JPH11221249A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

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JPH11221249A
JPH11221249A JP10028253A JP2825398A JPH11221249A JP H11221249 A JPH11221249 A JP H11221249A JP 10028253 A JP10028253 A JP 10028253A JP 2825398 A JP2825398 A JP 2825398A JP H11221249 A JPH11221249 A JP H11221249A
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JP
Japan
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absorbent
sheet
liquid
weight
fibers
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JP10028253A
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English (en)
Inventor
Shigemi Iijima
茂美 飯島
Kinya Asai
欣哉 朝井
Koji Ogiso
宏治 小木曽
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸収体をシート化し、尿、体液などをすばや
く吸収し、トップシート表面での液戻り及び液残りを低
減させ、ベタツキや漏れがなく、使用者が快適に使用で
きるコンパクトな吸収性物品を提供する。 【解決手段】 液透過性のトップシートと液不透過性の
バックシートの間に吸収体を配置された吸収性物品にお
いて、吸収体は、吸収性物質と微細繊維を混合分散した
ものを基材シートに塗布して形成した吸収性シートから
なり、さらに、吸収性シートは、その幅方向両側部また
は長手方向両端部の少なくとも一方を内側に向けて折り
返し、かつ、該折り返し内部には、疎水性ウエブが配置
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸収性物品に関
し、さらに詳しくは、おむつ、失禁者用パッド、母乳パ
ッド、生理用ナプキン、ベットシート、ペットシート、
医療用パッド、湿布剤、医療用衛材分野などに使用され
る吸収性物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より吸収性物品の1つである使いす
ておむつは、液透過性のトップシートと液不透過性のバ
ックシートの間に、綿状パルプ、吸収性物質(例えば、
高吸収性ポリマー)、親水性シート等からなる吸収体を
配置した構成になっており、尿、体液などは、液透過性
のトップシートを通って吸収体に吸収される。この場
合、吸収体は、尿、体液などを受け取り、皮膚を逆に再
び濡らすことなく保持する必要がある。
【0003】ここで用いられる吸収体としては、吸収性
物質を綿状パルプ中に分散し全体を圧縮して吸収体とす
るか、または、綿状パルプと綿状パルプの間に吸収性物
質を層状にその表面の全域に亘り均一に散布した吸収
体、2枚の吸収紙の間に吸収性物質をはさみこんで固定
した吸収体、吸収紙の表面に接着剤で吸収性物質を固着
した吸収体、トップシートとバックシートの間に吸収性
物質を一体形成した吸収体とするなどにより吸収性物品
に使用される。
【0004】しかし、従来の吸収性物品では、尿、体液
などが完全に吸収されるまでの速度(以下、吸収速度と
いう)が遅く、さらに吸収体から表面への尿、体液など
の戻り(以下、ウエットバックという)も生じやすい。
これは、特に吸収性物品の着用者が乳児の場合には、皮
膚かぶれの一因ともなっている。また、吸収体の間で吸
収性物質が移動して、液が十分吸収されず漏るなど、着
用者に不快感を与える。
【0005】また、近年では、使い易さと物流コストの
削減の観点から段々と薄型化、コンパクト化が進み、そ
の結果として吸収体に用いられている体積の大きい綿状
パルプの使用割合を減らし、体積が小さく吸収容量の大
きい吸収性物質の割合を増やす傾向にある。しかしなが
ら、吸収性物質は、尿や体液を吸収する速度が綿状パル
プに比べて遅いため、吸収性物質の割合の高い薄型吸収
体から構成される使いすておむつは、吸収速度が遅く、
保形性が悪いため、尿や体液が漏れ出すという問題が生
じている。
【0006】これらの問題点を解決するためにさまざま
な方法が提案されてきた。例えば、特公平1−2673
6号公報では、繊維間に均一に分散された吸収性樹脂と
繊維集合体との混合体であって、該混合体が多数個に分
割されていてカールした繊維が毛房状に絡んだ棒状魂か
らなる吸収性シートが開示されているが、その製造物は
吸収能力、吸収速度にも優れているが、カールした繊維
を使用いていることから、嵩高であり、素材的に薄型に
することは困難である。
【0007】同様に、特開平4−163397号公報で
は、吸収性樹脂をエマルジョンの形で塗工または含浸し
てから酸で洗い、吸収性シートが開示されているが、工
程が多く、コストが増大する。
【0008】また、特開平4−51952号公報では、
吸収体の長手方向側縁をサイドフラップと共に吸収体の
内方へ折り返して吸収体内に固定した吸収性物品が開示
されているが、吸収体が厚くなり、薄型にすることが困
難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、薄型に
する技術として、吸収性物質そのものをシート化または
繊維化する方法が開発されているが、吸収性物質は、吸
収するとゲルブロッキングするので湿潤時に極端にシー
ト強度は低下し、シート形状を保持することが難しく単
独で使用するのは困難である。また、繊維状化したもの
も繊維としては強度が弱く使用困難である。また、粉末
状の吸収性物質を親水性シートや不織布などの支持体に
よりサンドイッチ構造にして固定させる方法があるが、
この方法は吸収性樹脂が支持体の間で圧着されているた
め、吸収性物質が本来の吸収力を十分発揮できない欠点
を有する。すなわち、トップシートの尿、体液などを吸
収体へ吸収させるための吸収速度が遅く、トップシート
に触った場合の乾いた感じであるいわゆるドライタッチ
性がよくないという問題点があった。
【0010】したがって、本発明の目的は、上記のよう
な問題点を解決し、薄型の吸収性シートを安価で効率良
く製造し、かつ、薄型で吸収能力、吸収速度にも優れた
性能を持った吸収性物品に関するものである。すなわ
ち、トップシートの尿、体液などを吸収体へ吸収させる
ためのスポット吸収性や吸収速度が早く、トップシート
のドライタッチ性が著しく向上する吸収性物品を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めの本発明の吸収性物品は、液透過性のトップシートと
液不透過性のバックシートの間に吸収体が配置された吸
収性物品において、前記吸収体は、吸収性物質と微細繊
維を混合分散した塗料を基材シートに塗布した吸収性シ
ートからなり、前記吸収性シートは、その幅方向両側部
または、長手方向両端部の少なくとも一方を内側に向け
て折り返し、かつ、該折り返した内部には、疎水性ウエ
ブが配置されていることを特徴とする吸収性物品に存す
る。
【0012】また本発明は、前記塗料は、吸収性物質と
微細繊維との配合比が、吸収性物質100重量部に対し
て、微細繊維0.3重量部以上、15重量部以下である
ことを特徴とする吸収性物品に存する。
【0013】さらに本発明は、前記塗料は、吸収性物質
と微細繊維を混合分散する溶液が有機溶剤のみからなる
溶液、または、有機溶剤51重量%以上、100重量%
未満の水混合溶液からなることを特徴とする吸収性物品
に存する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の吸収性物品は、液透過性
のトップシートと液不透過性のバックシートの間に位置
する吸収体によって構成される。吸収体は、吸収性物質
と微細繊維を混合分散した塗料を基材シートに塗布した
吸収性シートを幅方向両側部または長手方向両端部の少
なくとも一方を前記吸収性シート上面内側に向けて折り
返し、かつ、該折り返した内部には、疎水性ウエブが配
置された構造を有している。
【0015】上記のような構成を有する本発明の吸収性
物品は、液透過性のトップシートにおける尿、体液など
が、いち早くスポット吸収されて早い速度で通り、吸収
性シートの間の疎水性ウエブで直ちに拡散されて、吸収
性シートで尿、体液などが貯蔵される。したがって、ト
ップシートに尿、体液などが停滞することがなく、ま
た、吸収体に拡散された尿、体液などが再びトップシー
トへ戻ることなく、トップシートのドライタッチ性が著
しく向上するものである。
【0016】また、吸収性物質と微細繊維の混合物を基
材シートに塗布し、一体型となった構造に形成されてい
る吸収性シートは、身体の動きにともなう吸収体の裂け
を防止し、さらに微細繊維が吸収性物質のバインダーと
して作用するため、吸収性物質が漏れ出すこともなく、
使用者の不快感を解消するものである。さらに、吸収性
シートを幅方向両側部または長手方向両端部の少なくと
も一方を吸収性シート上面内側に向けて折り返しするこ
とで、側部あるいは端部からの漏れを防ぐものである。
【0017】
【実施例】以下、図面により、使いすておむつを例にし
て、本発明の吸収性物品を詳細に説明するが、本発明は
これらに限定されるものではない。
【0018】図1は、使いすておむつを展開した状態を
示す平面図である。図1に示すように、使いすておむつ
は、液透過性のトップシート1と、液不透過性のバック
シート6と、これら両シートの間に配置された吸収性シ
ートからなる吸収体2から構成されている。図2は、図
1に示した使いすておむつの吸収体2を切断した断面図
である。図2に示すように、吸収体2は、基材シート9
上に吸収性物質7と微細繊維8の混合分散物を塗布して
形成した吸収性シート3からなり、吸収性シート3はそ
の両側部が折り返し点5から内側に向けて折り返され、
かつ、該折り返された内部には、疎水性ウエブ4が配置
されている。
【0019】次に、本発明において使用される基材につ
いて説明する。 液透過性のトップシート 本発明において使用される液透過性のトップシートは、
不織布、織布、網目状シート、多孔性フォーム、多孔性
フィルム等の液透過性シートである。その構成繊維は、
ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、また
は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の
2成分以上からなる複合繊維等でも良く、特には、ポリ
エステル/ポリエステル、ポリエステル/ポリエチレ
ン、ポリプロピレン/ポリエチレンの複合繊維が強度の
面から好ましいが、特に制限をうけるものではない。ま
た、天然繊維(例えば、木質繊維、綿状繊維)でも良
く、合成繊維と天然繊維の組み合わせ等の広い範囲の材
料から製造することができる。その製造方法及び形状は
限られないが、いずれにしても液透過性のトップシート
は、直接肌に接触する部分であるために、柔らかく肌触
りの良いものであるのが適当である。液透過性のトップ
シートの坪量は、10〜60g/m2が好ましい。坪量
が10g/m2未満であると、吸収体からのウエットバ
ックが悪くなるため適当ではない。また、坪量が60g
/m2を越えるとトップシートに残留する水分が多くな
るため、ドライタッチ性が悪くなり着用者に不快感を与
えるばかりでなく、皮膚炎などの原因にもなる。また、
構成繊維の繊維径は、0.5〜10デニールが好まし
い。繊維径が0.5デニール未満では、密度が高くな
り、吸収速度が低下するため漏れやすくなる。また、繊
維径が10デニールを越えると、肌触りが悪くなるため
適当ではない。
【0020】吸収体 本発明において使用される吸収体は、液透過性のトップ
シートと液不透過性のバックシートの間に配置されてお
り、吸収性物質と微細繊維を混合分散したものを基材シ
ートに塗布して作製した吸収性シートから形成されてい
る。さらに、吸収性シートは、幅方向両側部または長手
方向両端部の少なくとも一方を内側に向けて折り返し、
かつ折り返した内部は、疎水性ウエブが配置されてい
る。
【0021】吸収性シートに使用される吸収性物質とし
ては、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系が挙
げられる。すなわち、デンプンーアクリル酸(塩)グラ
フト共重合体、デンプンーアクリル酸エチルグラフト共
重合体のケン化物、デンプンーメタクル酸メチルグラフ
ト共重合体のケン化物、デンプンーアクリロニトリルグ
ラフト共重合体のケン化物、デンプンーアクリルアミド
グラフト共重合体のケン化物、デンプンーアクリロニト
リルー2ーアクリルアミドー2ーメチルプロパンスルホ
ン酸グラフト共重合体のケン化物、アクリル酸(塩)重
合体、アクリル酸で架橋されたポリエチレンオキシド、
ナトリウムカルボキシメチルセルローズの架橋物、ポリ
ビニールアルコールー無水マレイン酸反応物の架橋物な
どが例示されるが、これらのうち、自重の20倍以上の
尿、体液及び水を吸収するもので、ポリアクリル酸ナト
リウム系のものが吸収性能の点から最も適当である。こ
れらの吸収性物質は、単独で用いてもよく、2種以上を
組み合わせてもよい。また、吸収性物質は粉粒状または
繊維状であってもよく、その大きさは特に限定されるも
のではない。
【0022】吸収性シートに使用される微細繊維は、吸
収性物質のバインダーとして作用するものがあり、広い
範囲の材料から選択できる。例えば、天然繊維(木質繊
維、綿状繊維)でもよく、適当な天然繊維としては、パ
ルプが有利に使用される。パルプとしては、化学パルプ
シートもしくは、機械パルプシートを粉砕機で解繊する
ことにより得られる繊維長5mm以下のものである。パ
ルプをサンドグラインダー処理したもの(特開平4−1
8186号公報)、また、高圧均質化装置のより微細繊
維化にしたもの(特開昭60−19921号公報)、コ
ロイドミルにより微細繊維化にしたもの(特公平4−5
8948号公報)等が知られている。また、微生物が作
製するバクテリアセルロースも使用可能であるが、特に
これらに限定するものではない。パルプ原料としては、
針葉樹に限らず、広葉樹、わら、竹およびケフナも適用
される。さらに、合成繊維を天然繊維と混合することが
できる。混合する合成繊維としては、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリエステル、または、ポリエステル、
ポリプロピレン、ポリエチレン等の2成分以上からなる
複合繊維等でも良く、特には、ポリエステル/ポリエス
テル、ポリエステル/ポリエチレン、ポリプロピレン/
ポリエチレンの複合繊維が強度の面から好ましい。ま
た、構成繊維の繊維径としては、0.5〜10デニー
ル、長さは、30mm以下が製造の面から好ましい。
【0023】また、熱融着性物質を天然繊維と混合する
こともできる。混合する熱融着性物質としては、繊維状
のものが好ましい。熱融着性物質は、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリエステル、ポリビニリデン、アクリ
ル樹脂、ナイロン樹脂等があげられる。または、ポリエ
ステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の2成分以上
からなる複合繊維等でも良く、特には、ポリエステル/
ポリエステル、ポリエステル/ポリエチレン、ポリプロ
ピレン/ポリエチレンの複合繊維が強度の面から好まし
い。繊維径は1〜5デニール程度が好ましく、繊維長は
3〜30mmのものが、天然繊維と混合するのに好適で
あるが、特に制限をうけるものではない。これら繊維層
を熱処理着することによって、熱融着性物質による骨格
構造を形成し、湿潤時においても繊維層自体の強度を持
つことが可能となる。熱処理の方法は、熱プレスロー
ル、熱エンボスプレスロール、熱風乾燥機、マイクロ波
加熱機、赤外線ヒーター等、特に限られていないが、マ
ット層に均一に熱が伝わり、熱融着性物質が融けて骨格
構造を形成することが出来れば良い。
【0024】吸収性物質を結合させるバインダーとし
て、微細繊維を用いることによって、基材シートから吸
収性物質の脱離がなく、かつ均一な分布で安定な吸収性
能を持った吸収性シートが得られる。
【0025】微細繊維の微細化の度合いは、保水値また
は1g当たりの表面積を指標とすることができる。使用
する微細繊維としては、微細化の度合いが小さいと吸収
性物質と基材シートおよび吸収性物質同士の結合力が弱
く、基材シートから吸収性物質が脱離し、吸収性シート
として使用できなくなる。このため微細繊維の保水値と
しては210%以上、好ましくは300%以上であり、
このような保水値のものを使用することにより吸収性物
質の脱離がなくなる。保水値は、JAPAN TAPP
I No.26−78に準じて測定することができる。
すなわち、微細繊維を固形分濃度6〜9%の範囲に調整
し、試料を絶乾重量で約0.7gとなるように採取し、
G3ガラスフィルターを有する遠心管に入れ、遠心脱水
処理を行い、湿潤重量と乾燥重量から下記式によって保
水値を算出する。 保水値(%)={(W−D)/D}×100 但し、Wは、遠心脱水後の試料湿潤重量(g)、また、
Dは、その試料の乾燥重量(g)である。
【0026】微細繊維と吸収性物質との配合比は、吸収
性物質同士、吸収性物質と基材シートとの結合性に影響
し、微細繊維の配合量は、吸収性物質100重量部に対
して0.3重量部以上、15重量部以下、好ましくは、
0.5重量部以上、10重量部以下である。微細繊維の
配合量が吸収性物質に対して15重量部を越えると吸収
性シートの柔軟性が劣って、硬くなり、使用者に不快感
を与える。また、吸収性能も低下するため好ましくな
い。一方、微細繊維の配合量が吸収性物質に対して0.
3重量部未満では、吸収性物質を基材シートに定着でき
ないため、吸収性シートを形成できなくなる。
【0027】吸収性シートは、吸収性物質とバインダー
となる微細繊維を有機溶剤のみからなる溶液、または、
有機溶剤が51重量%以上、100重量%未満の水混合
溶液に混合分散して調製した塗料を基材シートに塗布し
て作製される。有機溶剤が50重量%以下になると吸収
性物質が膨潤するため好ましくない。吸収性物質と微細
繊維を主成分とした塗料組成物を形成する溶媒として、
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール等の低級アルコール、エチレングリコール、二級ア
ルコール類、アセトン等のケトン類などの吸収性樹脂を
膨潤させない溶媒で水と混合可能な溶媒であれば使用す
ることができる。また、上記溶媒は、単独または、2種
以上を混合してもよい。
【0028】基材シートに塗布する塗料濃度としては、
塗料に配合する吸収性物質と微細繊維を合わせたものを
固形分とした場合、固形分濃度として5〜45重量%が
適しており、より好ましくは、15〜35重量%であ
る。固形分濃度が5重量%未満であると、乾燥に負担が
かかるため好ましくない。また、固形分濃度が45重量
%を越えると塗料の流動性が悪く、塗工性が悪い。吸収
性シートの用途によっては、塗料に柔軟化剤、脱臭剤、
抗菌剤等の添加剤を加えても良い。
【0029】使用される基材シートは、編布、織布及び
不織布状などのあらゆる形態のものを含み、その素材
は、天然繊維たとえば綿、ジュート、木材パルプ、絹、
キチンなど、半合成繊維たとえばビスコース、レーヨ
ン、アセテート、トリアセテートなど、合成繊維たとえ
ばナイロン、アクリル、ポリエステル、ポリプロピレン
など、およびこれらの繊維の混合体があげられる。また
は、それらの組み合わせによる基材等何れでも良い。さ
らに、伸縮性の基材を使用してもよい。例えば、エラス
トマーフィルム、ポリウレタンフィルム、エラストマー
フォーム、ポリウレタンフォーム、熱収縮性フィルムな
どが使用できるが、伸縮性のある素材であればよく、特
に限定するものではない。目的とする吸収体により、基
材シートは、10〜1000g/m2 のものが使用され
る。
【0030】この基材シートに、目的とする吸収体によ
り、一般的には、40〜600g/m2 の吸収性物質と
微細繊維が混合分散された塗料が塗布される。塗布方法
は、基材シートに全面均一塗布、横縞塗布、縦縞塗布又
は、格子状塗布など、目的とする吸収体によって適宜決
定すれば良く、特に限定するものではない。
【0031】塗料を基材シートに塗布する方法として
は、例えば、ブレードコーター、エアドクターコータ
ー、ロールコーター、リバースロールコーター、バーコ
ーター、ダイコーター、カーテンコーター、グラビアコ
ーター、スプレーコーター、ナイフコーター、サイズプ
レスコーター、ゲートロールコーターなどの一般の塗工
装置が使用できる。
【0032】疎水性ウエブとしては、不織布、織布、網
目状シート、多孔性フォーム、多孔性フィルム等の液透
過性シートを使用することができる。その構成繊維は、
ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、また
は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の
2成分以上からなる複合繊維等でも良く、特には、ポリ
エステル/ポリエステル、ポリエステル/ポリエチレ
ン、ポリプロピレン/ポリエチレンの複合繊維が強度の
面から好ましいが、特に制限をうけるものではない。ま
た、天然繊維(例えば、木質繊維、綿状繊維)も使用可
能であり、合成繊維と天然繊維の組み合わせ等の広い範
囲の材料から製造することができる。その製造方法及び
形状は特に限定されないが、いずれにしても疎水性ウエ
ブは、柔らかく肌触りの良いものであるのが適当であ
る。疎水性ウエブの坪量は、10〜100g/m2が好
ましい。坪量が10g/m2未満であると、液の拡散性
が悪くなるため適当ではない。また、坪量が100g/
2を越えるとトップシートに残留する水分が多くなる
ため、ドライタッチ性が悪くなり着用者に不快感を与え
るばかりでなく、皮膚炎などの原因にもなる。また、構
成繊維の繊維径は、0.5〜18デニールが好ましい。
繊維径が0.5デニール未満では、密度が高くなり、吸
収速度が低下するため漏れやすくなる。また、繊維径が
18デニールを越えると、肌触りが悪くなるため適当で
はない。
【0033】吸収体は、吸収性シートの上面に疎水性ウ
エブを積層後、セーラープレスロールなどによって、吸
収性シートの幅方向両側部または、長手方向両端部の少
なくとも一方を吸収性シート上面内側に向けて折り返し
て製造される。折り返し部分は、目的とする吸収体によ
って、適宜決定すればよい。吸収性シートの折り返し
は、周面が平滑なロールにより、吸収体全体にわたり実
質的に均等になるようにして、連続して平面状に行って
もよいし、周面が凹凸状であるロールによりエンボス加
工を行い、尿、体液などを縦方向及び斜め方向に導く模
様配列に行ってもよい。エンボス加工の場合、圧縮部、
非圧縮部は、連続、非連続のいずれであってもよい。吸
収性シートの両端部分を折り返すことにより、基材シー
トと吸収性物質のゲルブロッキング現象により、液流れ
による漏れを防止することができる。また、吸収性シー
トを折り返さないと、尿、体液などが多量でかつ排泄速
度が速い場合には液流れにより漏れが生じ、着用者に不
快感を与えるので好ましくない。
【0034】本発明において吸収体は、一体型に形成さ
れているが、これらを複数層積層して構成された複合体
の形態でもよい。例えば、吸収体が複数の層によって構
成されると、これらの層は相互に液体によって連通し、
その結果、1つの吸収領域に存在する液体は他の吸収領
域に流れることができる。
【0035】また、目的とする吸収体により、親水性シ
ートで包んでもよい。例えば、ティシュ、吸収紙、親水
性不織布等の親水性のシートであれば良い。
【0036】また、吸収体は、吸収性物品体の大きさと
同等もしくは、それよりも小さくてもよい。さらに、
尿、体液などが排泄される場所がわかっている場合、そ
の部分のみ設置してもよい。
【0037】液不透過性のバックシート 使用される液不透過性のバックシートは、ポリエチレン
等の液不透過性フィルム、あるいはこれに不織布、織布
等を貼り合わせている素材、または、防湿性のある不織
布、織布であればよい。また、布状外観を与えるために
模様状にエンボス処理されたり、さらに艶消し仕上げさ
れていてもかまわない。また、フィルムを使用する場合
は、液不透過性でありながら水蒸気だけを透過させる公
知の通気性フィルムを使用しても良く、ムレを防止する
ことから好ましい。
【0038】以上に説明した部材は、例えば、液透過性
のトップシートと吸収体の間、吸収体と液不透過性のバ
ックシートの間、及び吸収性シートと疎水性ウエブの間
は、ホットメルト接着剤による接着が全面もしくは部分
的になされている。また、接着剤としては、ホットメル
ト接着剤のほか澱粉系またはCMC(カルボキシメチル
セルロース)などの水溶性の糊、あるいは、流動性の高
い接着剤も使用することができる。本発明の使いすてお
むつ(吸収性物品)は、上記記載の吸収体を組み合わせ
ることにより、はじめて本発明の効果が達成可能とな
る。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の吸収性物
品を使用することにより、液透過性のトップシートにお
いて尿、体液などが、いち早くスポット吸収されて早い
速度で通り、吸収性シートの間の疎水性ウエブで直ちに
拡散されて、吸収性シートで貯蔵される。したがって、
トップシートに尿、体液などが停滞することがなく、ま
た、吸収体に拡散された尿、体液などが再びトップシー
トへ戻ることなく、トップシートのドライタッチ性が著
しく向上し、従来の吸収性物品より約50%以上コンパ
クトとなり、携帯に便利となった。また、着用者にとっ
ても目立たなくなり、快適に使用することが可能となっ
た。また、基材シートに塗布されて一体型となった構造
に形成されている吸収性シートは、身体の動きにともな
う吸収体の裂けがなく、吸収性物質が漏れ出すこともな
いため、使用者の不快感を解消するものである。さら
に、吸収性シートを幅方向両側部または長手方向両端部
の少なくとも一方を吸収性シート上面内側に向けて折り
返しすることで、側部あるいは端部からの漏れを防止し
たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使いすておむつの一部切り欠き平面図
を示す。
【図2】図1の使いすておむつの吸収体の断面図を示
す。
【符号の説明】
1.液透過性のトップシート 2.吸収体 3.吸収性シート 4.疎水性ウエブ 5.吸収性シートの折り返し点 6.液不透過性のバックシート 7.吸収性物質 8.微細繊維 9.基材シート 10.伸縮性弾性体 11.テープファスナー 12.接着剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性のトップシートと液不透過性の
    バックシートの間に吸収体が配置された吸収性物品にお
    いて、前記吸収体は、吸収性物質と微細繊維を混合分散
    した塗料を基材シートに塗布した吸収性シートからな
    り、前記吸収性シートは、その幅方向両側部または、長
    手方向両端部の少なくとも一方を内側に向けて折り返
    し、かつ、該折り返した内部には、疎水性ウエブが配置
    されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 【請求項2】 前記塗料は、吸収性物質と微細繊維との
    配合比が、吸収性物質100重量部に対して、微細繊維
    0.3重量部以上、15重量部以下であることを特徴と
    する請求項1記載の吸収性物品。
  3. 【請求項3】 前記塗料は、吸収性物質と微細繊維を混
    合分散する溶液が有機溶剤のみからなる溶液、または、
    有機溶剤51重量%以上、100重量%未満の水混合溶
    液からなることを特徴とする請求項1または2記載の吸
    収性物品。
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