JPH11224660A - リチウム二次電池 - Google Patents
リチウム二次電池Info
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- JPH11224660A JPH11224660A JP10165213A JP16521398A JPH11224660A JP H11224660 A JPH11224660 A JP H11224660A JP 10165213 A JP10165213 A JP 10165213A JP 16521398 A JP16521398 A JP 16521398A JP H11224660 A JPH11224660 A JP H11224660A
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- pressure release
- lithium secondary
- release mechanism
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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- Secondary Cells (AREA)
- Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 作製が容易であり、電池の内部抵抗が小さ
く、作動安全性に優れるリチウム二次電池を提供する。 【解決手段】 正極板60と負極板61とを、多孔性ポ
リマーからなるセパレータ62を介して互いに接触しな
いように捲回してなる内部電極体90を電池ケース63
に収容し、有機電解液を用いたリチウム二次電池であ
る。内部電極体90の捲回軸方向の電池ケース63両端
部のそれぞれに圧力解放機構を設けた。
く、作動安全性に優れるリチウム二次電池を提供する。 【解決手段】 正極板60と負極板61とを、多孔性ポ
リマーからなるセパレータ62を介して互いに接触しな
いように捲回してなる内部電極体90を電池ケース63
に収容し、有機電解液を用いたリチウム二次電池であ
る。内部電極体90の捲回軸方向の電池ケース63両端
部のそれぞれに圧力解放機構を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、作製が容易であ
り、電池の内部抵抗が小さく、作動安全性に優れたリチ
ウム二次電池に関するものである。
り、電池の内部抵抗が小さく、作動安全性に優れたリチ
ウム二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 リチウム二次電池は、近年、急速に小
型化が進んだ携帯型の通信機器やノート型パーソナルコ
ンピュータ等の電子機器の電源を担う、小型でエネルギ
ー密度の大きな充放電可能な二次電池として実用化が注
目されている。さらに、国際的な地球環境の保護を背景
とした、省資源化や省エネルギー化に対する関心の高ま
りもあって、リチウム二次電池は、自動車業界において
積極的な市場導入が検討されている電気自動車用のモー
タ駆動用バッテリー、あるいは夜間電力の保存による電
力の有効利用手段としても期待されており、これらの用
途に適する大容量リチウム二次電池の早期実用化が急が
れている。
型化が進んだ携帯型の通信機器やノート型パーソナルコ
ンピュータ等の電子機器の電源を担う、小型でエネルギ
ー密度の大きな充放電可能な二次電池として実用化が注
目されている。さらに、国際的な地球環境の保護を背景
とした、省資源化や省エネルギー化に対する関心の高ま
りもあって、リチウム二次電池は、自動車業界において
積極的な市場導入が検討されている電気自動車用のモー
タ駆動用バッテリー、あるいは夜間電力の保存による電
力の有効利用手段としても期待されており、これらの用
途に適する大容量リチウム二次電池の早期実用化が急が
れている。
【0003】 リチウム二次電池は、リチウム遷移金属
複合酸化物等を正極活物質として用い、一方、負極活物
質にはハードカーボンや黒鉛といった炭素質材料を用い
て、充電時には正極活物質中のリチウムイオンが、有機
溶媒にリチウムイオン電解質を溶解してなる電解液を介
して負極活物質へ移動して捕捉され、放電時には逆の電
池反応が起こるものである。
複合酸化物等を正極活物質として用い、一方、負極活物
質にはハードカーボンや黒鉛といった炭素質材料を用い
て、充電時には正極活物質中のリチウムイオンが、有機
溶媒にリチウムイオン電解質を溶解してなる電解液を介
して負極活物質へ移動して捕捉され、放電時には逆の電
池反応が起こるものである。
【0004】 このようにリチウム二次電池は充放電が
可能な二次電池であるが、従来のマンガン電池よりも電
圧が高く、しかもエネルギー密度が大きいという特性を
有するために、充放電時の異常、例えば、出力端子の短
絡による過放電や充電装置の故障による急速充電あるい
は過剰充電、使用人の誤使用による逆接続電位の印加な
どによって電池温度が上昇し、電池が破裂するといった
事故を防ぐための安全機構が設けられる。
可能な二次電池であるが、従来のマンガン電池よりも電
圧が高く、しかもエネルギー密度が大きいという特性を
有するために、充放電時の異常、例えば、出力端子の短
絡による過放電や充電装置の故障による急速充電あるい
は過剰充電、使用人の誤使用による逆接続電位の印加な
どによって電池温度が上昇し、電池が破裂するといった
事故を防ぐための安全機構が設けられる。
【0005】 小型電池を例にとると、図13に示され
るように、正極リード線11は一端が正極板(図示せ
ず)と接続され、他端が連通孔12を有する内部端子1
3と接続される。内部端子13は破裂溝14を有する圧
力スイッチ板15と接点Bにより電気的に接続され、さ
らに、その圧力スイッチ板15はPTC素子16を介し
て出力端子17に接続される。また、内部端子13と圧
力スイッチ板15とは、電池の内部圧力の上昇によって
これらの接点Bが剥離した場合には導通がなくなるよう
に、絶縁体18によって隔離される構造となっている。
なお、部品番号19は電池ケースを示している。
るように、正極リード線11は一端が正極板(図示せ
ず)と接続され、他端が連通孔12を有する内部端子1
3と接続される。内部端子13は破裂溝14を有する圧
力スイッチ板15と接点Bにより電気的に接続され、さ
らに、その圧力スイッチ板15はPTC素子16を介し
て出力端子17に接続される。また、内部端子13と圧
力スイッチ板15とは、電池の内部圧力の上昇によって
これらの接点Bが剥離した場合には導通がなくなるよう
に、絶縁体18によって隔離される構造となっている。
なお、部品番号19は電池ケースを示している。
【0006】 このような安全機構を有する電池におい
て、電池の使用状態に異常が発生して電池自体の温度上
昇が起こった場合には、PTC素子16が所定の温度に
達したときに、その抵抗値が急激に大きくなり、電流が
ほとんど流れなくなることで、電池反応が抑制され、電
池温度の上昇が抑止される。
て、電池の使用状態に異常が発生して電池自体の温度上
昇が起こった場合には、PTC素子16が所定の温度に
達したときに、その抵抗値が急激に大きくなり、電流が
ほとんど流れなくなることで、電池反応が抑制され、電
池温度の上昇が抑止される。
【0007】 ここで、この種のPTC素子16として
は、一般的に導電性粒子とポリマーとを混合したものが
用いられており、室温状態では導電性粒子が電流路を形
成しているために低抵抗であるが、ある特定の温度以上
ではポリマーの分子構造が変化することによって導電性
粒子から形成される電流路が寸断されて絶縁体に近い程
度に高抵抗となる。しかし、再び温度が下がれば、ポリ
マーが元の構造に復帰することで、導電性粒子による電
流路が形成されて低抵抗値に戻る性質を有している。
は、一般的に導電性粒子とポリマーとを混合したものが
用いられており、室温状態では導電性粒子が電流路を形
成しているために低抵抗であるが、ある特定の温度以上
ではポリマーの分子構造が変化することによって導電性
粒子から形成される電流路が寸断されて絶縁体に近い程
度に高抵抗となる。しかし、再び温度が下がれば、ポリ
マーが元の構造に復帰することで、導電性粒子による電
流路が形成されて低抵抗値に戻る性質を有している。
【0008】 PTC素子16によって電流が制限され
たにもかかわらず、電池の内部圧力が上昇し、圧力スイ
ッチ板15と内部端子13との接点Bの溶接強度を上回
ったときには、接点Bが剥離して完全に内部電極体と出
力端子17との接続が遮断されて電池反応が起こらなく
なる。しかし、それにもかかわらず電池の内部圧力が上
昇した場合には、破裂溝14が破裂して電池の内部圧力
を大気圧に開放する、すなわち圧力解放機構が作動する
仕組みとなっている。
たにもかかわらず、電池の内部圧力が上昇し、圧力スイ
ッチ板15と内部端子13との接点Bの溶接強度を上回
ったときには、接点Bが剥離して完全に内部電極体と出
力端子17との接続が遮断されて電池反応が起こらなく
なる。しかし、それにもかかわらず電池の内部圧力が上
昇した場合には、破裂溝14が破裂して電池の内部圧力
を大気圧に開放する、すなわち圧力解放機構が作動する
仕組みとなっている。
【0009】 このような種々の安全機構に加えて、内
部電極体の正極板と負極板とを隔離するセパレータに、
軟化点の低いポリエチレン等の多孔性高分子フィルムを
用いることによって、電池温度が上昇した場合には、こ
のセパレータが軟化してフィルムに形成されていたマイ
クロポア(微小空孔)が潰れてリチウムイオンの移動を
阻害して電池反応を抑制する安全機構が設けられる。
部電極体の正極板と負極板とを隔離するセパレータに、
軟化点の低いポリエチレン等の多孔性高分子フィルムを
用いることによって、電池温度が上昇した場合には、こ
のセパレータが軟化してフィルムに形成されていたマイ
クロポア(微小空孔)が潰れてリチウムイオンの移動を
阻害して電池反応を抑制する安全機構が設けられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】 したがって、大容量
のリチウム二次電池においても、上述した小型リチウム
二次電池に装着されているような種々の安全機構を装着
すべきことは必要不可欠であると考えられる。
のリチウム二次電池においても、上述した小型リチウム
二次電池に装着されているような種々の安全機構を装着
すべきことは必要不可欠であると考えられる。
【0011】 しかしながら、上述した導電性粒子とポ
リマーからなるPTC素子の室温での抵抗率は約1Ω・
cmあることから、電池の内部抵抗が大きくなって出力
損失を生じ、放電特性を低下させて電池寿命を短くする
原因となりかねず、特に大容量電池にこのようなPTC
素子を装着しようとした場合には、PTC素子の大面積
化によりPTC素子内部での電流集中が起こりやすく、
これにより発熱が生ずることから、大容量電池への装着
が困難である。また、このようなPTC素子は一般的に
高価であり、大型のものが製造されていないことから、
より安価で大型電池にも対応可能な低抵抗な電流制御素
子が切望されている。
リマーからなるPTC素子の室温での抵抗率は約1Ω・
cmあることから、電池の内部抵抗が大きくなって出力
損失を生じ、放電特性を低下させて電池寿命を短くする
原因となりかねず、特に大容量電池にこのようなPTC
素子を装着しようとした場合には、PTC素子の大面積
化によりPTC素子内部での電流集中が起こりやすく、
これにより発熱が生ずることから、大容量電池への装着
が困難である。また、このようなPTC素子は一般的に
高価であり、大型のものが製造されていないことから、
より安価で大型電池にも対応可能な低抵抗な電流制御素
子が切望されている。
【0012】 ところで、日本蓄電池工業会によれば、
リチウム二次電池安全性評価基準ガイドラインの機械的
試験(誤用試験)として、充電容量一杯に満充電された
リチウム二次電池の電極板どうしが重なりあう面(積層
面)に垂直に電極板を貫通するように釘(金属性の棒)
を打ち込んで電極を内部短絡させ、異常放電電流が急激
に流れた場合にも電池が破裂、発火せず、安全性が確保
されるべきことが定められている(以下、このような試
験を「釘差し試験」という。)。
リチウム二次電池安全性評価基準ガイドラインの機械的
試験(誤用試験)として、充電容量一杯に満充電された
リチウム二次電池の電極板どうしが重なりあう面(積層
面)に垂直に電極板を貫通するように釘(金属性の棒)
を打ち込んで電極を内部短絡させ、異常放電電流が急激
に流れた場合にも電池が破裂、発火せず、安全性が確保
されるべきことが定められている(以下、このような試
験を「釘差し試験」という。)。
【0013】 そこで、発明者らは、小型リチウム二次
電池(電池容量1.5Ah以下)において上述の釘差し
試験を行った結果、一端の電極側にのみ圧力解放機構を
設けたもので十分に安全性が確保されることを確認し
た。
電池(電池容量1.5Ah以下)において上述の釘差し
試験を行った結果、一端の電極側にのみ圧力解放機構を
設けたもので十分に安全性が確保されることを確認し
た。
【0014】 しかしながら、後述する捲回型の内部電
極体を用いた円筒状の大容量リチウム二次電池におい
て、一端には圧力解放機構を設け、他端には圧力解放機
構を設けずに密閉構造として釘差し試験を行った場合、
圧力解放機構を設けた電池端部では圧力解放機構が正常
に作動し、破裂溝が破裂することで電池の内部圧力が大
気圧に解放されて少量の電解液の蒸気の流出が確認され
た。これに対して、圧力解放機構を設けなかった端部は
爆発を起こし、電池ケースの一部の破片や電解液の蒸気
のみならず、正極板あるいは負極板の一部の材料が飛散
してしまうことを確認した。
極体を用いた円筒状の大容量リチウム二次電池におい
て、一端には圧力解放機構を設け、他端には圧力解放機
構を設けずに密閉構造として釘差し試験を行った場合、
圧力解放機構を設けた電池端部では圧力解放機構が正常
に作動し、破裂溝が破裂することで電池の内部圧力が大
気圧に解放されて少量の電解液の蒸気の流出が確認され
た。これに対して、圧力解放機構を設けなかった端部は
爆発を起こし、電池ケースの一部の破片や電解液の蒸気
のみならず、正極板あるいは負極板の一部の材料が飛散
してしまうことを確認した。
【0015】 発明者らは、この大容量のリチウム二次
電池における釘差し試験結果を、短絡時の過電流が小型
電池とは比較にならないほど大きく、電池の温度上昇に
よる電解液の気化あるいは分解が急速に進んで電池の内
部圧力が上昇した結果と推測した。その一方で、1部位
にしか圧力解放機構が設けられていない小型リチウム二
次電池では、釘差し試験をクリアすることを考え合わせ
ると、確実に作動する圧力解放機構の構造や設置状態は
電池容量に関連があるものと考えられた。
電池における釘差し試験結果を、短絡時の過電流が小型
電池とは比較にならないほど大きく、電池の温度上昇に
よる電解液の気化あるいは分解が急速に進んで電池の内
部圧力が上昇した結果と推測した。その一方で、1部位
にしか圧力解放機構が設けられていない小型リチウム二
次電池では、釘差し試験をクリアすることを考え合わせ
ると、確実に作動する圧力解放機構の構造や設置状態は
電池容量に関連があるものと考えられた。
【0016】 しかしながら、これまでに電池容量と圧
力解放機構の作動する際の開口部面積との関係は明らか
ではなかった。すなわち、圧力解放機構の作動時の開口
部面積が小さいと、内部圧力の放圧途中に目詰まりを起
こして圧力解放が十分に行われず、電池の破裂や発火と
いった事故をまねくおそれがあり、一方、開口部面積が
大きいと、目詰まりの心配はなくなるが、内部電極体の
構成材料が飛び出すおそれや、内部電極体が内部短絡状
態で飛び出した場合に発火や燃焼の起こるおそれがある
が、これらの発生を阻止する条件は明らかではなかっ
た。
力解放機構の作動する際の開口部面積との関係は明らか
ではなかった。すなわち、圧力解放機構の作動時の開口
部面積が小さいと、内部圧力の放圧途中に目詰まりを起
こして圧力解放が十分に行われず、電池の破裂や発火と
いった事故をまねくおそれがあり、一方、開口部面積が
大きいと、目詰まりの心配はなくなるが、内部電極体の
構成材料が飛び出すおそれや、内部電極体が内部短絡状
態で飛び出した場合に発火や燃焼の起こるおそれがある
が、これらの発生を阻止する条件は明らかではなかっ
た。
【0017】 このため、電池容量に対して不要に大き
な圧力解放機構を設けたために電池ケース自体が大型化
したり、あるいは細長い円筒形状を有する電池を作製し
たいにもかかわらず、大きな圧力解放機構を設けるため
に、電池容量をそのままに、平板型の構造とせざるを得
なくなるといった形状的な制限を受けることもしばしば
あった。
な圧力解放機構を設けたために電池ケース自体が大型化
したり、あるいは細長い円筒形状を有する電池を作製し
たいにもかかわらず、大きな圧力解放機構を設けるため
に、電池容量をそのままに、平板型の構造とせざるを得
なくなるといった形状的な制限を受けることもしばしば
あった。
【0018】 そこで、発明者らは、電極短絡等によっ
て電池内部に発生する大きな圧力を安全に大気圧に解放
すべく、より安全で低抵抗な大容量リチウム二次電池の
圧力解放機構の構造、作動条件および設置位置について
検討し、本発明に到達した。
て電池内部に発生する大きな圧力を安全に大気圧に解放
すべく、より安全で低抵抗な大容量リチウム二次電池の
圧力解放機構の構造、作動条件および設置位置について
検討し、本発明に到達した。
【0019】
【課題を解決するための手段】 すなわち、本発明によ
れば、正極板と負極板とを、多孔性ポリマーからなるセ
パレータを介して互いに接触しないように捲回してなる
内部電極体を電池ケースに収容し、有機電解液を用いた
リチウム二次電池であって、当該内部電極体の捲回軸方
向の当該電池ケース両端部のそれぞれに圧力解放機構が
設けられていることを特徴とするリチウム二次電池、が
提供される。このようなリチウム二次電池の構成は、柱
状の電池ケースを用いた場合に好適に採用されるが、こ
こで、圧力解放機構は電池ケースの各端部において、1
箇所もしくは2箇所以上、好適に設けられる。
れば、正極板と負極板とを、多孔性ポリマーからなるセ
パレータを介して互いに接触しないように捲回してなる
内部電極体を電池ケースに収容し、有機電解液を用いた
リチウム二次電池であって、当該内部電極体の捲回軸方
向の当該電池ケース両端部のそれぞれに圧力解放機構が
設けられていることを特徴とするリチウム二次電池、が
提供される。このようなリチウム二次電池の構成は、柱
状の電池ケースを用いた場合に好適に採用されるが、こ
こで、圧力解放機構は電池ケースの各端部において、1
箇所もしくは2箇所以上、好適に設けられる。
【0020】 また、本発明によれば、正極板と負極板
とを、多孔性ポリマーからなるセパレータを介して互い
に接触しないように積層してなる内部電極体を電池ケー
スに収容し、有機電解液を用いたリチウム二次電池であ
って、当該正極板と当該負極板の平板面に垂直な当該電
池ケース側面に、少なくとも2箇所以上の圧力解放機構
が設けられていることを特徴とするリチウム二次電池、
が提供される。ここでは、圧力解放機構は、電池ケース
の少なくとも一対の対向する2側面の各側面に設けられ
ていることが好ましい。
とを、多孔性ポリマーからなるセパレータを介して互い
に接触しないように積層してなる内部電極体を電池ケー
スに収容し、有機電解液を用いたリチウム二次電池であ
って、当該正極板と当該負極板の平板面に垂直な当該電
池ケース側面に、少なくとも2箇所以上の圧力解放機構
が設けられていることを特徴とするリチウム二次電池、
が提供される。ここでは、圧力解放機構は、電池ケース
の少なくとも一対の対向する2側面の各側面に設けられ
ていることが好ましい。
【0021】 ここで、上述した本発明のリチウム二次
電池においては、電池容量をC(Ah)とし、圧力解放
機構が作動する開口部の総面積をS(cm2)としたと
きに、0.05≦S/C≦2の関係が成り立つように設
計されていることが好ましい。また、各圧力解放機構の
作動圧力は2〜10kg/cm2であり、設置された圧
力解放機構のそれぞれの作動圧力の差は8kg/cm2
以下であることが好ましい。
電池においては、電池容量をC(Ah)とし、圧力解放
機構が作動する開口部の総面積をS(cm2)としたと
きに、0.05≦S/C≦2の関係が成り立つように設
計されていることが好ましい。また、各圧力解放機構の
作動圧力は2〜10kg/cm2であり、設置された圧
力解放機構のそれぞれの作動圧力の差は8kg/cm2
以下であることが好ましい。
【0022】 さらに、本発明によれば、正極板と負極
板とを、多孔性ポリマーからなるセパレータを介して互
いに接触しないように捲回してなる内部電極体を電池ケ
ースに収容し、有機電解液を用いたリチウム二次電池で
あって、当該内部電極体の捲回軸方向に当たる当該電池
ケースの一方の端部に少なくとも1箇所以上の圧力解放
機構が設けられ、当該圧力解放機構の作動する開口部の
総面積をS(cm2)とし、当該リチウム電池の容量を
C(Ah)としたときに、0.5≦S/C≦2の関係が
成り立つことを特徴とするリチウム二次電池、が提供さ
れる。
板とを、多孔性ポリマーからなるセパレータを介して互
いに接触しないように捲回してなる内部電極体を電池ケ
ースに収容し、有機電解液を用いたリチウム二次電池で
あって、当該内部電極体の捲回軸方向に当たる当該電池
ケースの一方の端部に少なくとも1箇所以上の圧力解放
機構が設けられ、当該圧力解放機構の作動する開口部の
総面積をS(cm2)とし、当該リチウム電池の容量を
C(Ah)としたときに、0.5≦S/C≦2の関係が
成り立つことを特徴とするリチウム二次電池、が提供さ
れる。
【0023】 加えて、本発明によれば、正極板と負極
板とを、多孔性ポリマーからなるセパレータを介して互
いに接触しないように積層してなる内部電極体を電池ケ
ースに収容し、有機電解液を用いたリチウム二次電池で
あって、当該正極板と当該負極板の平板面に垂直な当該
電池ケースの1側面もしくは互いに対向しない2側面以
上の各側面に、少なくとも1箇所以上の圧力解放機構が
設けられ、当該圧力解放機構の作動する開口部の総面積
をS(cm2)とし、当該リチウム電池の容量をC(A
h)としたときに、0.5≦S/C≦2の関係が成り立
つことを特徴とするリチウム二次電池、が提供される。
板とを、多孔性ポリマーからなるセパレータを介して互
いに接触しないように積層してなる内部電極体を電池ケ
ースに収容し、有機電解液を用いたリチウム二次電池で
あって、当該正極板と当該負極板の平板面に垂直な当該
電池ケースの1側面もしくは互いに対向しない2側面以
上の各側面に、少なくとも1箇所以上の圧力解放機構が
設けられ、当該圧力解放機構の作動する開口部の総面積
をS(cm2)とし、当該リチウム電池の容量をC(A
h)としたときに、0.5≦S/C≦2の関係が成り立
つことを特徴とするリチウム二次電池、が提供される。
【0024】 上述した本発明による全てのリチウム二
次電池においては、圧力解放機構として、金属箔が破裂
すること、あるいは金属板に溝部が形成され、その溝部
が破裂することで電池の内部圧力を外部圧力に解放する
構造のものが好適に設置される。また、こうして使用さ
れる金属箔または金属板は、正極側に設置される場合は
アルミニウムを、負極側に設置される場合は銅またはニ
ッケルを用いることが好ましい。さらに、このような圧
力解放機構の開口部面積は、0.1cm2以上であるこ
とが好ましい。
次電池においては、圧力解放機構として、金属箔が破裂
すること、あるいは金属板に溝部が形成され、その溝部
が破裂することで電池の内部圧力を外部圧力に解放する
構造のものが好適に設置される。また、こうして使用さ
れる金属箔または金属板は、正極側に設置される場合は
アルミニウムを、負極側に設置される場合は銅またはニ
ッケルを用いることが好ましい。さらに、このような圧
力解放機構の開口部面積は、0.1cm2以上であるこ
とが好ましい。
【0025】 このような本発明のリチウム二次電池の
構成条件は、電池容量が5Ah以上のものに好適に採用
され、電気自動車またはハイブリッド電気自動車用に好
適に用いることができる。
構成条件は、電池容量が5Ah以上のものに好適に採用
され、電気自動車またはハイブリッド電気自動車用に好
適に用いることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】 上述の通り、本発明のリチウム
二次電池によれば、内部短絡はもちろんのこと、外部短
絡等による過放電に起因して電池温度が上昇し、電池の
内部圧力が上昇した場合でも、圧力解放機構が電池容量
に見合った適正な形状で適所に配設されているために、
電池全体の破裂、爆発が起こらず、優れた安全性を有す
る。また、圧力解放機構が電流路を兼ねる場合であって
も、圧力解放機構が金属材料部材から構成されているた
めに電池の内部抵抗が小さく、充放電特性に優れる。以
下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説
明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるもの
ではない。
二次電池によれば、内部短絡はもちろんのこと、外部短
絡等による過放電に起因して電池温度が上昇し、電池の
内部圧力が上昇した場合でも、圧力解放機構が電池容量
に見合った適正な形状で適所に配設されているために、
電池全体の破裂、爆発が起こらず、優れた安全性を有す
る。また、圧力解放機構が電流路を兼ねる場合であって
も、圧力解放機構が金属材料部材から構成されているた
めに電池の内部抵抗が小さく、充放電特性に優れる。以
下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説
明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるもの
ではない。
【0027】 本発明のリチウム二次電池の構造は、捲
回型と積層型に大別され、捲回型は、図8の斜視図に示
したような正極板2と負極板3とを、多孔性ポリマーか
らなるセパレータ4を介して正極板2と負極板3とが直
接に接触しないように捲回した内部電極体1を電池ケー
スに収容した構造を有する。このような捲回型の場合に
は、各電極板2・3からのリード線5の数は最低1本あ
ればよく、各電極板2・3からの集電抵抗を小さくした
い場合にもリード線の数を増やすだけですむために、電
池の組み立てが容易である利点がある。
回型と積層型に大別され、捲回型は、図8の斜視図に示
したような正極板2と負極板3とを、多孔性ポリマーか
らなるセパレータ4を介して正極板2と負極板3とが直
接に接触しないように捲回した内部電極体1を電池ケー
スに収容した構造を有する。このような捲回型の場合に
は、各電極板2・3からのリード線5の数は最低1本あ
ればよく、各電極板2・3からの集電抵抗を小さくした
い場合にもリード線の数を増やすだけですむために、電
池の組み立てが容易である利点がある。
【0028】 内部電極体1を用いた本発明のリチウム
二次電池の一実施形態を示す断面図を図1に示す。図8
と同様に、正極板60と負極板61とはセパレータ62
を介して絶縁され、これらを捲回したものが内部電極体
90を構成する。このとき、正極板60と負極板61と
は、それぞれ集電のためのリード線との接続が容易とな
るように、上下位置をずらして捲回される。こうして作
製された内部電極体90は、アルミニウム製の筒状電池
ケース63に挿入されるが、このとき、電池ケース63
の内面は各電極板61・62との直接接触を避けるため
に、ポリプロピレンシート64によって被膜されてい
る。
二次電池の一実施形態を示す断面図を図1に示す。図8
と同様に、正極板60と負極板61とはセパレータ62
を介して絶縁され、これらを捲回したものが内部電極体
90を構成する。このとき、正極板60と負極板61と
は、それぞれ集電のためのリード線との接続が容易とな
るように、上下位置をずらして捲回される。こうして作
製された内部電極体90は、アルミニウム製の筒状電池
ケース63に挿入されるが、このとき、電池ケース63
の内面は各電極板61・62との直接接触を避けるため
に、ポリプロピレンシート64によって被膜されてい
る。
【0029】 ここで、正極板60としては、正極活物
質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)やニッケ
ル酸リチウム(LiNiO2)あるいはマンガン酸リチ
ウム(LiMn2O4)等に導電性を向上させるためのカ
ーボン粉末を混合したものを、アルミニウム箔に塗布し
たものが好適に用いられる。これらの正極活物質のう
ち、どの正極活物質を使用するかは、電池の用途、使用
条件、コスト等によって決定される。なお、カーボン粉
末としてはアセチレンブラックやグラファイト粉末等を
用いることができる。
質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)やニッケ
ル酸リチウム(LiNiO2)あるいはマンガン酸リチ
ウム(LiMn2O4)等に導電性を向上させるためのカ
ーボン粉末を混合したものを、アルミニウム箔に塗布し
たものが好適に用いられる。これらの正極活物質のう
ち、どの正極活物質を使用するかは、電池の用途、使用
条件、コスト等によって決定される。なお、カーボン粉
末としてはアセチレンブラックやグラファイト粉末等を
用いることができる。
【0030】 また、正極板60を構成するアルミニウ
ム箔および電池ケース63をはじめ、本発明に使用され
るアルミニウム部材は、電池の電気化学反応による腐食
による電池性能の低下を防止するために、高純度の素材
を使用することが好ましい。
ム箔および電池ケース63をはじめ、本発明に使用され
るアルミニウム部材は、電池の電気化学反応による腐食
による電池性能の低下を防止するために、高純度の素材
を使用することが好ましい。
【0031】 一方、負極板61としては、負極活物質
としてソフトカーボンやハードカーボンといったアモル
ファス系炭素質材料や天然黒鉛、高黒鉛化炭素材料等の
炭素質粉末を銅箔に塗布したものが好適に使用される。
ここで負極板61として使用される銅箔、および本発明
のリチウム二次電池に使用されるその他の銅製部材もま
た、正極に使用されるアルミニウム部材と同様に、電気
化学反応による腐食に耐えるために、高純度の材料を使
用することが好ましい。
としてソフトカーボンやハードカーボンといったアモル
ファス系炭素質材料や天然黒鉛、高黒鉛化炭素材料等の
炭素質粉末を銅箔に塗布したものが好適に使用される。
ここで負極板61として使用される銅箔、および本発明
のリチウム二次電池に使用されるその他の銅製部材もま
た、正極に使用されるアルミニウム部材と同様に、電気
化学反応による腐食に耐えるために、高純度の材料を使
用することが好ましい。
【0032】 なお、負極活物質として使用される前述
の炭素質材料が、リチウムイオンを吸着・脱離する性質
を有することは言うまでもないが、電池の最初の充電反
応時に炭素質材料に吸着された一部のリチウムイオン
は、炭素質材料に吸着したまま、それ以降の充放電反応
に寄与しなくなる、いわゆるデッドリチウムとなって電
池容量の低下を引き起こすことが知られている。したが
って、このデッドリチウム量の小さな材料を選択するこ
とが好ましい。
の炭素質材料が、リチウムイオンを吸着・脱離する性質
を有することは言うまでもないが、電池の最初の充電反
応時に炭素質材料に吸着された一部のリチウムイオン
は、炭素質材料に吸着したまま、それ以降の充放電反応
に寄与しなくなる、いわゆるデッドリチウムとなって電
池容量の低下を引き起こすことが知られている。したが
って、このデッドリチウム量の小さな材料を選択するこ
とが好ましい。
【0033】 セパレータ62の材料としては、マイク
ロポアを有するリチウムイオン透過性のポリエチレンフ
ィルムを、多孔性のリチウムイオン透過性のポリプロピ
レンフィルムで挟んだ三層構造としたものが好適に用い
られる。これは、内部電極体90の温度が上昇した場合
に、ポリエチレンフィルムが約130℃で軟化してマイ
クロポアが潰れてリチウムイオンの移動、すなわち電池
反応を抑制する安全機構を兼ねたものであるが、ポリエ
チレンフィルムをポリエチレンよりも軟化温度の高いポ
リプロピレンで挟持することによって、セパレータ62
と正負電極板60・61との接触・溶着を防止すること
ができる。
ロポアを有するリチウムイオン透過性のポリエチレンフ
ィルムを、多孔性のリチウムイオン透過性のポリプロピ
レンフィルムで挟んだ三層構造としたものが好適に用い
られる。これは、内部電極体90の温度が上昇した場合
に、ポリエチレンフィルムが約130℃で軟化してマイ
クロポアが潰れてリチウムイオンの移動、すなわち電池
反応を抑制する安全機構を兼ねたものであるが、ポリエ
チレンフィルムをポリエチレンよりも軟化温度の高いポ
リプロピレンで挟持することによって、セパレータ62
と正負電極板60・61との接触・溶着を防止すること
ができる。
【0034】 また、内部電極体90に含浸させ、電池
ケース63に充填される電解液としては、エチレンカー
ボネートやプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクト
ン、ジエチルカーボネート、テトラヒドロフラン、アセ
トニトリル等の有機溶媒の単独溶媒もしくは混合溶媒
に、電解質としてのLiPF6やLiClO4、LiBF4、リ
チウムハロゲン化物等を1種類もしくは2種類以上を溶
解した非水系有機電解液が好適に用いられる。さらに、
こうして作製された電解液をゲル化させて固体化した高
分子固体電解質等を用いることもできる。
ケース63に充填される電解液としては、エチレンカー
ボネートやプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクト
ン、ジエチルカーボネート、テトラヒドロフラン、アセ
トニトリル等の有機溶媒の単独溶媒もしくは混合溶媒
に、電解質としてのLiPF6やLiClO4、LiBF4、リ
チウムハロゲン化物等を1種類もしくは2種類以上を溶
解した非水系有機電解液が好適に用いられる。さらに、
こうして作製された電解液をゲル化させて固体化した高
分子固体電解質等を用いることもできる。
【0035】 次に、図1の電池上部にあたる負極側の
構造について説明する。負極板61とリード線65と
は、好ましくは複数箇所において、抵抗溶接または超音
波溶接等によって接続される。このように複数箇所から
集電を行うことにより、1箇所のみから集電を行った場
合と比較して、捲回した負極板61からの集電抵抗を低
減することが可能となり、電池出力の向上を図ることが
可能となる。
構造について説明する。負極板61とリード線65と
は、好ましくは複数箇所において、抵抗溶接または超音
波溶接等によって接続される。このように複数箇所から
集電を行うことにより、1箇所のみから集電を行った場
合と比較して、捲回した負極板61からの集電抵抗を低
減することが可能となり、電池出力の向上を図ることが
可能となる。
【0036】 また、このような工夫は、電池の大容量
化に伴って、電極板が大面積化されるほど、集電抵抗の
低減に重要な役割を果たすようになる。なお、リード線
65の材質としては、負極板61と同様に、導電性と電
解液に対する耐腐食性の良好な銅が好適に用いられる。
化に伴って、電極板が大面積化されるほど、集電抵抗の
低減に重要な役割を果たすようになる。なお、リード線
65の材質としては、負極板61と同様に、導電性と電
解液に対する耐腐食性の良好な銅が好適に用いられる。
【0037】 こうして設けられた各リード線65は、
銅リベット66に集められて電気的に接続され、集電が
行われる。この銅リベット66は、銅からなる負極内部
端子67に溶接等により接続され、負極内部端子67
は、電池ケース63に設けられた絞り加工部91によっ
て、内部電極体90の方向へずれ落ちないようになって
いる。なお、銅リベット66をネジにすることにより、
リード線65を固定してもよい。
銅リベット66に集められて電気的に接続され、集電が
行われる。この銅リベット66は、銅からなる負極内部
端子67に溶接等により接続され、負極内部端子67
は、電池ケース63に設けられた絞り加工部91によっ
て、内部電極体90の方向へずれ落ちないようになって
いる。なお、銅リベット66をネジにすることにより、
リード線65を固定してもよい。
【0038】 負極内部端子67上に第一のシールリン
グ69を載置し、第一のシールリング69の上に金属箔
70を重ね、さらに、第一のシールリング69と第二の
シールリング71によって金属箔70が挟持されるよう
に第二のシールリング71が金属箔70上に重ねられて
金属箔70の中央部に放圧孔72が形成される。そし
て、電池の内部圧力が金属箔70にかかるように、負極
内部端子67には、連通孔68が設けられる。
グ69を載置し、第一のシールリング69の上に金属箔
70を重ね、さらに、第一のシールリング69と第二の
シールリング71によって金属箔70が挟持されるよう
に第二のシールリング71が金属箔70上に重ねられて
金属箔70の中央部に放圧孔72が形成される。そし
て、電池の内部圧力が金属箔70にかかるように、負極
内部端子67には、連通孔68が設けられる。
【0039】 この放圧孔72は、電池の内部圧力が上
昇したときに破裂して内部圧力を大気圧に解放するもの
であるが、その作動圧力は、第一および第二のシールリ
ング69・71の孔径と金属箔70の厚みおよび強度に
より設定される。また、この金属箔70の材料としては
電解液との反応性を考慮して、負極材として好適に使用
される銅を使用することが好ましいが、ニッケル箔を使
用することもできる。
昇したときに破裂して内部圧力を大気圧に解放するもの
であるが、その作動圧力は、第一および第二のシールリ
ング69・71の孔径と金属箔70の厚みおよび強度に
より設定される。また、この金属箔70の材料としては
電解液との反応性を考慮して、負極材として好適に使用
される銅を使用することが好ましいが、ニッケル箔を使
用することもできる。
【0040】 第二のシールリング71上には絶縁体板
73が配置され、電池ケース63の上端部を折り曲げて
かしめ加工することによって負極内部端子67等が電池
内に固定される。絶縁体板73には、放圧孔72の金属
箔70が破裂した場合の電池の内部圧力を大気圧に解放
するために、連通孔74が設けられており、絶縁体板7
3の材料としては、ベークライト等の硬質絶縁性樹脂が
好適に用いられる。なお、第二のシールリング71を用
いずに、絶縁体板73に第二のシールリング71の機能
をもたせるようにして、金属箔70を第一のシールリン
グ69と絶縁体板73とで挟持してもよい。
73が配置され、電池ケース63の上端部を折り曲げて
かしめ加工することによって負極内部端子67等が電池
内に固定される。絶縁体板73には、放圧孔72の金属
箔70が破裂した場合の電池の内部圧力を大気圧に解放
するために、連通孔74が設けられており、絶縁体板7
3の材料としては、ベークライト等の硬質絶縁性樹脂が
好適に用いられる。なお、第二のシールリング71を用
いずに、絶縁体板73に第二のシールリング71の機能
をもたせるようにして、金属箔70を第一のシールリン
グ69と絶縁体板73とで挟持してもよい。
【0041】 負極内部端子67と電池ケース63とを
絶縁するために熱収縮チューブ75が負極内部端子67
と電池ケース63との間に挿入され、また、後述するよ
うに電池ケース63は正極側の電流路となるために、電
池ケース63上端部の折り曲げ位置に、正極出力端子7
6が電池ケース63と熱収縮チューブ75との間に挿入
されて固定される。また、負極内部端子67を外部に接
続するための導通部材77が絶縁体板73の外周の一部
に配され、しかも正極出力端子76と接触しないように
組み込まれて固定され、電池ケース63の負極側が封止
(密閉)される。
絶縁するために熱収縮チューブ75が負極内部端子67
と電池ケース63との間に挿入され、また、後述するよ
うに電池ケース63は正極側の電流路となるために、電
池ケース63上端部の折り曲げ位置に、正極出力端子7
6が電池ケース63と熱収縮チューブ75との間に挿入
されて固定される。また、負極内部端子67を外部に接
続するための導通部材77が絶縁体板73の外周の一部
に配され、しかも正極出力端子76と接触しないように
組み込まれて固定され、電池ケース63の負極側が封止
(密閉)される。
【0042】 ここで、熱収縮チューブ75としては、
エチレンプロピレンゴム等のエラストマー樹脂を用いる
ことにより、密着性が良好となり、封止がより完全とな
るといった効果が得られる。また、正極出力端子76に
ついては、アルミニウムや銅といった電極材料と同じも
のが最も取り扱いやすい材料であり、その形状は電池ケ
ース63の封止部に均一に接触するような平板リング状
であって、その一部から負荷と接続するためのターミナ
ルが突出した形状のものが好適に使用される。さらに、
負極内部端子67から引き出された導通部材77の片端
は、負極出力端子78と導通するようにして、絶縁体板
73にネジ79等で固定される。
エチレンプロピレンゴム等のエラストマー樹脂を用いる
ことにより、密着性が良好となり、封止がより完全とな
るといった効果が得られる。また、正極出力端子76に
ついては、アルミニウムや銅といった電極材料と同じも
のが最も取り扱いやすい材料であり、その形状は電池ケ
ース63の封止部に均一に接触するような平板リング状
であって、その一部から負荷と接続するためのターミナ
ルが突出した形状のものが好適に使用される。さらに、
負極内部端子67から引き出された導通部材77の片端
は、負極出力端子78と導通するようにして、絶縁体板
73にネジ79等で固定される。
【0043】 次に、図1下側の正極側の構造について
説明する。正極板60とリード線80とは、複数箇所に
おいて、抵抗溶接または超音波溶接等によって接続され
る。このように複数箇所から集電を行う理由は、負極板
61における集電と同じ理由による。また、リード線8
0の材質としては、正極板60と同じ材質であるアルミ
ニウムが好適に用いられる。
説明する。正極板60とリード線80とは、複数箇所に
おいて、抵抗溶接または超音波溶接等によって接続され
る。このように複数箇所から集電を行う理由は、負極板
61における集電と同じ理由による。また、リード線8
0の材質としては、正極板60と同じ材質であるアルミ
ニウムが好適に用いられる。
【0044】 正極板60に取り付けられたこれらリー
ド線80は、アルミニウムリベット81において結線さ
れて集電され、リベット81はアルミニウムからなる正
極内部端子板82と溶接によって一体化される。
ド線80は、アルミニウムリベット81において結線さ
れて集電され、リベット81はアルミニウムからなる正
極内部端子板82と溶接によって一体化される。
【0045】 正極内部端子板82は、直接には電池ケ
ース63の内面に接触しないように、絶縁性の熱収縮チ
ューブ83を介して電池ケース63に施されたかしめ加
工部84によって位置決めされ、電池底部となるアルミ
ニウム製の電池キャップ85と一部が溶接によって接点
Aを形成している。さらに、正極内部端子板82には、
連通孔86が設けられており、電池の内部圧力が電池キ
ャップ85に感知されるようになっている。
ース63の内面に接触しないように、絶縁性の熱収縮チ
ューブ83を介して電池ケース63に施されたかしめ加
工部84によって位置決めされ、電池底部となるアルミ
ニウム製の電池キャップ85と一部が溶接によって接点
Aを形成している。さらに、正極内部端子板82には、
連通孔86が設けられており、電池の内部圧力が電池キ
ャップ85に感知されるようになっている。
【0046】 さらに、この電池キャップ85は、電池
ケース63の側面に封止材としての溶解ポリプロピレン
87を介して、かつ電池ケース63の内面の一部と電気
的に接続されるようにして、かしめ加工によって電池ケ
ース63に機械的に圧着されて電池内部が完全に封止さ
れる。こうして正極板60から正極出力端子76までの
電流路が形成される。
ケース63の側面に封止材としての溶解ポリプロピレン
87を介して、かつ電池ケース63の内面の一部と電気
的に接続されるようにして、かしめ加工によって電池ケ
ース63に機械的に圧着されて電池内部が完全に封止さ
れる。こうして正極板60から正極出力端子76までの
電流路が形成される。
【0047】 なお、電池キャップ85には、放電加工
等の方法によってV字型溝88が形成されており、この
部分では電池キャップ85の肉厚が薄く、機械的強度が
弱められている。さらに、正極内部端子板82と電池キ
ャップ85との間に、正極内部端子板82を安定させる
ために、ポリプロピレンリング89が挿入されている
が、正極内部端子板82の形状によっては、省略するこ
とも可能である。
等の方法によってV字型溝88が形成されており、この
部分では電池キャップ85の肉厚が薄く、機械的強度が
弱められている。さらに、正極内部端子板82と電池キ
ャップ85との間に、正極内部端子板82を安定させる
ために、ポリプロピレンリング89が挿入されている
が、正極内部端子板82の形状によっては、省略するこ
とも可能である。
【0048】 上述の構造を有する電池の組み立て段階
で最後に行われる正負各極部における電池ケース63の
封止は、どちらを先に行っても差し支えない。また、電
池ケース63が電流路であることから、電池ケース63
の外表面を絶縁性プラスチックフィルムで包装する、あ
るいは電池自体を絶縁容器に収納する等の絶縁処理が施
すことが好ましい。
で最後に行われる正負各極部における電池ケース63の
封止は、どちらを先に行っても差し支えない。また、電
池ケース63が電流路であることから、電池ケース63
の外表面を絶縁性プラスチックフィルムで包装する、あ
るいは電池自体を絶縁容器に収納する等の絶縁処理が施
すことが好ましい。
【0049】 次に、上述したリチウム二次電池の圧力
解放機構の設置理由および作動態様について説明する。
電極間の短絡による過電流の発生等、何らかの原因によ
って電池温度が上昇した場合には、電解液の蒸発あるい
は分解によるガスが発生する。このとき、内部電極体9
0(捲回部)を構成する正極板60および負極板61は
ガスを透過せず、また、内部電極体90は電池ケース6
3壁に圧接されるようにして、電池ケース63に収容さ
れているために、発生したガスは内部電極体90の捲回
軸方向の端部から外部へ放出されようとする。したがっ
て、電池ケース63の端部において直接的にガス圧がか
かるようになる。
解放機構の設置理由および作動態様について説明する。
電極間の短絡による過電流の発生等、何らかの原因によ
って電池温度が上昇した場合には、電解液の蒸発あるい
は分解によるガスが発生する。このとき、内部電極体9
0(捲回部)を構成する正極板60および負極板61は
ガスを透過せず、また、内部電極体90は電池ケース6
3壁に圧接されるようにして、電池ケース63に収容さ
れているために、発生したガスは内部電極体90の捲回
軸方向の端部から外部へ放出されようとする。したがっ
て、電池ケース63の端部において直接的にガス圧がか
かるようになる。
【0050】 このような状態で、例えば、内部電極体
90の捲回面に平行な電池ケース63の円筒側面に圧力
解放機構を設けても、電池ケース63と内部電極体90
とが密着していてガスが透過し難くなっているため、圧
力解放機構には十分なガス圧がかからず、機能しない場
合が多い。したがって、圧力解放機構は、ガス圧が直接
的にかかる電池ケース63の端部に設けることが好まし
い。
90の捲回面に平行な電池ケース63の円筒側面に圧力
解放機構を設けても、電池ケース63と内部電極体90
とが密着していてガスが透過し難くなっているため、圧
力解放機構には十分なガス圧がかからず、機能しない場
合が多い。したがって、圧力解放機構は、ガス圧が直接
的にかかる電池ケース63の端部に設けることが好まし
い。
【0051】 さらに、電池を大容量化すべく、電池ケ
ース63の両端間の距離を長くするにつれて、内部電極
体90の中心部で発生したガスは内部電極体90から外
へ放出され難くなる。したがって、圧力解放機構が電池
ケースの一端にしか設置されていない場合には、その圧
力解放機構が作動していても、もう一方の圧力解放機構
が設置されていない電池ケース63端部では、内部電極
体90の構成材料による圧力解放機構の目詰まり等が起
こると、空間部の圧力が高められたまま減圧が遅れ、こ
の減圧速度が圧力の上昇速度よりも遅い場合に破裂が起
こる可能性が高くなる。
ース63の両端間の距離を長くするにつれて、内部電極
体90の中心部で発生したガスは内部電極体90から外
へ放出され難くなる。したがって、圧力解放機構が電池
ケースの一端にしか設置されていない場合には、その圧
力解放機構が作動していても、もう一方の圧力解放機構
が設置されていない電池ケース63端部では、内部電極
体90の構成材料による圧力解放機構の目詰まり等が起
こると、空間部の圧力が高められたまま減圧が遅れ、こ
の減圧速度が圧力の上昇速度よりも遅い場合に破裂が起
こる可能性が高くなる。
【0052】 したがって、本発明においては、このよ
うな事故を未然に防ぐために、圧力解放機構は、上述し
た図1の実施形態に示されるような内部電極体90が捲
回型のものであれば、捲回軸方向の電池ケース63の両
端部に設けられ、発生したガスをほぼ均等に電池ケース
63端部に放出させる電池構造が採られる。このような
圧力解放機構の設置理由に基づけば、本発明は電池ケー
スとして柱状のものを用いた場合に、特に効果が大き
い。
うな事故を未然に防ぐために、圧力解放機構は、上述し
た図1の実施形態に示されるような内部電極体90が捲
回型のものであれば、捲回軸方向の電池ケース63の両
端部に設けられ、発生したガスをほぼ均等に電池ケース
63端部に放出させる電池構造が採られる。このような
圧力解放機構の設置理由に基づけば、本発明は電池ケー
スとして柱状のものを用いた場合に、特に効果が大き
い。
【0053】 図1に示したリチウム二次電池におい
て、出力端子76・78間での短絡、あるいは釘差し試
験に類似した内部短絡により急激な過電流放電が起こっ
て電池温度が上昇し、これに伴って電池の内部圧力が上
昇した場合には、正極側では電池の内部圧力は電池キャ
ップ85に感知され、接点Aが、電池の内部圧力が接点
Aの溶接強度を超えた場合に剥離して、外部回路へ電流
が流れていた場合にはその電流が完全に遮断される。
て、出力端子76・78間での短絡、あるいは釘差し試
験に類似した内部短絡により急激な過電流放電が起こっ
て電池温度が上昇し、これに伴って電池の内部圧力が上
昇した場合には、正極側では電池の内部圧力は電池キャ
ップ85に感知され、接点Aが、電池の内部圧力が接点
Aの溶接強度を超えた場合に剥離して、外部回路へ電流
が流れていた場合にはその電流が完全に遮断される。
【0054】 続いて、出力端子76・78間の短絡に
おいて接点Aが剥離して電流路が遮断されて電池反応の
抑制が行われたにもかかわらず電池の内部圧力が上昇し
た場合、あるいは内部短絡による放電が継続している場
合には、正極側においては電池キャップ85に形成され
たV字型溝88の機械的強度よりも大きくなったとき
に、V字型溝88が破裂して電池の内部圧力が開放さ
れ、電池自体の破裂といった事故が未然に防止される。
おいて接点Aが剥離して電流路が遮断されて電池反応の
抑制が行われたにもかかわらず電池の内部圧力が上昇し
た場合、あるいは内部短絡による放電が継続している場
合には、正極側においては電池キャップ85に形成され
たV字型溝88の機械的強度よりも大きくなったとき
に、V字型溝88が破裂して電池の内部圧力が開放さ
れ、電池自体の破裂といった事故が未然に防止される。
【0055】 一方、負極側においては、電池の内部圧
力の上昇により負極内部端子67に設けられた連通孔6
8を通じて、電池の内部圧力が金属箔70へ感知され、
電池の内部圧力が所定値以上となったときに金属箔70
が破裂して、絶縁体板73に設けられた連通孔74を通
じて電池の内部圧力が大気圧に解放される。
力の上昇により負極内部端子67に設けられた連通孔6
8を通じて、電池の内部圧力が金属箔70へ感知され、
電池の内部圧力が所定値以上となったときに金属箔70
が破裂して、絶縁体板73に設けられた連通孔74を通
じて電池の内部圧力が大気圧に解放される。
【0056】 このとき、電池ケース63の両端部には
図1に示されるように異なる構造の圧力解放機構が設置
されていても、これらが同等の圧力で作動すればよく、
また、例えば、図1における正極側の圧力解放機構を負
極側にも配設して、両端部に同様の圧力解放機構を配設
してもかまわず、その作動圧力は後述する実施例によ
り、2〜10kg/cm2に設定することが好ましい。
図1に示されるように異なる構造の圧力解放機構が設置
されていても、これらが同等の圧力で作動すればよく、
また、例えば、図1における正極側の圧力解放機構を負
極側にも配設して、両端部に同様の圧力解放機構を配設
してもかまわず、その作動圧力は後述する実施例によ
り、2〜10kg/cm2に設定することが好ましい。
【0057】 これは、作動圧力が2kg/cm2より
も小さい場合には、通常の使用状態においても電池温度
が上昇して電池内圧が大きくなるため、不必要に圧力解
放機構が作動して電池が使用不能となることがあり、一
方、10kg/cm2よりも大きな圧力では、設置され
た圧力解放機構の作動よりも先に正負各電極部のかしめ
加工部等の圧接部の破損により電池の爆発が起こる可能
性が生ずるので好ましくないためである。なお、ここで
の作動圧力とは電池の内部と外部との圧力差をいう。
も小さい場合には、通常の使用状態においても電池温度
が上昇して電池内圧が大きくなるため、不必要に圧力解
放機構が作動して電池が使用不能となることがあり、一
方、10kg/cm2よりも大きな圧力では、設置され
た圧力解放機構の作動よりも先に正負各電極部のかしめ
加工部等の圧接部の破損により電池の爆発が起こる可能
性が生ずるので好ましくないためである。なお、ここで
の作動圧力とは電池の内部と外部との圧力差をいう。
【0058】 また、一方の圧力解放機構は作動する
が、他方は作動せずに電池が爆発するといった事故を防
ぎ、安全性を確保するため、対向する圧力解放機構の作
動圧力差を8kg/cm2以下とすることが好ましい。
が、他方は作動せずに電池が爆発するといった事故を防
ぎ、安全性を確保するため、対向する圧力解放機構の作
動圧力差を8kg/cm2以下とすることが好ましい。
【0059】 さらに、上述したリチウム二次電池のよ
うに両端に圧力解放機構を配設する場合には、その電池
容量をC(Ah)とし、圧力解放機構が作動する開口部
の総面積をS(cm2)としたときに、0.05≦S/
C≦2の関係が成り立つように設計することが好まし
い。S/Cが0.05よりも小さい場合、すなわち、電
池容量に対して圧力解放機構の作動時の開口部面積が小
さい場合には、開口部が内部圧力の放圧時に内部電極体
を構成する部材等により目詰まりを起こして圧力解放が
十分に行われず、電池の破裂や発火といった事故をまね
くおそれがあり、好ましくない。
うに両端に圧力解放機構を配設する場合には、その電池
容量をC(Ah)とし、圧力解放機構が作動する開口部
の総面積をS(cm2)としたときに、0.05≦S/
C≦2の関係が成り立つように設計することが好まし
い。S/Cが0.05よりも小さい場合、すなわち、電
池容量に対して圧力解放機構の作動時の開口部面積が小
さい場合には、開口部が内部圧力の放圧時に内部電極体
を構成する部材等により目詰まりを起こして圧力解放が
十分に行われず、電池の破裂や発火といった事故をまね
くおそれがあり、好ましくない。
【0060】 一方、S/Cが2よりも大きい場合、す
なわち、電池容量に対して圧力解放機構の作動時の開口
部面積が大きい場合には、目詰まりの心配はなくなる
が、内部電極体の一部や電池構成部品が開口部から飛び
出すおそれや、内部電極体の一部が短絡状態で飛び出し
た場合に電池周辺部の可燃物を発火や燃焼させるおそれ
があり、好ましくない。また、電池容量に対して、不要
に電池ケースを大型化せざるを得なくなるといった不利
な点がある。さらに、電池ケースの端部面積を大きくな
ければならないといった形状的な制限が加わり、電池の
載置スペースの省スペース化を図るに好ましくない場合
が生じ得る。
なわち、電池容量に対して圧力解放機構の作動時の開口
部面積が大きい場合には、目詰まりの心配はなくなる
が、内部電極体の一部や電池構成部品が開口部から飛び
出すおそれや、内部電極体の一部が短絡状態で飛び出し
た場合に電池周辺部の可燃物を発火や燃焼させるおそれ
があり、好ましくない。また、電池容量に対して、不要
に電池ケースを大型化せざるを得なくなるといった不利
な点がある。さらに、電池ケースの端部面積を大きくな
ければならないといった形状的な制限が加わり、電池の
載置スペースの省スペース化を図るに好ましくない場合
が生じ得る。
【0061】 なお、図1のリチウム二次電池において
は、電池ケース63の各端部に、各1箇所の圧力解放機
構が設けられているが、電池ケース63の各端部に配設
される圧力解放機構の数は、2箇所以上であっても構わ
ない。たとえば、図10(a)は、図1における金属箔
70の配設の状態を内部電極体90の捲回軸の伸張方向
から見た平面図であるが、このような構造に代えて、図
10(b)に示すように、2箇所の金属箔42またはそ
れ以上の数の金属箔42を配設した場合であっても、そ
の開口部面積が上述した0.05≦S/C≦2の関係を
満足する範囲内にあれば、金属箔70を用いた場合と同
等の安全性を確保することが可能である。
は、電池ケース63の各端部に、各1箇所の圧力解放機
構が設けられているが、電池ケース63の各端部に配設
される圧力解放機構の数は、2箇所以上であっても構わ
ない。たとえば、図10(a)は、図1における金属箔
70の配設の状態を内部電極体90の捲回軸の伸張方向
から見た平面図であるが、このような構造に代えて、図
10(b)に示すように、2箇所の金属箔42またはそ
れ以上の数の金属箔42を配設した場合であっても、そ
の開口部面積が上述した0.05≦S/C≦2の関係を
満足する範囲内にあれば、金属箔70を用いた場合と同
等の安全性を確保することが可能である。
【0062】 このように複数の圧力解放機構を設ける
ことは、V字型溝88を用いる場合であっても同様であ
る。この場合、図11(a)の平面図に示すように、V
字型溝88を1つの円形状にて形成した場合に代えて、
図11(b)に示すように、複数のV字型溝43による
圧力解放機構を設けて、必要な放圧面積を確保すること
ができるようにしてもよい。
ことは、V字型溝88を用いる場合であっても同様であ
る。この場合、図11(a)の平面図に示すように、V
字型溝88を1つの円形状にて形成した場合に代えて、
図11(b)に示すように、複数のV字型溝43による
圧力解放機構を設けて、必要な放圧面積を確保すること
ができるようにしてもよい。
【0063】 ところで、このV字型溝88を用いた圧
力解放機構は、電池の端面に形成されているために、外
部応力によって破損する危険性がある。図11(a)の
場合に限らず、図11(b)の場合であっても、電池を
取り扱う際等に、V字型溝88を設けた電池端面を何ら
かの障害物にぶつけることで圧力解放機構が破損する可
能性があるが、さらに、例えば、図12(a)に示した
ように、電池端部において、V字型溝88による圧力解
放機構の内部に出力端子44を配設した場合には、電池
どうしを接続する際に出力端子44に加わる外力によっ
てV字型溝88が割損して圧力解放機構が破損する危険
性が大きくなる。
力解放機構は、電池の端面に形成されているために、外
部応力によって破損する危険性がある。図11(a)の
場合に限らず、図11(b)の場合であっても、電池を
取り扱う際等に、V字型溝88を設けた電池端面を何ら
かの障害物にぶつけることで圧力解放機構が破損する可
能性があるが、さらに、例えば、図12(a)に示した
ように、電池端部において、V字型溝88による圧力解
放機構の内部に出力端子44を配設した場合には、電池
どうしを接続する際に出力端子44に加わる外力によっ
てV字型溝88が割損して圧力解放機構が破損する危険
性が大きくなる。
【0064】 そこで、図12(b)に示すように、出
力端子44の配設位置とV字型溝88の形成位置を異な
らしめることにより、出力端子44に加わる外力による
V字型溝43の破損の危険性を低減することが可能とな
る。なお、図12(a)に示す構造に代えて、図12
(c)、(d)に示すように、V字型溝88・43内に
出力端子が配設されないように出力端子44の位置を周
辺部へずらすこともまた、V字型溝88・43を用いた
圧力解放機構の破損回避に効果がある。
力端子44の配設位置とV字型溝88の形成位置を異な
らしめることにより、出力端子44に加わる外力による
V字型溝43の破損の危険性を低減することが可能とな
る。なお、図12(a)に示す構造に代えて、図12
(c)、(d)に示すように、V字型溝88・43内に
出力端子が配設されないように出力端子44の位置を周
辺部へずらすこともまた、V字型溝88・43を用いた
圧力解放機構の破損回避に効果がある。
【0065】 さて、上述したように配設する圧力解放
機構のそれぞれの開口部面積の設定比について特に制限
はないが、上述のように、対向する圧力解放機構の作動
圧力差を好ましくは8kg/cm2以下とし、また、そ
の作動圧力を好ましくは10kg/cm2以下として、
対向する圧力解放機構を確実に作動させ、安全性を確保
するためには、圧力解放機構の開口部面積を0.1cm
2以上とすることが好ましい。
機構のそれぞれの開口部面積の設定比について特に制限
はないが、上述のように、対向する圧力解放機構の作動
圧力差を好ましくは8kg/cm2以下とし、また、そ
の作動圧力を好ましくは10kg/cm2以下として、
対向する圧力解放機構を確実に作動させ、安全性を確保
するためには、圧力解放機構の開口部面積を0.1cm
2以上とすることが好ましい。
【0066】 以上、捲回型の内部電極体を用いたリチ
ウム二次電池について説明してきた、このような圧力解
放機構の設置は、積層型の内部電極体を有するリチウム
二次電池にも適用できることはいうまでもない。ここ
で、積層型の内部電極体7は、図9の斜視図に示すよう
に、正極板8と負極板9とをセパレータ10を介しなが
ら交互に複数積層したもので、一枚当たりの正極板8等
の面積は大きくはないが、複数に積層することによって
全体の電極面積を大きくすることができる。また、作製
される内部電極体7の形状は、各電極板8・9の形状と
積層数により、直方体型や円板型あるいは筒型と任意に
設計することができる利点がある。但し、各電極板8・
9ごとにリード線6が必要となることから、電池内部が
複雑化し、電池の組み立て作業性の観点からは捲回型に
劣る。なお、このような積層型の内部電極体7を用いる
場合には、セパレータ10の代わりに、セパレータ10
と電解液の両方の機能を有する有機もしくは無機材料系
の固体電解質を用いることも可能である。
ウム二次電池について説明してきた、このような圧力解
放機構の設置は、積層型の内部電極体を有するリチウム
二次電池にも適用できることはいうまでもない。ここ
で、積層型の内部電極体7は、図9の斜視図に示すよう
に、正極板8と負極板9とをセパレータ10を介しなが
ら交互に複数積層したもので、一枚当たりの正極板8等
の面積は大きくはないが、複数に積層することによって
全体の電極面積を大きくすることができる。また、作製
される内部電極体7の形状は、各電極板8・9の形状と
積層数により、直方体型や円板型あるいは筒型と任意に
設計することができる利点がある。但し、各電極板8・
9ごとにリード線6が必要となることから、電池内部が
複雑化し、電池の組み立て作業性の観点からは捲回型に
劣る。なお、このような積層型の内部電極体7を用いる
場合には、セパレータ10の代わりに、セパレータ10
と電解液の両方の機能を有する有機もしくは無機材料系
の固体電解質を用いることも可能である。
【0067】 このような積層型の内部電極体を用いた
リチウム二次電池の場合には、電極板の側面、すなわ
ち、内部電極体の積層面の外周方向側面に当たる電池ケ
ースの側面に圧力解放機構が設けられる。これは、捲回
型の内部電極体を用いたリチウム二次電池において、圧
力解放機構が捲回軸方向の端部、すなわち、電極板の側
面にあたる電池ケースの端部に設けられたのと同じ理由
による。
リチウム二次電池の場合には、電極板の側面、すなわ
ち、内部電極体の積層面の外周方向側面に当たる電池ケ
ースの側面に圧力解放機構が設けられる。これは、捲回
型の内部電極体を用いたリチウム二次電池において、圧
力解放機構が捲回軸方向の端部、すなわち、電極板の側
面にあたる電池ケースの端部に設けられたのと同じ理由
による。
【0068】 このとき、一般的に、電池は同容量であ
るなら体積を小さくすることが好ましく、しかも、電池
の直並列接続が容易な構造とすることが好ましいことか
ら、電極板の平板面の中心について対向する側面部分に
それぞれ圧力解放機構および出力端子を設けることが好
ましい。例えば、内部電極体が直方体であるならば、直
方体電池ケースの対向する一対の2側面の各側面に出力
端子および圧力解放機構を併設し、他の一対の側面は電
池ケースと接する程度に余分な空間を設けないような実
施形態が挙げられる。
るなら体積を小さくすることが好ましく、しかも、電池
の直並列接続が容易な構造とすることが好ましいことか
ら、電極板の平板面の中心について対向する側面部分に
それぞれ圧力解放機構および出力端子を設けることが好
ましい。例えば、内部電極体が直方体であるならば、直
方体電池ケースの対向する一対の2側面の各側面に出力
端子および圧力解放機構を併設し、他の一対の側面は電
池ケースと接する程度に余分な空間を設けないような実
施形態が挙げられる。
【0069】 なお、配設する圧力解放機構について
は、積層型の内部電極体を用いたリチウム二次電池であ
っても、上述した捲回型の内部電極体を用いたリチウム
二次電池と同様に、その電池容量をC(Ah)とし、圧
力解放機構が作動する開口部の総面積をS(cm2)と
したときに、0.05≦S/C≦2の関係が成り立つよ
うに設計することが好ましい。内部電極体の構造が積層
型であっても、捲回型の内部電極体の場合と実質的に電
池としての作動について異なるところはないからであ
る。
は、積層型の内部電極体を用いたリチウム二次電池であ
っても、上述した捲回型の内部電極体を用いたリチウム
二次電池と同様に、その電池容量をC(Ah)とし、圧
力解放機構が作動する開口部の総面積をS(cm2)と
したときに、0.05≦S/C≦2の関係が成り立つよ
うに設計することが好ましい。内部電極体の構造が積層
型であっても、捲回型の内部電極体の場合と実質的に電
池としての作動について異なるところはないからであ
る。
【0070】 以上の説明は、圧力解放機構を2部位、
すなわち、捲回型の内部電極体を用いた場合には電池の
両端部に、積層型の内部電極体を用いた場合には対向す
る積層側面たる2側面に、それぞれ設けた場合である
が、配設する圧力解放機構の数は、上記配設位置とその
形状についての条件を満足する限りにおいて、さらに多
くの圧力解放機構を設けてよいことはいうまでもない。
但し、多くの圧力解放機構を配設することは、それだけ
電池構造が複雑化して部品コストや製造コストを高める
結果となるので、電池の安全性を確保することができる
必要最小限の形状と配設数に止めることが好ましい。
すなわち、捲回型の内部電極体を用いた場合には電池の
両端部に、積層型の内部電極体を用いた場合には対向す
る積層側面たる2側面に、それぞれ設けた場合である
が、配設する圧力解放機構の数は、上記配設位置とその
形状についての条件を満足する限りにおいて、さらに多
くの圧力解放機構を設けてよいことはいうまでもない。
但し、多くの圧力解放機構を配設することは、それだけ
電池構造が複雑化して部品コストや製造コストを高める
結果となるので、電池の安全性を確保することができる
必要最小限の形状と配設数に止めることが好ましい。
【0071】 その一方で、圧力解放機構が1部位のみ
に配設されたリチウム二次電池であっても、前述した小
型リチウム二次電池の釘差し試験結果にみられるよう
に、その配設条件を電池容量との関係で適正に定めるこ
とによって安全性を確保することが可能である。この場
合、電池容量をC(Ah)とし、圧力解放機構が作動す
る開口部の総面積をS(cm2)としたときに、0.5
≦S/C≦2の関係が成り立つように設計する。
に配設されたリチウム二次電池であっても、前述した小
型リチウム二次電池の釘差し試験結果にみられるよう
に、その配設条件を電池容量との関係で適正に定めるこ
とによって安全性を確保することが可能である。この場
合、電池容量をC(Ah)とし、圧力解放機構が作動す
る開口部の総面積をS(cm2)としたときに、0.5
≦S/C≦2の関係が成り立つように設計する。
【0072】 この関係式を満足するリチウム二次電池
に用いられる内部電極体は、捲回型、積層型のいずれで
あってもよいが、圧力解放機構は、捲回型の内部電極体
を用いた場合には、内部電極体の捲回軸方向に当たる電
池ケースの一方の端部に少なくとも1箇所以上配設さ
れ、積層型の内部電極体を用いた場合には、電極板の平
板面に垂直な電池ケースの1側面もしくは互いに対向し
ない2側面以上の各側面に、合計で少なくとも1箇所以
上配設される。
に用いられる内部電極体は、捲回型、積層型のいずれで
あってもよいが、圧力解放機構は、捲回型の内部電極体
を用いた場合には、内部電極体の捲回軸方向に当たる電
池ケースの一方の端部に少なくとも1箇所以上配設さ
れ、積層型の内部電極体を用いた場合には、電極板の平
板面に垂直な電池ケースの1側面もしくは互いに対向し
ない2側面以上の各側面に、合計で少なくとも1箇所以
上配設される。
【0073】 この場合に、圧力解放機構が2部位に設
けられた場合よりもS/Cの下限値が0.5と大きくな
っており、このように電池容量に対して圧力解放機構の
開口部面積を大きくとることによって、内部圧力の解放
が行われ易くなり、その結果、圧力解放機構の配設され
ない端部への圧力の負荷を小さくすることができ、電池
の爆発や発火を防ぐことが可能となる。この条件は、ま
た、圧力解放機構の開口部面積が電池形状を制限する条
件でもある。すなわち、電池容量に応じて、S/Cの値
により一定の開口部面積を有する圧力解放機構を配設す
るために必要とされる電池ケース端面や側面の最小面積
が定まり、これによって、捲回型の内部電極体であれば
電極板の捲回軸方向の長さが定まり、積層型の内部電極
体であれば、電極板の平板面の面積が定まる。
けられた場合よりもS/Cの下限値が0.5と大きくな
っており、このように電池容量に対して圧力解放機構の
開口部面積を大きくとることによって、内部圧力の解放
が行われ易くなり、その結果、圧力解放機構の配設され
ない端部への圧力の負荷を小さくすることができ、電池
の爆発や発火を防ぐことが可能となる。この条件は、ま
た、圧力解放機構の開口部面積が電池形状を制限する条
件でもある。すなわち、電池容量に応じて、S/Cの値
により一定の開口部面積を有する圧力解放機構を配設す
るために必要とされる電池ケース端面や側面の最小面積
が定まり、これによって、捲回型の内部電極体であれば
電極板の捲回軸方向の長さが定まり、積層型の内部電極
体であれば、電極板の平板面の面積が定まる。
【0074】 例えば、圧力解放機構を2部位に設けた
容量Cの捲回型の内部電極体を有する電池を作製する場
合、必要最小限の開口部面積Sは0.05Cであり、し
かもこれを両端に分配することができることから、電池
ケースに必要な一端の面積は0.025Cとなる。一
方、圧力解放機構を1部位に配設して作製する場合は、
必要最小限の開口部面積Sは0.5Cとなり、この場合
には一端の面積がこの0.5Cの面積を必要とする。も
ちろん、電池ケースの一端の面積が圧力解放機構の開口
部面積と完全に一致するわけではないが、圧力解放機構
を1部位にしか配設しない場合には、圧力解放機構を2
部位に設けた場合のおおよそ20倍の端部面積を必要と
することとなる。ここで、電池容量は同じであるから、
圧力解放機構を2部位に配設した場合には、捲回軸方向
に長い縦長の円柱型の電池を作製することができ、逆
に、一端の面積を大きくして捲回軸方向の長さを短くす
ることもできるため、形状の設計の自由度が大きいのに
対し、圧力解放機構を1部位にしか配設しない場合に
は、捲回軸方向の長さを短くして捲回数を多くせざるを
得なくなり、電池の形状は、厚みが薄く、直径の長い電
池とならざるをえなくなる。
容量Cの捲回型の内部電極体を有する電池を作製する場
合、必要最小限の開口部面積Sは0.05Cであり、し
かもこれを両端に分配することができることから、電池
ケースに必要な一端の面積は0.025Cとなる。一
方、圧力解放機構を1部位に配設して作製する場合は、
必要最小限の開口部面積Sは0.5Cとなり、この場合
には一端の面積がこの0.5Cの面積を必要とする。も
ちろん、電池ケースの一端の面積が圧力解放機構の開口
部面積と完全に一致するわけではないが、圧力解放機構
を1部位にしか配設しない場合には、圧力解放機構を2
部位に設けた場合のおおよそ20倍の端部面積を必要と
することとなる。ここで、電池容量は同じであるから、
圧力解放機構を2部位に配設した場合には、捲回軸方向
に長い縦長の円柱型の電池を作製することができ、逆
に、一端の面積を大きくして捲回軸方向の長さを短くす
ることもできるため、形状の設計の自由度が大きいのに
対し、圧力解放機構を1部位にしか配設しない場合に
は、捲回軸方向の長さを短くして捲回数を多くせざるを
得なくなり、電池の形状は、厚みが薄く、直径の長い電
池とならざるをえなくなる。
【0075】 上述したリチウム二次電池については、
図1に示した圧力解放機構の他にも種々の圧力解放機構
を適用することができる。図2は、本発明のリチウム二
次電池に設置される圧力解放機構の別の実施形態を示す
断面図である。電極板(図示せず)とリード線21との
接続およびリード線21のリベット22への接続は、図
1に示したリチウム二次電池の場合と同様である。
図1に示した圧力解放機構の他にも種々の圧力解放機構
を適用することができる。図2は、本発明のリチウム二
次電池に設置される圧力解放機構の別の実施形態を示す
断面図である。電極板(図示せず)とリード線21との
接続およびリード線21のリベット22への接続は、図
1に示したリチウム二次電池の場合と同様である。
【0076】 内部端子23は、側面壁を有し、底面に
連通孔24が設けられた有底円筒型に形成されており、
内部端子23の内底部に第一のシールリング25を嵌挿
し、第一のシールリング25の上に金属箔26を重ね、
さらに、第一のシールリング25と第二のシールリング
27によって金属箔26が挟持されて固定されるよう
に、第二のシールリング27が金属箔26上に重ねられ
る。こうして、金属箔26の中央部に放圧孔28が形成
され、電池内部の圧力解放機構として機能する。なお、
金属箔26の材質は、正極あるいは負極に適用するかに
より、アルミニウム、銅、ニッケルの中から好適に選択
される。
連通孔24が設けられた有底円筒型に形成されており、
内部端子23の内底部に第一のシールリング25を嵌挿
し、第一のシールリング25の上に金属箔26を重ね、
さらに、第一のシールリング25と第二のシールリング
27によって金属箔26が挟持されて固定されるよう
に、第二のシールリング27が金属箔26上に重ねられ
る。こうして、金属箔26の中央部に放圧孔28が形成
され、電池内部の圧力解放機構として機能する。なお、
金属箔26の材質は、正極あるいは負極に適用するかに
より、アルミニウム、銅、ニッケルの中から好適に選択
される。
【0077】 さらに、第二のシールリング27上に、
凸部を有したリング形状を有する出力端子29を重ね、
出力端子29を内部端子23の外周壁上部と金属ワイヤ
ー等で上下位置を調整できるように導通接続する。さら
に、電池ケース30の上端部を折り曲げてかしめ加工す
ることによって内部端子23およびその内部に嵌挿され
た部材、出力端子29が電池内に固定される。
凸部を有したリング形状を有する出力端子29を重ね、
出力端子29を内部端子23の外周壁上部と金属ワイヤ
ー等で上下位置を調整できるように導通接続する。さら
に、電池ケース30の上端部を折り曲げてかしめ加工す
ることによって内部端子23およびその内部に嵌挿され
た部材、出力端子29が電池内に固定される。
【0078】 このとき、内部端子23が電池ケース3
0と接触しないように、絶縁体である熱収縮チューブ3
1が内部端子23と電池ケース30との間に挿入され
る。また、電池ケース30の一端に正負両極の出力端子
を設置する場合には、電池ケース30を一方の電極の電
流路として、図1の負極側の構造と同様に、電池ケース
30上端部の折り曲げ位置に、他方の出力端子が電池ケ
ース30と熱収縮チューブ31との間に挿入して固定す
ればよい。
0と接触しないように、絶縁体である熱収縮チューブ3
1が内部端子23と電池ケース30との間に挿入され
る。また、電池ケース30の一端に正負両極の出力端子
を設置する場合には、電池ケース30を一方の電極の電
流路として、図1の負極側の構造と同様に、電池ケース
30上端部の折り曲げ位置に、他方の出力端子が電池ケ
ース30と熱収縮チューブ31との間に挿入して固定す
ればよい。
【0079】 図3は、本発明のリチウム二次電池に設
置される圧力解放機構の別の実施形態を示したものであ
る。他端が内部電極体(図示せず)に接続されたリード
線32はリベット33に接合され、リベット33は、端
子板34に溶接等により接続される。この端子板34に
は、図1の正極端に使用される電池キャップ85と同様
に、破裂溝としてのV字型溝35が形成されており、電
池の内部圧力の圧力解放機構として機能する。
置される圧力解放機構の別の実施形態を示したものであ
る。他端が内部電極体(図示せず)に接続されたリード
線32はリベット33に接合され、リベット33は、端
子板34に溶接等により接続される。この端子板34に
は、図1の正極端に使用される電池キャップ85と同様
に、破裂溝としてのV字型溝35が形成されており、電
池の内部圧力の圧力解放機構として機能する。
【0080】 端子板34上には、ポリプロピレン等か
らなる絶縁リング36を介して出力端子37が配置さ
れ、これらが絶縁性の熱収縮チューブ38を介すること
で、電池ケース39に接触しないようにして、電池ケー
ス39をかしめ加工する。さらに、端子板34の外側に
端子部40を設けて温度ヒューズおよび/または電流ヒ
ューズ41を出力端子37と接合して、内部電極体から
出力端子37への電流路を形成する。
らなる絶縁リング36を介して出力端子37が配置さ
れ、これらが絶縁性の熱収縮チューブ38を介すること
で、電池ケース39に接触しないようにして、電池ケー
ス39をかしめ加工する。さらに、端子板34の外側に
端子部40を設けて温度ヒューズおよび/または電流ヒ
ューズ41を出力端子37と接合して、内部電極体から
出力端子37への電流路を形成する。
【0081】 このような圧力解放機構では、電池の温
度上昇あるいは過電流が流れた場合に、まず、温度ヒュ
ーズおよび/または電流ヒューズ41が切れて電流を遮
断し、さらに電池の内部圧力が上昇した場合には、V字
型溝が35破裂して電池の内部圧力を大気圧に解放す
る。
度上昇あるいは過電流が流れた場合に、まず、温度ヒュ
ーズおよび/または電流ヒューズ41が切れて電流を遮
断し、さらに電池の内部圧力が上昇した場合には、V字
型溝が35破裂して電池の内部圧力を大気圧に解放す
る。
【0082】 以上、本発明のリチウム二次電池の構成
条件および圧力解放機構について説明してきたが、1つ
の電池の両極部に同一の圧力解放機構を採用してもかま
わず、また、異なる構造の圧力解放機構を任意に選択し
てもよいことはいうまでもない。また、電池の各端部に
それぞれ1つずつの正負各電極の出力端子を設けても構
わず、一方、電池の一端に正負両電極を集中して配設し
ても構わない。
条件および圧力解放機構について説明してきたが、1つ
の電池の両極部に同一の圧力解放機構を採用してもかま
わず、また、異なる構造の圧力解放機構を任意に選択し
てもよいことはいうまでもない。また、電池の各端部に
それぞれ1つずつの正負各電極の出力端子を設けても構
わず、一方、電池の一端に正負両電極を集中して配設し
ても構わない。
【0083】 こうして作製される本発明のリチウム二
次電池の構成条件は、好ましくは、電池容量として5A
h以上の大容量電池に適用され、このような大容量電池
は、EVおよびHEV用電池として好適に用いられる。
但し、小型電池の構造としても用いることができること
はいうまでもない。
次電池の構成条件は、好ましくは、電池容量として5A
h以上の大容量電池に適用され、このような大容量電池
は、EVおよびHEV用電池として好適に用いられる。
但し、小型電池の構造としても用いることができること
はいうまでもない。
【0084】
【実施例】 以下、本発明のリチウム二次電池に適用さ
れる圧力解放機構についての実施例1および実施例2、
ならびに電池容量と圧力解放機構の開口部面積との関係
についての実施例3について説明する。まず、図4は、
下記実施例1および2の本発明のリチウム二次電池に適
用される圧力解放機構の作動試験(耐圧試験)を行う装
置50の説明図であり、試験試料98として、図2に示
した圧力解放機構の構造を有するものが示されている。
但し、試験試料98としては、内部電極体および電極端
子類を取り除いたものを使用した。
れる圧力解放機構についての実施例1および実施例2、
ならびに電池容量と圧力解放機構の開口部面積との関係
についての実施例3について説明する。まず、図4は、
下記実施例1および2の本発明のリチウム二次電池に適
用される圧力解放機構の作動試験(耐圧試験)を行う装
置50の説明図であり、試験試料98として、図2に示
した圧力解放機構の構造を有するものが示されている。
但し、試験試料98としては、内部電極体および電極端
子類を取り除いたものを使用した。
【0085】 電池ケース30に試験試料98固定用の
絞り加工部51を形成し、固定治具52を用いて、シリ
コンゴムプレート等のスペーサ57を介して電池ケース
30を試料台55に圧し当てながら気密に固定する。試
料台55の中央部には圧力導入管59が設けられてお
り、接続管56を介して水圧ポンプ53と接続されてい
る。こうして、水圧ポンプ53を作動させ、電池ケース
30内を加圧すると、ある圧力のところで金属箔26が
破裂して内圧が大気圧に解放される。この圧力解放前の
最大水圧を水圧計54により確認することにより、圧力
解放機構の作動圧力を知ることができる。
絞り加工部51を形成し、固定治具52を用いて、シリ
コンゴムプレート等のスペーサ57を介して電池ケース
30を試料台55に圧し当てながら気密に固定する。試
料台55の中央部には圧力導入管59が設けられてお
り、接続管56を介して水圧ポンプ53と接続されてい
る。こうして、水圧ポンプ53を作動させ、電池ケース
30内を加圧すると、ある圧力のところで金属箔26が
破裂して内圧が大気圧に解放される。この圧力解放前の
最大水圧を水圧計54により確認することにより、圧力
解放機構の作動圧力を知ることができる。
【0086】 また、試験試料98内に水圧のかかった
状態で、試験試料98から水洩れがあった場合には、こ
の水洩れを実際の電池における電解液の液洩れの発生と
みなすことができ、本発明のリチウム二次電池の構造に
おける各部の構造強度と圧力解放機構の作動との関係を
知ることができる。
状態で、試験試料98から水洩れがあった場合には、こ
の水洩れを実際の電池における電解液の液洩れの発生と
みなすことができ、本発明のリチウム二次電池の構造に
おける各部の構造強度と圧力解放機構の作動との関係を
知ることができる。
【0087】 (実施例1)図4に示すように、試験試
料98は、電池ケース30として外径50mmφ、厚さ
1mmのアルミニウム管を、第一および第二のシールリ
ング25・27として厚さ2mmのニトリルゴム製リン
グを、図2における出力端子29の代わりに厚さ1mm
のアルミニウム製の押さえリング58を、また、熱収縮
チューブ31として厚さ2mmのものを用い、内部電極
体と電極端子類を取り除いて構成されている。また、放
圧孔24の直径は5mmφとし、その他に図4には、試
験試料98におけるかしめ代等の寸法(単位:mm)を
示した。なお、図4においては試験試料98の構造を明
確化するため、試験試料98の各部の縮尺率を一定とは
していない。
料98は、電池ケース30として外径50mmφ、厚さ
1mmのアルミニウム管を、第一および第二のシールリ
ング25・27として厚さ2mmのニトリルゴム製リン
グを、図2における出力端子29の代わりに厚さ1mm
のアルミニウム製の押さえリング58を、また、熱収縮
チューブ31として厚さ2mmのものを用い、内部電極
体と電極端子類を取り除いて構成されている。また、放
圧孔24の直径は5mmφとし、その他に図4には、試
験試料98におけるかしめ代等の寸法(単位:mm)を
示した。なお、図4においては試験試料98の構造を明
確化するため、試験試料98の各部の縮尺率を一定とは
していない。
【0088】 そして、金属箔26として銅箔およびア
ルミニウム箔(アルミ箔)を用い、シールリング径Cお
よび金属箔26の厚みを変えて、試験試料98内部の圧
力を上昇させて圧力解放機構の作動圧力、すなわち、金
属箔26の破裂圧力を測定した。試験結果を表1および
図5に示す。
ルミニウム箔(アルミ箔)を用い、シールリング径Cお
よび金属箔26の厚みを変えて、試験試料98内部の圧
力を上昇させて圧力解放機構の作動圧力、すなわち、金
属箔26の破裂圧力を測定した。試験結果を表1および
図5に示す。
【0089】
【表1】
【0090】 表1より、圧力解放機構の作動圧力が1
0kg/cm2以上となると、銅箔を用いた場合には、
銅箔の厚みが10μmでシールリング径Cが2.5mm
φ以下、もしくは銅箔の厚みが30μmでシールリング
径Cが15mmφ以下、あるいは銅箔の厚みが50μm
でシールリングC径が25mmφ以下のときに、また、
アルミ箔を用いた場合には、アルミ箔の厚みが20μm
でシールリング径Cが5mmφ以下、もしくはアルミ箔
の厚みが50μmでシールリング径Cが10mmφ以下
のときに、電池端部の電池ケース30をおり曲げてかし
め加工したシール部が変形して水洩れが発生した。その
他の条件のときは、圧力解放機構が正常に作動して試料
98の内圧が解放され、シール部からの液漏れは観察さ
れなかった。
0kg/cm2以上となると、銅箔を用いた場合には、
銅箔の厚みが10μmでシールリング径Cが2.5mm
φ以下、もしくは銅箔の厚みが30μmでシールリング
径Cが15mmφ以下、あるいは銅箔の厚みが50μm
でシールリングC径が25mmφ以下のときに、また、
アルミ箔を用いた場合には、アルミ箔の厚みが20μm
でシールリング径Cが5mmφ以下、もしくはアルミ箔
の厚みが50μmでシールリング径Cが10mmφ以下
のときに、電池端部の電池ケース30をおり曲げてかし
め加工したシール部が変形して水洩れが発生した。その
他の条件のときは、圧力解放機構が正常に作動して試料
98の内圧が解放され、シール部からの液漏れは観察さ
れなかった。
【0091】 この結果より、金属箔26の破裂圧力は
シール部の変形と水洩れが発生しない10kg/cm2
以下とすることが好ましく、また、試験試料98の内圧
を素早く解放させるためには、シールリング径Cが10
mm以上であることが好ましいと判断された。なお、本
試験は、試験試料の外部雰囲気が大気圧の状態で行われ
ているため、この破裂圧力、すなわち圧力解放機構の作
動圧力は、電池内部と外部との差圧を意味する。
シール部の変形と水洩れが発生しない10kg/cm2
以下とすることが好ましく、また、試験試料98の内圧
を素早く解放させるためには、シールリング径Cが10
mm以上であることが好ましいと判断された。なお、本
試験は、試験試料の外部雰囲気が大気圧の状態で行われ
ているため、この破裂圧力、すなわち圧力解放機構の作
動圧力は、電池内部と外部との差圧を意味する。
【0092】 このような金属箔26の破裂圧力の設定
は、図5に示した金属箔26の厚みと金属箔破裂時のシ
ールリング径Cおよび作動圧力(金属箔の破裂圧力)と
の関係より適宜選択することが可能であり、今回の試験
に使用した金属箔26の厚み以外のものについても、図
5に示される種々の曲線からおおよその破裂圧力を予想
することが可能である。なお、実際のリチウム二次電池
においては、通常の使用状態や電池の作製時においてに
おいて電池内部の圧力が1.5kg/cm2程度までは
上昇することから、金属箔26の破裂圧力が2kg/c
m2以下とならないように設定することが好ましい。
は、図5に示した金属箔26の厚みと金属箔破裂時のシ
ールリング径Cおよび作動圧力(金属箔の破裂圧力)と
の関係より適宜選択することが可能であり、今回の試験
に使用した金属箔26の厚み以外のものについても、図
5に示される種々の曲線からおおよその破裂圧力を予想
することが可能である。なお、実際のリチウム二次電池
においては、通常の使用状態や電池の作製時においてに
おいて電池内部の圧力が1.5kg/cm2程度までは
上昇することから、金属箔26の破裂圧力が2kg/c
m2以下とならないように設定することが好ましい。
【0093】 (実施例2)図6は、図3に示した圧力
解放機構において、内部電極体および電極端子類を取り
除いた試験試料99の構成を示すものである。電池ケー
ス39は、図4に示した試験試料98に使用した電池ケ
ース30と同じものである。また、直径Dにて円環状に
V字型溝35を形成した厚さ0.5mmの端子板34上
に、厚さ2mmのニトリルゴム製の絶縁リング36と、
厚さ2mmのアルミニウム押さえリング58とを重ね、
これらの外周部を厚さ2mmの熱収縮チューブ38で包
んで、電池ケース39内側にかしめ加工して固定した。
こうして作製された試験試料99を用い、実施例1同様
にして圧力解放機構の作動圧力、すなわち、V字型溝3
5の破裂圧力を測定した。試験結果を表2および図7に
示す。
解放機構において、内部電極体および電極端子類を取り
除いた試験試料99の構成を示すものである。電池ケー
ス39は、図4に示した試験試料98に使用した電池ケ
ース30と同じものである。また、直径Dにて円環状に
V字型溝35を形成した厚さ0.5mmの端子板34上
に、厚さ2mmのニトリルゴム製の絶縁リング36と、
厚さ2mmのアルミニウム押さえリング58とを重ね、
これらの外周部を厚さ2mmの熱収縮チューブ38で包
んで、電池ケース39内側にかしめ加工して固定した。
こうして作製された試験試料99を用い、実施例1同様
にして圧力解放機構の作動圧力、すなわち、V字型溝3
5の破裂圧力を測定した。試験結果を表2および図7に
示す。
【0094】
【表2】
【0095】 表2より、圧力解放機構の作動圧力が1
0kg/cm2以上となると、銅製の端子板34を用い
た場合には、V字型溝35の厚みが0.05mmでV字
型溝直径Dが15mm以下、もしくはV字型溝35の厚
みが0.08mmでV字型溝直径Dが20mm以下、あ
るいはV字型溝35の厚みが0.10mmでV字型溝直
径Dが30mm以下のときに、また、アルミニウム製の
端子板34を用いた場合には、V字型溝35の厚みが
0.08mmでV字型溝直径Dが10mm以下、もしく
はV字型溝35の厚みが0.10mmでV字型溝直径D
が15mm以下、あるいはV字型溝35の厚みが0.1
5mmでV字型溝直径Dが20mm以下のときに、電池
端部の電池ケース39をおり曲げてかしめ加工したシー
ル部が変形して水洩れが発生した。
0kg/cm2以上となると、銅製の端子板34を用い
た場合には、V字型溝35の厚みが0.05mmでV字
型溝直径Dが15mm以下、もしくはV字型溝35の厚
みが0.08mmでV字型溝直径Dが20mm以下、あ
るいはV字型溝35の厚みが0.10mmでV字型溝直
径Dが30mm以下のときに、また、アルミニウム製の
端子板34を用いた場合には、V字型溝35の厚みが
0.08mmでV字型溝直径Dが10mm以下、もしく
はV字型溝35の厚みが0.10mmでV字型溝直径D
が15mm以下、あるいはV字型溝35の厚みが0.1
5mmでV字型溝直径Dが20mm以下のときに、電池
端部の電池ケース39をおり曲げてかしめ加工したシー
ル部が変形して水洩れが発生した。
【0096】 本試験結果より、V字型溝35の破裂圧
力はシール部の変形と水洩れの発生しない10kg/c
m2以下が好ましく、また、試験試料99の内圧を素早
く解放させるためには、V字型溝直径が10mm以上で
あることが好ましいと判断された。
力はシール部の変形と水洩れの発生しない10kg/c
m2以下が好ましく、また、試験試料99の内圧を素早
く解放させるためには、V字型溝直径が10mm以上で
あることが好ましいと判断された。
【0097】 このようなV字型溝35の破裂圧力の設
定は、図7のV字型溝35の溝厚さとV字型溝直径Dお
よび作動圧力との関係より適宜選択することが可能であ
り、今回の試験で設定した条件以外の条件についても、
図7からおおよそのV字型溝35の破裂圧力を予想する
ことが可能である。なお、前述したように、実際のリチ
ウム二次電池においては、通常の使用状態において電池
内部の圧力が1.5kg/cm2程度までは上昇するこ
とから、V字型溝35を用いた場合でも、その破裂圧力
が2kg/cm2以下とならないように設定することが
好ましい。
定は、図7のV字型溝35の溝厚さとV字型溝直径Dお
よび作動圧力との関係より適宜選択することが可能であ
り、今回の試験で設定した条件以外の条件についても、
図7からおおよそのV字型溝35の破裂圧力を予想する
ことが可能である。なお、前述したように、実際のリチ
ウム二次電池においては、通常の使用状態において電池
内部の圧力が1.5kg/cm2程度までは上昇するこ
とから、V字型溝35を用いた場合でも、その破裂圧力
が2kg/cm2以下とならないように設定することが
好ましい。
【0098】 (実施例3)図1に示した圧力解放機構
を電池ケース両端に配設した両端放圧型電池、および図
1に示した電池構造において、金属箔を用いた圧力解放
機構を電池ケースの一端のみに配設し、他端はV字型溝
を形成せずに圧力解放機構を設けない片端放圧型電池
を、種々のS/C値にて作製して定電流にて満充電し、
釘差し試験を行い、圧力解放機構の作動状態を調べた。
を電池ケース両端に配設した両端放圧型電池、および図
1に示した電池構造において、金属箔を用いた圧力解放
機構を電池ケースの一端のみに配設し、他端はV字型溝
を形成せずに圧力解放機構を設けない片端放圧型電池
を、種々のS/C値にて作製して定電流にて満充電し、
釘差し試験を行い、圧力解放機構の作動状態を調べた。
【0099】 ここで、正極板は正極活物質としてのマ
ンガン酸リチウム(LiMn2O4)に、導電性を向上さ
せるための炭素粉末(アセチレンブラック)を添加、混
合したものをアルミニウム箔に塗布して作製した。ま
た、負極板は、黒鉛粉末を銅箔に塗布することで作製し
た。正極板と負極板を隔離するセパレータとしては、ポ
リプロピレン製のマイクロポーラスセパレータを使用
し、電解液としてLiPF6電解質をエチレンカーボネ
ート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との混
合溶液に溶解したものを用い、電池ケースとしては、厚
さ1mmのアルミニウム製の円筒部材を用いた。
ンガン酸リチウム(LiMn2O4)に、導電性を向上さ
せるための炭素粉末(アセチレンブラック)を添加、混
合したものをアルミニウム箔に塗布して作製した。ま
た、負極板は、黒鉛粉末を銅箔に塗布することで作製し
た。正極板と負極板を隔離するセパレータとしては、ポ
リプロピレン製のマイクロポーラスセパレータを使用
し、電解液としてLiPF6電解質をエチレンカーボネ
ート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との混
合溶液に溶解したものを用い、電池ケースとしては、厚
さ1mmのアルミニウム製の円筒部材を用いた。
【0100】 このとき、電池容量が全て25Ahとな
るように、必要に応じて円筒長さ(電極板捲回軸方向長
さ)と円筒端部面積を調整した。なお、両端放圧型電池
の場合には、各端部における圧力解放機構の開口部面積
は同じとなるように設定した。試験結果を表3に示す。
るように、必要に応じて円筒長さ(電極板捲回軸方向長
さ)と円筒端部面積を調整した。なお、両端放圧型電池
の場合には、各端部における圧力解放機構の開口部面積
は同じとなるように設定した。試験結果を表3に示す。
【0101】
【表3】
【0102】 表3の試験結果より、両端放圧型電池に
おいては、S/Cの値が0.05より小さいもので、圧
力解放機構の開口部に電極材等が詰まり電池ケースが破
裂するか、あるいは電池ケースの大きな破裂には至らな
いが、圧力解放機構の開口部以外の部分に亀裂が生じ、
この亀裂からガスが噴出する状況が観察された。一方、
S/Cの値が2より大きなものでは、特に圧力解放機構
の作動には問題は生じず、内部電極体に釘を差している
ために内部電極体の一部が開口部から飛び出すことはな
かった。ただし、外部短絡を起こした場合に、同様に内
部電極体の一部が開口部から飛び出さない可能性がない
とはいえない。また、S/Cを大きくすると電池の円筒
型が大きくなり、EV用として自動車に載置する場合に
は、配置の際のデッドスペースが大きくなるために好ま
しくない。
おいては、S/Cの値が0.05より小さいもので、圧
力解放機構の開口部に電極材等が詰まり電池ケースが破
裂するか、あるいは電池ケースの大きな破裂には至らな
いが、圧力解放機構の開口部以外の部分に亀裂が生じ、
この亀裂からガスが噴出する状況が観察された。一方、
S/Cの値が2より大きなものでは、特に圧力解放機構
の作動には問題は生じず、内部電極体に釘を差している
ために内部電極体の一部が開口部から飛び出すことはな
かった。ただし、外部短絡を起こした場合に、同様に内
部電極体の一部が開口部から飛び出さない可能性がない
とはいえない。また、S/Cを大きくすると電池の円筒
型が大きくなり、EV用として自動車に載置する場合に
は、配置の際のデッドスペースが大きくなるために好ま
しくない。
【0103】 一方、片端放圧型電池では、S/Cの値
が0.5より小さい場合には、圧力解放機構が設けられ
ている端部の圧力解放機構以外の部分や、圧力解放機構
が設けられていない端部において電池ケースの破裂が生
じ、電解液が蒸発して発生したと推測される蒸気および
電解液の噴出が観察された。S/Cが2より大きい場合
は、両端解放型電池の場合と同様に、圧力解放機構の作
動には問題は生じなかったが、内部電極体が開口部側へ
少し移動していることが観察された。これは、内部電極
体の一部が圧力解放機構の開口部から飛び出す可能性を
示唆している。
が0.5より小さい場合には、圧力解放機構が設けられ
ている端部の圧力解放機構以外の部分や、圧力解放機構
が設けられていない端部において電池ケースの破裂が生
じ、電解液が蒸発して発生したと推測される蒸気および
電解液の噴出が観察された。S/Cが2より大きい場合
は、両端解放型電池の場合と同様に、圧力解放機構の作
動には問題は生じなかったが、内部電極体が開口部側へ
少し移動していることが観察された。これは、内部電極
体の一部が圧力解放機構の開口部から飛び出す可能性を
示唆している。
【0104】
【発明の効果】 上述の通り、本発明によるリチウム二
次電池によれば、電池の外部および/または内部短絡と
いった事故により電池の内部圧力が上昇した場合にも、
適正な電池内圧において作動する適切な形状に設定され
た圧力解放機構が電池ケース端部あるいは電池ケース側
面の適切な位置に設けられているため、安全に電池の内
部圧力が解放されて、電池が破裂したり、内部電極体の
一部が飛び出るといった事故が生ずることがなく、極め
て安全性に優れるという効果を奏する。また、電池構造
が簡単であるので作製が容易であり製造コストを低く抑
えることができる。さらに、電流遮断機構用の部材とし
て金属を使用しているために、電池の内部抵抗を増大さ
せることなく、充放電特性に優れる利点を有する。
次電池によれば、電池の外部および/または内部短絡と
いった事故により電池の内部圧力が上昇した場合にも、
適正な電池内圧において作動する適切な形状に設定され
た圧力解放機構が電池ケース端部あるいは電池ケース側
面の適切な位置に設けられているため、安全に電池の内
部圧力が解放されて、電池が破裂したり、内部電極体の
一部が飛び出るといった事故が生ずることがなく、極め
て安全性に優れるという効果を奏する。また、電池構造
が簡単であるので作製が容易であり製造コストを低く抑
えることができる。さらに、電流遮断機構用の部材とし
て金属を使用しているために、電池の内部抵抗を増大さ
せることなく、充放電特性に優れる利点を有する。
【図1】 本発明のリチウム二次電池の構造の一実施形
態を示す断面図である。
態を示す断面図である。
【図2】 本発明のリチウム二次電池に採用される圧力
解放機構の一実施形態を示す断面図である。
解放機構の一実施形態を示す断面図である。
【図3】 本発明のリチウム二次電池に採用される圧力
解放機構の別の実施形態を示す断面図である。
解放機構の別の実施形態を示す断面図である。
【図4】 本発明のリチウム二次電池に採用される圧力
解放機構の作動試験試料および装置の構成を示す説明図
である。
解放機構の作動試験試料および装置の構成を示す説明図
である。
【図5】 金属箔を用いた圧力解放機構の作動試験の結
果を示すグラフである。
果を示すグラフである。
【図6】 本発明のリチウム二次電池に採用される別の
圧力解放機構の作動試験試料の構成を示す説明図であ
る。
圧力解放機構の作動試験試料の構成を示す説明図であ
る。
【図7】 V字型溝を用いた圧力解放機構の作動試験の
結果を示すグラフである。
結果を示すグラフである。
【図8】 リチウム二次電池に用いられる捲回型の内部
電極体の構造の一例を示す斜視図である。
電極体の構造の一例を示す斜視図である。
【図9】 リチウム二次電池の積層型内部電極体の構造
の一例を示す斜視図である。
の一例を示す斜視図である。
【図10】 (a)、(b)ともに、金属箔による圧力
解放機構の配設の状態の一実施形態を示す平面図であ
る。
解放機構の配設の状態の一実施形態を示す平面図であ
る。
【図11】 (a)、(b)ともに、V字型溝による圧
力解放機構の配設の状態の一実施形態を示す平面図であ
る。
力解放機構の配設の状態の一実施形態を示す平面図であ
る。
【図12】 (a)〜(d)は、出力端子と圧力解放機
構の配設位置の一実施形態を示す平面図である。
構の配設位置の一実施形態を示す平面図である。
【図13】 従来の小型リチウム二次電池の安全機構を
示す断面図である。
示す断面図である。
1…内部電極体、2…正極板、3…負極板、4…セパレ
ータ、5…リード線、6…リード線、7…内部電極体、
8…正極板、9…負極板、10…セパレータ、11…正
極リード線、12…連通孔、13…内部端子、14…破
裂溝、15…圧力スイッチ板、16…PTC素子、17
…出力端子、18…絶縁体、19…電池ケース、21…
リード線、22…リベット、23…内部端子、24…連
通孔、25…第一のシールリング、26…金属箔、27
…第二のシールリング、28…放圧孔、29…出力端
子、30…電池ケース、31…熱収縮チューブ、32…
リード線、33…リベット、34…端子板、35…V字
型溝、36…絶縁リング、37…出力端子、38…熱収
縮チューブ、39…電池ケース、40…端子部、41…
温度ヒューズおよび/または電流ヒューズ、42…金属
箔、43…V字型溝、44…出力端子、50…試験装
置、51…絞り加工部、52…固定治具、53…水圧ポ
ンプ、54…水圧計、55…試料台、56…接続管、5
7…スペーサ、58…押さえリング、59…圧力導入
管、60…正極板、61…負極板、62…セパレータ、
63…電池ケース、64…ポリプロピレンシート、65
…リード線、66…銅リベット、67…負極内部端子、
68…連通孔、69…第一のシールリング、70…金属
箔、71…第二のシールリング、72…放圧孔、73…
絶縁体板、74…連通孔、75…熱収縮チューブ、76
…正極出力端子、77…導通部材、78…負極出力端
子、79…ネジ、80…リード線、81…リベット、8
2…正極内部端子板、83…熱収縮チューブ、84…か
しめ加工部、85…電池キャップ、86…連通孔、87
…溶解ポリプロピレン、88…V字型溝、89…ポリプ
ロピレンリング、90…内部電極体、91…絞り加工
部、98…試験試料、99…試験試料、A…接点、B…
接点、C…シールリング径、D…V字型溝直径。
ータ、5…リード線、6…リード線、7…内部電極体、
8…正極板、9…負極板、10…セパレータ、11…正
極リード線、12…連通孔、13…内部端子、14…破
裂溝、15…圧力スイッチ板、16…PTC素子、17
…出力端子、18…絶縁体、19…電池ケース、21…
リード線、22…リベット、23…内部端子、24…連
通孔、25…第一のシールリング、26…金属箔、27
…第二のシールリング、28…放圧孔、29…出力端
子、30…電池ケース、31…熱収縮チューブ、32…
リード線、33…リベット、34…端子板、35…V字
型溝、36…絶縁リング、37…出力端子、38…熱収
縮チューブ、39…電池ケース、40…端子部、41…
温度ヒューズおよび/または電流ヒューズ、42…金属
箔、43…V字型溝、44…出力端子、50…試験装
置、51…絞り加工部、52…固定治具、53…水圧ポ
ンプ、54…水圧計、55…試料台、56…接続管、5
7…スペーサ、58…押さえリング、59…圧力導入
管、60…正極板、61…負極板、62…セパレータ、
63…電池ケース、64…ポリプロピレンシート、65
…リード線、66…銅リベット、67…負極内部端子、
68…連通孔、69…第一のシールリング、70…金属
箔、71…第二のシールリング、72…放圧孔、73…
絶縁体板、74…連通孔、75…熱収縮チューブ、76
…正極出力端子、77…導通部材、78…負極出力端
子、79…ネジ、80…リード線、81…リベット、8
2…正極内部端子板、83…熱収縮チューブ、84…か
しめ加工部、85…電池キャップ、86…連通孔、87
…溶解ポリプロピレン、88…V字型溝、89…ポリプ
ロピレンリング、90…内部電極体、91…絞り加工
部、98…試験試料、99…試験試料、A…接点、B…
接点、C…シールリング径、D…V字型溝直径。
Claims (16)
- 【請求項1】 正極板と負極板とを、多孔性ポリマーか
らなるセパレータを介して互いに接触しないように捲回
してなる内部電極体を電池ケースに収容し、有機電解液
を用いたリチウム二次電池であって、 当該内部電極体の捲回軸方向の当該電池ケース両端部の
それぞれに圧力解放機構が設けられていることを特徴と
するリチウム二次電池。 - 【請求項2】 当該電池ケースが柱状であることを特徴
とする請求項1記載のリチウム二次電池。 - 【請求項3】 当該圧力解放機構が、当該電池ケースの
各端部において、1箇所もしくは2箇所以上設けられて
いることを特徴とする請求項1または2記載のリチウム
二次電池。 - 【請求項4】 正極板と負極板とを、多孔性ポリマーか
らなるセパレータを介して互いに接触しないように積層
してなる内部電極体を電池ケースに収容し、有機電解液
を用いたリチウム二次電池であって、 当該正極板と当該負極板の平板面に垂直な当該電池ケー
ス側面に、少なくとも2箇所以上の圧力解放機構が設け
られていることを特徴とするリチウム二次電池。 - 【請求項5】 当該圧力解放機構が、当該電池ケースの
少なくとも一対の対向する2側面の各側面に設けられて
いることを特徴とする請求項4記載のリチウム二次電
池。 - 【請求項6】 電池容量をC(Ah)とし、当該圧力解
放機構が作動する開口部の総面積をS(cm2)とした
とき、0.05≦S/C≦2の関係が成り立つことを特
徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のリチウム
二次電池。 - 【請求項7】 当該圧力解放機構の作動圧力が2〜10
kg/cm2であることを特徴とする請求項1〜6のい
ずれか一項に記載のリチウム二次電池。 - 【請求項8】 設置された当該圧力解放機構のそれぞれ
の作動圧力の差が8kg/cm2以下であることを特徴
とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のリチウム二
次電池。 - 【請求項9】 正極板と負極板とを、多孔性ポリマーか
らなるセパレータを介して互いに接触しないように捲回
してなる内部電極体を電池ケースに収容し、有機電解液
を用いたリチウム二次電池であって、 当該内部電極体の捲回軸方向に当たる当該電池ケースの
一方の端部に少なくとも1箇所以上の圧力解放機構が設
けられ、 当該圧力解放機構の作動する開口部の総面積をS(cm
2)とし、当該リチウム電池の容量をC(Ah)とした
ときに、0.5≦S/C≦2の関係が成り立つことを特
徴とするリチウム二次電池。 - 【請求項10】 正極板と負極板とを、多孔性ポリマー
からなるセパレータを介して互いに接触しないように積
層してなる内部電極体を電池ケースに収容し、有機電解
液を用いたリチウム二次電池であって、 当該正極板と当該負極板の平板面に垂直な当該電池ケー
スの1側面もしくは互いに対向しない2側面以上の各側
面に、少なくとも1箇所以上の圧力解放機構が設けら
れ、 当該圧力解放機構の作動する開口部の総面積をS(cm
2)とし、当該リチウム電池の容量をC(Ah)とした
ときに、0.5≦S/C≦2の関係が成り立つことを特
徴とするリチウム二次電池。 - 【請求項11】 当該圧力解放機構が、金属箔が破裂す
ることで電池の内部圧力を外部圧力に解放するものであ
ることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記
載のリチウム二次電池。 - 【請求項12】 当該圧力解放機構が、金属板に溝部が
形成され、当該溝部が破裂することで電池の内部圧力を
外部圧力に解放するものであることを特徴とする請求項
1〜11のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。 - 【請求項13】 当該金属箔または当該金属板が、正極
側に設置される場合はアルミニウムからなり、負極側に
設置される場合は銅またはニッケルからなることを特徴
とする請求項11または12記載のリチウム二次電池。 - 【請求項14】 当該圧力解放機構の開口部面積が、
0.1cm2以上であることを特徴とする請求項9〜1
3のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。 - 【請求項15】 電池容量が5Ah以上であることを特
徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載のリチウ
ム二次電池。 - 【請求項16】 電気自動車またはハイブリッド電気自
動車に用いられることを特徴とする請求項1〜15のい
ずれか一項に記載のリチウム二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10165213A JPH11224660A (ja) | 1997-07-29 | 1998-06-12 | リチウム二次電池 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-202963 | 1997-07-29 | ||
JP20296397 | 1997-07-29 | ||
JP33153797 | 1997-12-02 | ||
JP9-331537 | 1997-12-02 | ||
JP10165213A JPH11224660A (ja) | 1997-07-29 | 1998-06-12 | リチウム二次電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11224660A true JPH11224660A (ja) | 1999-08-17 |
Family
ID=27322459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10165213A Pending JPH11224660A (ja) | 1997-07-29 | 1998-06-12 | リチウム二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11224660A (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11219692A (ja) * | 1997-11-21 | 1999-08-10 | Sony Corp | 非水電解質二次電池 |
US6605382B2 (en) | 2000-04-26 | 2003-08-12 | Quallion Llc | Lithium ion battery suitable for hybrid electric vehicles |
US7041413B2 (en) | 2000-02-02 | 2006-05-09 | Quallion Llc | Bipolar electronics package |
US7166388B2 (en) | 2000-02-02 | 2007-01-23 | Quallion Llc | Brazed ceramic seal for batteries |
CN100349322C (zh) * | 2005-12-09 | 2007-11-14 | 中信国安盟固利新能源科技有限公司 | 圆柱铝塑复合膜软包装锂离子蓄电池 |
JP2008066040A (ja) * | 2006-09-05 | 2008-03-21 | Sony Corp | 電池およびその製造方法 |
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JP2013048038A (ja) * | 2011-08-29 | 2013-03-07 | Gs Yuasa Corp | 電池の製造方法および電池 |
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KR20190096362A (ko) * | 2016-12-20 | 2019-08-19 | 쇼오트 아게 | 도체의 피드스루를 위한 베이스 바디 및 특히 이러한 베이스 바디를 포함하는 하우징, 특히 배터리 하우징의 하우징 컴포넌트 |
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-
1998
- 1998-06-12 JP JP10165213A patent/JPH11224660A/ja active Pending
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030624 |