JPH1122539A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JPH1122539A
JPH1122539A JP17675097A JP17675097A JPH1122539A JP H1122539 A JPH1122539 A JP H1122539A JP 17675097 A JP17675097 A JP 17675097A JP 17675097 A JP17675097 A JP 17675097A JP H1122539 A JPH1122539 A JP H1122539A
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signal
pulse
input
cylinder
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JP17675097A
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Rokuro Miyazaki
緑郎 宮崎
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 一つの回転角センサの検出信号によりクラン
ク回転角の検出と気筒判定とを正確に行い、その検出と
判定によって燃料噴射と点火時期とのタイミング制御を
行う。 【解決手段】 回転角センサからの信号パルスを入力し
て単一のパルス群を判定する信号パルス入力・非入力判
定手段と、該単一のパルス群の数を計測する入力パルス
計測手段と、単一のパルス群の入力開始から終了までの
入力時間を計測するパルス入力時間計測手段と、単一の
パルス群の入力終了から次の単一のパルス群の開始まで
の無入力時間を計測する信号無入力時間計測手段と、単
位パルス当たりの入力時間を演算する単位パルス入力時
間演算手段と、無入力時間の相当パルス数を演算する相
当パルス数演算手段と、該当波形群判定手段とを備え、
単一のパルス群及び単一の信号無入力区間を判定し、そ
の判定に基づいて、前記クランク軸の回転角の基準位置
と各気筒の判定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等の内燃機関
の制御装置に係わり、特に、内燃機関の回転部の1個の
回転角センサの信号に基づき気筒判定を行うと共に、燃
料噴射と点火時期とのタイミング制御を正確に行う内燃
機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両、特に自動車用の内燃機関に
おいては、排気ガスの規制強化に対応すると共に、一方
で高出力化を図るために、電子制御装置が採用され、燃
料噴射量、燃料噴射タイミング、及び点火時期等を精密
に制御して、前記排気ガスの規制強化と高出力化に対応
している。
【0003】前記燃料噴射タイミングや点火時期の制御
を行う際には、クランク回転角とシリンダ番号を判定す
ることが必要であることから、クランク軸の回転角度を
知るための回転角度センサが設けられている。一般に、
前記回転角度センサは、クランク軸回転に対して1/2
で同期回転するカム軸等に、クランク回転角センサと気
筒判別センサとを設けた構成になっている。
【0004】前記クランク回転角センサと気筒判別セン
サとの信号で、クランク角の検出とシリンダ番号との判
定を行うものとしては、特開平3−229953号公報
に開示されている技術がある。該技術は、図13に示す
ごとく、一個の回転デスク2に、クランク軸回転角を最
小単位の1deg毎に検出するクランク回転角センサ用
の発光素子4と受光素子5を配置すると共に、特定シリ
ンダに対応した信号入力を得て特定シリンダを判別する
ための気筒判別センサ用の発光素子11と受光素子12
を配置して該各々の素子で検出して、各シリンダ毎に最
適の燃料噴射タイミングおよび点火時期をクランク軸回
転角1deg単位で制御するものである。
【0005】また、クランク回転角センサと気筒判別セ
ンサとの信号でクランク角の検出とシリンダ番号との判
定を行う他の技術の例として、特開平5−231294
号公報、特開平5−312088号公報記載の技術があ
るが、該技術は、いずれも基準信号と、該基準信号とは
別に設けた気筒識別のための信号との二つの入力信号を
同時に参照して気筒判定を行うものである。
【0006】前記の如く、クランク角とシリンダ番号と
を別々のセンサを用いて判定する手段は、センサの個数
が増加してコストアップを招くと共に、その複数のセン
サの検出に基づいて作動するための制御系も複雑になっ
てしまう等の不具合がある。前記不具合を解消する手段
として、1個の回転角センサを用い、該回転角センサの
信号に基づき、クランク回転角の検出とシリンダ番号の
判定をする技術が特開平5−086953号公報や特公
平7−58058号公報に開示されている。
【0007】前記開示の技術は、クランク回転角センサ
の各シリンダに対応して設定された数個の基準パルス信
号の内の1つの基準パルス信号の終了直後に、1つの気
筒判定用パルス信号の出力手段を別に設け、センサ信号
の入力毎に周期時間を計測し、前回と今回のパルス間隔
(周期時間)の比率を算出し、あらかじめ定められた判
定値と比較し、基準パルス信号であるか、又は気筒判定
用パルス信号であるかを判定するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記開示さ
れた1個の回転角センサによる前記技術にあっては、気
筒の判定のためにセンサ信号入力毎に、入力された信号
をもとに制御を行うものであるが、入力信号の数が各シ
リンダあたり1〜3個と少ないため、前記燃料噴射タイ
ミング及び点火時期の制御上の問題が生じている。
【0009】即ち、4シリンダエンジンであれば、クラ
ンク軸回転180deg毎に1〜3個の信号であるた
め、それらの信号が入力する時間を計測し、予め既知で
あるそれらの信号の設定角度値で除算することにより単
位回転角あたりの時間を算出しておき、前記燃料噴射タ
イミングや点火時期の作動角度制御値に対して、その角
度に対応する時間到達時に燃料噴射あるいは点火制御を
行う、いわゆる時間制御方式が行われている。
【0010】しかしながら、この時間制御方式において
は、信号の入力時間計測時と、燃料噴射制御時期および
点火制御動作時が時間的にずれているため、内燃機関の
クランク軸の回転に変動があると前記燃料噴射タイミン
グおよび点火時期が設定値に対し早くなったり、遅れた
りするなどの現象が生じる。例えば、内燃機関の回転が
800rpm回転時に、±100rpmの定常回転変動
がある場合には、点火時期は設定値よりも2deg程度
進角方向の誤差を生じ、一方急加速の場合には遅角方向
の誤差、急減速の場合には進角方向の誤差となる。点火
時期がずれてしまうとノッキングを生じたりして、内燃
機関のスム−スな運転を妨げてしまう虞があった。
【0011】前記したように、自動車用内燃機関におい
ては、排気ガスの規制強化に対応する一方で、高出力化
を図ることが望まれており、そのためには燃料噴射量、
燃料噴射タイミング、及び、点火時期等を精密に制御す
る必要があるとことから、回転角センサの改善、及び、
該回転角センサの検出信号の基づく内燃機関の制御装置
の改善が望まれているところである。
【0012】本発明では、このような問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、一つの
回転角センサによる検出信号に基づいてクランク回転角
の検出と気筒判定とが正確に行われ、その検出と判定に
よって燃料噴射と点火時期との正確なタイミング制御が
可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明に係る内燃機関の制御装置は、基本的には、クラ
ンク軸の回転角センサと、前記クランク軸の回転角の基
準位置を判定する基準位置判定手段と、気筒判定手段と
を備えると共に、前記回転角センサからの信号パルスを
入力して単一のパルス群を判定する信号パルス入力・非
入力判定手段と、該単一のパルス群の数を計測する入力
パルス計測手段と、単一のパルス群の入力開始から終了
までの入力時間を計測するパルス入力時間計測手段と、
単一のパルス群の入力終了から次の単一のパルス群の開
始までの無入力時間を計測する信号無入力時間計測手段
と、前記パルス群の数と前記入力時間とから単位パルス
当たりの入力時間を演算する単位パルス入力時間演算手
段と、前記無入力時間を前記単位パルス当たりの入力時
間で除算して前記無入力時間の相当パルス数を演算する
相当パルス数演算手段と、該当波形群判定手段とを備
え、前記該当波形群判定手段が、前記パルス群の数、前
記単位パルス当たりの入力時間、前記無入力時間、及
び、該無入力時間の相当パルス数とを入力して単一のパ
ルス群及び単一の信号無入力区間を判定し、該単一のパ
ルス群及び単一の信号無入力区間の判定に基づいて、前
記クランク軸の回転角の基準位置の判定と各気筒の判定
を行うことを特徴としている。
【0014】そして、本発明の内燃機関の制御装置の具
体的な態様としては、前記該当波形群判定手段が、気筒
先行パルス群判定手段、基準信号判定手段、気筒パルス
群判定手段、及び、信号無入力判定手段を備え、前記信
号無入力判定手段が、回転変動を考慮した判定余裕係
数、直前のパルス群の単位パルス当たりの入力時間、及
び、判定信号無入力区間の相当パルスを乗算した値と、
計測信号無入力時間とを、比較することにより前記単一
の信号無入力区間を判定するものであることを特徴とし
ている。
【0015】また、本発明の制御装置の基準位置判定手
段は、前記基準信号パルス群判定手段と前記信号無入力
判定手段との出力信号に基づいてクランク軸の回転角の
基準位置を判定し、前記気筒判定手段は、前記気筒パル
ス群判定手段と前記基準位置判定手段との出力信号に基
づき気筒を判定することを特徴としている。更に、本発
明の回転角センサの好ましい具体的態様としては、該回
転角センサが、単位回転角信号パルスを発生させるため
の信号用スリットを少なくとも二個以上で単一のスリッ
ト群とし、かつ、該単一のスリット群を複数有する回転
ディスクを備え、前記複数のスリット群の内、前記基準
回転位置用スリット群のスリット数を他の信号用スリッ
ト群のスリット数より少なくしたことを特徴としてい
る。
【0016】更にまた、本発明の制御装置は、燃料制御
手段と点火制御手段とを備え、該燃料制御手段もしくは
点火制御手段は、前記気筒判定手段の気筒判定に基づい
て燃料制御もしくは点火制御を行うことを特徴とし、か
つ、前記制御装置が、信号異常警報手段を備え、該信号
異常警報手段は、気筒判定手段の判定に基づいて異常警
報を行うことを特徴としている。
【0017】前記の如く構成された本発明の係る内燃機
関の制御装置は、1つの回転角センサを使用し、該回転
センサーからクランク軸の回転により複数のパルス信号
からなる複数のパルス群を入力させると共に、該パルス
群のパルス数と、その一群の信号パルスの入力時間と、
信号パルス無入力時間とを各々計測することにより各別
の異なる信号パターンを検出し、該信号パターンの出現
順序を判定して、クランク軸の回転角の基準位置判定と
気筒判定とを行うことができる。
【0018】また、信号無入力区間の判定において、回
転変動を考慮した判定余裕係数、直前のパルス群の単位
パルス当たりの入力時間、及び、判定信号無入力区間の
相当パルスを乗算した値と、計測信号無入力時間とを、
比較することにより判定する構成としたので、内燃機関
に回転変動があっても、正確なクランク軸の回転角の基
準位置と気筒位置との判定を行うことができるので、燃
料噴射制御および点火時期制御のタイミングを正しく制
御することが可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の内燃機
関の気筒判定制御装置の一実施形態について詳細に説明
する。図1は、本実施形態の内燃機関の気筒判定制御装
置の回転角センサユニット1と制御ユニット8とを備え
た制御装置10の全体の概念構成を示している。図1に
おいて、前記回転角センサユニット1には、回転ディス
ク2、発光素子4、及び、受光素子5が設置されてい
る。
【0020】前記回転ディスク2は、図示しない内燃機
関のクランク軸の回転速度の2分の1の速度で回転す
る。前記回転ディスク2には、三つの信号用スリット群
3a、3b、3cが設けられている。これらの信号用ス
リット群3a、3b、3cには、単位角度、即ち、1d
eg毎に光が通過できるスリットが、それぞれ複数個刻
まれている。
【0021】発光素子4からの光が前記スリットを通過
し、受光素子5に到達すると受光素子5からON信号が
出力される。発光素子4からの光が遮断されると、受光
素子5の出力はOFFとなる。このようにして、回転デ
ィスク2の回転角1degごとに(クランク軸回転角換
算では2degごとに)ON−OFFの信号パルスが出
力される。これらの出力された信号は、波形整形手段6
により波形整形され、ON−OFFのパルス信号として
制御ユニット8に入力される。
【0022】制御ユニット8には、タイマ7により図示
しないクロックからの時間基準信号が入力される。前記
制御ユニット8は、回転角センサユニット1からの信号
とタイマ7からの時間基準信号との入力を受けて、所定
の演算動作を行い燃料噴射タイミング制御や点火時期制
御などの制御信号を出力するようになっている。前記回
転角センサユニット1の信号用スリット群3aおよび3
bは、内燃機関のシリンダ数に対応した数が設けられ、
別の信号用スリット群3cは、内燃機関のシリンダ数に
関係なく1つだけ設けられている。
【0023】次に、本実施形態の内燃機関の気筒判定制
御装置による該内燃機関の気筒判定と信号異常の判定に
ついて説明する。図2は、回転角センサユニット1から
の出力信号に基づいて内燃機関を制御する制御ユニット
8の気筒判定と信号異常判定に係わる機能部分の制御ブ
ロック図を示している。前記回転角センサユニット1
は、内燃機関クランク軸の回転に伴いON−OFFパル
ス信号を出力する。
【0024】信号パルス入力・非入力判定手段51は、
信号パルスが入力したあと、一定時間内に続いて入力す
る信号パルスを連続した一連の信号パルス群と判定し、
また前回最後の入力信号パルスから一定時間を超えて入
力した信号パルスは別の信号パルス群として判定処理す
る機能を持っている。判定値設定手段52は、前記判定
手段51に対して、判定時間の基準値などを設定する。
入力パルス数計測手段53は、前記判定手段51で一連
のパルス群と判定された入力パルス数を計測、記憶す
る。パルス入力時間計測手段54は前記計測手段53と
同時に作動し、一連のパルス群の最初のパルス入力開始
から最後のパルス入力終了までの時間を計測、記憶す
る。信号無入力時間計測手段55は前記計測手段54と
は逆に一連のパルス群の入力終了から、続くつぎのパル
ス群の最初の信号パルス入力開始までの時間を計測、記
憶する。
【0025】単位パルス入力時間演算手段56は、前記
計測手段54で得られた入力時間、を前記計測手段53
で得られた入力パルス数で除算することにより、入力パ
ルス1個あたりの、すなわち単位パルスあたりの時間値
を演算する。相当パルス数算出手段58は、前記信号無
入力時間計測手段55から得られた信号無入力時間を、
前記単位パルス入力時間演算手段56から得られた単位
パルス当たりの時間値(直前の入力信号パルス群の計測
値から算出された値)で除算演算して、前記無入力時間
の相当パルス数を算出する。
【0026】該当波形群判定手段57は、前記入力パル
ス数計測手段53から得られた入力パルスが内燃機関の
クランク軸の回転により得られる一連の信号波形のどれ
に該当するか、及び、信号無入力時間計測手段55から
得られたパルス群間の信号無入力時間が内燃機関のクラ
ンク軸の回転により得られる一連の信号波形群間の間隔
(信号無入力区間)のどれに該当するかを、前記単位パ
ルス入力時間演算手段56と前記相当パルス数算出手段
58とからの出力信号に基づいて判定する。即ち、該当
波形群判定手段57は、図3の制御ブロック図に示すよ
うに、気筒先行パルス群(TC)判定手段57a、基準
信号パルス群(TB)判定手段57b、信号無入力区間
(TA、TD、TF、TG)判定手段、及び、気筒パル
ス群(T60)判定手段57dを備え、各パリス群(T
B、TC、T60)と各信号無入力区間(TA、TD、
TF、TG)の判定を行い、基準位置判定手段59と気
筒判定手段60とに出力する。
【0027】前記基準位置判定手段59は、前記波形群
判定手段57から得た該当信号波形群(基準信号パルス
群TB)と該当信号波形間隔(TA、TF)とにより、
クランク軸の回転角の基準位置の判定を行う。前記気筒
判定手段60は、前記該当波形群判定手段57の前記気
筒パルス群判定手段57dから得られた該当信号波形群
(気筒パルス群T60)と該当信号波形間隔(TD)と
により気筒の判定を行うと共に、更に前記基準位置判定
手段59のクランク軸の回転角の基準位置の判定信号に
基づいて前記気筒が複数の気筒の内のいずれの気筒かを
判定する。即ち、前記判定手段59により基準位置が判
定された後に、順次入力される判定手段57からの判定
値に基づいて、順次、気筒判定を行う。
【0028】そして、前記気筒判定に基づいて、燃料噴
射制御手段61を起動させてインジェクタ62を作動さ
せることで、内燃機関の各シリンダに燃料を噴射させる
と共に、点火制御手段63を起動させて点火プラグ64
に点火火花を発生させる。また、前記判定手段59及び
気筒判定手段60は、入力信号が異常かどうかを判定
し、入力信号異常であれば、信号異常警報手段65によ
り異常表示を出力する。
【0029】図4は、回転角センサユニット1に使用さ
れる回転ディスク2の信号スリット群3a、3b、3c
の設定状況を4サイクル4シリンダの内燃機関の例とし
て示したものである。図4に示すように、一般の4シリ
ンダの内燃機関の爆発順序に合わせ1−3−4−2のシ
リンダ名を記入しているが、気筒名称が爆発順序により
変更される場合は、その変更に合わせることは当然であ
る。4シリンダであるから、各シリンダ間のクランク軸
回転間隔は180degである。
【0030】図4中のCAは、クランク軸回転角を表
し、Crank Angleの略称である。図4に示す
気筒パルス群T60は、図1に示す信号スリット群3a
に対応しており、信号パルス立ち上がり開始点は各シリ
ンダの圧縮上死点前70degCAに設定してある。一
般に、この設定値は65〜75degCA程度の値が普
通であり、点火コイルへの一次電流通電時間設定値との
関連により決定されるものである。また、信号パルス立
ち下がり終了点は、各シリンダの圧縮上死点前10de
gCAに設定してある。前記と同様に、一般にこの設定
値は0〜圧縮上死点前15degCA程度の値が普通で
あり、始動時の点火時期との関連により決定されるもの
である。
【0031】再び、気筒パルス群T60の説明に戻る。
このT60の数字60は、前記70degと10deg
との差の60degだけクランク軸が回転したときの出
力されるべきパルス群の名を示したものであり、前記信
号パルス群の立ち上がり開始点角度および立ち下がり終
了角度を変更すれば、前記T60の名称および出力パル
ス数が変更されることは当然である。
【0032】また、図4に示すパルス群TCは、図1に
示す信号スリット群3bに対応しており、気筒先行パル
ス群を示し、同様に図4に示すパルス群TBは、基準判
別用に付加されたもので、基準信号パルス群を示し、シ
リンダ数に係わらず1組だけ設けられており、図1に示
す信号スリット群3cに対応している。前記パルス群T
Bとパルス群TCは、各々クランク軸の所定回転角度に
対応した信号パルス数を発生させる。
【0033】また、信号パルス間の間隔TAとTDも、
各々クランク軸の所定回転角度に対応した値に設定され
る。図4において、パルス群TBおよびパルス群TCと
も説明のために、仮に3個の波形を図示しているが、実
際にはパルス群TBおよびパルス群TCの各設定値(=
設定角度)に対応したパルス数になることは言うまでも
ない。各入力パルス数の設定は、TB<TC<T60の
関係とする。
【0034】ここで、パルスの設定角度について述べ
る。図1の回転ディスク2に設けられた信号用スリット
は、ディスク角1deg毎に刻まれているので、ディス
ク2が1deg回転する毎に受光素子5からパルス信号
が出力されることになる。クランク軸の回転に換算すれ
ば2deg毎にパルス信号が出力される。したがって、
前記の信号スリット群3a(=設定回転角度T60)、
3b(=設定回転角度TC)および3c(=設定回転角
度TB)のスリットの数は、設定回転角度に応じて決定
されることになる。
【0035】気筒パルス群T60は、前記の如く、点火
コイルへの通電開始の関係から70degCAのポイン
トから開始し、始動時の点火時期の関係から圧縮上死点
前10degCAのポイントで終了するように設定さ
れ、かつその間は信号パルスが連続して出力するように
信号スリット群3aが設定される。基準信号パルス群T
Bは、基準判別用のために設けられるが、その出力パル
ス数は3または4とする。外部ノイズと区別を行うため
には、少なくとも2以上の出力パルス数が必要なためで
ある。
【0036】気筒先行パルス群TCの出力パルス数は、
前記設定回転角TBの出力パルス数に2を加算した数も
しくはそれ以上の値とする。信号パルス群間の間隔TA
およびTDは、信号パルス5個分の設定回転角とし、前
後のパルス信号群の分離をはっきりさせる。図5は、内
燃機関のクランク軸の回転にともなう各信号パルス群の
入力時間と、各信号パルス群間の間隔時間の計測値を示
している。各信号群は、図4に示す信号群と対応してい
る。
【0037】例えば、図5に示す時間K60は、図4に
示す気筒パルス群T60のパルス入力時間に対応してい
る。このように時間計測値であるから、回転数によって
変わるとともに、回転変動がある場合には各シリンダに
おける計測時間K60の値は、それぞれ異なった値にな
ることはいうまでもない。他の計測値(KTA、KT
C,KTD,KTFなど)も同様にそれぞれ異なった値
となる。
【0038】次に、入力信号の異常検出を含めた、気筒
判定制御の流れを、図6〜図11の制御フローチャート
によって説明する。図6と図7は、信号パルス入力数お
よび信号無入力時間の計測の流れを説明している。内燃
機関のクランク軸の回転が開始すると、パルス信号が入
力する。ステップ1001において、入力信号の立ち下
がり時点から時間SX内につぎのパルスが入力したかど
うかを判定する。判定時間SX内に信号が入力すれば、
その入力信号は、直前に入力した信号パルスに続くもの
と判定し、また判定時間SXを超えて入力したパルス
は、直前に入力した信号パルス群とは別のあらたな信号
パルス群と判定する。
【0039】判定時間SXの設定は、次のように行う。
即ち、入力した最新の信号パルス群の立ち上がりから立
ち下がりまでの時間SXXに回転変動を考慮した係数
1.3を乗算し、さらに余裕値として3を乗算した値と
する。前記係数1.3の値は、内燃機関の急激な回転変
動(急加速、急減速など)を考慮したものであり、また
余裕値3の値は、信号パルス数3個に相当させたものあ
る。信号無入力状態から信号パルスが入力すれば、ステ
ップ1002において、信号パルスの最初の入力の立ち
上がり時に、フラグを01とし、ステップ1003にお
いて入力信号パルス数を計測開始する。
【0040】次に、ステップ1004により、信号パル
ス入力継続中かどうかを判定する。判定方法は、前記ス
テップ1001の項で述べた如く、入力したパルスのあ
との時間SX以内にパルスが入力するかどうかである。
ステップ1004において判定結果がNO、即ち、信号
パルス入力が終了した場合は、ステップ1005に進
む。ステップ1005では、一連の入力したパルス数の
計測値を記憶するとともに、旧計測値を新計測値に更新
する。そしてステップ1006に進む。ステップ100
6では、フラグを11とする。
【0041】前記ステップ1001において、判定がN
Oであれば、入力信号の立ち下がり時点から時間SX内
に、つぎのパルスが入力していないので、ステップ10
07においてフラグを00にしてステップ1008に進
む。ステップ1008により、前回入力した信号パルス
の立ち下がり時点からの時間計測を開始する。ステップ
1009において、信号パルス非入力継続中かどうかを
判定する。判定方法は、前記ステップ1001の説明で
述べたごとく、入力したパルスのあとの時間SX以内に
パルスが入力するかどうかである。
【0042】ステップ1009の判定結果がNOであれ
ば、信号パルスが入力しているのでステップ1010に
おいて、入力信号パルスの立ち上がりまでの時間を計測
・記憶するとともに、旧計測値を新計測値に更新する。
そしてステップ1011に進む。ステップ1011で
は、フラグを10とする。ステップ1012では、信号
パルス入力計測を続けるかどうかを判定し、判定結果が
NOであれば、一連の処理を終了し、YESであればス
テップ1001に戻り処理を継続する。
【0043】次に、気筒判定の制御の流れを図8と図9
に基づき説明する。ステップ2001において、フラグ
が11になっており、かつ計測した入力信号パルス数が
TC相当パルス数と一致するか否かの判定を行う。即
ち、フラグ11の成立により、信号パルス群の計測が終
了した状態にあるか否か、かつ入力した信号パルス数が
図4に示す信号パルス群TCに相当するパルス数かどう
かを判定する。
【0044】ステップ2001における判定結果が成立
してYESであれば、ステップ2002に進む。ステッ
プ2002では、フラグが10であり、かつ計測された
信号パルス無入力時間KXが、次の式3及び式4を同時
に満足するかどうかを判定する。このステップ2002
における目的は、計測された時間KXが図5に示すKT
A、KTDあるいはKTGのいずれに該当するか否かを
判定するためである。 KX≧0.7×(KT/KP)×TA相当パルス数 式(1) KX≦1.3×(KT/KP)×TA相当パルス数 式(2) KX≧0.7×(KT/KP)×TD相当パルス数 式(3) KX≦1.3×(KT/KP)×TD相当パルス数 式(4) KX≧0.7×(KT/KP)×TG相当パルス数 式(5) KX≦1.3×(KT/KP)×TG相当パルス数 式(6) KX≧0.7×(KT/KP)×TF相当パルス数 式(7) KX≦1.3×(KT/KP)×TF相当パルス数 式(8) 記号の説明 KT: 信号無入力時間を計測するときに、直前の一群のパルス入 力時間で、最初のパルス信号立ち上がりから最後のパルス 信号立ち下がりまでの計測時間。
【0045】 KP: 上記のKT時間内に入力したパルス総数。 TA相当パルス数:図4に設定角度間隔TAを設定された最小単位 パルス角度(本実施例では2deg)で除算した値。 TD相当パルス数:図4に設定角度間隔TDを設定された最小単位 パルス角度(本実施例では2deg)で除算した値。
【0046】 TF相当パルス数:図4に設定角度間隔TFを設定された最小単位 パルス角度(本実施例では2deg)で除算した値。 TG相当パルス数:図4に設定角度間隔TGを設定された最小単位 パルス角度(本実施例では2deg)で除算した値。 即ち、ステップ2002における判定は、その前提であ
るステップ1005で計測された入力時間を入力パルス
数で除算し、その計測時における信号パルス数1個当た
りの時間を算出し、図4に示す信号無入力区間の設定角
度TDに対応する相当パルス数を乗算し、更に回転変動
を考慮した判定余裕係数0.7と1.3を乗算した各々
の範囲内に、計測値KXがあるか否かを判定するもので
ある。
【0047】ステップ2002における判定結果がYE
Sの場合は、ステップ2003に進む。即ち、YESで
あれば、計測された時間KXは、図4に示すTD区間の
ものであり、今回の計測値KXが図4に示す時間値KT
Dに該当していることを表わしている。ステップ200
3において、フラグが01になったかどうかを判定す
る。判定結果がYESであれば、新たな信号パルスが入
力開始したことを示す。この状態は図3に示す気筒パル
ス群T60の最初の部分のポイントが検出されたことを
示すので、ステップ2004で気筒パルス群T60の立
ち上がりと判定する。
【0048】この気筒パルス群T60の立ち上がりポイ
ントを判定することは、内燃機関の制御上重要である。
即ち、前記の如く圧縮上死点前70degに設定された
ポイントが検出されたことであり、まだ第1〜第4シリ
ンダのいずれのT60であるかは判定できない状態であ
るが、一般に燃料噴射制御によりインジェクタ62への
同時噴射制御を開始するポイントであり、かつ始動時及
びアイドル時においては、点火コイルへの通電を開始す
るタイミングとなるからである。
【0049】一方、ステップ2001において、判定結
果がNOであれば、ステップ2005において入力パル
ス数がTB相当パルス数(図4参照)を超え、かつT6
0相当パルス数以下かどうかの判定を行う。ステップ2
005における判定結果がYESであれば、図4に示す
気筒パルス群T60が判定された可能性があり、ステッ
プ2006でさらに確認を行う。
【0050】またステップ2002で判定がNOである
場合も、気筒パルス群T60の後半部分が判定された可
能性があるため、前記と同様にステップ2006へ進
む。ステップ2006においては、フラグが10であ
り、かつ計測された時間KXが式1および式2を同時に
満足しているかどうかを判定する。すなわち、図4に示
す信号無入力区間の設定角度TAに対応するかどうかを
判定する。
【0051】ステップ2006の判定結果がYESであ
れば、ステップ2007に進む。また、前記ステップ2
005における入力ステップ数の判定結果がNOである
場合にも、同様にステップ2007に進み、入力パルス
数がTB相当パルス数と一致しているかを判定する。ス
テップ2007における判定結果がYESであれば、ス
テップ2008に進む。ステップ2008においては、
フラグが10であり、かつ計測された信号パルス無入力
時間KXが、式7と式8を同時に満足するかどうかを判
定する。
【0052】判定結果がYESであれば、ステップ20
09により、図4に示す基準判別用信号判定がOKとな
る。そして、再度、ステップ2001へと戻る。一方、
ステップ2006において、判定結果がNOである場
合、及び、ステップ2008において、判定結果がNO
である場合には、計測された時間KXは、いずれも図4
に示す信号無入力区間の設定角度TGに対応する可能性
があるのでステップ2001に戻り、つづく入力パルス
数の判定を行う。
【0053】また、ステップ2007において判定結果
がNOであれば、計測された入力パルス数は、設定され
た信号パルス群TB、またはTCあるいはT60のいず
れにも対応していないので、本来あり得ない入力パルス
数であるからステップ2014により、クラセン信号異
常警報表示を行う。再び、ステップ2004の説明に戻
ると、気筒パルス群T60の立ち上がりと判定されたあ
と、ステップ2010に進み、フラグが11になるのを
待ってステップ2011において、気筒パルス群T60
の立ち下がりと判定する。
【0054】この気筒パルス群T60の立ち上がりポイ
ントを判定することも内燃機関の制御上、重要である。
即ち、前記の如く圧縮上死点前10degに設定された
ポイントが検出されたことであり、一般に始動時の点火
時期制御において点火プラグ64の点火を発生させるタ
イミングである。次に、ステップ2012において、基
準判別用信号(図4)が判定済みかどうかを判定する。
ステップ2012の判定結果がYES、すなわち前記ス
テップ2009において基準判別用信号判定が成立して
いれば、ステップ2013に進み、気筒判定終了とす
る。
【0055】気筒判定が終了すれば、一般に噴射制御に
おいて燃料の同時噴射制御から、シリンダ毎の順次噴射
制御へと切り替えが行われるとともに、点火時期制御が
継続される。ステップ2012の判定結果がNOであれ
ば、再び、ステップ2001に戻り、基準判別用信号判
定が成立、気筒判定が終了するまでの制御の流れを繰り
返す。
【0056】つぎに、気筒判定終了後の制御フローを図
10から図11によって説明する。気筒判定終了後は、
計測された信号無入力時間KXおよび入力パルス数が正
しい順序で入力しているかを判定する。例えば、気筒判
定が終了した直後を考えると、計測された時間KXと入
力パルス数は図4および図5に示すように時間KTG、
TC相当パルス数、時間KTD、T60相当パルス数、
時間KTG・・の順に対応した値となるべきである。
【0057】ステップ3001は、気筒判定が終了した
直後から開始されるので、時間計測値KXは図5に示す
KTGに対応する値であり、前記式5および式6を同時
に満足しなければならない。すなわち図4に示すTG相
当パルス数に回転変動のための判定余裕係数0.7を乗
算した値と、同じく1.3を乗算した値の範囲内に入っ
ていなければならない。
【0058】ステップ3001の判定がYESであれ
ば、ステップ3002に進み、入力パルスの計測値が図
4に示すTC相当パルス数に一致するかどうか判定す
る。ステップ3002の判定結果がYESであれば、ス
テップ3003に進む。いっぽうステップ3001およ
びステップ3002における判定において、NOと判定
された場合には、内燃機関のクランク軸回転に対応した
順序の信号入力が行われていないので、ステップ300
4において燃料噴射制御中止、ステップ3005におい
て点火制御を中止し、ステップ3006においてクラセ
ン信号異常警報表示を行う。
【0059】ステップ3003においては、各シリンダ
対応の気筒パルス群T60の入力信号の立ち上がりにな
ったかどうかを判定する。例えば、気筒判定終了後の最
初の気筒パルス群T60は、第3シリンダのものである
ことが、信号入力順から判断できる。そして、ステップ
3007において、気筒パルス群T60立ち上がり後の
入力パルス数を計測する。続いて、ステップ3008に
おいて、計測されたパルス数があらかじめ定められた値
に一致したかどうかを判定する。
【0060】前記の如く、気筒パルス群T60の信号入
力立ち上がり位置は、各シリンダの圧縮上死点前70d
egに設定してあるので、前記ステップ3008におい
て所定の入力パルス数に到達した時は、該当するシリン
ダの圧縮上死点前70degの位置から、入力パルス数
相当の角度だけ引いた所定のクランク軸回転角になった
ことを意味している。
【0061】ステップ3009において、その該当シリ
ンダのインジェクタ62に対して燃料噴射制御を出力す
る。したがって、制御時のタイミングを回転ディスク2
に刻んだ信号用スリット3Aの設定単位角度で、正確に
制御することが可能となる。本実施形態の説明では、信
号用スリット3Aの設定単位角度を2degとしたの
で、その単位信号の立ち上がり、立ち下がりを各々使用
することにすれば、最小の1deg毎の精度で制御する
ことが可能である。
【0062】同様に、ステップ3010からステップ3
012において、その該当シリンダに対し点火時期制御
を行い、前記燃料噴射の場合と同様に、点火タイミング
を正確に制御することが可能である。ステップ3013
において、該当シリンダに対する燃料噴射と、点火時期
制御がともに出力されたかを判定し、判定結果がYES
であればステップ3014に進む。
【0063】ステップ3014において、制御を継続す
るかどうかを判定し、継続する場合には、ふたたびステ
ップ3001に戻る。本実施形態においては、このよう
に気筒判定後の各シリンダに対して、燃料噴射制御およ
び点火時期制御を、最小の1deg毎のタイミングで正
確に制御することが可能である。
【0064】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱す
ることなく、設計において種々の変更ができるものであ
る。例えば、図10と図11の制御フローにおいて、気
筒判定終了後に気筒パルス群T60の入力信号立ち上が
り時点からの入力パルス数の計測を行い、燃料噴射およ
び点火時期制御を行なっているのを、図7に示すステッ
プ2004における気筒パルス群T60の入力信号立ち
上がりの時点から、前記入力パルス数の計測を行い、最
小の1deg毎のタイミングで制御することが可能であ
る。この場合、個々のシリンダ番号は判定されていない
ので、全シリンダに対し燃料の同時噴射制御タイミング
を精密に行うことが可能である。点火時期についても、
同様に全シリンダに対し、タイミングを正確に制御する
ことが可能である。
【0065】さらに、前記実施形態の説明では、図1に
示す信号パルス群3bの設定を全シリンダに対して同一
の設定角度としているが、これを変更しても本発明の目
的とする燃料噴射時期および点火時期の正確な制御を行
うことが可能である。すなわち、図4に示す信号パルス
群TCの設定角度を、たとえば図12に示すごとく、各
シリンダに対応してT1、T2,T3およびT4のごと
く各々設定してもよい。このようにすれば、気筒判定終
了を早く行うことが可能である。
【0066】また、他の実施形態として、図13に示す
ように、回転ディスク2上の信号用スリットを、図1の
3bに対して3b’、また、3cに対して3c’として
単一のスリットとすることが可能である。信号用スリッ
ト数が少なくなれば、製作時の必要工数を減少させるこ
とが可能である。ただし、信号用スリット群3aについ
ては、本発明のタイミング制御の目的から、2deg単
位のスリット刻みを3degまたは4degのように大
きな値に変更可能であるが、単一スリットに変更はでき
ない。
【0067】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発
明の内燃機関の制御装置は1つの回転角センサを使用
し、クランク軸の回転に基づいて入力される信号パルス
数と、その一群の信号パルス入力時間および信号パルス
無入力時間とを計測することにより得られる信号パタ−
ンをもとに、気筒判定および特定信号の入力判定を行
う。
【0068】そして、判定された特定信号の入力時期と
続いて入力する信号パルス数をもとに、燃料噴射制御お
よび点火時期制御のタイミングを決定するので、内燃機
関の回転変動に係わらず、つねに設定された値のとおり
に正しく制御することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の回転角センサと制御ユニ
ットとを備えた内燃機関の制御装置の概略構成図。
【図2】図1の内燃機関の制御装置の基準位置判定と気
筒判定に関する制御ブロック図。
【図3】図2の制御装置の該当波形群判定手段の詳細な
制御ブロック図。
【図4】図1の回転角センサの信号波形を示す図で、角
度設定値に係わる関係位置の説明図。
【図5】図4に関連した回転角センサの信号間隔の計測
時間の関係を示す説明図。
【図6】図1の回転角センサの入力信号パルス数の演算
の流れを示す制御装置のフローチャート(前段)。
【図7】図1の回転角センサの入力信号パルス数の演算
の流れを示す制御装置のフローチャート(後段)。
【図8】図1の回転角センサの気筒判定終了までの制御
のフローチャート(前段)。
【図9】図1の回転角センサの気筒判定終了までの制御
のフローチャート(後段)。
【図10】図1の回転角センサの気筒判定終了後の制御
のフローチャート(前段)。
【図11】図1の回転角センサの気筒判定終了後の制御
のフローチャート(後段)。
【図12】本発明の回転角センサの他の実施形態の信号
波形を示す図で、図3に対応する図。
【図13】本発明の他の実施形態の回転角センサと制御
ユニットとを備えた内燃機関の制御装置の概略構成図。
【図14】従来の回転角センサを示す概略構造図。
【符号の説明】
1 回転角センサ 2 回転ディスク 3 信号用スリット群 4 発光素子 5 受光素子 8 制御ユニット 51 信号パルス入力・非入力判定手段 52 判定値設定手段 53 入力パルス数計測手段 54 パルス入力時間計測手段 55 信号無入力時間計測手段 56 単位パルス入力時間演算手段 57 該当波形群判定手段 57a 気筒先行パルス群判定手段 57b 気筒パルス群判定手段 57c 信号無入力区間判定手段 57d 基準信号パルス判定手段 58 相当パルス数算出手段 59 基準位置判定手段 60 気筒判定手段 61 燃料噴射制御手段 63 点火制御手段 65 信号異常警報手段

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸の回転角センサと、前記クラ
    ンク軸の回転角の基準位置を判定する基準位置判定手段
    と、気筒判定手段と、を備えた内燃機関の制御装置にお
    いて、 該制御装置は、更に、前記回転角センサからの信号パル
    スを入力して単一のパルス群を判定する信号パルス入力
    ・非入力判定手段と、該単一のパルス群の数を計測する
    入力パルス計測手段と、単一のパルス群の入力開始から
    終了までの入力時間を計測するパルス入力時間計測手段
    と、単一のパルス群の入力終了から次の単一のパルス群
    の開始までの無入力時間を計測する信号無入力時間計測
    手段と、前記パルス群の数と前記入力時間とから単位パ
    ルス当たりの入力時間を演算する単位パルス入力時間演
    算手段と、前記無入力時間を前記単位パルス当たりの入
    力時間で除算して前記無入力時間の相当パルス数を演算
    する相当パルス数演算手段と、該当波形群判定手段と、
    を備え、 前記該当波形群判定手段が、前記パルス群の数、前記単
    位パルス当たりの入力時間、前記無入力時間、及び、該
    無入力時間の相当パルス数とを入力して単一のパルス群
    及び単一の信号無入力区間を判定し、 該単一のパルス群及び単一の信号無入力区間の判定に基
    づいて、前記クランク軸の回転角の基準位置の判定と各
    気筒の判定を行うことを特徴とする内燃機関の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記該当波形群判定手段が、気筒先行パ
    ルス群判定手段、基準信号判定手段、気筒パルス群判定
    手段、及び、信号無入力判定手段を備えていることを特
    徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記信号無入力判定手段は、回転変動を
    考慮した判定余裕係数、直前のパルス群の単位パルス当
    たりの入力時間、及び、判定信号無入力区間の相当パル
    スを乗算した値と、計測信号無入力時間とを、比較する
    ことにより前記単一の信号無入力区間を判定するもので
    あることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御
    装置。
  4. 【請求項4】 前記基準位置判定手段は、前記基準信号
    パルス群判定手段と前記信号無入力判定手段との出力信
    号に基づいてクランク軸の回転角の基準位置を判定する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の内燃機関の制
    御装置。
  5. 【請求項5】 前記気筒判定手段は、前記気筒パルス群
    判定手段と前記基準位置判定手段との出力信号に基づき
    気筒を判定することを特徴とする請求項4に記載の内燃
    機関の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記回転角センサは、単位回転角信号パ
    ルスを発生させるための信号用スリットを少なくとも二
    個以上で単一のスリット群とし、かつ、該単一のスリッ
    ト群を複数有する回転ディスクを備えていることを特徴
    とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記複数のスリット群の内、前記基準回
    転位置用スリット群のスリット数を他の信号用スリット
    群のスリット数より少なくしたことを特徴とする請求項
    6に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 【請求項8】 前記制御装置は、燃料制御手段と点火制
    御手段とを備え、該燃料制御手段もしくは点火制御手段
    は、前記気筒判定手段の気筒判定に基づいて燃料制御も
    しくは点火制御を行うことを特徴とする請求項1乃至7
    のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  9. 【請求項9】 前記制御装置は、信号異常警報手段を備
    え、該信号異常警報手段は、気筒判定手段の判定に基づ
    いて異常警報を行うことを特徴とする請求項1乃至7の
    いずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001280193A (ja) * 2000-01-27 2001-10-10 Denso Corp エンジン制御装置
CN101738211A (zh) * 2008-11-21 2010-06-16 比亚迪股份有限公司 发动机曲轴转角的测量装置及方法
JP2013047471A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Honda Motor Co Ltd 車両の瞬間燃費表示装置

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