JPH11223725A - 励起光用フィルタ及び蛍光観察内視鏡装置 - Google Patents

励起光用フィルタ及び蛍光観察内視鏡装置

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JPH11223725A
JPH11223725A JP10304466A JP30446698A JPH11223725A JP H11223725 A JPH11223725 A JP H11223725A JP 10304466 A JP10304466 A JP 10304466A JP 30446698 A JP30446698 A JP 30446698A JP H11223725 A JPH11223725 A JP H11223725A
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JP
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light
excitation light
wavelength
fluorescence observation
filter
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JP10304466A
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Koichi Furusawa
宏一 古澤
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生体の正常部位と生体の異常部位との間におけ
るコントラストを高めた蛍光観察像を得ることができ、
生体の正常/異常の判定を従来に比べて適正に行うこと
ができる蛍光用フィルタ,及び蛍光観察内視鏡装置を提
供する。 【解決手段】本発明による蛍光観察内視鏡装置によれ
ば、励起光用フィルタが照明光のうち、425nm〜45
5nmの波長領域の光に対し50%以上の透過率を有し、
415nm以下の波長の光,及び465nm以上の波長の光
に対し0.1%以下の透過率を有し、30nmの透過率の
半値幅を有するので、約440nmの励起光を照射した場
合に最も強い蛍光を放つ生体内因性物質による自家蛍光
成分を多く含んだ生体の蛍光観察像を得ることができ、
この蛍光観察像では、生体の正常部位と異常部位とのコ
ントラストが従来に比べて高くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の波長領域の
光を透過させる励起光用フィルタ,及びその励起光用フ
ィルタを用いた蛍光観察内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生体組織には特定波長領域の励起
光照射によって蛍光を発する複数の生体内因性物質が含
まれていることが知られており、生体内因性物質による
蛍光の蛍光強度及び波長は正常な生体組織と異常な生体
組織との間で異なることが確認されている。この点に鑑
み、生体組織から発せられる蛍光(自家蛍光)の強度分布
を示す蛍光観察像を取得し、この蛍光観察像から生体の
異常部位の有無を判定することが試みられている。そし
て、蛍光観察像を取得する装置として蛍光観察内視鏡装
置が知られている。
【0003】一般に、蛍光観察内視鏡装置は、被写体と
しての生体組織に所定波長領域の励起光を照射するため
の照明光学系を備えている。照明光学系には、光源ラン
プと、この光源ランプから射出された照明光のうち励起
光のみを透過する励起光用フィルタとが、備えられてい
る。光源ランプから射出された照明光は、励起光用フィ
ルタを透過することによって、所定波長領域の励起光と
なる。この励起光が生体組織に照射されると、生体組織
から所定波長領域の自家蛍光が発せられる。そして、こ
の際における生体の様子が例えばモニタに表示されるこ
とによって、生体の蛍光観察像が取得される。
【0004】ところで、近年では、生体内因性物質の一
つであるリボフラビンに着目し、このリボフラビンによ
る蛍光の蛍光強度を観察することで、生体の正常/異常
を判定しようとする試みがなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
蛍光観察内視鏡装置を用いてリボフラビンによる蛍光の
蛍光強度分布を得ようとすると、以下の問題が生じてい
た。即ち、リボフラビンによる蛍光は、約440nmの励
起光を照射した際に最も強く発せられるが元々励起光に
比べて微弱な光である。これに対し、従来の蛍光観察内
視鏡装置における励起光用フィルタは、図4に示すよう
に、約380nm〜約490nmの透過波長領域を持たせて
構成されている。
【0006】このため、従来の蛍光観察内視鏡装置によ
ると、リボフラビンによる蛍光の励起に不要な波長領域
の光が生体に照射される。これによって、不要な生体内
因性物質からの蛍光が必要とされる蛍光とともに蛍光観
察内視鏡装置に導入されてしまう。これより、従来の蛍
光観察内視鏡装置によって得られた蛍光観察像では、不
要な生体内因性物質からの蛍光によって、生体の蛍光観
察像が全体的に明るくなってしまい、生体の正常部位と
異常部位との間におけるコントラストが低くなってしま
っていた。従って、蛍光観察像の観察者による生体の正
常/異常の判定が困難となっていた。
【0007】本発明は上述した問題に鑑みなされたもの
であり、生体の正常部位と生体の異常部位との間におけ
るコントラストを高めた蛍光観察像を得ることができ、
生体の正常/異常の判定を従来に比べて適正に行うこと
のできる励起光用フィルタ,及び蛍光観察内視鏡装置を
提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した問題
を解決するために以下の構成を採用する。すなわち、請
求項1の発明は、照明光を発生させる光源ランプと被写
体となる生体組織の間の照明光路中に配置され、前記照
明光のうち前記生体組織から自家蛍光を発生させる波長
の励起光のみを透過する励起光用フィルタであって、4
25nm〜455nmの波長領域の光に対する透過率が50
%以上であり、415nm以下の波長の光,及び465nm
以上の波長の光に対する透過率が0.1%以下であり、
透過率の半値幅が30nmであることを特徴とする。
【0009】請求項1の発明によれば、励起光用フィル
タが425nm〜455nmの波長領域の光を他の波長領域
の光よりも多く透過し、この波長領域の以外の光を殆ど
透過しないので、約440nmの励起光を照射した場合に
最も強い蛍光を放つ生体内因性物質についての適正な蛍
光観察像を得ることができる。
【0010】請求項2の発明は、照明光を発生させる光
源ランプと被写体となる生体組織の間の照明光路中に配
置され、前記照明光のうち前記生体組織から自家蛍光を
発生させる波長の励起光のみを透過する励起光用フィル
タとを有し、励起光が前記生体組織に照射された際にお
ける蛍光観察像を得る蛍光観察内視鏡装置であって、前
記励起光用フィルタが425nm〜455nmの波長領域の
光に対して50%以上の透過率を有し、415nm以下の
波長の光,及び465nm以上の波長の光に対して0.1
%以下の透過率を有し、30nmの透過率の半値幅を有す
ることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 〔蛍光観察内視鏡装置の構成〕最初に、本実施形態によ
る蛍光観察内視鏡装置を説明する。図1は、蛍光観察内
視鏡装置の全体構成図である。図1において、蛍光観察
内視鏡装置は、大略して、内視鏡10,光源部20,及
び撮像部30からなり、撮像部30には、モニタ50が
ビデオ切替装置40を介して接続されている。
【0012】内視鏡10は、先端が内視鏡10の先端部
をなす挿入部11と、挿入部11の基端にその一端が連
結された操作部12と、操作部12の外周面から延出す
るライトガイド連結管13とを備えている。操作部12
の他端には、内視鏡10と撮像部30とを接続する接眼
部12aが設けられている。また、ライトガイド連結管
13の末端には、内視鏡10と光源部20とを接続する
コネクタ13aが設けられている。
【0013】内視鏡10内には、挿入部11の先端から
操作部12の他端に亘ってイメージガイドファイババン
ドル(以下、「IGFB」という)14が配設されてい
る。また、挿入部11の先端には、観察窓18と、観察
窓18を透過した光をIGFB14の入射端面において
被写体の像として収束させる対物光学系15とが配置さ
れている。
【0014】また、接眼部12a内には、IGFB14
の射出端面から射出された像を観察するための接眼レン
ズ16が配置されている。但し、この接眼レンズ16
は、撮像部30を接眼部12aに接続した際には、IG
FB14の射出端面の像を結像光学系30aとともにリ
レーし、撮像部30内で結像させる。従って、観察窓1
8を透過した光は、対物光学系15によって被写体の像
として結像され、IGFB14を通じて接眼部12aへ
伝達され、接眼レンズ16を介して撮像部30に導かれ
る。
【0015】また、内視鏡10内には、コネクタ13a
の末端から内視鏡10の先端部(挿入部11の先端)に亘
ってライトガイドファイババンドル(以下、「LGF
B」という)17が配設されている。LGFB17の入
射端面は、コネクタ13aが光源部20に接続される際
に、光源部20内に向けて配置されている。一方、LG
FB17の射出端面は、上述した対物光学系15の光軸
と略垂直に配置されている。
【0016】また、LGFB17の射出端面の前方に
は、配光レンズ19が配置されている。この配光レンズ
19は、LGFB17の射出端面からの照明光の光束径
を拡げ、対物光学系15によってIGFB14の入射端
面に結像される被写体の範囲(撮像範囲)を照明する。
【0017】光源部20内のLGFB17の入射端面に
対向する位置には、キセノンランプを用いた光源ランプ
21が配置されている。この光源ランプ21は、白色光
を照明光として発する。光源ランプ21から発せられた
照明光は、その背後に配置された反射鏡,及び光源ラン
プ21の前方に設けられた集光レンズにより、LGFB
17の入射端面に収束して入射される。
【0018】光源ランプ21とLGFB17の入射端面
との間における照明光路に沿った位置には、光源ランプ
21から発せられた光のうち、リボフラビンを励起して
生体組織から自家蛍光を発生させる励起光成分を透過す
る励起光用フィルタ22が、図示せぬソレノイドにより
照明光路に対して挿脱自在に配置されている。即ち、励
起光用フィルタ22は、通常観察時には照明光路外に退
避し、蛍光観察時には照明光路内に挿入される。これに
よって、蛍光観察時におけるLGFB17の入射端面に
は、励起光のみが照明光として入射される。そして、こ
の励起光が被写体たる生体組織に照射されることによっ
て、生体組織から自家蛍光が発せられる。
【0019】撮像部30内には、上述した結像光学系3
0a及びこの結像光学系30aによって結像された被写
体の像を撮像する位置に、通常観察用のCCDカメラ3
1が配置されている。このCCDカメラ31には、結像
光学系30aによって結像された被写体の通常観察像が
導入される。CCDカメラ31と平行な位置には、蛍光
観察用のCCDカメラ41が配置されている。これらの
CCDカメラ31及びCCDカメラ41は、ビデオ切替
装置40にそれぞれ接続されている。
【0020】通常観察用のCCDカメラ31と接眼レン
ズ16との間には、接眼レンズ16の光軸上に挿入され
ることによって接眼レンズ16の光軸を折り曲げる反射
ミラー32が、挿脱自在に設置されている。この反射ミ
ラー32は、通常観察時には、接眼レンズ16から射出
されてCCDカメラ31に入射する光の光路から退避し
た状態にあり、蛍光観察時には接眼レンズ16側の縁に
設けられた図示せぬ回動軸を中心に所定角度回動するこ
とによって接眼レンズ16の光軸に対して45゜の角度
で交わり、接眼レンズ16の光軸を90゜の角度で折り
曲げる。
【0021】反射ミラー32によって折り曲げられた光
軸上には、その光軸に対して垂直に交わる状態で、約4
80nm〜約590nmの透過範囲を有する蛍光用フィルタ
35が配置されている。この蛍光用フィルタ35は、反
射ミラー32によって反射された光のうち、励起光成分
の光を除去する。
【0022】また、蛍光用フィルタ35を透過した光の
光路上には、蛍光用フィルタ35を通過した光軸に対し
て45゜の角度をなす状態で、反射ミラー33が配置さ
れている。この反射ミラー33によって反射された光の
光路上には、接眼レンズ16とともにIGFB14の射
出端面の像をリレーする結像光学系33a,及びこの結
像光学系33aによって結像された像の明るさを大幅に
増幅するためのイメージインテンシファイア(以下、
「I.I.」という)34が、設置されている。
【0023】このI.I.34によって明るさが増幅され
た像,即ち被写体の自家蛍光による像は、I.I.34の
射出側に配置された蛍光観察用のCCDカメラ41に対
し、I.I.34とCCDカメラ41との間に配置された
図示せぬ結像光学系によって蛍光観察像として伝達され
る。
【0024】CCDカメラ31は、図示せぬ結像光学系
によって結像された通常観察像を撮像してビデオ信号を
生成し、このビデオ信号をビデオ切替装置40に対して
出力する。また、CCDカメラ41は、図示せぬ結像光
学系から伝達された蛍光観察像を撮像してビデオ信号を
生成し、このビデオ信号をビデオ切替装置40に対して
出力する。
【0025】ビデオ切替装置40は、CCDカメラ31
から入力されたビデオ信号とCCDカメラ41から入力
されたビデオ信号との何れか一方を選択し、選択したビ
デオ信号をモニタ50へ転送する。モニタ50は、ビデ
オ切替装置40から入力されたビデオ信号に基づいて、
その画面に被写体の画像(生体組織の通常観察像又は生
体組織の蛍光観察像)を表示させる。 〔励起光用フィルタの構成〕次に、本実施形態による励
起光用フィルタ22の構成を説明する。励起光用フィル
タ22は、生体組織に含まれる生体内因性物質たるリボ
フラビンを対象として構成されている。このため、図2
に示すように、リボフラビンが最も強い蛍光を発する際
の励起光の波長(ピーク波長)である約440nmを中心と
した425nm〜455nmの光を、自家蛍光の励起光とし
て50%以上の透過率で透過させる。
【0026】また、励起光用フィルタ22は、415nm
以下の波長の光,及び465nm以上の波長の光に対して
0.1%以下の透過率を有する構成となっている。さら
に、励起光用フィルタ22は、透過率の半値幅を30nm
とし、この半値幅がほぼ励起光の波長帯域となるように
構成されているが、これは、励起光の波長帯域を狭くし
すぎると、生体組織から発せられる自家蛍光の光量が減
少し、モニタ50に表示される蛍光観察像が全体として
暗くなってしまうことを防止するためである。
【0027】このような励起光用フィルタ22を透過し
た425nm〜455nmの励起光が生体組織に照射される
と、生体組織内のリボフラビンによって、約460nm〜
約600nmの波長領域の自家蛍光が、生体組織から発せ
られる。
【0028】上述した励起光用フィルタ22は、基板を
なす白板ガラスと、この白板ガラスの両面に夫々形成さ
れた蒸着膜とから構成されている。ここに、白板ガラス
の片面に形成された蒸着膜は、屈折率2.249の物質
と屈折率1.489の物質とを交互に蒸着することによ
って形成された44層の膜からなる。また、白板ガラス
の他面に形成された蒸着膜は、屈折率2.249の物質
と屈折率1.489の物質とを交互に蒸着することによ
って形成された63層の膜からなる。図3は、本実施形
態による励起光用フィルタ22の各蒸着膜の詳細を示す
表である。
【0029】〔蛍光観察内視鏡装置の動作〕次に、蛍光
観察内視鏡装置の動作を説明する。動作の前提として、
内視鏡10の先端部(挿入部11の先端)が生体内に挿入
され、観察を行うべき生体組織の近傍に配置されてお
り、且つ蛍光観察内視鏡装置の光源部20,撮像部3
0,ビデオ切替装置40,及びモニタ50の電源が投入
されているものとする。
【0030】最初に、通常観察時における蛍光観察内視
鏡装置の動作を説明する。通常観察を行う場合には、光
源部20の励起光用フィルタ22が光源ランプ21の照
明光路外に退避した状態とされる。また、撮像部30の
反射ミラー32が、接眼レンズ16から射出されてCC
Dカメラ31に入射する光の光路から退避した状態とさ
れる。
【0031】光源部20の電源が投入されると、光源ラ
ンプ21から照明光(白色光)が発せられる。この照明光
は、LGFB17,及び配光レンズ19を介して生体組
織に照射される。すると、生体組織からの反射光が、観
察窓18を透過し、対物光学系15によって通常観察像
として結像され、IGFB14,接眼レンズ16を介し
て撮像部30内に導入される。
【0032】撮像部30内では、結像光学系30aによ
って結像された通常観察像が、通常観察用のCCDカメ
ラ31によって撮像され、ビデオ信号に変換され、ビデ
オ切替装置40に向けて出力される。このビデオ信号
は、ビデオ切替装置40によってモニタ50に転送され
る。そして、モニタ50の画面には、生体の通常観察像
が表示される。
【0033】次に、蛍光観察時における蛍光観察内視鏡
装置の動作を説明する。蛍光観察を行う場合には、光源
部20の励起光用フィルタ22が光源ランプ21の照明
光路に挿入される。また、撮像部30の反射ミラー32
が、接眼レンズ16の光軸に対して45゜の角度で交わ
る状態とされる。
【0034】光源部20の電源が投入されると、光源ラ
ンプ21から照明光(白色光)が発せられる。この照明光
は、励起光用フィルタ22に照射される。すると、励起
光用フィルタ22は、白色光のうち主として425nm〜
455nmの波長領域を励起光として透過させる。この励
起光は、LGFB17の入射端面に入射し、LGFB1
7内を通じ、配光レンズ19を介して生体組織に照射さ
れる。これによって、生体組織内のリボフラビンによっ
て、460nm〜600nm程度の波長領域の自家蛍光が発
せられる。
【0035】このとき、観察窓18には、生体組織から
発せられた自家蛍光と、生体組織に対して照射された励
起光の反射光とが入射する。すなわち、励起光と自家蛍
光とからなる生体組織の像が対物光学系15によって結
像され、IGFB14を通じて接眼部12aへ伝達され
る。そして、IGFB14の射出端面から射出された光
は、接眼レンズ16を介して撮像部30内へ導入され
る。
【0036】撮像部30内では、接眼レンズ16から射
出された光は、反射ミラー32によって反射され、蛍光
用フィルタ35に入射され、励起光成分を除去した後、
反射ミラー33によって反射され、結像光学系33aに
よって像を結ぶ。この蛍光観察像は、I.I.34内で増
幅され、図示せぬ結像光学系を介して蛍光観察用のCC
Dカメラ41に伝達される。
【0037】CCDカメラ41に伝達された蛍光観察像
は、このCCDカメラ41によって撮像され、ビデオ信
号に変換され、ビデオ切替装置40に対して出力され
る。ビデオ切替装置40は、CCDカメラ41から入力
されたビデオ信号をモニタ50に対して転送する。モニ
タ50は、入力されたビデオ信号に基づいて、その画面
に生体の蛍光観察像を表示する。
【0038】〔実施形態の効果〕本実施形態によると、
励起光用フィルタ22がリボフラビンから蛍光を発生さ
せるに適した425nm〜455nmの波長領域の光を主と
して透過する。このため、従来における励起光用フィル
タ(図4参照)が透過させていたリボフラビン以外の生体
内因性物質を励起する波長領域の光が生体組織に照射さ
れない。
【0039】従って、モニタ50に表示される蛍光観察
像は、ほぼリボフラビンによる蛍光強度分布を示すもの
となる。即ち、蛍光観察像が正常部位におけるリボフラ
ビンの蛍光強度と異常部位におけるリボフラビンの蛍光
強度を示すものとなる。このため、蛍光観察像における
正常部位と異常部位との間におけるコントラストが従来
に比べて高くなる。
【0040】このように、本実施形態による蛍光観察内
視鏡装置によれば、従来に比べて正常部位と異常部位と
のコントラストを高めた適正な蛍光観察像を得ることが
でき、蛍光観察像の観察者が生体の異常部位の有無,即
ち疾患の有無を従来に比べて容易に判定することができ
る。従って、例えば早期癌(進行性の癌を含む)の診断や
癌の発生部位の特定が容易となる。
【0041】なお、本実施形態では、図2に示した分光
透過特性を有する励起光用フィルタ22を得るべく、蒸
着膜を基板たる白板ガラスに形成することによって励起
光用フィルタ22を構成したが、励起光用フィルタ22
に上述した分光透過特性を設定し得る限り、基板の材
質,及び蒸着膜の材質,種類,膜の層数等は、適宜設定
することができる。また、励起光用フィルタ22は、蒸
着膜を基板の片面のみに形成することによって構成され
たものでも良い。
【0042】
【発明の効果】本発明による励起光用フィルタ,及び蛍
光観察内視鏡装置によれば、生体の正常部位と生体の異
常部位との間におけるコントラストを高めた蛍光観察像
を得ることができ、生体の正常/異常の判定を従来に比
べて適正に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態による蛍光観察内視鏡装置の全体構
成図
【図2】図1に示した励起光用フィルタの分光透過特性
を示す図
【図3】図1に示した励起光用フィルタの構成を示す表
【図4】従来の励起光用フィルタの分光透過特性を示す
【符号の説明】
22 励起光用フィルタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】照明光を発生させる光源ランプと被写体と
    なる生体組織との間の照明光路中に配置され、前記照明
    光のうち前記生体組織から自家蛍光を発生させる波長の
    励起光のみを透過する励起光用フィルタであって、 425nm以上455nm未満の波長領域の光に対する透過
    率が50%以上であり、415nm以下の波長の光,及び
    465nm以上の波長の光に対する透過率が0.1%以下
    であり、透過率の半値幅が30nmであることを特徴とす
    る励起光用フィルタ。
  2. 【請求項2】照明光を発生させる光源ランプと被写体と
    なる生体組織との間の照明光路中に配置され、前記照明
    光のうち前記生体組織から自家蛍光を発生させる波長の
    励起光のみを透過する励起光用フィルタとを有し、励起
    光が前記生体組織に照射された際における生体の蛍光観
    察像を得る蛍光観察内視鏡装置であって、 前記励起光用フィルタが425nm以上455nm未満の波
    長領域の光に対して50%以上の透過率を有し、415
    nm以下の波長の光,及び465nm以上の波長の光に対し
    て0.1%以下の透過率を有し、30nmの透過率の半値
    幅を有することを特徴とする蛍光観察内視鏡装置。
JP10304466A 1997-10-28 1998-10-26 励起光用フィルタ及び蛍光観察内視鏡装置 Pending JPH11223725A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002034913A (ja) * 2000-07-27 2002-02-05 Asahi Optical Co Ltd 電子内視鏡システムの光源装置の光学系
JP2005329115A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Olympus Corp 蛍光内視鏡装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002034913A (ja) * 2000-07-27 2002-02-05 Asahi Optical Co Ltd 電子内視鏡システムの光源装置の光学系
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