側摺動面37とし、この外周側摺動面
37と、中間ハウジング2aの軸方向中間部に設けた、
円筒状で平滑な内周側摺動面36とを摺接させている。
又、上記コア部39の軸方向両端面に設けた第一、第二
係合孔31b、32bの奥端部に、弾性材製のスペーサ
42、42を設け、第一、第二係合突部15、20の先
端面を、これら各スペーサ42、42に突き当ててい
る。
【0025】上記ジョイント角が変化すると、第一、第
二係合突部15、20が、中間ハウジング2aの断面の
直径方向に変位する。前述した第1例及び上述した第2
例の場合には、第一、第二係合突部15、20を係合さ
せる第一、第二係合孔31a、31b、32a、32b
(図1〜2)が上記直径方向に変位しない為、上記ジョ
イント角の変化には対応できない。言い換えれば、第1
〜2例の構造は、ジョイント角がほぼ一定の場合でのみ
使用可能である。これに対して本例の場合には、上記ス
リーブ41、41が弾性変形する範囲内で、上記第一、
第二係合孔31b、32bが上記直径方向に変位可能で
ある為、上記ジョイント角の変化に対応できる。尚、上
記第一、第二係合孔31b、32bの奥端部に設けた弾
性材製のスペーサ42、42は、ジョイント角の変化に
対応して上記第一、第二係合突部15、20同士の間隔
が変化した場合にも、上記角度合わせ部材30bが、こ
れら第一、第二係合突部15、20同士の間でがたつく
のを防止する役目を有する。その他の構成及び作用は、
上述した第2例の場合と同様であるから、同等部分に関
する説明は省略する。
二係合突部15、20が、中間ハウジング2aの断面の
直径方向に変位する。前述した第1例及び上述した第2
例の場合には、第一、第二係合突部15、20を係合さ
せる第一、第二係合孔31a、31b、32a、32b
(図1〜2)が上記直径方向に変位しない為、上記ジョ
イント角の変化には対応できない。言い換えれば、第1
〜2例の構造は、ジョイント角がほぼ一定の場合でのみ
使用可能である。これに対して本例の場合には、上記ス
リーブ41、41が弾性変形する範囲内で、上記第一、
第二係合孔31b、32bが上記直径方向に変位可能で
ある為、上記ジョイント角の変化に対応できる。尚、上
記第一、第二係合孔31b、32bの奥端部に設けた弾
性材製のスペーサ42、42は、ジョイント角の変化に
対応して上記第一、第二係合突部15、20同士の間隔
が変化した場合にも、上記角度合わせ部材30bが、こ
れら第一、第二係合突部15、20同士の間でがたつく
のを防止する役目を有する。その他の構成及び作用は、
上述した第2例の場合と同様であるから、同等部分に関
する説明は省略する。
【0026】次に、図4は、本発明の実施の形態の第4
例を示している。本例の場合には、角度合わせ部材30
cを、前述した様な合成樹脂、或は含油メタル等の低摩
擦材により構成している。そして、この低摩擦材により
上記角度合わせ部材30cを成形する際に、円環状のス
リーブ43を、この角度合わせ部材30cの軸方向両端
面同士を連通させる状態で包埋している。このスリーブ
43は、鋼板、ステンレス鋼板等、第一、第二係合突部
15、20(図1〜3)から加わる荷重を十分に受け止
められる強度を有する金属材により構成している。上記
スリーブ43は、上記角度合わせ部材30cの中心軸か
ら直径方向外方に偏った部分に、この中心軸と平行に配
置している。そして、上記スリーブ43の軸方向両端部
内側を、上記第一、第二係合突部15、20を係合させ
る為の第一、第二係合孔31a、32aとして機能自在
としている。上述の様な角度合わせ部材30cを使用す
れば、この角度合わせ部材30cが保持筒部35(図1
〜3)の内側で、より小さな抵抗で回転する様にして、
ダブルカルダン式等速ジョイント部分での動力の伝達ロ
スを低減できる。その他の構成及び作用は、前述した第
1例と同様である。尚、本例の様な構造を、第2〜3例
の構造と組み合わせる事もできる。
例を示している。本例の場合には、角度合わせ部材30
cを、前述した様な合成樹脂、或は含油メタル等の低摩
擦材により構成している。そして、この低摩擦材により
上記角度合わせ部材30cを成形する際に、円環状のス
リーブ43を、この角度合わせ部材30cの軸方向両端
面同士を連通させる状態で包埋している。このスリーブ
43は、鋼板、ステンレス鋼板等、第一、第二係合突部
15、20(図1〜3)から加わる荷重を十分に受け止
められる強度を有する金属材により構成している。上記
スリーブ43は、上記角度合わせ部材30cの中心軸か
ら直径方向外方に偏った部分に、この中心軸と平行に配
置している。そして、上記スリーブ43の軸方向両端部
内側を、上記第一、第二係合突部15、20を係合させ
る為の第一、第二係合孔31a、32aとして機能自在
としている。上述の様な角度合わせ部材30cを使用す
れば、この角度合わせ部材30cが保持筒部35(図1
〜3)の内側で、より小さな抵抗で回転する様にして、
ダブルカルダン式等速ジョイント部分での動力の伝達ロ
スを低減できる。その他の構成及び作用は、前述した第
1例と同様である。尚、本例の様な構造を、第2〜3例
の構造と組み合わせる事もできる。
【0027】次に、図5は、本発明の実施の形態の第5
例を示している。前述した様に、本発明の基本的構成で
は、ジョイント角をほぼ一定にしたままで大きく変化さ
せる事はできない。これに対して本例の場合には、角度
合わせ部材30dの構造を工夫する事により、異なるジ
ョイント角への対応を可能にしている。即ち、本例の場
合には、上記角度合わせ部材30dの軸方向両端面に、
それぞれ複数個の第一係合孔31c、31c(第二係合
孔32c、32c)を形成している。但し、これら各第
一係合孔31c、31c(第二係合孔32c、32c)
の上記角度合わせ部材30cの中心軸からの偏心量は互
いに異ならせている。又、上記各第一係合孔31c、3
1cと第二係合孔32c、32cとは、互いに整合する
位置(同心位置)に形成している。
例を示している。前述した様に、本発明の基本的構成で
は、ジョイント角をほぼ一定にしたままで大きく変化さ
せる事はできない。これに対して本例の場合には、角度
合わせ部材30dの構造を工夫する事により、異なるジ
ョイント角への対応を可能にしている。即ち、本例の場
合には、上記角度合わせ部材30dの軸方向両端面に、
それぞれ複数個の第一係合孔31c、31c(第二係合
孔32c、32c)を形成している。但し、これら各第
一係合孔31c、31c(第二係合孔32c、32c)
の上記角度合わせ部材30cの中心軸からの偏心量は互
いに異ならせている。又、上記各第一係合孔31c、3
1cと第二係合孔32c、32cとは、互いに整合する
位置(同心位置)に形成している。
【0028】上述の様な角度合わせ部材30cを第一、
第二ヨーク3、4(図1〜3)と組み合わせてダブルカ
ルダン式等速ジョイントを構成する場合、ジョイント角
を大きくする必要がある場合には、第一、第二係合突部
15、20を、上記中心軸からの偏心量が大きい(断面
の直径方向外方に寄った)第一係合孔31cと第二係合
孔32cとに係合させる。これに対して、ジョイント角
を小さくする場合には、第一、第二係合突部15、20
を、上記中心軸からの偏心量が小さい(断面の中心に寄
った)第一係合孔31cと第二係合孔32cとに係合さ
せる。この様に構成する為、同種の部品で、ジョイント
角が異なる複数種類(図示の例では3種類)のダブルカ
ルダン式等速ジョイントを構成できる。又、第一、第二
係合孔31c、32cをそれぞれ複数個ずつ設ける分、
上記角度合わせ部材30c及びこの角度合わせ部材30
cを組み込んだダブルカルダン式等速ジョイントの軽量
化を図れる。又、材料費の節減に基づくコスト削減にも
寄与できる。尚、本例の様な構造は、第1〜4例の構造
と組み合わせる事もできる。
第二ヨーク3、4(図1〜3)と組み合わせてダブルカ
ルダン式等速ジョイントを構成する場合、ジョイント角
を大きくする必要がある場合には、第一、第二係合突部
15、20を、上記中心軸からの偏心量が大きい(断面
の直径方向外方に寄った)第一係合孔31cと第二係合
孔32cとに係合させる。これに対して、ジョイント角
を小さくする場合には、第一、第二係合突部15、20
を、上記中心軸からの偏心量が小さい(断面の中心に寄
った)第一係合孔31cと第二係合孔32cとに係合さ
せる。この様に構成する為、同種の部品で、ジョイント
角が異なる複数種類(図示の例では3種類)のダブルカ
ルダン式等速ジョイントを構成できる。又、第一、第二
係合孔31c、32cをそれぞれ複数個ずつ設ける分、
上記角度合わせ部材30c及びこの角度合わせ部材30
cを組み込んだダブルカルダン式等速ジョイントの軽量
化を図れる。又、材料費の節減に基づくコスト削減にも
寄与できる。尚、本例の様な構造は、第1〜4例の構造
と組み合わせる事もできる。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、構造が簡単で、軽量且つ安価で、しかも設
置スペースが嵩まないダブルカルダン式等速ジョイント
の実現に寄与できる。
用するので、構造が簡単で、軽量且つ安価で、しかも設
置スペースが嵩まないダブルカルダン式等速ジョイント
の実現に寄与できる。
【図1】本発明の実施の形態の第1例を、第一、第二十
字軸を省略した状態で示す切断側面図。
字軸を省略した状態で示す切断側面図。
【図2】同第2例を示す、図1と同様の切断側面図。
【図3】同第3例を示す、図1と同様の切断側面図。
【図4】同第4例に組み込む角度合わせ部材の半部切断
側面図。
側面図。
【図5】同第5例に組み込む角度合わせ部材の端面図。
【図6】従来構造の1例を示す部分切断面図。
【図7】図6の状態から90度回転した状態を示す図。
1 ダブルカルダン式等速ジョイント 2、2a 中間ハウジング 3 第一ヨーク 4 第二ヨーク 5 第一十字軸 6 第二十字軸 7 第一支持腕 8 第二支持腕 9 第一支持孔 10 第二支持孔 11 第一結合部 12 第三支持腕 13 第三支持孔 14 第一連結部 15 第一係合突部 16 第二結合部 17 第四支持腕 18 第四支持孔 19 第二連結部 20 第二係合突部 21 第一軸部 22 第二軸部 23 ラジアルニードル軸受 24 第三軸部 25 第四軸部 26 第一中間ハウジング素子 27 第二中間ハウジング素子 28 ボルト 29 スライド空間 30、30a、30b、30c、30d 角度合わせ部
材 31、31a、31b、31c 第一係合孔 32、32a、32b、32c 第二係合孔 33、34 切り欠き 35 保持筒部 36 内周側摺動面 37 外周側摺動面 38 貫通孔 39 コア部 40 外筒 41 スリーブ 42 スペーサ 43 スリーブ
材 31、31a、31b、31c 第一係合孔 32、32a、32b、32c 第二係合孔 33、34 切り欠き 35 保持筒部 36 内周側摺動面 37 外周側摺動面 38 貫通孔 39 コア部 40 外筒 41 スリーブ 42 スペーサ 43 スリーブ
Claims (1)
- 【請求項1】 中間ハウジングと、第一、第二ヨーク
と、第一ヨークと中間ハウジングとを結合する第一十字
軸と、第二ヨークと中間ハウジングとを結合する第二十
字軸とを備え、 上記中間ハウジングは、軸方向一端に1対の第一支持腕
を、軸方向他端に1対の第二支持腕を、互いに同位相で
それぞれ設け、上記各第一支持腕の先端部に互いに同心
の第一支持孔を、上記各第二支持腕の先端部に互いに同
心の第二支持孔を、それぞれ形成したものであり、 上記第一ヨークは、回転軸の端部を結合固定自在な第一
結合部の軸方向一端に1対の第三支持腕を設け、これら
各第三支持腕の先端寄り部分に互いに同心の第三支持孔
をそれぞれ形成し、更に上記各第三支持腕の先端同士を
連結する第一連結部の中間部に、上記第一結合部と反対
側に突出する第一係合突部を形成したものであり、 上記第二ヨークは、別の回転軸の端部を結合固定自在な
第二結合部の軸方向一端に1対の第四支持腕を設け、こ
れら各第四支持腕の先端寄り部分に互いに同心の第四支
持孔をそれぞれ形成し、更に上記各第四支持腕の先端同
士を連結する第二連結部の中間部に、上記第二結合部と
反対側に突出する第二係合突部を形成したものであり、 互いに直交する状態で上記第一十字軸を構成する第一、
第二軸部のうち、第一軸部の両端部は上記第一支持孔の
内側に回転自在に支持しており、第二軸部の両端部は上
記第三支持孔の内側に回転自在に支持しており、 互いに直交する状態で上記第二十字軸を構成する第三、
第四軸部のうち、第三軸部の両端部は上記第二支持孔の
内側に回転自在に支持しており、第四軸部の両端部は上
記第四支持孔の内側に回転自在に支持しており、 上記中間ハウジングの軸方向中間部には、この中間ハウ
ジングに対して変位自在な角度合わせ部材を設けてお
り、この角度合わせ部材の軸方向両端部には第一、第二
係合孔を、互いに同位相で形成しており、 上記第一係合突部は上記第一係合孔に、上記第二係合突
部は上記第二係合孔に、それぞれ揺動変位自在に係合す
る事により、上記中間ハウジングに対する第一、第二ヨ
ークの傾斜角度を互いに一致させたダブルカルダン式等
速ジョイントに於いて、 上記中間ハウジングは、軸方向中間部で上記第一、第二
両支持腕の間部分に、少なくとも内周面を円筒状で平滑
な内周側摺動面とした保持筒部を設けたものであり、 上記角度合わせ部材は、外周面を上記内周側摺動面と摺
接する、円筒状で平滑な外周側摺動面とした円柱状に形
成しており、 上記第一、第二両係合孔は、それぞれ上記角度合わせ部
材の軸方向両端面に開口している事を特徴とするダブル
カルダン式等速ジョイント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17675297A JP3446541B2 (ja) | 1997-07-02 | 1997-07-02 | ダブルカルダン式等速ジョイント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17675297A JP3446541B2 (ja) | 1997-07-02 | 1997-07-02 | ダブルカルダン式等速ジョイント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1122744A true JPH1122744A (ja) | 1999-01-26 |
JP3446541B2 JP3446541B2 (ja) | 2003-09-16 |
Family
ID=16019196
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17675297A Expired - Fee Related JP3446541B2 (ja) | 1997-07-02 | 1997-07-02 | ダブルカルダン式等速ジョイント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3446541B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101289285B1 (ko) * | 2012-09-27 | 2013-07-24 | 주식회사 아덴 | 등속 조인트 및 이를 이용한 등속 구동축 |
JP2014517899A (ja) * | 2011-05-24 | 2014-07-24 | コリア デルフィ オートモーティブ システムズ コーポレーション | 等速ジョイントアセンブリー |
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1997
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