JPH11223085A - シールド掘削機の推進方法 - Google Patents

シールド掘削機の推進方法

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JPH11223085A
JPH11223085A JP3975398A JP3975398A JPH11223085A JP H11223085 A JPH11223085 A JP H11223085A JP 3975398 A JP3975398 A JP 3975398A JP 3975398 A JP3975398 A JP 3975398A JP H11223085 A JPH11223085 A JP H11223085A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールド掘削機によって掘削された掘削壁面
にセグメントをトンネル周方向に千鳥状に組み合わせな
がらトンネル覆工を構築する際に、シールド掘削機の掘
進を停止させることなくセグメントの組立施工を行うと
共にシールド掘削機を常に直進方向に押し進めながら掘
進させるようにする。 【解決手段】 トンネル周方向に複数個のセグメントを
組立てる際に、1つおきのセグメントの前半部がトンネ
ル長さ方向に突出させた状態となるように千鳥状に組み
立てると共に、前半部が突出したセグメント間で形成さ
れる凹状空間部に新たなセグメントの後半部を嵌合させ
て該セグメントを組み込む際に、その空間部と該空間部
に対してトンネル径方向に対応する空間部においてはシ
ールド掘削機の推進ジャッキを収縮させておき、その他
の推進ジャッキを対向するセグメントの前端面に当接さ
せて伸長させることによりシールド掘削機を直進方向に
掘進させ、その掘進中に空間部に対するセグメントの組
み込みを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトンネル掘削壁面に
セグメントを組み立てることによって構築されるトンネ
ル覆工に推進反力を支持せながらトンネルを掘進するシ
ールド掘削機の推進方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、シールド掘削機によって掘削
された掘削壁面に複数個の六角形セグメントをトンネル
周方向に組み立てゝトンネル覆工を構築する場合、トン
ネル周方向に対向する六角形セグメントの前後傾斜端面
同士を交互に千鳥状に接合、連結することによって前半
部がトンネル長さ方向に突出させたセグメント間にセグ
メントの後半部が嵌合可能な空間部を形成しながらトン
ネル覆工を構築し、周方向に千鳥状に連結したセグメン
トの前端面によって形成している該トンネル覆工の凹凸
前端面にシールド掘削機の推進ジャッキを当接させて伸
長させることによりトンネルを掘進している。
【0003】そして、推進ジャッキを伸長させてシール
ド掘削機の掘進長が六角形セグメントにおけるトンネル
長さ方向の半部分の幅に等しい長さになると、トンネル
覆工の凹端面から前方に該六角形セグメントの前半部が
配設可能な空間が形成されるので、シールド掘削機を一
旦停止させたのち、前半部がトンネル長さ方向に突出し
ている六角形セグメント間の上記空間部に新たな六角形
セグメントの後半部を嵌合させ且つその前半部を上記ト
ンネル覆工の凸端面から前方に形成された空間部に突出
させた状態にして組み込んでいる。しかしながら、この
方法では、一旦シールド掘削機を停止させなければなら
ないので、トンネルの施工期間が長くなるという問題点
がある。
【0004】そのため、シールド掘削機に配設した推進
ジャッキの伸長量およびテールプレートの長さを通常の
1.5 倍にすることにより、六角形セグメントを上記空間
部に嵌合して既設の六角形セグメントとの対向端面に組
み立て中においても、トンネル覆工の前端面に当接した
推進ジャッキをその状態からさらに伸長させるようにし
て、トンネルの掘進とセグメントの組立作業との同時施
工を可能にすることが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この施
工方法によれば、六角形セグメントを組み立てるために
上記空間部に対応した推進ジャッキを収縮させ、その他
の推進ジャッキをトンネル覆工の前端凹凸面に当接させ
て伸長させることにより、六角形セグメントの組立てと
同時にトンネル掘削機を推進させるものであるから、シ
ールド掘削機を前方に向かって均等に押圧する押圧力の
バランスが崩れてシールド掘削機にその機軸に対する偏
心モーメントが発生し、シールド掘削機が計画トンネル
線からずれる方向に掘進することになる。
【0006】このため、上記シールド掘削機に作用する
偏心モーメントの量とシールド機の位置や姿勢を考慮し
てシールド掘削機を押圧する推進ジャッキの本数や押圧
個所を適宜に選択することにより方向制御を行なってい
るが、六角形セグメントの組立位置、即ち、上記空間部
が円周方向に順次変化するので、このような推進ジャッ
キの選択方法でシールド掘削機の方向制御を行うのは難
しく、シールド掘削機の姿勢を精度よく制御することが
できないという問題点がある。また、方向制御或いは曲
線掘進する場合のように、推進ジャッキでシールド掘削
機に偏圧を作用させると、その反力がセグメントにトン
ネル方向に対して斜め方向に作用し、特に突出している
セグメントの端部が破損するという問題点がある。
【0007】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところはシールド掘削機によ
るトンネルの掘進とセグメントの組立との同時施工によ
ってトンネルを築造している際に、シールド掘削機を推
進ジャッキによって機軸線上に沿って簡単且つ精度よく
掘進させることができるシールド掘削機の推進方法を提
供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係るシールド掘削機の推進方法
は、前半部をトンネル長さ方向に突出させたセグメント
間にセグメントの後半部が嵌合可能な空間部を形成しな
がら複数個のセグメントをトンネル周方向に千鳥状に連
結して前端面が凹凸面に形成されたトンネル覆工を構築
していくと共にこのトンネル覆工の凹凸前端面に推進ジ
ャッキの推進反力を支持させてシールド掘削機を推進さ
せる推進方法において、上記トンネル覆工を形成した各
セグメントに対応して設けられている推進ジャッキのう
ち、新たなセグメントを組み立てる上記空間部に対応し
た推進ジャッキを収縮させてセグメントが挿入可能な空
間を確保すると共にこの位置に対してトンネル径方向に
対応した位置の推進ジャッキを作動させることなく、そ
の他の推進ジャッキを伸長させてシールド掘削機を推進
させることを特徴としている。
【0009】請求項2に係る発明は、上記シールド掘削
機の推進方法において、シールド掘削機は前胴と後胴と
を複数本の中折れジャッキにより連結してなる中折れ式
シールド掘削機であって、上記トンネル覆工の凹凸前端
面に当接させている推進ジャッキを伸長させてシールド
掘削機を機軸線上に推進させると共にその中折れジャッ
キによって方向修正を行うことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】シールド掘削機によって掘削した
掘削壁面に複数個のセグメントを周方向に連結しながら
施工してトンネル覆工を行う。この際、先に施工したセ
グメントと次に施工するセグメントとはトンネル長さ方
向の幅の半部分を前後方向に交互にずらした状態となる
ように組立てる。このようにして複数個のセグメントを
トンネル周方向にリング状に組立てると、前半部が前方
に向かって突出したセグメント間にセグメントの後半部
が嵌合可能な空間部が形成され、この空間部に上記前半
部が前方に突出したセグメント間に組立てられているセ
グメントの前端面が露出した状態となる。従って、前半
部を前方に突出させているセグメントの前端面が凸面で
空間部に露出しているセグメントの前端面が凹面となっ
たトンネル覆工が形成される。一方、上記シールド掘削
機には1リング分のトンネル覆工を形成する複数個のセ
グメントにそれぞれ対応させて複数本の推進ジャッキが
配設されている。
【0011】このシールド掘削機の掘進に伴って上記ト
ンネル覆工の前端面に新たなセグメントを順次組み立て
てトンネル覆工を連続させていくには、前半部が前方に
突出しているセグメント間で形成された上記空間部にお
いて、任意の空間部に次のセグメントの後半部を嵌合さ
せ、該セグメントの後端面をこの空間部に露出している
上記セグメントの前端面に連結させる。この作業中にお
いては、該空間部に露出しているセグメントの前端面に
対応して配設された推進ジャッキを収縮させて空間部に
セグメントを組み込む作業の邪魔にならないように待機
させていると共にこの空間部に対してトンネル径方向に
対応した位置に配設している推進ジャッキを不作動状態
にしておき、その他のセグメントの前端面に対応する推
進ジャッキを各々のセグメントの前端面に当接させた状
態で伸長させることにより、シールド掘削機を推進させ
る。
【0012】上記空間部に新たなセグメントの後半部を
嵌合させて組み込むと、該セグメントの前半部がこのセ
グメントに隣接する上記セグメントの前端面から突出し
た状態となる。そして、このセグメントの組込後、セグ
メントの後半部が嵌合可能な次の空間部に新たなセグメ
ントを嵌合させて組込む。この場合も、該空間部に対し
てトンネル径方向に対応した位置に配設している推進ジ
ャッキを不作動状態とし、その他のセグメントの前端面
に対応する全ての推進ジャッキを伸長させることにより
セグメントの前端面に推進反力を支持させながらシール
ド掘削機を掘進させる。そして、この作業を順次、繰り
返し行うことによってシールド掘削機によりトンネルを
掘進しながらセグメント覆工を築造する。
【0013】このように、常に、セグメントの組立個所
とその組立個所に対してトンネル径方向に対応する個所
との推進ジャッキを作動させることなく、その他のセグ
メント前端面に対応する推進ジャッキを伸長させること
によってシールド掘削機を推進させるので、シールド掘
削機を押し進める推進ジャッキの押圧力はシールド掘削
機の中心に対してシールド掘削機に点対称に作用し、シ
ールド掘削機をその機軸方向に簡単且つ正確に推進させ
ることができる。
【0014】また、シールド掘削機の方向制御は、請求
項2に記載したように、シールド掘削機の本体である前
胴と後胴とを連結した複数本の中折れジャッキのストロ
ークを調整することによって行われる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例を図面につい
て説明すると、シールド掘削機1によってトンネルTを
掘進すると共にそのトンネル掘削壁面tに沿って複数個
の六角形セグメント2を周方向に接合、連結することに
よってトンネル覆工3を形成していく。六角形セグメン
ト2は鉄筋コンクリート製又は鋼製であって周知のよう
に、トンネル周方向に湾曲した平面六角形状に形成され
てあり、その外周面は図2に示すようにトンネル周方向
に平行で且つ同一長さの前後端面21、22と、これらの前
後端面21、22のトンネル長さ方向に対向した両端部間に
互いにV字状となった前後傾斜端面23、24及び25、26を
それぞれ設けてなる形状に形成されている。
【0016】このように形成している六角形セグメント
2をシールド掘削機1によって掘削したトンネル掘削壁
面tに組み立てゝトンネル覆工3を構築していくには、
任意の六角形セグメント2において、その前側の両傾斜
端面23、25に、該六角形セグメント2に対してトンネル
周方向に隣接する六角形セグメント2、2の後側の傾斜
端面24、26の一方をそれぞれ突き合わせ状態に接合させ
て連結し、さらに、これらの六角形セグメント2、2に
おける他方の後側傾斜端面24、26が次の六角形セグメン
ト2の前側傾斜端面23、25の一方に接合させた状態とな
るように組立てる。即ち、六角形セグメント2がトンネ
ル長さ方向の幅の半分だけ前後方向に交互にずらしなが
らトンネル周方向に千鳥状に組み合わせた状態となるよ
うにしてトンネル覆工3を構築していく。
【0017】従って、トンネル周方向に組立てられた1
リング分のトンネル覆工3は、トンネル周方向に1つお
きの六角形セグメント2の台形状の前半部が前方(トン
ネル長さ方向)に突出していると共に、これらの六角形
セグメント2、2の対向する前側の傾斜端面23、25間に
新たな六角形セグメント2の台形状後半部が嵌合可能な
台形状の空間部4が形成された構造となっており、さら
に、このトンネル覆工3の前端面は、前半部が突出した
六角形セグメント2の前端面21を凸面とし且つ上記台形
状の空間部4に露出している六角形セグメント2の前端
面21を凹面としてこれらの凹凸面がトンネル周方向に千
鳥状に連続した形状となっている。
【0018】シールド掘削機1は図1に示すように、本
体である円筒形状の胴体を前胴11と後胴12とに分割して
あり、前胴11の前端開口部にカッタ板13を配してこのカ
ッタ板13の回転中心軸14を該前胴11の前端部に一体に設
けている隔壁18に回転自在に支持させていると共に隔壁
18の背面に配設した駆動モータ15によって該カッタ板13
を回転駆動するように構成している。さらに、上記前胴
11と後胴12との対向端部の内周面複数個所間、例えば、
上下左右間を中折れジャッキ16によって連結していると
共に後胴12の前部内周面に周方向に設けたリブ19に、ト
ンネル周方向に組立てた各六角形セグメント2の前端面
にそれぞれ対応させて数本(図においては3本)を一組
とする推進ジャッキ17を装着している。なお、図示して
いないがカッタ板13によって掘削した土砂の排出手段も
備えている。
【0019】このシールド掘削機1によってトンネルT
を掘進すると共にその掘進を停止させることなくトンネ
ル掘削壁面tに六角形セグメント2を順次、組立てるこ
とによってトンネル覆工3を構築していく方法について
説明すると、既に一定長さのトンネル掘削壁面tを覆工
しているトンネル覆工3の形状は、図3の展開図で示す
ように、トンネルの周方向に六角形セグメント2が順次
前後傾斜端面同士を接合した状態で連結して千鳥状に配
設されており、上述したようにトンネル周方向の1つお
きの六角形セグメント2の台形状前半部が前方に突出し
ていると共にこれらの六角形セグメント2、2の対向す
る前側の傾斜端面23、25間に六角形セグメント2を2分
割した台形状の空間部4が形成された構造となってい
る。なお、図においてはトンネル掘削壁面tを一回りす
る1リング分のトンネル覆工を8個の六角形セグメント
2によって形成しているが、4個以上の偶数個の六角形
セグメント2によって形成しておけばよい。
【0020】この状態から次に組み立てるべき六角形セ
グメント2(この六角形セグメント2を一点斜線で示
す)を任意の一個所の空間部4にその台形状の後半部を
嵌合して組み込む。この時、シールド掘削機1において
は、該空間部4の凹面を形成している六角形セグメント
2の前端面21に対応した推進ジャッキ17のロッドを空間
部4の凹面から六角形セグメント2の組み込み可能な間
隔を存した位置、即ち、六角形セグメント2の前後端面
21、22間の幅寸法以上の間隔を存した位置まで収縮させ
ておくと共にこの空間部4に対してトンネルの直径方向
で対向する空間部4A側においても、その空間部4Aの凹面
を形成している六角形セグメント2Aの前端面に対応する
推進ジャッキ17A のロッドも該六角形セグメント2Aの前
端面から離間させて不作動状態にしておく。
【0021】このようにトンネル径方向、即ち、180 度
の角度間隔を存して対向する空間部4、4A側の推進ジャ
ッキ17、17A を作動させることなく、その他の推進ジャ
ッキ17のロッド端を対応する六角形セグメント2の前端
面21に当接させた状態を維持させて該推進ジャッキ17の
ロッドを伸長させることにより、該推進ジャッキ17を固
定、支持しているリブ19を介してシールド掘削機1を掘
進させる。このシールド掘削機1の掘進中において、六
角形セグメント2を空間部4に組み込み、その後端面22
と後側の両傾斜端面24、26とを該空間部4の凹面を形成
している既設の六角形セグメント2の前端面21とこの前
端面21の両端に連なっている隣接する既設の六角形セグ
メント2、2の対向する前側傾斜端面23、25とにそれぞ
れ接合してボルト(図示せず)により連結する。このよ
うに六角形セグメント2を空間部4に組み立てると該六
角形セグメント2の台形状前半部が前方に突出した状態
となる。
【0022】次いで、上記空間部4に組み込んだ六角形
セグメント2の前端面に推進ジャッキ17を作動させるこ
となく対向させた状態で且つシールド掘削機1の掘進を
続行させながら六角形セグメント2を組み込んだ空間部
4に対してトンネル径方向に対応する上記空間部4A内に
図4に示すように、新たな六角形セグメント2Aの台形状
後半部を嵌合して上記同様にその後端面22と後側傾斜端
面24、26を、該空間部4Aを形成している既設の六角形セ
グメントの前端面と前側対向傾斜端面23、25に接合して
連結する。なお、この六角形セグメント2Aを空間部4Aに
組み込む際に、推進ジャッキ17A を該空間部4Aの凹面か
ら組み込みが可能な空間部を存して前方に収縮させてお
くことは勿論である。
【0023】しかるのち、上記両空間部4、4Aに組み込
んだ六角形セグメント2、2Aの前端面に推進ジャッキ1
7、17A のロッド端を伸長、当接させてシールド掘削機
1に推進力を付与する一方、図5に示すように、次の空
間部4Bとこの空間部4Bに対してトンネル直径方向に対向
する空間部4C側の推進ジャッキ17B 、17C のロッドを収
縮させてこれらの推進ジャッキ17B 、17C によるシール
ド掘削機1の推進作用を解き、シールド掘削機1の掘進
を続行させながら上述同様にして空間部4Bに新たな六角
形セグメント2Bを組み込んだのち、空間部4Cに対する新
たな六角形セグメントの組み込み作業を行う。
【0024】このように、シールド掘削機1を掘進させ
ながらトンネル覆工3の前端面における全ての空間部4
に六角形セグメント2の後半部を嵌合させて組み込む
と、組み込んだ六角形セグメント2の前半部が前方に突
出し、それまで前半部を突出させていた既設の六角形セ
グメント2が後退した位置に配設された状態となってこ
の既設の六角形セグメント2の前端面21が凹面となり、
該凹面とこの凹面の両端に連続する新たに組み込んだ上
記六角形セグメント2、2の対向する前側傾斜面23、25
とによって台形状の空間部が形成される。そして、この
空間部に上記同様にしてシールド掘削機1を停止させる
ことなく掘進させながら次の六角形セグメント2を組み
込むことによって掘削壁面tにトンネル覆工3を構築し
ていくものである。
【0025】この際、新たな六角形セグメント2を組み
込む空間部4とこの空間部4に対してトンネル径方向に
対向する空間部4とのそれぞれに対応して配設した推進
ジャッキ17を作動させることなく、その他の推進ジャッ
キ17を対応する六角形セグメント2の前端面に当接させ
た状態で伸長させることによりシールド掘削機1を推進
させるものであるから、シールド掘削機1はその中心に
対して点対称状に推進力を受け、機軸線に対する偏心モ
ーメントを発生させることなく機軸線上を正確に直進し
ながらトンネルを掘削していくことができる。
【0026】また、シールド掘削機1の方向修正を行う
場合、或いは、曲線トンネルを掘削するために推進ジャ
ッキによってシールド掘削機1に偏心モーメントを作用
させると、六角形セグメント2の特に凸部(前方に突出
した前半部)端部に推進ジャッキ2の反力が斜め方向に
作用して該端部が破損することがある。そこで、シール
ド掘削機1を上述したように中折れ可能な構造にしてお
くことが望ましい。そして、この中折シールド掘削機1
の前胴1aと後胴1bとを連結している複数本の中折れジャ
ッキ16のストロークを調整することによって方向修正や
曲線トンネルの掘削を行うものである。例えば、シール
ド掘削機1を右側に方向修正したい場合には、右側に配
設している中折れジャッキ16を収縮させる一方、左側に
配設している中折れジャッキ16を伸長させて、後胴1bに
対して前胴1aを右側に屈折させ、この状態にしてシール
ド掘削機1を掘進させればよい。
【0027】なお、以上の実施例においては、空間部4
に六角形セグメント2を組み込んだのち、次の六角形セ
グメント2の組み込みを、上記六角形セグメント2を組
み込んだ空間部4に対してトンネル径方向に対向する空
間部4Aに行っているが、この空間部以外の任意の空間部
4に対して行ってもよい。この場合においても、上述し
たように、六角形セグメント2の組み込み作業を行う空
間部と該空間部に対してトンネル径方向に対向する空間
部側の推進ジャッキ17を不作動状態で収縮させておき、
その他の推進ジャッキ17を対向する六角形セグメント2
の前端面21に当接させて伸長させることにより六角形セ
グメント2の組立施工中においてもシールド掘削機1を
掘進させるものである。
【0028】また、トンネル覆工3を六角形セグメント
2によって築造しているが、図6に示すように、トンネ
ルの周方向に湾曲した平面矩形状のセグメント2'によっ
て築造してもよい。この平面矩形状のセグメント2'によ
ってトンネル覆工具3'を築造する場合においても、前半
部をトンネル長さ方向に突出させたセグメント2'、2'間
にセグメントの後半部が嵌合可能な空間部4'を形成しな
がら複数個のセグメント2'をトンネル周方向に千鳥状に
連結して前端面が凹凸面に形成されたトンネル覆工3'を
構築していくものであり、この際、セグメント2'の組み
込み作業を行っている空間部4'とこの空間部4'に対して
トンネル径方向に対向する空間部側の推進ジャッキ17の
ロッドを収縮させておき、その他の推進ジャッキ17のロ
ッドを対向するセグメント2'の前端面に当接させて伸長
させることにより、上記同様にしてシールド掘削機1を
掘進させるものである。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明のシールド掘削機の
推進方法によれば、セグメントをトンネル周方向に千鳥
状に連結して前端面が凹凸面に形成されたトンネル覆工
を構築していく際に、各セグメントに対応してシールド
掘削機に装着されている推進ジャッキのうち、新たなセ
グメントを組み立てる上記空間部に対応した推進ジャッ
キを収縮させてセグメントが挿入可能な空間を確保する
と共にこの位置に対してトンネル径方向に対応した位置
の推進ジャッキを作動させることなく、その他の推進ジ
ャッキを伸長させてシールド掘削機を推進させるもので
あるから、シールド掘削機の掘進を停止させることなく
セグメントの組立作業を行うことができてトンネル施工
が能率良く行えると共に、シールド掘削機に対する推進
ジャッキによる押圧力をシールド掘削機に点対称に作用
させることができ、従って、シールド掘削機に偏心モー
メントを発生させることなくシールド掘削機を常に直進
方向に容易に且つ正確に推進することができて精度のよ
いトンネルを築造できるものである。
【0030】また、請求項2に係る発明によれば、上記
シールド掘削機は前胴と後胴とを複数本の中折れジャッ
キにより連結してなる中折れ式シールド掘削機であっ
て、上記トンネル覆工の凹凸前端面に当接させている推
進ジャッキを伸長させてシールド掘削機を機軸線上に推
進させると共にその中折れジャッキによって方向修正を
行うものであるから、シールド掘削機を直進方向に押し
進める上記推進ジャッキの作動量に関係なく、中折れジ
ャッキのストロークを調整することによって、簡単且つ
正確に方向修正を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】トンネル覆工を構築中のシールド掘削機の簡略
縦断側面図、
【図2】六角形セグメントによるトンネル覆工の構築状
態を示す一部の簡略斜視図、
【図3】任意の空間部に新たな六角形セグメントを嵌合
させた状態のトンネル覆工の展開図、
【図4】次の六角形セグメントの組み込み状態を示すト
ンネル覆工の展開図、
【図5】さらに次の六角形セグメントの組み込み状態を
示すトンネル覆工具の展開図、
【図6】矩形状セグメントによるトンネル覆工の構築状
態を示す展開図。
【符号の説明】
1 シールド掘削機 2 六角形セグメント 3 トンネル覆工 4 空間部 16 中折れジャッキ 17 推進ジャッキ 21 六角形セグメントの前端面 22 六角形セグメントの後端面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前半部をトンネル長さ方向に突出させた
    セグメント間にセグメントの後半部が嵌合可能な空間部
    を形成しながら複数個のセグメントをトンネル周方向に
    千鳥状に連結して前端面が凹凸面に形成されたトンネル
    覆工を構築していくと共にこのトンネル覆工の凹凸前端
    面に推進ジャッキの推進反力を支持させてシールド掘削
    機を推進させる推進方法において、上記トンネル覆工を
    形成した各セグメントに対応して設けられている推進ジ
    ャッキのうち、新たなセグメントを組み立てる上記空間
    部に対応した推進ジャッキを収縮させてセグメントが挿
    入可能な空間を確保すると共にこの位置に対してトンネ
    ル径方向に対応した位置の推進ジャッキを作動させるこ
    となく、その他の推進ジャッキを伸長させてシールド掘
    削機を推進させることを特徴とするシールド掘削機の推
    進方法。
  2. 【請求項2】 上記シールド掘削機は前胴と後胴とを複
    数本の中折れジャッキにより連結してなる中折れ式シー
    ルド掘削機であって、上記トンネル覆工の凹凸前端面に
    当接させている推進ジャッキを伸長させてシールド掘削
    機を機軸線上に推進させると共にその中折れジャッキに
    よって方向修正を行うことを特徴とする請求項1に記載
    のシールド掘削機の推進方法。
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