JPH11223809A - 基板部材およびその製造方法ならびに液晶表示装置 - Google Patents

基板部材およびその製造方法ならびに液晶表示装置

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JPH11223809A
JPH11223809A JP10025924A JP2592498A JPH11223809A JP H11223809 A JPH11223809 A JP H11223809A JP 10025924 A JP10025924 A JP 10025924A JP 2592498 A JP2592498 A JP 2592498A JP H11223809 A JPH11223809 A JP H11223809A
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JP
Japan
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substrate
film
film pieces
color filter
liquid crystal
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JP10025924A
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Keiichi Tanaka
恵一 田中
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対向電極と端子部との間の部分の段切れを防
止する。 【解決手段】 液晶表示装置の対向基板部材31の基板
33の一方の面38上には、複数本の帯状の対向電極3
6が配置される。各対向電極36と前記一方の面38と
の間には、予め定める波長の光だけを通過させる膜状の
色フィルタ部41がそれぞれ配置される。各対向電極3
6には、端子部37がそれぞれつながっている。前記一
方の面38と各端子部37との間には、段差調整部37
がそれぞれ配置される。各段差調整部37の膜厚と各色
フィルタ部41との膜厚の差は、色フィルタ部の厚さ未
満である。これによって、各対向電極36と各端子部3
7との間の接続部分に段差に起因する段切れが生じるこ
とを、防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、マトリクス表示の
液晶表示装置、ならびに前記液晶表示装置に好適に用い
られる基板部材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー表示が可能な液晶表示装置は、主
基板部材と対向基板部材との間に、液晶層を介在させて
構成される。前記主基板部材は、基板の一方の面上に複
数の絵素電極が予め定める配列で配置されて構成され
る。前記対向基板部材は、基板の一方の面上にカラーフ
ィルタが配置され、カラーフィルタの上に前記配列で複
数の対向電極が配置されて、構成される。
【0003】前記対向基板部材の従来技術の製造工程
を、図8〜12を用いて以下に説明する。最初に、基板
1の一方の面2の上に、カラーフィルタ4を形成する。
基板1は、透光性を有する。基板1の一方の面の一方端
部は、後述する対向電極11の端子部12を配置するべ
き端子領域3として用いるために、カラーフィルタ4に
覆われずに空いている。
【0004】カラーフィルタ4は、図8および図9に示
すように、予め定める配列で配置される複数の膜状の色
フィルタ部5と、各色フィルタの周囲に配置される膜状
の遮光膜8とから、構成される。各色フィルタ部5は、
赤、青、および緑のうちのいずれか1つの波長の光だけ
をそれぞれ通過させる。また、隣合う2つの色フィルタ
部5が通過させる光の波長は異なる。以後、赤、緑、お
よび青の波長の光をそれぞれ通過させる色フィルタ部5
を、赤、緑、および青の色フィルタ部5r,5g,5b
とそれぞれ称することがある。遮光膜8は、光を遮断す
る。カラーフィルタ4の形成手法には、スピンコート法
を用いる手法と、ラミネート法を用いる手法とが挙げら
れる。
【0005】スピンコート法を用いてカラーフィルタを
形成する場合のカラーフィルタの形成工程を、以下に説
明する。まず、基板1の一方の面2に、カーボン(炭
素)を分散させた樹脂材料がスピンコート法を用いて塗
布される。これによって、カーボンが分散された前記樹
脂材料の薄膜が形成される。次いで、前記薄膜がフォト
リソグラフィ法を用いてパターニングされる。この結
果、前記薄膜内の前記各色フィルタ部5を配置するべき
領域の周囲の領域を覆う部分だけが、遮光膜8として残
る。次いで、赤、緑および青の色フィルタ部5r,5
g,5bが、対向側基板1の一方の面2上に、順次形成
される。これら色フィルタ部5r,5g,5bの形成工
程は、遮光膜8の形成工程と比較して、樹脂材料にカー
ボンの代わりに赤、緑および青の顔料がそれぞれ分散さ
れることと、パターニングに用いられるパターンマスク
の形状とが異なり、他は等しい。以上の工程によって、
カラーフィルタ4が形成される。
【0006】ラミネート法を用いてカラーフィルタ4を
形成する場合のカラーフィルタ4の形成工程を、以下に
説明する。最初に、基板1の一方の面2上に、赤の顔料
を分散した樹脂フィルム、いわゆるドライフィルムがラ
ミネートされる。次いで、ラミネートされた前記樹脂フ
ィルムがパターン形成される。前記パターン形成は、露
光工程と現像工程と熱処理(ベーク)工程との3つの工
程によって行われる。この結果、対向性基板1の一方の
面2上に赤の色フィルタ部5だけが残る。次いで、緑お
よび青の色フィルタ部5g,5bが形成される。緑およ
び青の色フィルタ部5g,5bの形成工程は、赤の色フ
ィルタ部5rの形成工程と比較して、赤の顔料の代わり
に緑および青の顔料を分散した樹脂フィルムをそれぞれ
用いる点と、前記露光工程で用いられるパターンマスク
の形状とが異なり、他は等しい。以上の工程によって、
全ての色フィルタ部5が形成される。続いて、一方の面
2に、カーボンが分散された樹脂フィルムがラミネート
される。次いで、カーボンが分散された前記樹脂フィル
ムを露光するために、色フィルタ部5をパターンマスク
として用い、基板1の他方の面9から光が照射される。
さらに、カーボンが分散された前記樹脂フィルムに、現
像工程およびベーク工程が施される。この結果、カーボ
ンが分散された前記樹脂フィルムがパターン形成され
て、遮光膜8だけが残る。以上の工程によって、カラー
フィルタ4が形成される。
【0007】カラーフィルタ4は、遮光膜8が顔料を分
散した樹脂材料で形成されたものの他に、遮光膜8が金
属材料で形成されたものもある。遮光膜8が金属材料で
形成されたカラーフィルタの製造工程は、顔料を分散し
た樹脂材料で遮光膜8が形成されたカラーフィルタとほ
ぼ等しい。以上でカラーフィルタの形成工程の説明を終
了する。
【0008】カラーフィルタ4が形成された後、基板1
の一方の面2に、透光性を有する導電性材料の薄膜がさ
らに形成される。次いで、フォトリソグラフィ工程とエ
ッチング工程と洗浄工程との3つの工程によって、前記
薄膜が予め定める平面形状にパターン形成される。これ
によって、複数の導電部10が形成される。また、導電
性材料の薄膜をパターン形成せずに、成膜された時点の
形状のまま、導電部10とすることもある。以上の製造
工程によって、対向基板部材14が形成される。各導電
部10は帯状の膜片であり、たとえば図10,11に示
すように、カラーフィルタ4の上からカラーフィルタ4
の端を越えて端子領域3まで伸延される。導電部10内
のカラーフィルタ4上の部分が対向電極11として用い
られ、導電部10内の端子領域3上の部分が対向電極1
1に電気信号を供給するための端子部12として用いら
れる。
【0009】図12は、対向基板部材14のカラーフィ
ルタ4端部およびその近傍の部分のC−C拡大断面図で
ある。カラーフィルタ4の表面と対向側基板1の一方の
面2との間には、段差がある。導電部10はカラーフィ
ルタ4の上からカラーフィルタ4の端を越えて端子領域
3まで伸延される。ゆえに、各導電部10の一部分15
は、カラーフィルタ4の周縁部16、すなわち段差のあ
る部分を被膜している。一般的に、基板上の第1の膜片
に第2の膜片が重なりかつ前記第2の膜片の端部が前記
第1の膜片の端を越えて伸延させる場合、前記第1の膜
片と基板の面との間には段差があるので、第2の膜片の
前記端および前記端の周囲の部分を被膜する部分に、段
切れが発生することがある。特に、前記対向基板部材1
4では、各導電部10内の前記一部分15に段切れが発
生しやすい。これは、カラーフィルタ4の面と基板1の
一方の面2との間の段差は1μm〜2μmあり、導電部
10の膜厚が約200nmなので、前記段差と導電部1
0の膜厚との差が大きいためである。この結果、上述の
構造の対向基板部材14の製造歩留りは、他の構造の基
板部材と比較して低下しやすい。
【0010】各導電部10内の前記一部分15は、各対
向電極11と各端子部12の接続箇所に相当する。ゆえ
に、前記一部分15に段切れが生じることは、対向電極
11と端子部12とを接続する導線が断線することに相
当する。これによって、前記液晶表示装置を駆動するた
めの回路からの電気信号が、対向電極11に与えられな
くなる。したがって、前記一部分15の段切れは、前記
液晶表示装置の表示欠陥の原因になる。
【0011】また、前記液晶表示装置では、表示画面を
構成する絵素の細密化を図るために、対向基板部材14
上の導電部10の配置を細密化することが望まれる。こ
のために、導電部10間の間隔が、モノクロの液晶表示
装置の対向基板部材の透明電極の間隔よりも狭くなる。
ゆえに、導電体材料の前記薄膜をパターン形成する際
に、隣合う導電部10を完全に分離することが難しくな
り、隣合う導電部10を連結する部分が残ることがあ
る。このために対向基板部材14の歩留りが低下しやす
い。前記連結する部分が残ることは、前記液晶表示装置
の表示欠陥の原因にもなる。これは、前記連結する部分
によって連結した2本の透明電極24のうちの一方に電
気信号を供給した場合、2本の透明電極のうちの他方に
も前記電気信号が伝達されてしまうためである。
【0012】前記段切れを防止するための従来技術とし
て、実開平5−47925号公報のカラー液晶表示素子
が挙げられる。図13〜図16に示すように、前記カラ
ー液晶表示素子内では、カラーフィルタ23は、一対の
透明基板22,27のうちの一方の透明基板22上に配
置される。前記段切れを防止するために、複数の透明電
極24は、カラーフィルタ23の上だけに配置されてお
り、カラーフィルタ23の端を越えて透明基板22上に
伸延されない。透明電極24は、前記対向電極11に相
当する。図16に示すように、各透明電極24の端子部
26は、前記一対の基板22,27のうちの他方の基板
27に設けられる。端子部26は、透明基板22のカラ
ーフィルタ23が配置される面に対して垂直に伸びる導
電性の接続部28を介して、各透明電極24とそれぞれ
電気的に接続される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述のカラー液晶表示
素子は、各透明電極24と各端子部26とを接続する構
造が、前記液晶表示装置の対向電極11と端子部12と
を接続する構造よりも複雑である。ゆえに、透明電極2
4と端子部26との間に接続不良が発生しやすい。前記
接続不良は、前記段切れと同様に、前記カラー液晶表示
素子の表示欠陥の原因になる。また前記カラー液晶表示
素子は前記液晶表示装置よりも構造が複雑なので、製造
工程が増加する。ゆえに、歩留りを向上させることが困
難である。
【0014】本発明の目的は、複数の第1膜片と複数の
第2膜片とをそれぞれ重ねて配置する場合に、段差に起
因する段切れと細密化に起因する短絡とを防止すること
ができる基板部材およびその製造方法、ならびに、対向
電極と端子部との間の断線を容易に防止することができ
る液晶表示装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板の一方の
面上に、1または複数の第1膜片が配置され、前記第1
膜片と同じ数の第2膜片が前記各第1の膜片にそれぞれ
重なって配置され、かつ、前記各第2膜片の一部分が前
記各第1膜片の端を越えて前記基板の前記一方の面上に
伸延している基板部材において、前記基板の前記一方の
面と前記各第2膜片の前記一部分との間に介在される膜
状の段差調整部を含み、前記段差調整部と前記各第1膜
片との膜厚の差は、前記第1膜片の厚さ未満であること
を特徴とする基板部材である。
【0016】本発明に従えば、上述の基板部材内の、前
記基板の前記一方の面と各前記第2膜片の前記一部分と
の間には、前記段差調整部がそれぞれ介在される。これ
によって、前記第2膜片が被膜するべき部分の段差が、
前記段差調整部がない従来技術の基板部材よりも小さく
なる。ゆえに、前記第2膜片に段切れが生じることを、
防止することができる。
【0017】また本発明は、前記段差調整部は、前記第
1膜片を形成する材料と同じ材料によって形成されるこ
とを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、前記段差調整部は、前記
第1膜片と同じ材料によって形成される。ゆえに、前記
第1膜片と前記段差調整部とを、単一の製造工程で前記
基板上に形成することができる。これによって、前記基
板部材の製造工程を、前記第1膜片と前記段差調整部と
を相互に異なる材料によってそれぞれ形成する場合と比
較して、簡略化することができる。
【0019】また本発明は、前記段差調整部は、前記各
第1膜片を途切れることなく伸延して形成されることを
特徴とする。
【0020】本発明に従えば、前記各第1膜片は、前記
一方の面の前記第1膜片が本来覆うべき領域から途切れ
ることなく伸延されており、伸延した部分がそれぞれ前
記段差調整部になっている。これによって、前記各第1
膜片と前記各段差調整部との間に切れ目がなく、かつ、
前記各第1膜片と前記各段差調整部との膜厚が等しくな
る。これによって、前記各第1膜片と前記各段差調整部
との間に段差がないので、第2膜片の段切れを、確実に
防止することができる。
【0021】また本発明は、基板の一方の面上に、複数
の下部膜片が配置され、複数の上部膜片が各下部膜片の
上にそれぞれ配置されて構成される基板部材において、
前記各下部膜片の周縁部は、前記各下部膜片の端に向か
うにつれて傾斜し、かつ、前記各下部膜片の周縁部の表
面と前記基板の前記一方の面との成すテーパ角は、45
度以上90度以下の角度であることを特徴とする基板部
材である。
【0022】本発明に従えば、前記各下部膜片の周縁部
は、上述の形状になっている。このような形状の前記下
部膜片を前記基板の前記一方の面に形成し、さらに前記
上部膜片を形成するべき材料から形成されかつ前記基板
の一方の面と前記下部膜片とを全て覆う薄膜を形成した
場合、前記薄膜内の前記下部膜片の端の近傍の部分に亀
裂が生じる。次いで、前記薄膜内の前記下部膜片の上の
部分だけを覆うパターンマスクを前記薄膜上に配置して
湿式のエッチング処理を行うと、前記亀裂にエッチング
液が浸透する。これによって、前記薄膜内の前記部分が
全て除かれる。したがって、前記複数の上部膜片同士
を、確実に分離することができる。
【0023】また本発明は、透光性を有する基板の一方
の面上に、予め定める波長の光を通過させる第1の材料
から形成される1または複数の下部膜片が配置され、少
なくとも前記波長の光を通過させる第2の材料から形成
され前記各下部膜片と平面形状が等しい1または複数の
上部膜片が、前記各下部膜片の上にそれぞれ配置されて
構成される基板部材の製造方法において、前記基板の前
記一方の面上に、前記各下部膜片を形成し、前記第2の
材料から成り、かつ、前記基板の前記一方の面と全ての
前記下部膜片とを覆う薄膜を形成し、前記薄膜の全表面
にポジ型のフォトレジストを塗布し、前記一方の面の反
対側の他方の前記基板の面から前記波長の光を照射し
て、パターンマスクを形成し、前記薄膜内の前記パター
ンマスクから露出する部分を除いて前記各上部膜片だけ
を残し、前記パターンマスクを除くことを特徴とする基
板部材の製造方法である。
【0024】本発明に従えば、前記基板部材は、上述の
製造方法で製造される。これによって、前記フォトレジ
ストに前記光を照射する場合、前記光を放射する光源と
前記フォトレジストとの間に、いわゆるフォトマスクを
介在させる必要がない。これによって、予め準備するフ
ォトマスクの数を、前記基板部材の従来技術の製造方法
よりも減少させることができる。また、前記フォトレジ
ストに前記光を照射する場合に、前記フォトマスクと前
記基板との位置合わせを行う必要がない。これによっ
て、前記基板部材の前記製造方法を、前記基板部材の従
来技術の製造方法よりも簡略化することができる。
【0025】また本発明は、基板の一方の面上に、複数
の下部膜片が配置され、複数の上部膜片が各下部膜片の
上にそれぞれ配置されて構成される基板部材において、
前記基板の前記一方の面上に、前記各下部膜片を、前記
各下部膜片の周縁部が該各下部膜片の端に向かうにつれ
て傾斜し、かつ、該各下部膜片の周縁部の表面と前記基
板の前記一方の面との成すテーパ角が45度以上90度
以下の角度になるように、それぞれ形成し、前記基板の
前記一方の面と全ての前記下部膜片とを覆う薄膜を形成
し、前記薄膜内の前記各下部膜片の上の部分を覆うパタ
ーンマスクを形成し、前記薄膜内のパターンマスクから
露出する部分を湿式のエッチング処理によって除いて前
記上部膜片だけを残し、前記パターンマスクを除くこと
を特徴とする基板部材の製造方法である。
【0026】本発明に従えば、前記基板部材の製造方法
では、まず、前記下部膜片の周縁部が上述の形状に形成
される。このような形状の前記下部膜片の上に前記薄膜
を形成した場合、前記薄膜内で前記下部膜片の端の近傍
の部分に亀裂が生じる。ゆえに、前記薄膜を湿式のエッ
チング処理によってパターニングする場合、前記亀裂に
エッチング液が浸透するので、前記薄膜内の前記部分が
確実に全て除去される。したがって、前記複数の前記下
部膜片層同士を確実に分離することができる。
【0027】また本発明は、一対の基板の間に液晶層が
配置され、前記一対の基板のうちの一方の基板の前記液
晶層に対向する一方の面上に、1または複数の対向電極
が配置され、前記各対向電極と前記一方の面との間に予
め定める波長の光だけを通過させる膜状の色フィルタ部
がそれぞれ配置され、少なくとも1つの端子部が前記前
記一方の面に配置されて構成され、各端子部は少なくと
も1つの前記対向電極にそれぞれ接続される液晶表示装
置において、前記一方の基板の前記一方の面と前記各端
子部との間に介在される膜状の段差調整部を含み、前記
段差調整部と前記色フィルタ部との膜厚の差が前記色フ
ィルタ部の厚さ未満であることを特徴とする液晶表示装
置である。
【0028】本発明に従えば、前記液晶表示装置内の前
記一方の基板の前記一方の面には、前記対向電極と前記
色フィルタ部と前記端子部と前記段差調整部とが、上述
の配置で設けられる。これによって、前述した請求項1
の基板部材と同じ理由に基づいて、前記対向電極と前記
端子部との接続部分の段切れを防止することができる。
したがって、前記接続部分の段切れに起因する液晶表示
装置の表示欠陥の発生を防止することができる。
【0029】また本発明は、前記段差調整部は、前記各
色フィルタ部を構成する材料と同じ材料によって形成さ
れることを特徴とする。
【0030】本発明に従えば、前記段差調整部は、前記
色フィルタ部と同じ材料によって形成される。これによ
って、前記段差調整部と前記色フィルタ部とを単一の製
造工程によって形成することができる。ゆえに前記段差
調整部を形成する材料と前記色フィルタ部を形成する材
料とが異なる場合と比較して、前記液晶表示装置の製造
工程を簡略化することができる。
【0031】また本発明は、前記段差調整部は、前記各
色フィルタ部を途切れることなく伸延して形成されるこ
とを特徴とする。
【0032】本発明に従えば、前記各段差調整部は、前
記各色フィルタ部を途切れることなく伸延して形成され
る。これによって、前記各段差調整部と前記各色フィル
タ部との間に切れ目がなく、かつ、前記各色フィルタ部
と前記各段差調整部との膜厚が等しくなる。ゆえに、前
記各色フィルタ部と前記各段差調整部との間の段差がな
くなる。したがって、前記各対向電極と前記各端子部と
の接続部分に生じる段切れを、確実に防止することがで
きる。
【0033】また、前記各段差調整部が前記各色フィル
タ部から途切れることなく伸延して形成される場合、前
記各段差調整部と前記各色フィルタ部とが複数の下部膜
片をそれぞれ構成し、前記各対向電極と前記各端子部と
が複数の上部膜片をそれぞれ構成すると見なすことがで
きる。この場合、前記各下部膜片と前記各上部膜片との
平面形状はそれぞれ等しいので、前述した請求項5の製
造方法を用いて、前記基板と前記色フィルタ部と前記対
向電極と前記段差調整部とから構成される基板部材を製
造することができる。したがって、前記液晶表示装置の
製造方法が簡略化される。さらにこの場合に、前記各下
部膜片の周縁部の形状を、45度以上90度以下のテー
パ角で傾斜する形状にしてもよい。これによって、請求
項6で説明した理由に基づいて、導電性の材料から形成
される薄膜を湿式のエッチング処理によってパターニン
グして前記複数の上部膜片を残す場合、前記上部膜片同
士を確実に分離することができる。したがって、対向電
極同士の短絡に起因する前記液晶表示装置の歩留りを、
向上させることができる。
【0034】また本発明は、光を遮断する材料から構成
されて、前記基板の前記一方の面の前記色フィルタ部の
周囲の領域を覆う遮光部をさらに含み、前記段差調整部
は、前記遮光部を構成する材料と同じ材料によって形成
されることを特徴とする。
【0035】本発明に従えば、前記一方の基板の前記一
方の面には遮光部が形成され、かつ、前記段差調整部は
前記遮光部と同じ材料で形成される。これによって、前
記一方の面内の前記端子部が配置された部分は、前記段
差調整部によって遮光される。したがって、前記段差調
整部は前記遮光部の一部分を兼ねるので、前記段差調整
部を形成する材料と前記遮光部を形成する材料とが異な
る場合と比較して、前記液晶表示装置の構造を簡略化す
ることができる。またこれによって、前記段差調整部と
前記遮光部とを単一の製造工程によって形成することが
できるので、前記場合と比較して、前記液晶表示装置の
製造工程を簡略化することができる。
【0036】また本発明は、前記段差調整部は、前記遮
光部を途切れることなく伸延して形成されることを特徴
とする。
【0037】本発明に従えば、前記段差調整部は、前記
遮光部を途切れることなく伸延して形成される。これに
よって、前記段差調整部を前記色フィルタ部を伸延して
形成した場合と同じ理由によって、前記対向電極と前記
端子部との間の部分に生じる段切れを、確実に防止する
ことができる。
【0038】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施形態の
基板部材である対向基板部材31の正面図である。図2
は、対向基板部材31のF−F断面図である。図3は、
対向基板部材31のG−G拡大断面図である。図1〜図
3を併せて説明する。
【0039】対向基板部材31は、カラー表示を行うマ
トリクス方式の液晶表示装置に用いられる。前記液晶表
示装置は、対向基板部材31と、主基板部材と、液晶層
とを含む。主基板部材は、基板と、複数の絵素電極と、
複数本の信号線と、複数のスイッチング素子とを含む。
前記複数の絵素電極は、前記基板の一方の面に、行列状
に配置される。前記複数の信号線は、前記基板の前記一
方の面に配置され、前記各スイッチング素子を介して、
各絵素電極と接続される。
【0040】対向基板部材31は、基板33と、カラー
フィルタ34と、複数の段差調整部35と、複数の対向
電極36と、複数の端子部37とを含む。図面では、簡
略化のために、段差調整部35と対向電極36と端子部
37とをそれぞれ4本ずつであると仮定しているが、段
差調整部35と対向電極36と端子部37との数は、そ
れぞれ4本に限らず、少なくとも1つずつあればよい。
【0041】基板33は、透光性を有する。基板33の
一方の面38には、表示領域39と、端子領域40とが
設定される。表示領域39は、対向基板部材31と主基
板部材と液晶層とを組合わせて液晶表示装置を形成した
場合に、表示画面となる領域である。表示領域39内に
は、複数の絵素領域が設定される。各絵素領域は、液晶
層を挟持するために対向基板部材31と主基板部材とを
対向させた場合に、主基板部材の各絵素電極とそれぞれ
対向する。本実施形態では、前記絵素領域は予め定める
数ずつの組に分けられており、各組の絵素領域は相互に
間隔を明けて直線状に並んで一本の列をそれぞれ構成
し、複数本の前記列が、表示領域39内で相互に間隔を
明けて平行に並ぶものとする。端子領域40は、基板3
3の一方の面内の表示領域39よりも基板33の端に近
い箇所に設定される。
【0042】カラーフィルタ34は、いわゆるストライ
プ形状のものであり、複数の色フィルタ部41と遮光部
42とから構成される。各色フィルタ部41は帯状の膜
片であり、予め定める波長の光だけをそれぞれ通過させ
る。任意の1本の色フィルタ部41は、全ての絵素領域
の組のうちでいずれか1つの全ての絵素領域にまたがっ
ている。この結果各色フィルタ部41は、表示領域39
内に、予め定める間隔を空けて、相互に平行に配置され
る。また、隣合う2つの色フィルタ部41が通過させる
光の波長は異なる。本実施形態の複数の色フィルタ部4
1は可視光線を選択的に通過させるものであり、具体的
には、赤の光を通過させる赤用色フィルタ部41Rと、
青の光を通過させる青用色フィルタ部41Bと、緑の光
を通過させる緑用色フィルタ部41Gとの3種類に区分
される。遮光部42は、光を遮断する材料から形成さ
れ、表示領域39内の色フィルタ36がない部分と額縁
領域とを覆う。額縁領域とは、前記基板33の一方の面
38内の前記表示領域39の周囲の部分である。遮光部
37内で前記額縁領域を覆う部分を、額縁と称すること
がある。
【0043】段差調整部35は、色フィルタ部41を形
成する材料と同じ材料から形成され、端子領域40に配
置される。また、各段差調整部35と各色フィルタ部4
1との間に切れ目がなく、各色フィルタ部41と各段差
調整部35とは膜厚が等しい。各段差調整部35と各色
フィルタ部41とは、下部層45をそれぞれ構成する。
各下部層45は、帯状の膜片である。すなわち、段差調
整部35は、色フィルタ部41を途切れることなく端子
領域40に伸延して形成されている。下部層45の周縁
部45aは、下部層45の端45bに向かうにつれて傾
斜している。下部層45の周縁部45aのテーパ角は、
45度以上90度以下である。テーパ角とは、下部層4
5の表面と基板33の一方の面38とのなす角度であ
る。図1〜図3では、前記テーパ角は90度である。
【0044】各対向電極36は、透光性を有する導電性
の材料から形成された短冊状の膜片である。前記導電性
の材料には、たとえば、錫−インジウム酸化物(Indium
TinOxide;ITO)が挙げられる。各端子部37は、
対向電極36と同じ材料から形成され、各対向電極36
にそれぞれつながっている。各端子部37は、各対向電
極34と、液晶表示装置に表示のための電気信号を供給
する制御装置とを、それぞれ接続するために用いられ
る。各対向電極36と各端子部37とは、上部層46を
それぞれ構成する。各上部層46は、帯状の膜片であ
る。図1では、下部層45を見易くするために、図面左
側の2本の上部層46を除いた状態を示し、除いた上部
層46を仮想線で描いている。
【0045】各対向電極36は、各色フィルタ部41の
上にそれぞれ配置される。各端子部37は、各段差調整
部35の上にそれぞれ配置される。各対向電極36と各
端子部37とはそれぞれつながっており、各色フィルタ
部41と各段差調整部35とはそれぞれつながってい
る。すなわち、各上部層46は、各下部層45の上に、
各下部層45の端からはみ出すことなく配置される。ゆ
えに、上部層46の下には段差がないので、上部層46
が段差のある部分を乗越えない。これによって、図3に
示すように、対向電極36と端子部37との接続部分4
7に、段切れが生じない。したがって、液晶表示装置
に、端子部37から供給される信号が段切れによって対
向電極36に伝わらないことに起因する表示欠陥が生じ
ない。
【0046】対向基板部材31には、さらに、全ての対
向電極36と基板33の表示領域39の露出する部分と
を覆う配向膜が形成されている。主基板部材にも、さら
に、全ての絵素電極と基板の一方の面の露出する部分と
を覆う配向膜が形成されている。また、主基板部材の基
板内で、液晶表示装置を構成した場合に対向基板部材3
1の基板33の端子領域と対向する部分には、さらに、
光を遮断する遮光部が設けられている。主基板部材の基
板上では、全ての絵素電極は予め定める数ずつ直線状に
並んでいる。
【0047】液晶表示装置を組立てる場合、まず、対向
基板部材31と主基板部材とが、配向膜が形成された一
方の面を対向させて、かつ予め定める間隔をあけて、配
置される。この際、対向基板部材31と主基板部材と
は、各対向電極36が、直線状に並んだ前記絵素電極か
ら構成される列とそれぞれ対向するように、位置が合わ
せられる。さらに、対向基板部材31と主基板部材との
間の空間に液晶が封入されて、液晶層が構成される。
【0048】対向基板部材31の製造工程を、図1〜図
6を用いて以下に説明する。まず最初に、基板33の一
方の面38の上に、全ての下部層45のうちで赤用の下
部層45Rだけを形成する。赤用の下部層45Rは、赤
用色フィルタ部41Rと段差調整部35とから構成され
る。各下部層45の形成には、たとえば、ラミネート法
が用いられる。ラミネート法を用いた下部層45の形成
工程を、赤用の下部層45Rを形成する場合を例に、以
下に説明する。
【0049】まず、基板33の一方の面38上に、赤の
顔料を分散した樹脂フィルムがラミネートされる。顔料
分散タイプのカラーフィルタの場合、樹脂フィルムの膜
厚は、一般的に1.2μm以上1.9μmである。本実
施形態では、樹脂フィルムとして、富士フィルム社製ト
ランサR33を用いたこととし、この場合、前記樹脂フ
ィルムの膜厚は、1.5μmである。次いで、ラミネー
トされた前記樹脂フィルムが、フォトマスクを介して露
光される。露光に用いられる光の波長は前記トランサは
i線の感度が最も高いので、いわゆるi線を主成分とし
ている。また、前記トランサは、いわゆるg線やいわゆ
るh線でも感光することができる。前記樹脂フィルムの
積算露光量は、15mJである。前記積算露光量は、前
記フォトマスクの開口面積に基づいて定まるものであ
る。前記トランサの適正露光量は、25mJである。前
記光は、光源から放射された後にフォトマスクによって
部分的に遮られ、前記樹脂フィルム内の赤用の下部層4
5Rとして残すべき部分だけに当たる。従来技術の対向
基板部材の製造工程では、露光のための光が当たる部分
は表示領域内だけに収まるが、本実施形態の対向基板部
材の製造工程では、前記光が当たる部分は表示領域39
から伸延して端子領域40まで延びている。
【0050】上述の露光処理終了後、前記樹脂フィルム
を現像するために、前記樹脂フィルムが形成された基板
33がいわゆる平流しの現像によって現像される。すな
わち、基板33が槽の内部を予め定める速度で搬送され
る間、現像液がシャワー状に基板33にふりそそぐ。現
像液は、アルカリ系のものを3種類用いる。前記速度は
1.2m/分であり、前記槽の長さは80cmである。
ゆえに基板33は、約40秒間、現像される。基板33
の現像時間は、現像液のシャワー圧によって変化するこ
とがある。さらに、現像後の前記樹脂フィルムが220
℃で20分間加熱される。この現像処理および加熱処理
によって、前記樹脂フィルム内の光が当たった部分だけ
が残り、硬化する。前記光が当たった部分が、赤用の下
部層45Rになる。この結果得られた赤用の下部層45
Rの周縁部のテーパ角は、50度以上55度以下になっ
ている。前記テーパ角は、露光に用いた前記フォトマス
クの開口率に応じて変化する。以上でラミネート法は終
了する。
【0051】赤用の下部層45Rの形成後、次いで、全
ての下部層45のうちで緑用色フィルタ部41Gと段差
調整部35とから構成される緑用の下部層45Gだけ
が、基板33の一方の面38上に形成される。続いて、
全ての下部層45のうちで青色フィルタ部41Bと段差
調整部35とから構成される青用の下部層45Bだけ
が、基板33の一方の面38上に形成される。緑用の下
部層45Gと青用の下部層45Bとの形成手法は、赤用
の下部層45Rの形成手法と比較して、樹脂フィルムに
分散される顔料が緑および青にそれぞれ置換えられる点
と、フォトマスクの形状とが異なり、他は等しい。これ
によって、基板33の一方の面上に、全ての下部層45
が形成される。
【0052】続いて、図4に示すように、スパッタリン
グ法を用いて、ITOから構成されて基板33の一方の
面38と全ての下部層とを覆う薄膜51が形成される。
薄膜51の最適な膜厚は、前記ITOの薄膜が多重反射
をおこすために色がつくことを考慮して、140nm〜
160nmにされていることが多い。薄膜51中の酸素
含有量に応じて薄膜51の屈折率が変わるので、これに
応じて薄膜51の最適な膜厚を変わる。次いで、レジス
ト膜を形成するために、薄膜51の全表面にポジ型のフ
ォトレジストが塗布される。続いて、前記レジスト膜を
露光するために、いわゆるi線である紫外線が、基板3
3の他方の面52から、おおよそ25秒〜30秒間照射
される。前記紫外線の積算露光量は、30mJ/cm2
である。前記紫外線は、基板33は通過できるが下部層
45を通過できないので、下部層45がフォトマスクと
して働く。これによって、前記紫外線は、前記レジスト
膜内の下部層の上の部分には当たらない。紫外線照射
後、前記レジスト膜に現像処理および加熱処理が施され
る。これら現像処理および加熱処理によって、前記レジ
スト膜内の紫外線が当たらなかった部分だけが残り、硬
化する。残った前記部分がパターンマスクとなり、薄膜
51の残すべき部分、すなわち下部層45の上の部分だ
けを覆う。また、前記パターンマスクの端は、下部層4
5の端よりも下部層45の内側に、100nm引込んで
いる。前述の入込み量は、前記紫外線の積算露光量に応
じて変化し、さらに前記レジストの感度に応じて変化す
る。
【0053】続いて、薄膜51が、湿式のエッチング法
を用いてエッチングされる。エッチング処理で用いられ
るエッチング液の主成分は、第2塩化鉄である。次い
で、前記パターンマスクが除去される。これによって、
図5,6に示すように、薄膜51内の各下部層45の上
の部分だけが、各上部層46として残る。図5は、前記
パターンマスク除去後の基板33の正面図である。図6
は、前記パターンマスク除去後の基板33のH−H拡大
部分断面図である。図5では、下部層45を見易くする
ために、図面左側の2本の上部層46を除いて仮想線で
描いている。上部層46の端は、下部層45の端より
も、下部層45の内側に500nm入込んでいる。
【0054】続いて、基板33の一方の面38に、さら
に、炭素(カーボン)が分散された樹脂フィルムがラミ
ネートされる。次いで、前記樹脂フィルムを露光するた
めに、基板33の他方の面52から、前記額縁領域およ
び表示領域39にだけ、光が照射される。前記光の波長
は、いわゆるi線であり、基板33は通過できるが下部
層45を通過できない。ゆえに、下部層45がフォトマ
スクとして働く。これによって、前記光は、前記樹脂フ
ィルム内の前記額縁領域の上の部分と、前記樹脂フィル
ム内の表示領域39内の下部層45がない部分の上の部
分とにだけ、当たる。前記光照射後、前記樹脂フィルム
に現像処理および加熱処理が施される。これら現像処理
および加熱処理によって、前記樹脂フィルム内の光が当
たった部分だけが残り、硬化する。残った前記部分が、
遮光部42になる。以上の工程によって、図1,2に示
す対向基板部材31が形成される。また、対向基板部材
31には、基板33の一方の面上に、さらに、配向膜お
よび保護膜を形成してもよい。
【0055】下部層45の周縁部45aのテーパ角は、
赤、緑、青の顔料が分散された前記樹脂フィルムの露光
処理、現像処理、および加熱処理のパラメータを調整す
ることによって、制御することができる。これは、以下
の理由からである。下部層45の形状は、前記露光処理
の積算露光量と、前記現像処理の現像時間とに応じて、
以下のように変化する。下部層45の両端部の基板33
から遠い部分の幅、すなわち下部層45の両肩の部分の
間の幅の下限は、前記露光処理で用いられる前記フォト
マスクの開口部の幅である。下部層45の両肩の部分の
間の幅は、前記積算露光量が長くなるほど、広くなる。
また、前記積算露光量が長くなるほど、下部層45の端
部の裾野、すなわち下部層45の端部の基板33に近い
部分が、広がる。ゆえに、前記積算露光量が長くなるほ
ど、下部層45の肩の部分の表面と基板33との角度は
急峻なまま保たれるが、前記基板33に近い部分の表面
と基板33との角度が小さくなる。また、前記現像時間
が長くなるほど、下部層45の端が下部層45の前記肩
の部分よりも下部層45の内側に入込む量が、増加す
る。ゆえに、前記積算露光量と前記現像時間とを、適宜
調節することによって、下部層45の端部の形状を、所
望の形状にすることができる。したがって、上述したパ
ラメータを制御することによって、前記テーパ角度を調
整することができるのである。
【0056】また、上部層46の入込み量W1は、下部
層45の周縁部のテーパ角と、前記パターンマスクの形
成のための露光処理積算の露光量とを調整することによ
って、制御することができる。入込み量W1とは、下部
層45の端と上部層46の端との間隔である。入込み量
W1は、パターンマスクの形成のための露光処理の露光
量が長くなるほど、大きくなる。
【0057】上述の関係は、以下の実験によって確認し
た。まず、上述の製造工程の説明中で前記下部層45が
形成された時点の基板33の一方の面に、ポジ型のレジ
スト膜を形成した。前記レジスト膜に、基板33の他方
の面52から、積算露光量が15mJ,30mJ,50
mJ,60mJの紫外線を、それぞれ照射して、パター
ンマスクを形成した。この結果は以下の通りである。積
算露光量が15mJである場合、前記レジスト膜の下部
層45の上の部分が露光されずに残るだけでなく、前記
上の部分以外の他の部分も露光されずに残る。このた
め、本来パターンマスクによって覆われるべきではない
部分も、パターンマスクに覆われてしまう。積算露光量
が30mJ,50mJ,60mJである場合、下部層4
5の上の露光されない部分、すなわちパターンマスクの
端は、下部層45の端よりも、0.1μm,0.4μ
m,0.5μmずつ、下部層45の内側にそれぞれ入込
んでいる。しかしながら、積算露光量が60mJである
場合、レジストのパターンがぼやけていた。
【0058】このように、前記パターンマスクの端の入
込み量は、前記紫外線の積算露光量を制御することで、
調整することができる。ゆえに、パターンマスクの端の
入込み量に応じて、上部層46の入込み量W1も制御す
ることができるのである。また、前記積算露光量の適量
は、前記レジストの感度に応じて定まり、上述のポジ型
のレジストを用いる場合、前記積算露光量は、30mJ
以上50mJ以下であることが好ましい。これは、前記
積算露光量が30mJ未満である場合、パターンマスク
に覆われるべきではない部分が露光されずに残ることが
あり、前記積算露光量が50mJを越えると前記レジス
トのパターンがぼやけるので、パターン制御が困難にな
るからである。
【0059】以上のことから、下部層45の周縁部45
aのテーパ角を制御することによって、上部層46の端
46aを、下部層45の端45bよりも下部層45の内
側に入込ませることができる。したがって、隣合う上部
層46を確実に分離することができる。したがって、対
向電極36同士の短絡に起因する液晶表示装置の表示欠
陥が発生することを、防止することができる。
【0060】また、上述の製造工程では、上部層46を
形成する工程において前記レジスト膜を露光する場合
に、前記レジスト膜を露光するための光として、基板3
3は通過できるが下部層45は通過できない波長の光が
用いられている。また、遮光部42を形成する過程にお
いて前記樹脂フィルムを露光する場合に、前記樹脂フィ
ルムを露光するための光として、基板33は通過できる
が下部層45は通過できない波長の光が用いられてい
る。これによって、上記2つの場合には、下部層45が
フォトマスクとして働く。
【0061】したがって、前記レジスト膜および前記樹
脂フィルムに光を照射する場合、前記光を放射する光源
と前記レジスト膜および前記樹脂フィルムとの間に、フ
ォトマスクを介在させる必要がない。これによって、上
述の対向基板部材31の製造工程のために予め準備する
フォトマスクの数を、対向基板部材の従来技術の製造方
法よりも減少させることができる。また下部層45をフ
ォトマスクとして用いることによって、前述のフォトマ
スクと前記基板との位置合わせを行う必要がない。これ
によって、対向基板部材31の製造方法を、従来技術の
製造方法よりも簡略化することができる。
【0062】上述したように、各段差調整部35が各色
フィルタ部41から途切れることなく伸延して形成され
る場合、下部層45と上部層46との平面形状が、それ
ぞれ等しくなる。したがって、上部層46を形成する場
合に下部層45をフォトマスクとする製造方法を用い
て、液晶表示装置の製造工程を簡略化することができる
のである。また上記場合、上部層46は下部層45の端
よりも下部層45の外側に伸延しない。これによって、
下部層45の周縁部の形状を45度以上90度以下のテ
ーパ角で傾斜する形状にして、薄膜51内の下部層45
の上の部分と薄膜51の前記上の部分以外の部分とを、
確実に分離させることができる。したがって、対向電極
同士が連結することに起因する歩留りを、向上させるこ
とができるのである。
【0063】下部層45の周縁部のテーパ角と上部層4
6の分離状態との関係を、以下の実験によって確かめ
た。本実験では、下部層45の周縁部のテーパ角がそれ
ぞれ異なる3種類の対向基板部材を作成し、各対向基板
部材内の信号漏れがある箇所の数を調べた。信号漏れと
は、対向基板部材内のいずれか1つの任意の端子部37
に検査用の予め定める電気信号を供給した場合に、端子
部37が接続される対向電極以外の他の対向電極に、供
給した信号が漏れて伝わることを指す。信号漏れは、た
とえば、隣合う2つの対向電極に短絡がある場合に生じ
る。
【0064】第1の対向基板部材のテーパ角θ1は22
度以上23度以下である。第2の対向基板部材のテーパ
角θ2は45度以上60度以下である。第3の対向基板
部材のテーパ角θ3は92度である。各対向基板部材の
テーパ角に幅があるのは、上述の関係に基づき、露光、
現像、および加熱処理のパラメータを用いてテーパ角を
制御した場合、単一の対向基板部材の各下部層45のテ
ーパ角にばらつきが生じるためである。第1〜第3の対
向基板部材は、テーパ角以外の構造は等しい。
【0065】単一の対向基板部材は、1枚の基板上に3
0個のセルを形成して構成される。単一のセルの構造
は、図1で説明した構造と比較して、下部層45と上部
層46との数が異なり、他は等しい。各セルは、主基板
部材に形成される各セルとそれぞれ対向して、XGAの
画素配列のカラー表示が可能な表示画面を構成する。X
GAの画素配列では、単一の表示画面内に763行10
24列の行列で1024×768個の絵素が配置され、
カラー表示のためには、各絵素に3対の対向電極および
絵素電極が必要である。ゆえに、対向基板部材31の単
一のセルには、約3000本の対向電極が含まれる。す
なわち、前記単一のセルには、約3000本の下部層4
5と約3000本の上部層46とが含まれる。13.3
型のXGAの対向電極のピッチは、本来88μmだが、
前記絵素電極のギャップと貼合せのマージンとを含むた
めに、本実験では、隣合う2本の上部層46の間隔は、
18μmにした。
【0066】第1〜第3の対向基板部材を、それぞれ複
数枚作成して、1枚ずつ信号漏れの箇所の数を調べた。
第1および第2の対向基板部材の数は30枚であり、第
3の対向基板部材の数は、2枚である。この結果、第1
の対向基板部材の信号漏れの箇所の数の平均は、1枚当
たり6箇所だった。30枚の第2の対向基板部材は、信
号漏れは全く発生しなかった。2枚の第3の対向基板部
材にも、信号漏れは全く発生しなかった。
【0067】信号漏れが発生しない理由を、図7(A)
〜(C)を用いて説明する。図7(A)〜(C)は、周
縁部71〜73が端74〜76に向かってテーパ角θ1
〜θ3で傾斜する下部層61〜63が形成された基板6
4〜66に、さらにITOから構成される薄膜67〜6
9を形成した状態の基板部材の部分拡大断面図である。
図7(A)の基板64では、薄膜71内の下部層61の
端74を覆う部分77は、滑らかである。図7(B),
(C)の基板65,66では、薄膜68,69内の下部
層62,63の端75,76をそれぞれ覆う部分78,
79に亀裂が生じる。したがって、図7(B),(C)
の基板65,66上の薄膜68,69には、下部層6
4,65の端75,76に沿って亀裂が生じていると考
えられる。
【0068】これら各薄膜74〜76上に、上述の製造
工程で説明したものと同じパターンマスクが形成され
て、さらに湿式のエッチング処理によって各薄膜がエッ
チングされると仮定する。この仮定の場合、図7
(B),(C)の薄膜68,69の亀裂にエッチング液
が浸透する。ゆえに、前記薄膜68,69内の前記部分
78,79は薄膜68,69の表面からだけでなく亀裂
の内部からもエッチング液に侵食されるので、確実にエ
ッチングされる。亀裂は下部層62,63の端75,7
6に沿って生じているので、下部層62,63の端7
5,76を覆う部分78,79が全て確実に除去され
る。これによって、薄膜68,69内の下部層62,6
3の上の部分は、薄膜68,69内の前記上の部分以外
の部分から、完全に分離される。したがって、信号漏れ
の原因となる上部層46の短絡がなくなる。したがっ
て、下部層45の周辺部のテーパ角が45度以上90度
以下である場合に、上部層46同士の短絡が発生せず、
上部層46同士が確実に分離されると考えられる。
【0069】また、第3の対向基板部材においても、信
号の漏れが発生しなかったことから、テーパ角が45度
以上であるならば、上部層46は確実に分離されると考
えられる。ゆえに、図7(D)に示すように、テーパ角
θ4が90度よりも大きく180度以下である場合も、
上部層46同士が確実に分離されると考えられる。
【0070】また、段差調整部は、色フィルタ部41を
伸延して形成する代わりに、遮光部42の前記額縁を端
子領域40に伸延して形成してもよい。この場合、前記
段差調整部が遮光部を兼ねるので、該段差調整部を含む
対向基板部材を含む液晶表示装置において、主基板部材
の前記段差調整部と対向する部分に、遮光部をさらに設
ける必要がない。ゆえに、液晶表示装置の構造が簡略化
される。また、前記色フィルタ部41は、ストライプ形
状に限らず、他の形状、たとえばドット状であってもよ
い。
【0071】上述の第1実施形態の対向基板部材31で
は、段差調整部35は、色フィルタ部41または遮光部
を端子領域40までそれぞれ伸延して形成したが、色フ
ィルタ部41と遮光部と段差調整部35とを、別々に形
成してもよい。たとえば、基板上に、従来と同じカラー
フィルタだけを形成し、端子領域40に色フィルタ部4
1と同じ材質で同じ膜厚の段差調整部を形成してもよ
い。さらにまた、段差調整部は、色フィルタ部41およ
び遮光部のどちらとも異なる材料で形成されてもよい。
【0072】以上の説明から、基板上にある第1膜片に
第2膜片が重なり、かつ、前記第2膜片の一部分が前記
第1膜片の端からはみ出して伸延している場合、前記一
部分の段切れを防止するためには、前記一部分のと基板
の一方の面との間に膜状の段差調整部を介在させれば良
いことが、分かる。第1実施形態の説明では、前記第1
膜片が色フィルタ部41に相当し、前記第2膜片が上部
層46に相当する。前記段差調整部の膜厚と前記第1膜
片との膜厚の差は、前記第1膜片と前記基板の面との間
の段差未満であれば良い。好ましくは、前記膜厚の差
が、第2膜片の膜厚の50%程度以下であれば、第2膜
片の段切れを確実に防止することができる。さらにま
た、前記第1膜片の膜厚と段差調整部の膜厚とが等しい
場合、段差がなく第2材料層に段切れが発生しないの
で、最も好ましい。
【0073】第1膜片、第2膜片、および段差調整部の
材質は、どのような材質であってもよい。一般的に、液
晶表示装置の対向基板部材では、色フィルタ部を樹脂材
料で形成する。樹脂材料の薄膜は、他の材料の薄膜と比
較して一般的に膜厚が厚いので、カラーフィルタに重ね
て配置される導電体材料の膜片に段切れが生じ易い。ゆ
えに、第1実施形態で説明したように、液晶表示装置の
対向基板部材において、段差調整部を形成すると、段切
れに起因する歩留りを向上させることができ、液晶表示
装置の表示欠陥を軽減することができる。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、基板部材
は、基板の一方の面上に第1および第2膜片が重なって
配置され、かつ第2膜片の一部分は第1膜片の縁を越え
て伸延して構成されている。さらに、基板の前記一方の
面と第2膜片の前記一部分との間には、膜状の段差調整
部が介在される。これによって、段差に起因する第2膜
片の段切れを防止することができる。したがって、基板
部材の歩留りを、段差調整部がない基板部材と比較し
て、向上させることができる。
【0075】また本発明によれば、前記段差調整部は、
前記第1膜片と同じ材料によって形成される。ゆえに、
基板部材の製造工程を、第1膜片と段差調整部とを相互
に異なる材料によってそれぞれ形成する場合と比較し
て、簡略化することができる。さらにまた本発明によれ
ば、前記第1膜片は、前記第1膜片を配置するべき前記
基板上の領域から途切れることなく伸延され、伸延され
た部分が前記段差調整部になっている。ゆえに、前記第
1膜片と前記段差調整部との間の段差がなくなるので、
段差に起因する第2膜片の段切れを、確実に防止するこ
とができる。
【0076】また本発明によれば、複数の下部膜片の周
縁部は、45度以上90度以下のテーパ角で傾斜してい
る。これによって、前記各下部膜片の上に上部膜片をそ
れぞれ重ねて形成する場合、前記複数の上部膜片同士
を、確実に分離することができる。したがって、上部膜
片同士の短絡に起因する基板部材の歩留りを、複数の下
部膜片の周縁部が0度以上45度未満のテーパ角で傾斜
している場合と比較して、向上させることができる。
【0077】さらにまた本発明によれば、基板部材は、
透明な基板の一方の面上に、予め定める波長の光を通過
させる第1の材料から成る下部膜片が配置され、少なく
とも前記波長の光を通過させる第2の材料から成り各前
記下部膜片と平面形状が等しい上部膜片を、各下部膜片
の上にそれぞれ配置して構成される。前記基板部材の製
造工程内で、前記上部膜片を形成するために、前記第2
の材料から構成される薄膜に重畳させるパターンマスク
は、ポジ型のフォトレジストの薄膜に、基板の前記一方
の面とは反対側の他方の面から、前記波長の光を照射し
て、形成される。これによって、前記基板部材の前記製
造方法を、前記基板部材の従来技術の製造方法よりも簡
略化することができる。
【0078】また本発明によれば、基板部材は、平板状
の基板の一方の面上に、平面形状が相互に等しい予め定
める複数の下部膜片および複数の上部膜片を、それぞれ
重ねて配置して、構成される。前記基板の製造方法にお
いて、まず、前記各下部膜片が、該各下部膜片の周縁部
が45度以上90度以下のテーパ角で傾斜するように、
それぞれ形成される。次いで、基板の前記一方の面と全
ての下部膜片とを覆う薄膜を形成し、薄膜内の各下部膜
片の上の部分を覆うパターンマスクを形成する。さら
に、薄膜内のパターンマスクから露出する部分を湿式の
エッチング処理を用いて除去して、複数の上部膜片だけ
を残す。これによって、前記複数の上部膜片同士を確実
に分離することができる。
【0079】さらにまた本発明によれば、液晶表示装置
の対向基板部材は、基板の一方の面上に対向電極が配置
され、前記各対向電極と前記基板の前記一方の面との間
に予め定める波長の光だけを通過させる膜状の色フィル
タ部がそれぞれ配置され、前記各対向電極に端子部がそ
れぞれ接続されて構成される。さらに、前記基板の一方
の面と前記各端子部との間には、段差調整部がそれぞれ
介在される。前記段差調整部の膜厚と前記色フィルタ部
との膜厚の差は、前記色フィルタ部の厚さ未満である。
これによって、前記対向電極と前記端子部とが接続する
部分の段切れに起因する液晶表示装置の表示欠陥の発生
を防止することができる。
【0080】また本発明によれば、前記段差調整部は、
前記色フィルタ部と同じ材料によって形成される。これ
によって、前記段差調整部を形成する材料と前記色フィ
ルタ部を形成する材料とが異なる場合と比較して、前記
液晶表示装置の製造工程を簡略化することができる。さ
らにまた本発明によれば、前記段差調整部は、前記色フ
ィルタ部を途切れることなく伸延して形成される。これ
によって、前記対向電極と前記端子部との接続部分に生
じる段切れを、確実に防止することができる。
【0081】また本発明によれば、前記基板の前記一方
の面には、遮光部が形成される。前記段差調整部は、前
記遮光部と同じ材料によって形成される。これによっ
て、前記液晶表示装置の構造を簡略化し、さらに前記液
晶表示装置の製造工程を簡略化することができる。さら
にまた本発明によれば、前記段差調整部は、前記遮光部
を途切れることなく伸延して形成される。これによっ
て、前記対向電極と前記端子部との接続部分に生じる段
切れを、確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の基板部材である対向基
板部材31の正面図である。
【図2】前記対向基板部材31のF−F断面図である。
【図3】前記対向基板部材31のG−G拡大断面図であ
る。
【図4】前記対向基板部材31の製造工程において、基
板33の一方表面38に色フィルタ部41および段差調
整部35が形成され、さらにITOからなる薄膜51が
形成された状態の基板部材を示す正面図である。
【図5】図4の状態の基板部材のh−h断面図である。
【図6】前記対向基板部材31の製造工程において、基
板33の一方表面38に色フィルタ部41および段差調
整部35が形成され、さらに対向電極36および端子部
37が形成された状態の基板部材を示す正面図である。
【図7】図6の状態の基板部材のI−I断面図である。
【図8】第1の従来技術の基板部材の製造工程を説明す
るために、前記製造工程において、基板1の一方表面2
に色フィルタ部4が形成された状態の基板部材を示す正
面図である。
【図9】図12の状態の基板部材のA−A断面図であ
る。
【図10】第1の従来技術の基板部材の製造工程を説明
するために、前記製造工程において製造されて完成した
基板部材14を示す正面図である。
【図11】図14の状態の基板部材14のB−B断面図
である。
【図12】図14の状態の基板部材14のC−C拡大断
面図である。
【図13】第2の従来技術の基板部材21を示す正面図
である。
【図14】前記基板部材21のD−D断面図である。
【図15】前記基板部材21のE−E拡大断面図であ
る。
【図16】前記第2の従来技術の基板部材21を用いた
液晶表示装置の構成を説明するための液晶表示装置のセ
ルの断面図である。
【符号の説明】
31,91,101 対向基板部材 33 基板 34,93 カラーフィルタ 35,104 段差調整部 36 対向電極 37 端子部 39 表示領域 40 端子領域 41,94 色フィルタ部 42,95 遮光部 45 下部層 46 上部層

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の一方の面上に、1または複数の第
    1膜片が配置され、前記第1膜片と同じ数の第2膜片が
    前記各第1の膜片にそれぞれ重なって配置され、かつ、
    前記各第2膜片の一部分が前記各第1膜片の端を越えて
    前記基板の前記一方の面上に伸延している基板部材にお
    いて、前記基板の前記一方の面と前記各第2膜片の前記
    一部分との間に介在される膜状の段差調整部を含み、 前記段差調整部と前記各第1膜片との膜厚の差は、前記
    第1膜片の厚さ未満であることを特徴とする基板部材。
  2. 【請求項2】 前記段差調整部は、前記第1膜片を形成
    する材料と同じ材料によって形成されることを特徴とす
    る請求項1記載の基板部材。
  3. 【請求項3】 前記段差調整部は、前記各第1膜片を途
    切れることなく伸延して形成されることを特徴とする請
    求項2記載の基板部材。
  4. 【請求項4】 基板の一方の面上に、複数の下部膜片が
    配置され、複数の上部膜片が各下部膜片の上にそれぞれ
    配置されて構成される基板部材において、前記各下部膜
    片の周縁部は、前記各下部膜片の端に向かうにつれて傾
    斜し、かつ、前記各下部膜片の周縁部の表面と前記基板
    の前記一方の面との成すテーパ角は、45度以上90度
    以下の角度であることを特徴とする基板部材。
  5. 【請求項5】 透光性を有する基板の一方の面上に、予
    め定める波長の光を通過させる第1の材料から形成され
    る1または複数の下部膜片が配置され、少なくとも前記
    波長の光を通過させる第2の材料から形成され前記各下
    部膜片と平面形状が等しい1または複数の上部膜片が、
    前記各下部膜片の上にそれぞれ配置されて構成される基
    板部材の製造方法において、前記基板の前記一方の面上
    に、前記各下部膜片を形成し、 前記第2の材料から成り、かつ、前記基板の前記一方の
    面と全ての前記下部膜片とを覆う薄膜を形成し、 前記薄膜の全表面にポジ型のフォトレジストを塗布し、
    前記一方の面の反対側の他方の前記基板の面から前記波
    長の光を照射して、パターンマスクを形成し、前記薄膜
    内の前記パターンマスクから露出する部分を除いて前記
    各上部膜片だけを残し、前記パターンマスクを除くこと
    を特徴とする基板部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 基板の一方の面上に、複数の下部膜片が
    配置され、複数の上部膜片が各下部膜片の上にそれぞれ
    配置されて構成される基板部材において、前記基板の前
    記一方の面上に、前記各下部膜片を、前記各下部膜片の
    周縁部が該各下部膜片の端に向かうにつれて傾斜し、か
    つ、該各下部膜片の周縁部の表面と前記基板の前記一方
    の面との成すテーパ角が45度以上90度以下の角度に
    なるように、それぞれ形成し、 前記基板の前記一方の面と全ての前記下部膜片とを覆う
    薄膜を形成し、 前記薄膜内の前記各下部膜片の上の部分を覆うパターン
    マスクを形成し、 前記薄膜内のパターンマスクから露出する部分を湿式の
    エッチング処理によって除いて前記上部膜片だけを残
    し、前記パターンマスクを除くことを特徴とする基板部
    材の製造方法。
  7. 【請求項7】 一対の基板の間に液晶層が配置され、前
    記一対の基板のうちの一方の基板の前記液晶層に対向す
    る一方の面上に、1または複数の対向電極が配置され、
    前記各対向電極と前記一方の面との間に予め定める波長
    の光だけを通過させる膜状の色フィルタ部がそれぞれ配
    置され、少なくとも1つの端子部が前記前記一方の面に
    配置されて構成され、各端子部は少なくとも1つの前記
    対向電極にそれぞれ接続される液晶表示装置において、 前記一方の基板の前記一方の面と前記各端子部との間に
    介在される膜状の段差調整部を含み、 前記段差調整部と前記色フィルタ部との膜厚の差が前記
    色フィルタ部の厚さ未満であることを特徴とする液晶表
    示装置。
  8. 【請求項8】 前記段差調整部は、前記各色フィルタ部
    を構成する材料と同じ材料によって形成されることを特
    徴とする請求項7記載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 前記段差調整部は、前記各色フィルタ部
    を途切れることなく伸延して形成されることを特徴とす
    る請求項8記載の液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 光を遮断する材料から構成されて、前
    記基板の前記一方の面の前記色フィルタ部の周囲の領域
    を覆う遮光部をさらに含み、 前記段差調整部は、前記遮光部を構成する材料と同じ材
    料によって形成されることを特徴とする請求項7記載の
    液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 前記段差調整部は、前記遮光部を途切
    れることなく伸延して形成されることを特徴とする請求
    項10記載の液晶表示装置。
JP10025924A 1998-02-06 1998-02-06 基板部材およびその製造方法ならびに液晶表示装置 Pending JPH11223809A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014120003A (ja) * 2012-12-17 2014-06-30 Japan Display Inc タッチ検出機能付き表示装置、電子機器及びタッチ検出機能付き表示装置の製造方法

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