JPH11223726A - 蛍光用フィルタ及び蛍光観察内視鏡装置 - Google Patents

蛍光用フィルタ及び蛍光観察内視鏡装置

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JPH11223726A
JPH11223726A JP10304467A JP30446798A JPH11223726A JP H11223726 A JPH11223726 A JP H11223726A JP 10304467 A JP10304467 A JP 10304467A JP 30446798 A JP30446798 A JP 30446798A JP H11223726 A JPH11223726 A JP H11223726A
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JP
Japan
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light
fluorescence
living tissue
wavelength
filter
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JP10304467A
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English (en)
Inventor
Koichi Furusawa
宏一 古澤
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Pentax Corp
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生体の正常部位と生体の異常部位との間におけ
るコントラストを高めた蛍光観察像を得ることができ、
生体の正常/異常の判定を従来に比べて適正に行うこと
ができる蛍光用フィルタ,及び蛍光観察内視鏡装置を提
供する。 【解決手段】本発明による蛍光観察内視鏡装置によれ
ば、蛍光用フィルタが、460nm〜560nmの波長領域
の光を50%以上の透過率で透過し、480nm以下の波
長の光,及び570nm以上の波長の光を0.1%以下の
透過率で透過し、透過率の半値幅が70nmとなっている
ので、生体の正常部位の蛍光強度と生体の異常部位の蛍
光強度との差が比較的大きい帯域での自家蛍光成分から
なる生体の蛍光観察像を得ることができ、この蛍光観察
像では、生体の正常部位と異常部位とのコントラストが
従来に比べて高くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の波長領域の
光を透過させる蛍光用フィルタ,及びその蛍光用フィル
タを有する蛍光観察内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生体組織には特定波長領域の励起
光照射によって蛍光を発する複数の生体内因性物質が含
まれていることが知られており、生体内因性物質による
蛍光強度及び波長は正常な生体組織と異常な生体組織と
で異なることが確認されている。この点に鑑み、生体組
織から発せられる蛍光(自家蛍光)の蛍光強度分布を示す
蛍光観察像を取得し、この蛍光観察像から生体の異常部
位の有無を判定することが試みられている。そして、蛍
光観察像を取得する装置として蛍光観察内視鏡装置が知
られている。
【0003】一般に、蛍光観察内視鏡装置は、被写体と
しての生体組織に所定波長領域の励起光を照射するため
の照明光学系と、この励起光によって生体組織から発せ
られる自家蛍光を観察するための観察光学系とを備えて
いる。観察光学系は、励起光を生体組織に照射した際に
生体組織から観察光学系へ入射した光のうち励起光をカ
ットし自家蛍光のみを透過して観察部へ導く蛍光用フィ
ルタを有している。そして、観察部へ導かれた自家蛍光
は、観察部によって、例えばモニタに生体の蛍光観察像
として表示される。
【0004】図4は、生体の正常部位から発せられる自
家蛍光と生体の異常部位から発せられる自家蛍光とにつ
いて、波長と蛍光強度との関係を夫々示すグラフであ
る。図4に示すように、生体から発せられる自家蛍光
は、約480nm〜約600nmの波長領域において顕著に
現れる。この点に鑑み、従来における蛍光用フィルタ
は、図5に示すように、約480nm〜約600nmの波長
領域の光を透過する構成となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
蛍光観察内視鏡装置には以下の問題があった。即ち、従
来の蛍光観察内視鏡装置によると、蛍光用フィルタを透
過した約480nm〜約600nmの光に基づく蛍光観察像
が例えばモニタに表示されるが、図4のグラフに示すよ
うに、約550nm〜約600nmの波長領域(後半部)にお
ける正常部位の蛍光強度と異常部位の蛍光強度との差
は、約480nm〜約550nmの波長領域(前半部)に比べ
て小さくなっている。
【0006】このため、従来の蛍光観察内視鏡装置によ
る蛍光観察像は、上述した後半部における自家蛍光成分
によって、生体の正常部位と異常部位との間におけるコ
ントラストが低くなってしまっていた。従って、蛍光観
察像の観察者による生体の正常/異常の判定が困難とな
っていた。
【0007】本発明は上述した問題に鑑みなされたもの
であり、生体の正常部位と生体の異常部位との間におけ
るコントラストを高めた蛍光観察像を得ることができ、
生体の正常/異常の判定を従来に比べて適正に行うこと
のできる蛍光用フィルタ,及び蛍光観察内視鏡装置を提
供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した問題
を解決するために以下の構成を採用する。すなわち、請
求項1の発明は、被写体となる生体組織とその像を観察
するための観察部との間に配置され、前記生体組織に対
して励起光が照射されこの生体組織から自家蛍光が発せ
られた際に前記観察部に向けて伝達される光のうち励起
光成分を遮光し自家蛍光成分を透過する蛍光用フィルタ
であって、490nm〜560nmの波長領域の光に対する
透過率が50%以上であり、480nm以下の波長の光,
及び570nm以上の波長の光に対する透過率が0.1%
以下であり、透過率の半値幅が70nmであることを特徴
とする。
【0009】請求項1の発明によれば、蛍光用フィルタ
が460nm〜560nmの波長領域の光を50%以上の透
過率で透過し、480nm以下の波長の光,及び570nm
以上の波長の光を0.1%以下の透過率で透過するの
で、従来の蛍光用フィルタが透過させていた生体の正常
部位の蛍光強度と生体の異常部位の蛍光強度との差が比
較的小さい570nmより大きい波長の光をカットでき
る。従って、正常部位の蛍光強度と異常部位の蛍光強度
の差が大きい波長領域の光で蛍光観察像を得ることがで
きるので、蛍光観察像における正常部位と異常部位との
コントラストが従来に比べて高まる。
【0010】ところで、蛍光用フィルタが透過する光の
透過率の半値幅は、狭くしすぎると、蛍光観察像の光量
が落ちてしまう。逆に半値幅を広くしすぎると、蛍光観
察像が全体として明るくなってしまい、正常部位と異常
部位とのコントラストが低下するおそれがある。そこ
で、透過率の半値幅は70nmとする。
【0011】請求項2の発明は、被写体となる生体組織
とその像を観察するための観察部との間に配置され、前
記生体組織に対して励起光が照射されこの生体組織から
自家蛍光が発せられた際に前記観察部に向けて伝達され
る光のうち自家蛍光の波長領域の光のみを透過する蛍光
用フィルタを有し、この蛍光用フィルタを透過した光か
ら生体の蛍光観察像を得る蛍光観察内視鏡装置であっ
て、前記蛍光用フィルタが490nm〜560nmの波長領
域の光に対して50%以上の透過率を有し、480nm以
下の波長の光,及び570nm以上の波長の光に対して
0.1%以下の透過率を有し、70nmの透過率の半値幅
を有することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 〔蛍光観察内視鏡装置の構成〕最初に、本実施形態によ
る蛍光観察内視鏡装置を説明する。図1は、蛍光観察内
視鏡装置の全体構成図である。図1において、蛍光観察
内視鏡装置は、大略して、内視鏡10,光源部20,及
び撮像部30からなり、撮像部30には、モニタ50が
ビデオ切替装置40を介して接続されている。
【0013】内視鏡10は、先端が内視鏡10の先端部
をなす挿入部11と、挿入部11の基端にその一端が連
結された操作部12と、操作部12の外周面から延出す
るライトガイド連結管13とを備えている。操作部12
の他端には、内視鏡10と撮像部30とを接続する接眼
部12aが設けられている。また、ライトガイド連結管
13の末端には、内視鏡10と光源部20とを接続する
コネクタ13aが設けられている。
【0014】内視鏡10内には、挿入部11の先端から
操作部12の他端に亘ってイメージガイドファイババン
ドル(以下、「IGFB」という)14が配設されてい
る。また、挿入部11の先端には、観察窓18と、観察
窓18を透過した光をIGFB14の入射端面において
被写体の像として収束させる対物光学系15とが配置さ
れている。
【0015】また、接眼部12a内には、IGFB14
の射出端面から射出された像を観察するための接眼レン
ズ16が配置されている。但し、この接眼レンズ16
は、撮像部30を接眼部12aに接続した際には、IG
FB14の射出端面の像を結像光学系30aとともにリ
レーし、撮像部30内で結像させる。従って、観察窓1
8を透過した光は、対物光学系15によって被写体の像
として結像され、IGFB14を通じて接眼部12aへ
伝達され、接眼レンズ16を介して撮像部30に導かれ
る。
【0016】また、内視鏡10内には、コネクタ13a
の末端から内視鏡10の先端部(挿入部11の先端)に亘
ってライトガイドファイババンドル(以下、「LGF
B」という)17が配設されている。LGFB17の入
射端面は、コネクタ13aが光源部20に接続される際
に、光源部20内に向けて配置されている。一方、LG
FB17の射出端面は、上述した対物光学系15の光軸
と略垂直に配置されている。
【0017】また、LGFB17の射出端面の前方に
は、配光レンズ19が配置されている。この配光レンズ
19は、LGFB17の射出端面からの照明光の光束径
を拡げ、対物光学系15によってIGFB14の入射端
面に結像される被写体の範囲(撮像範囲)を照明する。
【0018】光源部20内のLGFB17の入射端面に
対向する位置には、キセノンランプを用いた光源ランプ
21が配置されている。この光源ランプ21は、白色光
を照明光として発する。光源ランプ21から発せられた
照明光は、その背後に配置された反射鏡,及び光源ラン
プ21の前方に設けられた集光レンズにより、LGFB
17の入射端面に収束して入射される。
【0019】光源ランプ21とLGFB17の入射端面
との間における照明光路に沿った位置には、光源ランプ
21から発せられた光のうち、自家蛍光の励起光成分を
透過させる励起光用フィルタ22が、図示せぬソレノイ
ドにより照明光路に対して挿脱自在に配置されている。
即ち、励起光用フィルタ22は、通常観察時には照明光
路外に退避し、蛍光観察時には照明光路内に挿入され
る。これによって、蛍光観察時におけるLGFB17の
入射端面には、約380nm〜約480nmの波長領域の励
起光のみが照明光として入射される。
【0020】撮像部30内には、上述した結像光学系3
0a,及びこの結像光学系30aによって結像された被
写体の像を撮像する位置に、通常観察用のCCDカメラ
31が配置されている。このCCDカメラ31には、結
像光学系30aによって結像された被写体の通常観察像
が導入される。また、CCDカメラ31と平行な位置に
は、蛍光観察用のCCDカメラ41が配置されている。
これらのCCDカメラ31及びCCDカメラ41は、ビ
デオ切替装置40にそれぞれ接続されている。
【0021】通常観察用のCCDカメラ31と接眼レン
ズ16との間には、接眼レンズ16の光軸上に挿入され
ることによって接眼レンズ16の光軸を折り曲げる反射
ミラー32が、挿脱自在に設置されている。この反射ミ
ラー32は、通常観察時には、接眼レンズ16から射出
されてCCDカメラ31に入射する光の光路から退避し
た状態にあり、蛍光観察時には接眼レンズ16側の縁に
設けられた回動軸を中心に所定角度回動することによっ
て接眼レンズ16の光軸に対して45゜の角度で交わ
り、接眼レンズ16の光軸を90゜の角度で折り曲げ
る。
【0022】反射ミラー32によって折り曲げられた光
軸上には、その光軸に対して垂直に交わる状態で、蛍光
用フィルタ35が配置されている。この蛍光用フィルタ
35は、反射ミラー32によって反射された光のうち、
自家蛍光成分の波長領域の光のみを透過させる。
【0023】また、蛍光用フィルタ35を透過した光の
光路上には、蛍光用フィルタ35を通過した光軸に対し
て45゜の角度をなす状態で、反射ミラー33が配置さ
れている。この反射ミラー33によって反射された光の
光路上には、接眼レンズ16とともにIGFB14の射
出端面の像をリレーする結像光学系33a,及びこの結
像光学系33aによって結像された像の明るさを大幅に
増幅するためのイメージインテンシファイア(以下、
「I.I.」という)34が、設置されている。
【0024】このI.I.34によって明るさが増幅され
た像,即ち被写体の自家蛍光による像は、I.I.34の
射出側に配置された蛍光観察用のCCDカメラ41に対
し、I.I.34とCCDカメラ41との間に配置された
図示せぬ結像光学系によって蛍光観察像として伝達され
る。
【0025】CCDカメラ31は、図示せぬ結像光学系
によって結像された通常観察像を撮像してビデオ信号を
生成し、このビデオ信号をビデオ切替装置40に対して
出力する。また、CCDカメラ41は、図示せぬ結像光
学系から伝達された蛍光観察像を撮像してビデオ信号を
生成し、このビデオ信号をビデオ切替装置40に対して
出力する。
【0026】ビデオ切替装置40は、CCDカメラ31
から入力されたビデオ信号とCCDカメラ41から入力
されたビデオ信号との何れか一方を選択し、選択したビ
デオ信号をモニタ50へ転送する。モニタ50は、ビデ
オ切替装置40から入力されたビデオ信号に基づいて、
その画面に被写体の画像(生体組織の通常観察像又は生
体組織の蛍光観察像)を表示させる。
【0027】〔蛍光用フィルタの構成〕次に、本実施形
態による蛍光用フィルタ35の構成を説明する。蛍光用
フィルタ35は、生体から発せられる自家蛍光のうち生
体の正常部位の蛍光強度と正常の異常部位の蛍光強度と
の差が比較的大きい波長領域の光(図4参照)のみを抽出
すべく、主として約480nm〜約560nmの波長領域の
光を、自家蛍光の波長領域の光として透過し、特に49
0nm〜560nmの波長領域の光を50%以上の透過率で
透過する構成となっている。また、この蛍光用フィルタ
35は、480nm以下の波長の光,及び570nm以上の
波長の光に対して0.1%以下の透過率を有する構成と
なっている。
【0028】上述した蛍光用フィルタ35は、基板をな
す白板ガラス(屈折率1.474)と、この白板ガラスの
両面に夫々形成された蒸着膜とから構成されている。こ
こに、白板ガラスの片面に形成された蒸着膜は、屈折率
2.249の物質と屈折率1.489の物質とを交互に
蒸着することによって形成された24層の膜からなる。
また、白板ガラスの他面に形成された蒸着膜は、屈折率
2.249の物質と屈折率1.489の物質とを交互に
蒸着することによって形成された28層の膜からなる。
図3は、本実施形態による蛍光用フィルタ35の各蒸着
膜の詳細を示す表である。
【0029】〔蛍光観察内視鏡装置の動作〕次に、蛍光
観察内視鏡装置の動作を説明する。動作の前提として、
内視鏡10の先端部(挿入部11の先端)が生体内に挿入
され、観察を行うべき生体組織の近傍に配置されてお
り、且つ蛍光観察内視鏡装置の光源部20,撮像部3
0,ビデオ切替装置40,及びモニタ50の電源が投入
されているものとする。
【0030】最初に、通常観察時における蛍光観察内視
鏡装置の動作を説明する。通常観察を行う場合には、光
源部20の励起光用フィルタ22が光源ランプ21の照
明光路外に退避した状態とされる。また、撮像部30の
反射ミラー32が、接眼レンズ16から射出されてCC
Dカメラ31に入射する光の光路から退避した状態とさ
れる。
【0031】光源部20の電源が投入されると、光源ラ
ンプ21から照明光(白色光)が発せられる。この照明光
は、LGFB17,及び配光レンズ19を介して生体組
織に照射される。すると、生体組織からの反射光が、観
察窓18を透過し、対物光学系15によって通常観察像
として結像され、IGFB14,接眼レンズ16を介し
て撮像部30内に導入される。
【0032】撮像部30内では、結像光学系30aによ
って結像された通常観察像が、通常観察用のCCDカメ
ラ31によって撮像され、ビデオ信号に変換され、ビデ
オ切替装置40に向けて出力される。このビデオ信号
は、ビデオ切替装置40によってモニタ50に転送され
る。そして、モニタ50の画面には、生体の通常観察像
が表示される。
【0033】次に、蛍光観察時における蛍光観察内視鏡
装置の動作を説明する。蛍光観察を行う場合には、光源
部20の励起光用フィルタ22が光源ランプ21の照明
光路に挿入される。また、撮像部30の反射ミラー32
が、接眼レンズ16の光軸に対して45゜の角度で交わ
る状態とされる。
【0034】光源部20の電源が投入されると、光源ラ
ンプ21から照明光(白色光)が発せられる。この照明光
は、励起光用フィルタ22に照射される。すると、励起
光用フィルタ22は、白色光のうち、約380nm〜約4
80nmの波長領域の光を励起光として透過させる。この
励起光は、LGFB17の入射端面に入射し、LGFB
17内を通じ、配光レンズ19を介して生体組織に照射
される。これによって、生体組織から自家蛍光が発せら
れる。
【0035】このとき、観察窓18には、生体組織から
発せられた自家蛍光と、生体組織に対して照射された励
起光の反射光とが入射する。即ち、励起光と自家蛍光と
からなる生体組織の像が対物光学系15によって結像さ
れ、IGFB14を通じて接眼部12aへ伝達される。
そして、IGFB14の射出端面から射出された光は、
接眼レンズ16を介して撮像部30内へ導入される。
【0036】撮像部30内では、接眼レンズ16から射
出された光は、反射ミラー32によって反射され、蛍光
用フィルタ35に入射される。蛍光用フィルタ35は、
入射した光のうち、約490nm〜約560nmの波長領域
の光を透過させることで、励起光成分を除去する。続い
て、蛍光用フィルタ35を透過した光,即ち自家蛍光成
分は、反射ミラー33によって反射され、結像光学系3
3aによって像を結ぶ。この蛍光観察像は、I.I.34
内で増幅され、図示せぬ結像光学系を介して蛍光観察用
のCCDカメラ41に伝達される。
【0037】CCDカメラ41に伝達された蛍光観察像
は、このCCDカメラ41によって撮像され、ビデオ信
号に変換され、ビデオ切替装置40に対して出力され
る。ビデオ切替装置40は、CCDカメラ41から入力
されたビデオ信号をモニタ50に対して転送する。モニ
タ50は、入力されたビデオ信号に基づいて、その画面
に生体の蛍光観察像を表示する。
【0038】このとき、モニタ50に表示される蛍光観
察像は、主として蛍光用フィルタ35を透過した約49
0nm〜約560nmの波長領域における自家蛍光成分で構
成され、生体の正常部位と生体の異常部位との間におけ
る蛍光強度の差が比較的小さい自家蛍光成分(560nm
よりも長い波長の自家蛍光成分)の割合が従来に比べて
低くなっている。このため、蛍光観察像における生体組
織の正常部位と異常部位との間のコントラストが従来に
比べて高くなる。従って、モニタ50の観察者は、適正
に生体の異常部位の有無を判定することができる。即ち
生体の疾患の有無を診断することができる。
【0039】〔実施形態の効果〕本実施形態によると、
蛍光用フィルタ35が490nm〜560nmの波長領域の
光を主として透過し、570nm以上の波長の光の透過率
が0.1%以下となっているので、従来の蛍光用フィル
タ(図5参照)が透過させてしまう570nmよりも長い波
長の光がほぼ遮光される。このため、蛍光観察像は、主
として生体の正常部位と生体の異常部位との間における
蛍光強度の差が比較的大きい帯域の自家蛍光成分で構成
される。
【0040】従って、蛍光観察内視鏡装置によって得ら
れる生体の蛍光観察像は、生体の正常部位と生体の異常
部位との間におけるコントラストを従来に比べて高めた
ものとなる。これによって、蛍光観察像の観察者が従来
に比べて容易に生体の異常部位の有無,即ち疾患の有無
を判定することが可能となる。例えば早期癌(進行性の
癌を含む)の診断や癌の発生部位の特定が容易となる。
【0041】なお、本実施形態では、図2に示した分光
透過特性を有する蛍光用フィルタを得るべく、蒸着膜を
基板たる白板ガラスに形成することによって蛍光用フィ
ルタ35を構成したが、蛍光用フィルタ35に上述した
分光透過特性を設定し得る限り、基板の材質,蒸着膜の
材質,種類,膜の層数等は、適宜設定することができ
る。また、蛍光用フィルタ35は、蒸着膜を基板の片面
のみに形成することによって構成されたものでも良い。
【0042】
【発明の効果】本発明による蛍光用フィルタ,及び蛍光
観察内視鏡装置によれば、生体の正常部位と生体の異常
部位との間におけるコントラストを高めた蛍光観察像を
得ることができ、生体の正常/異常の判定を従来に比べ
て適正に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態による蛍光観察内視鏡装置の全体構
成図
【図2】図1に示した蛍光用フィルタの分光透過特性を
示すグラフ
【図3】図1に示した蛍光用フィルタの構成を示す表
【図4】生体から発せられる蛍光強度と波長との関係を
示すグラフ
【図5】従来の蛍光用フィルタの分光透過特性を示すグ
ラフ
【符号の説明】
35 蛍光用フィルタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体となる生体組織とその像を観察する
    ための観察部との間に配置され、前記生体組織に対して
    励起光が照射されこの生体組織から自家蛍光が発せられ
    た際に前記観察部に向けて伝達される光のうち励起光成
    分を遮光し自家蛍光成分を透過する蛍光用フィルタであ
    って、 490nm〜560nmの波長領域の光に対する透過率が5
    0%以上であり、480nm以下の波長の光,及び570
    nm以上の波長の光に対する透過率が0.1%以下であ
    り、透過率の半値幅が70nmであることを特徴とする蛍
    光用フィルタ。
  2. 【請求項2】被写体となる生体組織とその像を観察する
    ための観察部との間に配置され、前記生体組織に対して
    励起光が照射されこの生体組織から自家蛍光が発せられ
    た際に前記観察部に向けて伝達される光のうち自家蛍光
    の波長領域の光のみを透過する蛍光用フィルタを有し、
    この蛍光用フィルタを透過した光から生体の蛍光観察像
    を得る蛍光観察内視鏡装置であって、 前記蛍光用フィルタが490nm〜560nmの波長領域の
    光に対して50%以上の透過率を有し、480nm以下の
    波長の光,及び570nm以上の波長の光に対して0.1
    %以下の透過率を有し、70nmの透過率の半値幅を有す
    ることを特徴とする蛍光観察内視鏡装置。
JP10304467A 1997-10-28 1998-10-26 蛍光用フィルタ及び蛍光観察内視鏡装置 Pending JPH11223726A (ja)

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