JPH11223682A - 電子機器、電子機器の制御方法、計時装置、および計時装置の制御方法 - Google Patents

電子機器、電子機器の制御方法、計時装置、および計時装置の制御方法

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JPH11223682A
JPH11223682A JP33126298A JP33126298A JPH11223682A JP H11223682 A JPH11223682 A JP H11223682A JP 33126298 A JP33126298 A JP 33126298A JP 33126298 A JP33126298 A JP 33126298A JP H11223682 A JPH11223682 A JP H11223682A
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照彦 藤沢
Makoto Oketani
誠 桶谷
Hiroshi Yabe
宏 矢部
Joji Kitahara
丈二 北原
Hiroyuki Kojima
博之 小島
Noriaki Shimura
典昭 志村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運針用のステッピングモータと発電装置が共
に収納された腕時計装置において、ユーザーが不便を感
じることなくエネルギーが節約できる計時装置を提供す
る。 【解決手段】 回転錘を用いて運動エネルギーを捉えて
発電を行う発電装置40を内蔵した計時装置1におい
て、発電装置40が発電しているか否かを発電状態検出
部91で検出し、非発電時間が所定の時間を越えたとき
に節電モードに移行して時刻表示を停止する。そして、
発電状態検出部91で発電を検出すると表示モードに戻
って時刻表示を再開する。回転錘を用いた発電装置40
は、ユーザーの腕の動きなどを捉えて発電を行うので、
発電の有無によって携帯されているか否かを精度良く判
断することが可能であり、携帯されているときは夜間や
冬季でも時刻表示を継続し、携帯されているときは明る
くても時刻表示をせずに節電することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器、特に時
刻表示機能を備えた計時装置およびそれらの制御方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、腕時計タイプなどの小型の電子時
計に太陽電池などの発電装置を内蔵し、電池交換なしに
動作するものが実現されている。これらの電子時計にお
いては、発電装置で発生した電力をいったん大容量コン
デンサなどに充電する機能を備えており、発電が行われ
ないときはコンデンサから放電される電力で時刻表示が
行われるようになっている。このため、電池なしでも長
時間安定した動作が可能であり、電池の交換の手間ある
いは電池の廃棄上の問題などを考慮すると、今後、多く
の電子時計に発電装置が内蔵されるものと期待されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、腕時計
などに内蔵される発電装置は、照射された光を電気エネ
ルギーに変換する太陽電池、あるいは、ユーザの腕の動
きなどを捉えて運動エネルギーを電気エネルギーに変換
する発電システムなどである。これらの発電装置はユー
ザの周囲のエネルギーを電気エネルギーに変換して使用
するという面では非常にすぐれているが、利用可能なエ
ネルギー密度が低く、さらに、継続したエネルギーが得
られないという問題がある。従って、継続した発電は行
われず、その間は大容量コンデンサに蓄積された電力で
電子時計は動作する。このため、大容量コンデンサはで
きるだけ大きな容量のものが望ましいが、サイズが大き
すぎると腕時計装置に収納できず、また、充電に時間が
かかるので適当な電圧が得にくいなどの問題がある。一
方、容量が小さいと、発電できない期間が長くなると電
子時計が止まってしまい、再び光を当てるなどして電子
時計が動作を開始しても時刻表示が狂っており正確な現
時刻が表示されない。従って、時計としての機能を果た
さなくなる。
【0004】太陽電池を用いた腕時計装置では、太陽電
池を用いて周辺の照度を検出できるので、照度が設定値
より低下すると時刻表示を停止して内部のカウンタで停
止している時間を計測し、照度が高くなると時刻表示を
再開すると共に内部カウンタの値に基づき現時刻に復帰
するようなシステムが考えられている。このような腕時
計装置では、就寝中などの照明を落とした状態では時刻
の表示動作を停止してエネルギーを節約し、朝になって
明るくなると自動的に時刻表示を再開すると共に現時刻
に復帰する。従って、ユーザーに不便を感じさせること
なく、大容量コンデンサの持続時間を延長でき、長時間
にわたり腕時計を稼働させることができる。また、照度
が低下して一定時間が経過した後に時刻表示を停止する
ようなシステムにすることにより、腕時計が衣類に隠れ
たような短時間の照度低下であれば時刻表示を継続する
ようにすることも可能であり、この点でもユーザーに不
便を感じさせることなくエネルギーを節約できる。
【0005】しかしながら、夜間でも時刻を見たいこと
は多々あり、そのときに瞬時に現時刻がわからないのは
不便である。また、コートなどを着用している冬季には
腕時計に光が当たらない機会が多く、このようなときに
計時が停止してしまうと腕時計としての機能が果たされ
ない。逆に、腕時計を着用していなくても室内などに放
置されていれば微弱な光があたるので計時を行うことに
なり、無駄な電力消費が発生する。
【0006】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
のであり、ユーザーの使用状態に応じて、節電モードと
動作モードを切り換えることができる電子機器およびそ
の制御方法を提供することを目的としている。また、他
の目的は、電池を用いなくても、長時間にわたり精度良
く時刻を表示可能な計時装置およびその制御方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明に係る電子機器は、運動エネルギーを電気
エネルギーに変換して交流電力を発電する発電部と、発
電された交流電力を整流して蓄電する電源部と、前記電
源部から供給される電力を用いて動作する電力消費部
と、前記発電部の発電状態を検出する発電状態検出部
と、この発電状態検出部の検出結果に基づいて、前記電
力消費部の動作を停止させる節電モード、および、前記
電力消費部を動作させる動作モードとを切換制御する制
御部とを備えることを特徴とする。また、本発明に係る
電子機器の制御方法は、運動エネルギーを電気エネルギ
ーに変換して交流電力を発電する発電部と、発電された
交流電力を整流して蓄電する電源部と、前記電源部から
供給される電力を用いて動作する電力消費部とを有する
電子機器の制御方法であって、前記発電部の発電状態を
検出し、この検出結果に基づいて、前記電力消費部の動
作を停止させる節電モード、および、前記電力消費部を
動作させる動作モードとを切換制御することを特徴とす
る。この場合、ユーザーが電子機器を携帯すると、これ
に伴って発電部が運動エネルギーを電気エネルギーに変
換して交流電力を発電するから、発電部の発電状態を検
出することによって、電子機器の使用状態を判断するこ
とができる。そして、使用状態に応じて節電モードと動
作モードとを切り換えることができるので、無駄な電力
消費を低減することができる。
【0008】本発明に係る発電状態検出部は、前記発電
部の起電圧に基づいて発電状態を検出するものであって
よい。この場合、発電状態検出部は、前記発電部の起電
圧を複数の設定電圧値と比較し、比較結果に応じて発電
状態を検出するものであってもよく、また、前記複数の
設定電圧値を現在のモードに応じて選択し、前記発電部
の起電圧を選択された設定電圧値と比較することによっ
て、発電状態を検出するものであってもよい。さらに、
節電モードから動作モードへのモード切換に用いる設定
電圧値を、動作モードから節電モードへの切換に用いる
設定電圧値よりも高く設定することが好ましい。この場
合には、節電モードから動作モードへ移行する場合に
は、強い発電が行われることが条件となるので、確実に
発電が行われる場合に電力消費部を動作させることがで
きる。なお、電子機器の制御方法において、発電部の発
電状態の検出は、前記発電部の起電圧を設定電圧値と比
較し、比較結果に応じて発電状態を検出すればよい。
【0009】本発明に係る発電状態検出部は、前記電源
部の充電電流に基づいて発電状態を検出するものであっ
てよい。この場合、発電状態検出部は、前記電源部の充
電電流を複数の設定電流値と比較し、比較結果に応じて
発電状態を検出するものであってもよく、また、前記複
数の設定電流値を現在のモードに応じて選択し、前記発
電部の充電電流を選択された設定電流値と比較すること
によって、発電状態を検出するものであってもよい。さ
らに、節電モードから動作モードへのモード切換に用い
る設定電流値を、動作モードから節電モードへの切換に
用いる設定電流値よりも高く設定することが好ましい。
この場合には、節電モードから動作モードへ移行する際
には、強い発電が行われることが条件となるので、確実
に発電が行われる場合に電力消費部を動作させることが
できる。なお、電子機器の制御方法において、発電部の
発電状態の検出は、前記電源部の充電電流を設定電圧値
と比較し、比較結果に応じて発電状態を検出すればよ
い。
【0010】本発明に係る発電状態検出部は、前記発電
部の発電継続時間に基づいて発電状態を検出するもので
あってもよい。また、発電状態検出部は、前記発電部で
発電された交流電力の周期に応じてスイッチングするス
イッチング手段と、前記スイッチング手段によるスイッ
チング動作に応じて電荷を蓄電する容量素子と、前記容
量素子の放電経路に挿入され、前記容量素子に蓄電され
た電荷を放電する放電手段と、前記容量素子の電圧が所
定値を超えた期間を計測して前記発電継続時間を計測す
る計測部とを備えることが好ましい。この場合には、簡
易な構成で発電継続時間を計測することができる。ま
た、発電状態検出部は、前記発電部の発電継続時間を複
数の設定時間値と比較し、比較結果に基づいて発電状態
を検出するものであってもよい。また、発電状態検出部
は、前記複数の設定時間値を現在のモードに応じて選択
し、前記発電部の発電継続時間を設定された設定時間値
と比較することによって、発電状態を検出してもよく、
また、複数の設定時間値を現在のモードに応じて選択
し、前記発電部の発電継続時間を設定された設定時間値
と比較してもよい。さらに、節電モードから動作モード
へのモード切換に用いる設定時間値を、動作モードから
節電モードへの切換に用いる設定時間値よりも長く設定
することことが好ましい。この場合には、節電モードか
ら動作モードへ移行する際には、強い発電が行われるこ
とが条件となるので、確実に発電が行われる場合に電力
消費部を動作させることができる。なお、電子機器の制
御方法において、発電部の発電状態の検出は、発電部の
発電継続時間値を設定時間値と比較し、比較結果に応じ
て発電状態を検出すればよい。
【0011】本発明に係る発電状態検出部は、前記発電
部の発電周波数に基づいて発電状態を検出するものであ
ってもよい。また、発電状態検出部は、前記発電部の起
電圧が設定電圧値を越えてから設定時間を経過するまで
の期間中、前記起電圧の山の数をカウントすることによ
り、前記発電部の発電周波数を検出するものであっても
よい。また、発電状態検出部は、前記発電部の発電周波
数を複数の設定周波数値と比較し、比較結果に基づいて
発電状態を検出するものであってもよい。また発電状態
検出部は、前記複数の設定周波数値を現在のモードに応
じて選択し、前記発電部の発電周波数値を設定された設
定周波数値と比較することによって、発電状態を検出す
るものであってもよく、さらに、節電モードから動作モ
ードへのモード切換に用いる設定周波数値を、動作モー
ドから節電モードへの切換に用いる設定周波数値よりも
高く設定することが好ましい。この場合には、節電モー
ドから動作モードへ移行する際には、強い発電が行われ
ることが条件となるので、確実に発電が行われる場合に
電力消費部を動作させることができる。なお、電子機器
の制御方法において、発電部の発電状態の検出は、発電
部の発電周波数値を設定周波数値と比較し、比較結果に
応じて発電状態を検出すればよい。
【0012】本発明に係る発電部は、旋回運動を行う回
転錘と、前記回転錘の回転運動により起電力を発生する
発電素子とを有することが好ましい。この場合には、ユ
ーザーの腕に電子機器が装着されていれば腕の動きや体
の振動を捉えて発電が行われる。また、ポケットなどに
入れられている場合でも体の振動や乗り物の振動を捉え
て発電が行われる。これに対し、家庭の机の上や物入れ
に放置されている場合は、振動が加わらず回転錘が動か
ないので発電が行われない。したがって、発電部の発電
状態によって電子機器がユーザーに携帯されているか否
かを判断することが可能である。これによってモードを
切り換えることにより、電子機器がユーザーに携帯され
て使用状態にあるときは動作モードにし、一方、電子機
器が携帯されずに放置されているときには節電モードに
することができる。このため、夜間や冬季などでもユー
ザーが電子機器を携帯していれば動作するので、ユーザ
ーに全く不便をかけずにエネルギー消費を節約すること
ができる。
【0013】また、本発明に係る発電部は、変形力が加
えられる弾性部材と、前記弾性部材の元の形状に戻ろう
とする復元力により回転運動を行う回転手段と、前記回
転手段の回転運動により起電力を発生する発電素子とを
有するものであってもよい。また、本発明に係る発電部
は、変位が加えられると、圧電効果により起電力を発生
する圧電素子であってもよい。
【0014】また、本発明に係る計時装置は、前記電子
機器において前記電力消費部を前記電源部から供給され
る電力を用いて時刻を表示する時刻表示部で構成し、前
記動作モードを時刻表示部に時刻表示させる表示モード
とすることを特徴とする。本発明に係る計時装置の制御
方法は、電子機器の制御方法において前記電力消費部を
前記電源部から供給される電力を用いて時刻を表示する
時刻表示部で構成し、前記動作モードを時刻表示部に時
刻表示させる表示モードとすることを特徴とする。これ
らの場合には、時刻表示を必要に応じて切り換えること
ができ、消費電力を削減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】[1.第1実施形態] [1−1:全体構成]以下に図面を参照しながら本発明に
係る第1実施形態を説明する。図1に、本発明の一実施
形態に係る計時装置1の概略構成を示してある。この計
時装置1は、腕時計であって、使用者は装置本体に連結
されたベルトを手首に巻き付けて使用するようになって
いる。本例の計時装置1は、交流電力を発電する発電部
A、発電部Aからの交流電圧を整流するとともに昇圧し
た電圧を蓄電し、各構成部分へ電力を給電する電源部
B、発電部Aの発電状態を検出し(後述する発電状態検
出部91)、その検出結果に基づいて装置全体を制御す
る制御部C、運用針をステップモータ10を用いて駆動
する運針機構D、制御部Cからの制御信号に基づいて運
指機構Dを駆動する駆動部Eから大略構成される。ここ
で、制御部Cは、発電部Aの発電状態に応じて、運指機
構Dを駆動して時刻表示を行う表示モードと、運針機構
Dへの給電を停止して電力を節電する節電モードとを切
り換えるようになっている。また、節電モードから表示
モードへの移行は、ユーザが計時装置1を手に持ってこ
れを振ることによって、強制的に移行されるようになっ
ている。以下、各構成部分について説明する。なお、制
御部Cについては機能ブロックを用いて後述する。
【0016】まず、発電部Aは、発電装置40、回転錘
45および増速用ギア46を備えている。発電装置40
としては、発電用ロータ43が発電用ステータ42の内
部で回転し発電用ステータ42に接続された発電コイル
44に誘起された電力を外部に出力できる電磁誘導型の
交流発電装置が採用されている。また、回転錘45は、
発電用ロータ43に運動エネルギーを伝達する手段とし
て機能する。そして、この回転錘45の動きが増速用ギ
ア46を介して発電用ロータ43に伝達されるようにな
っている。この回転錘45は、腕時計型の計時装置1で
は、ユーザの腕の動きなどを捉えて装置内で旋回できる
ようになっている。したがって、使用者の生活に関連し
たエネルギーを利用して発電を行い、その電力を用いて
計時装置1を駆動できるようになっている。
【0017】次に、電源部Bは、整流回路として作用す
るダイオード47、大容量コンデンサ48および昇降圧
回路49から構成されている。昇降圧回路49は、複数
のコンデンサ49a、49bおよび49cを用いて多段
階の昇圧および降圧ができるようになっており、制御部
Cからの制御信号φ11によって駆動部Eに供給する電
圧を調整することができる。また、昇降圧回路49の出
力電圧はモニタ信号φ12によって制御部Cにも供給さ
れており、これによって出力電圧をモニタしている。こ
こで、電源部Bは、Vdd(高電圧側)を基準電位(G
ND)に取り、Vss(低電圧側)を電源電圧として生
成している。
【0018】次に運針機構Dについて説明する。運針機
構Dに用いられているステッピングモータ10は、パル
スモータ、ステッピングモータ、階動モータあるいはデ
ジタルモータなどとも称され、デジタル制御装置のアク
チュエータとして多用されている、パルス信号によって
駆動されるモータである。近年、携帯に適した小型の電
子装置あるいは情報機器用のアクチュエータとして小
型、軽量化されたステッピングモータが多く採用されて
いる。このような電子装置の代表的なものが電子時計、
時間スイッチ、クロノグラフといった計時装置である。
【0019】本例のステッピングモータ10は、駆動部
Eから供給される駆動パルスによって磁力を発生する駆
動コイル11と、この駆動コイル11によって励磁され
るステータ12と、さらに、ステータ12の内部におい
て励磁される磁界により回転するロータ13を備えてい
る。また、ステッピングモータ10は、ロータ13がデ
ィスク状の2極の永久磁石によって構成されたPM型
(永久磁石回転型)で構成されている。ステータ12に
は、駆動コイル11で発生した磁力によって異なった磁
極がロータ13の回りのそれぞれの相(極)15および
16に発生するように磁気飽和部17が設けられてい
る。また、ロータ13の回転方向を規定するために、ス
テータ12の内周の適当な位置には内ノッチ18が設け
られており、コギングトルクを発生させてロータ13が
適当な位置に停止するようにしている。
【0020】ステッピングモータ10のロータ13の回
転は、かなを介してロータ13に噛合された五番車5
1、四番車52、三番車53、二番車54、日の裏車5
5および筒車56からなる輪列50によって各針に伝達
される。四番車52の軸には秒針61が接続され、二番
車54には分針62が接続され、さらに、筒車56には
時針63が接続されている。ロータ13の回転に連動し
てこれらの各針によって時刻が表示される。輪列50に
は、さらに、年月日などの表示を行うための伝達系など
(不図示)を接続することももちろん可能である。
【0021】次に、駆動部Eは制御部Cの制御の基にス
テッピングモータ10に様々な駆動パルスを供給する。
駆動部Eは、直列に接続されたpチャンネルMOS33
aとnチャンネルMOS32a、およびpチャンネルM
OS33bとnチャンネルMOS32bによって構成さ
れたブリッジ回路を備えている。また、駆動部Eは、p
チャンネルMOS33aおよび33bとそれぞれ並列に
接続された回転検出用抵抗35aおよび35bと、これ
らの抵抗35aおよび35bにチョッパパルスを供給す
るためのサンプリング用のpチャンネルMOS34aお
よび34bを備えている。したがって、これらのMOS
32a、32b、33a、33b、34aおよび34b
の各ゲート電極に制御部Cからそれぞれのタイミングで
極性およびパルス幅の異なる制御パルスを印加すること
により、駆動コイル11に極性の異なる駆動パルスを供
給したり、あるいは、ロータ13の回転検出用および磁
界検出用の誘起電圧を励起する検出用のパルスを供給す
ることができるようになっている。
【0022】[1−2:制御部]次に、制御部Cの構成に
ついて図2を参照しつつ説明する。図2は、制御部Cと
その周辺構成の機能ブロック図である。制御部Cは、パ
ルス合成回路22、モード設定部90、時刻情報記憶部
96、および駆動制御回路24を備えている。まず、パ
ルス合成回路22は、水晶振動子などの基準発振源21
を用いて安定した周波数の基準パルスを発振する発振回
路、基準パルスを分周して得た分周パルスと基準パルス
とを合成してパルス幅やタイミングの異なるパルス信号
を発生する合成回路から構成される。
【0023】次に、モード設定部90は、発電状態検出
部91、発電状態の検出のために用いる設定値を切り換
える設定値切換部95、大容量コンデンサ48の充電電
圧Vcを検出する電圧検出回路92、発電状態に応じて
時刻表示のモードを制御するとともに充電電圧に基づい
て昇圧倍率を制御する中央制御回路93、およびモード
を記憶するモード記憶部94から構成される。
【0024】この発電状態検出部91は、発電装置40
の起電圧Vgenを設定電圧値Voと比較して発電が検
出されたか否かを判断する第1の検出回路97と、設定
電圧値Voよりもかなり小さな設定電圧値Vbas以上
の起電圧Vgenが得られた発電継続時間Tgenを設
定時間値Toと比較して発電が検出されたか否かを判断
する第2の検出回路98とを備えており、第1および第
2の検出回路97および98にいずれか一方の条件が満
足すると、発電状態であると判断するようになってい
る。ここで、設定電圧値VoおよびVbasは、いずれ
もVdd(=GND)を基準としたときの負電圧であ
り、Vddからの電位差を示している。なお、第1およ
び第2の検出回路97および98の構成については後述
する。
【0025】ここで、設定電圧値Voおよび設定時間値
Toは、設定値切換部95によって切換制御できるにな
っている。設定値切換部95は、表示モードから節電モ
ードに切り換わると、発電検出回路91の第1および第
2の検出回路97および98の設定値VoおよびToの
値を変更する。本例においては、表示モードの設定値V
aおよびTaとして、節電モードの設定値VbおよびT
bよりも低い値がセットされるようになっている。した
がって、節電モードから表示モードへ切り換えるために
は、大きな発電が必要とされる。ここで、その発電の程
度は、計時装置1を通常携帯して得られる程度では足ら
ず、ユーザが手振りによって強制的に充電する際に生じ
る大きなものである必要がある。換言すれば、節電モー
ドの設定値VbおよびTbは手振りによる強制充電を検
出できるように設定されている。
【0026】また、中央制御回路93は、第1および第
2の検出回路97および98で発電が検出されない非発
電時間Tnを計測する非発電時間計測回路99を備えて
おり、非発電時間Tnが所定の設定時間を越えると表示
モードから節電モードに移行するようになっている。一
方、節電モードから表示モードへの移行は、発電状態検
出部91によって、発電部Aが発電状態にあることが検
出され、かつ、大容量コンデンサ48の充電電圧VCが
十分であるという条件が整うと実行される。ところで、
この例の電源部Bは昇降圧回路49を備えているため、
充電電圧VCがある程度低い状態でも昇降圧回路49を
用いて電源電圧を昇圧することにより、運針機構Dを駆
動することが可能である。そこで、中央制御回路93
は、充電電圧VCに基づいて昇圧倍率を決定し、昇降圧
回路49を制御している。しかし、充電電圧VCがあま
りに低いと、昇圧しても運針機構Dを動作させることが
できる電源電圧を得ることができない。そのような場合
に、節電モードから表示モードに移行すると、正確な時
刻表示を行うことができず、また、無駄な電力を消費し
てしまうことになる。そこで、この例にあっては、充電
電圧VCを予め定められた設定電圧値Vcと比較すること
により、充電電圧VCが十分であるか否かを判断し、こ
れを節電モードから表示モードへ移行するための一条件
としている。
【0027】こうして設定されたモードは、モード記憶
部94に記憶され、その情報が駆動制御回路24、時刻
情報記憶部96および設定値切換部95に供給されてい
る。駆動制御回路24においては、表示モードから節電
モードに切り換わると、駆動部Eに対しパルス信号を供
給するのを停止し、駆動部Eの動作を停止させる。これ
により、モータ10は回転しなくなり、時刻表示は停止
する。
【0028】次に、時刻情報記憶部96は、カウンタと
メモリで構成されており(図示せず)、表示モードから
節電モードに切り換わると、パルス合成回路22によっ
て生成された基準信号を受けて時間計測を開始し、節電
モードから表示モードに切り換わると、時間計測を終了
するようになっている。これにより、節電モードの継続
時間が計測されることになる。ここで、節電モードの継
続時間はメモリに記憶されるようになっている。また、
節電モードから表示モードに切り換わると、前記カウン
タを用いて駆動制御回路24から駆動部Eに供給される
早送りパルスをカウントし、そのカウント値が節電モー
ドの継続時間に応じた値になると、早送りパルスの送出
を停止するための制御信号を生成し、これを駆動部Eに
供給している。したがって、時刻情報記憶部96は、再
表示された時刻表示を現時刻に復帰させる機能も備えて
いる。なお、カウンタとメモリの内容は、表示モードか
ら節電モードに切り換わる時にリセットされるようにな
っている。
【0029】次に、駆動制御回路24は、パルス合成回
路22から出力される各種のパルスに基づいて、モード
に応じた駆動パルスを生成する。まず、節電モードにあ
っては、駆動パルスの供給を停止する。次に、節電モー
ドから表示モードへの切換が行われた直後には、再表示
された時刻表示を現時刻に復帰させるために、パルス間
隔が短い早送りパルスを駆動パルスとして駆動部Eに供
給する。次に、早送りパルスの供給が終了した後には、
通常のパルス間隔の駆動パルスを駆動部Eに供給する。
【0030】[1−3:発電状態検出部]次に、発電状態
検出部91の構成を図面を参照しつつ、説明する。図3
は、発電状態検出部91の回路図である。図3におい
て、第1の検出回路97は、起電圧Vgenの振幅が所
定電圧を上回るとハイレベルとなり、これを下回るとロ
ーレベルになる電圧検出信号Svを生成する。一方、第
2の検出回路98は、発電継続時間が所定時間を越える
とハイレベルとなり、これを下回るとローレベルになる
発電継続時間検出信号Stを生成する。また、電圧検出
信号Svと発電継続時間検出信号Stとは、オア回路9
75において論理和が算出され、これが発電状態検出信
号Sとして中央制御回路93に供給されるようになって
いる。この発電状態検出信号Sは、ハイレベルにおいて
発電状態を示し、ローレベルにおいて非発電状態を示
す。したがって、発電状態検出部91は、上述したよう
に第1および第2の検出回路97および98にいずれか
一方の条件が満足すると、発電状態であると判断する。
以下、第1の検出回路97と第2の検出回路98につい
て詳細に説明する。
【0031】[1−3−1:第1の検出回路]図3にお
いて、まず、第1の検出回路97は、コンパレータ97
1、定電圧を発生する基準電圧源972,973、スイ
ッチSW1、リトリガブルモノマルチ974から大略構
成されている。基準電圧源972の発生電圧値は、表示
モードにおける設定電圧値Vaとなっており、一方、基
準電圧源973の発生電圧値は、節電モードの設定電圧
値Vbとなっている。基準電圧源972,973は、ス
イッチSW1を介してコンパレータ971の正入力端子
に接続されている。このスイッチSW1は、設定値切換
部95によって制御され、表示モードにおいて基準電圧
源972を、節電モードにおいて基準電圧源973をコ
ンパレータ971の正入力端子に接続する。また、コン
パレータ971の負入力端子には、発電部Aの起電圧V
genが供給されている。したがって、コンパレータ9
71は、起電圧Vgenを設定電圧値Vaまたは設定電
圧値Vbと比較し、起電圧Vgenがこれらを下回る場
合(大振幅の場合)にはハイレベルとなり、起電圧Vg
enがこれらを上回る場合(小振幅の場合)にはローレ
ベルとなる比較結果信号を生成する。
【0032】次に、リトリガブルモノマルチ974は、
比較結果信号がローレベルからハイレベルに立ち上がる
際に発生する立上エッジでトリガされ、ローレベルから
ハイレベルに立ち上がり、所定時間が経過した後にロー
レベルからハイレベルに立ち上がる信号を生成する。ま
た、リトリガブルモノマルチ974は、所定時間が経過
する前に再度トリガされると、計測時間をリセットして
新たに時間計測を開始するように構成されている。
【0033】次に、第1の検出回路97の動作を、図4
を参照しつつ説明する。図4は第1の検出回路97のタ
イミングチャートである。同図(a)は起電圧Vgen
をダイオード47によって半波整流した波形である。こ
の例では、設定電圧値VaおよびVbを図に示すレベル
に設定したものとする。現在のモードが表示モードであ
るとすれば、スイッチSW1は基準電圧源972を選択
し、設定電圧値Vaをコンパレータ971に供給する。
すると、コンパレータ971は設定電圧値Vaと同図
(a)に示す起電圧Vgenとを比較して、同図(b)
に示す比較結果信号を生成する。この場合、リトリガブ
ルモノマルチ974は、時刻t1で発生する比較結果信
号の立ち上がりエッジに同期して、ローレベルからハイ
レベルに立ち上がる(同図(c)参照)。ここで、リト
リガブルモノマルチ974の遅延時間Tdを同図(b)
に示す。この場合、エッジe1から次のエッジe2まで
の時間は遅延時間Tdよりも短いので、電圧検出信号S
vはハイレベルを維持することになる。
【0034】一方、現在のモードが表示モードであると
すれば、スイッチSW1は基準電圧源973を選択し、
設定電圧値Vbをコンパレータ971に供給する。この
例では、起電圧Vgenは設定電圧値Vbを越えないの
で、リトリガブルモノマルチ974にトリガが入力され
ない。したがって、電圧検出信号Svはローレベルを維
持することになる。このように第1の検出回路97で
は、モードに応じた設定電圧値VaまたはVbと起電圧
Vgenとを比較することによって、電圧検出信号Sv
を生成している。
【0035】[1−3−2:第2の検出回路]図3におい
て、第2の検出回路98は、積分回路981、ゲート9
82、カウンタ983、デジタルコンパレータ984お
よびスイッチSW2から構成されている。まず、積分回
路981はMOSトランジスタ2、コンデンサ3、プル
アップ抵抗4、インバータ回路5から構成されている。
起電圧VgenがMOSトランジスタ2のゲートに接続
されており、起電圧VgenによってMOSトランジス
タ2はオン、オフ動作を繰り返し、コンデンサ3の充電
を制御する。スイッチング手段を、MOSトランジスタ
で構成すればインバータ回路5も含めて、積分回路98
1は安価なCMOS−ICで構成できるが、これらのス
イッチング素子、電圧検出手段はバイポーラトランジス
タで構成しても構わない。プルアップ抵抗4は、コンデ
ンサ3の電圧値V3を非発電時にVss電位に固定する
とともに、非発電時のリーク電流を発生させる役割があ
る。これは数十から数百MΩ程度の高抵抗値であり、オ
ン抵抗が大きなMOSトランジスタでも構成可能であ
る。コンデンサ3に接続されたインバータ回路5により
コンデンサ3の電圧値V3を判定している。検出信号V
outを出力する。ここで、インバータ回路5の閾値
は、第1の検出回路97で用いられる設定電圧値Voよ
りもかなり小さな設定電圧値Vbasとなるように設定
されている。
【0036】ゲート982には、パルス合成回路22か
ら供給される基準信号と検出信号Voutが供給されて
いる。したがって、カウンタ983は検出信号Vout
がハイレベルの期間、基準信号をカウントする。このカ
ウント値はデジタルコンパレータ983の一方の入力に
供給される。また、デジタルコンパレータ983の他方
の入力には、設定時間に対応する設定時間値Toが供給
されるようになっている。ここで、現在のモードが表示
モードである場合にはスイッチSW2を介して設定時間
値Taが供給され、現在のモードが節電モードである場
合にはスイッチSW2を介して設定時間値Tbが供給さ
れるようになっている。なお、スイッチSW2は、設定
値切換部95によって制御される。デジタルコンパレー
タ984は、検出信号Voutの立ち下がりエッジに同
期して、その比較結果を発電継続時間検出信号Stとし
て出力する。発電継続時間検出信号Stは、設定時間を
越えた場合にハイレベルとなり、一方、設定時間を下回
った場合にローレベルとなる。
【0037】次に、第2の検出回路98の動作を、図5
を参照しつつ説明する。図5は第2の検出回路98の動
作を説明するためのタイミングチャートである。発電部
Aによって同図(a)に示す交流電力の発電が始まる
と、発電装置40は、ダイオード47を介して同図
(b)に示す起電圧Vgenを生成する。発電が始まり
起電圧Vgenの電圧値がVddからVssへ立ち下が
るとMOSトランジスタ2がオンして、コンデンサ3の
充電が始まる。V3の電位は、非発電時はプルアップ抵
抗4によってVss側に固定されているが、発電が起こ
り、コンデンサ3の充電が始まるとVdd側に上がり始
める。次に起電圧Vgenの電圧がVssへ増加に転
じ、MOSトランジスタ2がオフすると、コンデンサ3
への充電は止まるが、同図(c)に示すV3の電位はコ
ンデンサ3によってそのまま保持される。以上の動作
は、発電が持続されている間、繰り返され、V3の電位
はVddまで上がっていき安定する。V3の電位がイン
バータ回路5の閾値より上がると、インバータ回路5’
の出力である検出信号Voutがローレベルからハイレ
ベルに切り替わり、発電の検出ができる。発電検出まで
の応答時間は、電流制限抵抗を接続したり、MOSトラ
ンジスタの能力を変えてコンデンサ3への充電電流の値
を調整したり、またコンデンサ3の容量値を変えること
によって任意に設定できる。
【0038】発電が停止すると起電圧VgenはVdd
レベルで安定するため、MOSトランジスタ2はオフし
た状態のままとなる。V3の電圧はコンデンサ3によっ
てしばらくは保持され続けるが、プルアップ抵抗4によ
るわずかなリーク電流によってコンデンサ3の電荷が抜
けるため、V3はVddからVssへ徐々に下がり始め
る。そしてV3がインバータ回路5の閾値を越えるとイ
ンバータ回路5’の出力である検出信号Voutはハイ
レベルからローレベルに切り替わり、発電がされていな
いことの検出ができる(同図(d)参照)。この応答時
間はプルアップ抵抗4の抵抗値を変え、コンデンサ3の
リーク電流を調整することで任意に設定可能である。
【0039】この検出信号Voutによって基準信号が
ゲートされると、同図(e)に示す信号が得られ、これ
をカウンタ983がカウントする。このカウント値は、
デジタルコンパレータ984によって、設定時間に対応
する値とタイミングT1で比較される。ここで、検出信
号Voutのハイレベル期間Txが設定時間値Toより
も長いならば、発電継続時間検出信号Stは、同図
(f)に示すようにタイミングT1においてローレベル
からハイレベルに変化する。
【0040】さてここで、発電用ロータ43の回転速度
の違いによる起電圧Vgenおよび該起電圧Vgenに
対する検出信号Voutを説明する。図6は、このこと
を説明するための概念図である。特に、同図(a)は、
発電用ロータ43の回転速度が小さい場合であり、同図
(b)は、発電用ロータ43の回転速度が大きい場合で
ある。起電圧Vgenの電圧レベルおよび周期(周波
数)は、発電用ロータ43の回転速度に応じて変化す
る。すなわち、回転速度が大きいほど、起電圧Vgen
の振幅は大となり、かつ周期が短くなる。このため、発
電用ロータ43の回転速度、すなわち発電装置40の発
電の強さに応じて、検出信号Voutの出力保持時間
(発電継続時間)の長さが変化することになる。すなわ
ち、同図(a)の動きが小さい場合には、出力保持時間
はtaとなり、同図(b)の動きが大きい場合には、出
力保持時間はtbとなる。両者の大小関係は、ta<t
bである。このように、検出信号Voutの出力保持時
間の長さによって、発電装置40の発電の強さを知るこ
とができる。
【0041】[1−4:計時装置の動作]次に、本例の計
時装置1においてモード切り換え処理を行うモード設定
工程を説明する。図7はその概要を示すフローチャート
である。まず、ステップ71において現在のモードを判
断する。節電中のときは、ステップ74において時刻情
報記憶部96を用いて停止時間のカウントを継続する。
また、ステップ75において電圧検出回路91の設定値
VoおよびToを節電モードの値VbおよびTbにセッ
トする。一方、表示モードのときは、ステップ72にお
いて駆動制御部24によって駆動回路30を制御して駆
動パルスを生成し、時刻表示を行う。そして、ステップ
73において発電状態検出部91の設定値VoおよびT
oを表示モードの値VaおよびTaにセットする。
【0042】次に、ステップ76において、発電レベル
(起電圧)を検出する。微小でも起電圧があると判断さ
れると、ステップ77において発電継続時間Tgenを
カウントアップする。さらに、ステップ78において発
電継続時間Tgenを設定時間Toと比較し、発電継続
時間Tgenが設定時間To以上であれば発電が検出さ
れたとしてステップ80に移行する。ステップ78にお
いて、発電継続時間Tgenが設定時間Toに達してい
ないときは、ステップ79において、起電圧Vgenを
設定値Voと比較する。そして、起電圧Vgenが設定
値Voに達していると発電が検出されたとしてステップ
80に移行する。ステップ80においては、モードが再
度判定され、節電モードでなければステップ81で非発
電時間Tnをクリアしてステップ71に戻り、ステップ
72で時刻表示を継続して行う。一方、節電モードのと
きは、ステップ82で電源部Bの充電電圧VCを判断
し、十分に充電されていればステップ83で節電モード
から表示モードに移行して節電を解除する。表示モード
に移行して時刻を再表示する際は、上述したように、時
刻情報記憶部96でカウントされている停止時間に基づ
き時刻表示が早送りされ、現時刻に復帰した後に1秒毎
の通常運針が開始される。これにより、ユーザーは表示
モードに復帰して表示された正確な時刻を知ることがで
きる。
【0043】一方、ステップ76で起電圧が検出され
ず、あるいは、発電継続時間Tgenが設定時間Toに
達しておらず起電圧Vgenも設定値Voに達していな
い場合は、発電が検出されなかったと判断され、ステッ
プ85に移行してそのときのモードを判断する。この
際、ステップ76で起電圧が検出されなかったときは、
ステップ84で発電継続時間Tgenがクリアされる。
ステップ85で節電モードのときは、そのままステップ
71に戻って停止時間のカウントアップを継続する。表
示モードのときは、ステップ86で非発電時間Tnをカ
ウントアップし、ステップ87で所定の非発電時間が継
続しているか否かを判断する。そして、非発電時間Tn
が経過していると、ステップ88で表示モードから節電
モードに移行し、節電を開始する。ステップ88におい
ては、表示駆動回路24および駆動回路30の動作を停
止してモータ10の消費電力をなくし、さらに、時刻情
報記憶部96で停止時間のカウントを開始する。
【0044】このようにして、本例の計時装置1は、発
電の有無によって時刻表示を停止し、あるいは再開する
ようになっている。先に説明したように、本例の発電装
置40は、回転錘45を用いてユーザーの腕の動きある
いは振動などを捉えて発電を行うシステムである。した
がって、発電が検出されるということは、ユーザーの腕
に計時装置1が装着されているか、あるいはポケットな
どに入れて携帯されていることを示している。このた
め、発電が検出されているときは計時装置1が携帯され
ているものとして時刻表示を行う表示モードにする。一
方、発電が検出されないときは計時装置1が携帯されて
いないものとして時刻表示を行わない節電モードにする
ことにより、大容量コンデンサ48に蓄積されたエネル
ギーを節約することができる。
【0045】さらに、本例の計時装置1においては、所
定の起電圧Vgenが検出された場合と、所定の時間、
継続して発電が行われた場合に発電が検出されたと判断
するようにしている。したっがて、ユーザーが携帯して
いない状態で節電モードになり、振動などの何らかの原
因で偶然に発電が誘起されても、その起電圧が弱く、継
続時間が短ければ表示モードに移行することはなく、エ
ネルギーの浪費を防止できる。一方、表示モードにおい
ては、節電モードよりも設定値Voが低く設定されてい
るので、検出対象となる起電圧Vgenが多少低くても
起電圧が得られれれば発電されていると判断される。こ
のため、多少でも発電していれば時刻表示が継続して行
われる。また、表示モードにおいては、発電継続時間T
genの設定時間Toも短く設定されるので、短時間で
も発電されていれば時刻表示が維持される。
【0046】さらに、本例の計時装置1においては、非
発電時間Tnが計測されており、非発電時間が設定時間
に達しなければ節電モードに移行しないようになってい
る。従って、短時間、ユーザーの動きが停止して発電が
行われないような場合はもちろん、会議程度の時間、腕
時計を外しておいても時刻表示を維持するようにするこ
ともできる。また、一晩外しても置いても時刻を継続し
て表示するようにしても良い。あるいは、5分程度外す
と節電モードに移行するようにセットし、エネルギーの
節約を図ることも可能である。
【0047】このように、本例の計時装置1は、発電状
態に基づき自動的に携帯あるいは非携帯を判断すること
が可能であり、携帯時には時刻表示を行って腕時計など
の計時装置として十分な機能を発揮し、非携帯時には時
刻表示を行わずにエネルギーの消費を抑えることができ
る。したがって、いったん大容量コンデンサ48に充電
した電力を有効に活用することができ、長時間にわたり
放置されたとしても、その間は表示を行わずに経過時間
だけを計測し、携帯されたときに表示を再開すると共に
現時刻に復帰して正確な時刻を表示することができる。
このため、それほど大型のコンデンサを用いなくても、
電池の代わりに発電装置と適当な容量のコンデンサを内
蔵することで精度良く長時間にわたり計時できる小型の
腕時計などを実現することが可能である。また、コンデ
ンサの容量がそれほど大きくしなくて良いので、起動特
性も良好であり、発電を開始するとすぐに表示を再開
し、現時刻に復帰可能な計時装置を実現できる。さら
に、本例の計時装置は、周囲の条件にかかわらず、例え
ば、暗い所でも携帯しているときはいつでも時刻を参照
することができるので不便はまったくない。
【0048】[1−5:第1実施形態の変形例] (1)上述した第1実施形態において、発電状態検出部
91は、発電部Aからの起電圧Vgenに基づいて発電
状態を検出したが、電源部Bにおいて大容量コンデンサ
48に流れる充電電流に基づいて発電状態を検出するよ
うにしてもよい。この場合には、図8に示すように第1
の検出回路97および第2の検出回路98の前段に電流
電圧変換部100を設ければよい。この電流電圧変換部
100は、電流検出抵抗Rとその両端の電位差を検出す
るオペアンプOPから構成されている。
【0049】(2)また、上述した第1実施形態では、
起電圧Vgenを設定値Voと比較して発電が検出され
たか否かを判断する第1の検出回路97と、設定値Vo
よりもかなり小さな電圧Vbas以上の起電圧Vgen
が得られた発電継続時間Tgenを設定値Toと比較し
て発電が検出されたか否かを判断する第2の検出回路9
8の双方を備えた発電状態検出部91に基づき説明して
いるが、これらの第1および第2の検出回路97および
98のいずれか一方を用いて発電の有無を判断すること
ももちろん可能である。
【0050】[2.第2実施形態]次に、本発明の第2
実施形態に係る計時装置について説明する。第2実施形
態の計時装置は、発電状態検出部91の構成を除いて、
第1実施形態の計時装置と同様に構成されている。発電
部Aの発電周波数は発電の強さに応じて変化する。たと
えば、机の上に置いてある計時装置1に何らかの弾みで
少し動かした程度では、発電周波数は低いが、腕の手首
に計時装置1を装着して歩行しているときには発電周波
数は高くなる。また、使用者が、計時装置1を手振りに
よって充電する場合には発電周波数がさらに高くなる。
本実施形態は、この点に着目してなされたものであり、
発電周波数に基づいて発電状態を検出するものである。
【0051】図9は、第2実施形態に係る発電状態検出
部91’のブロック図であり、図10はそのタイミング
チャートである。発電状態検出部91’は、コンパレー
タ971、定電圧を発生する基準電圧源972、スイッ
チSW1、およびタイマ975、SRフリップフロップ
976、ゲート977、カウンタ978、およびデジタ
ルコンパレータ979から構成されている。
【0052】基準電圧源972は、表示モードにおける
設定電圧値Vaを発生するものであって、コンパレータ
971の正入力端子に接続されている。また、コンパレ
ータ971の負入力端子には、図10(a)に示す発電
部Aの起電圧Vgenが供給されている。したがって、
コンパレータ971は、起電圧Vgenを設定電圧値V
aと比較し、起電圧Vgenがこれらを下回る場合には
ハイレベルとなり、起電圧Vgenがこれらを上回る場
合にはローレベルとなる比較結果信号を生成する(図1
0(b)参照)。
【0053】この比較結果信号は、SRフリップフロッ
プ976のセット端子に供給されており、そのリセット
端子にはタイマ975の出力信号が供給されている。タ
イマ975は、SRフリップフロップ976の出力信号
の立ち上がりに同期して時間計測を開始し、所定時間が
経過すると立ち下がるように構成されている。ここでタ
イマの計測時間をTsとすれば、SRフリップフロップ
976の出力信号は、図10(c)に示すように比較結
果信号の立ち上がりエッジe3,e4に同期してローレ
ベルからハイレベルに変化し、ハイレベルを時間Ts継
続した後に、ハイレベルからローベルに立ち下がる。
【0054】ゲート977はSRフリップフロップ97
6の出力信号と比較結果信号との論理積を出力する。カ
ウンタ978はゲート977の出力信号をカウントし、
そのカウント値Zをデジタルコンパレータ979に出力
する。デジタルコンパレータ979には、スイッチSW
2を介して設定値X1、X2が選択的に供給されてい
る。スイッチSW2は、設定値切換部95によって制御
され、表示モードにおいて設定値X1を、節電モードに
おいて設定値X2をデジタルコンパレータ979に供給
している。設定値X1は、通常の携帯による発電状態か
否かを判別できる発電周波数f1に対応するものであ
り、設定値X2は強制充電か否かを判別できる発電周波
数f2に対応するものである。デジタルコンパレータ9
79は、ゲート977の立ち下がりエッジにおいて、カ
ウンタ978のカウント値Zと設定値X1またはX2と
を比較するように構成されている。
【0055】現在の状態が節電モードであるならば、発
電部Aの発電周波数がf2を越えた場合に発電状態を指
示する発電状態検出信号Sが生成される。したがって、
通常の携帯では節電モードは解除されず、ユーザが節電
モードを解除する意志をもって強制充電(手振り)を行
った場合にのみ、節電モードから表示モードに移行する
ことになる。したがって、計時装置1に軽く触れた程度
では、節電モードは解除されず、電力を無駄に消費する
ことがなくなる。
【0056】一方、現在の状態が表示モードであるなら
ば、発電部Aの発電周波数がf1を下回ると非発電状態
を指示する発電状態検出信号Sが生成される。上述した
ように発電周波数f1は通常の携帯による発電状態か否
かを判別できるように設定されているから、計時装置1
が使用されていない状態を的確に検知し、表示モードか
ら節電モードに速やかに移行することができる。これに
より、電力を無駄に消費することがなくなる。
【0057】[3.変形例] (1)上述した各実施形態においては、ステップモータ
10を用いて時刻表示を行う計時装置を例に説明してい
るが、LCDなどで時刻表示を行う計時装置に対しても
適用できることはもちろんである。この場合には、LC
Dで消費される電力を節約して長時間にわたり時刻を継
続して計時でき、必要なときはいつでも正しい現時刻を
表示させることができる。
【0058】(2)上述した各実施形態においては、1
つのモータで時分および秒を表示する計時装置を例に説
明しているが、時分および秒を複数のモータを用いて時
刻表示することも可能である。このような計時装置にお
いては、各モータ毎に計時表示を停止するタイミングを
変えることも可能であり、例えば、運針速度の速い秒表
示は非発電時間が短い段階で早めに停止してエネルギー
を節約し、時分についてはできるかぎり時刻表示を継続
して行うといった制御も可能である。
【0059】(3)上述した各実施形態では、発電装置
40として、回転錘45の回転運動をロータ43に伝達
し、該ロータ43の回転により出力用コイル44に起電
力Vgenを発生させる電磁発電装置を採用している
が、本発明はこれに限定されることなく、例えば、ゼン
マイの復元力により回転運動を生じさせ、該回転運動で
起電力を発生させる発電装置や、外部あるいは自励によ
る振動または変位を圧電体に加えることにより、圧電効
果によって電力を発生させる発電装置であってもよい。
【0060】(4)上述した各実施形態では、腕時計型
の計時装置1を一例として説明したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、上述した発電部A、電源部
B、制御部Cが適用される電子機器としては、腕時計以
外にも、懐中時計などであってもよい。また、電卓、携
帯電話、携帯用パーソナルコンピュータ、電子手帳、携
帯ラジオ、携帯型VTRなどの電子機器に適応すること
もできる。この場合には、電源部Bから供給される電力
を用いて動作する電力消費部を備えており、発電部Aの
発電状態を発電状態検出部91で検出し、その検出結果
に基づいて、電力消費部の動作を停止させる節電モー
ド、および、電力消費部を動作させる動作モードとを制
御部Cで切換制御すればよい。これらの電子機器におい
て、動作モードはそれらの機器の使用状態(例えば、携
帯電話の場合は、電話機能を使用できる状態)にある状
態を指し、節電モードはそれらの機器が使用状態にな
く、且つ交流発電を検出できる状態にある状態を指す。
また、液晶表示パネル等の表示部を併設している場合、
通常は動作モードにおいて表示状態にあり、節電モード
において非表示状態にある。
【0061】(5)上述した各実施形態において、節電
モードから表示モードへ移行する際には、ユーザーが、
計時装置1を手振りによって強制充電する必要がある。
この場合には、計時装置1を携帯して日常の生活を営む
場合と比較して、大きな発電が行われることになる。こ
のため、発電装置40が発生する電磁ノイズレベルが通
常の携帯時と比較して大きくなる。すると、電磁ノイズ
の影響をステッピングモータ10が受けて、時刻表示が
不正確になることも考えられる。そこで、手振りによる
強制的な発電状態を検出し、この場合には幅の広い駆動
パルスを駆動部Eで生成するようにしてもよい。これに
より、発電装置40の電磁ノイズレベルが大きくなって
も、幅広の駆動パルスによって、ステップモータ10を
確実に動作させることができる。また、計時装置1を手
振りによって強制充電する場合には、充電電流が大きい
ため、大容量コンデンサ48の内部抵抗によって電源電
圧の変動が大きくなり、回路動作に悪影響を与えるおそ
れもある。そこで、手振りによる強制的な発電状態を検
出し、この場合には発電用ステータ42の両端を短絡さ
せるようにしてもよい。これにより、電源電圧の変動を
抑圧して回路を確実に動作させることができる。
【0062】(6)上述した第1実施形態で説明した第
1の検出回路97、第2の検出回路98、第2実施形態
で説明した発電状態検出部91’を、適宜組み合わせて
発電状態を検出するようにしてもよい。すなわち、起電
圧Vgenと発電継続時間、発電継続時間と発電周波
数、発電周波数と起電圧Vgen、起電圧Vgenと発
電継続時間と発電周波数のいずれの組み合わせによって
発電状態を検出するようにしてもよい。さらに、検出の
対象は起電圧であってもよいし、第1実施形態の変形例
で説明したように充電電流であってもよい。本発明の発
電状態の検出は、各実施形態に限定されるものではな
く、電圧による検出、電流による検出、発電継続時間に
よる検出、および発電周波数による検出のうち、いずれ
か1種により検出してもよく、あるいは、それらの複数
を適宜組み合わせて検出するようにしてもよい。
【0063】(7)上述した第1実施形態で説明した第
1の検出回路97、第2の検出回路98、第2実施形態
で説明した発電状態検出部91’においては、比較の基
準となる設定値を現在のモードに応じて切り換えるよう
にしたが、複数の設定値と比較して、非発電状態(非携
帯状態)、携帯状態、強制発電状態を検出するようにし
てもよい。
【0064】(8)上述した各実施形態においては、基
準電位(GND)をVdd(高電位側)に設定したが、
基準電位(GND)をVss(低電位側)に設定しても
よいことは勿論である。この場合には、設定電圧値Vo
およびVbasは、Vssを基準として、高電圧側に設
定される検出レベルとの電位差を示すものとなる。
【0065】(9)上述した各実施形態において、表示
モードから節電モードへの移行は、発電状態を検出する
ことにより行ったが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、ユーザからの指示に基づいて実行するようにし
てもよい。例えば、計時装置1の外装に配置されるボタ
ン、あるいは、リュウズ等の操作を検出し、検出結果に
基づいて、表示モードから節電モードへの移行するよう
にしてもよい。この場合には、ユーザの意図的な操作に
よって、節電モードへ速やかに移行させることができる
ので、ユーザが時刻表示を知る必要がなく単に携帯して
いるときなどにも、節電することができる。この結果、
より一層、消費電力を削減することが可能となる。 (10)上述した各実施形態において電源部Bは発電部
Aから供給される交流電圧を半波整流したが、本発明は
これに限定されるものではなく、全波整流するものを用
いてもよいことは勿論である。
【0066】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の発明特
定事項によれば、電子機器は、運動エネルギーを電気エ
ネルギーに変換して交流電力を発電する発電部を備えて
おり、その発電状態を検出することによって電子機器が
携帯されているか否かを判断することができる。そして
発電状態に応じて節電モードと動作モードの切換を行え
るようになっている。このため、発電状態にないときに
は電子機器の動作を停止させ、無駄な電力消費を削減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る計時装置1の概
略構成を示す図である。
【図2】 同実施形態に係る制御部Cとその周辺構成の
機能ブロック図である。
【図3】 同実施形態に係る発電状態検出部91の回路
図である。
【図4】 同実施形態に係る第1の検出回路97の動作
を説明するためのタイミングチャートである。
【図5】 同実施形態に係る第2の検出回路98の動作
を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】 同実施形態において発電用ロータ43の回転
速度の違いによる起電圧Vgenおよび該起電圧Vge
nに対する検出信号Voutを説明するための概念図で
ある。
【図7】 同実施形態に係る計時装置1におけるモード
設定工程の概要を示すフローチャートである。
【図8】 同実施形態の変形例に係る発電状態検出部9
1の構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明の第2実施形態に係る発電状態検出部
91’のブロック図である。
【図10】 同実施形態に係る発電状態検出部91’の
タイミングチャートである。
【符号の説明】
1・・計時装置 A・・発電部 B・・電源部 C・・制御部 D・・駆動部 E・・運針機構 91・・発電状態検出部 40・・発電装置 45・・回転錘 46・・増速ギア 47・・ダイオード 48・・大容量コンデンサ 90・・モード設定部 95・・設定値切換部 97・・第1の検出回路 98・・第2の検出回路
フロントページの続き (72)発明者 北原 丈二 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 小島 博之 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 志村 典昭 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 携帯用の電子機器において、 運動エネルギーを電気エネルギーに変換し交流電力を発
    電する発電部と、 発電された交流電力を整流して蓄電する電源部と、 前記電源部から供給される電力を用いて動作する電力消
    費部と前記発電部の発電状態を検出する発電状態検出部
    と、 この発電状態検出部の検出結果に基づいて、前記電力消
    費部の動作を停止させる節電モード、および、前記電力
    消費部を動作させる動作モードとを切換制御する制御部
    とを備えることを特徴とする電子機器。
  2. 【請求項2】 前記発電状態検出部は、前記発電部の起
    電圧に基づいて発電状態を検出することを特徴とする請
    求項1に記載の電子機器。
  3. 【請求項3】 前記発電状態検出部は、前記発電部の起
    電圧を複数の設定電圧値と比較し、比較結果に応じて発
    電状態を検出することを特徴とする請求項2に記載の電
    子機器。
  4. 【請求項4】 前記発電状態検出部は、前記複数の設定
    電圧値を現在のモードに応じて選択し、前記発電部の起
    電圧を選択された設定電圧値と比較することによって、
    発電状態を検出することを特徴とする請求項3に記載の
    電子機器。
  5. 【請求項5】 前記発電状態検出部は、節電モードから
    動作モードへのモード切換に用いる設定電圧値を、動作
    モードから節電モードへの切換に用いる設定電圧値より
    も高く設定することを特徴とする請求項4に記載の電子
    機器。
  6. 【請求項6】 前記発電状態検出部は、前記電源部の充
    電電流に基づいて発電状態を検出することを特徴とする
    請求項1に記載の電子機器。
  7. 【請求項7】 前記発電状態検出部は、前記電源部の充
    電電流を複数の設定電流値と比較し、比較結果に基づい
    て発電状態を検出することを特徴とする請求項6に記載
    の電子機器。
  8. 【請求項8】 前記発電状態検出部は、前記複数の設定
    電流値を現在のモードに応じて選択し、前記電源部の充
    電電流を選択された設定電流値と比較することによっ
    て、発電状態を検出することを特徴とする請求項7に記
    載の電子機器。
  9. 【請求項9】 前記発電状態検出部は、節電モードから
    動作モードへのモード切換に用いる設定電流値を、動作
    モードから節電モードへの切換に用いる設定電流値より
    も高く設定することを特徴とする請求項8に記載の電子
    機器。
  10. 【請求項10】 前記発電状態検出部は、前記発電部の
    発電継続時間に基づいて発電状態を検出することを特徴
    とする請求項1に記載の電子機器。
  11. 【請求項11】 前記発電状態検出部は、 前記発電部で発電された交流電力の周期に応じてスイッ
    チングするスイッチング手段と、 前記スイッチング手段によるスイッチング動作に応じて
    電荷を蓄電する容量素子と、 前記容量素子の放電経路に挿入され、前記容量素子に蓄
    電された電荷を放電する放電手段と、 前記容量素子の電圧が所定値を超えた期間を計測して前
    記発電継続時間を計測する計測部とを備えることを特徴
    とする請求項10に記載の電子機器。
  12. 【請求項12】 前記発電状態検出部は、前記発電部の
    発電継続時間を複数の設定時間値と比較し、比較結果に
    基づいて発電状態を検出することを特徴とする請求項1
    0または11に記載の電子機器。
  13. 【請求項13】 前記発電状態検出部は、前記複数の設
    定時間値を現在のモードに応じて選択し、前記発電部の
    発電継続時間を設定された設定時間値と比較することに
    よって、発電状態を検出することを特徴とする請求項1
    2に記載の電子機器。
  14. 【請求項14】 前記発電状態検出部は、節電モードか
    ら動作モードへのモード切換に用いる設定時間値を、動
    作モードから節電モードへの切換に用いる設定時間値よ
    りも長く設定することを特徴とする請求項13に記載の
    電子機器。
  15. 【請求項15】 前記発電状態検出部は、前記発電部の
    発電周波数に基づいて発電状態を検出することを特徴と
    する請求項1に記載の電子機器。
  16. 【請求項16】 前記発電状態検出部は、前記発電部の
    起電圧が設定電圧値を越えてから設定時間を経過するま
    での期間中、前記起電圧の山の数をカウントすることに
    より、前記発電部の発電周波数を検出することを特徴と
    する請求項16に記載の電子機器。
  17. 【請求項17】 前記発電状態検出部は、前記発電部の
    発電周波数を複数の設定周波数値と比較し、比較結果に
    基づいて発電状態を検出することを特徴とする請求項1
    5または16に記載の電子機器。
  18. 【請求項18】 前記発電状態検出部は、前記複数の設
    定周波数値を現在のモードに応じて選択し、前記発電部
    の発電周波数値を設定された設定周波数値と比較するこ
    とによって、発電状態を検出することを特徴とする請求
    項17に記載の電子機器。
  19. 【請求項19】 前記発電状態検出部は、節電モードか
    ら動作モードへのモード切換に用いる設定周波数値を、
    動作モードから節電モードへの切換に用いる設定周波数
    値よりも高く設定することを特徴とする請求項18に記
    載の電子機器。
  20. 【請求項20】 前記発電部は、旋回運動を行う回転錘
    と、前記回転錘の回転運動により起電力を発生する発電
    素子とを有することを特徴とする請求項1に記載の電子
    機器。
  21. 【請求項21】 前記発電部は、変形力が加えられる弾
    性部材と、前記弾性部材の元の形状に戻ろうとする復元
    力により回転運動を行う回転手段と、前記回転手段の回
    転運動により起電力を発生する発電素子とを有すること
    を特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  22. 【請求項22】 前記発電部は、変位が加えられると、
    圧電効果により起電力を発生する圧電素子を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  23. 【請求項23】 請求項1乃至22のうちいずれか1項
    に記載の電子機器であって、 前記電力消費部は、前記電源部から供給される電力を用
    いて時刻を表示する時刻表示部であり、 前記動作モードは、この時刻表示部に時刻表示させる表
    示モードであることを特徴とする計時装置。
  24. 【請求項24】 運動エネルギーを電気エネルギーに変
    換して交流電力を発電する発電部と、発電された交流電
    力を整流して蓄電する電源部と、前記電源部から供給さ
    れる電力を用いて動作する電力消費部とを有する電子機
    器の制御方法であって、 前記発電部の発電状態を検出し、 この検出結果に基づいて、前記電力消費部の動作を停止
    させる節電モード、および、前記電力消費部を動作させ
    る動作モードとを切換制御することを特徴とする電子機
    器の制御方法。
  25. 【請求項25】 前記発電部の発電状態の検出は、 前記発電部の起電圧を設定電圧値と比較し、 比較結果に応じて発電状態を検出することを特徴とする
    請求項24に記載の電子機器の制御方法。
  26. 【請求項26】 前記発電部の発電状態の検出は、 前記電源部の充電電流を設定電流値と比較し、 比較結果に応じて発電状態を検出することを特徴とする
    請求項24に記載の電子機器の制御方法。
  27. 【請求項27】 前記発電部の発電状態の検出は、 前記発電部の発電継続時間値を設定時間値と比較し、 比較結果に応じて発電状態を検出することを特徴とする
    請求項24に記載の電子機器の制御方法。
  28. 【請求項28】 前記発電部の発電状態の検出は、 前記発電部の発電周波数値を設定周波数値と比較し、 比較結果に応じて発電状態を検出することを特徴とする
    請求項24に記載の電子機器の制御方法。
  29. 【請求項29】 請求項24乃至28のうちいずれか1
    項に記載の電子機器の制御方法であって、 前記電力消費部は、前記電源部から供給される電力を用
    いて時刻を表示する時刻表示部であり、 前記動作モードは、この時刻表示部に時刻表示させる表
    示モードであることを特徴とする計時装置の制御方法。
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