JP5587120B2 - 内視鏡用光源装置 - Google Patents
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Description
上記のような特殊光観察を行う内視鏡装置に用いられる内視鏡用光源装置が、特許文献1及び2に開示されている。
この例では、ダイクロイックミラーは、特定の波長以上の光を透過させて特定の波長以下の光を反射させる特性を有し、これにより白色光の大部分を透過させ、励起光を反射させている。
すなわち、このような内視鏡用光源装置では、通常観察を行う場合、白色光における狭帯域光の波長帯域(特定波長域)の光量が大幅に低減してしまう。そのため、このような内視鏡用光源装置を用いた内視鏡によって通常観察を行うと、通常よりも得られる被写体や被検体の画像の精度が大幅に低下し、さらに画像全体が暗くなり、病変部等を見落とす誤診等を引き起こす恐れがあるという問題がある。
このため、以上のような特殊光観察において、モニタ表示画像を明るくし、光量不足を補うために、狭帯域光源自体の出力を上げ、狭帯域光の出射光量を上げると、内視鏡先端部で発熱が増加し、観察対象の生体に不要な熱負荷をかけることになり、生体への損傷等の影響を与えるばかりか、内視鏡自体、したがって、内視鏡装置にも不要な熱負荷による劣化を招くこととなり、内視鏡装置の耐用年数を大幅に減少させてしまうという問題があった。
一方、特許文献3に開示の内視鏡装置に特許文献1及び2に開示される技術を適用することにより、狭帯域光観察時の光源光量の低下は、ある程度解消することができるが、上述したように通常観察時に重大な問題が生じるため、特許文献3に開示の内視鏡装置に特許文献1及び2に開示される技術を適用することができなかった。
図1は、本発明の内視鏡用光源装置を有する内視鏡システムの全体構成の一実施例を模式的に示すブロック図である。
同図に示すように、本実施形態の内視鏡システム10は、内視鏡12と、本発明の内視鏡用光源装置14と、プロセッサ16と、入出力部18とを有する。
ここで、内視鏡用光源装置(以下、単に光源装置ともいう)14及びプロセッサ16は、内視鏡12の制御装置を構成し、内視鏡12は、光源装置14と光学的に接続され、プロセッサ16と電気的に接続される。また、プロセッサ16は、入出力部18及び光源装置14と電気的に接続される。そして、入出力部18は、画像情報等を出力表示する表示部(モニタ)20、画像情報等を出力する記録部(図示せず)、及び通常観察モード(通常光モードともいう)や特殊光観察モード(特殊光モードともいう)などのモード設定や機能設定等の入力操作を受け付けるUI(ユーザインタフェース)として機能する入力部22を有する。
内視鏡挿入部は、操作部の操作により湾曲自在にされ、内視鏡12が使用される被検体の部位等に応じて、任意の方向及び任意の角度に湾曲でき、照射口24A及び受光部24Bを、すなわち撮像素子26の観察方向を、所望の観察部位に向けることができる。
ライトガイド32は、マルチモードファイバであり、一例として、NA(開口数)0.3〜0.6、直径30μmのものを1000〜2000本束ねて用いるものである。
そして、照明光が照射された被観察部位(被写体)からの戻り光が、受光部24Bを介して撮像素子26の受光面上に結像され、撮像素子26によって被観察部位が撮像される。
撮像後に撮像素子26から出力される撮像画像の画像信号は、スコープケーブル34を通じてプロセッサ16の画像処理システム36に入力される。
なお、図2は、本発明の光源装置の構成の一実施例を模式的に示す正面模式図である。
本発明の光源装置14は、図2に示すように、第1の光源部28と、第2の光源部30と、合波部材42と、回転フィルタ47と、集光レンズ52と、ロッドインテグレータ56とで構成される。
第1の光源部28及び第2の光源部30からの発光は、プロセッサ16の光源制御部(図示省略)により個別に制御されており、第1の光源部28からの出射光と、第2の光源部30からの出射光の光量比は変更自在になっている。
これら各光源28、30からの出射光は、光源装置14内で合波され、ライトガイド(光ファイバ)32に入力される。
なお、本実施形態においては、白色光を出射する白色照明用光源としてキセノン光源を用いているが、本発明においては、白色光を出射する光源であれば特に限定はなく、キセノン光源の他、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ等の放電型の高輝度ランプ光源等の放電管を用いることができる。なお、キセノン光源としては、パーキンエルマージャパン社製の300Wのキセノンランプが好ましく用いられる。
また、リフレクタ40は、キセノン光源38から放射される白色発光光を平行光束にして出射するためのもので、図示例では、キセノン光源38の電極間に発生するアーク(白色発光光)が焦点近傍に来るように配置された放物面ミラーからなるリフレクタを用いている。なお、リフレクタ40についても、キセノン光源38から放射される白色発光光を平行光束にできるものであれば、特に限定は無く、公知のものを用いればよい。
青色レーザ光源及び青紫色レーザ光源は、ブロードエリア型のInGaN系レーザダイオードが利用でき、また、InGaNAs系レーザダイオードやGaNAs系レーザダイオードを用いることもできる。
第2の光源部30は、特殊光光源48から出射され、コリメータレンズ50で所定の略円形状に整形された狭帯域光の光路が、第1の光源部28のキセノン光源38から出射された白色光の光路と直交し、狭帯域光が白色光に対して直交する方向から合波部材42に入射するように、白色光の光路の外側側方に配置される。
なお、本発明においては、コリメータレンズ50としては、上述のような、特殊光光源48から出射した狭帯域光の光束の形状及びサイズを、傾斜配置された合波部材42上で、その反射部材44の反射面の形状及びサイズと等しくなるように整形するものに限定されず、狭帯域光の光束を平行光束にすると共に、狭帯域光の全光束を合波部材42の反射部材44の反射面で反射するように所定の略円形状に整形することができるものであれば、特に限定はない。
また、本発明おいては、特殊光光源48から出射された狭帯域光の光束の形状を変化させて、所定の略円形状に整形するコリメータレンズ50を用いているが、本発明はこれに限定されず、特殊光光源48が、合波部材42の反射部材44の反射面に対応する略円形状に相似な略円形状な光束の狭帯域光を出射するものである場合には、特殊光光源48から出射された狭帯域光の形状を変化させずに、狭帯域光の略円形状の光束を合波部材42の反射部材44の反射面に対応するサイズにすると共に、平行光束に整形するコリメータレンズを用いてもよい。
ここで、図3は、図2に示す内視鏡用光源装置の回転フィルタの一実施例の構成を示す正面図であり、図4(a)は、図3に示す回転フィルタの第1のフィルタ組の分光特性の一例を示すグラフであり、他方、図4(b)は、図3に示す回転フィルタの第2のフィルタ組の分光特性の一例を示すグラフである。
回転フィルタ47は、通常モードでは、キセノン光源38から出射され、合波部材42を透過した白色光を赤色(R)成分、緑色(G)成分及び青色(B)成分に分離するとともに、特殊光モードでは、キセノン光源38から出射された白色光と特殊光光源48から出射された狭帯域光との合波部材42による合波光を、G成分の波長域に含まれ、これより狭い波長域のG狭帯域成分、及びB成分の波長域に含まれ、これより狭い波長域のB狭帯域成分に分離するものである。
したがって、集光レンズ52は、白色光又は合波光の各色成分の光束がロッドインテグレータ56の入射端面全体に入射するように、すなわち、面順次光の光束サイズが、ロッドインテグレータ56の入射端面のサイズ、したがって光ファイバ32の入射端面のサイズと略等しくなるように集光する。なお、合波光の内の狭帯域光の色成分(面順次光)も、同様に集光レンズ52によって集光されるが、合波光の内の狭帯域光の色成分の光束のサイズは、光ファイバ32及びロッドインテグレータ56の入射端面のサイズに対して、白色光の光束のサイズに対するコリメータレンズ50で整形された狭帯域光の光束のサイズの比率と同じ比率となるサイズである。したがって、集光レンズ52は、合波光の内の狭帯域光の色成分(面順次光)を、光ファイバ32及びロッドインテグレータ56の入射端面の中心部分に入射させるように集光する。なお、集光レンズ52としては、集光光学系で用いられる公知の集光レンズを用いればよい。
ここで、ロッドインテグレータ56のサイズ(直径)は、内視鏡12の光ファイバ32のサイズ(直径)と略等しく、ロッドインテグレータ56の出射端面56cのサイズは、光ファイバ32の入射端面のサイズと略等しい。
特に、本発明において、特殊光モード時に、合波部材42で合波され、回転フィルタ47で分離され、集光レンズ52で集光された各面順次光(合波光の各色成分)がロッドインテグレータ56に入射する際には、合波光のうちの狭帯域光の各面順次光は、後に述べる合波部材42の反射部材44においては、白色光の各面順次光よりも細く、白色光の各面順次光より小さいNAで入射し、入射した各面順次光を出射端面56cから出射する際にも、各面順次光の、出射端面56c内の光量分布を均一にした上で、同じNAで出射する。よって、狭帯域光の配光を狭くすることができるため、内視鏡先端での発熱や狭帯域光の光量を低減することができる。
なお、本発明においては、ロッドインテグレータ56には、特に限定はなく、内視鏡装置の照明光学系に一般的に用いられている公知のロッドインテグレータを用いればよい。
なお、図5(a)は、合波部材の側面図、図5(b)は、その正面図を示し、図5(a)の図面向かって左側の面が入射面(白色光の透過面)であり、他方、図5(a)の図面向かって右側及び図5(b)の正面が出射面(狭帯域光の反射面)である。
なお、本実施形態においては、キセノン光源38から出射される白色光の平行光束の太さに等しい短径を有し、その√2倍の長径を有する略楕円形の透過部材52を用いているが、白色光の光束を透過することができれば、どのような大きさの透過部材を用いてもよく、また、その形状も、正方形や長方形等のどのような形状の透過部材を用いてもよい。
例えば、キセノン光源38から出射される白色光の平行光束の太さの直径(2r)が、約25.4mmであれば、短径25.4mm(2r)、長径35.9mm(2(√2)r)の略楕円形状の透過部材を用いても良いし、これ以上の大きさの任意の形状の透過部材を用いてもよく、例えば、直径35.9mm以上の円形状の透過部材を用いてもよい。
ここで、反射部材44の形状及びサイズは、コリメータレンズ56によって略円形状に整形された狭帯域光の光束が、45°傾斜させて配置された合波部材42に入射する領域(反射領域)の形状及びサイズに略一致するのが好ましい。なお、本発明では、反射部材44の形状及びサイズは、狭帯域光の全光束を反射できるように、狭帯域光の光束が合波部材42に入射する反射領域の形状及びサイズに一致するのが最も好ましいが、厳密に一致していなくてもよく、略一致していれば良い。したがって、反射部材44の形状及びサイズは、狭帯域光の全光束を反射できるような形状及びサイズであるのが好ましい。
この場合、上述の特許文献1及び2のように、白色光の光路全面を覆う大きさのダイクロイックミラーを用いた場合と比較すると、通常光モードにおける白色光における特定波長域の光量の低減を抑制することができた。
しかしながら、このような合波部材を用いた場合には、通常光モード及び特殊光モードのいずれの場合でも、キセノン光源からの白色光の特定波長域成分の光量の半分が失われてしまうため、内視鏡観察において得られる画像が暗くなり高度な診察ができないという問題があったのは上述したとおりである。
また、合波部材42の略楕円形の反射部材44の反射面のサイズは、合波部材42の合波光の全出射面(透過部材46の白色光の透過面+反射部材44の狭帯域光の反射面)のサイズの1%〜25%であるのが好ましい。
この白色光の光束の中心における約直径4.0mmの白色光の無い部分に対して、第2の光源からの狭帯域光を合波すれば、白色光を低減させることなく、さらには、互いに損失させること無く、白色光と狭帯域光とを合波することができる。
この場合においては、反射部材44は、この白色光の存在しない部分に対応するように、長径約5.7mm、短径約4.0mmの楕円形状とすることができる。
このように、本発明においては、白色光と狭帯域光との合波光において、狭帯域光の光束を白色光の光束の中央部分に配置するので、内視鏡12の先端部分から合波光(面順次光)を被写体(生体)に向けて照射する際に、内視鏡12の撮像画像の観察視野の内の重要な中央部分にのみに、特殊光観察に必要な狭帯域光(面順次光)を照射することができるので、特殊光観察に必要な狭帯域光の光量を低減することができ、内視鏡12の先端部分に過大な熱負荷をかけたり、その結果、劣化を早めたりすることを無くすことができる。
この場合に、半導体レーザからなる特殊光光源48から出射される狭帯域光は、半導体レーザの活性層に平行な方向に対して約20°の広がり角を有し、半導体レーザの活性層に垂直な方向に対して約10°の広がり角を有するものとし、狭帯域光の広がり角が広い側を合波部材42の反射部材44の略楕円形状の長軸側(長径方向)、すなわち、特殊光光源48から合波部材42までの狭帯域光の光路に対して図7の上下方向(紙面に平行な方向)とし、狭帯域光の広がり角が狭い側を合波部材42の反射部材44の略楕円形状の短軸側(短径方向)、すなわち、特殊光光源48から合波部材42までの狭帯域光の光路に対して図7の紙面に垂直な方向とする。
また、狭帯域光をガウス分布で表した際のガウスビームの相対放射強度が等高線半径の中心で100%である時の50%である等高線半径間に含まれる分布、したがって、50%以上のガウスビーム、すなわち、図8の斜線で表す部分の光のみを用いるとする。
その結果、合波部材42は45°傾斜させて配置されるため、透過部材46は、略楕円形状であり、透過部材46の出射面(透過面)の短径は、白色光の平行光束の直径と等しい25.4mmとされ、長径は35.9mm(25.4×√2)とされる。
一方、反射部材44の形状は、白色光の光束の中心の光の無い部分に対応するように、短径は、4.0mmとされ、長径は、5.7mm(4.0×√2)とされる。したがって、特殊光光源48から出射される狭帯域光の光束を、コリメータレンズ50によって、直径4.0mmの平行光束に整形すればよいことが分かる。
次に、このような合波部材42を用いた場合の特殊光光源48の発光点とコリメータレンズ50の焦点距離との関係について説明する。
図7において、特殊光光源48から出射され、合波部材42の反射部材44に入射する狭帯域光の光束の、反射部材44上における形状及びサイズが、反射部材44の反射面の形状及びサイズと一致するように、コリメータレンズ50において狭帯域光の光束を円形に整形するものとする。
h=f・sinθ…(1)
また、図7において、L1は、合波部材42の反射部材44の長さ(略楕円形状の長径)である。L2は、図示されないが、図7の紙面に垂直な方向における反射部材44の幅(略楕円形状の短径)であるとすると、下記式が成り立つ。ここで、L2はコリメータレンズ50で整形された狭帯域光の平行光束の直径であるということができる。
h=(L1/2)・sin45°…(2)
h=L2/2 …(3)
fw・sin10°=(5.7/2)×sin45°
fw≒12(mm)
こうして、狭帯域光の光束を直径4.0mmの円形状にするためのコリメータレンズ50には、狭帯域光の広がり角の広い側、すなわち図7の紙面に平行な方向の径を整形するためにこの方向にのみパワーを持つ焦点距離約12mmのシリンドリカルレンズが必要である。
fn・sin°=4/2
fn≒23(mm)
こうして、狭帯域光の光束を直径4.0mmの円形状にするためのコリメータレンズ50には、狭帯域光の広がり角の狭い側、すなわち図7の紙面に垂直な方向の径を整形するためにこの方向にのみパワーを持つ焦点距離約23mmのシリンドリカルレンズが必要である。
すなわち、本発明においては、合波部材42によって白色光の光束の光の少ない中央部分に、狭帯域光の光束が配置されるように合波し、中央が狭帯域光の光束、その周辺が白色光の光束からなる合波光(面順次光)の光束を、その関係を維持したまま集光レンズ52で集光して、合波光の全光束を、白色光はNAが大きい光として、狭帯域光はNAが小さい光として、ロッドイングレータ56に入射させ、入射された合波光の白色光及び狭帯域光は、ロッドイングレータ56に内において、それぞれのNAを維持したまま面内光量分布の均一化がなされつつ伝播されて出射され、内視鏡12の光ファイバ32に入射され、光ファイバ32においても、それぞれのNAを維持したまま伝播されて、光ファイバ32の先端、すなわち内視鏡の12の照射口24Aから、中央部分に配置されてNAが小さい狭帯域光とNAが周辺部分に配置されて大きい白色光とが合波された合波光が、被写体(生体)に照射される。
その結果、合波光が照射される被写体(生体)の照射範囲の中央部分は、主として狭帯域光が照射され、その周辺部分には主として白色光が照射されることになる。
したがって、本発明においては、特殊光観察時の狭帯域光の照射を所定の範囲の観察視野に絞ることで十分な光量を確保するので、通常観察の際にも、白色光の特定波長域の光量を低減させることがないし、特殊光観察の際にも、表示画像を明るくするために狭帯域光の出射光量を不必要に上げて、内視鏡装置、特にその先端部に不要な熱負荷をかけて、観察対象の生体に不要な熱負荷をかけ、生体への損傷等の影響を与えることがないし、また、不要な熱負荷による先端部の劣化を招くことがない。その結果、特殊光観察及び通常観察の両方の観察において、観察画像全体が暗くなるということが無く、高度な診断を可能にする高精度な画像を得ることができる。
以上から、本発明においては、特殊光観察時の狭帯域光の照射を所定の範囲の観察視野に絞ることで十分な光量を確保するので、通常観察の際にも、白色照明光の特定波長域の光量を低減させることがないし、特殊光観察の際にも、熱負荷による不利益を招くことがないし、その結果、特殊光観察及び通常観察の両方の観察において、白色光や狭帯域光が照射される観察視野範囲内での画像の精度が低下し、観察画像全体が暗くなるということが無く、観察視野範囲内で、高度な診断を可能にする高精度な画像を得ることができる。
以上、合波部材42が傾斜角度45°(白色光の進行方向と反射部材44の反射面のなす角度が45°)に傾斜されて配置された場合について説明したが、合波部材42は、白色光と狭帯域光とが交差する位置に、白色光の進行方向に対して30°〜60°傾斜させて配置されるものであってもよい。この場合、反射部材44による狭帯域光の反射方向が白色光の進行方向と合致する必要があるため、合波部材42の傾斜角度をθ°(白色光の進行方向と反射部材44の反射面のなす角度をθ°)とすると、狭帯域光が反射部材44の反射面への入射する入射角度もθ°とする必要がある。よって、狭帯域光の合波部材42への入射角度がθ°となるように特殊光光源(第2の光源部30)が設置される。
この場合も前述と同様に、合波部材42の傾斜角度θ°に基づいて、白色光の光束の光の少ない中央部分に、狭帯域光の光束が配置されるように、反射部材44の形状およびサイズが設計され、コリメータレンズ50が設計される。
本発明の内視鏡用光源装置14は、基本的に以上のように構成される。
次に、合波部材42で合波された合波光は、回転式フィルタ47の第2のフィルタ組の各フィルタ(G1フィルタ部47g2、B1フィルタ部47b2、遮光フィルタ部47cut)を順次透過し、G光及びB光の面順次光とされて、順次、集光レンズ52に入射し、集光レンズ52によって合波光(面順次光)内の狭帯域光と白色光との配置関係を維持したまま集光され、中央部分に配置されてNAが小さい狭帯域光とNAが周辺部分に配置されて大きい白色光とが合波された合波光として、ロッドインテグレータ56に入射する。
そして、照明光として面順次光が照射された被観察領域からの戻り光が、順次、受光部24Bを介して撮像素子32の受光面上に結像され、撮像素子22によって被観察領域が面順次光の各色毎に撮像される。
撮像後に撮像素子26から出力される撮像画像の各色の画像信号は、スコープケーブル42を通じてプロセッサ16の画像処理システム36に入力される。
なお、特殊光モードにおいて、合波光内の狭帯域光が照射され、撮影された領域Aについては、その範囲が簡単に視認できるように、撮影画像上にその境界を表示してもよい。
10 内視鏡システム
12 内視鏡
14 内視鏡用光源装置
16 プロセッサ
18 入出力部
20 表示部(モニタ)
22 入力部
24A 照射口
24B 受光部
26 撮像素子
28 第1の光源部
30 第2の光源部
32 ライトガイド(光ファイバ)
34 スコープケーブル
36 画像処理システム
38 キセノン光源(白色照明用光源)
40 リフレクタ(放物面鏡)
42 合波部材
44 反射部材
46 透過部材
47 回転フィルタ
48 特殊光光源
50 シリンドリカルレンズ(整形レンズ)
51 回転フィルタモータ
52 集光レンズ
56 ロッドインテグレータ
Claims (14)
- 白色照明光を出射する第1の光源部と、
前記白色照明光より狭い波長帯域の狭帯域光を前記白色照明光の進行方向と直交する方向に出射する第2の光源部と、
該第2の光源部から出射された前記狭帯域光の光束の形状及びサイズの少なくとも一方を変化させる整形レンズと、
前記白色照明光と前記狭帯域光とが交差する位置に前記白色照明光の進行方向及び前記狭帯域光の進行方向に対して45°傾斜させて配置され、中心部分に少なくとも前記狭帯域光を反射する略楕円形の反射部及び該反射部の周辺部分に前記白色照明光を透過する透過部を備え、前記白色照明光と前記狭帯域光とを合波する合波部材と、
内視鏡のライトガイドの入射端面に入射させるために、前記合波部材によって合波された合波光を前記ライトガイドの入射端面に対して集光する集光レンズと、
を有し、
前記合波部材は、前記白色照明光を前記透過部により透過し、前記整形レンズで整形された前記狭帯域光を、その進行方向が前記白色照明光の進行方向と一致するように前記略楕円形の反射部により反射させて、前記狭帯域光の光束が前記白色照明光の光束の中央部分に位置するように前記白色照明光と前記狭帯域光とを合波し、
前記整形レンズは、傾斜配置された前記合波部材に入射する前記狭帯域光の光束の形状及びサイズが、前記合波部材の略楕円形の前記反射部の形状及びサイズと略等しくなるように、前記狭帯域光の光束を所定の円形に整形し、
前記集光レンズは、前記合波光を、その光束のサイズが前記ライトガイドの入射端面のサイズと略一致するように、かつ前記合波光の内の前記狭帯域光の光束が前記ライトガイドの入射端面の中心部分に入射するように、集光することを特徴とする内視鏡用光源装置。 - 前記整形レンズで整形された前記狭帯域光の前記所定の略円形状の光束の直径は、前記白色照明光の光束の中心に存在する、その光量分布の低下部分の直径と略同一である請求項1に記載の内視鏡用光源装置。
- さらに、前記集光レンズで集光された前記合波光が入射される入射端面、該入射端面から入射された前記合波光を内部で多重反射して面内の光量分布を均一化する本体及び均一化された光量分布を持つ合波光を出射する出射端面を備え、前記本体の内部の多重反射により前記出射端面における光量分布が均一化された合波光を、前記出射端面から出射して内視鏡装置のライトガイドへ入射させるロッドインテグレータを有し、
該ロッドインテグレータのサイズは、前記ライトガイドのサイズと略等しく、
前記集光レンズは、前記合波光を、そのサイズが前記ロッドインテグレータの入射端面のサイズと略一致するように、かつ前記合波光の内の前記狭帯域光の光束が前記ロッドインテグレータの入射端面の中心部分に入射するように、集光する請求項1又は2に記載の内視鏡用光源装置。 - 前記合波部材の略楕円形の前記反射部の長径は、前記透過部を透過する前記白色照明光によって形成される略楕円形の透過面の長径の10%〜50%である請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡用光源装置。
- 前記合波部材の略楕円形の前記反射部の短径は、前記透過部を透過する前記白色照明光の直径の10%〜50%である請求項1〜4のいずれかに記載の内視鏡用光源装置。
- 前記合波部材の前記反射部の面積は、前記合波部材の前記合波光の全出射面の面積の1%〜25%である請求項1〜5のいずれかに記載の内視鏡用光源装置。
- 前記第1の光源は、放電管である請求項1〜6のいずれかに記載の内視鏡用光源装置。
- 前記第1の光源は、キセノンランプを含む請求項1〜7のいずれかに記載の内視鏡用光源装置。
- 前記第2の光源は、半導体光源である請求項1〜8のいずれかに記載の内視鏡用光源装置。
- 前記第2の光源は、青色レーザ光源、青紫色レーザ光源、又は青色LEDのいずれかを含む請求項1〜9のいずれかに記載の内視鏡用光源装置。
- 前記合波部材の反射部が、反射ミラーである請求項1〜10のいずれかに記載の内視鏡用光源装置。
- 前記合波部材の反射部が、ダイクロイックミラーである請求項1〜10のいずれかに記載の内視鏡用光源装置。
- 内視鏡と、
請求項1〜12のいずれかに記載の内視鏡用光源装置と、を有することを特徴とする内視鏡システム。 - 前記内視鏡先端部からの前記狭帯域光の照射範囲の直径が、前記白色照明光の照射範囲の直径の約半分である請求項13に記載の内視鏡システム。
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