JPH11222371A - エレベータのブレーキ装置 - Google Patents

エレベータのブレーキ装置

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JPH11222371A
JPH11222371A JP2542998A JP2542998A JPH11222371A JP H11222371 A JPH11222371 A JP H11222371A JP 2542998 A JP2542998 A JP 2542998A JP 2542998 A JP2542998 A JP 2542998A JP H11222371 A JPH11222371 A JP H11222371A
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JP
Japan
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brake
brake shoe
plunger
elevator
wheel
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JP2542998A
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Inventor
Mitsuhiro Aoki
光博 青木
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Mitsubishi Electric Building Solutions Corp
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Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
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  • Cage And Drive Apparatuses For Elevators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキシューの磨耗を容易に認識すること
ができると共に、ブレーキシューが規定値以上磨耗した
場合には、その磨耗状態に応じた調整を行うことのでき
るエレベータのブレーキ装置を提供する。 【解決手段】 コイルバネ20によって、ブレーキホイ
ール12の中心方向に付勢されるブレーキアーム18に
支持されたブレーキシュー14が磨耗することによっ
て、励磁コイル22の吸着範囲外に押されてしまったプ
ランジャー24の位置を位置検出器30a,30bで検
出し、その結果に応じて、調整モータ28を駆動し調整
ネジ26を回転し、励磁コイル22とプランジャー24
との相対位置を調整して、両者の間隔が常に所定間隔以
内になるようにして、プランジャー24の動作不良を排
除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータのブレ
ーキ装置、特にブレーキシューの磨耗を検出し、ブレー
キホイールとブレーキシューとの離反量を自動的に調整
するエレベータのブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のエレベータにおいては、エレベー
タかごに接続された主ロープを巻き上げる巻上機のモー
タはインバータ制御され、所望の停止階でスムーズに停
止させることができるが、停止後の状態維持や安全確保
の目的、何らかの原因によりエレベータかごを緊急停止
させる必要が生じた場合等に対処するために、前記巻上
機は、機械的に巻上機の回転部分を静止させるブレーキ
装置を備えている。
【0003】図8は、従来の巻上機に接続されているブ
レーキ装置100の概略構成を示す構造図である。図示
しないエレベータかごに接続された主ロープを巻き上げ
る巻上機の巻上回転部分に固定され、共に回転するブレ
ーキホイール102の周囲には、当該ブレーキホイール
102に付勢されその回転を禁止するブレーキシュー1
04が配置されている。このブレーキシュー104は図
8中水平方向に移動可能なブレーキアーム106に支持
されている。このブレーキアーム106は、図示しない
制御部からの制御信号により励磁動作する励磁コイル1
08によって進退するプランジャー110によって回動
する操作レバー112によって、開閉動作する。
【0004】前記ブレーキアーム106はガイドレール
に沿ってコイルバネ114によって、前記ブレーキホイ
ール102の中心方向に付勢され、前記ブレーキシュー
104によってブレーキホイール102をしっかり静止
保持する。一方、エレベータかごを移動させるためブレ
ーキを開放する場合、まず、励磁コイル108を励磁し
てプランジャー110を図中下方向に吸着して突出させ
て、操作レバー112を支軸112aを中心に矢印A
1,A2方向に回動させる。この結果、ブレーキアーム1
06はコイルバネ116の付勢力に逆らってガイドレー
ル114に沿って移動し、ブレーキシュー104をブレ
ーキホイール102から離反させて、当該ブレーキホイ
ール102の回転を可能にする。なお、励磁コイル10
8の励磁を停止すると、コイルバネ116の付勢力によ
ってブレーキアーム106は前記ブレーキホイール10
2の中心方向に付勢され、ブレーキON状態が復帰す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ブレーキシュ
ー104の磨耗等によって、当該ブレーキシュー104
が薄くなると、励磁コイル108の非励磁時にブレーキ
アーム106が正常位置よりブレーキホイール102の
中央側に多く付勢される。そして、操作レバー112が
所定値より多く矢印B1,B2方向に回動し、プランジャ
ー110を所定値より高い位置まで押し上げてしまう。
その結果、プランジャー110が励磁コイル108の吸
着範囲外に押し出されてしまう場合がある。この場合、
ブレーキシュー104の磨耗が規定値以下であれば、ブ
レーキホイール102の静止保持自体は、良好に行うこ
とができるが、ブレーキ開放動作を行おうとした時に、
プランジャー110の吸着ができなくなり、ブレーキシ
ュー104をブレーキホイール102から離反させるこ
とができなくなる。その結果、ブレーキシュー104は
使用範囲内であるにも関わらず、エレベータの運行がで
きなくなるという問題がある。
【0006】また、ブレーキシュー104の磨耗量はブ
レーキの使用頻度や使用状態によって異なり、磨耗量の
把握が困難である。そのため、安全点検を頻繁に行った
り、早めに部品交換を行ったりする必要がありエレベー
タの保守が煩雑になるという問題がある。
【0007】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものであり、ブレーキシューの
磨耗を容易に認識することができると共に、ブレーキシ
ューが規定値以上に磨耗した場合には、その磨耗状態に
応じた調整を行うことのできるエレベータのブレーキ装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、エレベータかごに接続された主ロー
プを巻き上げる巻上機のブレーキ装置であって、前記巻
上機の巻上回転部に接続され前記巻上回転部と共に回転
するブレーキホイールと、前記ブレーキホイールに接触
可能で前記ブレーキホイールを静止させるブレーキシュ
ーと、前記ブレーキシューを保持するブレーキアーム
と、前記ブレーキアームを前記ブレーキホイールに向け
て付勢する付勢手段と、前記ブレーキアームに接続さ
れ、当該ブレーキアームを前記付勢手段の付勢力に逆ら
って開放しブレーキホイールとブレーキシューを離間さ
せるプランジャーと、前記プランジャーを駆動する励磁
コイルと、前記プランジャーの非励磁時位置を検出する
検出器と、前記検出器の検出結果に基づいて、非励磁時
の前記プランジャーと前記励磁コイルとの間隔を所定範
囲内に保つように前記プランジャーの非励磁時位置を調
整する位置調整手段と、を含むことを特徴とする。
【0009】ここで、前記検出器とは、例えば、フォト
センサや静電容量型センサ等であり、プランジャーの位
置を正確に認識できるものである。また、位置調整手段
とは、例えばモータとボールネジを用いた微調整機構で
ある。この構成によれば、常にプランジャーと励磁コイ
ルとの間隔を所定範囲内に保つことができるのでブレー
キシューが磨耗して厚みが薄くなった場合でも、確実に
プランジャーの励磁移動を行うことができるので、ブレ
ーキホイールの開放を確実に行うことができる。
【0010】上記目的を達成するために、第2の発明
は、エレベータかごに接続された主ロープを巻き上げる
巻上機のブレーキ装置であって、前記巻上機の巻上回転
部に接続され前記巻上回転部と共に回転するブレーキホ
イールと、前記ブレーキホイールに接触可能で前記ブレ
ーキホイールを静止させるブレーキシューと、前記ブレ
ーキシューを保持する保持プレートと、前記保持プレー
トを前記ブレーキホイールに向けて付勢する付勢手段
と、前記保持プレートに接続され、当該保持プレートを
前記付勢手段の付勢力に逆らって吸着しブレーキホイー
ルとブレーキシューを離間させる励磁コイルと、少なく
とも前記ブレーキシューと保持プレートと付勢手段と励
磁コイルとを収納するハウジングと、を含み、前記ハウ
ジングは、前記保持プレートの非励磁時位置を検出する
検出器と、前記検出器の検出結果に基づいて、前記保持
プレートの非励磁時位置と前記励磁コイルとの間隔を所
定範囲内に保つように前記ハウジングをブレーキホイー
ルに対して相対移動させる位置調整手段と、を有するこ
とを特徴とする。
【0011】ここで、前記検出器とは、例えば、フォト
センサや静電容量型センサ等であり、保持プレートの位
置を正確に認識できるものである。また、位置調整手段
とは、例えばモータとボールネジを用いた微調整機構で
ある。この構成によれば、励磁コイルをブレーキシュー
の磨耗量に応じて当該ブレーキシューを保持する保持プ
レートに接近させることができるので、常に保持プレー
トと励磁コイルとの間隔を一定範囲内に保ち、ブレーキ
シューが磨耗して厚みが薄くなった場合でも、確実に保
持プレートの励磁移動を行うことができるので、ブレー
キホイールの開放を確実に行うことができる。
【0012】上記目的を達成するために、第3の発明
は、第1、第2の発明のエレベータのブレーキ装置にお
いて、前記付勢手段の付勢力を調整する付勢力調整手段
を有することを特徴とする。
【0013】ここで、付勢力調整手段とは、例えばモー
タとボールネジを用いた微調整機構である。この構成に
よれば、プランジャーや保持プレートと励磁コイルの相
対位置調整を行った場合でもブレーキホイールに対する
ブレーキシューの付勢力を一定に調整維持することがで
きる。
【0014】上記目的を達成するために、第4の発明
は、第1、第2の発明のエレベータのブレーキ装置にお
いて、前記ブレーキシューは、内部に当該ブレーキシュ
ーの磨耗量を検出する磨耗検出センサを有し、その検出
結果に基づいて、前記位置調整手段を制御することを特
徴とする。
【0015】ここで、前記磨耗検出センサとは、例え
ば、ブレーキシューの内部の任意の深さに互いに所定間
隔を有して配置された一対の電極であり、ブレーキシュ
ーが磨耗し各電極が露出してブレーキホイールに接触し
た場合に、前記ブレーキホイールを介して導通するもの
である。この構成によれば、ブレーキシューの磨耗度合
いを容易に認識することができると共に、ブレーキシュ
ーの許容磨耗量の深さに前記電極を配置すれば、位置調
整手段の調整限界を正確に把握することができる。
【0016】上記目的を達成するために、第5の発明
は、第1、第2の発明のエレベータのブレーキ装置にお
いて、前記ブレーキシューは、内部に当該ブレーキシュ
ーと前記ブレーキホイールとの接触による摩擦熱を検出
するサーモセンサを有し、その検出結果に基づいて、前
記位置調整手段を制御することを特徴とする。
【0017】この構成によれば、ブレーキホイールとブ
レーキシューの離反不良が両者の摺動摩擦によって容易
に認識可能であり、より迅速且つ正確に位置調整手段に
よる調整を行うことができる。
【0018】上記目的を達成するために、第6の発明
は、第1から第4のいずれかの発明において、前記位置
調整手段または付勢力調整手段は、外部情報センタと通
信可能な通信手段に接続され、調整内容の転送を行うこ
とを特徴とする。
【0019】ここで、前記通信手段とは、電話回線や無
線等を用いた通信手段であり、外部情報センタとは、エ
レベータ管理会社等である。この構成によれば、ブレー
キシューの磨耗状態を容易に把握管理可能であり、適切
なタイミングでエレベータのメンテナンスを行うことが
できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、単に実施形態という)を図面に基づき説明す
る。図1には、エレベータの巻上機に接続されている本
実施形態のブレーキ装置10の概略構成を示す構造図が
示され、図2には、主要部の拡大図が示されている。
【0021】図示しないエレベータかごに接続された主
ロープを巻き上げる巻上機の巻上回転部分に固定され、
共に回転するブレーキホイール12の周囲には、当該ブ
レーキホイール12に付勢されその回転を禁止するブレ
ーキシュー14が配置されている。このブレーキシュー
14は図1中水平方向に延設されたガイドレール16に
沿って移動可能なブレーキアーム18に支持されてい
る。このブレーキアーム18は付勢手段であるコイルバ
ネ20によって、常にブレーキホイール12の中心方向
に付勢され、支持したブレーキシュー14をブレーキホ
イール12に押圧している。従って、ブレーキ装置10
の非操作時には、ブレーキシュー14によってブレーキ
ホイール12は、静止保持され回転しないようになって
いる。つまり、エレベータかごを所定位置に停止保持す
ることができる。通常、エレベータかごを運行する巻上
機の駆動源であるモータはインバータ制御され、所望の
停止階で停止する。そのため、巻上機の回転が停止した
ことが確認された後、ブレーキシュー14がブレーキホ
イール12に押圧される。そして、エレベータの運行を
行う場合、つまり、エレベータかごの移動を行う場合、
前記ブレーキシュー14をブレーキホイール12から離
反させ、ブレーキホイール12の回転を自由にする。
【0022】本実施形態の場合、前記ブレーキアーム1
8に、励磁コイル22によってプランジャーガイド24
a内を移動可能なプランジャー24が調整ネジ26を介
して接続されている。前記調整ネジ26は、精密駆動可
能な調整モータ28によって回転可能で、図2に示すよ
うに、前記プランジャー24と前記励磁コイル22との
間隔を所定範囲内に保つように調整することができる。
つまり、調整ネジ26と調整モータ28とによって位置
調整手段を構成している。また、前記プランジャーガイ
ド24aには、前記プランジャーガイド24a内部での
プランジャー24に位置を検出するための位置検出器3
0a,30bが配置されている。この位置検出器30
a,30bは、例えば、反射光の有無によってプランジ
ャー24の位置を検出するフォトセンサや磁界変動によ
ってプランジャー24の位置を検出する静電容量型セン
サ等である。図示しないモータ制御部は、前記位置検出
器30a,30bの検出結果に基づいて、調整モータ2
8の回転方向や回転量を決定し制御する。
【0023】次に、本実施形態のブレーキ装置10の動
作について説明する。ブレーキ装置10の使用により、
ブレーキシュー14が磨耗し、その厚みが薄くなった場
合、前記ブレーキアーム18は前述したようにコイルバ
ネ20によって常時付勢されているため、図1、図2中
矢印C1,C2方向に押される(図2はC1のみ図示)。
その結果、プランジャー24が励磁コイル22から遠ざ
かる方向に押されてしまう。そして、プランジャー24
が励磁コイル22の吸着範囲を越えて移動してしまった
場合、励磁コイル22がプランジャー24を吸着できな
くなりブレーキ装置10の開放動作を行うことができな
くなる。そこで、前記位置検出器30a,30bの検出
結果に基づいて調整ネジ26と調整モータ28とによっ
てプランジャー24の位置を所定範囲内に保つようにす
る。本実施形態の場合、プランジャー24が位置検出器
30a,30bの間に位置するように調整させることが
必要になる。つまり、位置検出器30aが常時ONにな
り、位置検出器30bが常時OFFになるように調整ネ
ジ26を回転してプランジャー24の位置調整を行う。
【0024】このように、励磁コイル22の休止時のブ
レーキシュー14の位置、すなわち、コイルバネ20に
よってブレーキシュー14がブレーキホイール12に押
圧されている位置を基準にして、プランジャー24の位
置を励磁コイル22の吸着可能範囲に調整するので、ブ
レーキシュー14が磨耗してもプランジャー24と励磁
コイル22の相対位置を所定範囲内に保つことができる
ので、プランジャー24の吸着不良によるブレーキ装置
10の動作不良を排除することができる。
【0025】なお、従来、磨耗していないブレーキシュ
ー14をブレーキアーム18に取り付けると、ブレーキ
シュー14が磨耗していない分、ブレーキアーム18は
開き、プランジャー24は励磁コイル22に接近する方
向に移動し、励磁コイル22の駆動時にもブレーキシュ
ー14が所定量開かなくなってしまうが、本実施形態に
よれば、励磁コイル22に接近するプランジャー24の
移動も検出可能であり、調整ネジ26を駆動して、ブレ
ーキシュー14が所定量開くだけブレーキシュー14と
励磁コイル22の間隔を得ることができるので、前述の
ような不都合が生じることが無い。
【0026】図3は、図1のブレーキ装置10にブレー
キシュー14の磨耗検出機能を付加した例である。な
お、図3のブレーキ装置10の構成は図1と同じである
ため同一部材には同一符号を付し、その説明は省略す
る。
【0027】前述したように、プランジャー24の調整
によってブレーキシュー14の磨耗に対する調整は可能
であるが、磨耗がブレーキシュー14の使用限界を超え
ても調整が行われてしまう場合がある。そこで、本実施
形態では、ブレーキシュー14の内部に磨耗を認識する
ための磨耗検出センサ32a,32bを有している。こ
の磨耗検出センサ32a,32bは、例えば、ブレーキ
シュー14の許容磨耗量の深さに互いに所定間隔を有し
て配置された一対の電極であり、ブレーキシュー14が
磨耗し各磨耗検出センサ32a,32bが露出してブレ
ーキホイール12に接触した場合に、前記ブレーキホイ
ール12を介して導通するように構成されている。この
場合、前記ブレーキホイール12は鉄等の導体材料で構
成される必要がある。磨耗検出センサ32a,32bに
よる導通が、エレベータの制御部34で確認された場
合、前記調整モータ28の駆動を禁止すると共に、エレ
ベータかごを安全な場所で停止する。また、無線や電話
回線等を介して、磨耗検出センサ32a,32bによる
検出結果、すなわち、ブレーキシュー14が磨耗し交換
を必要としている旨をエレベータの管理センタ36等に
通知する。
【0028】また、一対の磨耗検出センサ32a,32
bをブレーキシュー14の異なる深さに複数対配置する
ことにより、ブレーキシュー14の磨耗を段階的に検出
可能であり、ブレーキシュー14の磨耗管理を正確に行
うことができる。なお、この場合、調整モータ28やエ
レベータかごの停止は、最深部の磨耗検出センサが導通
した時のみ行われることになる。
【0029】図4は、他のセンサによりブレーキシュー
14の動作状態を検出する構成を説明している。図4の
構成では、ブレーキシュー14にサーモセンサ38が配
置され、当該ブレーキシュー14の温度変化を検出して
いる。ブレーキシュー14が磨耗して、ブレーキ動作時
に十分にブレーキホイール12の静止保持を行うことが
できない場合、また、ブレーキ解放時にブレーキホイー
ル12からのブレーキシュー14の離反が不十分な場
合、ブレーキホイール12とブレーキシュー14とが摺
動摩擦を起こし発熱する。この発熱をサーモセンサ38
で検出して、図3の例と同様に、制御部34は調整モー
タ28の制御やエレベータかごの停止制御を行ったり、
管理センタ36への通知を行い、ブレーキ装置10の管
理を迅速且つ的確に行う。
【0030】図5には、他の構成のブレーキ装置40が
示されている。図1に示したブレーキ装置10は、ブレ
ーキホイール12の側面にブレーキシュー14を押圧す
る構成であったが、図5のブレーキ装置40は、ブレー
キホイール12の平面部分にブレーキシュー42を押圧
する構成になっている。
【0031】前記ブレーキシュー42は保持プレート4
4に支持され、ハウジング46の内部で図中左右方向に
移動可能に収納されている。前記保持プレート44に
は、ハウジング46の内壁に固定された励磁コイル48
に吸着可能な鉄心50を有している。なお、保持プレー
ト44を励磁コイル48で直接、吸着する構成でもよ
い。前記保持プレート44は、コイルバネ52によっ
て、常時ブレーキホイール12方向に付勢され、前記励
磁コイル48の非励磁時には、ブレーキシュー42をブ
レーキホイール12に押圧し、当該ブレーキホイール1
2の静止保持を行っている。
【0032】また、前記ハウジング46には、図2に示
す位置検出器30a,30bが配置され、ハウジング4
6内部での鉄心50の位置(鉄心50がない場合は、保
持プレート42)を図2の場合と同様に検出している。
この検出結果は、前記ハウジング46に螺合している調
整ネジ54を回転駆動する調整モータ56の制御に利用
される。前記調整モータ56はベース板58上に固定さ
れ、さらに、前記ベース板58はボルト60等の固定手
段によって固定されている。従って、調整ネジ54が回
転することにより、ハウジング46とブレーキホイール
12との相対位置を任意に変更することができる。つま
り、ブレーキシュー42が磨耗して薄くなった場合、コ
イルバネ52の付勢力により鉄心50は、励磁コイル4
8から遠ざかる方向に移動するが、この移動を前記位置
検出器30a,30bで検出して、調整モータ56を制
御し、調整ネジ54を駆動することにより、励磁コイル
48を鉄心50に接近させることができる。その結果、
励磁コイル48の吸着範囲内に常に鉄心50を置くこと
が可能で、ブレーキシュー42の磨耗によるブレーキ装
置40の動作不良を排除することができる。
【0033】この時、ブレーキシュー42の磨耗により
コイルバネ52の付勢力が弱くなる場合がある。この場
合、ブレーキシュー42とブレーキホイール12との間
に滑りが生じ、ブレーキ装置40の動作不良やブレーキ
シュー42の磨耗の促進に繋がる。そこで、前記ハウジ
ング46は、前記コイルバネ52の圧縮量を調整する付
勢力調整手段として、調整ネジ64を有している。この
調整ネジ64は、前記位置検出器30a,30bの検出
結果に基づく調整量や、圧力センサ等による実測値に基
づいて、図5に示しようにダブルナット66によって、
手動で調整する構成にしてもよいし、調整ネジ64にモ
ータを接続して自動調整するようにしてもよい。なお、
ブレーキシュー42は、ハウジング46内部で、回転し
ないように、ハウジング46の内壁面に凹凸を設け、回
り止めを形成しておくことが望ましい。
【0034】このように、ブレーキ装置40は、図1、
図2に示した例と同様に、ブレーキシュー42がブレー
キホイール12に押圧されている位置を基準にして、保
持プレート44(実際は、鉄心50)の位置を励磁コイ
ル48の吸着可能範囲に調整するので、ブレーキシュー
42が磨耗しても保持プレート44(実際は、鉄心5
0)と励磁コイル48の相対位置を所定範囲内に保つこ
とができるので、保持プレート44(実際は、鉄心5
0)の吸着不良によるブレーキ装置40の動作不良を排
除することができる。また、ブレーキ装置40のブレー
キシュー42は励磁コイル48及びコイルバネ52によ
って直接駆動されるため、ブレーキ装置全体のコンパク
ト化が可能であると共に、動作部にブレーキアーム等を
使用しないため部品間の摩擦による動作不良等も解消で
きる。
【0035】なお、ブレーキシュー42の磨耗量に応じ
て、移動するハウジング46の位置調整手段は、図6に
示すように、ハウジング46に設けられたラック68
と、前記位置検出器30a,30bによって制御される
モータ70によって所定量回転するピニオンギア72と
によって構成してもよい。この構成によれば、ブレーキ
装置40のコンパクト化をより行うことができる。
【0036】図7は、液体圧(例えば、油圧)を利用し
たブレーキ装置74の構成概念図である。ブレーキ装置
74もプランジャー76の位置を検出することによっ
て、ブレーキ装置74の動作状態の管理を容易に行うこ
とができる。パッキング76aを有し配管78内を移動
可能なプランジャー76は、前述した例と同様に、励磁
コイル80の励磁によって当該励磁コイル80に吸着可
能である。また、前記プランジャー76は、コイルバネ
82によって、常時、励磁コイル80から離れる方向に
付勢され、配管78内のオイルを加圧している。この加
圧力によって、内部バネ(不図示)によって常時開状態
(図中矢印D1,D2方向に開いた状態)のブレーキチャ
ック84をE1,E2方向に付勢する。前記ブレーキチャ
ック84のチャック内壁には、ブレーキシュー86が配
置され、ブレーキホイール12を静止保持するようにな
っている。
【0037】前記配管78には、オイルタンク88より
常時オイル88aが供給される。つまり、プランジャー
76が励磁コイル80に吸引されることによって、オイ
ルタンク88からオイル88aが吸引され配管78内部
に満たされる。また、オイルタンク88と配管78の間
には、逆止弁90が配置され、プランジャー76による
加圧時にオイル88aがオイルタンク88に逆流しない
ようになっている。この時、配管78内部にオイルが完
全に満たされている場合は、前記コイルバネ82の付勢
力によって、ブレーキシュー86をブレーキホイール1
2に良好に押圧することができるが、ブレーキシュー8
6が磨耗した場合、配管78内に吸引されるオイル量が
変化する。この時、オイルの吸引が不十分な場合、プラ
ンジャー76はコイルバネ82によって、図中右方向に
通常値より多く移動する。この移動量をプランジャー7
6と励磁コイル80の間に配置された位置検出器30
a,30bで検出し、給油状態の確認を行う。この情報
は、他の構成で説明した場合と同様に、エレベータを制
御する制御部に提供されると共に、電話回線や無線を用
いてエレベータを管理している管理センタ等に提供され
る。また、オイル88aの供給が正常に行われる場合、
ブレーキシュー86の磨耗が進行するとオイルタンク8
8からのオイル88aの供給が増加するため、オイルタ
ンク88の内部にオイル88aの流出量を検出する液面
センサを配置すれば、ブレーキシュー86の磨耗量をリ
アルタイムで検出可能であり、その結果をエレベータの
制御部や管理センタ等に提供すれば、より詳細なエレベ
ータの管理や消耗部品の管理を行うことができる。
【0038】このように、プランジャー76の位置やオ
イル液面の検出を行うことによって、ブレーキ装置74
の動作管理を容易且つ良好に行うことができる。
【0039】なお、各実施形態では、説明を容易に行う
ために各構造例を別々に説明しているが、各検出器や調
整手段を適宜組み合わせて採用することによって、より
詳細なエレベータの管理や消耗部品の管理を行うことが
できる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ブレーキシューの磨耗を容易に認識することができると
共に、ブレーキシューが規定値以上磨耗した場合には、
その磨耗状態に応じた調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るエレベータのブレーキ装置の構
成概念図である。
【図2】 本発明に係るエレベータのブレーキ装置のプ
ランジャー部分の拡大説明図である。
【図3】 本発明に係るエレベータのブレーキ装置のブ
レーキシューの磨耗を検出する磨耗検出センサを説明す
る説明図である。
【図4】 本発明に係るエレベータのブレーキ装置のブ
レーキシューの動作状態を検出するサーモセンサを説明
する説明図である。
【図5】 本発明に係るエレベータのブレーキ装置の他
の構成を説明する構成概念図である。
【図6】 図5のエレベータのブレーキ装置において、
他の位置調整手段を説明する説明図である。
【図7】 本発明に係るエレベータのブレーキ装置の検
出器をオイル駆動するブレーキ装置に適応した例を説明
する説明図である。
【図8】 従来のエレベータのブレーキ装置の構成を説
明する説明図である。
【符号の説明】
10 ブレーキ装置、12 ブレーキホイール、14
ブレーキシュー、16ガイドレール、18 ブレーキア
ーム、20 コイルバネ、22 励磁コイル、24 プ
ランジャー、26 調整ネジ、28 調整モータ、30
a,30b 位置検出器。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータかごに接続された主ロープを
    巻き上げる巻上機のブレーキ装置であって、 前記巻上機の巻上回転部に接続され前記巻上回転部と共
    に回転するブレーキホイールと、 前記ブレーキホイールに接触可能で前記ブレーキホイー
    ルを静止させるブレーキシューと、 前記ブレーキシューを保持するブレーキアームと、 前記ブレーキアームを前記ブレーキホイールに向けて付
    勢する付勢手段と、 前記ブレーキアームに接続され、当該ブレーキアームを
    前記付勢手段の付勢力に逆らって開放しブレーキホイー
    ルとブレーキシューを離間させるプランジャーと、 前記プランジャーを駆動する励磁コイルと、 前記プランジャーの非励磁時位置を検出する検出器と、 前記検出器の検出結果に基づいて、非励磁時の前記プラ
    ンジャーと前記励磁コイルとの間隔を所定範囲内に保つ
    ように前記プランジャーの非励磁時位置を調整する位置
    調整手段と、 を含むことを特徴とするエレベータのブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 エレベータかごに接続された主ロープを
    巻き上げる巻上機のブレーキ装置であって、 前記巻上機の巻上回転部に接続され前記巻上回転部と共
    に回転するブレーキホイールと、 前記ブレーキホイールに接触可能で前記ブレーキホイー
    ルを静止させるブレーキシューと、 前記ブレーキシューを保持する保持プレートと、 前記保持プレートを前記ブレーキホイールに向けて付勢
    する付勢手段と、 前記保持プレートに接続され、当該保持プレートを前記
    付勢手段の付勢力に逆らって吸着しブレーキホイールと
    ブレーキシューを離間させる励磁コイルと、 少なくとも前記ブレーキシューと保持プレートと付勢手
    段と励磁コイルとを収納するハウジングと、 を含み、 前記ハウジングは、前記保持プレートの非励磁時位置を
    検出する検出器と、 前記検出器の検出結果に基づいて、前記保持プレートの
    非励磁時位置と前記励磁コイルとの間隔を所定範囲内に
    保つように前記ハウジングをブレーキホイールに対して
    相対移動させる位置調整手段と、 を有することを特徴とするエレベータのブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記付勢手段の付勢力を調整する付勢力
    調整手段を有することを特徴とする請求項1または請求
    項2記載のエレベータのブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 前記ブレーキシューは、内部に当該ブレ
    ーキシューの磨耗を検出する磨耗検出センサを有し、そ
    の検出結果に基づいて、前記位置調整手段を制御するこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載のエレベー
    タのブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 前記ブレーキシューは、内部に当該ブレ
    ーキシューと前記ブレーキホイールとの接触による摩擦
    熱を検出するサーモセンサを有し、その検出結果に基づ
    いて、前記位置調整手段を制御することを特徴とする請
    求項1または請求項2記載のエレベータのブレーキ装
    置。
  6. 【請求項6】 前記位置調整手段または付勢力調整手段
    は、外部情報センタと通信可能な通信手段に接続され、
    調整内容の転送を行うことを特徴とする請求項1から請
    求項4までのいずれかに記載のエレベータのブレーキ装
    置。
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