JPH1122027A - T字型または十字型プレキャスト壁パネルを用いた壁体および該壁体に使用するt字型または十字型プレキャスト壁パネル - Google Patents

T字型または十字型プレキャスト壁パネルを用いた壁体および該壁体に使用するt字型または十字型プレキャスト壁パネル

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JPH1122027A
JPH1122027A JP19656297A JP19656297A JPH1122027A JP H1122027 A JPH1122027 A JP H1122027A JP 19656297 A JP19656297 A JP 19656297A JP 19656297 A JP19656297 A JP 19656297A JP H1122027 A JPH1122027 A JP H1122027A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 T字型または十字型プレキャスト壁パネルを
用いた強度的に優れた壁体を提供する。 【解決手段】 直線状の横パネル1の前方側に直角に縦
パネル2を一体に連結固定し、且つ前記横パネル1の両
側の傾斜壁面4に複数個のシャーコッター5を凹設する
と共に、該シャーコッター5に基端部を打込み先端に半
ループ部8aを設けた接合用鉄筋8を突設し、更に前記
縦パネル2の先端部の垂直壁面16に所定間隔を有して
複数個のシャーコッター17を凹設すると共に、該シャ
ーコッター17に基端部を打込み先端に半ループ部19
aを設けた接合用鉄筋19を突設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、T字型または十字
型プレキャスト壁パネルを用いた壁体および該壁体に使
用するT字型または十字型プレキャスト壁パネルに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のプレキャスト壁パネルを用いて構
築する壁体においては、T字型プレキャスト壁パネルが
なかったため、T字型に接合固定する場合は、図7のよ
うに、横方向に接合固定する横接合用プレキャスト壁パ
ネル71・72の各接合端面の内壁面側に間隔を有して
複数個のシャーコッター73・74をそれぞれ凹設し、
且つ該シャーコッター73・74内に前記プレキャスト
壁パネル71・72より延長突出した棒状の接合用鉄筋
75・76を連結用鉄筋77を介して溶着固定すると共
に、前記プレキャスト壁パネル71・72の接合部に直
角に接合する縦接合用プレキャスト壁パネル78の接合
端面に間隔を有して複数個のシャーコッター79を凹設
し、且つ該シャーコッター79内に前記プレキャスト壁
パネル78より延長突出した棒状の接合用鉄筋80を前
記各横接合用プレキャスト壁パネル71・72の棒状の
接合用鉄筋75・76と連結用鉄筋81とを溶着固定
し、その後前記各シャーコッター73・74・79とで
なす空隙部内にコンクリート82を充填して、前記プレ
キャスト壁パネル71・72・78をT字型に接合固定
し、そして更に、前記T字型に接合固定されたプレキャ
スト壁パネル71・72・78にそれぞれ連結用プレキ
ャスト壁パネル(図示せず)を連結固定していた。
【0003】また、従来は十字型プレキャスト壁パネル
がなかったため、十字型に接合固定する場合は、図8の
ように、プレキャスト壁パネル83・84・85・86
をそれぞれ互いに接合固定する各接合端面に間隔を有し
て複数個のシャーコッター87・88・89・90をそ
れぞれ凹設し、且つ該各シャーコッター87・88・8
9・90内に前記各プレキャスト壁パネル83・84・
85・86より延長突出した棒状の接合用鉄筋91・9
2・93・94をそれぞれ棒状の連結用鉄筋95・96
を介して十字状に溶着固定し、その後前記各シャーコッ
ター87・88・89・90とでなす空隙部内にコンク
リート97を充填して、前記各プレキャスト壁パネル8
3・84・85・86を十字型に接合固定し、そして更
に、前記十字型に接合固定されたプレキャスト壁パネル
83・84・85・86にそれぞれ連結用プレキャスト
壁パネル(図示せず)を連結固定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のプレキャス
ト壁パネルにより構築された壁体は、シャーコッター内
に突出した接合用鉄筋を連結用鉄筋と溶着固定するとい
う構造であって、いちいち施工現場において、操作作業
者による溶接作業をしなければならず、このため溶接作
業者の熟練度や、天候、狭い接合部での溶接等やコンク
リート充填時の施工精度等によって、接合部において、
均一な強度が得られないという課題があった。
【0005】また、壁体のT字型または十字型の接合部
は、地震、台風時に複雑、且つ大きな外力が作用し、大
きな応力が生ずるため、特に前記接合部は堅牢、剛強な
構造であることが望まれるが、前記従来壁体による各接
合用プレキャスト壁パネルをその各接合端面においてコ
ンクリートを充填して接合固定すると、狭い接合部内で
は高精度の施工が期待できないため、複雑、且つ大きな
外力が作用した場合に、前記接合部から破損する虞れが
あるという課題があった。
【0006】更に、前記溶接作業者による溶接作業およ
びコンクリート充填作業は現場施工であるため、工期の
短縮や標準化ができず、コスト高になるという課題があ
った。
【0007】本発明は、前記従来の課題を解決すべくな
されたもので、予め工場等において製造されたT字型ま
たは十字型のプレキャスト壁パネルを使用することによ
り、壁体の接合部での繁雑な作業をなくし、T字型およ
び十字型の接合部を一体化構造として均一な強度を確保
し、複雑な外力(応力)に無理なく対処できると共に、
コストを押さえることのできるT字型または十字型プレ
キャスト壁パネルを用いた壁体および該壁体に使用する
T字型または十字型プレキャスト壁パネルを提供しよう
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、T字型接合部
に、T字型プレキャスト壁パネルを用いた壁体であっ
て、前記T字型プレキャスト壁パネルは直線状の横パネ
ルの前方側に直角に縦パネルを連結固定して形成され、
且つ前記横パネルは、両側壁面のほぼ中間部より前方側
に傾斜壁面が形成されると共に、該傾斜壁面に所定間隔
を有して複数個の横断面三角形状のシャーコッターが凹
設され、且つ該シャーコッターを構成する前方側に位置
する内壁面に、先端部に半ループ部を折曲して設けると
共に、基部側の2本のアームを前記横パネル内に打込ん
で形成された接合用鉄筋が、その先端の半ループ部を前
記側壁面より外方へ突出して形成され、前記縦パネル
は、先端部の垂直壁面に所定間隔を有して複数個の横断
面台形状のシャーコッターが凹設され、且つ該シャーコ
ッターを構成する垂直内壁面に、先端部に半ループ部を
折曲して設けると共に、基部側の2本のアームを前記縦
パネル内に打込んで形成された2組の接合用鉄筋が所定
間隔を有して、その先端の半ループ部を前記垂直壁面よ
り外方へ突出して形成され、前記T字型プレキャスト壁
パネルの横パネルの両側端部には横方向連結用パネルが
配設され、且つ前記横方向連結用パネルは、前記横パネ
ルの側壁面に対面する側壁面のほぼ中間部より前方側に
傾斜壁面が形成されると共に、該傾斜壁面に該横パネル
の各シャーコッターと同一間隔を有して複数個の横断面
三角形状のシャーコッターが凹設され、且つ該シャーコ
ッターを構成する前方側に位置する内壁面に、先端部に
半ループ部を折曲して設けると共に、基部側の2本のア
ームを前記横パネル内に打込んで形成された接合用鉄筋
が、その先端の半ループ部を前記側壁面より外方へ突出
すると共に、前記横パネルの接合用鉄筋と摺接して各半
ループ部がそれぞれ摺接する他方の半ループ部内に入り
込んで連結することができるように形成され、前記T字
型プレキャスト壁パネルの縦パネルの先端部には縦方向
連結用パネルが配設され、且つ前記縦方向連結用パネル
は、前記縦パネルの先端部と対面する垂直壁面に、該縦
パネルの各シャーコッターと同一間隔を有して複数個の
横断面台形状のシャーコッターが凹設され、且つ該シャ
ーコッターを構成する垂直内壁面に、先端部に半ループ
部を折曲して設けると共に、基部側の2本のアームを前
記縦方向連結用パネル内に打込んで形成された2組の接
合用鉄筋が所定間隔を有して、その先端の半ループ部を
前記垂直壁面より外方へ突出すると共に、前記縦パネル
の接合用鉄筋と摺接して各半ループ部がそれぞれ摺接す
る他方の半ループ部内に入り込んで連結することができ
るように形成され、前記T字型プレキャスト壁パネルを
構成する横パネルおよび縦パネルの各接合用鉄筋と横方
向連結用パネルおよび縦方向連結用パネルの接合用鉄筋
とを摺接して連結し、前記各シャーコッターで形成され
た空隙部内にコンクリートを充填して、T字型プレキャ
スト壁パネルと横方向連結用パネルおよび縦方向連結用
パネルとを連結固定するという手段、または、十字型接
合部に、十字型プレキャスト壁パネルを用いた壁体であ
って、前記十字型プレキャスト壁パネルは直線状の横パ
ネルの前・後方側に直角に縦パネルをそれぞれ連結固定
して形成され、且つ前記横パネルは、両側壁面のほぼ中
間部より前方側に傾斜壁面が形成されると共に、該傾斜
壁面に所定間隔を有して複数個の横断面三角形状のシャ
ーコッターが凹設され、且つ該シャーコッターを構成す
る前方側に位置する内壁面に、先端部に半ループ部を折
曲して設けると共に、基部側の2本のアームを前記横パ
ネル内に打込んで形成された接合用鉄筋が、その先端の
半ループ部を前記側壁面より外方へ突出して形成され、
前記縦パネルは、先端部の垂直壁面に所定間隔を有して
複数個の横断面台形状のシャーコッターが凹設され、且
つ該シャーコッターを構成する垂直内壁面に、先端部に
半ループ部を折曲して設けると共に、基部側の2本のア
ームを前記縦パネル内に打込んで形成された2組の接合
用鉄筋が所定間隔を有して、その先端の半ループ部を前
記垂直壁面より外方へ突出して形成され、前記十字型プ
レキャスト壁パネルの横パネルの両側端部には横方向連
結用パネルが配設され、且つ前記横方向連結用パネル
は、前記横パネルの側壁面に対面する側壁面のほぼ中間
部より前方側に傾斜壁面が形成されると共に、該傾斜壁
面に該横パネルの各シャーコッターと同一間隔を有して
複数個の横断面三角形状のシャーコッターが凹設され、
且つ該シャーコッターを構成する前方側に位置する内壁
面に、先端部に半ループ部を折曲して設けると共に、基
部側の2本のアームを前記横パネル内に打込んで形成さ
れた接合用鉄筋が、その先端の半ループ部を前記側壁面
より外方へ突出すると共に、前記横パネルの接合用鉄筋
と摺接して各半ループ部がそれぞれ摺接する他方の半ル
ープ部内に入り込んで連結することができるように形成
され、前記十字型プレキャスト壁パネルの縦パネルの各
先端部には縦方向連結用パネルが配設され、且つ前記縦
方向連結用パネルは、前記縦パネルの先端部と対面する
垂直壁面に、該縦パネルの各シャーコッターと同一間隔
を有して複数個の横断面台形状のシャーコッターが凹設
され、且つ該シャーコッターを構成する垂直内壁面に、
先端部に半ループ部を折曲して設けると共に、基部側の
2本のアームを前記縦方向連結用パネル内に打込んで形
成された2組の接合用鉄筋が所定間隔を有して、その先
端の半ループ部を前記垂直壁面より外方へ突出すると共
に、前記縦パネルの接合用鉄筋と摺接して各半ループ部
がそれぞれ摺接する他方の半ループ部内に入り込んで連
結することができるように形成され、前記十字型プレキ
ャスト壁パネルを構成する横パネルおよび縦パネルの各
接合用鉄筋と横方向連結用パネルおよび縦方向連結用パ
ネルの接合用鉄筋とを摺接して連結し、前記各シャーコ
ッターで形成された空隙部内にコンクリートを充填し
て、十字型プレキャスト壁パネルと横方向連結用パネル
および縦方向連結用パネルとを連結固定するという手
段、を採用することにより、上記課題を解決した。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、プレキャスト壁パネル
より成る壁体において、特に強度が要求されるT字型接
合部または十字型の接合部に、T字型プレキャスト壁パ
ネルまたは十字型プレキャスト壁パネルを用いて構築さ
れる壁体および該壁体に使用するT字型プレキャスト壁
パネルまたは十字型プレキャスト壁パネルに関するもの
である。
【0010】図1は、T字型プレキャスト壁パネルAと
十字型プレキャスト壁パネルBを用いて構築された壁体
の概略平面図であり、図2は図1におけるT字型プレキ
ャスト壁パネルA部分の拡大横断面図であり、T字型プ
レキャスト壁パネルAは、直線状の横パネル1の前方側
に直角に縦パネル2を一体に連結固定して形成されてい
る。
【0011】前記T字型プレキャスト壁パネルAを構成
する横パネル1は、側壁面3のほぼ中間部より前方側が
45度の角度で遮断されて傾斜壁面4が形成されると共
に、該傾斜壁面4には所定間隔を有して複数個の横断面
三角形状のシャーコッター5が凹設され、更に該シャー
コッター5を構成する2つの内壁面6,7のうち前方側
に位置する内壁面6に、先端部に半ループ部8aを折曲
して設けると共に、基部側の2本のアーム8b・8cを
前記横パネル1内に打込んで形成された接合用鉄筋8
が、その先端の半ループ部8aを前記側壁面3より外方
へ突出して形成されている。
【0012】前記横パネル1の両側端部に接合固定され
る横方向連結用パネル9の接合端部は、前記横パネル1
の両側端部とそれぞれ対称になるように形成されてい
る。すなわち、前記横パネル1の側壁面に対面する側壁
面10のほぼ中間部より前方側にほぼ45度の角度で斜
断されて傾斜壁面11が形成されると共に、該傾斜壁面
11に前記横パネル1の各シャーコッター5と同一間隔
を有して複数個の横断面三角形状のシャーコッター12
が凹設され、更に該シャーコッター12を構成する2つ
の内壁面13,14のうち前方側に位置する内壁面13
に、先端部に半ループ部15aを折曲して設けると共
に、基部側の2本のアーム15b,15cを前記横方向
連結用パネル9内に打込んで形成された接合用鉄筋15
が、その先端の半ループ部15aを前記側壁面3より外
方へ突出すると共に、前記横パネル1の接合用鉄筋8と
摺接して、各半ループ部8a,15aがそれぞれ摺接す
る他方の半ループ部15a,8a内に入り込んで連結す
ることができるように形成されている。
【0013】更に、前記T字型プレキャスト壁パネルA
を構成する縦パネル2の先端部の垂直壁面16には、所
定間隔を有して複数個の横断面台形状のシャーコッター
17が凹設され、且つ該シャーコッター17を構成する
垂直内壁面18に、先端部に半ループ部19aを折曲し
て設けると共に、基部側の2本のアーム19b・19c
を前記縦パネル2内に打込んで形成された2組の接合用
鉄筋19が所定間隔を有して、その先端の半ループ部1
9aを前記垂直壁面16より外方へ突出して形成されて
いる。
【0014】前記縦パネル2の先端部に接合固定される
縦方向連結用パネル20の接合端部は、前記縦パネル2
の先端部と対称になるように形成されている。すなわ
ち、縦方向連結用パネル20は、前記縦パネル2の先端
部と対面する垂直壁面21に、前記縦パネル2の各シャ
ーコッター17と同一間隔を有して複数個の横断面台形
状のシャーコッター22が凹設され、且つ該シャーコッ
ター22を構成する垂直内壁面23に、先端部に半ルー
プ部24aを折曲して設けると共に、基部側の2本のア
ーム24b,24cを前記縦方向連結用パネル20内に
打込んで形成された2組の接合用鉄筋24が所定間隔を
有して、その先端の半ループ部24aを垂直壁面21よ
り外方へ突出すると共に、前記縦パネル2の各接合用鉄
筋19と摺接して、各半ループ部19a,24aがそれ
ぞれ摺接する他方の半ループ部24a,19a内に入り
込んで連結することができるように形成されている。
【0015】なお、前記T字型プレキャスト壁パネルA
を構成する横パネル1および縦パネル2、並びにこれに
接合固定される横方向連結用パネル9および縦方向連結
用パネル20には、補強用鉄筋が内設されているが、図
面では表示していない。
【0016】また、図4は図1における十字型プレキャ
スト壁パネルB部分の拡大横断面図であり、十字型プレ
キャスト壁パネルBは、直線状の横パネル31の前・後
方側に直角に縦パネル32をそれぞれ連結固定して形成
されている。構造的に前記T字型プレキャスト壁パネル
Aに更に縦パネル32が付加された形状より成る。
【0017】前記十字型プレキャスト壁パネルBを構成
する横パネル31は、側壁面33のほぼ中間部より前方
側が45度の角度で遮断されて傾斜壁面34が形成され
ると共に、該傾斜壁面34には所定間隔を有して複数個
の横断面三角形状のシャーコッター35が凹設され、更
に該シャーコッター35を構成する2つの内壁面36,
37のうち前方側に位置する内壁面36に、先端部に半
ループ部38aを折曲して設けると共に、基部側の2本
のアーム38b・38cを前記横パネル31内に打込ん
で形成された接合用鉄筋38が、その先端の半ループ部
38aを前記側壁面33より外方へ突出して形成されて
いる。
【0018】前記横パネル31の両側端部に接合固定さ
れる横方向連結用パネル39の接合端部は、前記横パネ
ル31の両側端部とそれぞれ対称になるように形成され
ている。すなわち、前記横パネル31の側壁面に対面す
る側端部は、側壁面40のほぼ中間部より前方側にほぼ
45度の角度で斜断されて傾斜壁面41が形成されると
共に、該傾斜壁面41に前記横パネル31の各シャーコ
ッター35と同一間隔を有して複数個の横断面三角形状
のシャーコッター42が凹設され、更に該シャーコッタ
ー42を構成する2つの内壁面43,44のうち前方側
に位置する内壁面43に、先端部に半ループ部45aを
折曲して設けると共に、基部側の2本のアーム45b,
45cを前記横方向連結用パネル39内に打込んで形成
された接合用鉄筋45が、その先端の半ループ部45a
を前記側壁面33より外方へ突出すると共に、前記横パ
ネル31の接合用鉄筋38と摺接して、各半ループ部3
8a,45aがそれぞれ摺接する他方の半ループ部45
a,38a内に入り込んで連結することができるように
形成されている。
【0019】更に、前記十字型プレキャスト壁パネルB
を構成する縦パネル32の先端部の垂直壁面46には、
所定間隔を有して複数個の横断面台形状のシャーコッタ
ー47が凹設され、且つ該シャーコッター47を構成す
る垂直内壁面48に、先端部に半ループ部49aを折曲
して設けると共に、基部側の2本のアーム49b・49
cを前記縦パネル32内に打込んで形成された2組の接
合用鉄筋49が所定間隔を有して、その先端の半ループ
部49aを前記垂直壁面46より外方へ突出して形成さ
れている。
【0020】前記縦パネル32の先端部に接合固定され
る縦方向連結用パネル50の接合端部は、前記縦パネル
32の先端部と対称になるように形成されている。すな
わち、縦方向連結用パネル50は前記縦パネル32の先
端部と対面する垂直壁面51に、前記縦パネル32の各
シャーコッター47と同一間隔を有して複数個の横断面
台形状のシャーコッター52が凹設され、且つ該シャー
コッター52を構成する垂直内壁面53に、先端部に半
ループ部54aを折曲して設けると共に、基部側の2本
のアーム54b,54cを前記縦方向連結用パネル50
内に打込んで形成された2組の接合用鉄筋54が所定間
隔を有して、その先端の半ループ部54aを垂直壁面5
1より外方へ突出すると共に、前記縦パネル32の各接
合用鉄筋49と摺接して、各半ループ部49a,54a
がそれぞれ摺接する他方の半ループ部54a,49a内
に入り込んで連結することができるように形成されてい
る。
【0021】なお、前記十字型プレキャスト壁パネルB
を構成する横パネル31および縦パネル32、並びにこ
れに接合固定される横方向連結用パネル39および縦方
向連結用パネル50には、補強用鉄筋が内設されている
が、図面では表示していない。
【0022】次に、前記構成より成るT字型プレキャス
ト壁パネルAまたは十字型プレキャスト壁パネルBを用
いた壁体の構築について説明する。T字型プレキャスト
壁パネルAの横パネル1の両側面に横方向連結用パネル
9を配設すると共に、前記横パネル1の接合用鉄筋8の
半ループ部8aと、前記横方向連結用パネル9の半ルー
プ部15aとを、図6に示すように互いに摺接して、そ
れぞれ摺接する他方の半ループ部8a,15a内に入り
込むよう接合して、溶接することなく両者を連結する。
そして、T字型プレキャスト壁パネルAの縦パネル2の
先端部に縦方向連結用パネル20を配設すると共に、前
記縦パネル2の接合用鉄筋19の半ループ部19aと、
前記縦方向連結用パネル20の接合用鉄筋24の半ルー
プ部24aとを、前記図6に示したものと同様に互いに
摺接して、それぞれ摺接する他方の半ループ部24a,
19a内に入り込むように接合して、溶接することなく
両者を連結する。その後、前記各接合部のシャーコッタ
ー5,12,17,22でなす空隙部内にコンクリート
55を充填してT字型プレキャスト壁パネルAと横方向
連結用パネル9および縦方向連結用パネル20を一体に
固定する。
【0023】更に、前記構成より成る十字型プレキャス
ト壁パネルBの横パネル31の両側面に横方向連結用パ
ネル39を配設すると共に、前記横パネル31の接合用
鉄筋38の半ループ部38aと、前記横方向連結用パネ
ル39の接合用鉄筋45の半ループ部45aとを、図6
に示すように互いに摺接して、それぞれ摺接する他方の
半ループ部45a,38a内に入り込むよう接合して、
溶接することなく両者を連結する。そして、十字型プレ
キャスト壁パネルBの各縦パネル32の先端部にそれぞ
れ縦方向連結用パネル50を配設すると共に、前記縦パ
ネル32の接合用鉄筋49の半ループ部49aと、前記
縦方向連結用パネル50の接合用鉄筋54の半ループ部
54aとを、前記図6に示したものと同様に互いに摺接
して、それぞれ摺接する他方の半ループ部54a,49
a内に入り込むように接合して、溶接することなく両者
を連結する。その後、前記各接合部のシャーコッター3
5,42,47,52でなす空隙部内にコンクリート5
5を充填して十字型プレキャスト壁パネルBと横方向連
結用パネル39および縦方向連結用パネル50を一体に
固定する。
【0024】そして、前記T字型プレキャスト壁パネル
A、十字型プレキャスト壁パネルB、横方向連結用パネ
ル9,39および縦方向連結用パネル20,50以外の
接合パネルCは、従来公知のもの、あるいは本発明と同
一の先端に半ループ部を備えた接合用鉄筋を備えた接合
パネルを用いて接合固定して所望の壁体を構築する。
【0025】
【発明の効果】本発明は上述のようであるから、特に強
度を要求されるT字型接合部および十字型接合部に使用
するT字型プレキャスト壁パネルおよび十字型プレキャ
スト壁パネルが、工場において予め製造された一体構造
のパネルとなっているため、従来の現場施工で接合する
パネルと異なり、高い強度の保持が可能となると共に、
前記T字型接合部および十字型接合部において高精度の
施工が容易となり、工期の短縮と良質で堅牢な壁体を得
ることができる。更に、接合用鉄筋を溶着固定する必要
がないため、溶接作業者による溶接作業が不要であるた
め、接合物において均一な強度および施工精度が得られ
ると共に、コストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明T字型プレキャスト壁パネルおよび十字
型プレキャスト壁パネルを用いて構築された壁体の概略
平面図である。
【図2】本発明T字型プレキャスト壁パネルを用いて構
築された壁体のT字型プレキャスト壁パネル部分の拡大
横断面図である。
【図3】本発明T字型プレキャスト壁パネルを用いて構
築された壁体のT字型プレキャスト壁パネル部分の組立
分解斜視図である。
【図4】本発明十字型プレキャスト壁パネルを用いて構
築された壁体の十字型プレキャスト壁パネル部分の拡大
横断面図である。
【図5】本発明十字型プレキャスト壁パネルを用いて構
築された壁体の十字型プレキャスト壁パネル部分の組立
分解斜視図である。
【図6】本発明T字型プレキャスト壁パネルおよび十字
型プレキャスト壁パネルを用いて構築された壁体におけ
る接合用鉄筋の接合連結状態を示す要部の拡大斜視図で
ある。
【図7】従来のプレキャスト壁パネルを用いて構築され
た壁体のT字型接合部の拡大横断面図である。
【図8】従来のプレキャスト壁パネルを用いて構築され
た壁体の十字型接合部の拡大横断面図である。
【符号の説明】
A T字型プレキャスト壁パネル、 B 十字型プレキ
ャスト壁パネル、 1横パネル、 2 縦パネル、 3
側壁面、 4 傾斜壁面、 5 シャーコッター、
6・7 内壁面、 8 接合用鉄筋、 8a 半ループ
部、 8b・8c アーム、 9 横方向連結用パネ
ル、 10 側壁面、 11 傾斜壁面、 12 シャ
ーコッター、 13・14 内壁面、 15 接合用鉄
筋、 15a 半ループ部、 15b・15c アー
ム、 16 垂直壁面、 17 シャーコッター、 1
8 垂直内壁面、 19 接合用鉄筋、 19a 半ル
ープ部、 19b・19c アーム、 20 縦方向連
結用パネル、 21 垂直壁面、 22 シャーコッタ
ー、 23 垂直内壁面、 24 接合用鉄筋、 24
a 半ループ部、 24b・24c アーム、 31
横パネル、 32 縦パネル、 33 側壁面、 34
傾斜壁面、 35 シャーコッター、 36・37
内壁面、 38 接合用鉄筋、 38a 半ループ部、
38b・38c アーム、 39 横方向連結用パネ
ル、 40 側壁面、 41 傾斜壁面、 42 シャ
ーコッター、 43・44 内壁面、 45 接合用鉄
筋、 45a 半ループ部、 45b・45c アー
ム、 46 垂直壁面、 47 シャーコッター、 4
8 垂直内壁面、 49 接合用鉄筋、 49a 半ル
ープ部、 49b・49c アーム、 50 縦方向連
結用パネル、 51 垂直壁面、 52 シャーコッタ
ー、 53 垂直内壁面、 54 接合用鉄筋、 54
a 半ループ部、 54b・54c アーム、 55
コンクリート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/56 621 E04B 2/56 621S

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】T字型接合部に、T字型プレキャスト壁パ
    ネルを用いた壁体であって、 前記T字型プレキャスト壁パネルは直線状の横パネルの
    前方側に直角に縦パネルを連結固定して形成され、且つ
    前記横パネルは、両側壁面のほぼ中間部より前方側に傾
    斜壁面が形成されると共に、該傾斜壁面に所定間隔を有
    して複数個の横断面三角形状のシャーコッターが凹設さ
    れ、且つ該シャーコッターを構成する前方側に位置する
    内壁面に、先端部に半ループ部を折曲して設けると共
    に、基部側の2本のアームを前記横パネル内に打込んで
    形成された接合用鉄筋が、その先端の半ループ部を前記
    側壁面より外方へ突出して形成され、 前記縦パネルは、先端部の垂直壁面に所定間隔を有して
    複数個の横断面台形状のシャーコッターが凹設され、且
    つ該シャーコッターを構成する垂直内壁面に、先端部に
    半ループ部を折曲して設けると共に、基部側の2本のア
    ームを前記縦パネル内に打込んで形成された2組の接合
    用鉄筋が所定間隔を有して、その先端の半ループ部を前
    記垂直壁面より外方へ突出して形成され、 前記T字型プレキャスト壁パネルの横パネルの両側端部
    には横方向連結用パネルが配設され、且つ前記横方向連
    結用パネルは、前記横パネルの側壁面に対面する側壁面
    のほぼ中間部より前方側に傾斜壁面が形成されると共
    に、該傾斜壁面に該横パネルの各シャーコッターと同一
    間隔を有して複数個の横断面三角形状のシャーコッター
    が凹設され、且つ該シャーコッターを構成する前方側に
    位置する内壁面に、先端部に半ループ部を折曲して設け
    ると共に、基部側の2本のアームを前記横パネル内に打
    込んで形成された接合用鉄筋が、その先端の半ループ部
    を前記側壁面より外方へ突出すると共に、前記横パネル
    の接合用鉄筋と摺接して各半ループ部がそれぞれ摺接す
    る他方の半ループ部内に入り込んで連結することができ
    るように形成され、 前記T字型プレキャスト壁パネルの縦パネルの先端部に
    は縦方向連結用パネルが配設され、且つ前記縦方向連結
    用パネルは、前記縦パネルの先端部と対面する垂直壁面
    に、該縦パネルの各シャーコッターと同一間隔を有して
    複数個の横断面台形状のシャーコッターが凹設され、且
    つ該シャーコッターを構成する垂直内壁面に、先端部に
    半ループ部を折曲して設けると共に、基部側の2本のア
    ームを前記縦方向連結用パネル内に打込んで形成された
    2組の接合用鉄筋が所定間隔を有して、その先端の半ル
    ープ部を前記垂直壁面より外方へ突出すると共に、前記
    縦パネルの接合用鉄筋と摺接して各半ループ部がそれぞ
    れ摺接する他方の半ループ部内に入り込んで連結するこ
    とができるように形成され、 前記T字型プレキャスト壁パネルを構成する横パネルお
    よび縦パネルの各接合用鉄筋と横方向連結用パネルおよ
    び縦方向連結用パネルの接合用鉄筋とを摺接して連結
    し、前記各シャーコッターで形成された空隙部内にコン
    クリートを充填して、T字型プレキャスト壁パネルと横
    方向連結用パネルおよび縦方向連結用パネルとを連結固
    定したことを特徴とするT字型プレキャスト壁パネルを
    用いた壁体。
  2. 【請求項2】十字型接合部に、十字型プレキャスト壁パ
    ネルを用いた壁体であって、 前記十字型プレキャスト壁パネルは直線状の横パネルの
    前・後方側に直角に縦パネルをそれぞれ連結固定して形
    成され、且つ前記横パネルは、両側壁面のほぼ中間部よ
    り前方側に傾斜壁面が形成されると共に、該傾斜壁面に
    所定間隔を有して複数個の横断面三角形状のシャーコッ
    ターが凹設され、且つ該シャーコッターを構成する前方
    側に位置する内壁面に、先端部に半ループ部を折曲して
    設けると共に、基部側の2本のアームを前記横パネル内
    に打込んで形成された接合用鉄筋が、その先端の半ルー
    プ部を前記側壁面より外方へ突出して形成され、 前記縦パネルは、先端部の垂直壁面に所定間隔を有して
    複数個の横断面台形状のシャーコッターが凹設され、且
    つ該シャーコッターを構成する垂直内壁面に、先端部に
    半ループ部を折曲して設けると共に、基部側の2本のア
    ームを前記縦パネル内に打込んで形成された2組の接合
    用鉄筋が所定間隔を有して、その先端の半ループ部を前
    記垂直壁面より外方へ突出して形成され、 前記十字型プレキャスト壁パネルの横パネルの両側端部
    には横方向連結用パネルが配設され、且つ前記横方向連
    結用パネルは、前記横パネルの側壁面に対面する側壁面
    のほぼ中間部より前方側に傾斜壁面が形成されると共
    に、該傾斜壁面に該横パネルの各シャーコッターと同一
    間隔を有して複数個の横断面三角形状のシャーコッター
    が凹設され、且つ該シャーコッターを構成する前方側に
    位置する内壁面に、先端部に半ループ部を折曲して設け
    ると共に、基部側の2本のアームを前記横パネル内に打
    込んで形成された接合用鉄筋が、その先端の半ループ部
    を前記側壁面より外方へ突出すると共に、前記横パネル
    の接合用鉄筋と摺接して各半ループ部がそれぞれ摺接す
    る他方の半ループ部内に入り込んで連結することができ
    るように形成され、 前記十字型プレキャスト壁パネルの縦パネルの各先端部
    には縦方向連結用パネルが配設され、且つ前記縦方向連
    結用パネルは、前記縦パネルの先端部と対面する垂直壁
    面に、該縦パネルの各シャーコッターと同一間隔を有し
    て複数個の横断面台形状のシャーコッターが凹設され、
    且つ該シャーコッターを構成する垂直内壁面に、先端部
    に半ループ部を折曲して設けると共に、基部側の2本の
    アームを前記縦方向連結用パネル内に打込んで形成され
    た2組の接合用鉄筋が所定間隔を有して、その先端の半
    ループ部を前記垂直壁面より外方へ突出すると共に、前
    記縦パネルの接合用鉄筋と摺接して各半ループ部がそれ
    ぞれ摺接する他方の半ループ部内に入り込んで連結する
    ことができるように形成され、 前記十字型プレキャスト壁パネルを構成する横パネルお
    よび縦パネルの各接合用鉄筋と横方向連結用パネルおよ
    び縦方向連結用パネルの接合用鉄筋とを摺接して連結
    し、前記各シャーコッターで形成された空隙部内にコン
    クリートを充填して、十字型プレキャスト壁パネルと横
    方向連結用パネルおよび縦方向連結用パネルとを連結固
    定したことを特徴とする十字型プレキャスト壁パネルを
    用いた壁体。
  3. 【請求項3】直線状の横パネルの前方側に直角に縦パネ
    ルを連結固定して形成されたT字型プレキャスト壁パネ
    ルであって、前記横パネルは、両側壁面のほぼ中間部よ
    り前方側に傾斜壁面が形成されると共に、該傾斜壁面に
    所定間隔を有して複数個の横断面三角形状のシャーコッ
    ターが凹設され、且つ該シャーコッターを構成する前方
    側に位置する内壁面に、先端部に半ループ部を折曲して
    設けると共に、基部側の2本のアームを前記横パネル内
    に打込んで形成された接合用鉄筋が、その先端の半ルー
    プ部を前記側壁面より外方へ突出して形成され、 前記縦パネルは、先端部の垂直壁面に所定間隔を有して
    複数個の横断面台形状のシャーコッターが凹設され、且
    つ該シャーコッターを構成する垂直内壁面に、先端部に
    半ループ部を折曲して設けると共に、基部側の2本のア
    ームを前記縦パネル内に打込んで形成された2組の接合
    用鉄筋が所定間隔を有して、その先端の半ループ部を前
    記垂直壁面より外方へ突出して形成したことを特徴とす
    るT字型プレキャスト壁パネルを用いた壁体に使用する
    T字型プレキャスト壁パネル。
  4. 【請求項4】直線状の横パネルの前・後方側に直角に縦
    パネルをそれぞれ連結固定して形成された十字型プレキ
    ャスト壁パネルであって、前記横パネルは、両側壁面の
    ほぼ中間部より前方側に傾斜壁面が形成されると共に、
    該傾斜壁面に所定間隔を有して複数個の横断面三角形状
    のシャーコッターが凹設され、且つ該シャーコッターを
    構成する前方側に位置する内壁面に、先端部に半ループ
    部を折曲して設けると共に、基部側の2本のアームを前
    記横パネル内に打込んで形成された接合用鉄筋が、その
    先端の半ループ部を前記側壁面より外方へ突出して形成
    され、 前記縦パネルは、先端部の垂直壁面に所定間隔を有して
    複数個の横断面台形状のシャーコッターが凹設され、且
    つ該シャーコッターを構成する垂直内壁面に、先端部に
    半ループ部を折曲して設けると共に、基部側の2本のア
    ームを前記縦パネル内に打込んで形成された2組の接合
    用鉄筋が所定間隔を有して、その先端の半ループ部を前
    記垂直壁面より外方へ突出して形成したことを特徴とす
    る十字型プレキャスト壁パネルを用いた壁体に使用する
    十字型プレキャスト壁パネル。。
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CN103696514A (zh) * 2013-12-26 2014-04-02 北京工业大学 T形边框构件轻质混凝土墙体装配式剪力墙及连接构造
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JP2018145671A (ja) * 2017-03-06 2018-09-20 大成ユーレック株式会社 プレキャストコンクリート部材接合構造
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