JPH11226723A - 過共晶Al−Si系合金ダイカスト部材及びその製造方法 - Google Patents

過共晶Al−Si系合金ダイカスト部材及びその製造方法

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JPH11226723A
JPH11226723A JP3154898A JP3154898A JPH11226723A JP H11226723 A JPH11226723 A JP H11226723A JP 3154898 A JP3154898 A JP 3154898A JP 3154898 A JP3154898 A JP 3154898A JP H11226723 A JPH11226723 A JP H11226723A
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幸雄 倉増
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 初晶Siの晶出・成長をダイカストスリーブ
内で促進させ、耐摩耗性に優れた過共晶Al−Si合金
ダイカスト部材を得る。 【構成】 14〜17重量%のSiを含有するアルミニ
ウム合金溶湯をダイカストスリーブに注湯し、次いでダ
イカストスリーブ内でアルミニウム合金溶湯を初晶Si
晶出温度と共晶温度との間の温度範囲で2〜5秒保持し
て初晶Siを晶出・成長させた後、アルミニウム合金溶
湯を射出成形し、鋳造組織に晶出した初晶Siの平均粒
径を7〜15μmの範囲に調整する。ダイカストスリー
ブに対するアルミニウム合金溶湯の充填率は、20〜4
0体積%の範囲に維持することが好ましい。使用するア
ルミニウム合金は、更に0.001〜0.02重量%の
Pを含むことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐摩耗性に優れた過共
晶Al−Si合金ダイカスト部材及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】過共晶Al−Si合金のダイカスト鋳造
に際しては、溶湯保持温度及び射出温度を可能な限り高
温にし、且つスリーブ内充填率も可能な限り高く設定す
ることにより、スリーブ内で凝固が始まらないうちにダ
イカスト鋳造する方法が一般的である。この方法による
とき、溶湯の全量が金型キャビティ内で急速凝固するた
め、初晶Si粒も含めて極めて微細な鋳造組織となる。
微細な組織は、加工性,機械強度等に対しては有効であ
るが、耐摩耗性を低下させる傾向を示す。過共晶Al−
Si合金部材に高い耐摩耗性を付与するためには、適度
な粒径をもつ初晶Siを十分な密度で分散させることが
要求される。そのため、たとえば高い耐摩耗性が必要と
されるダイカスト部材では、18重量%SiのようにS
i含有量が非常に高い材料が使用されている。また、加
工性や強度特性を確保する上から比較的低いSi含有量
の材料を使用する場合、初晶Siを成長させるため、ダ
イカスト鋳造に比較して凝固速度の遅い金型鋳造や低圧
鋳造が余儀なくされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】過共晶Al−Si合金
の融点は、Si含有量に応じて高くなり、たとえばSi
含有量18重量%で658℃となる。このように融点の
高い過共晶Al−Si合金をダイカスト鋳造で使用する
とき必然的に溶湯温度が高くなり、エネルギ消費量が多
くなるばかりでなく、金型等の設備寿命が著しく低下
し、メンテナンスに要するコストも嵩んでしまう。しか
も、初晶Siの粒径を所定範囲にコントロールすること
が難しく、材料に含まれているSi量の極く一部が耐摩
耗性に有効な粒径になるに過ぎないため、材料が潜在的
にもつ耐摩耗特性を十分に引き出されていない。他方、
凝固速度の遅い金型鋳造や低圧鋳造では、初晶Si粒の
成長及び粒径コントロールが容易であるため、Si含有
量が比較的低い材料に対しても良好な耐摩耗性が付与さ
れる。しかし、凝固速度の遅い金型鋳造や低圧鋳造は、
ダイカスト鋳造に比較して生産性が低く、得られた製品
のコストがその分だけ高くなる。本発明は、このような
問題を解消すべく案出されたものであり、ダイカストス
リーブ内で初晶Si粒が晶出・成長する条件に過共晶A
l−Si合金溶湯を保持することにより、Si含有量が
比較的低い過共晶Al−Si合金であってもダイカスト
鋳造法で耐摩耗性に有効なサイズの初晶Si粒を晶出さ
せ、耐摩耗性に優れた過共晶Al−Si合金ダイカスト
部材を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の製造方法は、そ
の目的を達成するため、14〜17重量%のSiを含有
するアルミニウム合金溶湯をダイカストスリーブに注湯
し、次いでダイカストスリーブ内でアルミニウム合金溶
湯を初晶Si晶出温度と共晶温度との間の温度範囲で2
〜5秒保持して初晶Siを晶出・成長させた後、アルミ
ニウム合金溶湯を射出成形し、鋳造組織に晶出した初晶
Siの平均粒径を7〜15μmの範囲に調整することを
特徴とする。アルミニウム合金溶湯は、充填率20〜4
0体積%でダイカストスリーブに注湯することが好まし
い。使用するアルミニウム合金は、初晶Siの晶出を促
進させるため更に0.001〜0.02重量%のPを含
むことができる。
【0005】
【実施の形態】本発明が対象とする過共晶Al−Si合
金は、14〜17重量%のSiを含んでいる。14重量
%以上のSi含有量は、初晶Siとして晶出するSi量
を確保するために必要である。Si含有量が14重量%
未満では、初晶Siの晶出に必要なSi量が不足し、耐
摩耗性の改善に有効なサイズ及び分布密度で初晶Siを
晶出させることができない。逆に、17重量%を超える
過剰のSiが含まれると、加工性及び疲労強度が劣化す
るため、得られたダイカスト部材の実用性が低下する。
この過共晶Al−Si合金に、0.001〜0.02重
量%のPを更に含ませても良い。Pは、初晶Siが晶出
するときのシードとなる異質核を合金溶湯中に生成し、
初晶Siの晶出を促進させる。このような効果は、0.
001重量%以上のP含有で顕著になる。P添加の効果
は0.02重量%で飽和し、それ以上添加しても増量に
見合った効果が得られない。
【0006】過共晶Al−Si合金溶湯は、図1に示す
ように手元炉からレードル1を経てダイカスト鋳造機の
スリーブ2に注湯された後、プランジャ3によって金型
4内に射出される。金型4の内部には、製品形状に対応
したキャビティ5が設けられている。キャビティ5に充
填された過共晶Al−Si合金溶湯が金型4の内面形状
を倣って凝固することにより、目標形状をもつ製品とな
る。スリーブ2に注湯された過共晶Al−Si合金溶湯
は、初晶Si晶出温度と共晶温度との間の温度範囲で2
〜5秒保持される。初晶Si晶出温度は、図2に示すよ
うに溶湯のSi含有量に応じて基本的に定まる。他の合
金成分によっても多少変動するが、この場合には合金成
分によって定まる初晶Si晶出温度と合金成分によって
はほとんど変化しない共晶温度(約577℃)との関係
を考慮しながら、初晶Si晶出温度と共晶温度との間に
保持温度を設定する。
【0007】過共晶Al−Si合金溶湯を初晶Si晶出
温度以下に維持するとき、スリーブ2内にある過共晶A
l−Si合金溶湯に初晶Siが晶出し始める。この状態
を2〜5秒継続させることによって、晶出した初晶Si
が耐摩耗性の改善に有効な適正粒径に成長する。晶出し
た初晶Siの粒径や量は、スリーブ2内で保持される過
共晶Al−Si合金溶湯の温度及び保持時間によって調
整される。2秒に満たない保持時間では、平均粒径7μ
m以上の初晶Siが少なく、得られるダイカスト部材に
十分な耐摩耗性を付与できない。逆に5秒を超える保持
時間では、平均粒径が15μmを超え、粗大な初晶Si
粒が多くなり、結果として摺動時に割れて耐摩耗性に悪
影響を与え、或いは切削加工時等に切欠き発生等の欠陥
を発生させ、またダイカスト部材の強度を低下させるこ
とになる。また、5秒を超える保持時間では、スリーブ
2の入口近傍にある合金溶湯が共晶温度付近まで低下
し、スリーブ2の内壁面にα−Alが凝固し易く、操業
ができなくなる虞れがある。
【0008】Si含有量が14〜17重量%と比較的低
い過共晶Al−Si合金であっても、図2に示すように
比較的高い温度から初晶Siの晶出が始まるため、初晶
Si晶出温度と共晶温度との間に過共晶Al−Si合金
溶湯をスリーブ2内で保持するとき、初晶Siが十分に
晶出・成長する。ただし、スリーブ2内で凝固が始まら
ないように、過共晶Al−Si合金溶湯を共晶温度以上
の温度に維持することが必要である。スリーブ2に対す
る過共晶Al−Si合金溶湯の充填率は、共晶凝固を起
こすことなく初晶Siを晶出・成長させるために20〜
40体積%の範囲で選定することが好ましい。
【0009】スリーブ2に充填された過共晶Al−Si
合金溶湯6は、図3に示すようにスリーブ2の側壁を介
した熱放散によって冷却され、スリーブ2の内面に近い
ほど大きな冷却効果を受ける。そのため、高い充填率で
充填された合金溶湯6では中心部とスリーブ2の近傍と
の温度差が大きくなり、スリーブ2近傍では初晶Siが
晶出・成長するが、中心部では初晶Siの晶出がない状
態となる。このような合金溶湯6を金型4に射出して鋳
造すると、得られたダイカスト部材は微細Si粒及び粗
大Si粒が混在した鋳造組織をもち、耐摩耗性の改善に
有効な粒径,分布密度のSi粒が得られない。
【0010】この点、スリーブ2に対する合金溶湯6の
充填率を40体積%以下にするとき、合金溶湯6内部の
温度差が小さくなり、初晶Siの晶出・成長が合金溶湯
6の全域に渡って均一化される。また、40体積%を超
える充填率でスリーブ2に合金溶湯6を注湯する場合、
注湯温度を下げてスリーブ2内にある合金溶湯6の全量
を初晶晶出温度以下に冷却しようとすると、スリーブ2
に接している部分の溶湯温度が共晶温度以下になり易
く、初晶Si晶出温度〜共晶温度の温度域に合金溶湯6
を維持することが困難になる。部分的にも共晶温度以下
になった合金溶湯6を金型4に射出すると、健全なダイ
カスト部材が得られない。逆に20体積%に満たない充
填率で合金溶湯6をスリーブ2に充填する場合、合金溶
湯6が持つ熱量が不足し、スリーブ2に注湯された合金
溶湯6がスリーブ2内で共晶凝固することなく初晶Si
を合金溶湯6に晶出させることが困難になる。その結
果、得られたダイカスト部材の強度が低下する。
【0011】
【実施例】本実施例で使用した過共晶Al−Si合金の
組成を表1に示す。合金番号1は本発明で規定したSi
含有量の下限近傍の量でSiを含む材料であり、合金番
号3はダイカスト鋳造で初晶Siの晶出によって耐摩耗
性の改善が図られる従来材の下限近傍に当る量のSiを
含む材料である。
【0012】
【0013】合金番号1〜3の各溶湯を用意し、表2の
鋳造条件でダイカスト部材を製造した。鋳造条件1及び
2は、本発明で規定したスリーブ2に対する合金溶湯6
の充填率の上限及び下限近傍に充填率を設定した例であ
る。鋳造条件3は、本発明で規定した充填率を超える充
填率で合金溶湯6をスリーブ2に充填し、従来の鋳造条
件に従って鋳造した例である。
【0014】
【0015】合金番号2の過共晶Al−Si合金溶湯を
鋳造条件2に従って鋳造したときの溶湯温度の変化を図
4に示す。なお、図1に示すように下部壁から10mm
の高さでスリーブ2内の測定点T1 ,T2 に配置された
複数の温度計でスリーブ2に充填された合金溶湯6を温
度測定することにより、スリーブ2中心部及び入口部の
溶湯温度を求めた。溶湯温度の変化を示す図4から明ら
かなように、スリーブ2に合金溶湯6を注湯した直後か
ら溶湯中心部(測定点T2 )で初晶Siの晶出が開始さ
れ、注湯後2秒経過した時点ではスリーブ2の入口付近
(測定点T1 )でも初晶Siの晶出が開始され、スリー
ブ2内にある合金溶湯6の全域に渡って初晶Siが晶出
した。この場合、スリーブ2の中心部(測定点T2 )に
おける溶湯温度が初晶Si晶出温度以下になった時点か
ら射出時間までを保持時間とし、図4の例では合金溶湯
6をスリーブ2内で3秒間保持した。鋳造条件1では、
保持時間を2秒に設定し、晶出温度以下になった合金溶
湯6を金型4に射出した。鋳造条件3では、実質的な保
持時間を取ることなく、スリーブ2に注湯した合金溶湯
6を直ちに金型4に射出した。このようにして鋳造され
たダイカスト部材について、光学顕微鏡を備えた画像解
析装置を用い初晶Siの平均粒径を測定した。
【0016】
【0017】表3から明らかなように、合金成分及び鋳
造条件が本発明で規定した条件を満足するものでは、何
れも平均粒径が7〜15μmの範囲にある初晶Siが晶
出した鋳造組織になっていた。これに対し、スリーブ2
に注湯した合金溶湯6を直ちに金型4に射出する鋳造条
件3では、金型4内で合金溶湯6が急冷凝固されるた
め、平均粒径4〜6μmの微細な初晶Siが晶出した。
また、Si含有量の多い合金番号3の過共晶Al−Si
合金をスリーブ2内で初晶Si晶出温度と共晶温度との
間に2秒間保持したところ、平均粒径が16μmと初晶
Siが大きく成長した。
【0018】次いで、鋳造条件1,2で鋳造された各ダ
イカスト部材をプレート状に加工し、リング・オン・プ
レート式の摩擦摩耗試験に供した。摩擦摩耗試験では、
相手材としてリング状のクロム鋼を用い、プレート状試
験片を面圧18MPaで相手材に押し付けて滑り速度
0.25m/秒,油温80℃の条件下で摩擦させ、1時
間経過後にプレート状試験片の摩耗量を測定した。合金
番号1の過共晶Al−Si合金を鋳造条件1で鋳造して
得られたダイカスト部材の摩耗量を基準値1とし、他の
ダイカスト部材の摩耗量の基準値に対する比を求めた。
摩耗量比が少ないほど、耐摩耗性に優れた材料であると
いえる。表4の測定結果にみられるように、本発明に従
った合金組成1,2及び鋳造条件1,2で得られたダイ
カスト部材は、何れも良好な耐摩耗性を示した。これに
対し、スリーブ2に注湯した合金溶湯6を直ちに金型4
に射出させること(鋳造条件3)により得られたダイカ
スト部材は、初晶Siの平均粒径が小さすぎるため本発
明品に比較して摩耗量が著しく大きく、耐摩耗性の改善
に有効な平均粒径に初晶Siの粒径が調整されていない
ことが判る。また、合金番号3の過共晶Al−Si合金
を鋳造条件1で鋳造したダイカスト部材は、初晶Siの
平均粒径が大きいため、本発明例に比較して耐摩耗性が
悪く、また切削加工に支障を来した。これは、粗大な初
晶Siが割れて悪影響を及ぼしたものと考えられる。
【0019】
【0020】本発明で規定した合金組成及び鋳造条件
は、比較的低温になった過共晶Al−Si合金溶湯6を
金型4に射出することから、金型4が受ける熱衝撃が少
なくなり、金型の寿命を長くする上でも有効である。た
とえば、合金番号1の過共晶Al−Si合金を鋳造条件
1で鋳造した場合と、合金番号3の過共晶Al−Si合
金を鋳造条件3で鋳造した場合の金型寿命を表5に比較
する。なお、金型寿命は、金型4に割れが発生するまで
の鋳造回数で評価した。表5から明らかなように、本発
明に従った鋳造法では、従来に比較して金型寿命が1.
5倍に改善されており、その分だけ製造コストが低減さ
れることが判る。
【0021】
【0022】以上の結果から、合金組成及び鋳造条件を
本発明で特定した条件下で組み合わせることによって、
加工性や強度を損なうことなく、比較的Si含有量の低
い過共晶Al−Si合金であっても、耐摩耗性に有効な
粒径及び分布密度で初晶Siが晶出することが確認され
る。
【0023】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、ダイカストスリーブに注湯された過共晶Al−Si
合金を初晶Si晶出温度〜共晶温度の温度域に所定時間
保持して初晶Siをスリーブ内で晶出・成長させた後、
スリーブから金型に合金溶湯を射出している。そのた
め、得られたダイカスト部材は、Si含有量が14〜1
7重量%と比較的低いにも拘らず、耐摩耗性の改善に好
適な粒径及び分布密度で初晶Siが分散した鋳造組織を
もつ。このダイカスト部材は、粗大な初晶Siが成長し
ていないため加工性や強度も良好である。しかも、金型
が受ける熱衝撃が緩和されることから、金型の繰返し使
用回数も多くなり、その分だけ製造コストが節減され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従ったダイカスト鋳造の説明図
【図2】 初晶Siの晶出温度とSi含有量との関係を
示したグラフ
【図3】 所定の充填率でダイカストスリーブに充填さ
れた合金溶湯
【図4】 本発明に従った鋳造条件で鋳造される過共晶
Al−Si合金溶湯の温度変化を示すグラフ
【符号の説明】
1:レードル 2:ダイカストスリーブ 3:プラ
ンジャ 4:金型 5:キャビティ 6:過共晶Al−Si合金溶湯
1 ,T2 :温度測定点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猪狩 隆彰 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 倉増 幸雄 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 志賀 英俊 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 14〜17重量%のSiを含有するアル
    ミニウム合金溶湯をダイカストスリーブに注湯し、次い
    でダイカストスリーブ内でアルミニウム合金溶湯を初晶
    Si晶出温度と共晶温度との間の温度範囲で2〜5秒保
    持して初晶Siを晶出・成長させた後、アルミニウム合
    金溶湯を射出成形することにより鋳造組織に晶出した初
    晶Siの平均粒径を7〜15μmの範囲に調整すること
    を特徴とする過共晶Al−Si合金ダイカスト部材の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 充填率20〜40体積%でアルミニウム
    合金溶湯をダイカストスリーブに注湯する請求項1記載
    の過共晶Al−Si合金ダイカスト部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 更に0.001〜0.02重量%のPを
    含むアルミニウム合金溶湯を使用する請求項1又は2記
    載の過共晶Al−Si合金ダイカスト部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の方法で製
    造され、初晶Siの平均粒径が7〜15μmの範囲にあ
    る鋳造組織をもつ過共晶Al−Si合金ダイカスト部
    材。
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