JPH11226914A - 原木クリーナー装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 原木の軸心を押圧駆動式の原木チャッキング
機構の軸心に支承してこれを回動する低質原木のための
軸心駆動方式を採用すると共に、該原木の外皮を剥皮す
る回転カッターブロックの横行装置も簡易なモノレール
上を走行するシーソー型のバランス構造に改良して、従
来装置の重装備に失した構造的、経済的不都合をも併せ
て払拭すること。 【解決手段】 原木１ａを移送するライブローラー２
と、原木チャッキング機構３ａ，３ｂの軸心に前記原木
１ａの軸心を整合させる原木センターリング機構４と、
前記原木チャッキング機構３ａ，３ｂに支承された原木
１ｂの外皮を剥皮するモノレール１４上にシーソー型に
搭載した原木クリーニング機構９とからなる原木クリー
ナー装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は合板工場等の単板切
削工程等に近時多量に提供されている、比較的木口の歪
や軸心方向の曲りが多い低質原木を主たる対象にして、
その外周に付着している樹皮、樹脂、土砂等の夾雑物や
技打ちの残節等を含む外皮を剥ぎ落して単板切削用のナ
イフ等を損傷しないように清掃する低質原木のクリーナ
ー装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の比較的木口の歪や軸心方向の曲り
が少ない良質原木を対象にしていたこの種の原木クリー
ナー装置は、左右一対の固定回転ローラー上に原木を搭
載して回動しながらその外周に回転カッターブロックを
横行自在に当接して外皮を剥ぎ落す原木外周駆動方式の
剥皮手段か、または左右一対の可動回転ローラーを偏向
自在に構成して搭載原木をスパイラル状に横行させなが
ら回転カッターブロックやカッター公転型のリングバー
カー等により外皮を剥ぎ落す原木外周駆動方式の剥皮手
段をとっていたものである。

【０００３】然しながら比較的木口の歪や軸心方向の曲
りが多い低質原木をこの種従来の原木外周駆動方式の原
木クリーナー装置に投入する時は、原木の木口の歪や軸
心方向の曲りでその円滑な原木回転機能や原木横行機能
が阻害されて原木外周の剥皮作業の継続が不可能になる
ばかりでなく、その原木回転動作や原木横行動作に人為
的な助勢作業を随時必要とするので省力性にも欠け、全
体の工程能率もそのため低位なものとなる難点があった
ものである。

【０００４】よって本発明は、この種の低質原木を対象
とした場合の原木外周駆動方式の難点を根本的に改める
べく、原木の軸心を押圧駆動式の原木チャッキング機構
の軸心に支承してこれを回動する低質原木のための軸心
駆動方式を採用すると共に、該原木の外皮を剥皮する回
転カッターブロックの横行装置も簡易なモノレール上を
走行するシーソー型のバランス構造に改良して、従来装
置の重装備に失した構造的、経済的不都合をも併せて払
拭するようにしたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題の不都
合を払拭することを目的とし、原木を軸心方向へ移送す
るライブローラーと、該ライブローラーにより剥皮場所
へ到来した前記原木の軸心を直上に架設した押圧駆動式
原木チャッキング機構の軸心線上まで持ち上げて整合さ
せる前記ライブローラーに自動制御可能な油圧リフター
等の昇降機を装着した原木センターリング機構と、該原
木センターリング機構により前記押圧駆動式原木チャッ
キング機構の軸心に支承され回動される前記原木の外皮
を剥ぎ落す回転カッターブロックを擺動および横行自在
にモノレール上にシーソー型に搭載した原木クリーニン
グ機構とからなることを特徴とする原木クリーナー装置
である。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。図１および図２は本発明
の実施の一例を示す側面図と平面図である。また図３は
本発明の押圧駆動式原木チャッキング機構の軸心線上ま
で原木を持ち上げて相互の軸心を整合させる原木センタ
ーリング機構の動作説明図である。

【０００７】扨て、図中１ａはライブローラー２による
移送過程の原木、１ｂは左右一対の押圧駆動式原木チャ
ッキング機構３ａ，３ｂにより軸心を両側から回動自在
に支承された原木、４は前記ライブローラー２を搭載し
た油圧リフター等の昇降機５および前記原木１ｂの持ち
上げ過程の外径を検知する第１および第２の光電センサ
ー等からなる原木検知器６ａ，６ｂと前記昇降機５の昇
降量を検知するトランスジューサー等からなる昇降量発
信器７と、該昇降量発信器７に接続されたパルスカウン
ター等の昇降量積算器を内蔵した信号処理回路８等によ
って装置された原木１ａ，１ｂの軸心を原木チャッキン
グ機構３ａ，３ｂの軸心に自動的に整合させる原木セン
ターリング機構、９は回転カッターブロック１０をエア
ーシリンダー等の往復作動機構１１ａ，１１ｂにより擺
動自在に、およびギヤードモーター１２、ラックギヤー
１３等からなる走行機構によりモノレール１４上にシー
ソー型に搭載して横行自在に装置された原木クリーニン
グ機構、１５は前記原木クリーニング機構９の回転カッ
ターブロック１０を駆動するモーター、１６ａ，１６ｂ
は前記原木チャッキング機構３ａ，３ｂのスピンドル１
７ａ，１７ｂを駆動して原木１ｂを回動するモーター、
１８ａ，１８ｂは前記原木チャッキング機構３ａ，３ｂ
のスピンドル１７ａ，１７ｂを原木１ｂの両木口に押圧
して回動自在に支承するエアーシリンダー等の押圧機構
である。

【０００８】従って本発明の原木クリーナー装置は、ラ
イブローラー２上を移送される原木１ａを自動制御可能
な油圧リフター等の昇降機５により直上の押圧駆動式原
木チャッキング機構３ａ，３ｂの軸心線上まで持ち上げ
てスピンドル１７ａ，１７ｂにより原木１ｂの姿態に回
動自在に支承する軸心駆動方式の原木センターリング動
作と原木チャッキング動作が自動的に済まされているの
で、直ちに原木クリーニング機構９の回転カッターブロ
ック１０による原木１ｂの外皮の剥ぎ落し作業に移行す
ることが出来、しかもその原木１ｂの外皮の剥ぎ落し作
業では前記原木クリーニング機構９の擺動作用と横行作
用によって、木口の歪や軸心方向の曲りが多い低質原木
でも、その回転機能や横行機能を少しも阻害することな
く、その外周の凹凸に沿って安全確実に能率的な剥皮動
作を継続することが初めて出来るようになったものであ
る。

【０００９】更にまた本発明の原木クリーナー装置は、
前記原木クリーニング機構９をモノレール１４上にシー
ソー型に搭載してギヤードモーター１２、ラックギヤー
１３等からなる走行機構によって横行自在に装置したの
で、従来周知の機枠側面に頭の重い回転カッターブロッ
クを懸架していたこの種原木クリーニング機構の重装備
的な横行装置の設置構造に比べ極めて簡略軽装化するこ
ともこの原木クリーニング機構９をモノレール１４上に
シーソー型に搭載することによって初めてそれが出来た
ものである。

【００１０】尚、本発明の原木クリーナー装置に用いら
れている左右一対の押圧駆動式原木チャッキング機構３
ａ，３ｂの実施例では、一応左右に固定的に架設した一
対の機枠上に取付けたモーター１６ａ，１６ｂにより左
右から駆動され、エアーシリンダー等の押圧機構１８
ａ，１８ｂにより左右から押圧されるスピンドル１７
ａ，１７ｂによって原木チャッキング機構３ａ，３ｂの
主体が構成されており、また剥皮場所へ到来したライブ
ローラー２上の原木１ａの軸心を直上の前記原木チャッ
キング機構３ａ，３ｂの軸心に整合させるための油圧リ
フター等の昇降機５から原木センターリング機構４の主
体が構成されておるが、この種の原木チャッキング機構
３ａ，３ｂと原木センターリング機構４の組合せに代え
て、例えば前記原木チャッキング機構３ａ，３ｂのモー
ター１６ａ，１６ｂとスピンドル１７ａ，１７ｂと押圧
機構１８ａ，１８ｂからなる主体を側方に設けた油圧式
擺動機構等に搭載してそれにより前記ライブローラー２
上に到来した原木１ａを上方に持ち上げながらその軸心
を前記原木検知器６ａ，６ｂにより検知して直接前記原
木チャッキング機構３ａ，３ｂの軸心に整合させて回動
自在に把持する手段によっても、前記原木クリーニング
機構９の回転カッターブロック１０による剥皮動作に対
応させることが出来るものである。

【００１１】また、上述の原木１ａを移送するライブロ
ーラー２を油圧リフター等の昇降機５に搭載して原木セ
ンターリング機構４を構成するようにした、原木１ａ，
１ｂの軸心と原木チャッキング機構３ａ，３ｂの軸心と
の自動整合手段は、前記第１および第２の光電センサー
等からなる原木検知器６ａ，６ｂと、前記昇降機５に装
着したトランスジューサー等からなる昇降量発信器７
と、該昇降量発信器７に接続したパルスカウンター等の
昇降量積算器を内蔵した信号処理回路８とから構成され
ており、該自動整合手段は前記原木チャッキング機構３
ａ，３ｂのスピンドル１７ａ，１７ｂの軸心線上に架設
した第１の原木検知器６ａと、該原木検知器６ａから所
定距離を下方に隔てて架設した第２の原木検知器６ｂ
と、原木１ａを搭載してこれを持ち上げる昇降機５に装
着した昇降量発信器７により、持ち上げ過程の原木１ａ
の下面が前記第２の原木検知器６ｂを通過する時期から
前記昇降量発信器７により発信されるパルス信号を内蔵
の昇降量積算器に伝えて積算動作を開始し、次で前記第
１の原木検知器６ａと前記第２の原木検知器６ｂとの間
の所定距離に相当するパルス信号の設定値にその積算値
が到達する都度出力信号を前記昇降量積算器から前記信
号処理回路８に伝えて、前記持ち上げ過程の原木１ａの
軸心が前記スピンドル１７ａ，１７ｂの軸心線上に整合
されるまで前記昇降機５に内蔵された流体ポンプを含む
流体バルブを自動制御するように構成されているもので
ある。

【００１２】更にまた、上述の原木センターリング機構
４に用いたライブローラー２を搭載した油圧リフター等
の昇降機５は、この種シーザー型の油圧リフター等に限
定されることなく、例えばライブローラー、チエンコン
ベヤ等の移送手段を機枠に搭載して側方から電動シリン
ダー、油圧シリンダー等の作動手段により擺動自在に構
成したティップル型等の昇降機５に構成してもよいこと
は勿論であるばかりでなく、前記昇降機５上に原木１ａ
を供給する手段も、一直線状に配設されたライブローラ
ー２等により原木１ａを縦方向から供給するばかりでな
く、例えばチエンコンベヤ等により横方向から原木１ａ
を供給してもよいことは勿論である。

【００１３】

【発明の効果】本発明は以上に説明したように、比較的
木口の歪や軸心方向の曲りが多い低質原木を従来の原木
外周駆動方式の原木クリーナー装置に投入する時は、原
木の木口の歪や軸心方向の曲りでその円滑な原木回転機
能や原木横行機能が阻害されて原木外周の剥皮作業の継
続が不可能になるばかりでなく、その原木回転動作や原
木横行動作に人為的な助勢作業を随時必要とするので省
力性にも欠け、全体の工程能率もそのため低位なものと
なる難点があったものであるから、本発明はこの種の低
質原木を対象とした場合の原木外周駆動方式の難点を根
本的に改めるべく、原木の軸心を押圧駆動方式の原木チ
ャッキング機構の軸心に支承してこれを回動する軸心駆
動方式を採用すると共に、該原木の外皮を剥皮する回転
カッターブロックの横行装置も簡易なモノレール上を走
行するシーソー型のバランス構造に改良して、従来装置
の重装備に失した構造的、経済的不都合をも一挙に払拭
するようにしたものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一例を示す側面図である。

【図２】本発明の実施の一例を示す平面図である。

【図３】本発明の押圧駆動式原木チャッキング機構と原
木センターリング機構の動作説明図である。

【符号の説明】

１ａ 原木 １ｂ 原木 ２ ライブローラー ３ａ 原木チャッキング機構 ３ｂ 原木チャッキング機構 ４ 原木センターリング機構 ５ 昇降機 ６ａ 原木検知器 ６ｂ 原木検知器 ７ 昇降量発信器 ８ 信号処理回路 ９ 原木クリーニング機構 １０ 回転カッターブロック １１ａ 往復作動機構 １１ｂ 往復作動機構 １２ ギヤードモーター １３ ラックギヤー １４ モノレール １５ モーター １６ａ モーター １６ｂ モーター １７ａ スピンドル １７ｂ スピンドル １８ａ 押圧機構 １８ｂ 押圧機構

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 原木を軸心方向へ移送するライブローラ
   ーと、該ライブローラーにより剥皮場所へ到来した前記
   原木の軸心を直上に架設した押圧駆動式原木チャッキン
   グ機構の軸心線上まで持ち上げて整合させる前記ライブ
   ローラーに自動制御可能な油圧リフター等の昇降機を装
   着した原木センターリング機構と、該原木センターリン
   グ機構により前記押圧駆動式原木チャッキング機構の軸
   心に支承され回動される前記原木の外皮を剥ぎ落す回転
   カッターブロックを擺動および横行自在にモノレール上
   にシーソー型に搭載した原木クリーニング機構とからな
   ることを特徴とする原木クリーナー装置。