JP3535729B2 - シールド掘削機の推進方法 - Google Patents

シールド掘削機の推進方法

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JP3535729B2 JP06938198A JP6938198A JP3535729B2 JP 3535729 B2 JP3535729 B2 JP 3535729B2 JP 06938198 A JP06938198 A JP 06938198A JP 6938198 A JP6938198 A JP 6938198A JP 3535729 B2 JP3535729 B2 JP 3535729B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトンネル掘削壁面に
セグメントを組み立てることによって構築されるトンネ
ル覆工に推進反力を支持せながらトンネルを掘進するシ
ールド掘削機の推進方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、シールド掘削機によって掘削
された掘削壁面に複数個の六角形セグメントをトンネル
周方向に組み立てゝトンネル覆工を構築する場合、図
、図に示すように、トンネル周方向に対向する六角
形セグメント32の前後傾斜端面同士を交互に千鳥状に接
合、連結することによって前半部がトンネル長さ方向に
突出させたセグメント32、32間にセグメントの後半部が
嵌合可能な凹部34を形成しながらトンネル覆工30を構築
し、周方向に千鳥状に連結したセグメント32の前端面に
よって形成している該トンネル覆工30の凹凸端面41、42
にシールド掘削機40の推進ジャッキ37を当接させて伸長
させることによりトンネルを掘進している。
【0003】そして、推進ジャッキ37を伸長させてシー
ルド掘削機40の掘進長が六角形セグメント32におけるト
ンネル長さ方向の1/2 の幅に等しい長さになると、トン
ネル覆工30の凹端面42から前方に該六角形セグメント32
の前半部が配設可能な空間4Aが形成されるので、シール
ド掘削機40を一旦停止させたのち、前半部がトンネル長
さ方向に突出している六角形セグメント32、32間の上記
凹部34に一点鎖線で示すように新たな六角形セグメント
32の後半部を嵌合させ且つその前半部を上記トンネル覆
工30の凸端面41から前方に突出させた状態にして組み込
んでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記シ
ールド掘削機の推進方法によれば、推進ジャッキ37のロ
ッド端をトンネル覆工30の凸端面41ばかりでなく、凹端
面42にも当接させた状態で伸長させることによりシール
ド掘削機40を推進させているので、シールド掘削機40を
一旦停止させて所定の凹部34に新たなセグメント32の後
半部を組み込む場合においては、その組み込むためのト
ンネル長さ方向の空間幅を得るには、推進ジャッキのロ
ッド37a の伸縮長がセグメント32のトンネル長さ方向の
前後端間の幅L以上になるように構成しておかなければ
ならず、従って、推進ジャッキ37の長さが長くなって該
推進ジャッキ37を内周面に装着させるシールド掘削機40
のスキンプレート40a の長さも必然的に長大化し、コス
ト高になるばかりでなくスキンプレート40a の長さが長
くなると方向制御性が悪くなり、その上、発進立坑も大
きくしなければならず、不経済であるという問題点があ
った。
【0005】また、トンネルの施工能率を向上させるた
めに、シールド掘削機40を停止させることなく掘進させ
ながら、トンネル覆工30の凹凸端面41、42における所望
の凹部34に新たなセグメント32を組み込んでいく方法に
おいては、上記のようにトンネル覆工30の凹端面42にも
推進ジャッキ37の推進反力を支持させた状態で推進させ
ると、トンネル覆工30の前端面に新たなセグメントを組
み込み可能となる空間を得るまでトンネルを掘進するに
は、上述したようにトンネル覆工30の凹端面42に当接さ
せた推進ジャッキ37のロッド37a をセグメント幅以上に
伸長させる必要があり、さらに、この状態から凹部34に
新たなセグメント32を組み込む作業中においても推進ジ
ャッキ37のロッド37a をセグメント幅の1/2 に相当する
長さだけ伸長させてシールド掘削機40の推進を続行させ
なければならないために、少なくともロッド37a の伸縮
長、即ち、実効作用長がセグメント幅の1.5 倍以上有す
る推進ジャッキ37を用いなければならない。
【0006】従って、シールド掘削機40の掘進を停止さ
せることなくその掘進中にセグメントを同時施工する場
合においても、これらの推進ジャッキ37を装着している
シールド掘削機40のスキンプレート40a が長大化して曲
線トンネルの施工が困難となるばかりでなく、経済性等
において上述同様な問題点が生じることになる。
【0007】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは推進ジャッキの実効
作用長が短いにもかかわらず、トンネル覆工の前端面に
新たなセグメントの組み込み可能な空間部を形成するこ
とができるシールド掘削機の推進方法を提供するにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係るシールド掘削機の推進方法
は、前半部をトンネル長さ方向に突出させたセグメント
間にセグメントの後半部が嵌合可能な凹部を形成しなが
ら複数個のセグメントをトンネル周方向に千鳥状に連結
して前端面が凹凸端面に形成されたトンネル覆工を構築
していくと共にこのトンネル覆工の前端面に推進ジャッ
キの推進反力を支持させてシールド掘削機を推進させる
推進方法において、トンネル覆工の上記凹部の少なくと
も1個所にセグメントの後半部と同一形状を有する擬似
セグメントを嵌め込んで、上記トンネル覆工の凹凸端面
を形成した各セグメントに対応して設けられている推進
ジャッキのうち、この擬似セグメントと上記凸端面とに
対応する推進ジャッキのロッドをそれぞれ擬似セグメン
トの前端面と凸端面とに当接させて伸長させることによ
りシールド掘削機を推進させることを特徴としている。
【0009】上記請求項1に記載のシールド掘削機の推
進方法において、請求項に係る発明は、所定長さのト
ンネル掘削後、シールド掘削機を一旦停止させてトンネ
ル覆工の上記凹部に嵌め込んでいる擬似セグメントを取
り外し、しかるのち、該凹部に新たなセグメントを組み
込むことを特徴とするものであり、請求項に係る発明
は、トンネル覆工の上記各凹凸端面に対応してシールド
掘削機のスキンプレートの内周面に装着されている上記
全ての推進ジャッキのシリンダ部の長さをトンネル長さ
方向に向けているセグメントの前後端面間の幅の1/2 〜
1倍の長さに形成した構造としている。
【0010】さらに、請求項に係る発明は、トンネル
覆工の上記凹部のうち、新たにセグメントを組み込む
意の凹部以外の凹部に上記擬似セグメントを嵌め込み、
トンネル覆工の凹凸端面を形成した各セグメントに対応
して設けられている推進ジャッキのうち、この擬似セグ
メントと凸端面とに対応する推進ジャッキのロッドをそ
れぞれ擬似セグメントの前端面と凸端面とに当接させて
伸長させ、シールド掘削機を停止させることなく推進し
ながらトンネル覆工における擬似セグメントが設けられ
ていない任意の凹部にセグメントを組み込んでいくこと
を特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】シールド掘削機によって掘削した
掘削壁面に複数個のセグメントを周方向に連結しながら
施工してトンネル覆工を行う。この際、先に施工したセ
グメントと次に施工するセグメントとはトンネル長さ方
向の幅の半部分を前後方向に交互にずらした状態となる
ように組立てる。このようにして複数個のセグメントを
トンネル周方向にリング状に組立てると、前半部が前方
に向かって突出したセグメント間にセグメントの後半部
が嵌合可能な凹部が形成され、この凹部に上記前半部が
前方に突出したセグメント間に組立てられているセグメ
ントの前端面が露出した状態となる。従って、前半部を
前方に突出させているセグメントの前端面が凸端面で、
凹部に露出しているセグメントの前端面が凹端面となっ
たトンネル覆工が形成される。一方、上記シールド掘削
機には1リング分のトンネル覆工を形成する複数個のセ
グメントにそれぞれ対応させて複数本の推進ジャッキが
配設されている。
【0012】上記推進ジャッキによってシールド掘削機
を掘進させるには、トンネル覆工の凹凸端面を形成して
いるセグメントのうち、凹端面に対応する推進ジャッキ
のロッドを収縮させた状態にしておく一方、凸端面を形
成しているセグメントの前端面に対応する推進ジャッキ
のロッドを該凸端面に当接させてシールド掘削機の推進
反力を支持させ、これらの推進ジャッキのロッドを伸長
させることによりシールド掘削機を掘進させる。この掘
進長がセグメントの前後端面間の幅、即ち、セグメント
幅の1/2 に相当する長さに達すると、トンネル覆工の凹
端面の前方にはセグメントが組み込み可能な空間部が形
成される。換言すれば、推進ジャッキのロッドが上記の
ようにセグメント覆工の凸端面に当接させている状態か
らセグメント幅の1/2 に相当する長さだけ伸長すると、
セグメントが組み込み可能な空間部が形成されることに
なる。
【0013】この方法においては、トンネル覆工の凹端
面に対応している推進ジャッキを不作動状態にしている
が、該凹端面を有する凹部の少なくとも1個所にセグメ
ントの後半部と同一形状を有する擬似セグメントを取り
外し可能に嵌め込めば、該擬似セグメントの前端面とト
ンネル覆工の凸端面とはトンネル円周方向に面一となる
ので、この擬似セグメントと上記凸端面とに対応する推
進ジャッキのロッドをそれぞれ擬似セグメントの前端面
と凸端面とに当接させて各ロッドをセグメント幅の1/2
に相当する長さだけ伸長させてシールド掘削機を推進さ
せれば、トンネル覆工の凹端面の前方にセグメントが組
み込み可能な空間部を形成することができる。
【0014】シールド掘削機を掘進させてトンネル覆工
の凹端面の前方にセグメントを容易に組み込みが行える
だけの空間部を得るには、上記のように、推進ジャッキ
のロッドをセグメント幅の1/2 以上で1以下に相当する
長さだけ伸長させるようにすればよく、従って、推進ジ
ャッキのシリンダ部長さが短くてすみ、これらの推進
ジャッキを装着しているシールド掘削機のスキンプレー
トの長さを短く形成することができるものである。
【0015】上述のように、トンネル覆工の凹端面の前
方にセグメントの組み立てが可能な空間部を得るまでシ
ールド掘削機を掘進させたのち一旦停止させて空間部に
セグメントを組み込み、しかるのち、シールド掘削機を
推進させることによってトンネル覆工を築造することが
できるものである
【0016】このように、長さが従来のシールド掘削機
の推進ジャッキに較べてセグメント幅の1/2 以上短い推
進ジャッキによりトンネル覆工が行え、そのため、シー
ルド掘削機のスキンプレートの全長を短く形成しておく
ことができて方向制御性が良好となり、曲線トンネルの
施工が容易に行える。
【0017】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例を図面につい
て説明すると、シールド掘削機1によってトンネルTを
掘進すると共にそのトンネル掘削壁面tに沿って複数個
の六角形セグメント2を周方向に接合、連結することに
よってトンネル覆工3を形成していく。六角形セグメン
ト2は鉄筋コンクリート製又は鋼製であって周知のよう
に、トンネル周方向に湾曲した平面六角形状に形成され
てあり、その外周面は図2に示すようにトンネル周方向
に平行で且つ同一長さの前後端面21、22と、これらの前
後端面21、22のトンネル長さ方向に対向した両端部間に
互いにV字状となった前後傾斜端面23、24及び25、26を
それぞれ設けてなる形状に形成されている。
【0018】このように形成している六角形セグメント
2をシールド掘削機1によって掘削したトンネル掘削壁
面tに組み立てゝトンネル覆工3を構築していくには、
任意の六角形セグメント2において、その前側の両傾斜
端面23、25に、該六角形セグメント2に対してトンネル
周方向に隣接する六角形セグメント2、2の後側の傾斜
端面24、26の一方をそれぞれ突き合わせ状態に接合させ
て連結し、さらに、これらの六角形セグメント2、2に
おける他方の後側傾斜端面24、26が次の六角形セグメン
ト2の前側傾斜端面23、25の一方に接合させた状態とな
るように組立てる。即ち、六角形セグメント2がトンネ
ル長さ方向の幅の半分だけ前後方向に交互にずらしなが
らトンネル周方向に千鳥状に組み合わせた状態となるよ
うにしてトンネル覆工3を構築していく。
【0019】従って、トンネル周方向に組立てられた1
リング分のトンネル覆工3は、トンネル周方向に1つお
きの六角形セグメント2の台形状の前半部が前方(トン
ネル長さ方向)に突出していると共に、これらの六角形
セグメント2、2の対向する前側の傾斜端面23、25間に
新たな六角形セグメント2の台形状後半部が嵌合可能な
台形状の凹部4が形成された構造となっており、さら
に、このトンネル覆工3の前端面は、前半部が突出した
六角形セグメント2の前端面21を凸端面3aとし且つ上記
台形状の凹部4に露出している六角形セグメント2の前
端面21を凹端面3bとしてこれらの凹凸端面3a、3bがトン
ネル周方向に千鳥状に連続した形状となっている。
【0020】シールド掘削機1は図1に示すように、本
体である円筒形状のスキンプレートを前胴11と後胴12と
に分割してあり、前胴11の前端開口部にカッタ板13を配
してこのカッタ板13の回転中心軸14を該前胴11の前端部
に一体に設けている隔壁18に回転自在に支持させている
と共に隔壁18の背面に配設した駆動モータ15によって該
カッタ板13を回転駆動するように構成している。さら
に、上記前胴11と後胴12との対向端部の内周面複数個所
間、例えば、上下左右間を中折れジャッキ16によって連
結していると共に、後胴12の前部内周面に周方向に設け
たリブ19に、トンネル周方向に組立てた各六角形セグメ
ント2の前端面にそれぞれ対応させて数本(図において
は3本)を一組とする推進ジャッキ17を装着している。
【0021】そしてこれらの全ての推進ジャッキ17のシ
リンダ部17a の長さはトンネル長さ方向に向けている六
角形セグメント2の前後端面21、22間の幅(セグメント
幅)の1/2 〜1倍の長さに形成している。従って、後方
に向かって伸縮する推進ジャッキ17のロッド17b の伸縮
長、即ち、実効作用長もセグメント幅Lの1/2 〜1倍と
なるように構成している。5は推進ジャッキ17の後方側
における後胴12の後部内に設けられているセグメント組
立部である。なお、図示していないがカッタ板13によっ
て掘削した土砂の排出手段も備えている。
【0022】このシールド掘削機1によってトンネルT
を掘進すると共にトンネル掘削壁面tに六角形セグメン
ト2を順次、組立てることによってトンネル覆工3を構
築していく方法について説明すると、図、図はその
方法を説明するための展開図であって、まず、図に示
すように、トンネル覆工3の凹部4に該凹部4と同一形
状、即ち、セグメントの後半部と同一形状を有する擬似
セグメント2Aを嵌め込んで、その後端面と両側傾斜端面
とを既に組み込んでいる六角形セグメントの対向面に取
り外し可能に接合、連結し、擬似セグメント2Aの前端面
をトンネル覆工3の凸端面3aとトンネル円周方向に面一
状態に揃えたのち、これらの擬似セグメント2Aと凸端面
3aとに対応する推進ジャッキ17のロッド17b の先端を擬
似セグメント2Aと凸端面3aに夫々当接させる。この状態
においては推進ジャッキ17のロッド17b 収縮してい
る。なお、図においてはトンネル掘削壁面tを一回りす
る1リング分のトンネル覆工を8個の六角形セグメント
2によって形成しているが、4個以上の偶数個の六角形
セグメント2によって形成しておけばよい。
【0023】次いで、推進ジャッキ17のロッド17b をセ
グメント幅Lの1/2 〜1に相当する長さだけ伸長させて
シールド掘削機1を推進させると、擬似セグメント2Aを
嵌め込んでいる凹部4の前方に該ロッド17b の伸長量に
相当する空間部が形成される。この空間部の形成後シー
ルド掘削機1の推進を停止させ、擬似セグメント2Aを撤
去すると、撤去跡のトンネル覆工の凹端面3bの前方に六
角形セグメント2の組み込み可能な空間部4Aが得られ、
この空間部4Aに図に示すように、新たな六角形セグメ
ント2を挿入して凹部4内に嵌合する後半部を既設の六
角形セグメント2との接合面間を連結することにより組
み込む。
【0024】全ての空間部4Aに六角形セグメント2を組
み込むと、今度はこれらの六角形セグメント2の前半部
が前方に突出してこの突出前端面21がトンネル覆工3の
凸端面3aとなり、再び、凸端面間の凹部4に擬似セグメ
ント2Aを嵌合、連結してこの擬似セグメント2Aと凸端面
3aに推進ジャッキ17のロッド17b を当接させ、上記同様
にロッド17b を六角セグメント幅の1/2 〜1に相当する
長さだけ伸長させて再び新たに組み込んだ六角形セグメ
ント2間に次の六角形セグメント2が組み込み可能な空
間部4Aを形成し、シールド掘削機1を停止させて該空間
部4Aに六角形セグメント2を組み込む作業を繰り返し行
ってトンネル覆工3を築造していくものである。なお、
擬似セグメント2Aを嵌め込まない凹部4を設けておいて
もよい。
【0025】上述したシールド掘削機1の推進方法にお
いては、トンネル覆工3の凹部前方に次の六角形セグメ
ントの組み込み可能な空間部4Aが得られるまでシールド
掘削機1を掘進し、空間部4Aが得られるとシールド掘削
機1を一旦停止させて該空間部4Aに新たな六角形セグメ
ント2を組み込んでいるが、シールド掘削機1を停止さ
せることなく、シールド掘削機1を推進させながら六角
形セグメント2の組み込みを同時施工する方法について
次に説明する。
【0026】図はその方法の実施に供するシールド掘
削機1を示すもので、上述した図1に示すシールド掘削
機1とはスキンプレートの後胴12の長さと推進ジャッキ
17の長さとが異なってのみで、その他の構造は同一であ
り、従って、同一部分には同一符号を付してその説明を
省略する。このシールド掘削機1においては、後胴12の
前部内周面に設けたリブ19に装着されている全ての推進
ジャッキ17のシリンダ部17a の長さを六角形セグメント
2の幅Lの1〜1.5 倍に形成してあり、そのロッド17b
を完全に収縮させた状態における該ロッド17b から後胴
12の後端部内周面に装着しているテールシール6までの
セグメント組立部5の長さを六角形セグメント幅Lの1.
5 倍の長さに形成している。
【0027】図、図はその方法を説明するための展
開図であって、まず、新たに六角形セグメント2を組み
込む空間部4A以外のトンネル覆工3の凹部4に該凹部4
と同一形状、即ち、セグメントの後半部と同一形状を有
する擬似セグメント2Aを嵌め込んで、その後端面と両側
傾斜端面とを既に組み込んでいる六角形セグメントの対
向面に取り外し可能に接合、連結し、トンネル円周方向
に面一状態に揃えたこれらの擬似セグメント2Aと覆工3
の凸端面3aとに対応する推進ジャッキ17のロッド17b の
先端を擬似セグメント2Aと凸端面3aに夫々当接させて伸
長させる。
【0028】これらの推進ジャッキ17のロッド17b をセ
グメント幅Lの1/2 〜1に相当する長さだけ伸長させて
シールド掘削機1を推進させると、図に示すように擬
似セグメント2Aを嵌め込んでいる凹部4の前方に該ロッ
ド17b の伸長量に相当する空間部が形成される。この状
態からシールド掘削機1を停止させることなく六角形セ
グメント2の組み込み中においても掘進させる。推進ジ
ャッキ17のロッド17bを収縮させている空間部4Aへの新
たな六角形セグメント2の組み込むが終わるとこの六角
形セグメント2が隣接する六角形セグメント2よりもそ
の前半部を突出させた状態となり、その突出前端面21に
推進ジャッキ17のロッド17b を当接させて他の推進ジャ
ッキ17と同調させながら伸長させ、シールド掘削機1の
推進に供する。
【0029】空間部4Aへの上記六角形セグメント2の組
み込みが終わると、次の任意の凹部4側の推進ジャッキ
17のロッド17a を収縮させたのち、該凹部4に嵌め込ん
でいる擬似セグメント2Aを取り外し、その凹部4に新た
な六角形セグメント2の後半部を組み込んだのち、該六
角形セグメント2の突出前端面21に推進ジャッキ17のロ
ッド17b を当接させて伸長することによりシールド掘削
機1の推進に供する。
【0030】以下、同様にしてトンネル覆工3の前端凹
部4に対して擬似セグメント2Aを取り外した跡の空間部
4Aに順次六角形セグメント2を組み込み、シールド掘削
機1が六角形セグメント幅Lの1/2 以上1以下の長さ
(1/2 よりも僅かに長い伸長量であればよい) だけ掘進
する間に、トンネル覆工3を周方向に一回りする間に設
けられている全ての凹部4に六角形セグメント2を組み
込むと共に、図に示すように、新たに組み込んだ六角
形セグメント2の前半部が前方に突出するので、隣接す
る六角形セグメント2、2の突出前半部の対向傾斜面間
で形成される新たな凹部4内に擬似セグメント2Aを順次
組み込んで該擬似セグメント2Aの前端面に推進ジャッキ
17のロッド17b を当接、伸長させてシールド掘削機1の
推進を行い、その推進に従って上記作業手順によりトン
ネル覆工3を築造していくものである。
【0031】なお、以上のいずれの方法においても、ト
ンネル覆工3を六角形セグメント2によって築造してい
るが、トンネルの周方向に湾曲した平面矩形状のセグメ
ントによって築造してもよい。この平面矩形状のセグメ
ントによってトンネル覆工を築造する場合においても、
前半部をトンネル長さ方向に突出させたセグメント間に
セグメントの後半部が嵌合可能な空間部を形成しながら
複数個のセグメントをトンネル周方向に千鳥状に連結し
て前端面が凹凸面に形成されたトンネル覆工を構築して
いくものである。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明のシールド掘削機の
推進方法によれば、前半部をトンネル長さ方向に突出さ
せたセグメント間にセグメントの後半部が嵌合可能な凹
部を形成しながら複数個のセグメントをトンネル周方向
に千鳥状に連結して前端面が凹凸端面に形成されたトン
ネル覆工を構築していくと共にこのトンネル覆工の前端
面に推進ジャッキの推進反力を支持させてシールド掘削
機を推進させる推進方法において、トンネル覆工の上記
凹部の少なくとも1個所にセグメントの後半部と同一形
状を有する擬似セグメントを嵌め込んで、上記トンネル
覆工の凹凸端面を形成した各セグメントに対応して設け
られている推進ジャッキのうち、この擬似セグメントと
上記凸端面とに対応する推進ジャッキのロッドをそれぞ
れ擬似セグメントの前端面と凸端面とに当接させて伸長
させることによりシールド掘削機を推進させるこもので
あるから、推進ジャッキのロッドをセグメント幅の1/2
に相当する長さだけ伸長させるだけで、トンネル覆工の
凹端面の前方にセグメントが組み込み可能な空間部を形
成することができる
【0033】さらに、セグメントの後半部が嵌合可能な
凹部に擬似セグメントを嵌め込んでおくので、該擬似セ
グメントによって隣接するセグメントの突出端部が保護
され、推進時における欠損や破損等を防止することがで
きるものであり、その上、擬似セグメントの前端面に対
しても推進ジャッキを作用させるので、シールド掘削機
の推進力が増大し、トンネル掘削が能率よく行えて施工
期間の短縮を図ることができるものである。
【0034】上記シールド掘削機の推進方法において、
請求項に係る発明のように、所定長さのトンネル掘削
後、シールド掘削機を一旦停止させてトンネル覆工の上
記凹部に嵌め込んでいる擬似セグメントを取り外し、し
かるのち、該凹部に新たなセグメントを組み込むことに
よってトンネル覆工を築造していくことができるが、請
求項に係る発明のように、上記空間部に対するセグメ
ントの組み込み作業中においてもシールド掘削機を推進
させながらトンネルを連続的に掘削することによってト
ンネル施工期間を一層短縮することができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】トンネル覆工を構築中のシールド掘削機の簡略
縦断側面図、
【図2】トンネル覆工の構築状態を示す一部の簡略斜視
図、
【図3】トンネル覆工の凸端面と疑似セグメントの前端
面とに推進ジャッキのロッドを収縮させて当接させた状
態を示す展開図、
【図4】シールド掘削機を掘進させて新たな六角形セグ
メントの組み込み可能な空間部を設けた状態の展開図、
【図5】トンネルを掘進しながらトンネル覆工を施工す
るためのシールド掘削機の簡略縦断側面図、
【図6】シールド掘削機を掘進させて新たな六角形セグ
メントの組み込み可能な空間部を設けた状態の展開図、
【図7】さらにシールド掘削機を掘進させた状態の展開
図、
【図8】従来のトンネル覆工を施工するためのシールド
掘削機の簡略縦断側面図、
【図9】そのトンネル覆工の展開図。
【符号の説明】
1 シールド掘削機 2 六角形セグメント2A 疑似セグメント 3 トンネル覆工 3a、3b 凹凸端面 4 凹部 4A 空間部12 スキンプレートの後胴 17 推進ジャッキ17b ロッド 21 六角形セグメントの前端面

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前半部をトンネル長さ方向に突出させた
    セグメント間にセグメントの後半部が嵌合可能な凹部を
    形成しながら複数個のセグメントをトンネル周方向に千
    鳥状に連結して前端面が凹凸端面に形成されたトンネル
    覆工を構築していくと共にこのトンネル覆工の前端面に
    推進ジャッキの推進反力を支持させてシールド掘削機を
    推進させる推進方法において、トンネル覆工の上記凹部
    の少なくとも1個所にセグメントの後半部と同一形状を
    有する擬似セグメントを嵌め込んで、上記トンネル覆工
    の凹凸端面を形成した各セグメントに対応して設けられ
    ている推進ジャッキのうち、この擬似セグメントと上記
    凸端面とに対応する推進ジャッキのロッドをそれぞれ擬
    似セグメントの前端面と凸端面とに当接させて伸長させ
    ることによりシールド掘削機を推進させることを特徴と
    するシールド掘削機の推進方法。
  2. 【請求項2】 所定長さのトンネル掘削後、シールド掘
    削機を一旦停止させてトンネル覆工の上記凹部に嵌め込
    んでいる擬似セグメントを取り外し、しかるのち、該凹
    部に新たなセグメントを組み込むことを特徴とする請求
    に記載のシールド掘削機の推進方法。
  3. 【請求項3】 トンネル覆工の上記各凹凸端面に対応し
    てシールド掘削機のスキンプレートの内周面に装着され
    ている上記全ての推進ジャッキのシリンダ部の長さがト
    ンネル長さ方向に向けているセグメントの前後端面間の
    幅の1/2 〜1倍の長さに形成していることを特徴とする
    請求項又は請求項に記載のシールド掘削機の推進方
    法。
  4. 【請求項4】 トンネル覆工の上記凹部のうち、新たに
    セグメントを組み込む任意の凹部以外の凹部に上記擬似
    セグメントを嵌め込み、トンネル覆工の凹凸端面を形成
    した各セグメントに対応して設けられている推進ジャッ
    キのうち、この擬似セグメントと凸端面とに対応する推
    進ジャッキのロッドをそれぞれ擬似セグメントの前端面
    と凸端面とに当接させて伸長させ、シールド掘削機を停
    止させることなく推進しながらトンネル覆工における擬
    似セグメントが設けられていない任意の凹部にセグメン
    トを組み込んでいくことを特徴とする請求項に記載の
    シールド掘削機の推進方法。
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