JPH0783108A - 内燃エンジンの燃焼状態検出装置 - Google Patents

内燃エンジンの燃焼状態検出装置

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JPH0783108A
JPH0783108A JP5249931A JP24993193A JPH0783108A JP H0783108 A JPH0783108 A JP H0783108A JP 5249931 A JP5249931 A JP 5249931A JP 24993193 A JP24993193 A JP 24993193A JP H0783108 A JPH0783108 A JP H0783108A
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恵隆 黒田
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佐藤  敏彦
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剛 滝澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クランク軸の回転変動に起因する揺り返し振
動による失火誤検知を防止して各気筒の燃焼状態を精度
よく検知することができる内燃エンジンの燃焼状態検出
装置を提供する。 【構成】 偏差積算値MSが失火判定閾値MSLMTよ
り大きいときは、そのTDCを含めて4TDC中に変化
量ΔMの極小値が存在するか否かを判別し(S35)、
ΔM値の極小値が存在するときは前回も同一気筒のΔM
値を極小値と判定したか否かを判別する(S36)。そ
して、その答が否定(No)のときはフラグFMSTA
Nが「1」か否かを判別し(S37)、「0」のときは
連続失火と判定する。一方、その後MS値がMSLMT
値より一度でも下回るとステップS33の答は否定(N
o)となって、FMSTAN=1に設定され、次回ルー
プでステップS36の答は肯定(Yes)となり、この
場合は単発失火と判定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃エンジンの燃焼状態
検出装置に関し、特に、内燃エンジンのクランク軸回転
角速度の燃焼サイクル毎の変動に基づいてエンジンの燃
焼状態(失火状態)を検出する内燃エンジンの燃焼状態
検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの点火系又は、燃料供給系等の
故障により正常な燃焼が行われなくなった気筒の検出を
行う手法として、クランク軸の角速度の燃焼サイクル毎
の変動量の大きさを検出し、その変動量の大きさに基づ
いて気筒異常の有無を判定する異常検出装置が従来より
知られている(例えば特開平3−286166号公
報)。
【0003】しかしながら、上記異常検出装置において
は、特定気筒が単発的に失火状態となった場合、エンジ
ンに所謂「揺り返し振動」が発生して回転角速度の変動
を与えることから、1度の失火を複数の失火として、多
重検知してしまう等の欠点があった。
【0004】そこで、本願出願人は、失火後の揺り返し
振動による誤検知対策として、失火後におけるエンジン
の回転変動量の変動パターンを分析し、通常は失火と判
定される場合であっても揺り返し振動特有の変動パター
ンが確認されたときは失火と判定しないようにした燃焼
状態検出装置を既に提案している(特願平4−2736
32号)。
【0005】上記先願技術においては、所定期間内にお
ける回転変動量とその平均値の偏差の絶対値を積算して
偏差積算値を算出し、該偏差積算値が所定値を越えたと
きにエンジンの燃焼状態が悪化していると判断し、その
ときから1サイクル(4気筒の場合は4TDC)内の回
転変動量を分析しその変動パターンに極小値(又は極大
値)が存在する場合は該極小値(又は極大値)の2つ前
の気筒に対応する気筒が失火していると判定すると共
に、揺り返し振動による誤検知対策として失火と判定す
る可能性のある極小値(又は極大値)と該極小値(又は
極大値)より3TDC前の極小値(又は極大値)とを比
較し、今回TDC時における極小値(又は極大値)が3
TDC前の極小値(又は極大値)よりも大きければ失火
と判定しないようにして誤検知を防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
願技術においては、揺り返し振動による誤検知を防止す
るために、例えば回転変動量の極小値の大小比較を今回
TDC時の極小値と3TDC前の極小値で行っており、
これ以外の変動パターンで発生する回転変動量の極小値
は全て失火と判定してしまうこととなる。すなわち、上
記先願技術においては、特定気筒(例えば、第1気筒)
が失火したり失火しなかったりして間歇的に単発失火を
起こした場合、例えば当該気筒への燃料供給がされなく
て失火と判定された場合に当該気筒の次の気筒で燃焼さ
せるときは、燃料が正常に噴射されても燃料が吸気管内
に付着して要求燃料量よりも少ない燃料量しか気筒内に
吸入されないため、空燃比がリーン化して充分なエンジ
ントルクを得ることができずに前記揺り返し振動が助長
され、回転変動量として3TDC間隔とは別パターンの
1燃焼サイクル(4TDC)間隔で極小値が発生し、燃
焼状態が正常であるにも拘わらず失火と判定してしまう
虞れがあるという問題点があった。
【0007】また、上記揺り返し振動を防止するための
方策として、4TDC内における回転変動量の例えば極
小値の大小比較を行っても、特定気筒が常時失火してい
る連続失火状態においては回転変動量の極小値が4TD
C間隔で常時発生するので、極小値の大小関係によって
は失火しているにも拘わらず正常燃焼であると判定する
という問題点があった。
【0008】さらに、4TDC間隔以外の変動パターン
で揺り返し振動による回転変動量の極小値が発生しても
これらに対しては失火の確定ができないという問題点が
あった。
【0009】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あって、クランク軸の回転変動に起因する揺り返し振動
による失火誤検知を防止して各気筒の燃焼状態を精度よ
く検知することができる内燃エンジンの燃焼状態検出装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、内燃エンジンの点火周期より短い前記エン
ジンの所定回転角度周期毎に前記エンジンのクランク角
信号を発生するクランク角信号発生手段と、該クランク
角信号発生毎に前記エンジンの回転速度を検出する回転
速度検出手段とを備えた内燃エンジンの燃焼状態検出装
置において、前記回転速度検出手段により得られた検出
信号のうち特定周波数成分のみを抽出するフィルタリン
グ手段と、該フィルタリング手段により抽出された検出
信号の変化量を第1の所定期間毎に算出する変化量算出
手段と、前記第1の所定期間よりも長い第2の所定期間
毎に前記変化量の平均値を算出する平均値算出手段と、
前記平均値と前記変化量との偏差を算出して前記第2の
所定期間における前記偏差の絶対値を積算する偏差積算
値算出手段と、前記偏差積算値を所定値と比較し前記偏
差積算値が前記所定値より大きいときは前記エンジンの
燃焼状態が悪化していると判定する燃焼状態判定手段と
を備え、かつ、前記燃焼状態判定手段は、前記偏差積算
値が前記所定値より大きい状態を継続するときは前記エ
ンジンの連続的な燃焼状態悪化と判定する一方、前記偏
差積算値が前記所定値より大きいと判定された後に前記
偏差積算値が前記所定値より小さくなったときは前記エ
ンジンの単発的な燃焼状態悪化と判定する燃焼状態種別
判定手段を有していることを特徴としている。
【0011】さらに、好ましくは、前記偏差積算値が前
記所定値以上と判定された時点から前記第2の所定期間
前までの間において前記変化量の変化方向が減少方向か
ら増加方向に又は増加方向から減少方向に転ずる極性変
化点を有するか否かを判定する極性変化点判定手段を有
し、かつ前記燃焼状態種別判別手段は、今回の極性変化
点における前記変化量が前回の極性変化点における前記
変化量よりも小さいときに前記エンジンの単発的な失火
と判定することを特徴としている。
【0012】
【作用】上記構成によれば、偏差積算値が所定値以上を
継続維持しているときは連続的なエンジンの燃焼状態悪
化と判定され、前記所定値よりも大きいと判定された後
に一度でも所定値を下回ったときは単発的なエンジンの
燃焼状態悪化と判定される。
【0013】さらに、極性変化点における変化量が前回
よりも今回の方が小さいときのみ単発失火と判定され
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。
【0015】図1は本発明に係る内燃エンジンの燃焼状
態検出装置の一実施例を示す全体構成図であり、エンジ
ン1の吸気管2の途中にはスロットル弁3が配されてい
る。スロットル弁3にはスロットル弁開度(θTH)セ
ンサ4が連結されており、当該スロットル弁3の開度に
応じた電気信号を出力して電子コントロールユニット
(以下「ECU」という)5に供給する。
【0016】燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁
3との間且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側
に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃
料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接
続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射の開弁
時間が制御される。
【0017】一方、スロットル弁3の直ぐ下流には管7
を介して吸気管内絶対圧(PBA)センサ8が設けられ
ており、この絶対圧センサ8により電気信号に変換され
た絶対圧信号は前記ECU5に供給される。また、その
下流には吸気温(TA)センサ9が取付けられており、
吸気温TAを検出して対応する電気信号を出力してEC
U5に供給する。
【0018】エンジン1の本体に装着されたエンジン水
温(TW)センサ10はサーミスタ等から成り、エンジ
ン水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を
出力してECU5に供給する。
【0019】エンジン1の図示しないカム軸周囲又はク
ランク軸周囲には、エンジン1の特定の気筒の所定クラ
ンク角度位置で信号パルス(以下「CYL信号パルス」
という)を出力する気筒判別センサ(以下「CYLセン
サ」という)13、各気筒の吸入行程開始時の上死点
(TDC)に関し所定クランク角度前のクランク角度位
置で(4気筒エンジンではクランク角180゜毎に)T
DC信号パルスを発生するTDCセンサ12、及び前記
TDC信号パルスの周期より短い一定クランク角(例え
ば30゜)周期で1パルス(以下「CRK信号パルス」
という)を発生するクランク角センサ(以下「CRKセ
ンサ」と云う)11が取り付けられており、CYL信号
パルスTDC信号パルス及びCRK信号(クランク角信
号)パルスはECU5に供給される。
【0020】エンジン1の各気筒には、点火プラグ14
設けられ、ECU5に接続されている。
【0021】ECU5は各種センサからの入力信号波形
を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ
信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入
力回路5a、中央演算処理回路(以下「CPU」とい
う)5b、CPU5bで実行される各種演算プログラム
及び演算結果等を記憶する記憶手段5c、前記燃料噴射
弁6に駆動信号を供給する出力回路5d等から構成され
る。
【0022】CPU5bは上述の各種エンジンパラメー
タ信号に基づいて、種々のエンジン運転状態を判別する
とともに、エンジン運転状態に応じ、前記TDC信号パ
ルスに同期する燃料噴射弁6の燃料噴射時間及び点火プ
ラグ14の点火時期を演算し、燃料噴射26及び点火プ
ラグ14を駆動する信号を、出力回路5dを介して出力
する。
【0023】図2は、エンジン1の燃焼状態の判定手順
を示すフローチャートである。
【0024】すなわち、まず、CRK信号パルスの発生
時間間隔(エンジン回転速度の逆数に比例するパラメ−
タ)の平均値(以下「第1の平均値」という)TAVE
の算出を行い(ステップS1)、次いで該第1の平均値
TAVEの平均値(以下「第2の平均値」という)Mの
変化量ΔMを算出する(ステップS2)。そして該変化
量ΔMとその平均値との偏差の絶対値の偏差積算値MS
を算出した後(ステップS3)、変化量ΔM及び偏差偏
差積算値MSに基づいてエンジン1における失火発生の
有無が判定される(ステップS4)。
【0025】図3は、第1の平均値TAVEを算出する
TAVE算出ルーチンのフローチャートであって、本プ
ログラムはCRK信号パルスの発生と同期して実行され
る。ステップS11では、CRK信号パルスの発生時間
間隔CRME(n)計測する。具体的には、図4に示す
ようにクランク軸が30度回転する毎に順次CRME
(n),CRME(n+1),CRME(n+2)…が
計測される。
【0026】ステップS12では、数式(1)により1
1回前の計測値CRME(n−11)から最新の計測値
CRME(n)までの12個のCRME値の平均値とし
て、第1の平均値TAVE(n)を算出する。
【0027】
【数1】 本実施例ではCRK信号パルスはクランク軸が30度回
転する毎に発生するので、第1の平均値TAVE(n)
はクランク軸1回転に対応する平均値である。このよう
な平均化処理を行うことにより、クランク軸1回転で1
周期のエンジン回転の1次振動成分、即ち、クランク角
センサ11を構成するパルサ又はピックアップの機械的
誤差(製造誤差、取付誤差等)によるノイズ成分を除去
することができる。
【0028】なおTAVE(n)値に基づいてエンジン
回転速度NEが算出される。
【0029】図5は、前記変化量ΔMの算出手順を示す
ΔM算出ルーチンのフローチャートであって、本プログ
ラムはTDC信号パルスの発生と同期して実行される。
【0030】ステップS21では、数式(2)により、
第1の平均値TAVEの5回前の算出値TAVE(n−
5)から最新の算出値TAVE(n)までの6個のTA
VE値の平均値として、第2の平均値M(n)を算出す
る。
【0031】
【数2】 本実施例では、エンジン1は4気筒4サイクルエンジン
であり、クランク軸が180度回転する毎にいずれかの
気筒で点火が行われる。従って、第2の平均値M(n)
は、第1の平均値TAVE(n)の点火周期毎の平均値
である。このような平均化処理を行うことにより、回転
速度の特定周波数成分のみが抽出され、燃焼によるエン
ジン回転のトルク変動分として表わされる2次振動成
分、即ち、クランク軸半回転周期の振動成分を除去する
ことができる。
【0032】続くステップS22では、数式(3)によ
り、第2の平均値M(n)の変化量ΔM(n)を算出す
る。
【0033】 ΔM(n)=M(n)−M(n−1) …(3) なお、エンジン1で失火が発生した場合には、M(n)
値は増加するので、ΔM(n)値も増加する傾向を示
す。
【0034】図6は偏差積算値MSの算出手順を示すM
S算出ルーチンのフローチャートであって、本プログラ
ムはTDC信号パルスの発生と同期して実行される。
【0035】ステップS23では、数式(4)により、
変化量ΔMの3回前の算出値ΔM(n−3)から最新の
算出値ΔM(n)までの4個のΔM値の平均値として、
変化量平均値X(n)を算出する。
【0036】
【数3】 続くステップS24では、数式(5)により、上記数式
(4)で算出したX(n)値とΔM(n)値との偏差の
絶対値の偏差積算値MS(n)を算出する。
【0037】
【数4】 上記数式(5)により、変化量ΔM(n)とその平均値
X(n)との偏差の絶対値が、3回前の算出値|ΔM
(n−3)−X(n−3)|から最新の算出値|ΔM
(n)−X(n)|まで積算される。
【0038】このようにして算出された偏差積算値MS
(n)は,ΔM値が急激に大きく変動したとき大きな値
となる。
【0039】図7は、失火判定・失火気筒判別処理ルー
チンのフローチャートであって、本プログラムはTDC
信号パルスの発生と同期して実行される。
【0040】ステップS31では、モニタ実施条件、即
ち失火判定等が実行可能か否かの判別を行う。モニタ実
施条件は、例えば、エンジン運転状態が定常的な状態に
あり、かつエンジン水温TW、吸気温TA、エンジン回
転速度NE等が所定範囲内にあるときに成立し、具体的
には図示省略のモニタ実施条件成立判定ルーチンを実行
して決定される。
【0041】モニタ実施条件が不成立のときには、後述
する単発失火か否かを判定する単発失火判定フラグFM
STANを「0」にリセットした後(ステップS3
2)、本プログラムを終了する。一方、モニタ実施条件
が成立しているときには、偏差積算値MSが失火判定閾
値MSLMTより大きいか否かを判別する(ステップS
33)。ここで、失火判定閾値MSLMTは、図8に示
すように、エンジン回転数NE及びエンジン負荷(吸気
管内絶対圧PBA)に応じて設定されたMSLMTマッ
プから読み出される。MSLMT値は、エンジン回転速
度NEが増加するほど小さくなるように設定され、エン
ジン負荷が増加するほど大きくなるように設定されてい
る。これはエンジン回転速度が低いほど燃焼周期が長く
なるため、速度変動分が大きくなること、及びエンジン
負荷が高い程出力トルクも大きくなり、トルク変動分が
大きくなることを考慮したものである。
【0042】ステップS33の判別結果が肯定(YE
S)、即ちMS>MSLMTが成立するときは、燃焼状
態が悪化していると判定し、ΔM値が3TDC(TDC
信号パルスが3回発生する期間)前から今回までの4T
DC(1燃焼サイクル)の間において負(0より小)で
かつ極小となるものが存在するか否かを判別する(ステ
ップS34)。すなちわ、失火判定閾値MSLMTによ
っては失火判定タイミングが遅れる虞があるため、2T
DC前から今回までの3TDC間では極小値を捕らえる
ことができない危険性があり、3TDC前から今回まで
の4TDC間を検索して極小値が存在するか否かを判別
する。
【0043】ここで極小値は、数式(6),(7)が同
時に成立する場合におけるΔM(n−1)を意味するも
のとする。
【0044】 ΔM(n−1)−ΔM(n−2)<0 …(6) ΔM(n)−ΔM(n−1)>0 …(7) 図9は、#1気筒で単発的に失火が発生した場合におけ
るΔM値の推移を示す図であり、同図におけるA点及び
B点に示すΔM値が極小値(極性変化点)となる。な
お、同図に記入された数字は、点火気筒の気筒番号であ
り、数字と数字の間が1TDC(1点火サイクル)に相
当する。ここでΔM値はエンジン回転速度NEの減速度
に対応しているので、ΔM値が極小値に向かって減少す
るとエンジン回転速度の減速度が減少し、ΔM値が極小
値に達した後はエンジン回転速度の減速度が増加する。
【0045】ステップS34の判別結果が否定(NO)
のときは直ちに本プログラムを終了し、肯定(YE
S)、即ち極小値となるΔM値があるときには、その極
小値に対応する点火気筒(図8のA点に示す#1気筒、
B点に示す#4気筒)を、前回TDC時も極小値を示す
気筒と判定したか否かを判別する(ステップS35)。
その判別結果が肯定(YES)のときは直ちに本プログ
ラムを終了する。すなわち、1度失火が発生すると2回
以上連続して極小値と判定することがあり、同一気筒の
重複失火検出を避けるのである。一方、ステップ35の
判別結果が否定(No)のときは、ステップS36に進
み、単発失火フラグFMSTANが「1」に設定されて
いるか否かを判別する。そして、本プログラムが実行さ
れる最初のループでステップS33の判別結果が肯定
(Yes)と判別されたときは、単発失火フラグFMS
TANが「0」に設定されているので(ステップS32
参照)、ステップS36の判別結果は否定(No)とな
り、連続失火と判定してステップS39に進む。一方、
前記ステップS33の判別結果が否定(No)となった
とき、すなわち、例えば偏差積分値MSが一度失火判定
閾値MSLMTを越えた後、前記偏差積分値MSが失火
判定閾値MSLMTを下回ったときは、ステップS37
で単発失火判定フラグFMSTANを「1」に設定して
本プログラムを終了するため、次回ループで偏差積分値
MSが失火判定閾値MSLMTを越えたときはステップ
S33の判別結果が肯定(Yes)となる。すなわち、
この場合は、ステップS34,35を経てステップS3
6の判別結果が肯定(Yes)となり単発失火と判定さ
れ、ステップS38に進んでΔM値について今回の極小
値は前回の極小値より小さいか否か判別する。そして、
その判別結果が否定(No)のときは、そのまま本プロ
グラムを終了し、失火後の揺り返し振動による誤検知を
防止する。
【0046】一方、ステップS38の判別結果が肯定
(Yes)のときは、単発失火であると最終判断してス
テップS39に進む。
【0047】そして、ステップS39では極小値を示す
気筒の前々回の気筒(図8のC点で示す#1気筒)が失
火したと判定し、次いで失火TDC数nMF、nMFB
Cを「1」だけインクリメントすると共に失火気筒が確
定したことを示すフラグFMFCYLnを「1」に設定
して(ステップS40)本プログラムを終了する。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る内燃エ
ンジンの燃焼状態検出装置は、回転速度検出手段により
得られた検出信号のうち特定周波数成分のみを抽出する
フィルタリング手段と、該フィルタリング手段により抽
出された検出信号の変化量を第1の所定周期毎に算出す
る変化量算出手段と、前記第1の所定期間よりも長い第
2の所定期間毎に前記変化量の平均値を算出する平均値
算出手段と、前記平均値と前記変化量との偏差を算出し
て前記第2の所定期間における前記偏差の絶対値を積算
する偏差積算値算出手段と、前記偏差積算値を所定値と
比較し前記偏差積算値が前記所定値より大きいときは前
記エンジンの燃焼状態が悪化していると判定する燃焼状
態判定手段とを備え、かつ、前記燃焼状態判定手段は、
前記偏差積算値が前記所定値より大きい状態を継続する
ときは前記エンジンの連続的な燃焼状態悪化と判定する
一方、前記偏差積算値が前記所定値より大きいと判定さ
れた後に前記偏差積算値が前記所定値より小さくなった
ときは前記エンジンの単発的な燃焼状態悪化と判定する
燃焼状態種別判定手段を有しているので、単発失火と連
続失火の区別をすることにより、失火状況とは無関係に
高精度な失火検出を行うことができる。
【0049】また、前記偏差積算値が前記所定値以上と
判定した時点から前記第2の所定期間前までの間におい
て前記変化量の変化方向が減少方向から増加方向に又は
増加方向から減少方向に転ずる極性変化点を有するか否
かを判定する極性変化点判定手段を有し、かつ前記燃焼
状態種別判別手段は、今回の極性変化点における前記変
化量が前回の極性変化点における前記変化量よりも小さ
いときに前記エンジンの単発的な失火と判定することに
より、汎用性に優れた揺り返し振動対策が可能となり、
失火検出時の誤検知を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃エンジンの燃焼状態検出装置
の一実施例を示した全体構成図である。
【図2】燃焼状態の判定手順を示すフローチャートであ
る。
【図3】第1の平均値TAVEを算出するTAVE算出
ルーチンのフローチャートである。
【図4】エンジン回転速度を表わすパラメータの計測と
クランク軸の回転角度との関係を説明するための図であ
る。
【図5】変化量ΔMを算出するΔM算出ルーチンのフロ
ーチャートである。
【図6】偏差偏差積算値MSを算出するMS算出ルーチ
ンのフローチャートである。
【図7】失火判定・失火気筒判別ルーチンのフローチャ
ートである。
【図8】失火判定閾値MSLMTの設定手法を示すMS
LMTテーブルである。
【図9】失火発生時における、エンジン回転速度の変化
量を表わすパラメ−タ値(ΔM)の推移を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 内燃エンジン 5 電子コントロ−ルユニット(ECU) 11 クランク角センサ 12 TDCセンサ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図8】
【図5】
【図9】
【図7】
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃エンジンの点火周期より短い前記エ
    ンジンの所定回転角度周期毎に前記エンジンのクランク
    角信号を発生するクランク角信号発生手段と、該クラン
    ク角信号発生毎に前記エンジンの回転速度を検出する回
    転速度検出手段とを備えた内燃エンジンの燃焼状態検出
    装置において、 前記回転速度検出手段により得られた検出信号のうち特
    定周波数成分のみを抽出するフィルタリング手段と、該
    フィルタリング手段により抽出された検出信号の変化量
    を第1の所定期間毎に算出する変化量算出手段と、前記
    第1の所定期間よりも長い第2の所定期間毎に前記変化
    量の平均値を算出する平均値算出手段と、前記平均値と
    前記変化量との偏差を算出して前記第2の所定期間にお
    ける前記偏差の絶対値を積算する偏差積算値算出手段
    と、前記偏差積算値を所定値と比較し前記偏差積算値が
    前記所定値より大きいときは前記エンジンの燃焼状態が
    悪化していると判定する燃焼状態判定手段とを備え、 かつ、前記燃焼状態判定手段は、前記偏差積算値が前記
    所定値より大きい状態を継続するときは前記エンジンの
    連続的な燃焼状態悪化と判定する一方、前記偏差積算値
    が前記所定値より大きいと判定された後に前記偏差積算
    値が前記所定値より小さくなったときは前記エンジンの
    単発的な燃焼状態悪化と判定する燃焼状態種別判定手段
    を有していることを特徴とする内燃エンジンの燃焼状態
    検出装置。
  2. 【請求項2】 前記偏差積算値が前記所定値以上と判定
    された時点から前記第2の所定期間前までの間において
    前記変化量の変化方向が減少方向から増加方向に又は増
    加方向から減少方向に転ずる極性変化点を有するか否か
    を判定する極性変化点判定手段を有し、かつ前記燃焼状
    態種別判別手段は、今回の極性変化点における前記変化
    量が前回の極性変化点における前記変化量よりも小さい
    ときに前記エンジンの単発的な失火と判定することを特
    徴とする請求項1記載の内燃エンジンの燃焼状態検出装
    置。
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