JPH11226312A - フィルタープレス用濾板及びその製造方法 - Google Patents

フィルタープレス用濾板及びその製造方法

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JPH11226312A
JPH11226312A JP10028880A JP2888098A JPH11226312A JP H11226312 A JPH11226312 A JP H11226312A JP 10028880 A JP10028880 A JP 10028880A JP 2888098 A JP2888098 A JP 2888098A JP H11226312 A JPH11226312 A JP H11226312A
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press
resin
filter press
filter
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JP10028880A
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Tatsuya Hayashi
林  達也
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Mitsubishi Plastics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明では、成形後の後処理が不要であっ
て、ひけ、ボイド、残留歪み等を生じないフィルタープ
レス用濾板、及びその製造方法を提案する。 【解決手段】 フィルタープレス用濾板(1)のシール
部(11)にコア(12)が埋設されており、また、該
コア(12)を覆う熱可塑性樹脂層の肉厚(d−1),
(d−2)が、各々、濾過面部(13)の熱可塑性樹脂
層の肉厚(d)の略1/2であることを特徴とするフィ
ルタープレス用濾板であり、また、プレス成形金型
(2)の上型(21)と下型(22)間に、シール部
(11)のコア(12)を宙吊り状態に介挿したのち、
前記シール部(11)周り及び濾過面部(13)に溶融
樹脂(A)を圧入供給し、次いで、冷却固化することを
特徴とするフィルタープレス用濾板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィルタープレス用
濾板及びその製造方法に係り、特に、成形後の後処理が
不要であって、ひけ、ボイドや残留歪みを生じないフィ
ルタープレス用濾板、及びその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来技術とその課題】従来、一般に、熱可塑性樹脂を
原料としてフィルタープレス用濾板を製造する場合に、
濾板の肉厚がそのシール部と濾過面部とで相違するの
で、溶融樹脂を金型内に充填したのち冷却する際に、肉
厚の厚いシール部はボイドやひけ、或いは、亀裂に至る
虞れのある応力歪みを生ずるために成形が著しく困難で
あると共に、得られた成形品のひけを生じた部分は、N
C加工等により平坦面に切削加工しなければならないな
ど大変な手間を要し、また、残留歪みを除去するために
アニーリング等の徐冷処理が必要となるので、生産性が
著しく低下して高価なものになってしまう等の問題があ
った。
【0003】肉厚の異なるいくつかの断面域を有する上
記フィルタープレス用濾板の如き成形品に、ひけ、ボイ
ドを生じさせないようにするために、例えば、ドイツ特
許第3138858号には、図6に概略断面図で示す如
く、熱可塑性樹脂からなる断面の肉厚が殆ど等しい両面
が平坦なプリフォーム板41を金型内に挿入し、該プリ
フォーム板41は、上型42乃至下型43とその表面域
44で接触するようにセットし閉型して、その第1段階
では、プリフォーム板41の板面を熱した金型により加
圧して樹脂を溶融流動化させる。
【0004】そして、図7に概略断面図で示す如く、第
2段階では、プリフォーム板41の表面溶融過程に時間
的に適応しながら、金型の上型42と下型43の間隔を
圧力上昇により次第に減少させて、プリフォーム板41
の両面から溶融した分は、金型の圧力によりシール部4
5へ押しやり、最後には全てのシール部45を充満した
のち冷却固化させるものであって、この製造方法では成
形時間が長時間に亘り、且つ、技術的経験に基づく熟練
作業が要求されるが、これにより得られるフィルタープ
レス用ろ板であっても、ボイド、ひけ等が完全に排除さ
れるものではない。
【0005】更に、ドイツ特許3138857では、シ
ール部や他の厚肉部に充当する部分成形品を金型に入れ
ておき、残った空間に樹脂ペレットを充填して加熱、圧
縮する方法が提案されているが、生産性が低く実用化に
は至っていない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためのものであって、その要旨は、フィルタープレ
ス用濾板のシール部にコアが埋設されていることを特徴
とするフィルタープレス用濾板であり、また、該コアを
覆う熱可塑性樹脂層の肉厚が、濾過面部の熱可塑性樹脂
層の肉厚の略1/2であることを特徴とするフィルター
プレス用濾板であり、また、プレス成形金型の上型と下
型間に、シール部のフレームを構成するコアを宙吊り状
態に介挿したのち、前記シール部周り及び濾過面部に溶
融した熱可塑性樹脂を圧入供給し、次いで、冷却固化す
ることを特徴とするフィルタープレス用濾板の製造方法
である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づき具体的に説明する。図1は、本発明のフィルタープ
レス用濾板を一部切欠斜視図で示し、図2は、本発明で
用いるコアを一部切欠斜視図で示し、図3は、本発明の
製造方法における射出工程を側断面図で示し、図4は、
本発明の製造方法における冷却工程を側断面図で示し、
図5は、本発明の成形工程におけるノズルの作動状態を
側断面図で示す。
【0008】本発明は、図1及び図2に斜視図で示す如
く、フィルタープレス用濾板1のシール部11にコア1
2が埋設されていることを特徴とし、また、該コア12
を覆う熱可塑性樹脂(以下、「樹脂」と云う)層a−1
の肉厚d−1及びd−2は、各々、濾過面部13の樹脂
層aの肉厚dの略1/2であることを特徴とするもので
あり、また、上記フィルタープレス用濾板1の製造方法
において、図3及び図4に側断面図で示す如く、プレス
成形金型2の上型21と下型22間に、シール部11の
フレームを構成するコア12を宙吊り状態に介挿したの
ち、前記シール部11周り及び濾過面部13に溶融樹脂
Aを圧入供給し、次いで、冷却固化することを特徴とす
るものである。
【0009】上記本発明で、フィルタープレス用濾板1
のシール部11にコア12が埋設されていることや、該
コア12を覆う樹脂層a−1の肉厚d−1,d−2が、
濾過面部13の樹脂層aの肉厚dの略1/2であること
や、コア12をプレス成形金型2内に介挿したのち閉型
し、上記シール部11周りや濾過面部13に溶融樹脂A
を充填し成形すれば、成形後の後処理が必要なくなり低
廉な製造コストで済むと共に、ひけ、ボイドや残留歪み
に因る亀裂等を生じない品質の優れたフィルタープレス
用濾板1が得られるものである。
【0010】本発明で、シール部11のフレームを構成
するコア12は、ポリプロピレンホモポリマー樹脂や該
樹脂を主体とする共重合体、或いは、ポリエチレンモノ
マー樹脂や該樹脂を主体とする共重合体等の熱可塑性樹
脂が、濾過面部13に適用する樹脂Aとの親和性のある
ものを選択して一体化させ易いので好適に使用できる。
また、上記樹脂に、ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維、
タルク、マイカ等を充填して強化したものであっても良
い。
【0011】本発明で、シール部11周り及び濾過面部
13に適用する樹脂Aの種類は、上記コア12と同種の
樹脂であっても異種の樹脂であってもよいが、双方の樹
脂に相溶性が具わっていることが好ましい。そして、図
1に示す如く、フィルタープレス用濾板1のシール部1
1に埋設されるコア12を覆う樹脂層a−1の肉厚d−
1,d−2は、各々、濾過面部13の樹脂層aの肉厚d
の略1/2であることが最も好ましい。従って、コア1
2の肉厚D−1は、シール部11の肉厚Dから濾過面部
13の肉厚dを差引いた値に近い寸法に設定される。な
お、シール部11に埋設されるコア12の周縁側壁部を
覆う樹脂層の肉厚d−3も、上記濾過面部13の樹脂層
aの肉厚dの略1/2であることが好ましい。
【0012】次に、本発明の製造方法について述べる。
即ち、本発明の製造方法において用いる成形装置は、図
3、図4に側断面図で示す如く、樹脂供給装置3と該供
給装置3に連結されているプレス成形金型2とからな
る。上記樹脂供給装置3は、押出機3−1と射出機3−
2とを有し、該射出機3−2は、アキュムレーター3
1、ピストン32、保温パイプ33、ホットランナー3
5に囲繞された樹脂通路34とからなり、上記ホットラ
ンナー35は、アキュムレーター31の前方に保温パイ
プ33を介して取付けられ、プレス成形金型2の下型2
2内に取込まれて、数個所の固定点36で断熱材を介し
固定されている。
【0013】そして、上記ホットランナー35には、そ
の先端部に具わるノズル37を含めて、図示してない
が、ヒーターと温度センサーが装着されていて温度調節
が行なえるようになっており、ここにおける溶融樹脂A
の固化を防止している。上記ホットランナー35の先端
部に具わるノズル37は、図5に側断面図で示す如く、
その内部には、ノズルピストン371が矢印上下方向に
摺動自在になっており、また、ノズルピストン371を
図において矢印上方に押上げているばね373が取付け
られているが、射出孔372からプレス成形金型2のキ
ャビティー23内へ溶融樹脂Aを圧入供給している間
は、樹脂通路34に樹脂圧が発生しているため、ノズル
ピストン371はばね373の力に抗し、図において矢
印下方に押下げられて射出孔372が開く。
【0014】また、逆に、キャビティー23内への溶融
樹脂Aの圧入供給が終了し冷却している間は、樹脂圧が
ないためにノズルピストン371は、ばね373の力に
より図において矢印上方に押上げられて射出孔372が
閉じられるものである。上記ホットランナー35の先端
部に具わるノズル37の射出孔372は、プレス成形金
型2のキャビティー23の中央に開孔している。
【0015】一方、上記樹脂供給装置3に連結されてい
るプレス成形金型2は、上方プラテン2−1に取付けら
れている上型21と、下方プラテン2−2に取付けられ
ている下型22とからなり、上型21、下型22の何れ
にも金型温調配管24が埋設され、上述の如く、下型2
2内ではホットランナー35を数個所の固定点36で断
熱材を介し固定しており、ホットランナー35からの伝
熱に影響されないように下型22の温度は自由に設定で
きるようになっている。
【0016】そして、シール部11を形成する上型21
部分から、コア固定用ピン25を垂下形成すると共に、
下型22部分からコア固定用ピン25を立上げ形成し
て、双方のコア固定用ピン25,25の取付け位置を符
合させ、キャビティー23内に対向設置してある。この
コア固定用ピン25,25の取付け位置や取付け間隔
は、製品のフィルタープレス用濾板1の大きさに応じて
適宜設定すればよい。
【0017】以下、本発明の製造方法における成形操作
について説明する。先ず、コア12をプレス成形金型2
に介挿して、コア12に穿設したピン孔121に、上型
21と下型22に各々取付けてあるコア固定用ピン2
5,25を嵌合して、コア12をキャビティー23内に
宙吊り状態にセットする。この時、ピン孔121の深さ
は、コア12面と金型2面との間隔が上下同一となるよ
うに設定する。上記の如く、コア12をキャビティー2
3内に宙吊り状態に固定する方法として、コア12のピ
ン孔121に上下型21,22から突出するコア固定用
ピン25,25を嵌合することの外に、コア12の上面
側並びに下面側に、予めピン孔121を穿設しておき、
ここへ、コア12と同一樹脂からなる固定用ピン25を
嵌合して、コア12をキャビティー23内に宙吊り状態
にセットすることも可能である。
【0018】そして、上型21と下型22とのセッティ
ングは、キャビティー23間隔を最初から製品の肉厚相
当まで閉めて設定するのではなく、僅かに余裕を残して
おくことが望ましく、キャビティー23内へ溶融樹脂A
を供給した後の加圧により、正規の肉厚となるようにセ
ッティングして冷却固化に伴なう収縮を補うことができ
ると同時に、プレス成形金型2との密着力が向上して均
一な冷却が可能となる。
【0019】次に、樹脂供給装置3から上記プレス成形
金型2への溶融樹脂Aの供給に際しては、図3に示す如
く、先ず、押出機3−1から射出機3−2のアキュムレ
ーター31内へ所定量の溶融樹脂Aを供給するが、この
時、アキュムレーター31は、使用する樹脂の融点以上
に温度調節されていることが必要である。そして、溶融
樹脂Aを供給したのち、アキュムレーター31のピスト
ン32で矢印方向に押出すと、保温パイプ33から下型
22内に設けた樹脂通路34を通り、図5のホットラン
ナー35先端のノズル37内の樹脂通路34に達する。
【0020】このホットランナー35の先端のノズル3
7に達した時点でここに樹脂圧が発生するため、図3及
び図5に示す如く、それまでばね373の力により押上
げられていたノズルピストン371が下降して射出孔3
72が開き、ここから溶融樹脂Aがプレス成形金型2の
キャビティー23内へ射出供給される。射出速度が遅い
場合には、射出供給中の溶融樹脂Aの固化を防ぐため
に、上型21及び下型22とも金型温度を或る程度上げ
ておく必要があるが、射出速度が充分に速い場合には常
温でも成形可能である。但し、必要以上に射出速度を早
めると、剪断発熱により樹脂Aの劣化や焼けが発生する
ので注意が必要である。
【0021】そして、アキュムレーター31からの溶融
樹脂Aの供給が完了すると樹脂圧がなくなるので、図4
及び図5に示す如く、ノズルピストン371はばね37
3の力により矢印上方へ押上げられるので射出孔372
が再び閉じられる。図5に示すノズル37は一例であっ
て、このノズル機構のもの以外にも種々のタイプがあ
り、開閉自在であれば何れのものも適用することができ
る。キャビティー23内への射出供給を完了したのち、
溶融樹脂Aをプレスしつつ冷却して所定の肉厚に成形す
るものであるが、プレス、冷却中には、次のショットに
具え、押出機31からアキュムレーター31内へ樹脂A
の供給を開始する。冷却を完了したのち製品をプレス成
形金型2から取出し、以下同様の操作を繰返すものであ
る。
【0022】肉厚差の大きなフィルタープレス用濾板の
場合に、従来は、濾板シール部の如く厚肉の部分は、樹
脂の溶融後の冷却段階で、濾過面部13の如く薄肉の部
分に比較して冷却が遅延し、ボイドやひけ、残留歪みに
起因する亀裂が発生する虞れがあるため、NC加工等の
後加工により大変な手間をかけて平面に仕上げたり、ア
ニーリング処理をすること等が必要であった。
【0023】しかしながら、上記成形方法にて製造され
る本発明の如く、シール部11にコア12が埋設された
分だけ、射出時の肉厚差が少なくなり、更に、予め、シ
ール部11のフレームを構成するコア12を覆う樹脂層
a−1の肉厚d−1,d−2が略等しく、且つ、このコ
ア12を覆う樹脂層a−1の合計肉厚(d−1)+(d
−2)が、濾過面部13の肉厚d相当に設定されるため
に、濾板1が一様に収縮してひけ、ボイド、残留応力等
が現われないものである。また、本発明で、プレス成形
金型2のキャビティー23内へ溶融樹脂Aを射出供給す
る部分には、一般の射出成形で用いるノズル37を使用
しているが、射出成形の場合の如く、閉鎖されたキャビ
ティー23内へ高圧で圧入されるものではなく、溶融樹
脂Aが、解放状態の金型面上に比較的低圧で供給された
のち、プレス圧により一様に流動賦形されるので、樹脂
の配向や成形歪等が発生すると云う不都合はない。
【0024】しかも、プレス成形金型2への溶融樹脂A
の充填時間を大幅に短縮することができるので、充填中
の溶融樹脂Aの温度低下が防止されることと相俟って、
プレス成形金型2の温度はそれ程高く設定する必要がな
くなり、従って、冷却時間を大幅に短縮できるものであ
り、また、成形後の後加工処理が省略されるなど製造コ
ストの大幅な削減に寄与できる。
【0025】
【実施例】(実施例1)図3乃至図5に示す成形装置を
用い本発明の製造方法に従い、ポリプロピレン樹脂(比
重:0.9g/cm2 、MFR:1.0g/10mi
n、溶融温度:165℃)からなるペレット原料Aを、
シングルスクリュー式押出機(90φ)3−1を用い、
容量100kgのアキュムレーター31内へ250kg
/hの押出量にて供給し、所定量の77kg(製品重量
−コア重量)をアキュムレーター31内に貯え、引続
き、プレス成形金型2内へ射出供給したのち、製品表面
温度が50℃になるまで1,000tonプレス機を用
いて圧縮、冷却を行ない製品を得た。なお、フレームを
構成するコア12は、上記と同様のポリプロピレン樹脂
を用い成形したものである。
【0026】成形条件 ペレット押出温度 :200℃ 押出機回転数 :80r.p.m アキュムレーター温度:200℃ 連結保温パイプ温度 :200℃ ノズル温度 :200℃ 金型射出速度 :50kg/min 充填時の金型温度 :60℃ 冷却時の金型温度 :20℃ プレス圧力 :20kgf/cm2
【0027】(比較例)実施例1で用いたポリプロピレ
ン樹脂のペレット原料を使用し、シングルスクリュー式
押出機(90φ、成形口金:Iダイ)により、250k
g/hの押出量にて実施例1で使用したと同様のプレス
成形金型2の下型22上へ、赤外線ヒーターによる放熱
防止をしつつ製品重量分109kgを射出供給したの
ち、引続きIダイを金型外へ待避させて上型を閉じ、
1,000tonプレス機を用いて製品表面温度が50
℃になるまで圧縮しながら冷却して実施例1と同一サイ
ズ、同一形状の製品を得た。
【0028】成形条件 ペレット押出温度 :200℃ 押出機回転数 :80r.p.m 充填時の金型温度 :160℃+赤外線ヒーターによ
る放熱防止 冷却時の金型温度 :20℃ プレス圧力 :20kgf/cm2
【0029】上記実施例1、比較例1により得られたフ
ィルタープレス用濾板の評価結果は下記表1の通りであ
る。
【0030】
【表1】
【0031】なお、後加工時間は、実施例1で100分
程度で済むが、比較例1では600分かかっており、こ
の600分の内訳は、ひけを平坦状にNC加工するため
に200分、変形を矯正するためのアニーリング処理に
300分、更に、仕上げ加工に100分を要している。
【0032】上記表1の結果から、本発明の実施例1の
ものは、溶融樹脂Aの充填並びにプレス成形金型2の冷
却時間において大幅に短縮され、総サイクル時間は比較
例1の1/3以下になるうえ、フローマークや光沢斑が
なく外観品質が優れていると共に、ボイド、ひけや変形
等がないため、後加工処理も殆んど必要なくなって、非
常に生産効率の高い成形、製造方法である。
【0033】本発明は、フィルタープレス用濾板1の濾
板シール部11にコア12が埋設されており、また、該
コア12を覆う樹脂層の肉厚d−1,d−2が、濾過面
部13の樹脂層dの肉厚の略1/2に設定されるもので
あり、また、その製造方法においては、押出機3−1に
より溶融押出した所定量の樹脂Aをアキュムレーター3
1内へ充填し、次いで、この所定量の溶融樹脂Aを、プ
レス成形金型2の下型22内に設けた樹脂通路34を通
して、プレス成形金型2のキャビティー内へ圧入供給す
るものであるが、上記プレス成形金型2の上型21と下
型22間に、濾板シール部11のフレームを構成するコ
ア12を宙吊り状態に介挿したのち、上記濾板シール部
11周り及び濾過面部13に溶融樹脂Aを圧入供給し、
冷却固化することによって、成形後の後処理が必要なく
なり低コストで効率良く製造できるようになると共に、
ひけ、ボイドや残留歪みに因る亀裂等を生じない品質の
優れたフィルタープレス用濾板1が得られる。
【0034】
【発明の効果】本発明は上記構成よりなるので下記効果
を奏する。即ち、本発明で、フィルタープレス用濾板の
シール部にコアが埋設され、該コアを覆う樹脂層の肉厚
が、濾過面部の樹脂層の肉厚の略1/2に設定され、且
つ、コアをプレス成形金型内に宙吊り状態に介挿して、
シール部周り及び濾過面部に溶融した樹脂を充填し成形
することによって、成形後の後処理が必要なくなり低コ
ストで効率良く製造できるようになると共に、ひけ、ボ
イドや残留歪みに因る亀裂等を生じない品質の優れたフ
ィルタープレス用濾板が得られると云う作用効果を奏す
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルタープレス用濾板を一部切欠斜
視図で示す。
【図2】本発明で用いるフレームを構成するコアを斜視
図で示す。
【図3】本発明の製造方法における射出工程を側断面図
で示す。
【図4】本発明の製造方法における冷却工程を側断面図
で示す。
【図5】本発明の成形工程におけるノズルの作動状態を
側断面図で示す。
【図6】従来例において、金型内部にプリフォームを挿
入した状態を概略断面図で示す。
【図7】図6の従来例において、圧縮成形工程を終えた
後の金型内部の状態を概略断面図で示す。
【符号の説明】
1 フィルタープレス用濾板 11 シール部 12 コア 121 ピン孔 13 濾過面部 2 プレス成形金型 21 上型 22 下型 23 キャビティー 25 コア固定用ピン 3 樹脂供給装置 3−1 押出機 3−2 射出機 31 アキュムレーター 32 ピストン 34 樹脂通路 35 ホットランナー 37 ノズル 372 射出孔 A 熱可塑性樹脂 D 濾板シール部肉厚 d 濾過面部肉厚 d−1 シール部上面肉厚 d−2 シール部下面肉厚

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルタープレス用濾板のシール部にコ
    アが埋設されていることを特徴とするフィルタープレス
    用濾板。
  2. 【請求項2】 コアを覆う熱可塑性樹脂層の肉厚が、濾
    過面部の熱可塑性樹脂層の肉厚の略1/2であることを
    特徴とする請求項1記載のフィルタープレス用濾板。
  3. 【請求項3】 プレス成形金型の上型と下型間に、シー
    ル部のフレームを構成する熱可塑性樹脂製コアを宙吊り
    状態に介挿したのち、前記シール部周り及び濾過面部に
    溶融した熱可塑性樹脂を圧入供給し、次いで、冷却固化
    することを特徴とするフィルタープレス用濾板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 押出機により溶融押出した所定量の熱可
    塑性樹脂をアキュムレーター内へ充填し、次いで、この
    所定量の溶融樹脂を、プレス成形金型の下型内に設けた
    樹脂通路を通して、プレス成形金型のキャビティー内へ
    圧入供給することを特徴とする請求項2記載のフィルタ
    ープレス用濾板の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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