JPH11225692A - うどん及びうどんの製造方法 - Google Patents

うどん及びうどんの製造方法

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JPH11225692A
JPH11225692A JP10029873A JP2987398A JPH11225692A JP H11225692 A JPH11225692 A JP H11225692A JP 10029873 A JP10029873 A JP 10029873A JP 2987398 A JP2987398 A JP 2987398A JP H11225692 A JPH11225692 A JP H11225692A
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JP
Japan
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udon
burdock
aqueous solution
salt
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JP10029873A
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Takeshi Yashiro
武司 屋代
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食物繊維を多く含むと共に、茹でた後にのび
にくいうどん及びうどんの製造方法を提供する。 【解決手段】 まず、金たわし21を用いてゴボウ11
の表面の皮をこすり落とした後、ゴボウ11を包丁22
で薄くスライスする。その後、酢を含む水溶液12にス
ライスしたゴボウ11を漬けておくことによりゴボウ1
1の灰汁を抜く。次に、所定量の塩が入れられた水溶液
12とともに、灰汁抜きしたゴボウ11を細かく砕いて
ジュース状にすることによりゴボウ液13を作る。そし
て、ゴボウ液13で小麦粉14を練ることによりうどん
素地15を作る。最後に、うどん素地15を薄くのば
し、細長く切ったものを釜で茹でることにより、うどん
が出来上がる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、蕎麦屋や
うどん屋等で提供されたり、スーパーマーケット等で販
売されるうどん及びそのうどんの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、うどんを作る場合には、まず、
小麦粉を塩水で練ることにより、うどん素地を作る。次
に、うどん素地を延ばし、細長く切ったものを茹でるこ
とにより、うどんが得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、蕎麦に関し
ては、茶蕎麦等のように、蕎麦粉に他の素材を混ぜて作
られた、いわゆる変わり蕎麦が各種開発され、多くの人
に受け入れられている。しかし、うどんに関しては、変
わり蕎麦のようなものはあまり考案されていないのが現
状である。このため、小麦粉に新しい素材を混ぜること
により、健康によい、例えば食物繊維を多く含むような
うどんの開発が望まれている。また、うどんは茹でた後
に早く食べないと、弾力性がなくなり、のびてしまう。
このため、出前に長い時間がかかったりすると、お客に
うどんを美味しい状態で食べてもらうことができなくな
る。
【0004】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、食物繊維を多く含むと共に、茹でた後にのびに
くいうどん及びうどんの製造方法を提供することを目的
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明に係るうどんは、酢を含む水溶液に漬けて灰
汁抜きしたゴボウを所定量の塩が入れられた前記水溶液
とともに細かく砕いてジュース状にすることによりゴボ
ウ液を作り、前記ゴボウ液で小麦粉を練って得られたう
どん素地を用いて製造されたことを特徴とするものであ
る。
【0006】また、上記の目的を達成するための本発明
に係るうどんの製造方法は、酢を含む水溶液にゴボウを
漬けておくことにより前記ゴボウの灰汁を抜く工程と、
前記ゴボウを所定量の塩が入れられた前記水溶液ととも
に細かく砕いてジュース状にすることによりゴボウ液を
作る工程と、前記ゴボウ液で小麦粉を練ることによりう
どん素地を作る工程とを具備することを特徴とするもの
である。
【0007】本発明では、小麦粉をゴボウ液で練って得
られたうどん素地を用いて、うどんを製造したことによ
り、ゴボウには食物繊維が多く含まれているため、食物
繊維を多く含んだうどんを得ることができる。また、本
発明のうどんは、噛んだときに弾力性があり、しかも、
食べたときの喉越しがよいので、通常のうどんとは全く
異なる食感が得られる。更に、本発明のうどんは、うど
ん素地の状態において品質の持続性が向上すると共に、
茹で上げた後にのびにくいという性質を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。図1及び図2は本発明の一
実施形態であるうどんの製造方法を説明するための図で
ある。本実施形態のうどんは、酢を含む水溶液に漬けて
灰汁抜きしたゴボウ(牛蒡)を所定量の塩が入れられた
前記水溶液とともに細かく砕いてジュース状にすること
によりゴボウ液を作り、そのゴボウ液で小麦粉を練って
得られたうどん素地を用いて製造されたものである。か
かるうどんは、ゴボウの香りがすると共に、少し薄茶色
をしている点で、小麦粉を塩水で練って作られるうどん
(以下、通常のうどんとも称する。)と区別される。
【0009】ところで、一般に、うどん素地を作る場
合、小麦粉を塩水(本実施形態では、ゴボウ液)で練
る。このとき、冬の乾燥期では、塩水(ゴボウ液)とし
て塩20%の水溶液を用い、水回り度を50%とする。
ここで、塩20%の水溶液とは、溶媒である水の体積
(例えば100cc)に対する塩の質量(例えば20
g)の割合が20%であることをいう。また、水廻り度
とは、塩水(ゴボウ液)に含まれる水の体積に対する小
麦粉の質量の割合(水廻り度)をいう。一方、夏場や入
梅期では、塩水(ゴボウ液)として塩25%の水溶液を
用い、水回り度を40%とする。すなわち、夏場は、冬
場に比べて、水の量を少なくし、これにより塩の割合を
多くする。これは、夏場は、塩の割合を多くして、うど
ん素地が早く腐るのを防ぐためであり、また、入梅期
は、湿度が高いため、その分、水自体が少なくで済むか
らである。以下、本実施形態では、特に、冬の乾燥期に
うどんを作る場合について説明する。
【0010】本実施形態のうどんの製造方法は、大きく
四つの工程に分けられる。第一工程は、酢を含む水溶液
にゴボウを漬けておくことによりゴボウの灰汁を抜く工
程である。第二工程は、第一工程で使用した水溶液に所
定量の塩を入れ、灰汁抜きしたゴボウをその水溶液とと
もに細かく砕いてジュース状にすることによりゴボウ液
を作る工程である。第三工程は、第二工程で得られたゴ
ボウ液で小麦粉を練ることによりうどん素地を作る工程
である。そして、第四工程は、第三工程で得られたうど
ん素地を延ばし、細長く切ったものを茹でる工程であ
る。以下では、かかるうどんの製造方法について図1及
び図2を用いて詳細に説明する。
【0011】まず、材料として、水1000cc、小麦
粉約2kg、ゴボウ約200g、塩約200g、酢約3
0ccを用意する。これから、約20人分のうどんを作
ることができる。水と小麦粉の割合、水と塩の割合は、
上述した冬の乾燥期における水回り度等の目安に従って
決定されている。ゴボウとしては取れ立てのものを使用
することが望ましい。取れ立てのゴボウは、乾燥させた
ものに比べて、香りがよいからである。また、ゴボウ
は、一年中、季節に関係なく市場に出回っており、価格
が比較的安い。しかも、食物繊維を多く含むため、健康
によい。
【0012】第一工程では、まず、畑から収穫した土の
付いたゴボウを水洗いする。このとき、図1(a)に示
すように、金たわし21を用いて外皮が白くなるまで、
ゴボウ11の表面の皮をこすり落とす。そして、ゴボウ
11の皮を剥いた後、図1(b)に示すように、ゴボウ
11を包丁22で、厚さ2mm、長さ1cm程度にスラ
イスする。これは、次の第二工程でゴボウをジューサー
ミキサーにかけるときに、ジューサーミキサーの刃が滑
らかに回るようにするためである。
【0013】その後、図1(c)に示すように、スライ
スしたゴボウ11を、塩と酢を入れた水溶液12の中に
約10分間程度漬けておく。ここで、塩と酢の水溶液1
2は、水500ccに塩100g、酢30ccを入れて
作ったものである。この漬け込み作業は、酢の作用によ
り、ゴボウ11の灰汁を抜くと共に、ゴボウ11の黒味
かかった色を白くするためである。もし、この漬け込み
作業を行わないと、ゴボウは真っ黒になってしまう。か
かる真っ黒なゴボウを用いて、以下の各工程に従ってう
どんを製造すれば、黒いうどんが出来上がってしまい、
うどんの見栄えが悪くなる。これに対し、本実施形態の
製造方法で作ったうどんは、通常のうどんに比べると、
若干薄茶色が付くが、ゴボウの漬け込み作業を行わない
で作ったうどんのように真っ黒な色にはならない。
【0014】次に、第二工程に移行する。第二工程で
は、まず、ゴボウ11を漬け込んだ水溶液12に、さら
に水500ccと塩100gを追加して入れる。これに
より、かかる水溶液12は、水1000ccに塩200
gと酢30ccとを入れたものとなる。尚、上記の第一
工程でゴボウ11の灰汁抜き作業を行う際には、塩を入
れずに、酢のみを入れた水溶液12を用いてもよい。こ
の場合には、この段階において、水溶液12に水500
ccと塩200gを追加することにより、最終的に、水
1000ccに塩200gと酢30ccとが入れられた
水溶液12を作る。
【0015】その後、こうして得られた水溶液12と灰
汁抜きしたゴボウ11とをジューサーミキサーにかけ
る。これにより、図1(d)に示すように、ゴボウ11
は細かく砕かれて、水溶液12とゴボウ11とはジュー
ス状になる。この液体をゴボウ液13と称する。かかる
ゴボウ液13は、通常のうどんを製造する場合の塩水に
相当するものである。ここで、水溶液12とゴボウ11
とをジューサーミキサーにかける時間は、最低でも1分
程度とする必要がある。ゴボウは食物繊維を多く含むた
め、最低でも1分程度はジューサーミキサーにかけない
と、食物繊維を細かく切ることができないからである。
特に、ジューサーミキサーを何度も使用して、その刃が
痛んできた場合には、水溶液とゴボウとをある程度長い
時間、ジューサーミキサーにかけなければならない。
【0016】次に、第三工程に移行する。第三工程で
は、まず、図1(e)に示すように、2kgの小麦粉1
4と第二工程で得られたゴボウ液13とを、例えば攪拌
機で約10分程度かきまぜて、練り合わせる。こうして
練り合わせると、図1(f)に示すように、大体、耳た
ぶ程度の柔らかさのボール状のうどん素地15が得られ
る。また、小麦粉14を練る際に用いるゴボウ液13に
は、ゴボウ11の灰汁を抜くのに使用した水溶液12が
加えられているので、うどん素地15にゴボウの香りを
十分付けることができる。もし、ゴボウの灰汁抜きに使
用した水溶液の代わりに、新たに作った塩水を用いてゴ
ボウ液を作ったとすると、うどん素地はゴボウの香りが
あまりしないものとなる。尚、練り合わせる作業は、必
ずしも攪拌機を使用する必要はなく、手作業で行っても
よい。この場合も、うどん素地は耳たぶ程度の柔らかさ
にする。
【0017】次に、図2(a)に示すように、ボール状
のうどん素地15を木鉢23に入れ、足踏みにより3回
程度踏み変えをする。この作業から以降は、普通のうど
んを作る作業を全く同一である。うどんを作る場合、小
麦粉を塩水又はゴボウ液で練り合わせる際に、うどん素
地の中に空気が入ってしまう。木鉢23に入れたうどん
素地15を足踏みするのは、うどん素地15の中の空気
を表に出して、うどん素地15を切れにくい状態にする
ためである。また、うどん素地15を練れば練るほど、
小麦粉14に含まれる各種のたんぱく質の混合物である
グルテンが多く作られるので、グルテンの粘り気を十分
出すために3回程度踏み変えをする。
【0018】足踏みは、うどん素地15をビニール袋2
4に入れて、ビニール袋24の上から約50回程度行
う。そして、うどん素地15が平らになってしまうと、
再度、うどん素地15をボール状に丸める。踏み変えを
3回行うというのは、このようにうどん素地15を足踏
みして、再度ボール状に丸める作業を3回行うことであ
る。こうして足踏みを行うと、うどん素地15は、グル
テンの作用で弾力性を有するようになり、足で踏めない
状態になる。それを、略弁当箱の形にした状態でビニー
ル袋の中に入れて密封する。
【0019】尚、本実施形態のうどん素地は、食物繊維
を含むため、木鉢で足踏みする際に、うどん素地が木鉢
にくっついてしまうことはない。このため、通常のうど
ん素地に比べて、足踏み作業がしやすいという利点があ
る。次に、第四工程に移行する。第四工程では、図2
(b)に示すように、第三工程で得られたうどん素地1
5を麺棒25で延ばす。そして、図2(c)に示すよう
に、うどん素地15を包丁22で細長く切る。そして、
この細長く切った麺体16を釜で茹でることにより、う
どんが出来上がる。かかるうどんを用いて、各種の種物
うどんやセイロうどんが作られる。以上で、うどんの製
造工程が終了する。
【0020】こうして作られたうどん素地やうどんは、
ゴボウを混ぜて作ったため、例えば図1(f)や図2
(c)に示すように、黒い粒々を含んでおり、しかも、
普通のうどんに比べて、薄茶色をしている。ところで、
このうどんの色は、黒い粒々を除けば、国内産農林61
号小麦粉に似た色である。かかる国内産農林61号小麦
粉は貴重品で、入手が困難なものである。このため、う
どん業界では、外国から輸入した小麦粉を使っているの
が現状である。したがって、色の観点からは、本実施形
態のうどんは高級感があると言える。尚、うどん素地に
含まれる黒い粒々は、第二工程で得られたゴボウ液を裏
濾しすることにより、その大部分を取り除くことが可能
である。
【0021】本実施形態のうどんの製造方法では、小麦
粉をゴボウ液で練って得られたうどん素地を用いてうど
んを製造することにより、ゴボウには食物繊維が多く含
まれているため、食物繊維を多く含んだうどんを得るこ
とができる。食物繊維は、胃や腸で吸収されず、そのま
ま便として排出されるため、胃や腸の粘膜質に付着する
ゴミを洗い流す働きをする。かかる食物繊維は、動脈硬
化、糖尿病、肥満、直腸癌等の防止に効果がある。現代
人は食物繊維の摂取量が少ないと言われているので、本
実施形態のうどんの出現は、食物繊維を摂取する機会を
増やすことになる。
【0022】また、本実施形態のうどんは、食物繊維を
多く含んでいるため、通常のうどんに比べて、噛んだと
きに弾力性があり、いわゆる腰の強さが抜群である。し
かも、食べたときの喉越しがよく、通常のうどんとは全
く異なる食感が得られる。特に、本実施形態のうどんを
用いて、冷たいうどん、つけ式うどん等、いわゆるセイ
ロうどんを作った場合には、ゴボウの香りがとてもよ
く、食欲の増進を図ることができる。一方、本実施形態
のうどんを用いて、温かいうどん等、いわゆる種物うど
んを作った場合には、麺体が壊れにくく、またその肌滑
りもよいので、食感が極めてよい。
【0023】また、従来の麺体には味がなく、汁で味付
けをしていた。これに対して、本発実施形態の麺体はそ
れ自体、ゴボウの味を有する。これは、従来にない、本
発明の特徴の一つである。更に、ゴボウは季節を問わず
入手でき、価格的にも安いため、本実施形態のうどんは
製造コストがそれ程高くならず、手頃な値段で供給する
ことができる。
【0024】ところで、うどん素地を冷蔵庫に保管した
場合に、通常のうどん素地は大体、三日から四日程度し
か日持ちがしない。作ってから五日も経過すると、うど
ん素地に悪臭が付き、うどん素地は腐ってしまう。これ
に対し、本実施形態のうどんの製造方法で作られたうど
ん素地は、殺菌性に優れ、冷蔵庫に保管しておけば、作
ってから約1週間程度まで悪臭が付かず、良好な状態を
維持することができる。すなわち、ゴボウを混ぜて作る
ことにより、うどん素地の品質の持続性が通常のものに
比べて約2倍に向上する。しかも、本実施形態のうどん
は、茹で上げた後にのびにくいという性質がある。すな
わち、うどん素地の状態においてだけでなく、うどんを
茹でた後の状態においても品質の持続性が向上する。例
えば、通常のうどんを茹でて、汁に入れておいた場合、
通常のうどんは10分程度でのびてしまう。うどんを茹
でるときには、中心から約20%は半生で、外側の約8
0%が煮えた状態となるようにすると、食べたときに腰
があって美味しく感じる。茹でたうどんが時間の経過と
ともにのびてしまうのは、この半生の部分が、煮えた状
態になってしまうからである。これに対して、本実施形
態のうどんは、茹でて汁に入れておいた場合、20分経
過後でもまだのびない。このため、蕎麦屋やうどん屋等
において、本実施形態のうどんを出前するときに、たと
え出前に長い時間がかかっても、のびていない状態のう
どんをお客に提供することができる。
【0025】また、スーパーマーケット等で販売されて
いる茹でうどんは、通常、茹でたうどんと共に脱臭剤が
ビニール袋の中に入れられている。そのビニール袋に記
載された賞味期限までであれば、うどんを美味しく食べ
ることができる。しかし、脱臭剤がうどんと一緒に入れ
られているため、かかる茹でうどんは無添加の食品とは
言いがたい。本実施形態のうどんを用いて茹でうどんを
製造すれば、そのうどんは品質の持続性が優れているた
め、うどんと共に脱臭剤を入れる必要はない。このた
め、本当の意味での無添加食品として販売することが可
能である。
【0026】尚、本発明は上記の実施形態に限定される
ものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が
可能である。上記の実施形態では、小麦粉2kgに対し
て約200gのゴボウを用いてうどんを製造する場合に
ついて説明した。本発明者等は、試験的に、一定量の小
麦粉に対してゴボウの量をいろいろに変えて、うどんの
製造を試みた。その結果、ゴボウの量を、小麦粉2kg
に対して50gから300gまでの範囲となるような割
合の量とすれば、上記の実施形態で説明したような特徴
のあるうどんを製造することができることが分かった。
【0027】ゴボウの量を小麦粉2kgに対して50g
よりも少ない割合の量とした場合には、うどんの色が普
通のうどんの色とあまり変わらず、しかも、うどんにゴ
ボウの香りがほとんど付かない。このため、うどんを食
べたときに、人はうどんの中にゴボウが入っていること
を認識できない。一方、ゴボウの量を小麦粉2kgに対
して300gよりも多い割合の量とした場合には、うど
んの色が濃い茶色となり、うどんにゴボウの香りが強烈
に付いてしまう。しかも、次のような問題もある。一般
的な蕎麦屋やうどん屋では、各種の蕎麦やうどんを同じ
釜で茹でている。ゴボウの量を小麦粉2kgに対して3
00gよりも多い割合の量とした場合、うどんを釜で茹
でると、ゴボウの香りが釜に残ってしまう。このため、
次回、普通のうどんや蕎麦をその釜で茹でるときに、そ
れら普通のうどんや蕎麦にもゴボウの香りが付いてしま
う。当然、蕎麦湯にもゴボウの香りがついてしまう。ま
た、時には、うどん素地をきしめん風に薄くしたい場合
があるが、ゴボウの量を小麦粉2kgに対して300g
よりも多い割合の量とすると、食物繊維を多量に含むた
めに、麺体が延びにくく、したがって、きしめん風に薄
くすることが難しくなる。このような理由から、ゴボウ
の量は、小麦粉2kgに対して50gから300gまで
の範囲となるような割合の量にすることが好ましい。特
に、本発明者等が試験した結果によれば、ゴボウの量
は、小麦粉2kgに対して約200g前後となるような
割合の量とすることが最も望ましい。
【0028】また、上記の実施形態では、水1000c
cに塩約200g、酢約30ccを入れてゴボウ液を作
る場合について説明したが、ゴボウ液を作る際に、塩の
量は、水1000ccに対して100gから300gま
での範囲となるような割合の量としてもよい。これは、
塩の量を水1000ccに対して100gよりも少ない
割合の量とすると、日持ちが悪くなるだけでなく、グル
テンの作用が弱くなり、味が悪くなってしまうからであ
る。一方、塩の量を水1000ccに対して300gよ
りも多い割合の量とすると、うどんを食べたときに、塩
辛く感じるからである。また、酢の量は水1000cc
に対して10ccから80ccまでの範囲となるような
割合の量としてもよい。これは、酢の量を水1000c
cに対して10ccよりも少ない割合の量とすると、酢
の作用が弱くなり、ごぼうの灰汁抜きを効果的に行うこ
とができなくなるため、うどんが黒くなり、見栄えが悪
くなるからである。一方、酢の量を水1000ccに対
して80ccよりも多い割合の量とすると、うどんに酢
の味が残ってしまうからである。
【0029】また、本実施形態のうどんの製造方法にお
いて、その中間工程で得られるゴボウ液を乾燥させて粉
末状にすることによりゴボウ粉を作るようにしてもよ
い。この場合は、必要に応じて、そのゴボウ粉を液化し
てゴボウ液に戻せば、いつでも、本実施形態のうどんを
容易に作ることができる。更に、上記の実施形態では、
小麦粉をゴボウ液で練って得られたうどん素地を用いて
うどんを作る場合について説明したが、例えば、本発明
は、すいとん(水団)を作る場合にも適用することもで
きる。かかるすいとんを作るには、まず、上記のうどん
の製造方法と同様にして、ゴボウ液を作る。次に、その
ゴボウ液で小麦粉を練ることにより、うどん素地を作
る。最後に、うどん素地を適当な大きさにちぎり、野菜
等とともに、みそ汁やすまし汁に入れて煮ることによ
り、すいとんが出来上がる。尚、本発明におけるうどん
は、すいとんを含む概念である。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、酢
を含む水溶液に漬けて灰汁抜きしたゴボウを所定量の塩
が入れられた前記水溶液とともに細かく砕いてジュース
状にすることによってゴボウ液を作り、そのゴボウ液で
小麦粉を練って得られたうどん素地を用いてうどんを製
造したことにより、ゴボウには食物繊維が多く含まれて
いるため、食物繊維を多く含んだうどんを得ることがで
きる。また、本発明のうどんは、噛んだときに弾力性が
あり、しかも、食べたときの喉越しがよいので、通常の
うどんとは全く異なる食感が得られる。更に、本発明の
うどんは、茹で上げた後にのびにくいという性質を有す
る。このため、例えばうどん屋等で出前に長い時間がか
かっても、のびていない状態のうどんをお客に提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるうどんの製造方法を
説明するための図である。
【図2】本実施形態のうどんの製造方法を説明するため
の図である。
【符号の説明】
11 ゴボウ 12 塩と酢の水溶液 13 ゴボウ液 14 小麦粉 15 うどん素地 16 麺体 21 金たわし 22 包丁 23 ビニール袋 24 木鉢 25 麺棒

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢を含む水溶液に漬けて灰汁抜きしたゴ
    ボウを所定量の塩が入れられた前記水溶液とともに細か
    く砕いてジュース状にすることによりゴボウ液を作り、
    前記ゴボウ液で小麦粉を練って得られたうどん素地を用
    いて製造されたことを特徴とするうどん。
  2. 【請求項2】 前記ゴボウの量は、前記小麦粉2kgに
    対して50gから300gまでの範囲となるような割合
    の量であることを特徴とする請求項1記載のうどん。
  3. 【請求項3】 前記酢を含む水溶液には塩が入れられて
    いることを特徴とする請求項1又は2記載のうどん。
  4. 【請求項4】 前記酢を含む水溶液には、水1000c
    cに対して10ccから80ccまでの範囲となるよう
    な割合の量の酢が含まれていることを特徴とする請求項
    1又は2記載のうどん。
  5. 【請求項5】 前記ゴボウ液には、水1000ccに対
    して100gから300gまでの範囲となるような割合
    の量の塩が含まれていることを特徴とする請求項1、
    2、3又は4記載のうどん。
  6. 【請求項6】 酢を含む水溶液にゴボウを漬けておくこ
    とにより前記ゴボウの灰汁を抜く工程と、前記ゴボウを
    所定量の塩が入れられた前記水溶液とともに細かく砕い
    てジュース状にすることによりゴボウ液を作る工程と、
    前記ゴボウ液で小麦粉を練ることによりうどん素地を作
    る工程とを具備することを特徴とするうどんの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記ゴボウの量は、前記小麦粉2kgに
    対して50gから300gまでの範囲となるような割合
    の量であることを特徴とする請求項6記載のうどんの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 酢を含む水溶液に漬けて灰汁抜きしたゴ
    ボウを所定量の塩が入れられた前記水溶液とともに細か
    く砕いてジュース状にすることにより作られたゴボウ液
    を、乾燥させて粉末状にしたものであることを特徴とす
    るゴボウ粉。
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