JPH11221935A - インクカートリッジおよび熱転写プリンタ装置 - Google Patents

インクカートリッジおよび熱転写プリンタ装置

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JPH11221935A
JPH11221935A JP2563198A JP2563198A JPH11221935A JP H11221935 A JPH11221935 A JP H11221935A JP 2563198 A JP2563198 A JP 2563198A JP 2563198 A JP2563198 A JP 2563198A JP H11221935 A JPH11221935 A JP H11221935A
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JP
Japan
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ink
ink film
recording paper
film
thermal head
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Application number
JP2563198A
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English (en)
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Hirofumi Iwakawa
浩文 岩川
Kazuyoshi Miyazaki
和義 宮崎
Tomoo Atsumi
智雄 渥美
Kazuyuki Takahashi
計行 高橋
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】記録紙を給紙する際に記録紙がインクフィルム
を摺動してもインクで記録紙が汚れるのを防止すること
ができるインクカートリッジおよび熱転写プリンタ装置
を提供する。 【解決手段】インク塗布部2とインク非塗布部3を交互
に設けたインクフィルム1を有するインクカートリッジ
6と、インクフィルム搬送手段11と、サーマルヘッド
13と、サーマルヘッド13に対してインクフィルム1
の搬送下流側に設置された光透過率測定手段19と、記
録紙搬送手段12と、インクフィルム1と記録紙10を
重ねて案内するガイド手段15と、光透過率測定手段1
9によりインク非塗布部3の先頭を検出したときにイン
クフィルム1を停止し、記録紙10を熱転写位置へ搬送
するように制御する制御ブロック22とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ライン状に発熱
体を配置したサーマルヘッドの発熱により熱転写記録を
行う熱昇華方式と熱溶融方式に兼用可能であり、特に官
製葉書等の記録紙に熱溶融インクにより宛名記録のモノ
クロ印刷等を行う場合に適するインクカートリッジおよ
び熱転写プリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、熱転写プリンタ装置の中には、ラ
イン型のサーマルヘッドとインクフィルムを使う機構が
概ね共通であることを利用して、熱昇華方式と熱溶融方
式を兼用できるタイプのものが現れている。これは、染
着層が塗布された特殊記録紙が必要で記録に大きなエネ
ルギーがいるため記録時間が長いが、写真に近い極めて
高画質な記録ができるという熱昇華方式の特徴と、基本
的に2値記録または面積階調記録であるためフルカラー
の自然画を高画質に記録することは困難であるが、普通
紙に高速記録ができる熱溶融方式の特徴を活かした使い
分けを目的としている。したがって、このタイプの熱転
写プリンタ装置は、画質を問わない葉書の宛名書き等の
ときに低ランニングコストで記録時間の短いモノクロの
熱溶融インクを用いる熱溶融方式を用い、フルカラーの
自然画は画質の良い3〜4色で構成された熱昇華インク
を用いる熱昇華方式でプリントするという使い分けを行
い、トータルの時間と運用コストの低減を狙ったもので
ある。
【0003】しかしながら、最近では熱転写プリンタ装
置の小型化が進み、これにともない記録紙の搬送経路は
直線でなく、サーマルヘッドに設けられたガイドなどに
よりインクフィルムとともに複雑に湾曲して搬送される
構造となっているケースが多い。したがって、記録紙が
搬送時にインクフィルムのインク塗布部と摺動摩擦する
機会が増加し、インクフィルム上のインクの堅牢性が比
較的高い熱昇華インクの場合は特に問題にならないが、
堅牢性の低い熱溶融インクの場合は、記録紙搬送時の記
録紙とインクフィルムとの摺動摩擦による記録紙へのイ
ンクの移行が生じ、記録紙を汚してしまうという問題が
発生し易い。特にA6(葉書)サイズの小型プリンタに
おいては記録紙の湾曲する曲率が小さくなることや、A
6サイズとしては使用頻度の高い官製葉書の剛性が比較
的高いことにより記録紙とインクフィルムとの面圧が大
きくなり易く、記録紙を汚し易い。このことが、官製葉
書等に熱溶融インクにより宛名書き等を行うA6サイズ
熱転写プリンタ装置が少ない一要因になっている。
【0004】また、熱溶融方式により葉書の宛名等を記
録するには一般的に熱転写ワープロやバーコード印刷用
のラベルプリンタ等に広く用いられているモノクロの熱
溶融インクを全面一様に塗布したインクフィルムが一般
的に広く用いられているが、この場合、インク切れの検
出を行う必要があるためインクフィルムの終端にエンド
リーダーテープを接続してフォトセンサなどでこれを検
出し、制御する方法がランニングコスト的に有利である
ため一般的に行われている。
【0005】しかしながら、インク切れの検出は行うも
のの、1枚記録途中にインク切れが生じ、書き損じが生
じた場合は、記録を一時停止し、インクカートリッジを
交換して書き損じ部分以降、記録続行可能な構成および
制御を有しているものはその構造上から上記熱昇華熱溶
融兼用の熱転写プリンタに装置おいては極めて希であ
る。
【0006】以下、従来例を熱昇華方式と熱溶融方式の
両立可能なライン型サーマルヘッドを搭載したA6サイ
ズの熱転写プリンタ装置において官製葉書等に熱溶融イ
ンクにより宛名書き等を行う場合として説明する。図8
は上述した熱昇華方式と熱溶融方式の両立可能なライン
型サーマルヘッドを搭載した従来の熱転写プリンタ装置
に用いられる熱溶融インクフィルムの構成図、図9は従
来の熱転写プリンタ装置に用いられるインクカートリッ
ジの構成図、図10は従来の熱転写プリンタ装置の機構
の概略構成図である。図11は主にインクフィルム制御
手段を中心とした動作シーケンスを表すフローチャート
である。
【0007】図8において、100は熱溶融インクフィ
ルム、101はエンドリーダーテープ、102は供給リ
ール、103は巻取りリールである。図9において、1
00は熱溶融インクフィルム、102は供給リール、1
03は巻取りリール、104はインクカートリッジであ
る。図10において、200は記録紙、201はインク
フィルム搬送手段、202は一対の記録紙搬送手段、2
03はサーマルヘッド、204は発熱体、205はガイ
ド手段、206はサーマルヘッド移動手段、207はプ
ラテンローラ、208はインクフィルムガイド、209
は光透過率測定手段、210は紙ガイド、211は底
板、212は制御ブロック、213はインクフィルム制
御手段、214はサーマルヘッド制御手段、215はサ
ーマルヘッド駆動手段、216は表示手段である。
【0008】従来の熱転写プリンタ装置に用いられるイ
ンクフィルムおよびインクカートリッジの構成を以下に
説明する。図8および図9に示すようにインクフィルム
100は熱で転写される熱溶融型のモノクロインクが塗
布され、供給リール102に巻装され、一端を巻取りリ
ール103に貼着した状態でいずれも回転可能にインク
カートリッジ104に収納されている。また、供給リー
ル102に巻装されたインクフィルム100の巻心、す
なわち終端にはインクが塗布されたインクフィルム10
0と光透過率の異なるエンドリーダーテープ101が両
面粘着テープなどで貼着されて接続されている。通常、
エンドリーダーテープ101は光透過率の高い透明な基
材フィルムに塗布したインクの光透過率によって、透明
テープのような光透過率の高いものか、あるいはアルミ
蒸着テープのような光透過率の低いものか、インクフィ
ルムと光透過率を異ならせるように選択している。
【0009】従来の熱転写プリンタ装置の概略構成を以
下に説明する。図10に示すようにサーマルヘッド20
3には発熱体204を一列に配置してあり、またサーマ
ルヘッド203上に配置されたドライバーICを保護
し、かつインクフィルム100および記録紙200の搬
送時の案内の役割を兼用するガイド手段205が配置し
てある。また、サーマルヘッド203上にサーマルヘッ
ド移動手段206を設けるとともに、サーマルヘッド2
03をプラテンローラ207上に押圧あるいは離間可能
に設置してある。インクフィルム100を収納したイン
クカートリッジ104(破線で示す)は装置内の所定の
位置に装着されている。インクフィルム搬送手段201
はインクカートリッジ104が装置内の所定の場所に設
置されたときインクカートリッジ104内に収納された
巻取りリール103を回転するように配置されている。
また、光透過率測定手段209は一般的に一対の発光ダ
イオードとフォトトランジスタで構成されたフォトイン
タラプタが用いられており、サーマルヘッド203に対
してインクフィルム100の搬送下流側(巻取りリール
103側)に配置され、かつ巻取りリール103とイン
クフィルムガイド208の間で架装されたインクフィル
ム100の一部が光透過率測定手段209の発光ダイオ
ードとフォトトランジスタの間隙に横架されるように配
置されている。また、記録紙200はインクフィルム1
00上の熱溶融インクで熱転写可能な用紙であり、例え
ば官製葉書などである。記録紙200は装置内の所定の
位置に収納されている。また、記録紙搬送手段202は
一対のキャプスタンとピンチローラで構成され、回転可
能に支持されており、その間に記録紙200を挟持し、
回転することにより記録紙200を搬送するよう配置し
ている。また、紙ガイド210と底板211に間隙を設
けて並行に配置されているが、間隙の中心線は一対の記
録紙搬送手段202の接点と、サーマルヘッド203上
の発熱体204とプラテンローラ207の接点を結んだ
線よりサーマルヘッド203から下方向にオフセットし
て配置している。このため、紙ガイド210と底板21
1はその間隙に記録紙200の先端が送り込まれると記
録紙200がS字形に湾曲する状態となる。
【0010】また、制御ブロック212上のインクフィ
ルム制御手段213は光透過率測定手段209による測
定結果に基づきインクフィルム100の搬送または停止
をインクフィルム搬送手段201に指示する。また、制
御ブロック212上のサーマルヘッド制御手段214は
サーマルヘッド203をプラテンローラ207上の押
圧、離間方向に移動させるようサーマルヘッド移動手段
206に指示する。また、制御ブロック212上のサー
マルヘッド駆動手段215は印画情報から変換された熱
溶融インクの印加熱情報をパルス幅変調信号に変換し、
サーマルヘッド203に印加する。また、制御ブロック
212上の表示手段216は光透過率測定手段209お
よびインクフィルム制御手段213により指示されたエ
ラー内容を表示し、使用者に知らせる。
【0011】上記のように構成された従来の熱転写プリ
ンタ装置について、以下その動作を説明する。熱転写プ
リンタ装置内の所定の位置に収納された記録紙200は
給紙手段(図示しない)により主にサーマルヘッド20
3とプラテンローラ207で構成された記録部内に送り
込まれた後、一対の記録紙搬送手段202により挟持さ
れ、所定の位置まで搬送される。このときサーマルヘッ
ド203はサーマルヘッド制御手段213の指示により
サーマルヘッド移動手段206によって所定の位置まで
下降することによって、インクフィルム100をサーマ
ルヘッド203の先端とガイド手段205の間に張架し
た状態となり、記録紙200はインクフィルム100の
インク塗布面に当接して摺動しながらサーマルヘッド2
03上のガイド手段205により案内され、S字形に湾
曲されつつ紙ガイド210と底板211の間にその先端
を送り込まれる。続いて、サーマルヘッド制御手段21
4の指示によりサーマルヘッド移動手段206によって
サーマルヘッド203を所定の押圧力でプラテンローラ
207上に押圧させることによって、インクフィルム1
00と記録紙200をサーマルヘッド203上の発熱体
204とプラテンローラ207の間に挟持し、記録紙搬
送手段202により記録紙200を搬送させながら、サ
ーマルヘッド203上の発熱体204をサーマルヘッド
駆動手段215から印加された通電パルスに応じて発熱
させることによって、インクフィルム10上のインクを
記録紙200に転写し、画像を記録した後、記録紙搬送
手段202により記録部外に記録紙200を排出する。
この記録動作を繰り返し、インクフィルム100が供給
リール102より全て終端まで巻取りリール103に巻
き取られると、光透過率測定手段209がエンドリーダ
ーテープ101を検出する。インクフィルム制御手段2
13は光透過率測定手段209がエンドリーダーテープ
101を検出するとインクフィルム100の搬送を停止
し、表示手段216にインク切れの表示を指示して使用
者に知らしめるとともに記録の禁止を行う。
【0012】図11は、主に熱転写プリンタ装置のイン
クフィルム制御手段213を中心にした動作シーケンス
を表すフローチャートである。工程300は給紙を行う
工程である。工程300で記録紙搬送手段202により
記録紙200を記録開始位置まで搬送、給紙し、工程3
01に進む。次に、工程301により実際の印画を行
い、工程302に進む。工程302はインクフィルム1
00の終端であるかどうか判断を行う工程である。工程
302で光透過率測定手段209により測定した結果が
エンドリーダーテープ101であると判断した場合(図
中Lowと示す)は工程400へ進み、インクフィルム
100であると判断した場合は工程303へ進む。次
に、工程303で排紙し、印画を終了する。
【0013】工程400は表示手段216により使用者
にインク切れを知らしめるエラー表示を行う工程であ
る。工程302でインクフィルム100を検出できなか
った場合、すなわちエンドリーダーテープ101を検出
した場合、印画を中止して工程400でエラーを表示
し、工程303で記録紙200を排出し、終了する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のインクカートリッジおよび熱転写プリンタ
装置の構成では記録紙200を給紙する際、記録紙20
0がインクフィルム100のインク塗布面に当接し、摺
動しながらサーマルヘッド203上のガイド手段205
により案内され記録部に送り込まれ、また、記録紙20
0を給紙した後インクフィルム100を搬送する際、イ
ンクフィルム100のインク塗布面が記録紙200上に
当接し、摺動しながら搬送されるので、上述したように
インクフィルム100のインク塗布面と記録紙200が
互いに摺動摩擦し、記録紙200にインクが移行して記
録紙200が汚れるという問題があった。
【0015】また、上述したように熱転写ワープロやラ
ベルプリンタなどのモノクロ画像印刷用のインクフィル
ム100はモノクロの熱溶融インクを全面に一様に塗布
したものであり、インク切れ検出のため終端にはインク
を塗布したインクフィルム100と光透過率の異なるエ
ンドリーダーテープ101を貼着して接続し、フォトイ
ンタラプタなどの光透過率測定手段で検出を行うのが一
般的であるが、通常、上記したような構造の熱転写プリ
ンタ装置は1枚記録途中にインク切れが生じ、書き損じ
が生じた場合は記録を一時停止し、インクカートリッジ
104を交換して引き続き書き損じ部分以降、記録続行
可能な構成および制御を有しておらず、特に上記したよ
うなサーマルヘッド203に対してインクフィルム10
0の搬送下流側(巻取りリール103側)に配置され、
記録した後のインクフィルム100の部分を光透過率測
定手段209で検出するようになっている構造の熱転写
プリンタ装置においては終端検出は可能なものの最終の
1枚は書き損じが発生するという問題があった。
【0016】また、インクフィルム100を光透過率の
極めて高い透明なベースフィルム上に光透過率の低い熱
溶融インクを塗布する場合、上述したようにエンドリー
ダーテープ101はベースフィルムとほぼ光透過率が等
価な透明フィルムを貼着して接続する構成が一般的であ
るが、この場合は、記録により熱溶融インクが転写され
た部分は完全に熱溶融インクが抜け、ベースフィルムが
露出するので、記録した後のインクフィルム100の部
分をフォトインタラプタなどの光透過率測定手段209
で検出するようになっている構造の熱転写プリンタ装置
においては、フォトインタラプタの検出出力が熱溶融イ
ンクが抜けた部分とエンドリーダーテープ101がほぼ
等価となり終端の誤検出が発生するという問題があっ
た。
【0017】したがって、この発明の目的は、記録紙を
給紙する際に記録紙がインクフィルムを摺動してもイン
クで記録紙が汚れるのを防止することができるインクカ
ートリッジおよび熱転写プリンタ装置を提供することで
ある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のインクカ
ートリッジは、ライン状に発熱体が具備されたサーマル
ヘッドと、発熱体上を移動するインクフィルムを搬送す
るインクフィルム搬送手段と、インクフィルムに重なる
記録紙を搬送する記録紙搬送手段と、サーマルヘッド上
に配置されインクフィルムおよび記録紙を搬送時に案内
するガイド手段と、サーマルヘッドに対してインクフィ
ルムの搬送下流側の所定の場所に設置されてインクフィ
ルムのインク塗布の有無を検出するインク塗布検出手段
とを備え、このインク塗布検出手段によりインクフィル
ムのインク非塗布部の先頭を検出してインクフィルムを
停止し、この状態で記録紙搬送手段により記録紙をサー
マルヘッドに供給し、発熱体を加熱することによりイン
クフィルム上のインクを記録紙に熱転写して記録する熱
転写プリンタ装置に用いられるインクカートリッジであ
って、ケースと、このケース内に配設されてインクフィ
ルムを巻装した供給リールと、この供給リールに並設さ
れるようにケース内に配設されてインクフィルムを巻取
る巻取りリールとを備え、インクフィルムは熱で転写さ
れるインクを基材上に塗布したインク塗布部とインクを
塗布していないインク非塗布部とを交互に設け、インク
カートリッジを熱転写プリンタ装置内の所定の場所に装
着したとき、インク非塗布部が少なくともインク塗布検
出手段とガイド手段との間のインクフィルムの経路長さ
以上の長さを有するものである。
【0019】請求項1記載のインクカートリッジによれ
ば、インクフィルムをインクフィルム搬送手段により搬
送させ、インク塗布検出手段がインクフィルムのインク
非塗布部の先頭を検出してインク非塗布部の先頭がイン
ク塗布検出手段に位置するとインクフィルムを停止させ
るようにすると、記録紙搬送手段により記録紙を搬送す
るとき、インクフィルムのインク非塗布部の長さを少な
くともインク塗布検出手段とガイド手段との間のインク
フィルムの経路長さ以上の長さに設定しているので、記
録紙はガイド手段により案内されつつインクフィルムの
インク非塗布部に当接し摺動しながら搬送される。この
ため、記録紙の搬送時に記録紙にインクフィルム上のイ
ンクが摩擦により移行して記録紙を汚すことが無く、高
品位な画像を提供することが可能である。
【0020】請求項2記載のインクカートリッジは、請
求項1において、インク塗布検出手段が光透過率測定手
段であり、インクフィルム上のインク塗布部とインク非
塗布部の光透過率を異ならせ、光透過率測定手段により
両者を検出するものである。請求項2記載のインクカー
トリッジによれば、請求項1と同様な効果のほか、イン
クフィルム上のインク塗布部とインク非塗布部の光透過
率を異ならせているので、光透過率測定手段がインクフ
ィルム上のインク塗布部とインク非塗布部の光透過率の
変化によってインク塗布部およびインク非塗布部の先頭
の検出を行える。このため、インク塗布部およびインク
非塗布部の先頭にマークを付すこと無く安価に各々の先
頭検出が可能である。
【0021】請求項3記載のインクカートリッジは、請
求項2において、インクフィルムのインク塗布部が、少
なくとも記録可能な長さと、インクカートリッジが熱転
写プリンタ装置内の所定の場所に装着されたとき光透過
率測定手段と発熱体との間のインクフィルムの経路長さ
とを加算した以上の長さを有しているものである。請求
項3記載のインクカートリッジによれば、請求項2と同
様な効果のほか、インク塗布部が少なくとも記録可能な
長さと光透過率測定手段と発熱体との間のインクフィル
ムの経路長さを加算した長さ以上の長さに設定している
ので、確実に次のインク非塗布部の頭出しが行え、次回
の記録開始時は必ず光透過率測定手段がインク塗布部を
検出することができる。このため、記録終了後1枚分の
インク塗布部の空送りによる損失が無く、次のインク非
塗布部の検出を確実に行うことが可能である。
【0022】請求項4記載のインクカートリッジは、請
求項2または請求項3において、供給リールに巻装され
たインクフィルムの終端はインク非塗布部で供給リール
と貼着されており、供給リールの貼着部と貼着されたイ
ンク非塗布部の先頭との間の距離を、インクカートリッ
ジが熱転写プリンタ装置内の所定の場所に装着されたと
きに少なくとも熱転写プリンタ装置内の光透過率測定手
段と供給リールの貼着部との間のインクフィルムの経路
長さより短く設定しているものである。
【0023】請求項4記載のインクカートリッジによれ
ば、請求項2または請求項3と同様な効果のほか、1連
の記録を繰り返し、インクフィルムが供給リールより巻
取りリールに全て巻き取られて終端まで達したとき、終
端のインク非塗布部の先頭とインク非塗布部と供給リー
ルの貼着部との間の距離を所定の長さすなわち供給リー
ルと光透過率測定手段までのインクフィルムの経路長さ
以下の長さに設定していることにより、光透過率測定手
段の位置までインク非塗布部の先頭は到達しないのでイ
ンク非塗布部の先頭を検出できず、これによりインク切
れの判断を行える。このため、最終の1枚分まで書き損
じすること無く、終端検出を行うことが可能である。
【0024】請求項5記載の熱転写プリンタは、請求項
1記載のインクカートリッジと、このインクカートリッ
ジのインクフィルムを搬送するインクフィルム搬送手段
と、ライン状に発熱体を有しインクカートリッジの供給
リールと巻取りリールとの間に位置したサーマルヘッド
と、このサーマルヘッドに対してインクフィルムの搬送
下流側の所定の場所に設置されてインクフィルムのイン
ク塗布の有無を検出するインク塗布検出手段と、インク
カートリッジのインクフィルムに発熱体の発熱によりイ
ンクフィルム上のインクを熱転写可能な記録紙を搬送す
る記録紙搬送手段と、サーマルヘッド上に配置されイン
クフィルムおよび記録紙を搬送時に案内するガイド手段
と、インクフィルム搬送手段によりインクフィルムを搬
送しインク塗布検出手段によりインク非塗布部の先頭を
検出したときにインクフィルムを停止し、記録紙搬送手
段により記録紙を熱転写位置へ搬送するように制御する
制御手段とを備えたものである。
【0025】請求項5記載の熱転写プリンタによれば、
記録紙搬送手段により記録紙を搬送するとき、インクフ
ィルム搬送手段がサーマルヘッド上のガイド手段上にイ
ンクフィルムのインク非塗布部を位置するよう搬送して
制御しているので、記録紙はインクフィルムのインク塗
布部に触れることなく、インク非塗布部に当接、摺動し
ながらサーマルヘッド上のガイド手段により案内され、
所定の位置まで送り込まれる。このため、インクフィル
ムの搬送時においても、記録紙にインクフィルム上のイ
ンクが摩擦により移行して記録紙を汚すこと無く、高品
位な画像を提供することが可能である。
【0026】請求項6記載の熱転写プリンタは、請求項
5において、サーマルヘッドをインクフィルムおよび記
録紙上に押圧または離間させる方向に移動させるサーマ
ルヘッド移動手段を有し、制御手段は記録紙を記録紙搬
送手段により搬送するとき、サーマルヘッド移動手段が
サーマルヘッドをガイド手段が記録紙を案内することが
できる第1の位置に移動するよう制御し、かつインクフ
ィルムをインクフィルム搬送手段により搬送するとき、
サーマルヘッドを第1の位置よりガイド手段が記録紙か
ら離間した第2の位置に移動するように制御するもので
ある。
【0027】請求項6記載の熱転写プリンタによれば、
請求項5と同様な効果のほか、サーマルヘッド移動手段
によりサーマルヘッドを第1の位置まで移動させること
により、記録紙搬送手段により記録紙を搬送させると
き、サーマルヘッド上のガイド手段が記録紙の案内を行
え、また、サーマルヘッド移動手段によりサーマルヘッ
ドを第1の位置から第2の位置まで移動させることによ
り、インクフィルム搬送手段によりインクフィルムを搬
送させるとき、サーマルヘッド上のガイド手段に案内さ
れたインクフィルムと記録紙が離間した状態になるの
で、インクフィルム上のインク塗布部が記録紙と当接し
て摺動することなくインクフィルムの搬送が行われる。
このため、印字によるインク抜け部を誤検出することな
く、インク非塗布部の検出を確実に行うことが可能であ
る。
【0028】請求項7記載の熱転写プリンタは、請求項
5または請求項6において、インク塗布検出手段は、サ
ーマルヘッドに対してインクフィルムの搬送下流側の所
定の場所に設置されたインクフィルムの光透過率を測定
する光透過率測定手段であり、制御手段はインクフィル
ム搬送手段が記録終了後、少なくとも光透過率測定手段
とサーマルヘッド上の発熱体との間のインクフィルムの
経路長さ分を搬送するように制御するものである。
【0029】請求項7記載の熱転写プリンタによれば、
請求項5または請求項6と同様な効果のほか、記録終了
後にインクフィルム搬送手段によりインクフィルムを所
定量すなわちサーマルヘッド上の発熱体と光透過率測定
手段までのインクフィルムの経路長さ以上の長さを搬送
させるので、インクの転写によるインクフィルムのイン
クの抜け部分が次回の記録開始時にインクフィルムのイ
ンク非塗布部の頭出しの際に光透過率測定手段により誤
って検出されないように完全に光透過率測定手段の搬送
下流側まで搬送される。このため、終端検出用のマーク
等を付すことなく安価に終端検出が可能である。
【0030】請求項8記載の熱転写プリンタは、請求項
7において、制御手段がインクフィルムをインクフィル
ム搬送手段により搬送するとき、光透過率測定手段が所
定時間インクフィルム上のインク塗布部の先頭またはイ
ンク非塗布部の先頭を検出しなければインクフィルムの
搬送を中止し、記録動作を禁止するように制御するもの
である。
【0031】請求項8記載の熱転写プリンタによれば、
請求項7と同様な効果のほか、光透過率測定手段が所定
時間、インク塗布部またはインク非塗布部の先頭を検出
しなければインクフィルムの搬送を中止し、インク切れ
を使用者に知らしめるとともに記録動作の禁止を行え
る。このため、熱溶融インクで記録する場合も記録紙お
よびインクフィルムの搬送時、記録紙にインクフィルム
上のインクが摩擦により移行して記録紙を汚すことな
く、高品位な画像を提供し、さらに、安価で信頼性の高
いインクフィルムの搬送制御を行えるインクカートリッ
ジおよび熱転写プリンタ装置を提供することができるも
のである。
【0032】
【発明の実施の形態】この発明の一実施の形態のインク
カートリッジおよび熱転写プリンタ装置について図1な
いし図7に基づいて説明する。この熱転写プリンタ装置
は、概略葉書サイズの記録紙(A6サイズ)に記録する
ように構成されており、入力された画像信号により、記
録紙に画像を記録する。また、熱昇華転写方式と熱溶融
転写方式の両方の方式で記録可能である。
【0033】この実施の形態では、熱昇華転写方式と熱
溶融転写方式の両方で記録する使い方を行うものである
が、以下、コンピュータにより住所録管理ソフトやデー
タベースソフト等のアプリケーションソフトが作成する
例えば葉書の宛名書き等の画像(文字データ)をモノク
ロの熱溶融インクにより官製葉書等に記録を行うような
場合について説明する。
【0034】図1はこの発明の一実施の形態の熱転写プ
リンタ装置の概略構成図、図2はその熱転写プリンタ装
置に用いられる熱溶融インクフィルムの構成図、図3は
そのインクカートリッジの概略図、図4は光透過率測定
手段の回路部を示した回路図、図5は動作シーケンスを
表すフローチャートを示す。また、図6は記録紙給紙状
態を説明する機構概略図、図7は記録開始状態を説明す
る機構概略図である。
【0035】図2において、1は熱転写インクフィルム
(基材)、2はインク塗布部、3はインク非塗布部、4
は供給リール、5は巻取りリールである。図3におい
て、1は熱転写インクフィルム(基材)、2はインク塗
布部、3はインク非塗布部、4は供給リール、5は巻取
りリール、6はインクカートリッジ、6aはそのケース
である。
【0036】図1において、10は記録紙、11はイン
クフィルム搬送手段、12は一対の記録紙搬送手段、1
3はサーマルヘッド、14は発熱体、15はガイド手
段、16はサーマルヘッド移動手段、17はプラテンロ
ーラ、18はインクフィルムガイド、19はインク塗布
検出手段である光透過率測定手段、20は紙ガイド、2
1は底板、22は制御手段である制御ブロック、23は
インクフィルム制御手段、24はサーマルヘッド制御手
段、25はサーマルヘッド駆動手段、26は表示手段で
ある。
【0037】図4において19aはフォトインタラプ
タ、19bはその赤外LED、19cはその赤外セン
サ、19dはA/D変換手段、19eは測定結果出力端
子である。この実施の形態のインクフィルム1およびイ
ンクカートリッジ6の構成を以下に説明する。図2に示
すようにインクフィルム1は熱で転写される熱溶融型の
モノクロインクが塗布されたインク塗布部2とインクの
塗布されていないインク非塗布部3とが交互に構成され
て成り、図3に示すようにインクフィルム1を供給リー
ル4に巻回し、先端を巻取りリール5に貼着していずれ
のリールも回転可能にインクカートリッジ6に収納して
いる。また、インク非塗布部3は図1に示す光透過率測
定手段19とサーマルヘッド13上のガイド手段15ま
でのインクフィルム1の経路長さ以上の長さL1になる
ように、インク塗布部2は少なくとも記録可能な長さと
光透過率測定手段19とサーマルヘッド13上の発熱体
14との間のインクフィルム1の経路長さを加算した長
さ以上の長さL2になるように構成している。また、イ
ンクインクフィルム1は供給リール4に巻回されている
が、インクフィルム1の終端はインク非塗布部3で供給
リール4と貼着されており、インクフィルム1と供給リ
ール4との貼着部と貼着されたインク非塗布部3の先頭
との間の距離が、少なくともインクカートリッジ6が装
置内に装着されたときの光透過率測定手段19とインク
フィルム1と供給リール4の貼着部との間のインクフィ
ルム1の経路長さより短い長さL3になるように構成し
ている。また、インクフィルム1のインク塗布部2とイ
ンク非塗布部3の光透過率測定手段19による測定結果
が図4に示す赤外センサ19cのコレクタに得られる出
力比として、インク非塗布部3cがインク塗布部2に対
して少なくとも6倍以上になるように設定している。
【0038】この実施の形態の熱転写プリンタ装置の概
略構成を以下に説明する。図1に示すようにサーマルヘ
ッド13には発熱体14を一列に配置してあり、また、サ
ーマルヘッド13上に配置されたドライバーICを保護
し、かつインクフィルム1および記録紙10の搬送時の
案内の役割を兼用するガイド手段15が配置してある。
また、サーマルヘッド13上にサーマルヘッド移動手段
16を設けるとともに、サーマルヘッド13をプラテン
ローラ17上に押圧あるいは離間可能に設置してある。
インクフィルム1を収納したインクカートリッジ6(破
線で示す)は供給リール4と巻取りリール5との間にサ
ーマルヘッド13が位置するように装置内の所定の位置
に装着されている。インクフィルム搬送手段11はイン
クカートリッジ6が装置内の所定の場所に設置されたと
きインクカートリッジ6内に収納された巻取りリール5
を回転するように配置されている。光透過率測定手段1
9は図4に示すように一対の赤外LED19bと赤外セ
ンサ19cで構成されたフォトインタラプタ19aを用
いている。この赤外センサ19cのコレクタに得られる
フォトインタラプタ19aの出力はA/D変換手段19
dを介してデジタル信号に変換され測定結果出力端子1
9eに供給される。ここで、インクフィルム1のインク
非塗布部3がフォトインタラプタ19aの間に位置する
と赤外LED19bの投射光が赤外センサ19cに入射
しなくなり、赤外センサ19cのコレクタが低レベルに
なり、インクフィルム1のインク塗布部2がフォトイン
タラプタ19aの間に位置すると赤外LED19bと赤
外センサ19cとの間で光の投受が多くなり、赤外セン
サ19cのコレクタが高レベルになる。なお、赤外LE
D19aの光スペクトル特性における中心波長は940
nmであり、赤外センサ19bの分光感度特性における
中心波長は約900nmであり、ピーク波長は互いに良
く一致させている。光透過率測定手段19はサーマルヘ
ッド13に対してインクフィルム1の搬送下流側(巻取
りリール5側)に配置され、かつ巻取りリール5とイン
クフィルムガイド18の間で架装されたインクフィルム
1の一部が光透過率測定手段19の赤外LED19bと
赤外センサ19cの間隙に横架されるように配置してあ
る。記録紙10はインクフィルム1上の熱溶融インクで
熱転写可能な用紙であり、例えば官製葉書などである。
記録紙10は装置内の所定の位置に収納されている。記
録紙搬送手段12は一対のキャプスタンとピンチローラ
で構成され、回転可能に支持されており、その間に記録
紙10を挟持し、回転することにより記録紙10を搬送
するよう配置している。紙ガイド20と底板21は間隙
を設けて並行に配置してあるが、間隙の中心線は一対の
記録紙搬送手段12の接点と、サーマルヘッド13上の
発熱体14とプラテンローラ17の接点を結んだ線より
サーマルヘッド13から下方向にオフセットするように
配置してある。このため、紙ガイド20と底板21はそ
の間隙に記録紙10の先端が送り込まれると記録紙10
がS字形に湾曲する状態となる。
【0039】また、制御ブロック22上のインクフィル
ム制御手段23は測定結果出力端子19eより供給され
る光透過率測定手段19による測定結果に基づきインク
フィルム1の搬送または停止をインクフィルム搬送手段
11に指示する。また、制御ブロック22上のサーマルヘ
ッド制御手段24はサーマルヘッド13をプラテンロー
ラ17上の押圧方向および離間方向に移動させるようサ
ーマルヘッド移動手段16に指示する。また、制御ブロ
ック22上のサーマルヘッド駆動手段25は印画情報か
ら変換された熱溶融インクの印加熱情報をパルス幅変調
信号に変換し、サーマルヘッド13に印加する。また、
制御ブロック22上の表示手段26は光透過率測定手段
19およびインクフィルム制御手段23により指示され
たエラー内容を表示し、使用者に知らしめる。
【0040】次に、上記のように構成された熱転写プリ
ンタ装置について、以下その動作を説明する。まず、記
録紙10を装置内の所定箇所に収納する。記録開始を指
示すると、インクフィルム制御手段23がインクフィル
ム搬送手段11によりインクフィルム1を巻取りリール
5に巻き取らせることによりインクフィルム1を搬送さ
せる。このとき、光透過率測定手段19により、インク
フィルム1の光透過率の測定をしており、光透過率測定
手段19がインク非塗布部3の先頭を検出するとインク
フィルム制御手段23がインクフィルム1の搬送を停止
させ、給紙開始状態となる。次に、装置内の所定の位置
に収納された記録紙10は給紙手段(図示しない)によ
り主にサーマルヘッド13とプラテンローラ17で構成
された記録部内に送り込まれた後、一対の記録紙搬送手
段12により挟持され、所定の記録開始位置まで搬送さ
れる。このとき、図6に示すようにサーマルヘッド13
はサーマルヘッド制御手段24の指示によりサーマルヘ
ッド移動手段16によってサーマルヘッド13上のガイ
ド手段15が記録紙10を搬送時に案内するような所定
の第1の位置に移動することにより、インクフィルム1
をサーマルヘッド13の先端とガイド手段15の間に張
架した状態となり、記録紙10はインクフィルム1のイ
ンク非塗布部3に当接し、摺動しながらサーマルヘッド
13上のガイド手段15により案内され、S字形に湾曲
されつつ紙ガイド20と底板21の間にその先端を送り
込まれる。さらにこのとき、インクフィルム1はインク
非塗布部3の長さを少なくとも光透過率測定手段19と
サーマルヘッド13上のガイド手段15との間のインク
フィルム1の経路長さL1以上に設定しているので、記
録紙10はインクフィルム1のインク塗布部2に接触す
ることはない。つぎに、再びインクフィルム制御手段2
3の制御で、インクフィルム搬送手段11によりインク
フィルム1を巻取りリール5に巻き取らせることにより
インクフィルム1を搬送させる。このとき、光透過率測
定手段19により、インクフィルム1の光透過率の測定
をしており、光透過率測定手段19がインク塗布部2の
先頭を検出するとインクフィルム制御手段23がインク
フィルム1の搬送を停止し、記録開始状態となる。この
とき、図7に示すようにサーマルヘッド制御手段24の
指示によりサーマルヘッド移動手段16によってサーマ
ルヘッド13を第1の位置からサーマルヘッド13上の
ガイド手段15が記録紙10から離間するような第2の
位置に移動させており、ガイド手段15に案内されたイ
ンクフィルム1と記録紙10が離間した状態であるの
で、インクフィルム1上のインク塗布部2が記録紙10
と接触することはない。続いて、サーマルヘッド制御手
段24の指示によりサーマルヘッド移動手段16によっ
て所定の押圧力でサーマルヘッド13をプラテンローラ
17上に押圧させることによって、インクフィルム1と
記録紙10をサーマルヘッド13上の発熱体14とプラ
テンローラ17の間に挟持し、記録紙搬送手段12によ
り記録紙10を搬送させ、かつインクフィルム搬送手段
11によりインクフィルム1を搬送させながら、サーマ
ルヘッド13上の発熱体14をサーマルヘッド駆動手段
25から印加された通電パルスに応じて発熱させること
によって、インクフィルム1上の熱溶融インクを記録紙
10に転写する。画像を記録した後、サーマルヘッド1
3を開放し、記録紙搬送手段12により記録部外に記録
した記録紙10を排出する。同時にインクフィルム制御
手段23は光透過率測定手段19による測定に基づく制
御を行わず時間管理でインクフィルム1を所定の長さL
4(図示せず)分搬送させる。このとき、所定の長さL
4は光透過率測定手段19とサーマルヘッド13上の発
熱体14との間のインクフィルム1の経路長さ以上に設
定しているので、インクの転写によるインクフィルム1
のインクの抜け部分が次回の記録開始時にインクフィル
ム1のインク非塗布部3の頭出しの際に光透過率測定手
段19により誤って検出されないように、完全に光透過
率測定手段19の搬送下流側まで搬送される。また、イ
ンクフィルム1のインク塗布部2が少なくとも記録可能
な長さと光透過率測定手段19とサーマルヘッド13上
の発熱体14との間のインクフィルム1の経路長さを加
算した長さ以上の長さL2になるように設定しているた
め、次回の記録開始時は必ず光透過率測定手段19がイ
ンク塗布部2を検出しているので、確実に次のインク非
塗布部3の先頭の検出が行える。
【0041】上記1連の記録を繰り返し、インクフィル
ム1が供給リール4より巻取りリール5に全て巻き取ら
れ、終端まで達すると、終端のインク非塗布部3と供給
リール4の間の距離は所定の長さL3、すなわち供給リ
ール4の貼着部と光透過率測定手段19までのインクフ
ィルム1の経路長さ以下であるので、光透過率測定手段
19の位置までインク非塗布部3の先頭が到達しない。
この場合、インクフィルム制御手段23が光透過率測定
手段19により所定時間tの間インク非塗布部3を検出
しなければインクフィルム1の搬送を停止し、記録の禁
止を行うようにしているので、表示手段26によりイン
ク切れを使用者に知らせるとともに記録の禁止が行え
る。
【0042】図5は、主に熱転写プリンタ装置のインク
フィルム制御手段23およびサーマルヘッド制御手段2
4を中心にした動作シーケンスを表すフローチャートで
ある。工程30はインクフィルム1のインク非塗布部3
の頭出しを行う工程である。工程30でインクフィルム
制御手段23がインクフィルム搬送手段11にインクフ
ィルム1の搬送を指示し、光透過率測定手段19により
インクフィルム1を測定した結果がインク塗布部2から
インク非塗布部3への変化(図中Low−Highと示
す)であると判断した場合は工程31へ進み、インク塗
布部2からインク非塗布部3への変化を所定時間tの間
検出できなかった場合は工程41へ進む。工程31でサ
ーマルヘッド制御手段24がサーマルヘッド移動手段1
6にサーマルヘッド13を第1の位置まで移動させるよ
う指示し、工程32に進む。工程32で記録紙搬送手段
12により記録紙10を記録開始位置まで搬送して給紙
し、工程33に進む。工程33でサーマルヘッド制御手
段24がサーマルヘッド移動手段16にサーマルヘッド
13を第2の位置まで移動させるよう指示し、工程34
に進む。工程34はインクフィルム1のインク塗布部2
の頭出しを行う工程である。工程34でインクフィルム
制御手段23がインクフィルム搬送手段11にインクフ
ィルム1の搬送を指示し、光透過率測定手段19により
インクフィルム1を測定した結果がインク非塗布部3か
らインク塗布部2への変化(図中High−Lowと示
す)であると判断した場合は工程35へ進み、インク非
塗布部3からインク塗布部2への変化を所定時間tの間
検出できなかった場合は工程40へ進む。次に、工程3
5により実際の印画を行い、工程36で排紙し、工程3
7に進む。工程37でインクフィルム1を所定の長さ分
L4搬送し、印画を終了する。
【0043】工程40は表示手段26により使用者にイ
ンク切れを知らしめるエラー表示を行う工程である。工
程30でインクフィルム1のインク非塗布部3の先頭を
検出できなかった場合、印画を中止して工程40でエラ
ーを表示し、工程37で記録紙を排出し、終了する。ま
た、工程34でインクフィルム1のインク塗布部2の先
頭を検出できなかった場合も印画を中止して工程41で
エラーを表示し、工程37で記録紙を排出し、終了す
る。
【0044】以上のように、この実施の形態によれば、
記録紙10を搬送する記録紙搬送手段12と、インクフ
ィルム1を搬送するインクフィルム搬送手段11と、ラ
イン状に発熱体が具備されたサーマルヘッド13と、サ
ーマルヘッド13上に配置され、インクフィルム1およ
び記録紙10を搬送時に案内するガイド手段15と、サ
ーマルヘッド13に対してインクフィルム1の搬送下流
側の所定の場所に設置されたインクフィルム1の光透過
率を測定する光透過率測定手段19とで構成され、サー
マルヘッド13を加熱することによりインクフィルム1
上のインクを記録紙10に熱転写して記録する熱転写プ
リンタ装置においてインクカートリッジ6をインクフィ
ルム1を巻装してなる供給リール4とインクフィルム1
を巻取る巻取りリール5を対としてケース6a内に併設
し、インクフィルム1が熱で転写されるインクを基材上
に塗布したインク塗布部2とインクを塗布していないイ
ンク非塗布部3とで交互に構成し、装置内の所定の場所
に装着されたときインク非塗布部3が少なくとも装置内
の光透過率測定手段19とサーマルヘッド13上のガイ
ド手段15との間のインクフィルム1の経路長さ以上の
長さL1を有するように構成し、さらに、インクフィル
ム1上のインク塗布部2とインク非塗布部3の光透過率
を異ならせ、装置内の光透過率測定手段19により両者
を検出させるように構成し、さらに、インクフィルム1
のインク塗布部2が少なくとも記録可能な長さと装置内
の所定の場所に装着されたとき光透過率測定手段19と
サーマルヘッド13上の発熱体14との間のインクフィ
ルム1の経路長さを加算した以上の長さL2を有するよ
うに構成し、さらに、供給リール4に巻装されたインク
フィルム1の終端がインク非塗布部3で供給リール4と
貼着されており、供給リール4の貼着部と貼着されたイ
ンク非塗布部3の先頭との間の距離を装置内の所定の場
所に装着されたとき少なくとも装置内の光透過率測定手
段19と供給リール4の貼着部との間のインクフィルム
1の経路長さより短く設定してなるように構成してい
る。
【0045】また、熱転写プリンタ装置を熱で転写され
るインクを基材上に塗布したインク塗布部2とインクを
塗布していないインク非塗布部3とで交互に構成された
インクフィルム1と、インクフィルム1を巻装した供給
リール4とインクフィルム1を巻取る巻取りリール5を
対としてケース6a内に併設したインクカートリッジ6
と、インクフィルム1上のインクを熱転写可能な記録紙
10と、インクフィルム1を搬送するインクフィルム搬
送手段11と、記録紙10を搬送する記録紙搬送手段1
2と、ライン状に発熱体14が具備されたサーマルヘッ
ド13と、サーマルヘッド13上に配置され、インクフ
ィルム1および記録紙10を搬送時に案内するガイド手
段15とで構成され、記録紙10を記録紙搬送手段12
により搬送するとき、インクフィルム搬送手段11がサ
ーマルヘッド13上のガイド手段15上にインクフィル
ム1のインク非塗布部3を位置するよう搬送して制御す
るよう構成し、さらに、サーマルヘッド13をインクフ
ィルム1および記録紙10上に押圧または離間させる方
向に移動させるサーマルヘッド移動手段16を有し、サ
ーマルヘッド移動手段16が記録紙10を記録紙搬送手
段12により搬送するとき、サーマルヘッド13をサー
マルヘッド13上のガイド手段15が記録紙10を案内
するような第1の位置に移動するよう制御し、かつイン
クフィルム1をインクフィルム搬送手段11により搬送
するとき、サーマルヘッド13を第1の位置よりサーマ
ルヘッド13上のガイド手段15が記録紙10から離間
するような第2の位置に移動させて制御するよう構成
し、さらに、サーマルヘッド13に対してインクフィル
ム1の搬送下流側の所定の場所に設置されたインクフィ
ルム1の光透過率を測定する光透過率測定手段19を有
し、インクフィルム搬送手段11が記録終了後、少なく
とも光透過率測定手段19とサーマルヘッド13上の発
熱体14との間のインクフィルム1の経路長さ分L4を
搬送して制御するよう構成し、さらに、インクフィルム
1をインクフィルム搬送手段11により搬送するとき、
光透過率測定手段19が所定時間tの間インクフィルム
1上のインク塗布部2の先頭またはインク非塗布部3の
先頭を検出しなければインクフィルム1の搬送を中止
し、記録動作を禁止して制御するよう構成している。
【0046】インクカートリッジおよび熱転写プリンタ
装置を上記のように構成することにより、記録紙搬送手
段12が記録紙10を搬送するとき、インクフィルム1
をインクフィルム搬送手段11により搬送させ、光透過
率測定手段19がインク非塗布部3の先頭を検出してイ
ンク非塗布部3の先頭が光透過率測定手段19に位置す
るとインクフィルム1を停止させるようにすると、イン
クフィルム1はインク非塗布部3の長さを少なくとも光
透過率測定手段19とサーマルヘッド13上のガイド手
段15との間のインクフィルム1の経路長さ以上の長さ
L1に設定しているので、記録紙10はサーマルヘッド
13上のガイド手段15により案内されつつインクフィ
ルム11のインク非塗布部3に当接して摺動しながら搬
送される作用をする。さらに、インクフィルム1上のイ
ンク塗布部2とインク非塗布部3の光透過率を異ならせ
ているので、光透過率測定手段19がインクフィルム1
上のインク塗布部2とインク非塗布部3の光透過率の変
化によってインク塗布部2およびインク非塗布部3の先
頭の検出を行える作用をする。さらに、インクフィルム
1のインク塗布部2が少なくとも記録可能な長さと光透
過率測定手段19とサーマルヘッド13上の発熱体14
との間のインクフィルム1の経路長さを加算した長さ以
上の長さL2に設定しているので、次回の記録開始時は
必ず光透過率測定手段19がインク塗布部2を検出しお
り、確実に次のインク非塗布部3の頭出しが行える作用
をする。上記1連の記録を繰り返し、インクフィルム1
が供給リール4より巻取りリール5に全て巻き取られ、
終端まで達したとき、終端のインク非塗布部3の先頭と
インク非塗布部3と供給リール4の貼着部との間の距離
を所定の長さ、すなわち供給リール4と光透過率測定手
段19までのインクフィルム1の経路長さ以下の長さL
3に設定していることにより、光透過率測定手段19の
位置までインク非塗布部3の先頭は到達しないのでイン
ク非塗布部3の先頭を検出できずインク切れの判断を行
える作用をする。さらに、記録紙搬送手段12が記録紙
10を搬送するとき、インクフィルム搬送手段11がサ
ーマルヘッド13上のガイド手段15上にインクフィル
ム1のインク非塗布部3を位置するよう搬送して制御す
るので、記録紙10はインクフィルム1のインク塗布部
2に触れることなく、インク非塗布部3に当接、摺動し
ながらサーマルヘッド13上のガイド手段15により案
内され、所定の位置まで送り込まれる作用をする。さら
に、サーマルヘッド移動手段16によりサーマルヘッド
13を第1の位置まで移動させることにより、記録紙搬
送手段12により記録紙10を搬送させるとき、サーマ
ルヘッド13上のガイド手段15が記録紙10の案内を
行え、また、サーマルヘッド移動手段16によりサーマ
ルヘッド13を第1の位置から第2の位置まで移動させ
ることにより、インクフィルム搬送手段11によりイン
クフィルム1を搬送させるとき、サーマルヘッド13上
のガイド手段15に案内されたインクフィルム1と記録
紙10が離間した状態になるので、インクフィルム1上
のインク塗布部2が記録紙10と当接し摺動することな
くインクフィルム1の搬送が行われる作用をする。さら
に、記録終了後にインクフィルム搬送手段11によりイ
ンクフィルム1を所定量、すなわちサーマルヘッド13
上の発熱体14と光透過率測定手段19までのインクフ
ィルム1の経路長さ以上の長さL3を搬送させるので、
インクの転写によるインクフィルム1のインクの抜け部
分が次回の記録開始時にインクフィルム1のインク非塗
布部3の頭出しの際に光透過率測定手段19により誤っ
て検出されないように完全に光透過率測定手段19の搬
送下流側まで搬送される作用をする。さらに、光透過率
測定手段19が所定時間tの間、インク塗布部2または
インク非塗布部3の先頭を検出しなければインクフィル
ム1の搬送を中止し、インク切れを使用者に知らしめる
とともに記録動作の禁止を行える作用をする。
【0047】上記のような作用により、熱昇華用プリン
タ装置のメカニズムの大きな変更をしないで、記録紙1
0の搬送時、記録紙10にインクフィルム1上のインク
が摩擦により移行して記録紙10を汚すこと無く、高品
位な画像を提供することが可能である。さらに、インク
塗布部2およびインク非塗布部3の先頭にマークを付す
こと無く安価に各々の先頭検出が可能である。さらに、
記録終了後1枚分のインク塗布部2の空送りによる損失
が無く、次のインク非塗布部3の検出を確実に行うこと
が可能である。さらに、最終の1枚分まで書き損じする
こと無く、終端検出を行うことが可能である。さらに、
インクフィルム1の搬送時においても、記録紙10にイ
ンクフィルム1上のインクが摩擦により移行して記録紙
10を汚すことなく、高品位な画像を提供することが可
能である。さらに、印字によるインク抜け部を誤検出す
ること無く、インク非塗布部3の検出を確実に行うこと
が可能である。さらに、終端検出用のマーク等を付すこ
となく安価に終端検出が可能である。
【0048】なお、この発明において、インク塗布検出
手段は光透過率測定手段であったが、これに限らずイン
ク塗布部とインク非塗布部を検出する他の手段を用いる
ことができる。
【0049】
【発明の効果】請求項1記載のインクカートリッジによ
れば、インクフィルムをインクフィルム搬送手段により
搬送させ、インク塗布検出手段がインクフィルムのイン
ク非塗布部の先頭を検出してインク非塗布部の先頭がイ
ンク塗布検出手段に位置すると前記インクフィルムを停
止させるようにすると、記録紙搬送手段により記録紙を
搬送するとき、インクフィルムのインク非塗布部の長さ
を少なくともインク塗布検出手段とガイド手段との間の
前記インクフィルムの経路長さ以上の長さに設定してい
るので、記録紙はガイド手段により案内されつつインク
フィルムのインク非塗布部に当接し摺動しながら搬送さ
れる。このため、記録紙の搬送時に記録紙にインクフィ
ルム上のインクが摩擦により移行して記録紙を汚すこと
が無く、高品位な画像を提供することが可能である。
【0050】請求項2記載のインクカートリッジによれ
ば、請求項1と同様な効果のほか、インクフィルム上の
インク塗布部とインク非塗布部の光透過率を異ならせて
いるので、光透過率測定手段がインクフィルム上のイン
ク塗布部とインク非塗布部の光透過率の変化によってイ
ンク塗布部およびインク非塗布部の先頭の検出を行え
る。このため、インク塗布部およびインク非塗布部の先
頭にマークを付すこと無く安価に各々の先頭検出が可能
である。
【0051】請求項3記載のインクカートリッジによれ
ば、請求項2と同様な効果のほか、インク塗布部が少な
くとも記録可能な長さと光透過率測定手段と発熱体との
間のインクフィルムの経路長さを加算した長さ以上の長
さに設定しているので、確実に次のインク非塗布部の頭
出しが行え、次回の記録開始時は必ず光透過率測定手段
がインク塗布部を検出することができる。このため、記
録終了後1枚分のインク塗布部の空送りによる損失が無
く、次のインク非塗布部の検出を確実に行うことが可能
である。
【0052】請求項4記載のインクカートリッジによれ
ば、請求項2または請求項3と同様な効果のほか、1連
の記録を繰り返し、インクフィルムが供給リールより巻
取りリールに全て巻き取られて終端まで達したとき、終
端のインク非塗布部の先頭とインク非塗布部と供給リー
ルの貼着部との間の距離を所定の長さすなわち供給リー
ルと光透過率測定手段までのインクフィルムの経路長さ
以下の長さに設定していることにより、光透過率測定手
段の位置までインク非塗布部の先頭は到達しないのでイ
ンク非塗布部の先頭を検出できず、これによりインク切
れの判断を行える。このため、最終の1枚分まで書き損
じすること無く、終端検出を行うことが可能である。
【0053】請求項5記載の熱転写プリンタによれば、
記録紙搬送手段により記録紙を搬送するとき、インクフ
ィルム搬送手段がサーマルヘッド上のガイド手段上にイ
ンクフィルムのインク非塗布部を位置するよう搬送して
制御しているので、記録紙はインクフィルムのインク塗
布部に触れることなく、インク非塗布部に当接、摺動し
ながらサーマルヘッド上のガイド手段により案内され、
所定の位置まで送り込まれる。このため、インクフィル
ムの搬送時においても、記録紙にインクフィルム上のイ
ンクが摩擦により移行して記録紙を汚すこと無く、高品
位な画像を提供することが可能である。
【0054】請求項6記載の熱転写プリンタによれば、
請求項5と同様な効果のほか、サーマルヘッド移動手段
によりサーマルヘッドを第1の位置まで移動させること
により、記録紙搬送手段により記録紙を搬送させると
き、サーマルヘッド上のガイド手段が記録紙の案内を行
え、また、サーマルヘッド移動手段によりサーマルヘッ
ドを第1の位置から第2の位置まで移動させることによ
り、インクフィルム搬送手段によりインクフィルムを搬
送させるとき、サーマルヘッド上のガイド手段に案内さ
れたインクフィルムと記録紙が離間した状態になるの
で、インクフィルム上のインク塗布部が記録紙と当接し
て摺動することなくインクフィルムの搬送が行われる。
このため、印字によるインク抜け部を誤検出することな
く、インク非塗布部の検出を確実に行うことが可能であ
る。
【0055】請求項7記載の熱転写プリンタによれば、
請求項5または請求項6と同様な効果のほか、記録終了
後にインクフィルム搬送手段によりインクフィルムを所
定量すなわちサーマルヘッド上の発熱体と光透過率測定
手段までのインクフィルムの経路長さ以上の長さを搬送
させるので、インクの転写によるインクフィルムのイン
クの抜け部分が次回の記録開始時にインクフィルムのイ
ンク非塗布部の頭出しの際に光透過率測定手段により誤
って検出されないように完全に光透過率測定手段の搬送
下流側まで搬送される。このため、終端検出用のマーク
等を付すことなく安価に終端検出が可能である。
【0056】請求項8記載の熱転写プリンタによれば、
請求項7と同様な効果のほか、光透過率測定手段が所定
時間、インク塗布部またはインク非塗布部の先頭を検出
しなければインクフィルムの搬送を中止し、インク切れ
を使用者に知らしめるとともに記録動作の禁止を行え
る。このため、熱溶融インクで記録する場合も記録紙お
よびインクフィルムの搬送時、記録紙にインクフィルム
上のインクが摩擦により移行して記録紙を汚すことな
く、高品位な画像を提供し、さらに、安価で信頼性の高
いインクフィルムの搬送制御を行えるインクカートリッ
ジおよび熱転写プリンタ装置を提供することができるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態における熱転写プリン
タ装置を示し、(a)はその概略構成を示す説明図、
(b)は概略側面図である。
【図2】その熱転写プリンタ装置に用いられるインクフ
ィルムを平面的にみた構成図である。
【図3】そのインクカートリッジを示し、(a)は正面
図、(b)は平面図である。
【図4】光透過率測定手段の回路部を示した回路図であ
る。
【図5】この発明の実施例における熱転写プリンタ装置
の動作シーケンスを表すフローチャートである。
【図6】記録紙給紙状態を説明するもので、(a)はそ
の機構の概略を示す説明図、(b)は概略側面図であ
る。
【図7】記録開始状態を説明するもので、(a)はその
機構の概略を示す説明図、(b)は概略側面図である。
【図8】従来の熱転写プリンタ装置に用いられる熱溶融
インクフィルムを示し、(a)はフィルム端部が現れた
状態を示す正面図、(b)はその側面図である。
【図9】従来の熱転写プリンタ装置に用いられるインク
カートリッジを示し、(a)はその正面図、(b)は平
面図である。
【図10】従来の熱転写プリンタ装置を示し、(a)は
平面的にみた概略構成の説明図、(b)は側面からみた
概略構成図である。
【図11】従来の熱転写プリンタ装置における動作シー
ケンスを表すフローチャートである。
【符号の説明】
1 インクフィルム 2 インク塗布部 3 インク非塗布部 4 供給リール 5 巻取りリール 6 インクカートリッジ 6a ケース 10 記録紙 11 インクフィルム搬送手段 12 記録紙搬送手段 13 サーマルヘッド 14 発熱体 15 ガイド手段 16 サーマルヘッド移動手段 19 インク塗布検出手段である光透過率測定手段 22 制御手段である制御ブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 計行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライン状に発熱体が具備されたサーマル
    ヘッドと、前記発熱体上を移動するインクフィルムを搬
    送するインクフィルム搬送手段と、前記インクフィルム
    に重なる記録紙を搬送する記録紙搬送手段と、前記サー
    マルヘッド上に配置され前記インクフィルムおよび前記
    記録紙を搬送時に重ねて案内するガイド手段と、前記サ
    ーマルヘッドに対して前記インクフィルムの搬送下流側
    の所定の場所に設置されて前記インクフィルムのインク
    塗布の有無を検出するインク塗布検出手段とを備え、こ
    のインク塗布検出手段により前記インクフィルムのイン
    ク非塗布部の先頭を検出して前記インクフィルムを停止
    し、この状態で前記記録紙搬送手段により前記記録紙を
    前記サーマルヘッドに供給し、前記発熱体を加熱するこ
    とにより前記インクフィルム上のインクを前記記録紙に
    熱転写して記録する熱転写プリンタ装置に用いられるイ
    ンクカートリッジであって、 ケースと、このケース内に配設されて前記インクフィル
    ムを巻装した供給リールと、この供給リールに並設され
    るように前記ケース内に配設されて前記インクフィルム
    を巻取る巻取りリールとを備え、前記インクフィルムは
    熱で転写されるインクを基材上に塗布したインク塗布部
    と前記インクを塗布していないインク非塗布部とを交互
    に設け、インクカートリッジを前記熱転写プリンタ装置
    内の所定の場所に装着したとき、前記インク非塗布部が
    少なくとも前記インク塗布検出手段と前記ガイド手段と
    の間の前記インクフィルムの経路長さ以上の長さを有す
    るインクカートリッジ。
  2. 【請求項2】 インク塗布検出手段は光透過率測定手段
    であり、インクフィルム上のインク塗布部とインク非塗
    布部の光透過率を異ならせ、前記光透過率測定手段によ
    り両者を検出する請求項1記載のインクカートリッジ。
  3. 【請求項3】 インクフィルムのインク塗布部が、少な
    くとも記録可能な長さと、インクカートリッジが熱転写
    プリンタ装置内の所定の場所に装着されたとき光透過率
    測定手段と発熱体との間の前記インクフィルムの経路長
    さとを加算した以上の長さを有している請求項2記載の
    インクカートリッジ。
  4. 【請求項4】 供給リールに巻装されたインクフィルム
    の終端はインク非塗布部で前記供給リールと貼着されて
    おり、前記供給リールの貼着部と前記貼着された前記イ
    ンク非塗布部の先頭との間の距離を、インクカートリッ
    ジが熱転写プリンタ装置内の所定の場所に装着されたと
    きに少なくとも前記熱転写プリンタ装置内の光透過率測
    定手段と前記供給リールの貼着部との間の前記インクフ
    ィルムの経路長さより短く設定している請求項2または
    請求項3記載のインクカートリッジ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のインクカートリッジと、
    このインクカートリッジのインクフィルムを搬送するイ
    ンクフィルム搬送手段と、ライン状に発熱体を有し前記
    インクカートリッジの供給リールと巻取りリールとの間
    に位置したサーマルヘッドと、このサーマルヘッドに対
    して前記インクフィルムの搬送下流側の所定の場所に設
    置されて前記インクフィルムのインク塗布の有無を検出
    するインク塗布検出手段と、前記インクカートリッジの
    前記インクフィルムに前記発熱体の発熱により前記イン
    クフィルム上のインクを熱転写可能な記録紙を搬送する
    記録紙搬送手段と、前記サーマルヘッド上に配置され前
    記インクフィルムおよび前記記録紙を搬送時に重ねて案
    内するガイド手段と、前記インクフィルム搬送手段によ
    り前記インクフィルムを搬送し前記インク塗布検出手段
    によりインク非塗布部の先頭を検出したときに前記イン
    クフィルムを停止し、前記記録紙搬送手段により前記記
    録紙を熱転写位置へ搬送するように制御する制御手段と
    を備えた熱転写プリンタ装置。
  6. 【請求項6】 サーマルヘッドをインクフィルムおよび
    記録紙上に押圧または離間させる方向に移動させるサー
    マルヘッド移動手段を有し、制御手段は前記記録紙を記
    録紙搬送手段により搬送するとき、前記サーマルヘッド
    移動手段が前記サーマルヘッドをガイド手段が前記記録
    紙を案内することができる第1の位置に移動するよう制
    御し、かつ前記インクフィルムを前記インクフィルム搬
    送手段により搬送するとき、前記サーマルヘッドを前記
    第1の位置より前記ガイド手段が前記記録紙から離間し
    た第2の位置に移動するように制御する請求項5記載の
    熱転写プリンタ装置。
  7. 【請求項7】 インク塗布検出手段は、サーマルヘッド
    に対してインクフィルムの搬送下流側の所定の場所に設
    置されたインクフィルムの光透過率を測定する光透過率
    測定手段であり、制御手段はインクフィルム搬送手段が
    記録終了後、少なくとも前記光透過率測定手段と前記サ
    ーマルヘッド上の発熱体との間の前記インクフィルムの
    経路長さ分を搬送するように制御する請求項5または請
    求項6記載の熱転写プリンタ装置。
  8. 【請求項8】 制御手段はインクフィルムをインクフィ
    ルム搬送手段により搬送するとき、光透過率測定手段が
    所定時間前記インクフィルム上のインク塗布部の先頭ま
    たはインク非塗布部の先頭を検出しなければ前記インク
    フィルムの搬送を中止し、記録動作を禁止するように制
    御する請求項7記載の熱転写プリンタ装置。
JP2563198A 1998-02-06 1998-02-06 インクカートリッジおよび熱転写プリンタ装置 Pending JPH11221935A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020121845A (ja) * 2019-01-30 2020-08-13 ブラザー工業株式会社 層転写装置

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JP2020121845A (ja) * 2019-01-30 2020-08-13 ブラザー工業株式会社 層転写装置

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